JP2008115474A - 染色堅牢度向上剤及び繊維染色物の製造方法 - Google Patents

染色堅牢度向上剤及び繊維染色物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反応性染料により染色された繊維被染物の後処理に用いられ、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れるとともに、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物とすることができる染色堅牢度向上剤、及び、この染色堅牢度向上剤のみを用い、染料固着剤を併用せずに、上記のように優れた繊維染色物を製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の染色堅牢度向上剤は、4級アンモニウム基を有する単量体単位を、全単量体単位の合計100質量%に対して1〜30質量%含む重合体における該4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなる、中和塩含有カチオン性共重合体を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、染色堅牢度向上剤及び繊維染色物の製造方法に関し、更に詳しくは、反応性染料により染色された繊維被染物の後処理に用いられ、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れるとともに、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物とすることができる染色堅牢度向上剤、並びに、この染色堅牢度向上剤のみを用い、染料固着剤を併用せずに、上記のように優れた繊維染色物を製造する方法に関する。
従来、セルロース系繊維等が反応性染料により染色された被染物は、染色後の堅牢度を更に高めるために、後処理として、未固着染料の除去、固着(フィックス)、染色堅牢度向上処理等が行われる。その際には、通常、ソーピング剤(特許文献1参照)、各種の染色堅牢度向上剤(特許文献2、3、4参照)、染料固着剤(特許文献5参照)等が用いられている。
特許文献1には、繊維被染物を、脂肪族アミン系非イオン界面活性剤及びそのカチオン化物、両性界面活性剤等を含む浴中に、その後、過硫酸塩を含む浴中に浸す方法が開示されている。
特許文献2には、エチレン単位及びアクリルアミド単位からなるカチオン性共重合体を含有する染色堅牢度向上剤が開示されている。
特許文献3には、第3級アミノ基又は第4級アンモニウム基を有する単量体単位を含む共重合体を含有する湿潤摩擦染色堅牢度向上剤が開示されている。
特許文献4には、ポリビニルアルコール、アミドポリエーテル変性シリコーン及びポリアルキレンオキシド化合物を含有する湿潤摩擦堅牢度向上液が開示されている。
また、特許文献5には、特定のカチオン系高分子化合物及びシリコーン化合物を含有する染料固着剤が開示されている。
特開2006−193852号公報 特開平5−321171号公報 特開平10−168768号公報 特開2002−266246号公報 特開2001−20186号公報
上記の各特許文献に開示された薬剤は、一定の染色堅牢度の向上効果が見られたものの、特に湿潤摩擦染色堅牢度については、未だ十分ではなかった。従って、実際には、複数の薬剤を用い、例えば、上記の特許文献5に開示された薬剤等を用いて、まず、未固着染料を固着(フィックス)させ、その後、水洗等を行い、次いで、摩擦染色堅牢度向上剤を用いて仕上げるといった、複数の薬剤使用による多段階工程を進めざるを得なかった。
本発明の目的は、反応性染料により染色された繊維被染物の後処理に用いられ、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れるとともに、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物とすることができる染色堅牢度向上剤を提供することにある。また、他の目的は、この染色堅牢度向上剤のみを用い、染料固着剤を併用せずに、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れるとともに、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究した結果、反応性染料により染色された繊維被染物を、4級アンモニウム基を有するビニル系単量体等を重合して得られた重合体であって、4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなる、中和塩含有カチオン性共重合体を含む組成物(染色堅牢度向上剤)のみで処理することにより、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度の固着性能に優れるとともに、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物が得られたことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下に示される。
1.4級アンモニウム基を有する単量体単位を、全単量体単位の合計100質量%に対して1〜30質量%含む重合体における該4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなる、中和塩含有カチオン性共重合体を含むことを特徴とする染色堅牢度向上剤。
2.上記4級アンモニウム基を有する単量体単位を形成する化合物が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される上記1に記載の染色堅牢度向上剤。
Figure 2008115474
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
Figure 2008115474
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
3.上記アニオン性化合物が、炭素数4〜18のアルカンスルホン酸塩、炭素数4〜18のアルケンスルホン酸塩、及び、炭素数6〜18の芳香族化合物のスルホン酸塩から選ばれた少なくとも1種である上記1又は2に記載の染色堅牢度向上剤。
4.上記中和塩含有カチオン性共重合体を構成する他の単量体単位が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシエステル、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、芳香族ビニル化合物及び酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の化合物から形成された上記1乃至3のいずれかに記載の染色堅牢度向上剤。
5.反応性染料により染色された繊維被染物を、上記1乃至4のいずれかに記載の染色堅牢度向上剤に接触させ、その後、乾燥し、該染色堅牢度向上剤中の中和塩含有カチオン性共重合体を、該繊維染色物の乾燥質量に対して0.3〜10質量%付与することを特徴とする、染料固着剤を用いずに、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物を製造する方法。
本発明の染色堅牢度向上剤によれば、反応性染料により染色された繊維被染物を浸漬等接触させるのみで、乾湿摩擦堅牢度、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度のバランスに優れた繊維染色物を得ることができ、特に、優れた湿潤摩擦染色堅牢度が得られる。上記のように、繊維染色物の製造において、固着(フィックス)専用の薬剤(染料固着剤)を用いた固着処理工程、染色堅牢度向上剤を用いた堅牢度向上処理工程等を組み合わせた、複数の薬剤を用いた複雑な多段階工程が進められているのが現状であるが、本発明の染色堅牢度向上剤のみを用いることにより、未固着染料の固着(フィックス)及び摩擦染色堅牢度向上効果が得られるため、織物、編物、不織布等の製造に際し、時間短縮及びコストダウンを図ることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
1.染色堅牢度向上剤
本発明の染色堅牢度向上剤は、4級アンモニウム基を有する単量体単位を、全単量体単位の合計100質量%に対して1〜30質量%含む重合体(以下、「重合体P」という。)における該4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなる、中和塩含有カチオン性共重合体を含むことを特徴とする。
上記重合体Pは、4級アンモニウム基を有する単量体単位を含むものであり、他の単量体単位は、特に限定されない。
4級アンモニウム基を有する単量体単位を形成する化合物(以下、「単量体A」という。)としては、下記一般式(1)及び(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2008115474
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数2又は3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
Figure 2008115474
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数2又は3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
上記一般式(1)及び(2)で表される化合物において、R、R及びRが、アルキル基及びヒドロキシアルキル基である場合、直鎖状であってよいし、分岐状であってもよい。Xが、ハロゲン化物イオンである場合、Cl、Br及びIが挙げられる。また、Xが、モノアルキル硫酸イオンである場合、アルキル基は、直鎖状であってよいし、分岐状であってもよく、CHOSO 、CHCHOSO 等が挙げられる。
従って、上記一般式(1)で表される化合物としては、2−アクリロイロキシメチルトリメチルアンモニウム塩、2−アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、2−アクリロイロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、2−アクリロイロキシメチルトリエチルアンモニウム塩、2−アクリロイロキシエチルトリエチルアンモニウム塩、2−アクリロイロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩等のアクリロイロキシアルキルトリアルキルアンモニウム塩;2−メタクリロイロキシメチルトリメチルアンモニウム塩、2−メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、2−メタクリロイロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩、2−メタクリロイロキシメチルトリエチルアンモニウム塩、2−メタクリロイロキシエチルトリエチルアンモニウム塩、2−メタクリロイロキシプロピルトリエチルアンモニウム塩等のメタクリロイロキシアルキルトリアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上記一般式(2)で表される化合物としては、(2−アクリルアミドエチル)トリメチルアンモニウム塩、(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム塩、(2−アクリルアミドエチル)トリエチルアンモニウム塩、(3−アクリルアミドプロピル)トリエチルアンモニウム塩、(2−メタクリルアミドエチル)トリメチルアンモニウム塩、(3−メタクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム塩、(2−メタクリルアミドエチル)トリエチルアンモニウム塩、(3−メタクリルアミドプロピル)トリエチルアンモニウム塩等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記重合体Pを構成する、4級アンモニウム基を有する単量体単位の含有量は、全単量体単位の合計100質量%に対して1〜30質量%であり、好ましくは3〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%である。上記単量体単位の含有量が上記範囲であれば、湿潤摩擦堅牢度の改良効果に優れる。
上記重合体Pを構成する他の単量体単位としては、特に限定されないが、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルコキシエステル、メタクリル酸アルコキシエステル、ヒドロキシル基含有アクリル酸エステル、ヒドロキシル基含有メタクリル酸エステル、エポキシ基含有アクリル酸エステル、エポキシ基含有メタクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、芳香族ビニル化合物及び酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の化合物から形成されたものとすることができる。これらの化合物(以下、「単量体B」という。)は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル等が挙げられる。また、上記メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル等が挙げられる。
上記アクリル酸アルコキシエステルとしては、メトキシアクリレート、エトキシアクリレート、プロポキシアクリレート、メトキシエチルアクリレート、フェノキシアクリレート等が挙げられる。また、上記メタクリル酸アルコキシエステルとしては、メトキシメタクリレート、エトキシメタクリレート、プロポキシメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、フェノキシメタクリレート等が挙げられる。
上記ヒドロキシル基含有アクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等が挙げられる。また、上記ヒドロキシル基含有メタクリル酸エステルとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。
上記エポキシ基含有アクリル酸エステルとしては、アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−β−メチルグリシジル、アクリル酸−β−エチルグリシジル等が挙げられる。上記エポキシ基含有メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、メタクリル酸−β−メチルグリシジル、メタクリル酸−β−エチルグリシジル等が挙げられる。また、上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン等が挙げられる。
上記重合体Pを構成する他の単量体単位としては、ヒドロキシル基含有アクリル酸エステル及び/又はヒドロキシル基含有メタクリル酸エステルから形成された単量体単位を含むことが好ましく、その合計含有量は、全単量体単位の合計100質量%に対して、好ましくは20〜40質量%である。この範囲とすることにより、乾湿摩擦堅牢度に優れる。
本発明に係る中和塩含有カチオン性共重合体は、上記重合体Pにおける4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなるものである。
上記アニオン性化合物としては、そのアニオン部と、上記重合体Pが有する全てのカチオン部と、からなる中和塩が、媒体、好ましくは、後述する水系媒体に不溶性を示すものが好ましい。
上記アニオン性化合物としては、[ア]炭素数4〜18のアルカンスルホン酸塩又は炭素数4〜18のアルケンスルホン酸塩(塩としては、アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の低級アミンを用いてなる塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩)、[イ]炭素数6〜18の芳香族化合物(ベンゼン、アルキルベンゼン、ナフタレン、アルキルナフタレン、アルキルフェノール等)のスルホン酸塩(塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩)、[ウ]炭素数4〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩又は炭素数7〜18の芳香族アルコールの硫酸エステル塩(塩としては、アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の低級アミンを用いてなる塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩)、[エ]ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩(塩としては、アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の低級アミンを用いてなる塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩)、[オ]炭素数4〜18のアルカン脂肪酸塩又はアルケン脂肪酸塩(塩としては、アンモニウム塩、カリウム塩又はナトリウム塩)、[カ]ジアルキルスルホコハク酸塩、アルケニルスルホコハク酸塩等のスルホコハク酸系化合物(塩としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン等の低級アミンを用いてなる塩;ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩)、[キ]植物油硫酸化物の塩等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記のうち、[ア]及び[イ]の化合物が好ましい。
上記中和塩含有カチオン性共重合体は、上記のように、上記重合体Pにおける4級アンモニウム基の一部が、上記アニオン性化合物のアニオン部と中和されていることから、その単純化した分子式は、下記式(3)のように示される。
[S][T][U] (3)
〔式中、[S]は、4級アンモニウム基が上記アニオン性化合物のアニオン部と中和された単量体単位の1種以上であり、[T]は、4級アンモニウム基が中和されていない単量体単位の1種以上であり、[U]は、上記重合体Pを構成していた他の単量体単位の1種以上である。[S]、[T]及び[U]の合計を100質量%とすると、[S]及び[T]の和は1〜30質量%である。〕
上記式(3)から明らかなように、上記中和塩含有カチオン性共重合体は、中和塩形成に関わらない4級アンモニウム基を有する単量体単位[T]を有している。したがって、上記の単位[S]の合計量、及び、単位[T]の合計量をそれぞれ、sモル%及びtモル%とし、これらの和を100モル%とした場合、s及びtの関係は、それぞれ、好ましくは70〜95モル%及び5〜30モル%、より好ましくは75〜92モル%及び8〜25モル%、更に好ましくは80〜90モル%及び10〜20モル%である。このような構成の中和塩含有カチオン性共重合体を含有する染色堅牢度向上剤を用いることにより、反応性染料により染色された繊維被染物上の未固着染料が有するアニオン基と、上記単位[T]が有するアンモニウム基との間で更に塩形成し、上記中和塩含有カチオン性共重合体が繊維上で不溶化し、得られる繊維染色物の摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度を改良することができる。尚、sが70モル%未満(tが30モル%を超える)の場合には、得られる中和塩含有カチオン性共重合体の親水性が高くなり、湿潤摩擦染色堅牢度の改良効果が得られないことがある。
上記中和塩含有カチオン性共重合体の重量平均分子量は、好ましくは10万以下、より好ましくは20,000〜90,000、更に好ましくは30,000〜80,000である。尚、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
上記中和塩含有カチオン性共重合体は、重合体Pを製造する第1工程、及び、この重合体Pと、アニオン性化合物と反応させる第2工程からなる方法により製造することができる。
上記第1工程における、単量体A及び単量体Bの重合は、どの方法により行ってもよいが、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下、乳化分散重合法、溶液重合法等により行うことができる。これらのうち、乳化分散重合法が好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−メチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
重合反応は、通常、水、アルコール、ケトン及びエーテルから選ばれた少なくとも1種を含む媒体中で行われる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。また、エーテルとしては、ジオキサン等が挙げられる。好ましい媒体は、水単独、又は、水と、水溶性有機溶媒との混合物からなる水系媒体である。水及び水溶性有機溶媒の混合物の場合、水と、水溶性有機溶媒との混合割合は、特に限定されない。
尚、上記重合体Pを乳化分散重合法により製造する場合には、必要に応じて、乳化剤、分散剤等が用いられる。
重合反応は、通常、窒素ガス雰囲気中、50〜100℃の範囲の温度で進められる。尚、重合反応は、反応系に、予め、反応原料を一括投入しておいてから始めてよいし、その一部を連続的又は間欠的に滴下しながら進めてもよい。
上記第1工程により得られる重合体Pの重量平均分子量は、好ましくは10万以下、より好ましくは20,000〜90,000、更に好ましくは30,000〜80,000である。尚、この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
上記第2工程における、重合体P及びアニオン性化合物の反応は、両者を混合するのみで行うことができ、例えば、上記第1工程で得られた重合体Pを含む重合溶液と、アニオン性化合物、又は、このアニオン性化合物含有液(溶液若しくは分散液)とを撹拌する方法等が挙げられる。また、この反応は、常温で行ってよいし、加熱下で行ってもよい。
尚、上記第2工程における、重合体P及びアニオン性化合物の使用割合は、上記第1工程における単量体Aの使用割合を考慮して選択される。即ち、上記重合体Pを構成する、4級アンモニウム基を有する単量体単位の全量を100モル%としたときに、上記アニオン性化合物のアニオン部と中和された単量体単位の合計量が、好ましくは70〜95モル%、より好ましくは75〜92モル%、更に好ましくは80〜90モル%の範囲に入るように、上記のアニオン性化合物及び重合体Pの使用量を選択するものである。
本発明の染色堅牢度向上剤において、上記中和塩含有カチオン性共重合体は、通常、水系媒体に溶解又は分散している。水系媒体としては、水単独、又は、水と、水溶性有機溶媒との混合物である。
上記中和塩含有カチオン性共重合体の含有割合は、本発明の染色堅牢度向上剤に対して、通常、10〜30質量%、好ましくは15〜30質量%である。
また、本発明の染色堅牢度向上剤の粘度は、特に限定されない。
2.繊維染色物の製造方法
本発明の繊維染色物を製造する方法は、反応性染料により染色された繊維被染物を、上記本発明の染色堅牢度向上剤に接触させ、その後、乾燥し、該染色堅牢度向上剤中の中和塩含有カチオン性共重合体を、該繊維染色物の乾燥質量に対して0.3〜10質量%付与することを特徴とする、染料固着剤を用いずに、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物を製造するものである。
上記繊維被染物は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等を含む、特に、綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維を含む織物、編物、不織布等が、捺染法等、公知の方法により、例えば、ビニルスルホン基、モノクロロトリアジン基、ジクロロトリアジン基、モノニコチン酸トリアジン基、モノクロロピリミジン基、ジクロロピリミジン基、トリクロロピリミジン基、モノクロロジフルオロピリミジン基、2−クロロ−4−メトキシピリミジン基、ジクロロキノキサジン基、サルフェートエチルスルホニル基、サルフェートエチルスルホンアミド基等、公知の反応性染料により染色されてなるものとすることができる。
この繊維被染物は、予め、染料固着剤による処理を行うことなく、上記本発明の染色堅牢度向上剤に、直接、接触させる。接触方法は、織物、編物、不織布等の形状に応じて選択されるが、通常、浸漬法、パッド法、スプレー法等とすることができる。各方法の接触条件(温度、接触時間等)は、特に限定されない。
上記繊維被染物を、上記本発明の染色堅牢度向上剤に接触させた後、自然乾燥又は加熱乾燥(好ましくは80〜100℃の温度)を行うことにより、上記本発明の染色堅牢度向上剤による、上記繊維被染物を構成する各繊維の表面に対する高い被覆率を有する繊維染色物を得ることができる。
得られた繊維染色物において、染色堅牢度向上剤に含有されていた中和塩含有カチオン性共重合体は、繊維被染物の乾燥質量に対して0.3〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%付与されている。上記中和塩含有カチオン性共重合体が、上記範囲の量をもって付与されていることにより、得られた繊維染色物は、未固着染料の固着に伴って、従来の染料固着剤の作用である、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れるのみならず、乾湿摩擦堅牢度、特に、湿潤摩擦染料堅牢度に優れ、また、色相が損なわれることもない。
本発明の、繊維染色物の製造方法によると、上記本発明の染色堅牢度向上剤のみを用い、何ら特殊な装置を必要とせず、一般的な手段で行うことができる。また、従来技術のように、複数の薬剤を用いた多段階工程を必要としないため、時間短縮及びコストダウンを図ることができる。
以下に、実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨を超えない限り、本発明はかかる実施例に限定されるものではない、尚、下記において、部及び%は、特に断らない限り、質量基準である。
1.重合体含有溶液の製造
染色堅牢度向上剤として用いる重合体含有溶液の製造例を以下に示す。
製造例1
温度計、冷却管、窒素吹き込み管及び攪拌装置を備えた反応容器中に、2−メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド3部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート8部、メチルメタクリレート13部、イソプロピルアルコール12部、水49部及びアゾビスイソブチロニトリル0.04部を仕込み、攪拌下、窒素ガスを吹き込みながら70℃で5時間反応させた。その後、この重合溶液を50℃とし、ナフタレンスルホン酸ナトリウム20%水溶液15部を添加し、30分間攪拌して中和塩含有カチオン性共重合体を含む溶液(A−1)100部を得た。この中和塩含有カチオン性共重合体のアンモニウム基の残存率は、中和塩形成前の重合体のアンモニウム基に対して13.3モル%(上記ナフタレンスルホン酸ナトリウムのアニオン部と、中和塩形成前の重合体のアンモニウム基とが中和して形成された単量体単位の合計量は86.7モル%)である。
製造例2
温度計、冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロート及び攪拌装置を備えた反応容器中に、イソプロピルアルコール5部、水50部及び過酸化ベンゾイル0.04部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら攪拌した。その後、この溶液を撹拌しながら、2−メタクリロイロキシメチルトリメチルアンモニウムクロライド2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5部、2−メトキシエチルアクリレート8部及び2−エチルヘキシルアクリレート3部からなる混合物を滴下ロートから徐々に滴下し、70℃で5時間反応させた。次いで、この重合溶液を50℃とし、ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステルナトリウム(平均分子量400〜420)25%水溶液15部を添加し、30分間攪拌して中和塩含有カチオン性共重合体を含む溶液(A−2)100部を得た。この中和塩含有カチオン性共重合体のアンモニウム基の残存率は、中和塩形成前の重合体のアンモニウム基に対して10.0モル%(上記ポリオキシエチレンラウリル硫酸エステルナトリウムのアニオン部と、中和塩形成前の重合体のアンモニウム基とが中和して形成された単量体単位の合計量は90.0モル%)である。
比較製造例1
温度計、冷却管、窒素吹き込み管及び攪拌装置を備えた反応容器中に、2−メタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド4部、メチルメタクリレート8部、エチルアクリレート28部、イソプロピルアルコール48部、水12部及びアゾビスイソブチロニトリル0.04部を仕込み、攪拌下、窒素ガスを吹き込みながら65℃で5時間反応させ、塩形成していない共重合体を含む溶液(A−3)100部を得た。
2.染色堅牢度向上剤の評価
性能評価に用いた被染布は、以下のようにして作製した。即ち、綿100%の精練白布と、表1に記載の反応性染料D1〜D3と、無水芒硝と、ソーダ灰とを用い、所定の温度で所定時間染色した。その後、ソーピング処理及び湯洗・水洗を行い、3種の被染布H1〜H3を得た。
Figure 2008115474
実施例1
上記製造例1により得られた溶液(A−1)を水で希釈して用いた(薬剤(W−1))。上記で得た3種の被染布H1〜H3を、40℃に加温した薬剤(W−1)の10%o.w.f.に浴比1:20で20分間浸漬した。その後、脱水し、100℃で10分間乾燥し、染色布を得た。この染色布に対して、摩擦堅牢度試験(JIS L−0849(II型)に準拠)、洗濯堅牢度試験(JIS L−0844(A2号)に準拠)、水堅牢度試験(JIS L−0846(A法)に準拠)、酸性汗堅牢度試験(JIS L−0848(A法)に準拠)、アルカリ性汗堅牢度試験(JIS L−0848(A法)に準拠)を行い、評価した。判定は、各試験による結果をグレースケールにて9段階で決定した。以上の結果を表2に示す。
尚、表2において、第1添付布は、綿(金巾3号)製であり、第2添付布は、ナイロン製である。
実施例2
上記製造例2により得られた溶液(A−2)を水で希釈して用いた(薬剤(W−2))以外は、実施例1と同様にして染色布を作製し、各種評価を行った。その結果を表2に併記した。
比較例1
上記比較製造例1により得られた溶液(A−3)を水で希釈して用いた(薬剤(W−3))以外は、実施例1と同様にして染色布を作製し、各種評価を行った。その結果を表2に併記した。
比較例2
カチオン性アクリル共重合体系摩擦堅牢度向上剤(市販品;低濃度の4級アンモニウム基含有アクリル系単量体と他の単量体との共重合体であって、アニオン性化合物により中和されていないもの)を用いた以外は、実施例1と同様にして染色布を作製し、各種評価を行った。その結果を表2に併記した。
比較例3
反応染料用ポリカチオン系染料固着剤(市販品;カチオン系単量体と他の単量体との共重合体であって、アニオン性化合物により中和されていないもの)の4%o.w.f.を用いた以外は、実施例1と同様にして染色布を作製し、各種評価を行った。その結果を表2に併記した。
Figure 2008115474
表2によれば、以下のことが明らかである。即ち、中和塩含有カチオン性共重合体を含有する薬剤(W−1)及び(W−2)を用いた実施例1及び2によると、反応性染料の種類によらず、一度の処理により、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度の固着性能に優れ、更に、摩擦染色堅牢度、特に、湿潤摩擦染色堅牢度に優れた繊維染色物が得られたことが分かる。一方、比較例3は、市販のフィックス剤を用いた例であり、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れ、固着性能は十分であったが、摩擦染色堅牢度に劣っていた。摩擦染色堅牢度を向上させるには、摩擦染色堅牢度向上剤を用い、即ち、他の薬剤を併用して更に処理する必要がある。また、比較例1は、中和塩含有カチオン性共重合体を含有しない薬剤(W−3)を用いた例であり、洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度に優れていたものの、摩擦染色堅牢度に劣っており、従来の染料固着剤(比較例3)と同様の性能しか得られなかった。比較例2は、4級アンモニウム基濃度が少量であり且つ4級アンモニウム基及びアニオン基による中和部分を含まない市販のカチオン性アクリル系共重合体を含有する摩擦堅牢度向上剤を用いた例であり、乾湿摩擦堅牢度の向上は認められたものの、他の評価項目について十分ではなかった。
本発明によれば、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等を、反応性染料による繊維染色物とする場合に、本発明の染色堅牢度向上剤のみを用いた処理により、高い洗濯堅牢度、水堅牢度、酸性汗堅牢度及びアルカリ性汗堅牢度を維持しつつ、湿潤摩擦染色堅牢度を向上させることができる。特に、綿、麻、レーヨン等のセルロース系繊維に対してその向上効果に優れる。尚、繊維の形態は、織物、編物、不織布等とすることができる。

Claims (5)

  1. 4級アンモニウム基を有する単量体単位を、全単量体単位の合計100質量%に対して1〜30質量%含む重合体における該4級アンモニウム基の一部が、アニオン性化合物のアニオン部と中和されてなる、中和塩含有カチオン性共重合体を含むことを特徴とする染色堅牢度向上剤。
  2. 上記4級アンモニウム基を有する単量体単位を形成する化合物が、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される請求項1に記載の染色堅牢度向上剤。
    Figure 2008115474
    〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
    Figure 2008115474
    〔式中、Rは、水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、R及びRは、独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Rは、炭素数1〜3のアルキル基及びヒドロキシアルキル基並びにベンジル基よりなる群から選ばれた基であり、Xは、ヒドロキシイオン、ハロゲン化物イオン、及び、炭素数1〜3のモノアルキル硫酸イオンよりなる群から選ばれたイオンである。〕
  3. 上記アニオン性化合物が、炭素数4〜18のアルカンスルホン酸塩、炭素数4〜18のアルケンスルホン酸塩、及び、炭素数6〜18の芳香族化合物のスルホン酸塩から選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2に記載の染色堅牢度向上剤。
  4. 上記中和塩含有カチオン性共重合体を構成する他の単量体単位が、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシエステル、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、芳香族ビニル化合物及び酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の化合物から形成された請求項1乃至3のいずれかに記載の染色堅牢度向上剤。
  5. 反応性染料により染色された繊維被染物を、請求項1乃至4のいずれかに記載の染色堅牢度向上剤に接触させ、その後、乾燥し、該染色堅牢度向上剤中の中和塩含有カチオン性共重合体を、該繊維染色物の乾燥質量に対して0.3〜10質量%付与することを特徴とする、染料固着剤を用いずに、湿潤摩擦染色堅牢度が改良された繊維染色物を製造する方法。
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