JP2669868B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ） 産業上の利用分野 本発明は静止画像表示機能を備えた液晶表示装置に関
する。

（ロ） 従来の技術 液晶テレビにおける静止画像表示は特公61−42470号
公報（H04N5/66）に示される如く、各絵素のスイッチン
グトランジスタのゲートに接続されたＸ電極にゲート信
号を出力するＸドライバ回路の出力を一時的に停止する
ことにより実現される。

（ハ） 発明が解決しようとする課題 ところで、液晶は通常交流信号で駆動されるため、任
意のタイミングで静止画指令を発した場合、液晶パネル
に書込まれる映像信号の極性が定まらない。そして、実
際の液晶パネルでは保持される映像信号の極性によりゲ
ート信号を停止している間のリーク電流、即ち静止画の
保持時間が異なる為に均一な静止画の表示が不可能であ
る。

特に、交流駆動の周期を１水平期間とする場合、１ラ
イン毎に保持時間が異なるため、大幅な画質劣化をまね
くことになる。

本発明は上述の欠点を解消するものであり、任意のタ
イミングで静止画指令を発しても静止画再生時の画質劣
化を防止した液晶表示装置を提供するものである。

（ニ） 課題を解決するための手段 本発明は静止画像の再生時、液晶パネルが保持すべき
映像信号の極性を一定としてなる。

（ホ） 作用 本発明は静止画再生時の静止画の保持時間が一定とな
る。

（ヘ） 実施例 以下、図面に従い本発明の一実施例を説明する。

第１図は本実施例装置の概略ブロック図であり、
（１）はアクティブマトリクス型の液晶パネルであり、
各絵素毎にスイッチングトランジスタ及び電荷保持用キ
ャパシタを有する。（２）は前記スイッチングトランジ
スタのゲートに接続されたＸ電極にゲート信号を出力す
るＸドライバ回路、（３）は各絵素に表示すべき映像信
号をサンプルホールドし、前記スイッチングトランジス
タのソースに接続されたＹ電極に供給するＹドライバ回
路、（４）前記映像信号を反転するインバータ、（５）
は前記映像信号及びインバータ（４）出力を後述する制
御信号により選択して前記Ｙドライバ（３）へ供給する
極性反転スイッチ、（６）は水平同期信号（イ）及び垂
直同期信号（ホ）に基づいて種々の制御信号を発生する
制御信号発生回路、（７）は静止画再生時、押圧される
静止画スイッチ、（８）はこの静止画スイッチ（７）出
力をデータ入力とし、前記制御信号発生回路（６）から
の垂直周期の制御信号（ロ）をクロックとする第１フリ
ップフロップ、（９）はこの第１フリップフロップ
（８）出力をデータ入力、前記制御信号（ロ）を反転し
たものをクロックとする第２フリップフロップ、（10）
は前記第１フリップフロップ（８）出力及び制御信号
（ヘ）を入力とし、前記極性反転スイッチ（５）を制御
する第１アンドゲート、（11）は第２フリップフロップ
（９）出力及び制御信号（チ）を入力とし、前記Ｘドラ
イバ回路（２）を制御する第２アンドゲートである。

次に上記回路の動作について第２図と共に説明する。

まず、静止画スイッチ（７）を押圧するとその出力
（ハ）は“L"になる。

一方、第１フリップフロップ（８）は制御信号発生回
路（６）から制御信号（ロ）の立上がりで前記出力
（ハ）をラッチするため、その出力（ニ）は垂直同期信
号（イ）に同期して“L"となる。

従って、この“L"により第１アンドゲート（10）はラ
イン毎に反転する制御信号（ヘ）の通過を阻止するため
（ト）、極性反転スイッチ（５）は下側に固定され、Ｙ
ドライバ回路（３）へは正極性の映像信号が供給され
る。

更に前記第１フリップフロップ出力（ニ）は第２フリ
ップフロップ（９）に供給され前記制御信号（ロ）の立
下がりでラッチされ出力（リ）を出力する。この出力
（リ）は前記出力（ニ）が“L"になってから１フィール
ド後に“H"から“L"に変化し、シフトロック（チ）の通
過を阻止する（ヌ）。

従って、液晶パネル（１）には静止画スイッチ（７）
の押圧後の最初の垂直ブランキング期間から１フィール
ド間の映像信号が同一極性で書込まれた後、スイッチン
グトランジスタへのゲート信号の供給が停止することの
より静止画が再生される。また、この時、保持される映
像信号は常に正極性であるため画質の劣化をまねくこと
はない。

また、第３図は液晶パネル（１）の共通電極（図示省
略）電位を映像信号の反転周期に同期して切り換える場
合の実施例を示す。

静止画再生時、即ちスイッチングトランジスタがオフ
している時、液晶パネル（１）の共通電極の電位が変化
すると、リーク電流に影響を与え、静止画の保持時間が
異なる。このため、本実施例では、共通電極電位をV₁と
V₂に切換える切換スイッチ（12）を前記第１アンドゲー
ト（10）出力により制御するようにしている。

従って、共通電極電位は常時は映像信号の反転周期と
同期して切換わると共に、静止画再生中は液晶パネル
（１）に書込まれた時の電位に固定されるため、画質劣
化がない。

（ト） 発明の効果 上述の如く本発明に依れば、任意のタイミングで静止
画指令を発しても液晶パネルに書込まれる映像信号の極
性を一定とすることができるため静止画再生時の画質劣
化を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における液晶表示装置のブロ
ック図、第２図は同タイムチャート、第３図は他の実施
例におけるブロック図である。 （１）……液晶パネル、（２）……Ｘドライバ回路、
（３）……Ｙドライバ回路、（５）……極性反転スイッ
チ、（６）……制御信号発生回路、（７）……静止画ス
イッチ、（８）（９）……第１、第２フリップフロッ
プ、（10）（11）……第１、第２アンドゲート。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各絵素毎にスイッチングトランジスタを有
   する液晶パネルと、前記スイッチングトランジスタのゲ
   ートに接続されたＸ電極にゲート信号を供給するＸドラ
   イバ回路と、前記液晶パネルに所定周期で極性反転する
   映像信号を供給するＹドライバ回路とを備え、前記Ｘド
   ライバ回路の出力を一時的に停止することにより静止画
   像を再生する液晶表示装置において、 静止画像の再生時、前記液晶パネルが保持すべき映像信
   号の極性を一定とすることを特徴とする液晶表示装置。