JP3620187B2 - 液晶駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数ドット同時サンプリング方式の液晶表示パネルを駆動する液晶駆動装置に関し、更に詳しくは、入力映像信号の反転・非反転期間において異なる電圧源を選択するようにして、消費電力の低減を図った液晶駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、カメラ一体型ビデオテープレコーダや液晶プロジェクタに代表される液晶表示パネル付き機器の普及とともに、液晶表示パネルへの高性能化の要求が高まり液晶表示パネルの高解像度化や高画質化が進んでいる。液晶表示パネルにおいては、特に、多結晶シリコンを活性層とする薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor 以下、単に「TFT」と記す)を用いた液晶表示パネルでは、その高速性能の高さから極めて短い時間内に1画素毎に順次映像信号を書き込む点順次方式が採られている。また、高解像度化が進んだ液晶表示パネルにおいては信号線を予め何本かに分割し、それらを一括して同時に書き込む複数ドット同時サンプリング方式が採用されている。
【0003】
先ず、図8および図9を参照して従来の液晶駆動装置の構成を説明する。図8は従来の液晶駆動装置を示すブロック図であり、図9は従来の複数ドット同時サンプリング方式の液晶表示パネルの要部構成を示すブロック図である。
【0004】
図8に示されるような従来の液晶駆動装置は、映像信号Vsigが入力される端子1、入力映像信号をクランプするクランプ回路(図では「CLP」と略記する。以下同様)3、サンプルホールド回路(S/H)4、γ補正回路(GAMMA)5、ブライト調整回路(BRT)6、反転増幅回路7、および映像を映出するカラーやモノクロでなる液晶表示パネル2で構成される。
【0005】
図9に示す液晶表示パネル2の細部構成は、Hシフトレジスタ21、Vシフトレジスタ22により大略構成される。Hシフトレジスタ21にはスタートパルスHST、クロックパルスHCK等の液晶駆動パルスが入力されるとともに、スイッチング回路HSW1、HSW2、HSW3、HSW4・・・HSWmが接続されている。各スイッチング回路には映像信号Vsig1、Vsig2、Vsig3・・・Vsignが入力されるとともに、出力端には信号線Xが接続されている。なお、HSW1には例えば赤(R)、緑(G)、青(B)等の映像信号Vsig1、Vsig2、Vsig3に対応する画素部が接続されているが、理解を容易にするため、Vsig1のみの画素部を詳しく表示した。
【0006】
Vシフトレジスタ22にはスタートパルスVST、クロックパルスVCK1、VCK2およびENB等の液晶駆動パルスが入力されるとともに、行方向の走査線Yが接続されている。
【0007】
信号線Xや走査線Yはマトリクス状に配列されていて、その交差部にはTFT23が配設される。TFT23には液晶LCおよび保持容量CSを介してコモン電圧VCOMを供給するコモン電極24が接続されている。このような構造を有する液晶表示パネル2は複数ドット同時サンプリング方式のアクティブマトリクス型と呼ばれる。なお、本発明の対象となる液晶表示パネルはこの構造に限られるものではなく、単に例示したにすぎない。
【0008】
かかる構成の従来の液晶駆動装置の動作を簡潔に説明する。
【0009】
図8における端子1に入力された映像信号Vsigはクランプ回路3にてペディスタルクランプされる。ペディスタルクランプされた信号はサンプルホールド回路4にて複数ドット同時サンプリング液晶表示パネル用に位相差を付けるためのサンプリング処理が施される。サンプリング処理された信号はγ補正回路5において液晶表示パネルの特性に合わせたγ補正を行う。γ補正された信号はブライト調整回路6にて輝度を調整するためのブライトコントロールされる。
【0010】
ブライト調整回路6を経た信号は反転増幅回路7にてゲイン増幅を行うとともに、極性反転パルスFRPを基に液晶表示パネル2を駆動するための交流化を行う。交流化された信号は液晶表示パネル2に入力され、共に入力される液晶駆動用のクロックパルスによって順次開かれるスイッチング回路HSW1ないしHSWm(図9参照)によって、Vsig1ないしVsignの信号がnドット毎に同時に各画素部に書き込まれる。
【0011】
すなわち、図9に示す液晶表示パネル2では、前述の液晶駆動装置から入力される映像信号Vsigや、液晶駆動パルスを受取してHシフトレジスタ21やVシフトレジスタ22に供給する。
TFT23ではVシフトレジスタ22から発生する選択パルスに応動して走査線Yを選択し、Hシフトレジスタ21に接続されたスイッチング回路HSW1ないしHSWmを介して信号線Xから映像信号を取り込む。取り込まれた映像信号は液晶LCおよび保持容量CSに供給される。液晶LCでは各画素の映像レベルに応じて供給された映像電圧により液晶分子を印加電圧方向に捩じれて倒立させ、この液晶分子と偏光板(何れも図示省略)による旋光性を利用して液晶表示パネル2に映像表示がなされる。
【0012】
このような従来の液晶駆動装置では、クランプ回路3、サンプルホールド回路4、γ補正回路5およびブライト調整回路6までの画質調整回路の電源電圧は低電圧源から供給され、映像信号Vsigを反転する反転増幅回路7以降の電源電圧は、少なくともコモン電圧の2倍の電圧が必要となるため、高電圧源から供給される。
【0013】
次に、図10を参照して従来の液晶表示パネルの駆動方法の詳細を説明する。図10は従来の液晶表示パネルの駆動方法を示す図であり、(a)は映像信号をコモン電圧に対して反転する入力波形図、(b)は映像信号を自身のセンター電圧で反転し、そのセンター電圧に対してコモン電圧を反転する入力波形図、(c)は映像信号を所定の電圧で反転し、その電圧に対してコモン電圧を反転する入力波形図である。
【0014】
通常の液晶表示パネル2は、液晶LCの劣化を防ぐため交流駆動が必要であり、映像信号をコモン電圧に対して反転する必要がある。映像信号の反転方法としては次に示すような3通りの方法が主に用いられる。
第1の方法は、図10(a)に示すように、映像信号Vsigをコモン電圧VCOMに対して反転する方法である。
第2の方法は、同図(b)に示すように、映像信号Vsigを自身のセンター電圧Zで反転するとともに、かつそのセンター電圧Zに対してコモン電圧VCOMを反転する方法である。
第3の方法は、同図(c)に示すように、映像信号Vsigを所定の電圧Z′で反転するとともに、かつその所定の電圧Z′に対してコモン電圧VCOMを反転する方法である。
【0015】
しかしながら、第1の駆動方法では、映像信号Vsigを反転する回路(図8の反転増幅回路7)以降の電源電圧は、少なくともコモン電圧VCOMの2倍の電圧が必要となる。このとき、映像信号Vsigの反転・非反転期間にも一律にコモン電圧VCOMの略2倍の電源電圧が掛かることになるが、映像信号Vsigの非反転期間においてはその半分の電源電圧で充分である。
つまり、映像信号Vsigの非反転期間では必要以上に高い電圧で駆動されていることになる。同様の理由で、同図(c)に示すような第3の駆動方法においても、映像信号Vsigの非反転期間において必要以上に高い電圧で駆動されている。
本発明は、この映像信号Vsigの非反転期間において電源電圧を下げることにより、液晶駆動装置の消費電力の削減を図ることを骨子とするものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる観点に鑑みてなされたもので、その課題は、従来の液晶表示パネルの駆動方法における、映像信号の非反転期間においても必要以上に高い電圧で駆動している点に着目し、映像信号の非反転期間においては電源電圧を下げることにより、消費電力の削減を図った液晶駆動装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の従来技術の課題を解決するために以下の手段を講じた。すなわち、第1の発明の液晶駆動装置は、映像信号および映像信号を交流駆動する極性反転パルスが少なくとも入力される端子と、高電圧源および低電圧源を供給する電圧供給回路と、入力映像信号の画質調整用の画質調整回路と、極性反転パルスに基づいて映像信号を反転する反転アンプと、この反転アンプに接続されるとともに、入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には低電圧源を極性反転パルスに基づいて選択する電源電圧切替スイッチと、反転アンプによって反転・非反転された映像信号が入力される液晶表示パネルとを備えて構成される。そして、電源電圧切替スイッチでは、反転アンプにおける映像信号の反転期間では高電圧源を選択し、非反転期間では低電圧源を選択して液晶表示パネルを駆動する。これにより、無駄なパワーを消費することがなく、液晶駆動装置の低消費電力化を図ることができる。
【0018】
第2の発明の液晶駆動装置は、映像信号および映像信号を交流駆動するための極性反転パルスとが少なくとも入力される端子と、高電圧源および無電圧を供給する電圧供給回路と、入力映像信号の画質調整用の画質調整回路と、映像信号を反転する反転処理回路と、この反転処理回路に接続され、極性反転パルスに基づき入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には無電圧を選択して反転処理回路を停止する電源電圧切替スイッチと、反転処理回路から出力された反転映像信号および画質調整回路から出力された非反転の映像信号が接続され、これらを極性反転パルスに基づいて切り替える信号切替スイッチと、切り替えられた映像信号が入力される液晶表示パネルとを備えて構成される。そして、反転処理回路(INVERSE)の電源は極性反転パルスによってオン・オフ制御される。つまり、反転処理回路において、映像信号の反転期間では高電圧源で駆動し、非反転期間では回路を完全にオフする。これにより、パワーロスが更に少なくなり、液晶駆動装置の低消費電力化が図れる。
【0019】
第3の発明の液晶駆動装置は、映像信号および映像信号を交流駆動するための極性反転パルスとが少なくとも入力される端子と、高電圧源、低電圧源およびその中間の中電圧源を供給する電圧供給回路と、入力映像信号の画質調整用の画質調整回路と、画質調整された映像信号を反転する反転処理回路と、反転処理回路に接続され、極性反転パルスに基づき入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には中電圧源を選択して反転処理回路を駆動状態に保つ電源電圧切替スイッチと、これらを極性反転パルスに基づいて切り替える信号切替スイッチと、映像信号が入力される液晶表示パネルにより構成される。そして、反転処理回路(INVERSE)の電源は、極性反転パルスによって選択され、反転期間では高電圧源、非反転期間では中電圧源で駆動する。つまり、映像信号の非反転信号の期間にも中電圧源により反転処理回路が起動したままとなっているため、電源電圧切替スイッチや反転処理回路および信号切替スイッチなどにおける電源電圧の切替え時のノイズ等の立ち上がり/立ち下がり条件を緩和することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
実施例1
図1および図2を参照して本発明の液晶駆動装置の実施例1の構成を説明する。図1は本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例1を示すブロック回路図であり、図2は本発明の液晶駆動装置の実施例1の動作を示すタイミングチャート図である。
なお、従来技術で記載した事項と共通する部分には以降とも同一の参照符号を付すものとし、液晶表示パネルの細部構成はその説明を省略する。
【0022】
本発明の液晶駆動装置は、映像信号Vsigが入力される端子1、クランプ回路(CLP)3、サンプルホールド回路(S/H)4、γ補正回路(GAMMA)5、ブライト調整回路(BRT)6およびゲイン調整回路(GAIN)8により、画質調整回路10を構成する。新たに、反転アンプ11、反転アンプ11に接続された電源電圧切替スイッチ12、および反転アンプ11を経た映像信号が入力される液晶表示パネル2により構成される。
【0023】
更に、画質調整回路10は低電圧源Aに接続されるとともに、電源電圧切替スイッチ12は低電圧源Aおよび高電圧源Bに接続される。そして、反転アンプ11の電源電圧は映像信号の極性反転パルスFRPと同期して電源電圧切替スイッチ12によって切り替えられた低電圧源Aおよび高電圧源Bの何方かが供給される。
【0024】
このように構成された本発明の液晶駆動装置の動作を図1および図2を参照して説明する。
【0025】
端子1に入力された映像信号Vsig(図1および図2参照)は、クランプ回路3にてペディスタルクランプされ、サンプルホールド回路4にてサンプリング処理が成される。サンプリング処理された信号は、γ補正回路5、ブライト調整回路6、ゲイン調整回路8において、図2のように所望のブライト調整、ゲイン調整および液晶表示パネルの特性に合わせたγ補正が行われる。
その後、反転アンプ11によって液晶表示パネル2を駆動するための交流化を行うわけであるが、この時の反転アンプ11の電源電圧は、電源電圧切替スイッチ12によって、極性反転パルスFRPを基に低電圧源Aおよび高電圧源Bの何れかに切り替えられる。
【0026】
すなわち、電源電圧切替スイッチ12では、反転アンプ11における映像信号の反転期間(図2の高電圧源B期間)では高電圧源Bを選択し、映像信号の非反転期間(図2の低電圧源A期間)では低電圧源Aを選択して液晶表示パネル2を駆動する。つまり、映像信号Vsigの反転・非反転期間に応じて図2の一点鎖線で示す最適な電源電圧13を選択して液晶表示パネル2を駆動する。
これにより、本発明の液晶駆動装置では、映像信号の非反転期間では低電圧源Aで駆動するようにしたため、パワーのロスが少なく、液晶駆動装置の低消費電力化を図ることができる。
【0027】
反転アンプ11により交流化された映像信号は液晶表示パネル2に入力され、前述のクロックパルスHCKにより順次開かれるスイッチング回路によって、各信号がnドット毎に同時に各画素に書き込まれる。
【0028】
実施例2
本実施例は入力映像信号の反転を行う反転処理回路を独立して備え、映像信号の非反転期間には反転処理回路の動作を完全に止めることにより、液晶駆動装置の低消費電力化を図る駆動方法であり、これを図3および図4を参照して説明する。図3は本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例2を示すブロック回路図であり、図4は本発明の液晶駆動装置の実施例2の動作を示すタイミングチャート図である。
【0029】
図3に示されるような本発明の液晶駆動装置は、実施例1における画質調整回路10までは同一構成であり、新たに、画質調整された映像信号の反転を行う反転処理回路(INVERSE)14、反転処理回路14に接続された電源電圧切替スイッチ12、反転処理回路14により反転された映像信号と画質調整回路10から出力された非反転の映像信号が入力される信号切替スイッチ15および液晶表示パネル2により構成される。
【0030】
更に、画質調整回路10は低電圧源Aに接続されるとともに、電源電圧切替スイッチ12は高電圧源Bおよび無電圧に接続される。そして、反転処理回路14の電源電圧は、映像信号の極性反転パルスFRPによって制御され、映像信号の反転期間(図4の電源ON期間)では高電圧源Bで駆動され、非反転期間(図4の電源OFF期間)では無電圧が選択されて反転処理回路14の動作は完全に停止される。つまり、映像信号Vsigの反転・非反転期間に応じて図4の一点鎖線で示す最適な電源電圧16を選択して液晶表示パネル2を駆動するようにする。
【0031】
これにより、従来の液晶駆動装置では、映像信号の非反転期間においても反転期間と同じ高電圧源Bで駆動して無駄なパワーを消費していたものが、本発明の液晶駆動装置では、映像信号の非反転期間では反転処理回路14の動作を完全に停止するため、パワーのロスが少なく、液晶駆動装置の低消費電力化を図ることができる。
【0032】
反転処理回路14により反転された映像信号と画質調整回路10から出力された非反転の映像信号は信号切替スイッチ15に入力され、信号切替スイッチ15では極性反転パルスFRPを基に映像信号を反転・非反転と切り替えて液晶表示パネル2に供給する。以降の動作は実施例1と同様であり、説明を省略する。
【0033】
実施例3
本実施例は反転処理回路を独立に備えるとともに、映像信号の非反転期間にも反転処理回路の動作を完全に止めることなく、液晶駆動装置の低消費電力化を図る駆動方法であり、これを図5および図6を参照して説明する。図5は本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例3を示すブロック回路図であり、図6は本発明の液晶駆動装置の実施例3の動作を示すタイミングチャート図である。
【0034】
図5における本発明の液晶駆動装置は、画質調整回路10、反転処理回路(INVERSE)14、反転処理回路14に接続された電源電圧切替スイッチ12、反転処理回路14により反転された映像信号と画質調整回路10から出力された非反転映像信号が入力される信号切替スイッチ15および液晶表示パネル2により構成される。
【0035】
更に、画質調整回路10は低電圧源Aに接続されるとともに、電源電圧切替スイッチ12は高電圧源Bおよび新たに生成した中電圧源C(低電圧源A<C<高電圧源B)に接続される。そして、反転処理回路14の電源電圧は、映像信号の極性反転パルスFRPによって制御され、映像信号の反転期間(図6の高電圧源B期間)では高電圧源Bで駆動されるとともに、非反転期間(図6の中電圧源C期間)では中電圧源Cが選択されて反転処理回路14の動作状態は確保される。つまり、映像信号Vsigの反転・非反転期間に応じて図6の一点鎖線で示す最適な電源電圧17を選択して液晶表示パネル2を駆動するようにする。
【0036】
これにより、パワーのロスが少なく、液晶駆動装置の低消費電力化を図ることができる。それと共に、非反転期間(図6の中電圧源C期間)でも反転処理回路14に中電圧源Cが供給されているため、電源電圧の切替え時のノイズ等の立ち上がり/立ち下がり条件を緩和することができる。以下、本発明の液晶表示パネルは常法に準拠して動作される。
なお、上述の実施例における低電圧源A、中電圧源Cおよび高電圧源Bは、一例としてそれぞれ5V、10V、15.5Vである。また、本発明は上記実施例で示した回路構成に限ることなく、同様の働きをする他の回路構成を用いても良いことは当然である。
【0037】
本発明は上記実施例に限定されず、種々の実施形態を採ることができる。例えば、本実施例では複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置について例示したがそれ以外の液晶駆動装置にも適用される。また、本実施例では極性反転パルスFRPによって電源電圧を切り替える例を例示したが、極極性反転パルスFRPよりも早いタイミングで電源電圧を変化させることにより、電源電圧の立ち上がり/立ち下がり特性を考慮した駆動方法にも応用できる。
すなわち、図7に示す中電圧源C(V)から高電圧源B(V)に電源電圧を立ち上げる場合において、FRPよりも早いタイミングで電源電圧を変化させることにより、(t)の期間切り替えタイミングに余裕が生まれることになる。更に、本発明は以上示した実施形態にとらわれず様々な形態に発展できることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の液晶駆動装置によれば、本発明の付加回路によって映像信号の反転期間では高電圧源を選択し、映像信号の非反転期間では低電圧源を選択して液晶表示パネルを駆動するようにした。これにより、従来の液晶駆動装置のように、非反転信号の期間でも高電圧源で駆動して無駄なパワーを消費することがなく、液晶駆動装置の消費電力の低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例1を示すブロック回路図である。
【図2】本発明の液晶駆動装置の実施例1の動作を示すタイミングチャート図である。
【図3】本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例2を示すブロック回路図である。
【図4】本発明の液晶駆動装置の実施例2の動作を示すタイミングチャート図である。
【図5】本発明の複数ドット同時サンプリング方式の液晶駆動装置の実施例3を示すブロック回路図である。
【図6】本発明の液晶駆動装置の実施例3の動作を示すタイミングチャート図である。
【図7】本発明の液晶駆動装置の実施例3の他の動作を示すタイミングチャート図である。
【図8】従来の液晶駆動装置を示すブロック図である。
【図9】従来の複数ドット同時サンプリング方式の液晶表示パネルの要部構成を示すブロック図である。
【図10】従来の液晶表示パネルの駆動方法を示す図であり、(a)は映像信号をコモン電圧に対して反転する入力波形図、(b)は映像信号を自身のセンター電圧で反転し、そのセンター電圧に対してコモン電圧を反転する入力波形図、(c)は映像信号を所定の電圧で反転し、その電圧に対してコモン電圧を反転する入力波形図である。
【符号の説明】
1…端子、2…液晶表示パネル、3…クランプ回路(CLP)、4…サンプルホールド回路(S/H)、5…γ補正回路(GAMMA)、6…ブライト調整回路(BRT)、7…反転増幅回路、8…ゲイン調整回路(GAIN)、10…画質調整回路、11…反転アンプ、12…電源電圧切替スイッチ、14…反転処理回路(INVERSE)、15…信号切替スイッチ、13,16,17…電源電圧、21…Hシフトレジスタ、22…Vシフトレジスタ、23…薄膜トランジスタ(TFT)、24…コモン電極

Claims (4)

  1. 映像信号と、前記映像信号を交流駆動するための極性反転パルスとが少なくとも入力される端子と、
    高電圧源および低電圧源を供給する電圧供給回路と、
    入力映像信号の画質を調整する画質調整回路と、
    前記画質調整回路によって画質調整された映像信号を前記極性反転パルスに基づいて反転する反転アンプと、
    前記反転アンプに接続されるとともに、入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には低電圧源を前記極性反転パルスに基づいて選択する電源電圧切替スイッチと、
    前記反転アンプによって反転および非反転された映像信号が入力される液晶表示パネルと
    を具備することを特徴とする液晶駆動装置。
  2. 映像信号と、映像信号を交流駆動するための極性反転パルスとが少なくとも入力される端子と、
    高電圧源および無電圧を供給する電圧供給回路と、
    入力映像信号の画質を調整する画質調整回路と、
    前記画質調整回路によって画質調整された映像信号を反転処理する反転処理回路と、
    前記反転処理回路に接続されるとともに、前記極性反転パルスに基づき入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には無電圧を選択して反転処理回路を停止する電源電圧切替スイッチと、
    前記反転処理回路から出力された反転映像信号および前記画質調整回路から出力された非反転映像信号が接続されるとともに、これらを前記極性反転パルスに基づいて切り替える信号切替スイッチと、
    前記信号切替スイッチによって切り替えられた映像信号が入力される液晶表示パネルと
    を具備することを特徴とする液晶駆動装置。
  3. 映像信号と、前記映像信号を交流駆動するための極性反転パルスとが少なくとも入力される端子と、
    高電圧源、低電圧源およびその中間の中電圧源を供給する電圧供給回路と、
    入力映像信号の画質を調整する画質調整回路と、
    前記画質調整回路によって画質調整された映像信号を反転処理する反転処理回路と、
    前記反転処理回路に接続されるとともに、前記極性反転パルスに基づき入力映像信号の反転期間には高電圧源を選択し、非反転期間には中電圧源を選択して反転処理回路を駆動状態に保つ電源電圧切替スイッチと、
    前記反転処理回路から出力された反転映像信号および画質調整回路から出力された非反転映像信号が接続されるとともに、これらを前記極性反転パルスに基づいて切り替える信号切替スイッチと、
    前記信号切替スイッチによって切り替えられた映像信号が入力される液晶表示パネルと
    を具備することを特徴とする液晶駆動装置。
  4. 前記液晶表示パネルは、複数ドットを同時にサンプリングして駆動する複数ドット同時サンプリング方式の液晶表示パネルである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の液晶駆動装置。
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