JP2006176641A - 速乾付与剤ならびにこれを用いた衣料用洗浄剤組成物および衣料用仕上げ剤組成物 - Google Patents

速乾付与剤ならびにこれを用いた衣料用洗浄剤組成物および衣料用仕上げ剤組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維等の軟表面に対して速乾性を付与することができる速乾付与剤を提供する。
【解決手段】3級アミノ基または4級アンモニウム基含有ビニルモノマー(A)と、疎水性非イオン基含有ビニルモノマー(B)と、アルキレンオキサイド基含有ビニルモノマー(C)を必須成分として重合させた共重合体であって、共重合に用いられる全モノマーのうち、前記(A)が40〜80構成モル%であり、前記(B)が19〜59構成モル%であり、前記(C)が1〜40構成モル%である共重合体(X)を含有することを特徴とする速乾付与剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、速乾付与剤、ならびにこれを用いた衣料用洗浄剤組成物および衣料用仕上げ剤組成物に関する。
レシチンやグリセリン脂肪酸エステル誘導体を用いた水切れ性の向上剤や、アクリル系共重合体を利用した表面の改質技術により速乾性を付与する処理剤が開示されている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
特開昭61−276900号公報 特開平5−239497号公報 特開2003−183694号公報 特開2004−51839号公報
上述した従来の処理剤は、主に硬表面において効果が発揮されるものであり、繊維のような軟表面に応用するには難しいか、効果が不十分であった。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、繊維等の軟表面に対して速乾性を付与することができる速乾付与剤、ならびにこれを用いた衣料用洗浄剤組成物、および衣料用仕上げ剤組成物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の速乾付与剤は、3級アミノ基または4級アンモニウム基含有ビニルモノマー(A)と、疎水性非イオン基含有ビニルモノマー(B)と、アルキレンオキサイド基含有ビニルモノマー(C)を必須成分として重合させた共重合体であって、共重合に用いられる全モノマーのうち、前記(A)が40〜80構成モル%であり、前記(B)が19〜59構成モル%であり、前記(C)が1〜40構成モル%である共重合体(X)を含有することを特徴とする。
本発明の速乾付与剤は繊維用に好適である。
本発明は、本発明の速乾付与剤を含有する衣料用洗浄剤組成物を提供する。
本発明は、本発明の速乾付与剤を含有する衣料用仕上げ剤組成物を提供する。
本発明によれば、繊維等の軟表面に対して速乾性を付与することができる速乾付与剤、ならびにこれを用いた衣料用洗浄剤組成物、および衣料用仕上げ剤組成物が提供される。
本特許請求の範囲および明細書において、「構成モル%」とは、共重合体中の各ビニルモノマー単位を一ユニットとしたとき、そのユニット量(モル)が全ユニット量(モル)に対して占める割合を百分率で表した値を指す。
また本明細書において、
「(メタ)アクリル」との表記は、アクリル及びメタクリルを含む意味とする。
<共重合体(X)>
本発明の速乾処理剤は、特定の共重合体(X)を含有することを特徴とする。
共重合体(X)は、以下に説明するモノマー(A)、(B)、(C)(以下、それぞれ(A)成分、(B)成分、(C)成分ということがある。)を必須成分として重合させた共重合体である。
[(A)成分]
(A)成分は3級アミノ基または4級アンモニウム基含有ビニルモノマーである。好ましくは、下記一般式(1)〜(3)で表されるモノマー、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジンからなる群から選ばれる1種以上が用いられる。好ましくは下記一般式(1)〜(3)で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上である。
Figure 2006176641
Figure 2006176641
Figure 2006176641
一般式(1)〜(3)において、Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。
一般式(1)〜(3)において、R〜Rは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を示す。
一般式(1)、(2)においてRは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示す。
一般式(1)、(2)において、Xは酸素原子又はNH基を示す。
一般式(3)においてX及びXは、各々独立して、炭素数1〜3の直鎖のアルキレン基を示す。
一般式(2)、(3)において、Mは塩を構成する対イオンである。例えば、ハロゲンイオン、硫酸イオン、有機酸イオン、およびメチル硫酸イオン等を例示することができる。好ましくは、塩素イオン等である。
一般式(1)で表されるモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル化合物;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド化合物等が挙げられる。中でも好ましいのは、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルである。
一般式(2)で表されるモノマーの例としては、前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル化合物およびジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド化合物の塩酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、蓚酸塩、リン酸塩等の塩;あるいはハロゲン化アルキルなどの四級化剤による四級化物等が挙げられる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエチル硫酸、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルリン酸、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエチルリン酸、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエチル硫酸、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルメチルリン酸、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエチルリン酸、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドメチルクロライド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドエチルクロライド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドエチル硫酸、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドメチルリン酸、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドエチルリン酸、(メタ)アクリル酸アミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
これらの中でも、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸アミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
一般式(3)で表されるモノマーの例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムブロマイド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムブロマイド等のジアリルジアルキルアンモニウム塩類等が挙げられる。
(A)成分のモノマーは、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
共重合体(X)を構成する全モノマー中における(A)成分の割合(含有量)は、40〜80構成モル%であり、45〜65構成モル%がより好ましい。(A)成分の含有量を上記範囲とすることにより、良好な速感性が得られる。
[(B)成分]
(B)成分は疎水性非イオン基含有ビニルモノマーであり、好ましくは下記一般式(4)で表わされるモノマーからなる群から選ばれる1種以上が用いられる。
Figure 2006176641
一般式(4)において、Xは酸素原子又はNHである。
は水素原子又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。
は炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基、シリコン含有基及び芳香族基のいずれかを示す。好ましくは炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基である。
一般式(4)で表されるモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;プロピル(メタ)アクリルアミド、ブチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド、ヘキシル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド類;スチレン、α―メチルスチレン等の芳香族ビニル系化合物等が挙げられる。
これらの中でより好ましいのは、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類である。
(B)成分は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
共重合体(X)を構成する全モノマー中における(B)成分の割合(含有量)は、19〜59構成モル%であり、30〜50構成モル%がより好ましい。(B)成分の含有量を上記範囲とすることにより、良好な速乾性が得られる。
[(C)成分]
(C)成分はアルキレンオキサイド基含有ビニルモノマーであり、好ましくは下記一般式(5)で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上が用いられる。
Figure 2006176641
一般式(5)において、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。
は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基又はフェニル基を示す。
nは2〜4の整数である。mは2〜250の整数であり、好ましくは2〜50の整数である。
一般式(5)で表されるモノマーの具体例としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールーポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;
メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキル基でアルコキシ化されたアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
(C)成分は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
共重合体(X)を構成する全モノマー中における(C)成分の割合(含有量)は、1〜40構成モル%であり、1〜10構成モル%がより好ましい。(C)成分の含有量を上記範囲とすることにより、良好な速乾性が得られる。
前記(A)成分、(B)成分、および(C)成分を必須成分として含むモノマーを重合させて共重合体(X)を合成する方法は特に限定されることはなく、従来公知の方法にて合成することができるが、合成後のハンドリング性の点等から、溶液重合や乳化重合が好ましい。
重合に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。
これらの重合溶媒は、一種単独で使用してもよく、二種以上組み合わせて使用してもよい。また、これらの溶媒を水に混合した混合溶媒を重合溶媒として使用してもよい。水を含む混合溶媒を重合溶媒として使用する場合、重合溶媒における水の含有量としては、10〜50質量%が好ましい。
重合に用いる重合開始剤としては、重合溶媒に溶解するものであれば特に制限はなく、例えば、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2、4−ジバレロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2、2’−アゾビス(N、N−ジメチレンイソブチルアミジン)等のアゾ化合物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物等が挙げられる。
重合開始剤の濃度は、通常、使用するモノマーに対して0.1〜10モル%が好ましい。
更に、分子量を規制するためにアルキルメルカプタンのような連鎖移動剤、ルイス酸化合物等の重合促進剤、リン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸等のpH調整剤を使用してもよい。
重合温度は、用いる重合開始剤の種類等によって異なり、一概には決定することはできないが、通常、重合開始剤の10時間半減期温度とすることが好ましく、重合溶媒の沸点であることが温度制御の点から望ましい。
重合時間は、モノマー濃度や重合温度によって変わるが、およそ1〜12時間程度とすればよく、好ましくは2〜10時間とするのがよい。
共重合体(X)のモノマー配列としては、特に制限はなく、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよい。
共重合体(X)の平均分子量(GPCによるポリスチレン換算の質量平均分子量)は、1,000〜1,000,000が好ましく、5,000〜500,000がより好ましく、10,000〜200,000が速乾性の点から更に好ましい。
本発明における共重合体(X)は、繊維や毛髪などの軟表面に対して、速乾性を付与する性能を有する。また、ガラス、陶器、ステンレスや塗装板などの硬表面に対しても速乾性を付与することができる。
共重合体(X)はそれ自体で、または該共重合体(X)の他に速乾付与性を損なわない範囲の他の成分を含有する形態で、速乾付与剤として好適に用いることができる。
本発明の速乾付与剤は、これを繊維や毛髪などの軟表面に吸着または付着させることにより、該軟表面に速乾性を付与することができる。また、ガラス、陶器、ステンレスや塗装板などの硬表面に対しても有効であり、該硬表面に速乾付与剤を吸着または付着させることにより速乾性を付与することができる。
本発明の速乾付与剤は、特に従来の速乾付与剤では速乾性の向上が難しかった繊維用として、特に好適である。繊維は特に制限されるものでなく、織物、衣料品等の繊維製品に適用できる。
本発明の衣料用洗浄剤組成物は、本発明の速乾付与剤を含有する。速乾付与剤以外の他の構成成分は特に限定されず、衣料用洗浄剤組成物の構成成分として公知の成分を適宜含有させることができる。
衣料用洗浄剤組成物における前記他の成分の具体例としては、界面活性剤、溶剤、香料等が挙げられる。
本発明の衣料用仕上げ剤組成物は、本発明の速乾付与剤を含有する。速乾付与剤以外の他の構成成分は特に限定されず、衣料用仕上げ剤組成物の構成成分として公知の成分を必要に応じて適宜含有させることができる。
衣料用仕上げ剤組成物における前記他の成分の具体例としては、カチオン性界面活性剤、溶剤、香料等が挙げられる。
また、他の成分を含まず、速乾付与剤のみの水溶液を衣料用仕上げ剤組成物として用いることもできる。
本発明の衣料用洗浄剤組成物または衣料用仕上げ剤組成物の形態は特に制限されるものでなく、例えば液体状、ゲル状、粉状等とすることができる。製造時のハンドリングや使用者の利便性の点から、液体状態であることが好ましく、環境負荷や人体への安全性の観点から、水溶液であることがより好ましい。ゲル状の場合は、含水ゲル状であることが好ましい。粉体の場合は、使用にあたって適宜水に溶解して使用することができる。
本発明の衣料用洗浄剤組成物または衣料用仕上げ剤組成物における、共重合体(X)の含有量は、0.0001〜30質量%が好ましく、0.0005〜20質量%がより好ましく、0.001〜10質量%が更に好ましい。0.0001質量%未満では速乾性を付与することができず、30質量%を超えても性能の向上はなく、経済的ではない。
本発明の衣料用洗浄剤組成物の製造方法、および衣料用仕上げ剤組成物の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の製造方法において、適宜共重合体(X)を配合する方法によって製造することができる。
例えば、液状の製品の場合、共重合体(X)を溶解させた溶液を衣料用洗浄剤組成物又は衣料用仕上げ剤組成物に添加して、均一に混合する方法が好ましい。この場合、例えば、界面活性剤及びその他の成分を含む水溶液を、製品仕上がり濃度よりも固形分濃度が高くなるように予め調製しておき、この溶液に共重合体(X)の例えば10質量%濃度の水溶液を混合して、均一水溶液とした後、所定の製品仕上がり濃度及び製品仕上がりpHに調整する製造方法が好ましい。
本発明の衣料用洗浄剤組成物は、これを用いて衣類等を洗濯すると、衣類が洗浄されるとともに、脱水時の脱水効率が向上し、速乾性が向上する。これは、洗濯液等の水浴中において、繊維又は衣類等に対して共重合体(X)が被洗物に効率良く吸着または付着されるためと推測される。
本発明の衣料用仕上げ剤組成物は、これを洗濯液に添加して衣類等の仕上げを行うと、脱水時の脱水効率が向上し、速乾性が向上する。これは、洗濯液等の水浴中において、繊維又は衣類等に対して共重合体(X)が被洗物に効率良く吸着または付着されるためと推測される。また衣料用仕上げ剤組成物に他の仕上げ効果を有する他の成分が含まれている場合は、該仕上げ効果を同時に得ることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
まず、本発明における共重合体(X)の合成例を下記に示す。
(実施例1)
<共重合体(X)の合成例>
撹拌機、冷却管及び温度計を備えた500mLのガラス製セパラブルフラスコにエタノール84gを加え、窒素ガスを吹き込みながら80℃に加熱した。このセパラブルフラスコ中のエタノールを撹拌しながら、その中に、メタクリル酸ジメチルアミノエチル19.91g(40構成モル%)と、メタクリル酸t−ブチル26.56g(59構成モル%)と、メトキシポリオキシエチレメタクリレート(POE平均鎖長23モル、新中村化学株式会社製、M−230G)3.53g(1構成モル%)と、エタノール37gとの混合溶液、および重合開始剤(2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、和光純薬工業株式会社製、V−59)0.9gとエタノール18gとの混合溶液を2時間かけて連続的に滴下し、更に80℃で6時間窒素ブローしながら撹拌し、下記表1に示す実施例1の共重合体を得た。
<原料モノマーの反応率確認例>
合成反応が終了した上記共重合体溶液200mgをメタノール1gに溶解した溶液をNMR管に所定量採取し、1H−NMRを測定した。得られたNMRスペクトルデータより、5.2〜6.2ppm付近に見られる原料モノマー由来のオレフィンのピークがほぼ認められないことから、上記共重合体の合成反応において、原料モノマーはほぼ100%反応したことを確認した。
<共重合体の質量平均分子量測定例>
得られた共重合体を、10mM臭化リチウム及び50mMトリエチルアミンを含有するメタノール溶媒に溶解し、同溶媒を移動相としたGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)測定により、既知分子量のポリスチレンを標準物質として、共重合体の質量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
(実施例2〜8、比較例1〜6)
上記実施例1において、重合に用いるモノマーを表1、2に示す通りに変更し、実施例1と同様の合成方法、条件にて、共重合体を合成した。なお、表1,2におけるモノマーの配合比の単位は「構成モル%」である。
また、実施例1の原料モノマーの反応率確認例と同様の方法にて原料モノマーの反応率を調べところ、何れの共重合体の合成反応においても、原料モノマーはほぼ100%反応したことを確認した。
また、実施例1の共重合体の質量平均分子量測定例と同様にして、共重合体の質量平均分子量を測定した。その結果を表1,2に示す。
Figure 2006176641
Figure 2006176641
<衣料用洗浄剤組成物の調製>
実施例1〜8及び比較例1〜6で得られた共重合体を用い、下記組成の衣料用洗浄剤組成物を調製した。
・界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
POE鎖長平均15モル)・・・・・・・・・・・・・30質量%
・共重合体・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20質量%
・クエン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・1質量%
・香料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2質量%
・精製水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バランス
<繊維速乾性の評価方法>
得られた衣料用洗浄剤組成物の繊維速乾性を以下の試験方法で評価した。
(1)試験布の前処理方法
試験に先立って、試験布の前処理を以下の方法で行った。
家庭用洗濯機に30Lの50℃水道水を入れ、これに衣類用粉末洗剤(トップ、ライオン株式会社製)30gを添加し、よく分散させた後、試験布として綿スムース(ユザワヤ250 GM45W)1Kgを投入し、15分間撹拌し、次いで脱水機で5分間脱水した後、もう一度前記洗浄、脱水を繰り返した後、水道水を用いた流水濯ぎ15分間、その後脱水5分間という工程を5回繰り返した。以上の処置をした後、室温で乾燥し、20cm×20cmに裁断した。
(2)速乾性試験
上記記載の前処理を行った試験布を入れた二層式洗濯機中に、上記で調製した洗浄剤組成物および水道水を入れた。このとき、浴比30倍、かつ洗浄剤組成物の共重合体濃度が0.01質量%となるようにする。そして通常の洗濯を行い、5分間の貯め濯ぎを2回行った後、1分間の脱水を行った。
これとは別に、評価の公平性を持たすために、試験毎に、共重合体を除いた洗浄剤組成物で、同様の試験布を同様に洗濯した試験布をコントロールとする。
そしてコントロールに対する脱水後含水率(相対含水率)を下記数式に従って測定し、以下の基準で評価した。その結果を下記表3に示す。
相対含水率(%)=[(W4−W3)/W3]/[(W2−W1)/W1]×100
W1;共重合体を除いた洗浄剤組成物で処理した試験布の初期重量
W2;共重合体を除いた洗浄剤組成物で処理した試験布の脱水後重量
W3;共重合体を含有する洗浄剤組成物で処理した試験布の初期重量
W4;共重合体を含有する洗浄剤組成物で処理した試験布の脱水後重量
(評価基準)
○:相対含水率95%未満
△:相対含水率95%以上100%未満
×:相対含水率100%以上
Figure 2006176641
<衣料用仕上げ剤組成物の調製>
実施例1〜8及び比較例1〜6で得られた共重合体を、濃度1質量%となるように水に溶解させて衣料用仕上げ剤組成物を調製した。
<繊維速乾性の評価方法>
得られた衣料用仕上げ剤組成物の繊維速乾性を以下の試験方法で評価した。
(1)試験布の前処理は、上記と同様の方法で行った。
(2)速乾性試験
上記前処理を行った試験布を入れた二層式洗濯機中に、上記で調製した仕上げ剤組成物および水道水を入れた。このとき、浴比30倍、かつ仕上げ剤組成物の共重合体濃度が0.01質量%となるようにする。そして5分間の貯め濯ぎを行った後、1分間の脱水を行った。
これとは別に、評価の公平性を持たすために、同様に前処理した試験布を、仕上げ剤組成物を添加しない他は同様にして貯め濯ぎおよび脱水した試験布をコントロールとする。
そしてコントロールに対する脱水後含水率(相対含水率)を下記数式に従って測定し、以下の基準で評価した。その結果を下記表4に示す。
相対含水率(%)=[(W8−W7)/W7]/[(W6−W5)/W5]×100
W5;仕上げ剤組成物を添加せずに処理した試験布の初期重量
W6;仕上げ剤組成物を添加せずに処理した試験布の脱水後重量
W7;共重合体を含有する仕上げ剤組成物で処理した試験布の初期重量
W8;共重合体を含有する仕上げ剤組成物で処理した試験布の脱水後重量
(評価基準)
○:相対含水率90%未満
△:相対含水率90%以上95%未満
×:相対含水率95%以上
Figure 2006176641
<硬表面速乾性の評価方法>
実施例1、3、7及び比較例4、6で得られた共重合体を用い、共重合体0.5質量%とポリオキシエチレンラウリルエーテル(POE鎖長平均15モル)1質量%を含有する速乾付与剤水溶液を調製した。得られた水溶液0.5mLを2cm四方のスポンジに含ませてよく泡立てた後、評価用塗装板、ガラス板、および陶器皿を該スポンジにて洗浄し、流水で濯いだ。その塗装板、ガラス板、および陶器皿を、8°に傾斜させた状態で塗装板全体が水で濡れるように水道水を注ぎ、水が切れるまでの時間を測定し、下記評価基準で速乾性を評価した。
また、コントロールとして、それぞれ速乾付与剤水溶液で処理しない未処理のものについて、同様にして速乾性を評価した。その結果を表5に示す。
なお、評価用塗装板は、ブリキ片面黒色アクリル塗装処理(塗料;大日本塗料株式会社アクローゼ#600、寸法;90×120mm、厚さ0.3mm)を施した塗装板に、高圧水銀灯を8時間照射したものを使用した。
また、評価用ガラス板は、エタノール洗浄したソーダ石灰ガラス(寸法;90×120mm、厚さ2mm)を使用した。
また、評価用陶器皿は、エタノール洗浄した円形浅皿(寸法;直径200mm、深さ15mm)を使用した。
(速乾性の評価基準)
◎:5秒以内で水が切れる
○:5秒超10秒以内で水が切れる
△:10秒超20秒以内で水が切れる
×:20秒超で水が切れる
Figure 2006176641
表3の結果に示されるように、実施例1〜8の共重合体を用いた衣料用洗浄剤組成物を用いて洗濯することによって、衣類の脱水効率が向上した。
表4の結果に示されるように、実施例1〜8の共重合体を用いた衣料用仕上げ剤組成物を添加して濯ぎを行うことによって、衣類の脱水効率が向上した。
また表5の結果より、実施例1〜8の共重合体を用いた速乾付与剤は、硬表面の水切れ性も向上させることが明らかとなった。

Claims (7)

  1. 3級アミノ基または4級アンモニウム基含有ビニルモノマー(A)と、疎水性非イオン基含有ビニルモノマー(B)と、アルキレンオキサイド基含有ビニルモノマー(C)を必須成分として重合させた共重合体であって、
    共重合に用いられる全モノマーのうち、前記(A)が40〜80構成モル%であり、前記(B)が19〜59構成モル%であり、前記(C)が1〜40構成モル%である共重合体(X)を含有することを特徴とする速乾付与剤。
  2. 前記(A)が下記一般式(1)〜(3)
    Figure 2006176641
    (一般式(1)〜(3)において、Rは水素原子、又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、R〜Rは、各々独立して、炭素数1〜4のアルキル基を示す。
    一般式(1)、(2)においてRは炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、Xは酸素原子又はNH基を示す。
    一般式(3)においてX及びXは、各々独立して、炭素数1〜3の直鎖のアルキレン基を示す。
    なお、Mは塩を構成する対イオンである。)
    で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1記載の速乾付与剤。
  3. 前記(B)が下記一般式(4)
    Figure 2006176641
    (一般式(4)において、Xは酸素原子又はNH、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基、シリコン含有基及び芳香族基のいずれかを示す。)
    で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の速乾付与剤。
  4. 前記(C)が下記一般式(5)
    Figure 2006176641
    (一般式(5)において、Rは水素原子又は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を示し、Rは、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基又はフェニル基を示し、nは2〜4の整数であり、mは2〜250の整数である。)
    で表されるモノマーからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の速乾付与剤。
  5. 繊維用である請求項1〜4のいずれか一項に記載の速乾付与剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の速乾付与剤を含有する衣料用洗浄剤組成物。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の速乾付与剤を含有する衣料用仕上げ剤組成物。
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