JP2675350B2 - 特殊意匠織物及びその製造方法 - Google Patents

特殊意匠織物及びその製造方法

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JP2675350B2 JP63231026A JP23102688A JP2675350B2 JP 2675350 B2 JP2675350 B2 JP 2675350B2 JP 63231026 A JP63231026 A JP 63231026A JP 23102688 A JP23102688 A JP 23102688A JP 2675350 B2 JP2675350 B2 JP 2675350B2
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    • D02YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
    • D02GCRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
    • D02G3/00Yarns or threads, e.g. fancy yarns; Processes or apparatus for the production thereof, not otherwise provided for
    • D02G3/22Yarns or threads characterised by constructional features, e.g. blending, filament/fibre
    • D02G3/38Threads in which fibres, filaments, or yarns are wound with other yarns or filaments, e.g. wrap yarns, i.e. strands of filaments or staple fibres are wrapped by a helically wound binder yarn
    • DTEXTILES; PAPER
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は複合仮撚糸を利用して得られる新規な意匠織
物及びその製造方法に関し、更に詳しくはシャンタン調
のパタン効果とサッカー調の布帛構造とを同時に表現し
た特殊意匠織物及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来凹凸効果を表現して波状構造織物としては、強撚
による糸条のトルクを利用したクレープ織物、あるいは
張力や収縮の異なる糸条を利用したサッカー織物などが
公知である。
一方、複合仮撚法を利用して糸条にシャンタン調の節
部パタンを付与する方法としては、例えば特公昭50-351
47号、同59-29689号、同61-31219号、などにより提案さ
れている方法が公知である。この方法は極めて合理的に
意匠性を付与できるものであるが、原理的に節部の集束
性(シゴキによるズレ)が不安定であるため、通常は加
撚域での熱固定温度を160℃から230℃の高温域に設定
し、熱固定による糸条の集束性を維持させるのが一般的
である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これら従来の織物は糸条自身には特別
な意匠性を有していないのが一般的であり、布帛構造に
よる意匠性を表現するに止まっているのが実状である。
また、その手段としては強撚糸としたり、張力差を与え
るために2重ビームによる特別な織布工程を必要とする
など、高コストであるばかりでなく、煩雑な工程となる
などの欠点を有していた。
また、複合仮撚法を利用してシャンタン調の糸条を得
る方法では、加撚域での熱固定温度が高いため得られる
糸条の残留熱水収縮率は数パーセント以下となり、布帛
とした後に構造の変化を付与し得ないものであった。
本発明は上記欠点を解消するもので、煩雑な工程を経
ることなしに、サッカー調の布帛構造とシャンタン調の
パタン効果をもつ意匠効果の高い織物を低コストで得る
ことを目的とするものである。
(課題を解決するための手段及び作用) この目的を達成するため、本発明は芯糸に鞘糸が3重
捲回した節部と、1重捲回した道中部が交互に形成され
た複合仮撚糸からなり、織物反面は節部がランダムに配
置され、かつフラット部と凹凸部からなる波状の形態を
有していることを特徴とする特殊意匠織物を得るもの
で、その方法としては、芯糸の加撚域に鞘糸を一定距離
を保ってオーバーフィード供給し、トラバース捲回によ
って3重捲回節部と、1重捲回道中部を交互に形成させ
る複合仮撚法において、加撚域の熱固定温度が下式を満
足し、かつ両者の熱水収縮率が5パーセント以上である
2種類の複合糸HB及びLBを得、この2種類の複合糸を配
列交織するものである。
複合糸HB:T9+5<T<T9+25 複合糸LB:T9+70<T<T9+140 以下、本発明を図面によって詳細に説明する。第1図
は本発明に使用する複合糸を得るための装置全体を示す
概略構成図である。芯糸1はマグネットテンサー3によ
り張力調整され、スピンドル7により加撚される。一
方、鞘糸2はフィードローラー4によりオーバーフィー
ドされ、芯糸1の加撚域から一定距離を保って鞘糸ガイ
ド5より過供給され、芯糸1にトラバース捲回すること
によって3重捲回節部と1重捲回道中部とを交互に形成
するものである。尚、図中6は熱固定ヒーター、8はデ
リベリローラー、9はワインドローラー、10は複合糸パ
ッケージである。
以上の方法において、熱固定温度を特定することによ
り、糸条の残留熱水収縮率が充分に維持され、かつ集束
性の良好な糸条を得ることが可能になる。更に、得られ
た糸条と従来方法によって得られる糸条を経糸か緯糸あ
るいはその両者に適宜配列交織し、染色工程における熱
水リラックスにより、織物反面には残留収縮差による凹
凸が表現し、目的とするサッカー調布帛構造とシャンタ
ン調のパタン効果とが同時に得られるものである。
残留収縮率の低い複合糸(LB)は、通常の仮撚条件に
よって容易に得られるものである。即ち、加撚時の熱固
定温度(T)を糸条のガラス転移点温度+70℃から+14
0℃に設定することにより、数パーセント以下の残留収
縮率とすることができる。
残留収縮率の高い複合糸(HB)は、複合仮撚加工に供
する以前の原糸の熱水収縮率によっても異なるが、加撚
時の熱固定温度(T)を糸条のガラス転移点温度+10℃
から+30℃に特定することにより、通常のポリエステル
延伸糸(原糸の熱水収縮率8〜9パーセント)であれば
6〜7パーセントの残留熱水収縮率が得られる。しか
し、前述した通り複合糸の集束性を維持するためには熱
固定温度に限界があり、表1に示す通り糸条のガラス転
移点温度+5から+25の狭い範囲に特定されるものであ
る。表1は熱固定温度と残留熱水収縮率及び複合糸の集
束性を示す。
各種検討の結果、布帛での凹凸効果は残留収縮率の低
い複合糸(LB)と高い複合糸(HB)の収縮率の差が少な
くとも5パーセント以上必要であり、好ましくは10パー
セント前後である。その差が更に大きい場合には、形態
効果は増大するが布帛の巾入(収縮)が大きくなり、風
合が硬化するため好ましくない。
(実施例) 以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的に説明す
る。
実施例1 芯糸として通常のポリエステル延伸糸75d/36f(熱水
収縮率8.3パーセント)を、鞘糸として同様にポリエス
テル延伸糸30d/12f(熱水収縮率7.7パーセント)を用
い、残留収縮率の低い複合糸(LB)を得るときは加撚熱
固定温度を160℃に設定し、同様に高い複合糸(HB)を
得るときは100℃に設定して下記に示す条件でそれぞれ
複合仮撚し、残留収縮率が0.5パーセントと6.5パーセン
トの複合糸を得た。得られた複合糸を経糸、緯糸それぞ
れに10本×10本に配列し経密度80本/吋、緯密度100本
/吋の平織物とし、染色仕上したところ、シャンタン調
節部を有するパタン効果とサッカー調の凹凸構造を有す
る新規な意匠織物が得られた。
記 スピンドル回転数 :26,000rpm 仮撚数 : 2,600t/m 鞘糸のオーバーフィード率: 80% 芯糸の給糸張力 : 9g 鞘糸ガイドと芯糸との距離:400mm 実施例2 芯糸としてポリエステル部分延伸シックアッドシンΔ
断面糸70d/36f(熱水収縮率15%)を用いた他は、実施
例1と同様の方法により複合糸(LB)と(HB)を得た。
この時の残留収縮率はそれぞれ0.9パーセントと11.0パ
ーセントであった。得られた複合糸を経密度82本/吋、
緯密度110本/吋として平織を織製し、染色仕上して同
様に評価したところ、実施例1の効果の他に、よりコン
トラストの高い凹凸効果と光沢に優れた意匠織物が得ら
れた。
(発明の効果) 本発明は以上の通り構成することにより、容易な方法
で従来にないサッカー調の布帛構造とシャンタン調のパ
タン効果をもつ新規な意匠性を有する織物を低コスト、
高生産で提供できるという格別の効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施態様を示す外観図である。 図の主要部分の説明 1……芯糸 2……鞘糸 3……テンサー 4……フィードローラー 5……鞘糸ガイド 6……ヒーター 7……スピンドル 8……デリベリローラー 9……ワインドローラー 10……パッケージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D03D 15/04 102 D03D 15/04 102A (56)参考文献 特開 昭58−169530(JP,A) 特開 昭62−231042(JP,A) 特公 昭50−35147(JP,B1) 特公 昭61−31219(JP,B2) 特公 昭59−29689(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯糸に鞘糸が3重捲回した節部と、1重捲
    回した道中部が交互に形成された複合仮撚糸からなり、
    織物反面は節部がランダムに配置され、かつフラット部
    と凹凸部からなる波状の形態を有していることを特徴と
    する特殊意匠織物。
  2. 【請求項2】芯糸の加撚域に鞘糸を一定距離を保ってオ
    ーバーフィード供給し、トラバース捲回によって3重捲
    回節部と、1重捲回道中部を交互に形成させる複合仮撚
    法において、加撚域の熱固定温度が下式を満足し、かつ
    両者の熱水収縮率が5パーセント以上である2種類の複
    合糸HB及びLBを得、この2種類の複合糸を配列交織する
    ことを特徴とする特殊意匠織物の製造方法。 複合糸HB:T9+5<T<T9+25 複合糸LB:T9+70<T<T9+140
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