JP4040866B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置、特に携帯電話等の移動体機器用の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置に代表される平面型表示装置は、薄型、軽量、低消費電力等の特徴を生かして、携帯電話をはじめとして多くの移動体機器に搭載されている。携帯電話等の急速な発展につれて、このような表示装置には高画質化や低消費電力化の要求が高まってきている。現在、高画質化に対しては、単純マトリクス型からアクティブマトリクス型の液晶表示装置に移行することで対応しようとしているが、アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、単純マトリクス型の液晶表示装置よりも消費電力が多く、そのため使用時間が減少することが問題になっている。
【0003】
携帯電話における表示画面は、通話を行う通話画面、機能設定を行う操作画面、到来電波を待ち受ける待ち受け画面、情報サービス画面等がある。このうち待ち受け画面では、到来電波の受信強度を示すアイコン(ピクトアイコン)や時計等のみを表示すればよい。そのため、単純マトリクス型の液晶表示装置では、待ち受け画面においてピクトアイコンのみを部分的に表示することで走査数を下げ、駆動電圧を低くして省電力化をはかっている(例えば、特開平11−251277号)。
【0004】
しかしながら、アクティブマトリクス型の液晶表示装置では、単に走査信号線をオフ状態にするだけでは、オフ/オン時に瞬間的に発生する電位によって異常な表示になったり、走査信号線をオフ状態にしても映像信号線は常時駆動しているために異常な表示になったりする。そのため、全表示画素について走査、書き込み、保持という動作を行う必要があり、ピクトアイコンだけを表示することはできない。
【0005】
また、特開平7−114862号では、アクティブマトリクス型の移動体用表示装置において、ブランキング期間にクロック停止を行うという提案がなされている。しかしながら、ブランキング期間は表示期間に対して1/40程度であるため、十分な低消費電力化をはかることは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、携帯電話等の移動体機器用の表示装置では、高画質化等の観点からアクティブマトリクス型の表示装置の使用が望まれているが、従来のアクティブマトリクス型の表示装置では、例えば表示画面の一部のみに表示を行えばよい場合でも、表示画面全体に対して表示信号の書き込みを行う等の無駄が多く、そのため消費電力を十分に低減することが困難であった。
【0007】
本発明は上記従来の課題に対してなされたものであり、消費電力を効果的に低減することが可能なアクティブマトリクス型の表示装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る表示装置は、マトリクス状に配置された表示画素群と、前記表示画素群に走査信号線を介して走査信号を出力する第1の駆動回路と、前記表示画素群に映像信号線を介して映像信号を出力する第2の駆動回路と、を備えたアクティブマトリクス型の表示装置であって、前記第1及び第2の少なくとも一方の駆動回路は、入力するクロック信号に基づいて動作する複数の駆動段を有し、前記駆動段を少なくとも2以上選択する選択手段を備え、前記駆動段は、該駆動段を順次選択するためのデータをシフトするシフトレジスタ回路と、該シフトレジスタ回路から出力された前記データが入力するバッファ回路とを有し、前記選択手段は、前記シフトレジスタ回路とバッファ回路との間に設けられており、前記選択手段によって2以上の駆動段を選択した場合に、前記シフトレジスタ回路に供給するクロック信号を停止させ、且つ前記選択されたバッファ回路から走査信号を出力するように動作させることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0012】
(実施形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る移動体用のアクティブマトリクス型液晶表示装置の構成例を示したものである。
【0013】
本表示装置は、大きく分けて、複数の表示画素11からなる表示画素群10と、表示画素群10に走査信号を供給する走査信号駆動回路30と、表示画素群10に映像信号を供給する映像信号駆動回路40と、これらの駆動回路に所定の信号を供給するための制御回路50とで構成されている。
【0014】
各表示画素11は、一般的なアクティブマトリクス型液晶表示装置と同様、薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子12、画素電極13、補助容量14等からなる。各表示画素11は走査信号線21及び映像信号線22の交点に配置されており、各走査信号線21は同一行に配列された各スイッチング素子12に、各映像信号線22は同一列に配列された各スイッチング素子12に接続されている。また、各補助容量14には補助容量給電線23が接続されている。なお、本例では表示画素群10の画素数は320×240ドットとする。
【0015】
走査信号駆動回路30は、シフトレジスタ31、アナログバッファ32及び複数の走査信号線21を同時に選択するための同時選択回路33等で構成され、基本的にはシフトレジスタ31からのシフトパルスをアナログバッファ32で昇圧した走査信号が走査信号線21に供給される。
【0016】
映像信号駆動回路40は、シフトレジスタ41、バッファ42、極性反転制御を受けた映像信号が供給される信号線43、シフトパルスによって映像信号電位をホールド容量45に供給するアナログスイッチ44等で構成され、アナログスイッチ44及びホールド容量45によってサンプリング及びホールドされた電位が映像信号線22に供給される。
【0017】
制御回路50は、走査信号駆動回路30及び映像信号駆動回路40を制御するものであり、映像信号駆動回路40制御用の信号としてスタートパルスX−START、クロック信号X−CLK、極性信号pol及び映像信号Videoが、走査信号駆動回路30制御用の信号としてスタートパルスY−START及びクロック信号Y−CLKが入力され、さらに後述するようにクロック停止信号CLK−STP及び選択信号selが入力される。
【0018】
図1に示すように、本実施形態では、走査信号駆動回路30に同時選択回路33が設けられており、一つのシフトパルスを複数のアナログバッファ32に出力して複数の走査信号線21を同時に選択できるようになっている。この同時選択回路33は、シフトレジスタ31とアナログバッファ32の間に設けられ、個々のシフトレジスタ段から次段のアナログバッファにシフトパルスを伝達する分岐回路の集合によって構成されている。分岐回路は、制御回路50を介して走査信号駆動回路30に入力する選択信号selによって一斉に選択される。
【0019】
例えば、シフトレジスタのn段目から同時選択回路33を設けた場合、n段目以降のアナログバッファはn段目のシフトパルスで同時に複数の走査線を選択することになる。このn段目の同時走査以降、表示画素群は次のフレームの開始タイミングまで保持動作によって表示を行う。つまり、このような同時走査により、n段目から最終段目(本例では240段目)までの表示期間では、保持のための信号以外は必要なくなる。
【0020】
このように、同時選択回路33を設けることにより、同時選択回路33をオフ状態にした場合には全画面が1ラインずつ順次走査される通常表示モードとなり、同時選択回路33をオン状態にした場合には不要な信号を停止させることで消費電力が低減される省電力表示モードとなる。
【0021】
同時選択回路33を設けた場合、二つの問題点が発生し得る。第1の問題は、n段目以降の画素を同時に書き込む場合に、映像信号線、走査信号線及び画素に対して電位の書き込み不足が発生することであり、第2の問題は、最終段になるにしたがってアナログバッファのシフトパルスが同時選択回路内の負荷によって遅延することである。
【0022】
本実施形態では、上述したような問題を回避するため、n段目以降の各画素に映像信号線から書き込む電位を、予め決められた表示レベルに対応した所定の電位、具体的には白レベルに対応する電位にしている。このようにn段目〜240段目の書き込み信号を白レベルにすることにより、書き込み不足は視覚上問題が生じることなく数フレーム後には解消される。また、シフトパルスに遅延が発生しても、n段目〜240段目の画素にはいずれも白レベルが書き込まれるため、このようなシフトパルスの遅延も視覚上問題にならない。なお、白レベルの設定は、制御回路50に入力する映像信号Videoを白レベルに対応した信号に変えることで行えばよい。
【0023】
図2は、本実施形態の表示装置における1フレーム期間のタイミングチャートを示したものである。図2では、映像信号駆動回路40に対するクロック信号X−CLK、走査信号駆動回路30に対するクロック信号Y−CLK、これらのクロック信号を停止させるクロック停止信号CLK−STP、走査信号線21を走査する走査信号(図では、1段目、2段目及びn段目の走査信号を示している)、映像信号駆動回路40から出力される映像信号(フレーム毎に電位5Vを中心に反転する)、表示画素11の画素電位を示している。
【0024】
このように、本例では、n段目の同時選択走査の後に、クロック信号X−CLK及びY−CLKをともに停止している。このクロック停止は、ブランキング期間を経て次のフレームの開始のタイミングまで続く。本例では、走査信号駆動回路30及び映像信号駆動回路40ともに、シフトレジスタをCMOSのクロックドインバータで構成しているが、クロック停止期間ではこれらのCMOS部での貫通電流がなくなる。駆動回路部での電流消費がLCD全体の電流消費の例えば70%程度を占めているため、n/240×70%程度の消費電力を低減することが可能である。なお、クロック停止は、少なくとも走査信号駆動回路に対して行えばよい。
【0025】
以上述べたように、本実施形態では、選択信号によって複数の走査信号線を同時に選択するとともに、同時選択後のクロック信号を停止させるようにするので、例えば携帯電話の待ち受け画面等の最小限の表示のみを行えばよい場合に、このような機能を適用することで、消費電力を大幅に低減することができる。また、同時選択によって選択された画素に対して、例えば白レベル等の予め決められた表示レベルに対応した電位を供給することで、書き込み不足やシフトパルスの遅延による問題を回避することが可能となる。
【0026】
(実施形態2)
上述した第1の実施形態では同時選択回路を設ける位置が予め固定されていたが、本実施形態では、同時選択回路に不揮発性メモリを設けることで同時選択の開始位置を可変にできるようにしている。なお、基本的な構成は第1の実施形態と同様であり、それらの詳細な説明は省略する。以下、図3〜図6を参照して本実施形態の説明を行う。
【0027】
図3は、本実施形態における走査信号駆動回路の構成の一部を示した図である。不揮発性メモリ61は、スイッチ62を介してシフトレジスタ65から書き込まれたデータを保持するためのものであり、不揮発性メモリ61に書き込まれたデータは、スイッチ63を切り替えることでバッファ64を介してバッファ66に供給されるようになっている。
【0028】
図4〜図6は、本実施形態の動作を説明するための図である。図4は全画面を1ラインずつ順次走査する通常表示モードについて、図5は省電力表示モード(同時選択走査及びクロック停止を行って消費電力の低減をはかるモード)の設定前に行われる書き込みモードについて、図6は省電力表示モードについて示したものである。また、各図(a)は各モードにおいてシフトレジスタに供給される信号を、各図(b)は各モードにおけるスイッチの状態を示したものであり、ここではn−1段目から最終段までについて示している。
【0029】
図4は、通常表示モードにおける動作を示したものである。通常表示モードでは、各スイッチ62は走査信号線を駆動するバッファ66側に、各スイッチ63は不揮発性メモリ61側となっており、シフトレジスタ65によってシフトパルスが順次シフトされ、バッファ66から走査信号線に走査信号が順次出力される。図では、n段目が走査されている状態を示している。
【0030】
図5は、書き込みモードにおける動作を示したものである。書き込みモードでは、省電力表示モードの1フレーム前の期間において、同時走査する各走査信号線につながる各不揮発性メモリ61に対してシフトレジスタ65からハイレベル(Hレベル)の信号が書き込まれる。図では、n段目から最終段までを同時走査する場合の例を示しており、n段目から最終段−1段目の不揮発性メモリ61に対してHレベルの信号が書き込まれる。本モードの具体的な動作について以下に説明する。
【0031】
まず、同時走査する段数に応じたHレベル信号(書き込み信号)をシフトレジスタ65によって順次シフトする。Hレベル信号が最終段−1段目までシフトした後、図に示すように、各スイッチ62を不揮発性メモリ61側に切り替えることで、Hレベル信号をn段目から最終段−1段目の不揮発性メモリ61に書き込む。これにより、n段目から最終段−1段目のスイッチ63をオン状態に設定する。なお、この書き込みモードにおいては、走査信号線を駆動するバッファ66をオフ状態にしておく必要がある。その方法としては、バッファ66の電源電圧を落としておいてもよいし、バッファ66をオフさせる回路を設けておいてもよい。
【0032】
図6は、書き込みモードに続く省電力表示モードの動作を示したものである。この省電力表示モードでは、不揮発性メモリ61に書き込まれたデータによってn段目から最終段−1段目のスイッチ63がオン状態となっている。したがって、n−1段目までは、シフトレジスタ65によってシフトパルスが順次シフトされてバッファ66から走査信号線に走査信号が順次出力されるが、シフトパルスがn段目までシフトしたときにn段目から最終段−1段目のバッファ64を介してシフトパルスが最終段まで伝達され、n段目から最終段までの走査信号線を駆動するバッファ66からは走査信号が出力されて同時走査が行われる。なお、同時走査後に、走査信号駆動回路及び映像信号駆動回路へのクロック信号を停止させることは、第1の実施形態と同様である。
【0033】
以上のようにして、通常表示モード、書き込みモード及び省電力表示モードが実行さるが、省電力表示モードから通常表示モードに戻す場合には、上述した処理と逆の処理を行えばよい。すなわち、通常表示モードに戻す1フレーム前の期間において、各不揮発性メモリ61に対してローレベル(Lレベル)の信号を書き込むようにすればよい。
【0034】
以上のように、本実施形態では、第1の実施形態と同様に消費電力の低減効果が得られることはもちろん、同時選択される走査信号線の開始位置を可変にすることができるため、第1の実施形態に比べて表示状態の設定に対する自由度を上げることができる。また、省電力表示モードにおける各走査段(駆動段)の駆動モード(動作モード)の設定、すなわち他の走査段と異なるタイミングで順次走査される(通常駆動モード)か或いは他の走査段と同時に走査される(同時選択駆動モード)かの設定(不揮発性メモリへの設定)は、シフトレジスタを用いて行われる。したがって、通常のシフトパルスのシフト動作と上記モード設定動作の双方に対してシフトレジスタを共用化することができ、消費電力の低減とともに回路規模の増加を抑えることも可能となる。
【0035】
(実施形態3)
上述した第2の実施形態では同時選択の開始位置のみが変更可能であったが、本実施形態は任意の走査信号線を同時選択することを可能とするものである。なお、基本的な構成は第1の実施形態と同様であり、それらの詳細な説明は省略する。
【0036】
以下、図7及び図8を参照して本実施形態の説明を行う。なお、本実施形態では、第2の実施形態における書き込みモード及び省電力表示モードに対応するモードを、それぞれプリスチルモード及びスチルモードと呼ぶことにする。
【0037】
図7は、本実施形態における走査信号駆動回路の1段分の構成例を示した図である。
【0038】
各段は、通常駆動を行うか同時選択駆動を行うかの情報が設定されるでデジタルメモリ(不揮発性メモリ)71、シフトレジスタのデータ保持部72、デジタルメモリ71からの出力信号/X(通常駆動の場合に/XはHレベル)によって制御されるトランジスタ73及び74、デジタルメモリ71からの出力信号X(同時選択駆動の場合にXはHレベル)によって制御されシフト/セレクト信号が入力するトランジスタ75、ノーマル信号によって制御されるトランジスタ76、/X信号によって制御されるトランジスタ77、プリスチル信号によって制御されるトランジスタ78、X信号によって制御されスチルオン信号が入力するトランジスタ79、さらにバッファ80及び81によって構成されている。
【0039】
シフト/セレクト信号は、シフトパルスとして用いられる他、プリスチルモード時にはデジタルメモリ71に同時選択駆動モードを設定するために用いられる。ノーマル信号は、通常駆動(/XがHレベル)状態においてシフトレジスタの出力を走査信号線につながるバッファ81に伝達させるための信号として用いられる。プリスチル信号は、プリスチルモード時においてシフトレジスタの各段の情報をデジタルメモリ71に設定するために用いられ、スチルオン信号は、スチルモード時において同時選択走査される各走査信号線をHレベルにするために用いられる。
【0040】
以下、本実施形態の動作を図8(a)〜図8(d)に示したタイミングチャートを用いて説明する。
【0041】
図8(a)は、通常表示モード時における動作を示したものである。本モードでは、ノーマル信号はHレベルであり、デジタルメモリ71の出力/XがHレベルであるため、トランジスタ76及び77がともにオン状態となり、シフトレジスタからはシフトパルス(シフト/セレクト信号)がトランジスタ76及び77を介してアナログバッファ81に伝達される。その結果、各走査段からは1ライン毎に順次走査信号が走査信号線に送られる。
【0042】
図8(b)は、プリスチルモード時において同時選択駆動モードが設定される走査段の動作を示したものである。なお、図8(b)では、シフト/セレクトで示した信号は、図7に示したシフト/セレクト信号そのものではなく、シフト/セレクト信号に応じてトランジスタ78から出力される信号(図7のC点の信号)を示している。
【0043】
プリスチルモードでは、1フレーム期間において、各走査段のデジタルメモリ71に駆動モードの書き込みが行われる。すなわち、同時選択駆動(スチル動作)を行う走査段についてはデジタルメモリ71に“1”(Hレベル)が書き込まれ、通常駆動(ノーマル動作)を行う走査段については“0”(Lレベル)が書き込まれる。具体的には、まず各走査段の駆動モードに対応した情報(1又は0)がシフト/セレクト信号としてシフトレジスタで順次シフトされ、最終的にシフトレジスタの保持部72に保持される。そして、1フレームの最後のタイミングでプリスチル信号をオンさせることで、各保持部72に保持されている情報がデジタルメモリ71に書き込まれる。本モードでは、ノーマル信号がLレベルであり、スチルオン信号もLレベルであるため、図7のA点の信号はLレベルに保持され、表示画素への書き込み動作は行われず、その前のフレームで各画素に書き込まれた電圧が各画素に保持される。
【0044】
図8(c)は、プリスチルモードに続くスチルモードにおいて、同時選択駆動が行われる走査段の動作を示したものである。デジタルメモリ71に“0”(Lレベル)が書き込まれている走査段、すなわち通常駆動モードが設定されている走査段では、デジタルメモリ71の出力/XがHレベルであるため、トランジスタ73、74及び77がオン状態となり、シフトパルスがトランジスタ77及びバッファ81等を介して走査信号線に送られる。これに対して、デジタルメモリ71に“1”(Hレベル)が書き込まれている走査段、すなわち同時選択駆動モードが設定されている走査段では、図8(c)に示すように、デジタルメモリ71の出力/XがLレベルで出力XがHレベルであるため、トランジスタ73及び74オフ状態で、トランジスタ75がオン状態となり、シフトパルスはトランジスタ75を介してそのままB点に伝達される。
【0045】
図8(d)は、スチルモードにおいて、同時選択駆動が行われる走査段の1フレーム期間の最後のタイミングにおける動作を示したものである。すなわち、同時選択駆動が行われる各走査段では、トランジスタ79を介してスチルオン信号(Hレベル)がA点に伝達され、さらにバッファ81を介して走査信号線に出力される。また、このタイミングで、映像信号線には例えば白レベルの信号を出力するようにする。
【0046】
上述した説明からわかるように、スチルモードにおいては、通常駆動モードが設定されている走査段では、通常の駆動にしたがって所定の情報が表示され、同時選択駆動モードが設定されている走査段では、1フレームの最後の期間で一斉に走査が行われ、例えば白表示が行われる。
【0047】
以上のように、本実施形態では、第1の実施形態と同様に消費電力の低減効果が得られることはもちろん、同時選択を行う走査信号線を任意に設定できるため、第2の実施形態よりもさらに自由度の高い表示設定が可能となる。また、第2の実施形態と同様、同時選択を行う走査信号線の設定をシフトレジスタを用いて行うため、シフトレジスタの共用化によって回路規模の増加を抑えることも可能となる。
【0048】
また、同時選択を行う走査信号線を任意に設定できることから、以下の効果を得ることができる。第1に、同時走査を行う走査信号線を移動できるため、同じ領域を長時間使用することによって生じる液晶表示装置の焼き付き現象を防止することができる。すなわち、液晶や配向膜等の化学的な焼き付きはもちろん、TFTのVth特性のシフトといった物理的な焼き付きも防止することができる。また、本方法を有機EL型の素子に適用した場合、同じ素子を連続使用することによって生じる輝度低下曲線のシフトによる焼き付き現象にも対応することが可能である。第2に、同時走査を行う走査信号線を移動できるため、表示画面の下部のみならず、上部或いは中間部等にも同時走査を適用することができる。したがって、携帯電話の待ち受け画面のみならず、例えば操作画面等にも本方法を適用することが可能となる。
【0049】
(実施形態4)
次に、本発明の第4の実施形態について、図9を参照して説明する。
【0050】
本実施形態では、液晶表示装置本体101(表示領域102、走査信号駆動回路103、映像信号駆動回路104及び制御回路105からなる)に画像情報(映像信号)を供給するフレームメモリ111の他、フレームメモリ111に保持された画像情報よりも前のフレームの画像情報を保持するフレームメモリ112を有している。フレームメモリ111及びフレームメモリ112の画像情報は差分検出部113に送られ、フレーム間の差分が検出される。差分検出部113で検出された差分情報は情報入手部114に送られ、液晶表示装置本体101の制御に必要な情報が入手される。制御回路105では、情報入手部114からの情報に基づき、差分検出がなされた走査段(すなわち、画像情報に変化が生じた走査段)に対してのみ選択的に書き換え処理を行うようにする。
【0051】
上述した選択的な書き換えに対しては、走査信号駆動回路103に例えば第3の実施形態で示した走査信号駆動回路と同様の構成を採用すればよい。すなわち、図7に示したデジタルメモリ71に対し、書き換えを行う走査段には“0”(Lレベル)を設定し、書き換えを行わない走査段には“1”(Hレベル)を設定する。これにより、第3の実施形態で説明した動作と同様に、書き換えを行う走査段については通常と同様に順次走査によって各画素に映像信号が書き込まれ、書き換えを行わない走査段については順次走査は行われない。ただし、第3の実施形態では、1フレームの最後にトランジスタ79をオンさせてスチルオン信号を走査信号線に供給するようにしたが、本実施形態では、書き換えを行わない走査段については前のフレームの表示を保持しておくため、このようなスチルオン信号を供給する動作は行われない。なお、選択的な書き換えに対しては、上述したようなシフトレジスタタイプの走査信号駆動回路ではなく、デコード型の走査信号駆動回路を用いることも可能である。
【0052】
なお、書き換え処理が行われない画素では保持動作にて画像情報を維持することになるが、数フレーム分の保持動作が可能であるように予めTFT等の画素構成要素を設計しておけばよい。また、書き込み動作が保持動作可能な期間よりも長い期間行われないような場合には、所定期間毎に書き込みを行うリフレッシュ動作を行うようにしてもよい。さらに、強誘電性液晶のようにメモリ効果がある液晶を用いた場合には、このようなリフレッシュ処理は不要となる。
【0053】
以上のように、本実施形態では、差分が検出された走査段についてのみ書き換え処理を行うため、第1〜第3の実施形態と同様に、消費電力を大幅に低減することが可能となる。
【0054】
なお、以上の第1〜第4の実施形態では、同時選択処理や書き換えしない処理について、走査信号駆動回路を対象に説明したが、映像信号駆動回路に対しても同様に適用可能である。例えば図1からわかるように、走査信号駆動回路30では、シフトレジスタ31とバッファ32との間に同時選択回路33が設けられている。一方、映像信号駆動回路40にも、シフトレジスタ41とバッファ42が設けられている。したがって、映像信号駆動回路に対しても、このようなシフトレジスタとバッファとの間に、走査信号駆動回路と同様の同時選択回路等を設けることで、第1〜第4の実施形態で述べたような同時選択処理や書き換えしない処理を適用することが可能である。この場合、クロック停止は少なくとも映像信号駆動回路に対して行えばよい。また、このような処理を走査信号駆動回路及び映像信号駆動回路の両者に対して適用することも勿論可能である。
【0055】
また、以上の第1〜第4の実施形態では、液晶表示装置を例に説明したが、例えば有機EL型の表示装置等、電位の保持動作により表示を行うタイプの表示装置に対しては、上述した手法は同様に適用可能である。
【0056】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示された構成要件を適宜組み合わせることによって種々の発明が抽出され得る。例えば、開示された構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、所定の効果が得られるものであれば発明として抽出され得る。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、アクティブマトリクス型の表示装置の消費電力を効果的に低減することが可能となり、例えば携帯電話等の移動体機器用の表示装置に適用した場合に使用時間を大幅に増大させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の構成例を示した図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の動作例を示したタイミングチャート。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の構成例の一部を示した図。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の動作例を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の動作例を説明するための図。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置の動作例を説明するための図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置の構成例の一部を示した図。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置の動作例を示したタイミングチャート。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置の構成例を示したブロック図。
【符号の説明】
10…表示画素群 11…表示画素
12…スイッチング素子 13…画素電極
14…補助容量
21…走査信号線 22…映像信号線
23…補助容量給電線
30…走査信号駆動回路 31…シフトレジスタ
32…アナログバッファ 33…同時選択回路
40…映像信号駆動回路 41…シフトレジスタ
42…バッファ 43…信号線
44…アナログスイッチ 45…ホールド容量
50…制御回路
61…不揮発性メモリ 62、63…スイッチ
64、66…バッファ 65…シフトレジスタ
71…デジタルメモリ 72…シフトレジスタのデータ保持部
73〜79…トランジスタ 80、81…バッファ
101…液晶表示装置本体 102…表示領域
103…走査信号駆動回路 104…映像信号駆動回路
105…制御回路 111、112…フレームメモリ
113…差分検出部 114…情報入手部
Claims (5)
- マトリクス状に配置された表示画素群と、
前記表示画素群に走査信号線を介して走査信号を出力する第1の駆動回路と、
前記表示画素群に映像信号線を介して映像信号を出力する第2の駆動回路と、
を備えたアクティブマトリクス型の表示装置であって、
前記第1及び第2の少なくとも一方の駆動回路は、入力するクロック信号に基づいて動作する複数の駆動段を有し、
前記駆動段を少なくとも2以上選択する選択手段を備え、
前記駆動段は、該駆動段を順次選択するためのデータをシフトするシフトレジスタ回路と、該シフトレジスタ回路から出力された前記データが入力するバッファ回路とを有し、
前記選択手段は、前記シフトレジスタ回路とバッファ回路との間に設けられており、
前記選択手段によって2以上の駆動段を選択した場合に、前記シフトレジスタ回路に供給するクロック信号を停止させ、且つ前記選択されたバッファ回路から走査信号を出力するように動作させる
ことを特徴とする表示装置。 - マトリクス状に配置された表示画素群と、
前記表示画素群に走査信号線を介して走査信号を出力する第1の駆動回路と、
前記表示画素群に映像信号線を介して映像信号を出力する第2の駆動回路と、
を備えたアクティブマトリクス型の表示装置であって、
前記第1及び第2の少なくとも一方の駆動回路は、入力するクロック信号に基づいて動作する複数の駆動段を有し、
前記駆動段を少なくとも2以上選択する選択手段を備え、
前記駆動段は、該駆動段を順次選択するためのデータをシフトするシフトレジスタ回路と、該シフトレジスタ回路から出力された前記データが入力するバッファ回路とを有し、
前記選択手段は、前記シフトレジスタ回路とバッファ回路との間に設けられており、
前記選択手段によって2以上の駆動段を選択した場合に、前記シフトレジスタ回路に供給するクロック信号を停止させ、且つ前記選択されたバッファ回路から走査信号を出力するように動作させる機能を有する
ことを特徴とする表示装置。 - 前記選択手段によって同時に選択される駆動段に繋がる表示画素群の電位を、予め決められた表示レベルに対応した電位に設定する手段を備えた
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。 - 前記表示装置は液晶表示装置であって、
前記予め決められた表示レベルは白レベルである
ことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。 - 前記選択手段は、選択情報を保持する不揮発性の保持手段を有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
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