JP2673522B2 - 自動変速機用シフトレバーのロック装置 - Google Patents
自動変速機用シフトレバーのロック装置Info
- Publication number
- JP2673522B2 JP2673522B2 JP62264867A JP26486787A JP2673522B2 JP 2673522 B2 JP2673522 B2 JP 2673522B2 JP 62264867 A JP62264867 A JP 62264867A JP 26486787 A JP26486787 A JP 26486787A JP 2673522 B2 JP2673522 B2 JP 2673522B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shift lever
- shift
- locking
- lock
- locking member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
- Mechanical Control Devices (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明は、例えばエンジンの作動状態において自動変
速機用のシフトレバーをパーキングレンジにシフトした
後、ブレーキペダルを踏込まない限り、このシフトレバ
ーをロック状態に保持する自動変速機用シフトレバーの
ロック装置に関するものである。 <従来の技術> この種の自動変速機用シフトレバーのロック装置とし
ては、例えば実開昭57−163427号公報によって開示され
ている構造のものがある。すなわち、この公報で開示さ
れているロック装置は、ブレーキペダルの踏込み、ある
いはパーキングブレーキを効かせるための操作を行なう
ことなく、シフトレバーをニュートラルレンジあるいは
パーキングレンジからドライブレンジやリバースレンジ
シフト操作しようとしたときに、このシフトレバーの操
作をソレノイドを用いた阻止手段によって阻止するよう
になっている。そして、このソレノイドを用いた阻止手
段は、上記のブレーキペダル及びパーキングブレーキの
操作によって切換えられるスイッチからの電気信号によ
り、シフトレバーのシフト操作が可能な状態に作動す
る。 なお、車両走行中においては車速センサからの電気信
号により、上記の阻止手段であるソレノイドの電気回路
をオフに保ってこのソレノイドが不必要に作動するのを
回避している。 <発明が解決しようとする問題点> 上記の公報に示されているロック装置は、ソレノイド
を用いた阻止手段によってシフトレバーのシフト操作を
阻止(ロック)したり、これを解除するように構成され
ている。このため、シフトレバーをロックする場合に
は、まずこのシフトレバーがパーキングレンジ(あるい
はニュートラルレンジ)へシフトされたことをスイッチ
やセンサによって検出することが必要である。そして、
検出後は所定のタイミングで前記の阻止手段であるソレ
ノイドをロック状態に作動させなければならない。この
ことは、シフトレバーの操作とソレノイドの作動とのタ
イミング設定が難しく、またシフトレバーのシフト位置
を検出するスイッチやセンサが故障するといった問題も
あり、構造的にも複雑となる。 本発明は、このような問題点を解決し、加えてブレー
キオンシフト機能とイグニッションキーのインターロッ
ク機能とを共に機械的に行なうことを、その目的とする
ものである。 <問題点を解決するための手段> 上記の問題点を解決するため、本発明は次のように構
成している。 例えば第2図及び第3図で示すように、シフト操作及
びシフト操作方向と直交する方向へセレクト操作可能な
シフトレバー10に対し、セレクト操作方向の一方へセレ
クトスプリング17によって付勢力を与えるようにし、か
つ前記シフトレバー10のシフト操作方向に沿って複数の
レンジが順次配置されている構成の自動変速機用シフト
レバーにおいて、前記シフトレバー10のパーキングレン
ジのシフトポジションに配置され、このシフトレバーの
受承可能な凹部43を備えているとともに、このシフトレ
バー10に作用している前記セレクトスプリング17の弾力
を受けたときにシフトレバー10の操作を阻止するロック
位置に回動可能なロック部材42と、前記のロック位置に
回動したときの前記ロック部42に係止して同ロック部材
42をその状態に保持可能な第一及び第二の各係止部材4
5,53と、前記ロック部材42及び第一係止部材45を相互に
係止させる方向の付勢力を有し、かつこれらの相互の係
止を解除したときに前記ロック部材42をパーキングレン
ジにシフトされたシフトレバー10の受承可能な待機位置
に回動保持する第一スプリング48と、前記第二係止部材
53に対して前記ロック部材との係止を解除する方向の付
勢力を与える第二スプリング55と、ブレーキペダルの踏
込みに連動して前記ロック部材42に対する第一係止部材
45の係止を解除するように機能する第一作動リンク50
と、イグニッションキーの操作に連動してこのイグニッ
ションキーがロック操作位置にあるとき前記第二係止部
材53をロック部材42に対して係止させた状態に保持する
第二作動リンク56とを備えていることを特徴とする。 <作 用> 上記の構成において、シフトレバー10がパーキングレ
ンジ以外のシフトポジションにあるとき、ロック部材42
は上述した待機位置に回動保持されている。そこで、シ
フトレバー10をパーキングレンジにシフト操作すると、
このシフトレバー10の一部がロック部材42の凹部43に受
承される。これと同時にシフトレバー10に作用している
前記セレクトスプリング17の弾力により、ロック部材42
はシフトレバー10と共にそのシフト操作を阻止するロッ
ク位置に回動し、前記の第一係止部材45との係止によっ
てその状態が保持される。 つまり、シフトレバー10がパーキングレンジにシフト
操作されれば、これに伴う機械的な動きによってシフト
レバー10がセルフロックされることとなる。 そして、このセルフロックがエンジン作動中に行なわ
れた場合、前記の第二係止部材53はロック部材42に対し
て係止せず、ロック部材42は第一係止部材45のみによっ
てロック位置に保持されている。したがって、ロック解
除に際してはブレーキペダルを踏込むことによってロッ
ク部材42に対する第一係止部材45の係止を解除すれば、
シフトレバー10のロックは解除されて、そのシフト操作
が可能となる。 なお、エンジンの停止時、つまりイグニッションキー
がロック操作位置にある状態でシフトレバー10がセルフ
ロックされたときは、第二係止部材53もロック部材42に
係止した状態に保持される。したがって、この状態では
ブレーキペダルを踏込んでロック部材42に対する第一係
止部材45の係止を解除しても、ロック部材42は第二係止
部材53の係止によってロック位置に保持され、シフトレ
バー10もロック状態に保持されたままとなる。 <実施例> 次に本発明の実施例を図面によって説明する。 まず、自動変速機用の可倒式シフトレバー装置を一部
断面で表した第1図、第1図のII−II線拡大断面を残し
た第2図において、シフトレバー10はシフトノブ11を備
えたアッパレバー部10Aと、フロア側のロアレバー部10B
とに分割されている。このアッパレバー部10Aの下端に
は円筒軸12が固定されている。また、ロアレバー部10B
においてその上端には支持部13が固定され、下端には円
筒軸14が固定されている。 一方、車両のフロア上に組付けられるボトムプレート
20(第1図参照)の上面には、前記ロアレバー部10Bの
円筒軸14が、ブラケット24に支持されたボルト16によっ
てその軸心回りに回動できるように軸支されている。ま
た、ロアレバー部10Bの前記支持部13には、アッパレバ
ー部10Aの円筒軸12がボルト15により、その軸心回りに
回動できるように支持されている。 上記のアッパレバー部10A及びロアレバー部10Bのそれ
ぞれの円筒軸12,14を支持しているボルト15,16の軸線は
互いに直交する方向に設定されている。つまり、シフト
レバー10は前記のボルト16を回動支点として第1図の矢
印で示す方向へシフト操作可能である。また、アッパレ
バー部10Aについては、ロアレバー部10Bに対して前記の
ボルト15を回動支点として第2図の矢印で示す方向への
セレクト操作が可能である。 上記アッパレバー部10Aの円筒軸12外周にはセレクト
スプリング17が組付けられている。このセレクトスプリ
ング17において上方へ突出させた中間部は、アッパレバ
ー部10Aの外周に係止しており、その両端部はロアレバ
ー部10Bの前記支持部13の一部に係止している。これに
よってセレクトスプリング17の弾力は、アッパレバー部
10Aを前記ボルト15を支点として常に第2図の左向きに
矢印方向へ回動させるように作用している。 なお、第1図で示すように上記ロアレバー部10Bの円
筒軸14外周には、コントロールレバー18の基端が固定さ
れている。このコントロールレバー18は、シフトレバー
10を上述したように第1図の矢印方向へシフト操作した
とき、これに連動して前記のボルト16の軸心回りに回動
する。このコントロールレバー18の回動動作は、その自
由端に連結されるコントロールケーブル(図示しない)
の往復動作に変換され、このケーブルを通じて自動変速
機にシフト動作が伝えられる。 前記ボトムプレート20の上面には、下面開放形のコの
字状に曲げ形成されたディテントプレート21が固定され
ている。このディテントプレート21の上壁には、シフト
レバー10のシフト操作方向に延びるステップ状のディテ
ント溝22が形成されており、ここにはシフトレバー10を
構成する前記のアッパレバー部10Aが挿通位置してい
る。 なお、第1図,第2図ならびに後述する第3図は共に
シフトレバー10をパーキングレンジPの位置にシフトし
た状態を示している。このパーキングレンジPの箇所に
おいて、上記ディテントプレート21にはそのディテント
溝22に連通して助手席側(第2図の左側)へ延びる可倒
案内溝23が形成されている。 上記のディテントプレート21の外側は、第1図及びシ
フトレバー装置の外観斜視図を表した第8図から明らか
なように、ボックス状に形成された樹脂製のカバー25に
よって覆われている。このカバー25の上壁には、前記デ
ィテントプレート21のディテント溝22に対応させたステ
ップ形状のシフト溝26が形成されている。このカバー25
においてディテントプレート21の可倒案内溝23と対応す
る箇所には、同じく可倒案内溝27がそのシフト溝26に連
通させて形成されている。なお、カバー25におけるシフ
ト溝26に沿った表面には、前記シフトレバー10のシフト
ポジションと対応させて各レンジの表示が付されてい
る。 上記カバー25の上壁部内面には、シフトレバー10のシ
フト操作に連動してスライドするスライドカバー28が組
付けられている。このスライドカバー28はシフトレバー
10がいかなるシフトポジションにある場合でも、カバー
25のシフト溝26を常に覆った状態に保っている。ただ
し、このスライドカバー28は、シフトレバー10をパーキ
ングレンジPのシフトポジションに操作したとき、前記
ディテントプレート21及びカバー25のそれぞれの可倒案
内溝23,27と連通するように対応させて形成した切欠溝2
9を備えている。 したがって、シフトレバー10を図面で示すようにパー
キングレンジPのシフトポジションに操作したときに
は、アッパレバー部10Aを前記ディテントプレート21及
び25の各可倒案内溝23,27に沿って第6図の仮想線で示
すように助手席側へ倒すことができる。ただし、ディテ
ントプレート21の内壁面には、その可倒案内溝23を塞ぐ
ように位置したストッパー30が回動自在に組付けられて
いる。このストッパー30により、アッパレバー部10Aは
倒れないように保持されている。 そこで、アッパレバー部10Aを倒す場合には、上記カ
バー25の外側からストッパー30の操作ノブ31を操作し、
このストッパー30を可倒案内溝23から後退させる。これ
によってアッパレバー部10Aは、可倒案内溝23,27に沿っ
て第6図の仮想線で示すように倒されることとなる。 次に前記シフトレバー10のロック装置について説明す
る。まず、第1図〜第3図から明らかなように、前記パ
ーキングレンジPと対応する箇所におけるディテントプ
レート21の側壁には、ロック装置のベース40が複数本の
ボルト41によって固定されている。このベース40の上壁
面は、ディテントプレート21の上壁面より僅かに下方に
位置しており、相互の間に空間を構成している。そし
て、この空間には主として第2図及び第3図から明らか
なように、ロック部材42、第一及び第二各係止部材45,5
3がそれぞれの軸44,46,54により、上記のベース40に対
して回動できるように組付けられている。 上記ロック部材42の外周には、前記パーキングレンジ
Pのシフトポジションに操作されたシフトレバー10の一
部を受承可能な凹部43が形成されている。また、ロック
部材42の軸44の外周には第一スプリング48が組付けられ
ていて、このスプリング48の一端はロック部材42の係止
孔42cに係合し、他端は第一係止部材45の係止部45cに係
合している。このスプリング48の弾力は、ロック部材42
をその軸44回りに反時計回り方向へ回動させるように作
用し、同時に第一係止部材45をその軸46回りに時計回り
方向へ回動させるように作用している。 上記の第一スプリング48の作用を受けているロック部
材42は、第3図で示すようにその突起42aが第一係止部
材45の逃がし部45bに位置した状態に保持され、これら
両部材42,45はその状態で安定している。そして、この
ときのロック部材42の回動位置が、パーキングレンジP
にシフト操作されてきたシフトレバー10を、その凹部43
で受承できる待機位置である。 また、上記の第一係止部材45にはピン47が固定されて
いる。このピン47は、ベース40の上壁に形成された円弧
状の孔49を貫通してこのベース40の下方に突出してい
る。 上記ベース40の側壁には、第2図から明らかなように
第一作動リンク50が軸51によって回動自在に組付けられ
ている。この作動リンク50の一端50aは、上記の第一係
止部材45に固定されたピン47に対して当接可能に位置し
ている。また、この第一作動リンク50の他端50bにはロ
ッド52が連結されている。 上記の第二係止部材53の軸54の外周には、第二スプリ
ング55が組付けられていて、このスプリング55の一端は
上記ベース40の係止孔40aに係合し、他端は第二係止部
材53の係止孔53bに係合している。そして、この第二ス
プリング55の弾力は、第二係止部材53をその軸54回りに
反時計回り方向へ回動させるように作用している。 上記ベース40において第二係止部材53が配置されてい
る側の側壁には、第2図のIV−IV線断面を表した第4図
からも明らかなように、第二作動リンク56が軸57によっ
て回動自在に組付けられている。この作動リンク56の一
端56aは、上記第二係止部材53の背面に対して当接可能
に位置している。また、この第二作動リンク56の他端56
bにはロッド58が連結されている。 上記ボトムプレート20の上面には第1図及び第2図で
示すように、クロスシャフト60の両端部がそれぞれブラ
ケット61によって支持されている。このクロスシャフト
60は、その軸上においてベルクランク62,63をそれぞれ
備えている。そして、一方のベルクランク62のレバー部
62aには、前記の第一作動リンク50に連結されたロッド5
2が連結され、別のレバー部62bにはケーブル64が連結さ
れている。 また、他方のベルクランク63のレバー部63bには、前
記の第二作動リンク56に連結されたロッド58が連結さ
れ、別のレバー部63aにはケーブル65が連結されてい
る。 上記の各ケーブル64,65及びこれに関連する各部材の
作動原理図を表した第9図から明らかなように、第一作
動リンク50に作動を与える上記のケーブル64はブレーキ
ペダル66の踏込み操作に連動して張力を受けるように取
り回しされており、第二作動リンク56に作動を与える上
記のケーブル65はイグニッションキー67をロック操作位
置に操作することで張力を受けるように取り回しされて
いる。 上記のように構成した自動変速機用シフトレバーのロ
ック装置において、いまシフトレバー10はパーキングレ
ンジP以外のシフトポジションにあり、かつエンジンは
作動状態(イグニッションキー67がオン操作位置に操作
された状態)にあるものとする。このとき、前記のロッ
ク部材42は例えば第3図で示すように、パーキングレン
ジPにシフト操作されるシフトレバー10を、その凹部43
で受承できる待機位置に保持されている。そこで、シフ
トレバー10がパーキングレンジPにシフト操作される
と、このシフトレバー10の一部、つまりアッパレバー部
10Aの一部がロック部材42の凹部43に受承される。これ
と同時にアッパレバー部10Aは、前記セレクトスプリン
グ17の弾力により、そのセレクト方向に関して第2図及
び第3図で示す位置から第5図及び第6図で示す位置ま
で移動し、すでに説明したように第8図で示されている
ストッパー30にアッパレバー部10Aが当接することで停
止する。 このアッパレバー部10Aの移動、つまりシフトレバー1
0のセレクト方向の動作により、前記のロック部材42は
第一スプリング48の弾力に抗して第6図で示すロック位
置まで回動する。このとき、ロック部材42の突起42aは
第一係止部材45の逃がし部45bからこれに続く突起45aを
乗り越え、この係止部材45によってロック部材42はその
ロック位置に保持される。この状態においてシフトレバ
ー10は、第5図及び第6図で示すようにロック部材42の
凹部43により、パーキングレンジPにおいてセルフロッ
クされる。 なお、エンジンの作動状態においては第9図で示すイ
グニッションキー67がオンの操作位置にあるため、第二
作動リンク56は第3図及び第4図で示す回動位置にあ
る。したがって、第二係止部材53はこれに作用している
第二スプリング55の付勢力により、第3図で示すように
ロック部材42に対して係止不能な状態に位置している。 そこで、上記のようにシフトレバー10がパーキングレ
ンジPの箇所でセルフロックされた状態において、第9
図で示すイグニッションキー67をそれまでのオン操作位
置から図面で示すロック操作位置へ回動操作すると、こ
れに連動して第二作動リンク56が、第4図で示す状態か
ら第5図のVII−VII線断面を表した第7図で示す状態に
回動する。これにより、第二係止部材53は第二スプリン
グ55の弾力に抗して時計回り方向に回動し、すでにロッ
ク位置に回動しているロック部材42の突起42bに第二係
止部材53の先端53aが係止する(第6図参照)。 なお、ロック部材42が第3図で示すように待機位置に
あるときには、上記の第二係止部材53はその時計回り方
向の回動が不能である。したがって、上記のイグニッシ
ョンキー67をそのオン操作位置からロック操作位置へ回
動操作するには、シフトレバー10をパーキングレンジP
にシフト操作した後でなければ行えない。 さて、第5図及び第6図で示すシフトレバー10のロッ
ク状態において、このロックを解除するには、まずイグ
ニッションキー67をロック操作位置からスタート操作位
置に操作してエンジンを始動させる。このときのイグニ
ッションキー67の回動によって上記の第二作動リンク56
が第7図で示す状態から再び第4図で示す状態に回動操
作される。これによって第二係止部材53はこれに作用し
ている第二スプリング55の弾力によって反時計回り方向
に回動し、その先端53aがロック部材42の突起42bから外
れる。 そこで、第9図で示すブレーキペダル66を踏込むと、
これに連動して前記の第一作動リンク50が第5図におい
て反時計回り方向へ回動する。これにより、第一作動リ
ンク50の一端50aが第一係止部材45のピン47を、第5図
及び第6図で示す状態から左方向へ押し動かす。これに
伴い第一係止部材45が第6図において反時計回り方向へ
回動し、ロック部材42の突起42aに対する第一係止部材4
5の係止が解除される。この状態において、ロック部材4
2はその軸44回りに自由に回転できる状態となる。そこ
で、シフトレバー10を第5図及び第6図で示す状態から
セレクトスプリング17の弾力に抗して第2図及び第3図
で示す位置へセレクト操作すれば、ロック部材42は再び
第2図及び第3図に示す待機位置に回動する。 そして、シフトレバー10についてはそのロック状態が
解除されたこととなり、パーキングレンジPから任意の
シフトポジションにシフト操作可能となる。 なお、上述したようにイグニッションキー67がロック
操作位置にあるとき、つまりエンジンの停止状態におい
ては、まずこのイグニッションキー67を操作してエンジ
ンを始動させた後でなければ、仮にブレーキペダル66を
組込んでもシフトレバー10のロック解除は不能である。
また、エンジンの作動状態においてシフトレバー10をロ
ックした場合には、ブレーキペダル66を踏込むことでそ
のロック解除がなされる。 <発明の効果> 本発明は、パーキングレンジのシフトポジションに操
作されたシフトレバーを受承する凹部を備えたロック部
材を、このシフトレバーに作用しているセレクトスプリ
ングの弾力によってロック位置へ回動可能とし、かつこ
の状態で第一及び第二の各係止部材のうちの少なくとも
一方をロック部材に係止させてロック位置に保持するよ
うに構成したことにより、シフトレバーをパーキングレ
ンジにシフト操作すれば、このシフトレバーをセルフロ
ックすることができ、しかもロック部材の待機位置は機
械的に決定されているため、シフトレバーのロック及び
ロック解除の再現性がよく、その信頼性が高められると
ともに、ロック部材の待機位置をスイッチやセンサー等
によって検出する構成のものと比較して部品の故障等と
いった不都合も回避することができる。 さらに、本発明はシフトレバーのブレーキオンシフト
機能とイグニッションキーのインタロック機能とを機械
的に行なっているから、その信頼性が高く、故障も少な
い。
速機用のシフトレバーをパーキングレンジにシフトした
後、ブレーキペダルを踏込まない限り、このシフトレバ
ーをロック状態に保持する自動変速機用シフトレバーの
ロック装置に関するものである。 <従来の技術> この種の自動変速機用シフトレバーのロック装置とし
ては、例えば実開昭57−163427号公報によって開示され
ている構造のものがある。すなわち、この公報で開示さ
れているロック装置は、ブレーキペダルの踏込み、ある
いはパーキングブレーキを効かせるための操作を行なう
ことなく、シフトレバーをニュートラルレンジあるいは
パーキングレンジからドライブレンジやリバースレンジ
シフト操作しようとしたときに、このシフトレバーの操
作をソレノイドを用いた阻止手段によって阻止するよう
になっている。そして、このソレノイドを用いた阻止手
段は、上記のブレーキペダル及びパーキングブレーキの
操作によって切換えられるスイッチからの電気信号によ
り、シフトレバーのシフト操作が可能な状態に作動す
る。 なお、車両走行中においては車速センサからの電気信
号により、上記の阻止手段であるソレノイドの電気回路
をオフに保ってこのソレノイドが不必要に作動するのを
回避している。 <発明が解決しようとする問題点> 上記の公報に示されているロック装置は、ソレノイド
を用いた阻止手段によってシフトレバーのシフト操作を
阻止(ロック)したり、これを解除するように構成され
ている。このため、シフトレバーをロックする場合に
は、まずこのシフトレバーがパーキングレンジ(あるい
はニュートラルレンジ)へシフトされたことをスイッチ
やセンサによって検出することが必要である。そして、
検出後は所定のタイミングで前記の阻止手段であるソレ
ノイドをロック状態に作動させなければならない。この
ことは、シフトレバーの操作とソレノイドの作動とのタ
イミング設定が難しく、またシフトレバーのシフト位置
を検出するスイッチやセンサが故障するといった問題も
あり、構造的にも複雑となる。 本発明は、このような問題点を解決し、加えてブレー
キオンシフト機能とイグニッションキーのインターロッ
ク機能とを共に機械的に行なうことを、その目的とする
ものである。 <問題点を解決するための手段> 上記の問題点を解決するため、本発明は次のように構
成している。 例えば第2図及び第3図で示すように、シフト操作及
びシフト操作方向と直交する方向へセレクト操作可能な
シフトレバー10に対し、セレクト操作方向の一方へセレ
クトスプリング17によって付勢力を与えるようにし、か
つ前記シフトレバー10のシフト操作方向に沿って複数の
レンジが順次配置されている構成の自動変速機用シフト
レバーにおいて、前記シフトレバー10のパーキングレン
ジのシフトポジションに配置され、このシフトレバーの
受承可能な凹部43を備えているとともに、このシフトレ
バー10に作用している前記セレクトスプリング17の弾力
を受けたときにシフトレバー10の操作を阻止するロック
位置に回動可能なロック部材42と、前記のロック位置に
回動したときの前記ロック部42に係止して同ロック部材
42をその状態に保持可能な第一及び第二の各係止部材4
5,53と、前記ロック部材42及び第一係止部材45を相互に
係止させる方向の付勢力を有し、かつこれらの相互の係
止を解除したときに前記ロック部材42をパーキングレン
ジにシフトされたシフトレバー10の受承可能な待機位置
に回動保持する第一スプリング48と、前記第二係止部材
53に対して前記ロック部材との係止を解除する方向の付
勢力を与える第二スプリング55と、ブレーキペダルの踏
込みに連動して前記ロック部材42に対する第一係止部材
45の係止を解除するように機能する第一作動リンク50
と、イグニッションキーの操作に連動してこのイグニッ
ションキーがロック操作位置にあるとき前記第二係止部
材53をロック部材42に対して係止させた状態に保持する
第二作動リンク56とを備えていることを特徴とする。 <作 用> 上記の構成において、シフトレバー10がパーキングレ
ンジ以外のシフトポジションにあるとき、ロック部材42
は上述した待機位置に回動保持されている。そこで、シ
フトレバー10をパーキングレンジにシフト操作すると、
このシフトレバー10の一部がロック部材42の凹部43に受
承される。これと同時にシフトレバー10に作用している
前記セレクトスプリング17の弾力により、ロック部材42
はシフトレバー10と共にそのシフト操作を阻止するロッ
ク位置に回動し、前記の第一係止部材45との係止によっ
てその状態が保持される。 つまり、シフトレバー10がパーキングレンジにシフト
操作されれば、これに伴う機械的な動きによってシフト
レバー10がセルフロックされることとなる。 そして、このセルフロックがエンジン作動中に行なわ
れた場合、前記の第二係止部材53はロック部材42に対し
て係止せず、ロック部材42は第一係止部材45のみによっ
てロック位置に保持されている。したがって、ロック解
除に際してはブレーキペダルを踏込むことによってロッ
ク部材42に対する第一係止部材45の係止を解除すれば、
シフトレバー10のロックは解除されて、そのシフト操作
が可能となる。 なお、エンジンの停止時、つまりイグニッションキー
がロック操作位置にある状態でシフトレバー10がセルフ
ロックされたときは、第二係止部材53もロック部材42に
係止した状態に保持される。したがって、この状態では
ブレーキペダルを踏込んでロック部材42に対する第一係
止部材45の係止を解除しても、ロック部材42は第二係止
部材53の係止によってロック位置に保持され、シフトレ
バー10もロック状態に保持されたままとなる。 <実施例> 次に本発明の実施例を図面によって説明する。 まず、自動変速機用の可倒式シフトレバー装置を一部
断面で表した第1図、第1図のII−II線拡大断面を残し
た第2図において、シフトレバー10はシフトノブ11を備
えたアッパレバー部10Aと、フロア側のロアレバー部10B
とに分割されている。このアッパレバー部10Aの下端に
は円筒軸12が固定されている。また、ロアレバー部10B
においてその上端には支持部13が固定され、下端には円
筒軸14が固定されている。 一方、車両のフロア上に組付けられるボトムプレート
20(第1図参照)の上面には、前記ロアレバー部10Bの
円筒軸14が、ブラケット24に支持されたボルト16によっ
てその軸心回りに回動できるように軸支されている。ま
た、ロアレバー部10Bの前記支持部13には、アッパレバ
ー部10Aの円筒軸12がボルト15により、その軸心回りに
回動できるように支持されている。 上記のアッパレバー部10A及びロアレバー部10Bのそれ
ぞれの円筒軸12,14を支持しているボルト15,16の軸線は
互いに直交する方向に設定されている。つまり、シフト
レバー10は前記のボルト16を回動支点として第1図の矢
印で示す方向へシフト操作可能である。また、アッパレ
バー部10Aについては、ロアレバー部10Bに対して前記の
ボルト15を回動支点として第2図の矢印で示す方向への
セレクト操作が可能である。 上記アッパレバー部10Aの円筒軸12外周にはセレクト
スプリング17が組付けられている。このセレクトスプリ
ング17において上方へ突出させた中間部は、アッパレバ
ー部10Aの外周に係止しており、その両端部はロアレバ
ー部10Bの前記支持部13の一部に係止している。これに
よってセレクトスプリング17の弾力は、アッパレバー部
10Aを前記ボルト15を支点として常に第2図の左向きに
矢印方向へ回動させるように作用している。 なお、第1図で示すように上記ロアレバー部10Bの円
筒軸14外周には、コントロールレバー18の基端が固定さ
れている。このコントロールレバー18は、シフトレバー
10を上述したように第1図の矢印方向へシフト操作した
とき、これに連動して前記のボルト16の軸心回りに回動
する。このコントロールレバー18の回動動作は、その自
由端に連結されるコントロールケーブル(図示しない)
の往復動作に変換され、このケーブルを通じて自動変速
機にシフト動作が伝えられる。 前記ボトムプレート20の上面には、下面開放形のコの
字状に曲げ形成されたディテントプレート21が固定され
ている。このディテントプレート21の上壁には、シフト
レバー10のシフト操作方向に延びるステップ状のディテ
ント溝22が形成されており、ここにはシフトレバー10を
構成する前記のアッパレバー部10Aが挿通位置してい
る。 なお、第1図,第2図ならびに後述する第3図は共に
シフトレバー10をパーキングレンジPの位置にシフトし
た状態を示している。このパーキングレンジPの箇所に
おいて、上記ディテントプレート21にはそのディテント
溝22に連通して助手席側(第2図の左側)へ延びる可倒
案内溝23が形成されている。 上記のディテントプレート21の外側は、第1図及びシ
フトレバー装置の外観斜視図を表した第8図から明らか
なように、ボックス状に形成された樹脂製のカバー25に
よって覆われている。このカバー25の上壁には、前記デ
ィテントプレート21のディテント溝22に対応させたステ
ップ形状のシフト溝26が形成されている。このカバー25
においてディテントプレート21の可倒案内溝23と対応す
る箇所には、同じく可倒案内溝27がそのシフト溝26に連
通させて形成されている。なお、カバー25におけるシフ
ト溝26に沿った表面には、前記シフトレバー10のシフト
ポジションと対応させて各レンジの表示が付されてい
る。 上記カバー25の上壁部内面には、シフトレバー10のシ
フト操作に連動してスライドするスライドカバー28が組
付けられている。このスライドカバー28はシフトレバー
10がいかなるシフトポジションにある場合でも、カバー
25のシフト溝26を常に覆った状態に保っている。ただ
し、このスライドカバー28は、シフトレバー10をパーキ
ングレンジPのシフトポジションに操作したとき、前記
ディテントプレート21及びカバー25のそれぞれの可倒案
内溝23,27と連通するように対応させて形成した切欠溝2
9を備えている。 したがって、シフトレバー10を図面で示すようにパー
キングレンジPのシフトポジションに操作したときに
は、アッパレバー部10Aを前記ディテントプレート21及
び25の各可倒案内溝23,27に沿って第6図の仮想線で示
すように助手席側へ倒すことができる。ただし、ディテ
ントプレート21の内壁面には、その可倒案内溝23を塞ぐ
ように位置したストッパー30が回動自在に組付けられて
いる。このストッパー30により、アッパレバー部10Aは
倒れないように保持されている。 そこで、アッパレバー部10Aを倒す場合には、上記カ
バー25の外側からストッパー30の操作ノブ31を操作し、
このストッパー30を可倒案内溝23から後退させる。これ
によってアッパレバー部10Aは、可倒案内溝23,27に沿っ
て第6図の仮想線で示すように倒されることとなる。 次に前記シフトレバー10のロック装置について説明す
る。まず、第1図〜第3図から明らかなように、前記パ
ーキングレンジPと対応する箇所におけるディテントプ
レート21の側壁には、ロック装置のベース40が複数本の
ボルト41によって固定されている。このベース40の上壁
面は、ディテントプレート21の上壁面より僅かに下方に
位置しており、相互の間に空間を構成している。そし
て、この空間には主として第2図及び第3図から明らか
なように、ロック部材42、第一及び第二各係止部材45,5
3がそれぞれの軸44,46,54により、上記のベース40に対
して回動できるように組付けられている。 上記ロック部材42の外周には、前記パーキングレンジ
Pのシフトポジションに操作されたシフトレバー10の一
部を受承可能な凹部43が形成されている。また、ロック
部材42の軸44の外周には第一スプリング48が組付けられ
ていて、このスプリング48の一端はロック部材42の係止
孔42cに係合し、他端は第一係止部材45の係止部45cに係
合している。このスプリング48の弾力は、ロック部材42
をその軸44回りに反時計回り方向へ回動させるように作
用し、同時に第一係止部材45をその軸46回りに時計回り
方向へ回動させるように作用している。 上記の第一スプリング48の作用を受けているロック部
材42は、第3図で示すようにその突起42aが第一係止部
材45の逃がし部45bに位置した状態に保持され、これら
両部材42,45はその状態で安定している。そして、この
ときのロック部材42の回動位置が、パーキングレンジP
にシフト操作されてきたシフトレバー10を、その凹部43
で受承できる待機位置である。 また、上記の第一係止部材45にはピン47が固定されて
いる。このピン47は、ベース40の上壁に形成された円弧
状の孔49を貫通してこのベース40の下方に突出してい
る。 上記ベース40の側壁には、第2図から明らかなように
第一作動リンク50が軸51によって回動自在に組付けられ
ている。この作動リンク50の一端50aは、上記の第一係
止部材45に固定されたピン47に対して当接可能に位置し
ている。また、この第一作動リンク50の他端50bにはロ
ッド52が連結されている。 上記の第二係止部材53の軸54の外周には、第二スプリ
ング55が組付けられていて、このスプリング55の一端は
上記ベース40の係止孔40aに係合し、他端は第二係止部
材53の係止孔53bに係合している。そして、この第二ス
プリング55の弾力は、第二係止部材53をその軸54回りに
反時計回り方向へ回動させるように作用している。 上記ベース40において第二係止部材53が配置されてい
る側の側壁には、第2図のIV−IV線断面を表した第4図
からも明らかなように、第二作動リンク56が軸57によっ
て回動自在に組付けられている。この作動リンク56の一
端56aは、上記第二係止部材53の背面に対して当接可能
に位置している。また、この第二作動リンク56の他端56
bにはロッド58が連結されている。 上記ボトムプレート20の上面には第1図及び第2図で
示すように、クロスシャフト60の両端部がそれぞれブラ
ケット61によって支持されている。このクロスシャフト
60は、その軸上においてベルクランク62,63をそれぞれ
備えている。そして、一方のベルクランク62のレバー部
62aには、前記の第一作動リンク50に連結されたロッド5
2が連結され、別のレバー部62bにはケーブル64が連結さ
れている。 また、他方のベルクランク63のレバー部63bには、前
記の第二作動リンク56に連結されたロッド58が連結さ
れ、別のレバー部63aにはケーブル65が連結されてい
る。 上記の各ケーブル64,65及びこれに関連する各部材の
作動原理図を表した第9図から明らかなように、第一作
動リンク50に作動を与える上記のケーブル64はブレーキ
ペダル66の踏込み操作に連動して張力を受けるように取
り回しされており、第二作動リンク56に作動を与える上
記のケーブル65はイグニッションキー67をロック操作位
置に操作することで張力を受けるように取り回しされて
いる。 上記のように構成した自動変速機用シフトレバーのロ
ック装置において、いまシフトレバー10はパーキングレ
ンジP以外のシフトポジションにあり、かつエンジンは
作動状態(イグニッションキー67がオン操作位置に操作
された状態)にあるものとする。このとき、前記のロッ
ク部材42は例えば第3図で示すように、パーキングレン
ジPにシフト操作されるシフトレバー10を、その凹部43
で受承できる待機位置に保持されている。そこで、シフ
トレバー10がパーキングレンジPにシフト操作される
と、このシフトレバー10の一部、つまりアッパレバー部
10Aの一部がロック部材42の凹部43に受承される。これ
と同時にアッパレバー部10Aは、前記セレクトスプリン
グ17の弾力により、そのセレクト方向に関して第2図及
び第3図で示す位置から第5図及び第6図で示す位置ま
で移動し、すでに説明したように第8図で示されている
ストッパー30にアッパレバー部10Aが当接することで停
止する。 このアッパレバー部10Aの移動、つまりシフトレバー1
0のセレクト方向の動作により、前記のロック部材42は
第一スプリング48の弾力に抗して第6図で示すロック位
置まで回動する。このとき、ロック部材42の突起42aは
第一係止部材45の逃がし部45bからこれに続く突起45aを
乗り越え、この係止部材45によってロック部材42はその
ロック位置に保持される。この状態においてシフトレバ
ー10は、第5図及び第6図で示すようにロック部材42の
凹部43により、パーキングレンジPにおいてセルフロッ
クされる。 なお、エンジンの作動状態においては第9図で示すイ
グニッションキー67がオンの操作位置にあるため、第二
作動リンク56は第3図及び第4図で示す回動位置にあ
る。したがって、第二係止部材53はこれに作用している
第二スプリング55の付勢力により、第3図で示すように
ロック部材42に対して係止不能な状態に位置している。 そこで、上記のようにシフトレバー10がパーキングレ
ンジPの箇所でセルフロックされた状態において、第9
図で示すイグニッションキー67をそれまでのオン操作位
置から図面で示すロック操作位置へ回動操作すると、こ
れに連動して第二作動リンク56が、第4図で示す状態か
ら第5図のVII−VII線断面を表した第7図で示す状態に
回動する。これにより、第二係止部材53は第二スプリン
グ55の弾力に抗して時計回り方向に回動し、すでにロッ
ク位置に回動しているロック部材42の突起42bに第二係
止部材53の先端53aが係止する(第6図参照)。 なお、ロック部材42が第3図で示すように待機位置に
あるときには、上記の第二係止部材53はその時計回り方
向の回動が不能である。したがって、上記のイグニッシ
ョンキー67をそのオン操作位置からロック操作位置へ回
動操作するには、シフトレバー10をパーキングレンジP
にシフト操作した後でなければ行えない。 さて、第5図及び第6図で示すシフトレバー10のロッ
ク状態において、このロックを解除するには、まずイグ
ニッションキー67をロック操作位置からスタート操作位
置に操作してエンジンを始動させる。このときのイグニ
ッションキー67の回動によって上記の第二作動リンク56
が第7図で示す状態から再び第4図で示す状態に回動操
作される。これによって第二係止部材53はこれに作用し
ている第二スプリング55の弾力によって反時計回り方向
に回動し、その先端53aがロック部材42の突起42bから外
れる。 そこで、第9図で示すブレーキペダル66を踏込むと、
これに連動して前記の第一作動リンク50が第5図におい
て反時計回り方向へ回動する。これにより、第一作動リ
ンク50の一端50aが第一係止部材45のピン47を、第5図
及び第6図で示す状態から左方向へ押し動かす。これに
伴い第一係止部材45が第6図において反時計回り方向へ
回動し、ロック部材42の突起42aに対する第一係止部材4
5の係止が解除される。この状態において、ロック部材4
2はその軸44回りに自由に回転できる状態となる。そこ
で、シフトレバー10を第5図及び第6図で示す状態から
セレクトスプリング17の弾力に抗して第2図及び第3図
で示す位置へセレクト操作すれば、ロック部材42は再び
第2図及び第3図に示す待機位置に回動する。 そして、シフトレバー10についてはそのロック状態が
解除されたこととなり、パーキングレンジPから任意の
シフトポジションにシフト操作可能となる。 なお、上述したようにイグニッションキー67がロック
操作位置にあるとき、つまりエンジンの停止状態におい
ては、まずこのイグニッションキー67を操作してエンジ
ンを始動させた後でなければ、仮にブレーキペダル66を
組込んでもシフトレバー10のロック解除は不能である。
また、エンジンの作動状態においてシフトレバー10をロ
ックした場合には、ブレーキペダル66を踏込むことでそ
のロック解除がなされる。 <発明の効果> 本発明は、パーキングレンジのシフトポジションに操
作されたシフトレバーを受承する凹部を備えたロック部
材を、このシフトレバーに作用しているセレクトスプリ
ングの弾力によってロック位置へ回動可能とし、かつこ
の状態で第一及び第二の各係止部材のうちの少なくとも
一方をロック部材に係止させてロック位置に保持するよ
うに構成したことにより、シフトレバーをパーキングレ
ンジにシフト操作すれば、このシフトレバーをセルフロ
ックすることができ、しかもロック部材の待機位置は機
械的に決定されているため、シフトレバーのロック及び
ロック解除の再現性がよく、その信頼性が高められると
ともに、ロック部材の待機位置をスイッチやセンサー等
によって検出する構成のものと比較して部品の故障等と
いった不都合も回避することができる。 さらに、本発明はシフトレバーのブレーキオンシフト
機能とイグニッションキーのインタロック機能とを機械
的に行なっているから、その信頼性が高く、故障も少な
い。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図はロック装置を備
えた自動変速機用の可倒式シフトレバー装置を表した断
面図、第2図は第1図のII−II線拡大断面図、第3図は
第2図のIII−III線断面図、第4図は第2図のIV−IV線
断面図、第5図はシフトレバーのロック状態を第2図と
対応させて表した断面図、第6図は第5図のVI−VI線断
面図、第7図は第5図VII−VII線断面図、第8図はシフ
トレバー装置の外観斜視図、第9図はロック装置の連動
機構を表した概略図である。 10……シフトレバー 17……セレクトスプリング 42……ロック部材 43……凹部 45……第一係止部材 48……第一スプリング 50……第一作動リンク 53……第二係止部材 55……第二スプリング 56……第二作動リンク 66……ブレーキペダル 67……イグニッションキー P……パーキングレンジ
えた自動変速機用の可倒式シフトレバー装置を表した断
面図、第2図は第1図のII−II線拡大断面図、第3図は
第2図のIII−III線断面図、第4図は第2図のIV−IV線
断面図、第5図はシフトレバーのロック状態を第2図と
対応させて表した断面図、第6図は第5図のVI−VI線断
面図、第7図は第5図VII−VII線断面図、第8図はシフ
トレバー装置の外観斜視図、第9図はロック装置の連動
機構を表した概略図である。 10……シフトレバー 17……セレクトスプリング 42……ロック部材 43……凹部 45……第一係止部材 48……第一スプリング 50……第一作動リンク 53……第二係止部材 55……第二スプリング 56……第二作動リンク 66……ブレーキペダル 67……イグニッションキー P……パーキングレンジ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.シフト操作及びシフト操作方向と直交する方向へセ
レクト操作可能なシフトレバーに対し、セレクト操作方
向の一方へセレクトスプリングによって付勢力を与える
ようにし、かつ前記シフトレバーのシフト操作方向に沿
って複数のレンジが順次配置されている構成の自動変速
機用シフトレバーにおいて、 前記シフトレバーのパーキングレンジのシフトポジショ
ンに配置され、このシフトレバーの受承可能な凹部を備
えているとともに、このシフトレバーに作用している前
記セレクトスプリングの弾力を受けたときにシフトレバ
ーの操作を阻止するロック位置に回動可能なロック部材
と、前記のロック位置に回動したときの前記ロック部材
に係止して同ロック部材をその状態に保持可能な第一及
び第二の各係止部材と、前記ロック部材及び第一係止部
材を相互に係止させる方向の付勢力を有し、かつこれら
相互の係止を解除したときに前記ロック部材をパーキン
グレンジにシフトされたシフトレバーの受承可能な待機
位置に回動保持する第一スプリングと、前記第二係止部
材に対して前記ロック部材との係止を解除する方向の付
勢力を与える第二スプリングと、ブレーキペダルの踏込
みに連動して前記ロック部材に対する第一係止部材の係
止を解除するように機能する第一作動リンクと、イグニ
ッションキーの操作に連動してこのイグニッションキー
がロック操作位置にあるときに前記第二係止部材をロッ
ク部材に対して係止させた状態に保持する第二作動リン
クとを備えていることを特徴とした自動変速機用シフト
レバーのロック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62264867A JP2673522B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62264867A JP2673522B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01106735A JPH01106735A (ja) | 1989-04-24 |
JP2673522B2 true JP2673522B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=17409320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62264867A Expired - Fee Related JP2673522B2 (ja) | 1987-10-20 | 1987-10-20 | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2673522B2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-20 JP JP62264867A patent/JP2673522B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01106735A (ja) | 1989-04-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3996380B2 (ja) | シフトロック装置 | |
JPH05187528A (ja) | 自動車の自動変速機の選択レバー用ロック装置 | |
JP2691541B2 (ja) | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 | |
JP2673522B2 (ja) | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 | |
JP3934358B2 (ja) | シフトレバー装置 | |
JP2691535B2 (ja) | 自動変速機用シフトレバー装置のロック機構 | |
JPH1120486A (ja) | 車両用自動変速機のシフトロック装置 | |
JP2673519B2 (ja) | 自動変速機用シフトレバーのロック装置 | |
JP2673520B2 (ja) | 自動変速機用シフトレバー装置のロック機構 | |
US5542512A (en) | Selector device for an automatic transmission system provided with locking means | |
JP3822289B2 (ja) | 車両用シフトロック装置 | |
JP3476674B2 (ja) | シフトレバー装置における疑似パーキング構造 | |
JP2523907Y2 (ja) | ステアリングロック装置 | |
JP4435347B2 (ja) | シフトレバー用ロックカムの構造 | |
JPH0725260A (ja) | 自動変速機を備えた車両のシフトロック装置 | |
JP2606552Y2 (ja) | 自動変速機のコラム式シフトレバー装置 | |
JPH07301310A (ja) | 自動変速機の操作レバ−装置 | |
JPH0616826Y2 (ja) | 車両用シフトロック装置 | |
JP2576025Y2 (ja) | シフトレバー装置 | |
JPH04283133A (ja) | 自動変速機のシフトロック解除装置 | |
JP3130155B2 (ja) | 自動変速機用シフトロック装置 | |
JP3907776B2 (ja) | 車両用シフトロック装置 | |
JPS6341249Y2 (ja) | ||
JP4666979B2 (ja) | ゲート式シフトレバー装置のキーインターロック構造 | |
JPH078287Y2 (ja) | 車両用シフトロック装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |