JP2670588B2 - 印刷機におけるインキ呼出し方法 - Google Patents

印刷機におけるインキ呼出し方法

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JP2670588B2 JP1333171A JP33317189A JP2670588B2 JP 2670588 B2 JP2670588 B2 JP 2670588B2 JP 1333171 A JP1333171 A JP 1333171A JP 33317189 A JP33317189 A JP 33317189A JP 2670588 B2 JP2670588 B2 JP 2670588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、印刷機におけるインキ呼出し方法に関す
る。
従来の技術および発明の課題 印刷機のインキ呼出し装置として、インキ壷のインキ
元ローラとインキ練りローラの間に、これらの長さ方向
に分割された複数のインキ呼出しローラが配置され、各
インキ呼出しローラがインキ元ローラに接触してインキ
練りローラに接触しない位置とインキ練りローラに接触
してインキ元ローラに接触しない位置とに切換えられる
ようになされているものが提案されている。この装置で
は、インキ呼出しローラごとにインキ量が設定され、所
定の呼出し間隔をおいて、所要のインキ呼出しローラを
インキ元ローラに接触させてインキを呼出し、インキ呼
出しローラごとに設定したインキ量に応じてインキ呼出
しローラがインキ元ローラに接触している時間を制御す
ることにより、インキ呼出しローラごとに呼出すインキ
量を制御できるようになっている。
ところが、このような従来の装置では、インキ量の設
定値が0でないインキ呼出しローラについては、呼出し
間隔ごとに毎回呼出しを行なうので、次に説明するよう
に、微小なインキ量の制御ができないという問題があ
る。
すなわち、インキ呼出しローラの表面部はゴムなどの
弾性材料よりなるため、インキ元ローラと円周方向にあ
る幅(接触幅)をもって接触する。また、インキ呼出し
ローラをインキ元ローラに接触させてすぐに離すような
指令を出したとしても、インキ呼出しローラの位置を切
換えるためのソレノイドなどのアクチュエータの応答時
間などのために、インキ呼出しローラをすぐにインキ元
ローラから離すことができない。このため、1回呼出し
動作を行なうと、インキ呼出しローラには必ずある程度
以上のインキが呼出されしまう。このようにインキ呼出
しローラがインキ元ローラに最小時間接触している間に
インキ呼出しローラに呼出されるインキ量を最小呼出し
インキ量と呼ぶことにすると、たとえば、インキ量の設
定値100%に対して、最小呼出しインキ量が5%程度に
なることがある。このような場合、5%未満のインキ量
を設定しても、必ず5%以上のインキが呼出されてしま
い、5%未満のインキ量の制御はできない。
さらに、上記のような従来の装置では、次に説明する
ように、インキ元ローラからインキ練りローラに大量の
インキを移すことができないという問題がある。
すなわち、インキ呼出しローラは、インキ元ローラと
インキ練りローラに交互に接触し、両方に同時に接触す
ることができないので、インキ元ローラからインキ呼出
しローラにインキを移しているときにはインキ呼出しロ
ーラからインキ練りローラにインキを移すことができ
ず、逆に、インキ呼出しローラからインキ練りローラに
インキを移しているときにはインキ元ローラからインキ
呼出しローラにインキを移すことができない。このた
め、インキ元ローラからインキ練りローラにインキを移
すことができる時間の全運転時間に対する割合は、最大
でも1/2である。したがって、インキの使用量が少ない
軽量印刷の場合には十分にインキを供給できるが、イン
キの使用量が多い重量印刷の場合には、必要量のインキ
が供給できず、インキの濃度が出ずに印刷仕上りが悪く
なるという大きな問題が発生している。また、印刷速度
が高速になると、軽量印刷においてもインキ供給量が不
足するという問題が生じる。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、インキ呼出
しローラがインキ元ローラに最小時間接触している間に
インキ呼出しローラに呼出される最小呼出しインキ量よ
り少ないインキ量の制御ができるとともに、インキ元ロ
ーラからインキ練りローラに大量のインキを移すことが
でき、しかも各インキ呼出しローラごとにこの微小なイ
ンキ量と大量のインキ量との間でインキ量のきめ細かい
制御ができるインキ呼出し方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 この発明による方法は、 インキ壷のインキ元ローラに近接して、インキ元ロー
ラの長さ方向に分割された複数のインキ呼出しローラが
配置され、各インキ呼出しローラがインキ練りローラに
常に接触した状態でインキ元ローラに接触する位置とイ
ンキ元ローラから離れる位置とに切換えられるようにな
されている印刷機において、 所定の呼出し間隔をおいて、所要のインキ呼出しロー
ラをインキ元ローラに接触させてインキを呼出し、イン
キ呼出しローラごとに設定したインキ量に応じたインキ
呼出しローラがインキ元ローラに接触している時間を制
御することにより、インキ呼出しローラに呼出すインキ
量を制御する方法であって、 インキ呼出しローラがインキ元ローラに最小時間接触
している間にインキ呼出しローラに呼出される最小呼出
しインキ量より少ないインキ量を最小設定値として、各
インキ呼出しローラのインキ量設定値を最小設定値の整
数倍にし、最小呼出しインキ量より少ないインキ量が設
定されたインキ呼出しローラについて、1回の呼出し動
作のインキ呼出し量を最小設定値の整数倍であって最小
呼出しインキ量以上の値にし、この1回のインキ呼出し
量とインキ量設定値を1以外の公約数を持たない整数m
とnで表わし、m回の呼出し間隔に対して呼出し動作を
n回行なうことを特徴とするものである。
作用 各インキ呼出しローラは、インキ練りローラに常に接
触しているので、インキ元ローラとインキ練りローラの
両方に同時に接触することができる。このため、インキ
元ローラからインキ練りローラにインキを移すことがで
きる時間の全運転時間に対する割合は最大で1にするこ
とができ、必要に応じて大量のインキをインキ元ローラ
からインキ練りローラに移すことができる。最小呼出し
インキ量より少ないインキ量を最小設定値として、各イ
ンキ呼出しローラのインキ量設定値を最小設定値の整数
倍にしているので、各インキ呼出しローラに呼出すイン
キ量を最小設定値刻みに設定することができる。最小呼
出しインキ量以上のインキ量が設定されたインキ呼出し
ローラについては、呼出し間隔ごとに毎回、インキ元ロ
ーラに接触させられ、インキ元ローラに接触している時
間を制御することにより、インキ練りローラに移される
インキ量が最小設定値単位で制御される。最小呼出しイ
ンキ量より少ないインキ量が設定されたインキ呼出しロ
ーラについては、1回のインキ呼出し量は最小呼出しイ
ンキ量以上で、したがって、設定値より大きくなるが、
1回のインキ呼出し量とインキ量設定値を1以外の公約
数を持たない整数mとn(m>n)で表わし、呼出し間
隔ごとに毎回呼出し動作を行なわずに、m回の呼出し間
隔に対して呼出し動作をn回だけ行なうので、呼出し間
隔m回の平均をとると、1回当たりのインキ量を最小呼
出しインキ量より少なくして、設定値またはこれに近い
値にすることができる。このため、最小呼出しインキ量
より少ない微小なインキ量の制御を最小設定値単位で行
なうことができる。したがって、最小設定値を小さくす
ることにより、各呼出しローラごとに、この最小設定値
である微小なインキ量と上記の大量のインキ量との間で
インキ量のきめ細かい制御ができる。
実 施 例 以下、図面を参照して、この発明の実施例を説明す
る。
第1図は、印刷機のインキ呼出し装置(10)の部分を
概略的に示す。
第1図において、インキ壷(1)の底を構成するイン
キ量調節板(ドクタブレード)(2)に近接するインキ
元ローラ(3)と複数のインキ練りローラのうちの最初
のインキ練りローラ(4)との間に、インキ元ローラ
(3)とインキ量調節板(2)の間からインキ元ローラ
(3)の表面に出たインキをインキ練りローラ(4)に
移すためのインキ呼出し装置(10)が設けられている。
インキ練りローラ(4)はインキ元ローラ(3)より
大きい表面速度で回転し、かつこれらの表面速度は印刷
速度に比例して変化させられる。
インキ呼出し装置(10)は、後述するように、インキ
元ローラ(3)の長さ方向(以下ローラ長方向という)
に分割された複数のインキ呼出しローラ(11)を備えて
いる。
インキ呼出しローラ(11)は、後述する往復移動装置
(12)によって一体となってローラ長方向に往復移動さ
せられる。また、各インキ呼出しローラ(11)は、後述
する呼出しローラ駆動装置(13)によってインキ練りロ
ーラ(4)と等しい表面速度で強制的に回転させられ
る。さらに、各インキ呼出しローラ(11)は、後述する
切換え装置(14)により、インキ練りローラ(4)に常
に接触した状態で、第1図に鎖線で示すようにインキ元
ローラ(3)に接触する作動位置と、同図に実線で示す
ようにインキ元ローラ(3)から離れる非作動位置とに
切換えられる。インキ呼出しローラ(11)の往復移動装
置(12)、駆動装置(13)および切換え装置(14)は、
後述する制御装置(36)によって制御される。
インキ元ローラ(3)のインキ壷(1)内のインキ
は、インキ量調節板(2)との隙間を通ってインキ元ロ
ーラ(3)の表面に出る。このとき、インキ元ローラ
(3)とインキ量調節板(2)との隙間の大きさを調節
することにより、インキ元ローラ(3)の表面に出るイ
ンキの膜厚すなわちインキ量を調節することができる。
インキ元ローラ(3)の表面に出たインキは、インキ
呼出しローラ(11)が作動位置に切換えられている間
に、そのインキ呼出しローラ(11)に移され、各インキ
呼出しローラ(11)に移されたインキは、これと常に接
触しているインキ練りローラ(4)に移され、さらに複
数のローラを経て印刷面に供給される。そして、各イン
キ呼出しローラ(11)ごとに作動位置に切換えられてい
る時間を調節することにより、印刷面に供給されるイン
キ量がその幅方向の位置によって変えられる。
インキ呼出しローラ(11)は、インキ練りローラ
(4)に常に接触しているので、作動位置に切換えられ
たときにはインキ練りローラ(4)とインキ元ローラ
(3)の両方に同時に接触することになる。このため、
インキ元ローラ(3)からインキ練りローラ(4)にイ
ンキを移すことができる時間の全運転時間に対する割合
は、最大で1にすることができる。
複数のインキ呼出しローラ(11)が、インキ元ローラ
(3)の長さ方向に往復移動させられるので、インキ呼
出しローラ(11)相互間の隙間により発生していたイン
キ練りローラ(4)表面の縦筋すなわちインキ膜厚の不
均一がならされ、インキ膜厚が均等になる。
また、駆動装置(13)によりインキ呼出しローラ(1
1)がインキ練りローラ(4)と等しい表面速度で強制
的に回転させられているので、その回転が不安定になる
ことがなく、インキ量が正確に供給される。
インキ呼出しローラ(11)の配置、往復移動装置(1
2)、切換え装置(14)および駆動装置(13)の構成な
どは任意であるが、次に、第2図〜第4図を参照して、
その1例を説明する。また、第5図を参照して、制御装
置(36)を含むインキ呼出し装置(10)の電気的構成の
1例についても説明する。
第2図は、往復移動装置(12)の構成を示している。
インキ元ローラ(3)とインキ練りローラ(4)の間の
上方に、ローラ長方向にのびる断面長方形の往復移動棒
(15)が配置されている。移動棒(15)の両端部は、図
示しないフレームに固定されたコ字状のガイド部材(1
6)に受けられている。各ガイド部材(16)にはガイド
ピン(17)が固定されており、移動棒(15)にはこれら
のガイドピン(17)がはまる長穴(18)が形成されてい
る。そして、移動棒(15)は、ガイド部材(16)および
ガイドピン(17)に案内されて、ローラ長方向にのみ移
動しうるようになっている。フレームの適当箇所に往復
移動用電動モータ(19)が設置されており、このモータ
(19)の回転がクランク機構(20)によって移動棒(1
5)のローラ長方向の往復直線運動に変換されるように
なっている。なお、移動棒(15)の往復ストロークは隣
接するインキ呼出しローラ(11)相互間の隙間より大き
く、前述のインキ膜厚の均一化が確実になるようになっ
ている。また、モータ(19)は制御装置(36)に接続さ
れ、モータ(19)による移動棒(15)すなわちインキ呼
出しローラ(11)の往復移動速度も、印刷速度に比例し
て変化させられる。第2図にはインキ呼出しローラ(1
1)相互間の隙間を誇張して大きく示しているが、この
隙間は小さい方が好ましい。しかしながら、機構上、こ
の隙間をなくすことはできず、実際は、たとえば3〜10
mm程度になっている。第2図には、インキ呼出しローラ
(11)を3個示したが、その数は任意である。また、往
復移動装置(12)の構成も、第2図のものに限らない。
移動棒(15)に切換え装置(14)を介してそれぞれイ
ンキ呼出しローラ(11)が取付けられており、切換え装
置(14)の詳細が第3図および第4図に示されている。
移動棒(15)の上面にソレノイド(21)のケース(2
2)が取付けられており、このケース(22)と移動棒(1
5)を鉄心(23)が移動自在に貫通している。移動棒(1
5)より突出した鉄心(23)の下端に二股状のローラ支
持部材(24)が固定状に設けられており、この支持部材
(24)の先端部間にわたし止められたローラ支持軸(2
5)にインキ呼出しローラ(11)が取付けられている。
ケース(22)内の鉄心(23)の部分に、ソレノイド(2
1)の上方を少し上下に移動しうるようにフランジ(2
6)が一体に形成されている。ケース(22)より突出し
た鉄心の上端部に、ばね受け兼用調整ナット(27)がね
じ込まれており、このナット(27)とケース(22)の上
面との間に、鉄心(23)を上向きに付勢する圧縮コイル
ばね(28)が取付けられている。ソレノイド(21)は、
電線(29)を介して制御装置(36)に接続されている。
ソレノイド(21)への通電を制御することにより、イ
ンキ呼出しローラ(11)が、インキ練りローラ(4)に
常に接触した状態で、作動位置と非作動位置とに切換え
られる。ソレノイド(21)に通電されていない間は、鉄
心(23)はばね(28)により上端まで移動させられ、こ
れにより、インキ呼出しローラ(11)は非作動位置に切
換えられている。このとき、鉄心(23)のフランジ(2
6)がケース(22)の頂壁に当たることによってインキ
呼出しローラ(11)の位置が規制される。ソレノイド
(21)に通電されると、鉄心(23)がこれに反発されて
下端位置まで移動し、これにより、インキ呼出しローラ
(11)が作動位置に切換えられる。このとき、調整ナッ
ト(27)がケース(22)の上面に当たることによってイ
ンキ呼出しローラ(11)の位置が規制され、このナット
(27)の位置を調整することによって、インキ呼出しロ
ーラ(11)の作動位置の調整ができる。第1図および第
3図において、インキ呼出しローラ(11)の中心(B)
がその上を移動する直線(C)からインキ練りローラ
(4)の中心(D)までの距離は、インキ呼出しローラ
(11)の半径とインキ練りローラ(4)の半径を合わせ
たものにほぼ等しく、インキ練りローラ(4)の中心
(D)から上記直線(C)におろした垂線(E)に足を
(F)とすると、(F)は、作動位置のインキ呼出しロ
ーラ(11)の中心(B)と非作動位置のインキ呼出しロ
ーラ(11)の中心(B)の間にある。このようにするこ
とにより、インキ呼出しローラ(11)を常にインキ練り
ローラ(4)に接触した状態で作動位置と非作動位置に
切換えることが可能になる。
このようなインキ呼出しローラ(11)の切換えおよび
作動位置に切換えられている時間の制御は、後述するよ
うに、制御装置(36)によって行なわれる。
第1図および第3図にはインキ呼出しローラ(11)が
非作動位置に切換えられたときのインキ元ローラ(3)
との隙間を誇張して大きく示しているが、実際はもっと
小さく、たとえば1mm程度である。切換え装置(14)の
構成は、第2図〜第4図のものに限らない。この実施例
の場合、インキ呼出しローラ(11)が直線状に移動して
切換えられるが、インキ呼出しローラ(11)を揺動アー
ムなどに取付けて、円弧状に移動させて切換えるように
してもよい。また、切換え装置(14)の駆動手段とし
て、エアシリンダなどを使用してもよい。
第4図に詳細に示すように、インキ呼出しローラ(1
1)は、金属など硬質材料製の内側円筒部(30)とゴム
などの弾性材料製の外側円筒部(31)とからなる二重構
造をなし、内側円筒部(30)の両端部が転がり軸受(3
2)によって支持軸(25)に回転支持されている。内側
円筒部(30)と支持軸(25)との間に、駆動装置(電動
モータ)(13)が内蔵されている。この駆動装置(13)
は、支持軸(25)に取付けられたステータ(33)と、内
側円筒部(30)の内側に取付けられたロータ(34)とか
らなり、ステータ(33)が電線(35)を介して制御装置
(36)に接続されている。そして、ステータ(33)に通
電することによって、インキ呼出しローラ(11)が回転
させられる。このとき、制御装置(36)により、インキ
呼出しローラ(11)の表面速度がインキ練りローラ
(4)のそれと等しくなるように、駆動装置(13)が制
御される。
第4図の場合、駆動装置(13)がインキ呼出しローラ
(11)に内蔵されているが、駆動装置は、インキ呼出し
ローラを外部から駆動するものであってもよい。
第5図に示すように、制御装置(36)には、前述の往
復移動装置(12)のモータ(19)、切換え装置(14)の
ソレノイド(21)および駆動装置(13)の他に、呼出し
信号発生器(37)と条件設定器(38)が接続されてい
る。
呼出し信号発生器(37)は、インキ元ローラ(3)の
回転に同期して、所定時間間隔おきに呼出し信号を出力
する。
条件設定器(38)には、インキ呼出しローラ(11)ご
とに、呼出すべきインキ量が設定される。このインキ量
は、呼出し信号の間隔より少し短い時間を100%として
%で表わされ、たとえば、最小設定値は0.125%、最大
インキ設定値は120%であり、0.125%と120%の間で最
小設定値である0.125%刻みに設定される。この最小設
定値は前述の最小呼出しインキ量より小さく、これも設
定器(38)に設定される。また、設定器(38)には、上
記の最小呼出しインキ量またはこれよりわずかに大きい
値が最小呼出しインキ量として設定される。たとえば、
最小呼出しインキ量が5%またはこれよりわずかに小さ
い場合には、5%が最小呼出しインキ量として設定され
る。
制御装置(36)はマイクロコンピュータ(39)などを
備えており、呼出し信号が出力されるたびに、上記の設
定値に基づいて、インキ呼出しローラ(11)の切換え装
置(14)を制御する。
第6図は、インキ量の設定値と1回にインキ呼出しロ
ーラ(11)に実際に呼出されるインキ量との関係を示し
ている。仮に、インキ呼出しローラ(11)とインキ元ロ
ーラ(3)の接触幅が非常に小さく、かつインキ呼出し
ローラ(11)がインキ元ローラ(3)に接触している最
小時間が非常に短いとすれば、第6図(a)に示すよう
に、設定値が小さくなっても1回にインキ呼出しローラ
(11)に実際に呼出されるインキ量を設定値に等しくす
ることができる。ところが、実際は、インキ呼出しロー
ラ(11)の外側円筒部(31)はゴムなどの弾性材料製で
あるため、インキ元ローラ(3)との接触幅はある程度
大きくなる。また、切換え装置(14)のソレノイド(2
1)の応答時間などのために、インキ呼出しローラ(1
1)がインキ元ローラ(3)に接触している最小時間も
ある程度長くなる。このため、第6図(b)に示すよう
に、設定値が前述の最小呼出しインキ量以上の場合は、
インキ呼出しローラ(11)とインキ元ローラ(3)の接
触幅やソレノイド(21)の応答時間などを考慮して、切
換え装置(14)を制御することにより、1回にインキ呼
出しローラ(11)に呼出されるインキ量を設定値に合わ
せて正確に制御することができるが、設定値を最小呼出
しインキ量より小さくしても、1回にインキ呼出しロー
ラに実際に呼出されるインキ量を最小呼出しインキ量よ
り少なくすることができない。すなわち、設定値が最小
呼出しインキ量より小さくなると、1回にインキ呼出し
ローラ(11)に実際に呼出されるインキ量を設定値に等
しくすることができない。
そこで、制御装置(36)は、インキ量の設定値が最小
呼出しインキ量未満の場合でも、呼出し信号が複数回出
力される間の平均呼出し量が設定値に等しくなるよう
に、次のような制御を行なっている。
すなわち、インキ量の設定値が最小呼出しインキ量以
上の場合は、この設定値を1回の呼出し量とし、呼出し
信号が出力されるたびに毎回呼出し動作を行なう。この
場合、設定値が最小呼出しインキ量以上であるから、こ
れをそのまま1回の呼出し量としても、1回の呼出し量
は最小呼出しインキ量以上になる。したがって、前述の
ように、1回にインキ呼出しローラ(11)に呼出される
インキ量を設定値に合わせて正確に制御することができ
る。そして、このような呼出し動作を毎回行なうので、
複数回の平均呼出し量も、設定値と正確に一致する。
インキ量の設定値が最小呼出しインキ量未満の場合
は、最小呼出しインキ量を1回の呼出し量とし、呼出し
回数を呼出し信号が出力される回数より少なくする。仮
に、1回の呼出し量を最小呼出しインキ量として、毎回
呼出し動作を行なったとすると、複数回の平均呼出し量
は設定値より大きくなってしまう。ところが、毎回呼出
し動作を行なわないようにすることにより、複数回の平
均呼出し量を設定値と等しくすることができる。
次に、第7図および第8図のフローチャートならびに
第9図のタイムチャートを参照して、上記の制御装置
(36)の動作をさらに詳しく説明する。
第7図は、印刷前の条件設定のためのフローチャート
を示す。
電源が投入されると、まず、ステップ101において、
設定器(38)から最小呼出しインキ量(5%とする)を
読込む。次に、ステップ102において、設定器(38)か
ら最小設定値を読込む。次に、ステップ103において、
設定器(38)から各インキ呼出しローラ(11)のインキ
量の設定値を読込む。次に、ステップ104において、設
定値と最小呼出しインキ量を比較し、設定値が最小呼出
しインキ量未満であれば、ステップ105に進む。ステッ
プ105では、最小呼出しインキ量を最小設定値で除算し
て、その結果を分解数Mとする。最小呼出しインキ量が
5%で、最小設定値が0.125%であれば、Mは40とな
る。次に、ステップ106において、設定値を最小設定値
で除算して、その結果を呼出し回数Nとする。設定値が
4.875%の場合、Nは39、設定値が2.5%の場合、Nは2
0、設定値が0.125%の場合、Nは1となる。次に、ステ
ップ107において、MおよびNをこれらの最大公約数で
除算し、その結果をそれぞれ最終的な分解数mおよび呼
出し回数nとする。設定値が4.875%の場合は、mとn
は40と39のままであり、設定値が0.125%の場合も、m
とnは40と1のままである。設定値が2.5%の場合は、
mは2、nは1となる。次に、ステップ108において、
1回の呼出し量を最小呼出しインキ量にし、処理を終了
する。ステップ104において、設定値が最小呼出しイン
キ量以上であった場合は、ステップ109に進む。ステッ
プ109では、分解数mおよび呼出し回数nをそれぞれ1
に設定する。次に、ステップ110において、1回の呼出
し量を設定値にし、処理を終了する。
第8図は、印刷時の切換え装置(14)制御のためのフ
ローチャートを示す。
印刷が始まると、まず、ステップ201において、分解
数カウンタCmにmをセットする。次に、ステップ202に
おいて、呼出し回数カウンタCnにnをセットする。次
に、ステップ203において、呼出し信号が出力されたか
どうかを調べ、これが出力されるまでステップ203を繰
返す。ステップ203で呼出し信号が出力されると、ステ
ップ204に進む。ステップ204では、Cnが0になったかど
うかを調べ、0でなければ、ステップ205に進む。ステ
ップ205では、呼出し動作を行なう。この呼出し動作
は、インキ呼出しローラ(11)を非作動位置から作動位
置に切換えたのちに再び非作動位置に切換えることによ
って行なわれ、第7図のフローチャートで設定された1
回の呼出し量に等しい量のインキがインキ呼出しローラ
(11)に呼出されるように、インキ呼出しローラ(11)
がインキ元ローラ(3)に接触している時間が制御され
る。次に、ステップ206において、Cnから1を減じ、ス
テップ207に進む。ステップ204でCnが0になった場合
は、そのままステップ207に進む。ステップ207では、Cm
から1を減じ、ステップ208に進む。ステップ208では、
Cmが0になったかどうかを調べ、0になれば、ステップ
201に戻り、0でなければ、ステップ203に戻る。
インキ量の設定値が最小呼出しインキ量(5%)以上
の場合は、第7図のフローチャートにおいて、mとnが
ともに1にセットされる。このため、第8図のフローチ
ャートにおいて、呼出し信号が出力されるたびに、毎
回、ステップ205の呼出し動作が必ず実行される(第9
図参照)。
インキ量の設定値が4.875%の場合は、第7図のフロ
ーチャートにおいて、mに40、nに39がセットされる。
このため、第8図のフローチャートにおいて、呼出し信
号が40回出力される間に、ステップ205の呼出し動作が3
9回実行される(第9図参照)。そして、1回の呼出し
量が5%であるから、呼出し信号40回の間の1回当りの
平均呼出し量は4.875%(=5×39/40)となり、設定値
通りのインキの呼出しができる。
インキ量の設定値が2.5%の場合は、第7図のフロー
チャートにおいて、mに2、nに1がセットされる。こ
のため、第8図のフローチャートにおいて、呼出し信号
が2回出力される間に、ステップ205の呼出し動作が1
回実行される(第9図参照)。すなわち、呼出し信号の
1回おきに呼出し動作が行なわれる。そして、1回の呼
出し量が5%であるから、呼出し信号2回の間の1回当
りの平均呼出し量は2.5%(=5×1/2)となり、設定値
通りのインキの呼出しができる。
インキ量の設定値が0.125%の場合は、第7図のフロ
ーチャートにおいて、mに40、nに1がセットされる。
このため、第8図のフローチャートにおいて、呼出し信
号が40回出力される間に、ステップ205の呼出し動作が
1回実行される(第9図参照)。そして、1回の呼出し
量が5%であるから、呼出し信号40回の間の1回当りの
平均呼出し量は0.125%(=5×1/40)となり、設定値
通りのインキの呼出しができる。
上記実施例では、インキ量の設定値が最小呼出しイン
キ量未満の場合に、1回の呼出し量を最小呼出しインキ
量に等しくしているが、最小呼出しインキ量より少し大
きくしてもよい。たとえば、最小呼出しインキ量が5%
で、設定値が3%の場合、1回の呼出し量を6%にし
て、呼出し信号2回に1回ずつ呼出し動作を行なうよう
にすれば、1回当りの平均呼出し量は設定値通り(6×
1/2=3)になる。
発明の効果 この発明の方法によれば、上述のように、最小呼出し
インキ量より少ない微小なインキ量の制御ができるとと
もに、必要に応じてインキ元ローラからインキ練りロー
ラに大量のインキを移すことができ、しかも各インキ移
しローラごとにこの微小なインキ量と大量のインキ量と
の間でインキ量のきめ細かい制御ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示すインキ呼出し装置の概
略側面図、第2図はインキ呼出しローラおよびその往復
移動装置を示す傾斜図、第3図はインキ呼出しローラの
切換え装置の部分を切欠いて示すインキ呼出し装置の一
部切欠き側面図、第4図は第3図IV−IV線の断面図、第
5図はインキ呼出し装置の電気的構成を示すブロック
図、第6図はインキ量の設定値と1回にインキ呼出しロ
ーラに実際に呼出されるインキ量との関係を示すグラ
フ、第7図は制御装置の処理の1例を示すフローチャー
ト、第8図は制御装置の他の処理の1例を示すフローチ
ャート、第9図はインキ呼出し装置の呼出し動作の1例
を示すタイムチャートである。 (1)……インキ壷、(3)……インキ元ローラ、
(4)……インキ練りローラ、(10)……インキ呼出し
装置、(11)……インキ呼出しローラ、(14)……切換
え装置、(36)……制御装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インキ壷のインキ元ローラに近接して、イ
    ンキ元ローラの長さ方向に分割された複数のインキ呼出
    しローラが配置され、各インキ呼出しローラがインキ練
    りローラに常に接触した状態でインキ元ローラに接触す
    る位置とインキ元ローラから離れる位置とに切換えられ
    るようになされている印刷機において、 所定の呼出し間隔をおいて、所要のインキ呼出しローラ
    をインキ元ローラに接触させてインキを呼出し、インキ
    呼出しローラごとに設定したインキ量に応じてインキ呼
    出しローラがインキ元ローラに接触している時間を制御
    することにより、インキ呼出しローラに呼出すインキ量
    を制御する方法であって、 インキ呼出しローラがインキ元ローラに最小時間接触し
    ている間にインキ呼出しローラに呼出される最小呼出し
    インキ量より少ないインキ量を最小設定値として、各イ
    ンキ呼出しローラのインキ量設定値を最小設定値の整数
    倍にし、最小呼出しインキ量より少ないインキ量が設定
    されたインキ呼出しローラについて、1回の呼出し動作
    のインキ呼出し量を最小設定値の整数倍であって最小呼
    出しインキ量以上の値にし、この1回のインキ呼出し量
    とインキ量設定値を1以外の公約数を持たない整数mと
    nで表わし、m回の呼出し間隔に対して呼出し動作をn
    回行なうことを特徴とする印刷機におけるインキ呼出し
    方法。
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