JP2669520B2 - 濃色化剤 - Google Patents

濃色化剤

Info

Publication number
JP2669520B2
JP2669520B2 JP61127453A JP12745386A JP2669520B2 JP 2669520 B2 JP2669520 B2 JP 2669520B2 JP 61127453 A JP61127453 A JP 61127453A JP 12745386 A JP12745386 A JP 12745386A JP 2669520 B2 JP2669520 B2 JP 2669520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
monomer
group
cationic
methacrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP61127453A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62289687A (ja
Inventor
徳彦 中島
善信 石川
昭裕 近藤
正樹 妻鳥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP61127453A priority Critical patent/JP2669520B2/ja
Priority to EP87304868A priority patent/EP0249380B1/en
Priority to DE3788002T priority patent/DE3788002T2/de
Priority to KR1019870005573A priority patent/KR910000527B1/ko
Publication of JPS62289687A publication Critical patent/JPS62289687A/ja
Priority to US07/462,312 priority patent/US5126392A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2669520B2 publication Critical patent/JP2669520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は繊維製品の濃色化剤に関する。更に詳しく
は、染色物の発色性を改善し、色の深み及び鮮明性を改
善する濃色化剤に関する。 〔従来の技術及び問題点〕 従来合成繊維特、にポリエステル系繊維の大きな欠点
として、ウール、絹などの天然繊維に比べ染色物の色に
深みや鮮明性が劣る点が挙げられている。この為、染色
物の鮮明性や色の深みを改善すべく研究が続けられ、幾
つかの報告がなされている。 例えば、「染料と薬品」Vol.15,No.1,5〜8頁(197
0)は、染色布を水(屈折率1.33)で濡らすと濃くみえ
且つ鮮やかである事実から、屈折率の低い樹脂加工剤で
染色布を処理すれば水に濡らすと同じ濃色化効果が得ら
れることを実験的及び理論的に説明し、その理由が表面
反射率を低下させる為であるとしている。また、「繊維
工学」Vol.26,No.3,186頁(1973)は、“繊維表面と発
色性”と題する討論の要約の中で、分散染料によるポリ
エステル繊維の発色が、表面層の反射を下げ、繊維内に
入る光量を増して発色効果を上げるためには、繊維表面
に適当な屈折率の層を作ることが効果的であるとし、染
色PETフィラメントに三フッ化塩化エチレン低重合物
(屈折率1.4)を塗装することにより濃色になることが
示されている。 これらの事実に立脚して種々の提案がなされている。
特開昭53−111192号公報は屈折率が1.50以下の重合体か
ら形成された薄膜を有する繊維構造物を開示し、その製
造法として、重合体としての屈折率が1.5以下のモノマ
ーを密閉容器中に繊維と共に入れ、プラズマ重合又は放
電グラフト重合して薄膜を形成する方法を提案してい
る。また、特公昭58−51557号公報は繊維構造物の表面
に1.45以下の低屈折率を有する化合物を該繊維に対し0.
3%から10%薄膜状に吸着せしめ乾熱又は湿熱処理を行
う方法を開示し、薄膜形成の原料としてポリマーの屈折
率が1.45以下の弗素樹脂、アクリル酸エステル樹脂、ビ
ニル重合体、ケイ素樹脂を用いうることを述べ、その具
体的実施例として、含弗素化合物やアクリル酸エステル
の乳化物及び溶剤溶液を用い、高温で浸漬吸着させたり
スプレー塗布した後乾熱又は湿熱処理することにより繊
維上に薄膜を作る方法を開示している。 しかしながら、特開昭53−111192号公報が開示する方
法はバッチ生産方式で効率が悪く、また特殊な設備を要
し、モノマーの重合時に容器壁にも重合ポリマーが付着
してロスが多いと共に洗浄が面倒であるなど、多くの欠
点を有しており、工業的生産には不適当である。また、
特公昭58−51557号公報が開示する方法は、大浴比のも
ので浸漬する方法については、高温でなければ均一吸着
が無理なため、大量の溶液を高温にする必要があり、省
エネルギーに反しコスト高となる欠点がある。 また特公昭60−30796号公報は、熱硬化反応性を有す
るポリウレタンエマルションの存在下に、重合可能な不
飽和結合を有する単量体を重合させて得られる水性樹脂
組成物からなり、該水性樹脂組成物の乾燥皮膜の屈折率
が1.50以下であることを特徴とする濃色化剤を開示して
いるが、この濃色化剤は優れた濃色効果が工業的規模で
簡単に行なえるものの、ポリウレタンエマルションを含
有しているために、加工布が光・熱等によって黄変する
という欠点を有している。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは上記欠点のない濃色化剤を見出すべく濃
色効果を発現するための必要機能を徹底的に研究し、次
のような結論を得た。 濃色化剤の処理工程は吸着工程と、フィルム形成
工程に分けられる。 吸着工程 濃色化剤が繊維に吸着する工程で、主に濃色化剤と繊
維との間の静電的相互作用が関与する。繊維は一般に水
中で負に帯電するため、均一に濃色化剤が繊維に吸着す
るには正の帯電が必須である。しかし、正の帯電が強す
ぎると水中での安定性が良すぎることになり、かえって
吸着が抑制される。 また、カチオン性の乳化分散剤を用いた濃色化剤の場
合、乳化分散剤だけが繊維へ吸着し、濃色化剤本体のポ
リマーが液中に残存、凝集してしまい、濃色効果も発現
せず、更に処理浴の溶液安定性が悪化する場合がある。 このような場合、濃色化剤本体のポリマーにカチオン
性単量体を共重合させておくと、乳化分散剤が脱離して
も急激な凝集、処理浴の浴安定性の悪化が起こらず、安
定した濃色効果を発現することができる。 フィルム形成工程 繊維に吸着した濃色化剤粒子が乾燥に伴い融着し、フ
ィルムを形成する工程でこれまで低い屈折率のみ必要機
能とされてきた。しかし本研究により、低屈折率の高Tg
物質が乾燥後繊維表面でミクロクレーターを形成し、優
れた濃色効果を発現することを見出した。 以上のように、本発明者らは鋭意研究の結果、吸着工
程におけるζ−電位、フィルム形成工程における屈折率
とTgが濃色化剤に要求される機能であることを見出し、
更に乳化分散剤としてウレタン以外にカチオン性或いは
非イオン性物質を使用することにより、光或いは熱によ
る加工布の黄変も抑制できることを見出した。また、濃
色化剤本体のポリマーにカチオン性単量体を共重合させ
ることにより、乳化分散剤の脱離が起こっても浴安定性
を悪化させず、常に安定した濃色加工ができることを見
出し、本発明を完成するに到った。 即ち本発明は、カチオン性或いは非イオン性乳化分散
剤の存在下に、重合可能な不飽和結合を有する単量体を
重合して得られる重合体又はその誘導体であって、その
分子中にカチオン基を含有するカチオン性高分子化合物
の水性樹脂エマルションからなり、該水性樹脂エマルシ
ョンの乾燥皮膜のガラス転移点(Tg)が20〜110℃での
範囲にあり、かつその屈折率が1.50以下であり、かつ該
水性樹脂エマルションのζ−電位が+5〜+80mV(測定
条件:イオン強度10-3、pH7)の範囲にあることを特徴
とする濃色化剤を提供するものである。 本発明で使用される乳化分散剤としては、カチオン性
或いは非イオン性であれば界面活性剤でも高分子分散剤
(保護コロイド)でも適用できる。但し、ウレタンエマ
ルションは光或いは熱によりその加工布が黄変する場合
があるため、本発明からは除外される。 本発明で使用される重合可能な不飽和結合を有する単
量体としては、ラジカル重合性化合物が用いられ、例え
ばペンタデカフルオロオクチルアクリレート(nD=1.33
9)、テトラフルオロ−3−(ペンタフロオロエトキ
シ)プロピルアクリレート(nD=1.35)、ヘプタフロオ
ロブチルアクリレート(nD=1.367)、2−(ヘプタフ
ルオロブトキシ)エチルアクリレート(nD=1.39)、ト
リフルオロイソプロピルメタクリレート(nD=1.42)、
2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルメタクリレー
ト(nD=1.42)等の弗素化アクリル酸エステル又はメタ
クリル酸エステル、ビニルイソブチルエーテル(nD=1.
45)、ビニルエチルエーテル(nD=1.454)、ビニルブ
チルエーテル(nD=1.456)等のビニルエーテル化合
物、ブチルアクリレート(nD=1.46)、エチルアクリレ
ート(nD=1.47)、2−エトキシエチルアクリレート
(nD=1.471)、イソプロピルメタクリレート(nD=1.4
73)、n−ブチルメタクリレート(nD=1.483)、n−
ヘキシルメタクリレート(nD=1.4813)、メチルメタク
リレート(nD=1.49)等のα,β−不飽和カルボン酸の
エステル、ビニルアセテート(nD=1.4665)、ビニルプ
ロピオネート(nD=1.4665)等のビニルエステル化合物
のα,β−不飽和化合物が主として用いられる。これら
の群から選択される1種又は2種以上の単量体が使用さ
れる。 また、上記単量体の他に、重合可能な不飽和結合と架
橋反応基を有する単量体を加えて重合して得られる水性
樹脂組成物エマルションはより一層優れた濃色効果を与
える。 重合可能な不飽和結合と架橋反応基を有する単量体と
しては、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、フマ
ル酸、マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸、アク
リルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、マ
レイン酸イミド等のα,β−不飽和カルボン酸アミド、
メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミ
ド、メトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシ
メチルアクリルアミド等の不飽和カルボン酸置換アミド
類、ビニルピリジン、ビニルピロリドンに代表される複
素環ビニル化合物、アリルアルコールや酢酸アリル等の
アリル化合物、及びグリシジルメタクリレート等が挙げ
られ、反応性付与の改質のため、副成分として用いるこ
とができ、これらの群から選択される1種又は2種以上
の単量体が使用される。 重合可能な不飽和結合を有する単量体と重合可能な不
飽和結合と架橋反応基を有する単量体との割合(モル
比)は99.9/0.1〜50/50が好ましい。 本発明に係るカチオン基を含有するカチオン性高分子
化合物は、上述の重合可能な不飽和結合を有する単量体
と、3級アミノ基又は4級アンモニウム基などのカチオ
ン基と重合可能な不飽和結合を有する単量体とを共重合
することにより得ることができる。カチオン基が3級ア
ミノ基の場合、共重合したのち必要に応じ4級化するこ
ともできる。また、ハロゲン化メチル基を有するエチレ
ン性不飽和単量体、エポキシ基を有するエチレン性不飽
和単量体又は水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を
上述の重合可能な不飽和結合を有する単量体と共重合し
たものを、それぞれ3級アミン、2級アミン(必要に応
じ4級化)、又は水酸基と反応する4級化剤(グリシジ
ルトリメチルアンモニウム塩酸塩など)と反応すること
によっても得られる。 具体的に、カチオン基を含有するカチオン性高分子化
合物としては、下記の一般式(1)又は(2) 〔式中、R1,R2及びR3は炭素数1ないし18のアルキル基
もしくは置換アルキル基もしくは水素であり、三者は同
一でも異なっていてもよく或いは三者のうち二者が連結
して隣接する窒素原子と共にピリジル基、イミダゾイル
基の如き複素環、シクロアルキル基、ヘテロシクロアル
キル基を形成してもよく、Yはハロゲン或いは酸残基を
表す。〕 で示されるカチオン基を有するカチオン性高分子化合物
が挙げられる。 上記のカチオン基は、例えば下記の如く工業的に容易
に共重合或いは重合物の化学反応によって重合物中に導
入できる。即ち、 a) ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジ
ン、2−エチル−5−ビニルピリジンの如きモノビニル
ピリジン類;N,N−ジメチルアミノスチレン、N,N−ジメ
チルアミノメチルスチレンの如きジアルキルアミノ基を
有するスチレン類;N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチ
ルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリ
レート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレートの
如きアクリル酸又はメタクリル酸のジアルキルアミノ基
を有するエステル類;2−ジメチルアミノエチルビニルエ
ーテルの如きジアルキルアミノ基を有するビニルエーテ
ル類;N−(N′,N′−ジメチルアミノエチル)メタクリ
ルアミド、N−(N′,N′−ジメチルアミノエチル)ア
クリルアミド、N−(N′,N′−ジエチルアミノエチ
ル)メタクリルアミド、N−(N′,N′−ジエチルアミ
ノエチル)アクリルアミド、N−(N′,N′−ジメチル
アミノプロピル)メタクリルアミド、N−(N′,N′−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド、N−
(N′,N′−ジエチルアミノプロピル)メタクリルアミ
ド、N−(N′,N′−ジエチルアミノプロピル)アクリ
ルアミドの如きジアルキルアミノ基を有するアクリルア
ミド或いはメタクリルアミド類と上記の親油性のエチレ
ン性不飽和単量体とを公知の方法で共重合して得られる
重合物をハロゲン化アルキル(アルキル基の炭素数1な
いし18、ハロゲンとして塩素、臭素、ヨウ素)、ハロゲ
ン化ベンジル、例えば塩化ベンジル又は臭化ベンジル、
アルキル又はアリールスルホン酸、例えばメタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸又はトルエンスルホン酸の、
アルキルエステル(アルキル基の炭素数1ないし18)、
及び硫酸ジアルキル(アルキル基の炭素数1ないし4)
の如き公知の4級化剤で4級化すること。 b) クロルメチルスチレン、3−クロル−1−プロペ
ン、3−ブロム−1−プロペン、2−クロルエチルアク
リレート、2−クロルエチルメタクリレート、2−ブロ
モエチルアクリレート、2−ブロモエチルメタクリレー
ト、3−クロルプロピルアクリレート、3−クロルプロ
ピルメタクリレート、3−ブロモプロピルアクリレー
ト、3−ブロモプロピルメタクリレート、4−クロルプ
ロピルアクリレート、4−クロルプロピルメタクリレー
ト、2−クロルエチルビニルエーテルの如きハロゲン化
メチル基(−CH2X)を有するエチレン性不飽和単量体と
上記の親油性のエチレン性不飽和単量体との共重合体又
はポリスチレン或いはスチレンと他の親油性のエチレン
性不飽和単量体との共重合体のクロルメチル化物の如き
ハロゲン化メチル基を有する重合物とトリメチルアミ
ン、メリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、トリアミルミン、n−オクチルジメチルアミ
ン、n−ドデシルジメチルアミン、n−テトラデシルジ
メチルアミンの如き脂肪族第3アミン或いはジメチルア
ニリン、ジエチルアニリン、トリベンジルアミンの如き
芳香族アミンとの反応。 c) エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、例
えば(メタ)アクリル酸グリシジル、ビニルフェニルグ
リシジルエーテル、ビニルフェニルエチレンオキシド、
アリルグリシジルエーテルと上記の親油性のエチレン性
不飽和単量体との共重合によって得られる重合体に第2
アミンを作用させてエポキシ基を開環せしめると同時に
第3アミノ基を導入し、次いで上記a)に記載の方法で
4級化すること。 d) 2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミドの如き水酸基
を有するエチレン性不飽和単量体と上記の親油性のエチ
レン性不飽和単量体との共重合体或いは上記の親油性の
エチレン性不飽和単量体とビニルアルコールの脂肪酸エ
ステルとの共重合体のケン化物の如き水酸基を有する重
合物とグリシジルトリメチルアンモニウム塩酸塩或いは
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモ
ニウム塩の如きカチオン化剤との反応。 e) 上記a)に記載の如き第3アミノ基を有するエチ
レン性不飽和単量体を上記a)に記載の如き4級化剤を
使用して4級化するか或いは上記b)に記載の如きクロ
ルメチル基を有するエチレン性不飽和単量体を上記b)
に記載の脂肪族第3アミン、芳香族アミンとの反応によ
って得られるカチオン基を有するエチレン性不飽和単量
体と上記の親油性のエチレン性不飽和単量体との共重
合。 等によって重合物中に導入できるが、必ずしも全て4級
化物或いは塩にする必要はない。 カチオン性単量体の共重合比率は如何なる割合になっ
ても良いが、全重合性単量体に対して0.1〜95重量%の
カチオン性単量体を共重合させるのが好ましく、より好
ましくは1〜80重量%のカチオン性単量体を共重合させ
るのが望ましい。 カチオン性或いは非イオン性乳化分散剤の存在下で、
上述の重合可能な不飽和結合を有する単量体をラジカル
乳化重合させる際に用いられる重合触媒としては、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過酸化
ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキシド、サクシ
ニックアシッドハイドロパーオキシド、クメンハイドロ
パーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキシド、ジ
−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチル過安息香酸
等の過酸化物或いは2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)ハイドロクロリド、アゾビスシクロヘキサンカ
ルボニトリル等のアゾビス系開始剤等が好ましい代表例
であり、必要に応じて、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、プロピレンジアミノ、ジエチルアミン、モノエチル
アミン等の水溶性アミンやピロ亜硫酸、重亜硫酸ソー
ダ、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート等を
賦活剤として重合触媒と組み合わせて用いたり、また重
合度調節剤として有機ハロゲン化合物、ニトロ化合物、
アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲン
酸等を用いることも出来る。 本発明に係る乳化重合反応は、カチオン性或いは非イ
オン性乳化分散剤の存在下、上記の重合性単量体、触
媒、触媒賦活剤、及び重合度調節剤等を適宜適当に合わ
せて、公知の方法で特別の工夫を施すことなく実施され
る。 また、カチオン性或いは非イオン性乳化分散剤と重合
性単量体との混合比は如何なる割合になっても良いが、
99.5乃至50重量%の重合性単量体に対して0.5乃至50重
量%のカチオン性或いは非イオン性乳化分散剤を使用す
ることが好ましく、より好ましくは98乃至70重量%の重
合性単量体に対して2乃至30重量%のカチオン性或いは
非イオン性乳化分散剤を使用することが望ましい。 このようにして得た水性樹脂組成物のうち、その乾燥
皮膜のTgが+20〜110℃の範囲にあり、かつその屈折率
が1.50以下であり、かつ該水性樹脂組成物エマルション
のζ−電位(測定条件:イオ強度10-3、pH7)が+5〜
+80mvの範囲にあるものが、本発明の濃色化剤を構成す
る。 これらのTg、屈折率及びζ−電位の調整方法は必ずし
も明確でないが、Tg、屈折率については、ポリマーハン
ドブックより予め推定することができる。2種以上の単
量体の共重合ポリマーのTg及び屈折率は一般に下式に従
い推定することができる。 単量体A,B及びCの共重合体の場合、 (Tg)A,(Tg)B,(Tg)C:A,B,C各々のホモポリマーのT
g WA,WB,WC:共重合体におけるA,B,C各々の組成比 (ii)共重合体の屈折率n=WAna+WBnB+WCnC nA,nB,nC:A,B,C各々のホモポリマーの屈折率 WA,WB,WC:共重合体におけるA,B,C各々の組成比 エマルションのζ−電位はカチオン活性剤の添加量、
非イオン性界面活性剤の添加、無機塩の添加等によって
コントロールすることができる。 本発明の濃色化剤を用いることにより、染色繊維を該
濃色化剤水溶液に常温で浸漬又はパッド処理するだけ
で、繊維表面上に樹脂を均一に吸着でき、更に風乾或い
は加熱乾燥することにより固着し、染色繊維の色に深み
と鮮明性を与えることが可能となった。 本発明の濃色化剤はポリエステル繊維だけでなく、カ
チオン可染ポリエステル、ポリアミド、アクリル、トリ
アセテート、レーヨン、絹、木綿などの染色繊維に対し
て、その色に深みを与え、鮮明度を増すことができる。 本発明の濃色化剤は、染色後に通常の条件で吸着処理
することは勿論、カチオン可染ポリエステルやアクリル
繊維については染色の際に同時に処理することも可能で
あり、また染色前に吸着処理し、その後染色することも
可能である。 〔実 施 例〕 以下、実施例等により本発明を具体的に説明するが、
本発明がこれら実施例に限定されないことは勿論であ
る。 尚、例中の部及び%は特記しない限り全て重量基準で
ある。 合成例 1 窒素導入管、滴下ロート等を備えた300mlの四頚フラ
スコにコータミン86Pコンク(花王(株)製:ステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド)3.2部(固型分
2部)をとりイオン交換水71.8部を加え、系内を窒素置
換しながら45℃に昇温、次いで撹拌しながらイソブチル
メタクリレート2部、2−メチル−5−ビニルピリジン
3部、p−メンタンハイドロパーオキシド0.105部、ソ
ジウムホルムアルデヒドスルホキシレート1%水溶液5
部をその順に添加して重合を開始した。更にイソブチル
メタクリレート15部を30分間にわたり滴下し、モノマー
滴下終了後50℃で2時間熟成し、最後にジエチル硫酸で
4級化してエマルションを得た。 合成例 2 合成例1と同様にしてコータミン86Pコンク3.2部(固
型分として2部)、イソブチルメタクリレート15部、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート5部を逐次滴
下法でp−メンタンハイドロパーオキシド0.105部、ソ
ジウムホルムアルデヒドスルホキシレート1%水溶液5
部及びイオン交換水71.8部を用いて乳化重合を行い、安
定なエマルションを得た。 合成例 3 合成例1と同様にしてコータミン86Pコンク3.2部(固
型分として2部)、プロピルメタクリレート15部、2−
ジメチルアミノエチルビニルエーテル5部を逐次滴下法
でp−メンタンハイドロパーオキシド0.105部、ソジウ
ムホルムアルデヒドスルホキシレート1%水溶液5部及
びイオン交換水71.8部を用いて乳化重合を行い、最後に
塩化ベンジルで4級化し、安定なエマルションを得た。 合成例 4 エマルゲン935(花王(株)製:ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル系非イオン性界面活性剤)5部
を窒素導入管、滴下ロート管のついた500mlの四頚フラ
スコにとりイオン交換水233部を加え、次に系内を充分
に窒素置換させトリフルオロイソプロピルメタクリレー
ト10部及びN−(N′,N′−ジエチルアミノエチル)メ
タクリルアミド20部を添加し60℃に昇温、2,2′−アゾ
ビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロリド0.105
部を加え、重合開始後トリフルオロイソプロピルメタク
リレート70部を1時間で滴下、モノマー滴下終了後更に
60℃で1時間熟成した後ジメチル硫酸で4級化し、安定
なエマルションを得た。 合成例 5 合成例4と同様にしてエマルゲン935 5部、トリフル
オロイソプロピルメタクリレート80部、及び2−ブロモ
エチルメタクリレートとトリメチルアミンの反応物20部
を逐次滴下法で2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ハイドロクロリド0.105部、及びイオン交換水233部
を用いて乳化重合を行い安定なエマルションを得た。 合成例 6 合成例4と同様にしてJR−400(ユニオン・カーバイ
ド社製;カチオン化セルロース)10部、メチルメタクリ
レート80部及びメタクリル酸グリシジル10部を逐次滴下
法で2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイド
ロクロリド0.105部、及びイオン交換水233部を用いて乳
化重合を行い、ジメチルアミンと反応後ジエチル硫酸で
4級化し、安定なエマルションを得た。 合成例 7 合成例4と同様にしてJR−400 10部、メチルメタクリ
レート70部及び2−ヒドロキシエチルアクリレートと3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニ
ウム塩の反応物20部を逐次滴下法で2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロリド0.105部、
及びイオン交換水233部を用いて乳化重合を行い、安定
なエマルションを得た。 合成例 8 合成例4と同様にしてコータミン86Pコンク11.9部
(固型分として7.5部)、イソブチルメタクリレート86
部、N−メチロールアクリルアミド3部、2−メチル−
5−ビニルピリジンの塩化ベンジルによる4級化物10
部、イタコン酸1部を逐次滴下法で、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロリド0.15部、及
びイオン交換水245.6部を用いて乳化重合を行い、安定
なエマルションを得た。 合成例 9 合成例4と同様にしてコータミン86Pコンク11.9部
(固型分として7.5部)、イソブチルメタクリレート76
部、2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル20部、グ
リシジルメタクリレート2部、及びメタクリル酸2部を
逐次滴下法で、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ハイドロクロリド0.105部、及びイオン交換水245.6
部を用いて乳化重合を行い、安定なエマルションを得
た。 合成例10(比較品:特公昭60−30796開示濃色化剤) ビスフェノールAの酸化プロピレン付加物(水酸基価
315)を100℃にて減圧下に脱水し、その115部を温度計
と撹拌機のついた丸底フラスコに入れ、87.5部のメチル
エチルケトンと2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−
トリレンジイソシアネートの80:20の混合物112.5部を加
え70℃にて4時間反応させ、8.36%の遊離のイソシアネ
ート基を含有するウレタンプレポリマー溶液を得た。 一方、別のフラスコに487.4部のメチルエチルケトン
と39.1部のジエチレントリアミンを入れて、30〜40℃に
て1時間混合し、この溶液の中に、上記のウレタンプレ
ポリマー溶液320部を、40分間を要して撹拌しながら徐
々に滴下して加え、次いで162.5部のメチルエチルケト
ンを加えて希釈して50℃で30分間反応させた。この反応
物溶液の1滴を使用して、赤外線吸収スペクトルを測定
したところ遊離のイソシアネート基に基づく2250cm-1
吸収は認められなかった。 この反応物溶液、101.4部の水と18.3部のエピクロル
ヒドリンを加えて、50℃で1時間反応し、42.8部の70%
グリコール酸水溶液と707部の水を加えた後、減圧下に
約40℃でメチルエチルケトンを留去し、水を加えて濃度
を調整し、樹脂分30%の均一で安定なポリウレタンエマ
ルションを得た。 このようにして得られたポリウレタンエマルション25
部(固型分として7.5部)、イソブチルメタクリレート1
00部を逐次滴下法で2,2′−アゾビス(2−アミジノプ
ロパン)ハイドロクロリド0.15部、及びイオン交換水24
5.6部を用いて乳化重合を行いエマルションを得た。 合成例 11(比較品) 合成例1と同様にしてコータミン86Pコンク57部(固
型分として20部)、イソブチルメタクリレート7部、及
びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート3部を逐
次滴下法でp−メンタンハイドロパーオキシド0.105
部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート1%水
溶液5部及びイオン交換水33部を用いて乳化重合を行い
エマルションを得た。 合成例 12(比較品) 窒素導入管、滴下ロート等を備えた300mlの四頚フラ
スコにコータミン86Pコンク3.2部(固型分2部)をとり
イオン交換水71.8部を加え、系内を窒素置換しながら45
℃に昇温、次いで撹拌しながらイソブチルメタクリレー
ト5部、p−メンタンハイドロパーオキシド0.105部、
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート1%水溶液
5部をその順に添加して重合を開始した。更にイソブチ
ルメタクリレート15部を30分間にわたり滴下し、モノマ
ー滴下終了後50℃で2時間熟成し重合を終えた。 合成例 13(比較品) エマルゲン935 5部を窒素導入管、滴下ロート管のつ
いた500mlの四頚フラスコにとりイオン交換水233部を加
え、次に系内を充分に窒素置換させトリフルオロイソプ
ロピルメタクリレート10部を添加し60℃に昇温、2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロリド
0.105部を加え、重合開始後トリフルオロイソプロピル
メタクリレート90部を1時間で滴下、モノマー滴下終了
後更に60℃で1時間熟成した後室温に冷却し100メッシ
ュの金網を通し、重合中に生じた凝析物を濾去し、未反
応モノマー臭の全くない安定なエマルションを得た。 合成例 14(比較品) 合成例4と同様にしてJR−400 10部、メチルルメタク
リレート80部を逐次滴下法で2,2′−アゾビス(2−ア
ミジノプロパン)ハイドロクロリド0.105部、及びイオ
ン交換水233部を用いて乳化重合を行い安定なエマルシ
ョンを得た。 合成例 15(比較品) 合成例4と同様にしてJR−400 10部、ベンジルメタク
リレート70部及び2−ヒドロキシエチルアクリレートと
3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモ
ニウム塩の反応物20部を逐次滴下法で2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ハイドロクロリド0.105部、
及びイオン交換水233部を用いて乳化重合を行い安定な
エマルションを得た。 合成例 16(比較品) 合成例1と同様にしてコータミン86Pコンク3.2部(固
型分として2部)、ブチルアクリレート17部、及びN−
(N′,N′−ジエチルアミノエチル)メタクリルアミド
3部を逐次滴下法でp−メンタンハイドロパーオキシド
0.105部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
1%水溶液5部及びイオン交換水71.8部を用いて乳化重
合を行い、ジエチル硫酸で4級化してエマルションを得
た。 合成例1〜16の組成と物性データを表1にまとめて示
す。 i−BuMA:イソブチルメタクリレート MVP:2−メチル−5−ビニルピリジン DMAEM:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート PMA:プロピルメタクリレート DMAEVE:2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル TFIPM:トリフルオロイソプロピルメタクリレート DEAEMA:N−(N′,N′−ジエチルアミノエチル)メタク
リルアミド BEM:2−ブロムエチルメタクリレート TMA:トリメチルアミン MM:メチルメタクリレート MG:メタクリル酸グリシジル HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート CHPTMA:3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチル
アンモニウム塩 N−MAM:N−メチロールアクリルアミド IA:イタコン酸 MA:メタクリル酸 BM:ベンジルメタクリレート BuA:ブチルアクリレート 実施例1(濃色化剤加工布の黄変性) ポリエステル黒色染色布を合成例に示す水性樹脂組成
物で処理し、その濃色効果を調べた。更にその濃色化剤
加工布(パッド−ドライ−キュア法処理布)をウェザー
メーター(スガ試験機(株)製、光源:カーボンアー
ク)で80時間光照射し、光黄変性を調べた。その結果を
表2に示す。 <処理条件> 1) パッド−ドライ−キュア法 表2に示す濃色化剤6g/(固型分換算)の浴を作
り、常温〜30℃に保ちパッドした後100%に絞り100℃で
3分間乾燥した。更に180℃で1分間キュアした。 2) 浸漬−脱水−風乾法 表2に示す濃色化剤0.5g/(固型分換算)の浴を作
り、浴比1:10で常温で10分間撹拌して均一に吸着させ、
遠心脱水して80%絞りとした後、常温で風乾した。 <評価> 1) 濃色効果 濃色効果はカラーマシン(スガ試験機(株)製)で測
定し、L,a,b値を求めた。L値が小さい方が明度が低
く、濃色であることを示す。 2) 黄変性 光黄変性は光照射前後にカラーマシンでb値を求め、
その差分Δb(光照射後のb値−光照射前のb値)によ
って評価した。即ちΔbが大きい程黄変していることを
示す。 本発明の濃色化剤はパッド−ドライ−キュア法、浸漬
風乾法、いずれの処理方法でも優れた濃色効果を示し、
また80時間の光照射に対しても殆ど黄変しなかった。一
方、ウレタンエマルションを保護コロイドとした合成例
10の濃色化剤はパッド−ドライ−キャア法では優れた濃
色効果を示したが、浸漬風乾法では不充分な濃色効果を
示した。また光照射により著しい黄変を呈した。 実施例2(エマルションのζ−電位と濃色効果) ポリエステル黒色染色布と絹黒色染色布に表3に示す
水性樹脂組成物をパッド−ドライ−キュア法で処理し、
その濃色効果を調べた。 供試水性樹脂組成物エマルションのζ−電位をゼータ
メーターで測定した。 (測定条件) 水性樹脂組成物エマルション 1g/ (固型分換算) イオン強度 10-3 pH 7 その結果を表3に示す。 上表合成例はいずれも同様な屈折率とTgを示すにもか
かわらず、濃色効果は本発明品においてのみ優れてい
た。 合成例11は98mVもの著しく高いζ−電位を有し、水中
で非常に安定に存在するため、繊維への吸着が妨げられ
たものと考えられる。合成例13は繊維表面と同じ負電位
を示すため、静電反発作用によって繊維への吸着が抑制
されたものと考えられる。 実施例3(屈折率と濃色効果) アクリル黒色染色布に表4に示す水性樹脂組成物を浸
漬風乾法で処理し、その濃色効果を調べた。 供試水性樹脂組成物を乾燥させフィルムを形成させた
後、屈折計でその屈折率を測定した。 その結果を表4に示す。 本発明品は優れた濃色効果を示したが、屈折率の高い
合成例15は全く濃色効果を示さなかった。 実施例4(Tgと濃色効果) 木綿と羊毛の黒色染色布に表5に示す水性樹脂組成物
をパッド−ドライ−キュア法で処理し、その濃色効果を
調べた。羊毛の処理の際のみ浸透剤としてイソプロピル
アルコールを浴へ4%添加した。 供試水性樹脂組成物を乾燥し、DSC法でTgを測定し
た。その結果を表5に示す。 本発明品は両者共優れた濃色効果を示した。一方、合
成例16はTgが低すぎるため、濃色効果を発現しなかっ
た。 実施例2〜4よりζ−電位、屈折率、Tgの最適値を全
て満たして、はじめて優れた濃色効果が得られることが
明らかとなった。 実施例5(架橋反応基と濃色効果) ポリエステルの黒色染色布と赤色染色布に表6に示す
水性樹脂組成物をパッド−ドライ−キュア法で処理し、
濃色効果を調べた。 赤色染色布の場合、評価は測定値a,bより 即ち彩度にて行った。 が大きい程濃色に、且つ鮮やかになったことを示す。そ
の結果を表6に示す。 本発明品はいずれも優れた濃色効果を示しているが、
架橋反応基を有する単量体を共重合している合成例8,9
は特に優れた濃色効果を発現した。 実施例6(カチオン性単量体の添加と機械力安定性) 表7に示す水性樹脂組成物の6g/(固型分換算)の
水分散液を調製し、ホモミキサーで8000rpmで10分間撹
拌し、黒色濾紙で濾過を行い、機械力安定性の評価を行
った。 その結果を表7に示す。 カチオン性単量体を共重合した本発明品は分散剤が一
部脱離しても自己分散的機能を有するため、強力な機械
撹拌にも抵抗力があり、全く凝集物を発生しなかった。
この試験の結果より、現場加工での浴安定性も優れると
示唆される。 一方、比較品は機械撹拌によりエマルション粒子がシ
ェアを受け、一部分散剤が脱離し、凝集物を生じた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−111192(JP,A) 特開 昭55−26232(JP,A) 特開 昭56−112588(JP,A) 特開 昭56−112580(JP,A) 特開 昭56−112581(JP,A) 特開 昭57−25485(JP,A) 特開 昭57−29681(JP,A) 特開 昭57−29680(JP,A) 特開 昭57−29682(JP,A) 特開 昭57−139585(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.カチオン性或いは非イオン性乳化分散剤の存在下
    に、重合可能な不飽和結合を有する単量体を重合して得
    られる重合体又はその誘導体であって、その分子中にカ
    チオン基を含有するカチオン性高分子化合物の水性樹脂
    エマルションからなり、該水性樹脂エマルションの乾燥
    皮膜のガラス転移点(Tg)が20〜110℃の範囲にあり、
    かつその屈折率が1.50以下であり、かつ該水性樹脂エマ
    ルションのζ−電位が+5〜+80mV(測定条件:イオン
    強度10-3、pH7)の範囲にあることを特徴とする濃色化
    剤。 2.カチオン基が3級アミノ基又は4級アンモニウム基
    である特許請求の範囲第1項記載の濃色化剤。 3.カチオン基を有するカチオン性高分子化合物が重合
    可能な不飽和結合と3級アミノ基を有する単量体を必須
    単量体として重合して得られる重合体又はその4級化物
    である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の濃色化
    剤。 4.カチオン基を有するカチオン性高分子化合物が重合
    可能な不飽和結合と4級アンモニウム基を有する単量体
    を必須単量体として重合して得られる重合体である特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の濃色化剤。 5.重合可能な不飽和結合を有する単量体の一部が重合
    可能な不飽和結合及び架橋反応基を有する単量体である
    特許請求の範囲第1項、第2項、第3項又は第4項記載
    の濃色化剤。
JP61127453A 1986-06-02 1986-06-02 濃色化剤 Expired - Fee Related JP2669520B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61127453A JP2669520B2 (ja) 1986-06-02 1986-06-02 濃色化剤
EP87304868A EP0249380B1 (en) 1986-06-02 1987-06-02 Shade enhancing agent
DE3788002T DE3788002T2 (de) 1986-06-02 1987-06-02 Farbtonerhöhungsmittel.
KR1019870005573A KR910000527B1 (ko) 1986-06-02 1987-06-02 색조 증강제
US07/462,312 US5126392A (en) 1986-06-02 1989-12-22 Shade enhancing agent

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61127453A JP2669520B2 (ja) 1986-06-02 1986-06-02 濃色化剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62289687A JPS62289687A (ja) 1987-12-16
JP2669520B2 true JP2669520B2 (ja) 1997-10-29

Family

ID=14960299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61127453A Expired - Fee Related JP2669520B2 (ja) 1986-06-02 1986-06-02 濃色化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2669520B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6170851B2 (ja) * 2014-03-06 2017-07-26 帝人フロンティア株式会社 濃色加工布帛

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62289687A (ja) 1987-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0249380B1 (en) Shade enhancing agent
CN105482032A (zh) 一种阳离子固色剂及其制备方法与应用
JP2008115474A (ja) 染色堅牢度向上剤及び繊維染色物の製造方法
JPH0243210A (ja) ペルフルオロアルキル基を含むコポリマー
CN112552442B (zh) 一种有机硅改性聚合物/颜料复合胶乳及其制备方法
JP3744035B2 (ja) 安定性に優れる水分散型撥水撥油剤組成物
US4966725A (en) Aqueous dispersions for simultaneously providing fibrous materials with a softening and hydrophilic finish, a process for their production and their use
JP2669520B2 (ja) 濃色化剤
CN103468084A (zh) 聚丙烯酸酯改性酪素皮革涂饰剂及制备方法
KR102513061B1 (ko) 셀룰로오스계 섬유용 습윤 마찰 견뢰도 향상제, 그것을 사용한 염색 셀룰로오스 섬유의 제조 방법, 및 그 용도
US4003701A (en) Graft copolymerization processes
JP2000045179A (ja) 抗菌性繊維および繊維構造体
JP4727343B2 (ja) 濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品
CN110776601B (zh) 防沾色剂的制备方法及应用
CN108301235A (zh) 一种耐洗干湿摩擦牢度提升剂及其制备方法
JP2669518B2 (ja) 濃色化剤
US5230711A (en) Dyeing of cellulose with soluble sulphur dyes without reducing agent
KR101896985B1 (ko) 광그라프트 개질을 포함한 uv-led 조사 광그라프트 염색방법
JP2648515B2 (ja) セルロース系繊維の処理方法
EP0509397B1 (de) Verfahren zum Färben von mit N-haltigen, basischen Polymeren modifiziertem Cellulosefasermaterial mit anionischen Reaktivfarbstoffen und das modifizierte Cellulosefasermaterial als solches
Pulat et al. Synthesis of 2-hydroxy ethyl methacrylate grafted cotton fibers and their fastness properties
CN101389803A (zh) 制备复合纤维的方法
CN105951418A (zh) 一种提高电子束辐照改性涤纶织物断裂强力的方法
JP4696448B2 (ja) 濃色化剤、それを用いた濃色化方法、及び該濃色化剤で処理された物品
EP4289873A1 (en) High molecular weight polymeric dispersions manufactured under controlled adiabatic conditions

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees