JP2673523B2 - 切削工具用アルミナ質焼結体及びその製法 - Google Patents

切削工具用アルミナ質焼結体及びその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高密度、強靭性の切削工具用Al2O3−TiC系焼
結体の製法に関するものである。 〔発明の背景〕 Al2O3−TiC系材料はAl2O3系材料の靭性を大幅に改良
した画期的な工具材料であり、主に鋳鉄、高硬度材とし
て使用されている。 〔先行技術及び発明が解決しようとする問題点〕 一般にこの系の材料はホットプレス法により製造され
ているが、大量生産性、加工性が悪く製造コストが高く
なり、また複雑形状品の作製に難点があった。また、成
形後、不活性ガス又は還元性ガス中で焼結し予備焼結体
として対理論密度比を94%以上にし、その後熱間静水圧
プレス法(以下、HIP法と称す)により焼結する方法が
提案されているが、予備焼成に高温(1800℃以上)を要
するためAl2O3の粒成長を伴い易く耐摩耗性が劣化する
欠点がある。これに対し粒成長を抑制するため、Al2O3
の主成分に対しMgO,NiO,CoO,Cr2O3,MnO2等の焼結助剤を
少量添加する試みもなされているが、HIP法により緻密
可能な予備焼結体を得るのに1800℃以上の高温を必要と
するため、粒成長はどうしても避けられなかった。本発
明者は上記問題に鑑み研究を重ねた結果、一般式;TiCX
(ただしXは0.95〜0.99)からなる炭化チタンとAl2O3
との一定組成比の主成分に対しYb化合物を配合すること
により、HIP法により緻密可能な予備焼結体を1750℃以
下の低温焼成で獲得できた。これにより得られた焼結体
の粒成長は抑制され得るものであることが分かった。 〔発明の目的〕 本発明においてはAl2O3−TiC系セラミック材料をHIP
法により焼成する際のAl2O3の粒成長を抑制することに
より、耐摩耗性の劣化を防止しかつ十分な靭性を有する
切削工具用アルミナ質焼結体の製法を提供することを目
的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明によれば一般式;TiCx(ただしxは0.95〜0.9
9)で表される炭化チタンを10〜40重量%と、Al2O3を60
〜90重量%とから成る主成分100重量部に対し、Yb化合
物を0.1〜3.0重量部配合してなる混合粉末を成形後、不
活性ガス又は還元性ガス中で一次焼結を行い対理論密度
を94〜99%とし、次いで熱間静水圧プレス法により焼結
することを特徴とする切削工具用アルミナ質焼結体の製
法が提供される。 本発明に使用される炭化チタン原料粉末はTiCXのXが
0.95〜0.99であることが必要である。つまりTiが過剰で
あることを意味し、TiCXの原子間の結合形態が金属結合
的性質を帯びた共有結合となり靭性が向上する。TiCx
おけるxが0.95未満であると工具材料としての耐摩耗性
が劣化し、0.99を越えると靭性が劣化する。このような
TiCxはAl2O3に対して10〜40重量%配合することが必要
である。TiCxが10重量%未満であると靭性を向上させる
効果がなく、40重量%を越えると焼結性が劣化する。さ
らに、前記Al2O3−TiC系主成分100重量部に対してYb2O3
等のYb化合物が酸化物として0.1〜3.0重量部添加するこ
とにより予備焼成時の温度を1750℃以下とし、粒成長を
抑制することができる。 Yb2O3中のYbは他の周期律表第3a族元素(たとえばY,D
y等)と比ベイオン半径が小さい。このことは、共有結
合を示す化合物にイオン半径の小さい第3a族元素を添加
した場合、高温雰囲気における特性、例えば高温耐酸化
性が良好の成ることから、高速切削時に焼結体が高温と
なっても刃先の摩耗、靭性、塑性変形等に対し良好な特
性を有するものと考えらえる。Yb化合物が酸化物として
0.1重量部未満ではHIP可能な焼結体が1750℃前後での焼
成では獲得できず、3.0重量部を越えると耐摩耗性及び
靭性が劣化する。予備焼成時に不活性ガス又は還元性ガ
スの雰囲気にする理由は酸化性雰囲気であればTiCが酸
化され好ましくなく、真空中であればAl2O3が分解蒸発
を起こして緻密な焼結体は得られない。また、予備焼成
後の対理論密度比は94〜99%であることが必要である。
対理論密度比が94%未満であるとHIP処理時において充
分緻密化せず、99%を越えると粒成長を生じ耐摩耗性が
著しく劣化する。なお、HIP処理は1400〜1650℃、不活
性ガス中、1,000気圧以上の条件で行われる。切削工具
材料として充分な特性を得るためには対理論密度比が9
9.5%以上に成ることが望ましい。 〔実施例〕 純度99.9%、平均粒径0.3μmのα−Al2O3と、炭素量
xを有する平均粒径0.5μmのTiC粉末と、NiO,MgO,Yb2O
3とを第1表に示すように各種配合し、振動ミルにて20
時間混合粉砕した。これを乾燥後パラフィンワックス6
重量%を添加して造粒した。その後焼結体としての寸法
が13×13×5mmになるように約1.0ton/cm2の圧力でプレ
ス成型した後、100mmHgのアルゴン又はCoガス雰囲気で
対理論密度比が94〜98%と成るように予備焼結した。 焼結後HIP炉を用いて1550℃×1時間、2000Kg/cm2
力で焼成した。ガスはアルゴンを用いた。得られた焼結
体はダイヤモンド砥石を用いてSNGN120408の形状に仕上
げた。 このものについて次のI、II及びIIIの条件にて切削
テストを行い耐摩耗性及び靭性の評価を行った。これら
の結果を第1表に示す。 I:被削材−FCD45 切削条件 切削速度(V)=400m/min 切込み(d)=2mm 送り速度(f)=0.30mm/rev 寿命判定=15分切削後のフランク摩耗幅VB(mm)を測定 II:被切削−SKD11 切削条件 切削速度(V)=100m/min 切込み(d)=1mm 送り速度(f)=0.10mm/rev 寿命判定=5分切削後のフランク摩耗幅VB(mm)を測定 III:被削材−FC20 切削条件 切削速度(V)=200m/min 切込み(d)=2mm 送り速度(f)=0.80mm/rev 寿命判定=10コーナー切削時の欠損確率Vにて判定。 第1表から理解されるように、試料番号1〜5,8,10及
び14は本発明の範囲外を示すものであり、試料番号1及
び2はAl2O3及びTiCの量比が外れる場合で、TiCが10重
量%以下であると靭性が悪く、且つ耐摩耗性も劣る。Ti
Cが40重量%を越えると結合性が悪いために予備焼成後
の対理論密度比が94%以上に焼結せず、この様な予備焼
結体をHIP処理しても得られた焼結体の密度は94%程度
までにしか緻密化しない、試料番号3及び4はTiCxの炭
素量xが外れる場合で、TiC原料粉末中の炭素量xが0.9
5未満であると耐摩耗性が悪く、0.99を越えると耐摩耗
性のほか靭性が劣化する。Yb2O3が0.1重量部以下である
試料番号5のものは1750℃以下では予備焼成後の対理論
密度比が約90%程度までにしか焼結せず、それをHIP処
理してもそれ以上緻密化しない。焼成温度が高すぎるた
めに焼結後の対理論密度比が99%を越える試料番号8の
ものは靭性が優れてはいるものの耐摩耗性が劣化する。
Yb2O3の添加量が多過ぎた試料番号10の場合は耐摩耗性
が劣化する。また、試料番号14は予備焼成後の対理論密
度比が低過ぎるためHIP焼成後における焼結体の対理論
密度比も低く充分緻密化していない。これに対し、本発
明の試料番号6,7,9,11,12,13は耐摩耗性切削テストのI
の条件においてフランク摩耗0.38mmまで、IIの条件にお
いてフランク摩耗0.18mmまでと良好であり、またIIIの
条件における靭性テストではそれぞれ10本中3本までの
欠損ですみ良好であった。 〔発明の効果〕 本発明においては耐摩耗性の劣化を防止し、かつ充分
な靭性を有するAl2O3系切削工具用アルミナ質焼結体の
製法を提供することができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.一般式;TiCx(ただし、xは、0.95〜0.99)で表さ
    れる炭化チタンを10〜40重量%と、Al2O3を60〜90重量
    %とから成る主成分100重量部に対し、Yb化合物を0.1〜
    3.0重量部配合してなる混合粉末を成形後、不活性ガス
    又は還元性ガス中で一次焼結を行い対理論密度比を94〜
    99%とし、次いで熱間静水圧プレス法により焼結するこ
    とを特徴とする切削工具用アルミナ質焼結体の製法。
JP62276731A 1987-10-30 1987-10-30 切削工具用アルミナ質焼結体及びその製法 Expired - Lifetime JP2673523B2 (ja)

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