JP4727343B2 - 濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品 - Google Patents

濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル繊維製品等の濃色化に用いる濃色化剤であり、また、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品に関する。
更に詳しくは、染色されたポリエステル繊維製品等の色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、且つ制電性(即ち、帯電防止効果)を付与することを目的に用いる、配合液の安定性にも優れる濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及びそれを用いてなる繊維製品に関する。
一般に、繊維製品の中でも合成繊維、特にポリエステル繊維は種々の用途で汎用されているが、ウールや絹などの天然繊維に較べ、染色物での色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性において劣るため、市場での商品価値が低く評価されてしまう傾向にあった。
また、合成繊維は、静電気が帯電しやすく、塵埃の吸着や身体への不快なまとわり付きを起こしやすいという問題があり、その解決が切望されていた。
このような問題の対応策として、ポリエステル繊維などの合成繊維から得られる染色物の色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、且つ制電性を付与するための種々の提案がなされてきた。例えば、カチオン界面活性剤の存在下に、エチレン性不飽和単量体を重合させて得られる重合体の水性分散体からなり、屈折率が1.50以下で且つガラス転移点が110℃を越える重合体と、屈折率が1.50以下で且つガラス転移点が20℃未満の重合体とからなる濃色化剤が提案されており(例えば、特許文献1参照。)、かかる濃色化剤は、繊維製品に対して良好な濃色化効果と耐擦過性を与えるという。
また、窒素原子に結合した少なくとも一つのアルキル基の炭素数が1〜4であり、残りは水素及び/又は炭素数1〜4のアルキル基である繊維構造物用帯電防止剤と、低屈折率化合物であるウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン、ビニル樹脂、アクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を必須とする濃色化剤とを併用することにより、濃色化剤を単独で処理した場合と比較して濃色化効果が向上し、また濃色化剤と帯電防止剤を混合した処理剤を安定にすることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、通常、合成繊維の濃色化加工では、濃色化剤と静電気防止剤を併用して濃色化加工と制電加工とを同時に行っており、特許文献1で提案されている方法は、濃色化剤と、カチオン性エマルジョンに高級アルコールポリオキシエチレンエーテルのような非イオン性の静電気防止剤や第四級アンモニウム塩のようなカチオン性の静電気防止剤とを併用する加工方法であるため、濃色化効果が著しく低下するという問題があった。
さらに、酸性リン酸エステル塩の如きアニオン性静電気防止剤を併用する加工方法では、濃色化効果はそれほど低減しないが、配合後短時間でカチオン性エマルジョンが凝集してしまい、配合液の安定性に極めて劣り、実用上重大な問題を抱えていた。
また、特許文献2で提案されている方法では、処理剤の表面張力が大きすぎて、合成繊維への処理剤の付着量が少なくなり、結果として制電性に劣るという問題を有していた。
以上のように、合成繊維を用いた繊維製品、特にポリエステル繊維を用いた繊維製品に対して、優れた濃色化効果と制電効果を同時に付与できる濃色化剤は、未だ知られていないのが現状であった。
特開平9−3774号公報 特開平11−172576号公報
そこで、本発明の目的は、繊維製品、特にポリエステル繊維を用いた繊維製品に対して、優れた濃色化効果を付与し、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、同時に制電性(即ち、帯電防止効果)も付与することを目的に用いる、配合液の安定性にも優れる濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体あるいはガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋していないアクリル樹脂の水分散体と、ガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体と、下記一般式(I)で表されるベタイン型化合物と、酸性リン酸アルキルエステル塩とを配合してなる濃色化剤を用いることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、繊維に付着せしめ熱処理して用いる濃色化剤であって、該濃色化剤が、t−ブチルメタクリレート、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)と、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)と、下記一般式(I)
Figure 0004727343
〔但し、一般式(I)において、nは8〜18の整数を表わし、窒素原子に結合したアルキル基であるC2n+1は直鎖構造でもよく分岐構造でもよい。〕で表されるベタイン型化合物(B)と、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を配合してなることを特徴とする濃色化剤を提供するものである。
また、本発明は、繊維に付着せしめ熱処理して用いる濃色化剤であって、該濃色化剤が、t−ブチルメタクリレート及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)と、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)と、下記一般式(I)
Figure 0004727343
〔但し、一般式(I)において、nは8〜18の整数を表わし、窒素原子に結合したアルキル基であるC2n+1は直鎖構造でもよく分岐構造でもよい。〕で表されるベタイン型化合物(B)と、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を配合してなることを特徴とする濃色化剤を提供するものである。
また、本発明は、前記濃色化剤を繊維に付着させ、予備乾燥後、更に予備乾燥温度よりも高い温度条件にて熱処理することを特徴とする繊維製品の加工方法を提供するものである。
また、本発明は、前記濃色化剤を繊維に付着させ、熱処理してなることを特徴とする繊維製品を提供するものである。
尚、本発明でいう「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート及び/又はメタクリレート」を意味する。
本発明でいうガラス転移温度(Tg)とは、アクリル樹脂の水分散体を60℃で減圧乾燥して得られる固形分を用いて、窒素雰囲気中で示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値である。
また、本発明でいう屈折率とは、アクリル樹脂の水分散体を140℃で乾燥した被膜をアッベ式屈折計により測定した値である。
本発明の濃色化剤は、繊維製品、特にポリエステル繊維を用いた繊維製品に対して、優れた濃色化効果を付与し、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、同時に制電効果(即ち、帯電防止効果)も付与することができ、更に配合液の安定性にも優れ、貯蔵時の凝集物の発生がない。
また、本発明の濃色化剤を用いた加工方法は、前記濃色化剤を繊維に付着させ、予備乾燥後、更に予備乾燥温度よりも高い温度条件にて熱処理することを特徴とする繊維製品の加工方法であり、本発明の濃色化剤を用い加工して得た繊維製品は、濃色化効果が付与され、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性が向上し、質感の向上に極めて有効であり、且つ優れた制電性(即ち、帯電防止効果)をも有する。
本発明を実施するにあたり、必要な事項を以下に述べる。
内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)は、t−ブチルメタクリレート、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として、好ましくはこれらを合計で90〜100質量%用い、必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体と共に、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体であれば良く、なかでも濃色化効果と耐擦過性に優れる濃色化剤が得られることから屈折率が1.40〜1.45でガラス転移温度が100〜130℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体であることが好ましい。
ここで用いる主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミドなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)としては、なかでも熱処理工程において粒子形状の維持による繊維表面の可視光線の乱反射を促し、高い濃色化効果を発揮すると共に、耐擦過性に優れる濃色化剤が得られることから、t−ブチルメタクリレートと主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)とN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、t−ブチルメタクリレートが87〜95質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が3〜7質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが2〜10質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体が好ましく、さらに、t−ブチルメタクリレートが90〜94質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が4〜6質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが2〜6質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体がより好ましい。
また、前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)は、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として、好ましくはこれらを合計で90〜100質量%用い、必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体と共に、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体であれば良く、なかでも濃色化効果と耐擦過性に優れる濃色化剤が得られることから屈折率が1.40〜1.45でガラス転移温度が0〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体であることが好ましい。
ここで用いるアルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)としては、アルキル基の炭素原子数が1〜4の範囲のアルキルモノ(メタ)アクリレートが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘプタフルオロブチルメタクリレート等が挙げられる。〔但し、水酸基を有するアルキルモノ(メタ)アクリレートを除く。〕これらは1種又は2種以上の併用で用いることができる。
前記水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)のアルキル基の炭素原子数が1〜4の範囲内であれば、濃色化効果に優れる繊維製品を得ることができる。
また、前記主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)としては、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)の調製で用いる主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)と同様のものがいずれも挙げられ、それらの群から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
前記水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)としては、アルキル基の炭素原子数が1〜4の範囲のアルキルモノメタクリレートが好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の併用で用いることができる。
更に、前記アクリル樹脂の水分散体(A−3)の調製には、N−メチロールアクリルアミドを必須に用いる。
前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)としては、なかでも熱処理工程において粒子の形状維持による繊維表面での可視光線の乱反射を促し、高い濃色化効果を発揮すると共に、耐擦過性に優れ、かつ繊維表面に対して優れた密着性と柔軟性をも付与する濃色化剤が得られることから、水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)と主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)と水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)とN−メチロールアクリルアミドの合計100質量%に対して、水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)が80〜91質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が3〜7質量%、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)が3〜7質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが3〜7質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体が好ましく、さらに、水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)が82〜88質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が4〜6質量%、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)が4〜6質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが4〜6質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体がより好ましい。
前記内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)は、t−ブチルメタクリレート及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として、好ましくはこれらを合計で90〜100質量%用い、必要に応じてこれらと共重合可能な他の単量体と共に、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体であれば良く、なかでも濃色化効果と耐擦過性に優れる濃色化剤が得られることから屈折率が1.40〜1.45でガラス転移温度が100〜130℃の範囲の内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体であることが好ましい。
さらに、前記内部架橋していないアクリル樹脂の水分散体(A−2)としては、なかでも熱処理工程において粒子の形状維持による繊維表面での可視光線の乱反射を促し、高い濃色化効果を発揮すると共に、耐擦過性に優れる濃色化剤が得られることから、t−ブチルメタクリレートとN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、t−ブチルメタクリレートが90〜95質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが5〜10質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体が好ましく、さらに、t−ブチルメタクリレートが93〜95質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが5〜7質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体がより好ましい。
本発明の濃色化剤において、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)の使用量の比、及び、前記アクリル樹脂の水分散体(A−2)と(A−3)の使用量の比は、固形分質量比で通常(A−1)/(A−3)=5/95〜30/70の範囲、及び、(A−2)/(A−3)=5/95〜30/70の範囲であり、なかでも(A−1)/(A−3)=5/95〜15/85の範囲、及び、(A−2)/(A−3)=5/95〜15/85の範囲が好ましい。水分散体(A−1)と(A−3)との固形分質量比、及び、水分散体(A−2)と(A−3)との固形分質量比がかかる範囲であれば、優れた濃色化効果と耐擦過性を有する濃色化剤を得ることができる。
本発明の濃色化剤で用いるアクリル樹脂の水分散体(A−1)や(A−2)中のアクリル樹脂粒子は、ガラス転移温度(Tg)が100〜150℃と高いため、繊維製品加工時の熱処理(例えば、130〜180℃で30秒〜1分間)においても内部架橋の有無にかかわらず溶融し難く、繊維表面で粒子状態を保持できる。
これらに対して、アクリル樹脂の水分散体(A−3)中のアクリル樹脂粒子は、ガラス転移温度(Tg)が−20〜20℃と低いため、繊維製品加工時の熱処理において比較的溶融し易いが、複数の二重結合を有するアクリルモノマーの併用による内部架橋をしているため溶融するのは非架橋部分であり、架橋部分は繊維表面で微細な凹凸のある被膜を形成する。
このようなアクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)、又は(A−2)と(A−3)を組み合わせて用いた本発明の濃色化剤は、繊維製品加工時の熱処理に際して、(A−3)の粒子の溶融した非架橋部分同士のN−メチロールアクリルアミドによる架橋反応と、(A−1)又は(A−2)の粒子表面の非架橋部分と(A−3)の粒子の溶融した非架橋部分のN−メチロールアクリルアミドによる架橋反応が起こって一体化し〔この時(A−2)の粒子においてN−メチロールアクリルアミドによる内部架橋が発生しても良い。〕、繊維表面の(A−3)からなる微細な凹凸のある被膜中に(A−1)又は(A−2)の微粒子が分散状態で一体化してなる凹凸が形成され被膜を形成するため、可視光線の乱反射が向上し、より優れた色の深みとより高い鮮明性を繊維製品に付与でき、優れた濃色化効果を発現することができる。
このような本発明の濃色化剤に対して、例えばガラス転移温度(Tg)が−20〜20℃の内部架橋していないアクリル樹脂の水分散体(A−3′)を前記ガラス転移温度(Tg)が100〜150℃の内部架橋していないアクリル樹脂の水分散体(A−2)と組み合わせて用いた濃色化剤では、繊維製品加工時の熱処理で内部に架橋構造がない(A−3′)の粒子が溶解するため、(A−3′)の粒子の溶解物からなる凹凸のない被膜中に(A−2)の微粒子が分散状態で一体化してなる被膜となるため、被膜の凹凸は(A−2)の微粒子による凹凸のみとなり、本発明の濃色化剤に比べて微細な凹凸が少なく、本発明の濃色化剤に比べて劣る濃色化効果しか発現できない。
本発明で用いるアクリル樹脂の水分散体(A−1)、(A−2)及び(A−3)の水中における平均粒子径は、いずれも通常100〜300nmの範囲であり、なかでもアクリル樹脂の水分散体(A−1)及び(A−2)の水中における平均粒子径は、150〜250nmの範囲であることが好ましく、アクリル樹脂の水分散体(A−3)の水中における平均粒子径は、100〜200nmの範囲であることが好ましい。平均粒子径がかかる範囲にあれば、色の濃さが十分になり、色相が殆ど変化しない。
前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)、(A−2)及び(A−3)を調製するには、例えば、前記した単量体を必須成分として配合したそれぞれの単量体組成物をカチオン界面活性剤の存在下で乳化重合すれば良い。水分散体(A−1)や(A−3)の調製の場合、内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(エマルジョン)が得られる。一般的にはこのような重合物は「ミクロゲル」と呼ばれる。
前記乳化重合の際に用いるカチオン界面活性剤としては、特に限定されないが、なかでも下記の一般式(II)あるいは(III)で表される化合物が好ましい。これらカチオン界面活性剤は単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
Figure 0004727343
〔但し、一般式(II)において、Rは、C2n+1を表し、nは12〜18の整数を表す。〕
Figure 0004727343
前記一般式(II)あるいは(III)で表される化合物としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルベンジルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、これら化合物の内、アクリル樹脂の分散性の改善に特に効果があることから、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライドがより好ましく、これらは単独使用でもよく2種以上を併用してもよい。
前記乳化重合において、カチオン界面活性剤の、アクリル樹脂の水分散体に対する使用量の比〔即ち、カチオン界面活性剤/水分散体(A−1)、カチオン界面活性剤/水分散体(A−2)及びカチオン界面活性剤/水分散体(A−3)〕は、固形分質量比で通常0.1/99.9〜2.0/98.0の範囲であり、なかでも0.2/99.8〜1.0/99.0の範囲が好ましい。カチオン界面活性剤のアクリル樹脂の水分散体に対する使用量の比がかかる範囲であれば、濃色化効果に優れる濃色化剤を得ることができる。
更に、前記乳化重合に際して、前記カチオン界面活性剤と共に、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどの非イオン界面活性剤を少量併用してもよい。
また、前記乳化重合後に、本発明の目的を阻害しない範囲で、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)、(A−2)及び(A−3)の安定性を向上させる目的で、カチオン界面活性剤と共に非イオン界面活性剤を併用することもできる。
かかる非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル、脂肪酸ジエタノールアマイド、蔗糖エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン脂肪酸エステル等が挙げられ、これらは単独でカチオン界面活性剤と共に用いてもよく、2種以上を併用してカチオン界面活性剤と共に用いてもよい。
前記乳化重合でカチオン界面活性剤と非イオン界面活性剤を併用する場合、非イオン界面活性剤の使用量はカチオン界面活性剤の同量以下の範囲であり、なかでも非イオン界面活性剤のアクリル樹脂の水分散体に対する使用量の比が、固形分質量比で0.01/99.99〜1.0/99.0の範囲であることが好ましい。
本発明の濃色化剤に用いる前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)、(A−2)及び(A−3)の製造方法としては、t−ブチルメタクリレート、水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドからそれぞれ選ばれる単量体を必須成分として含有する単量体混合物をカチオン界面活性剤の存在下で乳化重合すれば良く、例えば、前記単量体混合物をカチオン界面活性剤含有水溶液(さらに非イオン界面活性剤を含有していても良い。)中に分散させてなるエマルジョンを、重合開始剤を含有させた水中に滴下して乳化重合せしめる方法、あるいは、前記単量体やその混合物を、重合開始剤とカチオン界面活性剤を含有する水溶液(さらに非イオン界面活性剤を含有していても良い。)中に滴下して乳化重合せしめる方法などが挙げられ、特に限定されない。
前記重合開始剤としては、特に限定しないが、例えば、アゾ化合物、過酸化物、過硫酸塩の如き各種重合開始剤を使用することができるが、凝塊物あるいは沈殿物がなく安定な水分散体が得られることから、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩等の水溶性のアゾ化合物を使用することが好ましい。
次いで、本発明の濃色化剤を構成する必須成分である、下記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)について説明する。
Figure 0004727343
〔但し、一般式(I)において、nは8〜18の整数を表わし、窒素原子に結合したアルキル基であるC2n+1は、直鎖構造でもよく分岐構造でもよい。〕
本発明の濃色化剤において、前記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)を用いることにより、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)、あるいは前記アクリル樹脂の水分散体(A−2)と(A−3)、及び、後述する酸性リン酸アルキルエステル塩(C)の混合物の凝集を抑制し、配合液の分散安定性を向上させる効果に優れる。
前記ベタイン型化合物(B)としては、前記一般式(I)で表される化合物であれば良く、例えばラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、デシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチル酢酸ベタイン、トリデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられ、なかでも柔軟な風合いに優れる濃色化剤が得られることからラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、デシルジメチルアミノ酢酸ベタインが好ましい。
前記ベタイン型化合物(B)の使用量は、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)、あるいは前記アクリル樹脂の水分散体(A−2)と(A−3)の固形分合計100質量部に対して、1〜30質量部の範囲、好ましくは5〜20質量部の範囲、より好ましくは5〜15質量部の範囲である。前記ベタイン型化合物(B)の使用量がかかる範囲であれば、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)と共に配合しても、配合液で凝集が起こらず、安定性に優れ、加工適性が格段に向上し、優れた濃色化効果を得ることができる。
更に、本発明の濃色化剤では、必須成分として、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を配合する。酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を必須成分として配合することにより、濃色化剤の濃色化効果を損なわずに、優れた静電防止効果を付与できる。
尚、濃色化加工方法において、静電気防止剤の併用は加工工程における静電気災害の防止や繊維製品の帯電防止などに効果的であり好ましいが、従来から用いられている高級アルコールポリオキシエチレンエーテルで代表される非イオン静電気防止剤や、第4級アンモニウム塩で代表されるカチオン静電気防止剤などの併用は濃色化効果を低下させる傾向がある。
本発明において、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を、前記カチオン性のアクリル樹脂の水分散体(A−1)及び(A−3)と併用した場合、あるいは前記カチオン性のアクリル樹脂の水分散体(A−2)及び(A−3)と併用した場合には、濃色化効果を阻害せず静電気防止剤として作用するが、前記(A−1)と(A−3)と(C)の3成分のみの配合、あるいは前記(A−2)と(A−3)と(C)の3成分のみの配合では、凝集を起こし実用上問題を生じていた。
本発明では、その解決策として、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を、前記カチオン性のアクリル樹脂の水分散体(A−1)及び(A−3)、あるいは(A−2)及び(A−3)と併用し、更に前記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)を併用することによって、凝集を起こさずに配合液の安定性を保持でき、且つ優れた濃色化効果を発現でき、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、同時に制電効果(即ち、帯電防止効果)も付与できることが判った。
前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)としては、例えば下記一般式(IV)及び(V)で表される化合物
即ち、
O=P(OR)OX (IV)
及び
O=P(OX)OR (V)
〔一般式(IV)及び(V)において、Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のアルキル基であり、XはLi、Na、Kなどを表す。〕が挙げられる。
前記一般式(IV)及び(V)で表される化合物としては、例えば、酸性リン酸メチルエステル、酸性リン酸エチルエステル、酸性リン酸プロピルエステル、酸性リン酸ブチルエステル、酸性リン酸2−エチルヘキシルエステル等の例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などが挙げられ、なかでも濃色化効果の妨げが少ないことから酸性リン酸メチルエステル、酸性リン酸エチルエステル、酸性リン酸プロピルエステル、酸性リン酸ブチルエステル等のナトリウム塩が好ましい。また、これら塩は併用しても構わない。
前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)の使用量は、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)、あるいは前記アクリル樹脂の水分散体(A−2)と(A−3)の固形分合計100質量部に対して、1〜100質量部、好ましくは10〜50質量部の範囲、より好ましくは20〜40質量部の範囲である。前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)の使用量との比がかかる範囲であれば、優れた濃色化効果と耐擦過性、柔軟な風合いを得ることができると共に、繊維製品を裁断、加工、移送、運搬など作業操作をする際に発生する静電気を抑制する効果にも優れる。
このようにして得られる本発明の濃色化剤は、前記アクリル樹脂の水分散体(A−1)と(A−3)、あるいは前記アクリル樹脂の水分散体(A−2)と(A−3)と、前記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)と、前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を必須成分として配合してなる濃色化剤であり、かかる濃色化剤を用いれば、例えば合成繊維、特にポリエステル繊維を用いた繊維製品に対して、従来にないほどの優れた濃色化効果を付与でき、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、同時に制電性(即ち、帯電防止効果)を付与することができ、更には、配合液の安定性にも優れる。
また、本発明の濃色化剤には、耐擦過性を付与させるために、ポリジメチルシロキサンやアミノ変性ポリジメチルシロキサンなどの乳化分散液を更に併用することができる。
次に、本発明の繊維製品の加工方法について、以下に説明する。
本発明の繊維製品の加工方法は、本発明の濃色化剤を繊維に付着させ、予備乾燥後、更に予備乾燥温度よりも高い温度条件、好ましくは予備乾燥温度として80〜120℃にて乾燥後、130〜180℃の温度条件にて熱処理することを特徴とする。
本発明の繊維製品の加工方法において、本発明の濃色化剤を繊維に付着させる方法としては、前記濃色化剤を用いて被処理物である繊維製品あるいは繊維の種類又は形態などに応じて、任意の方法で被処理物に適応させることができ、特に限定されないが、例えば、浸漬含浸・絞り、塗布、あるいはスプレー等の如き被覆加工等の公知慣用の方法で被処理物の繊維表面に付着させる方法等が挙げられる。
本発明の繊維製品の加工方法において、予備乾燥と熱処理の条件は、目的とする繊維製品の品質に悪影響を与えないような熱処理条件であればよく、特に限定されないが、例えば、加熱オーブン中80〜120℃で30秒間〜3分間予備乾燥後、130〜180℃で30秒間〜1分間キュアリングする条件などが好ましく、状況に応じて予備乾燥条件あるいは熱処理条件を設定することができる。
次に、本発明の繊維製品について、以下に説明する。
本発明の繊維製品とは、本発明の濃色化剤を繊維に付着させ、熱処理してなることを特徴とするものである。この熱処理方法としては、濃色化剤が繊維に固着する熱処理方法であれば良く、特に限定されないが、なかでも前記した本発明の繊維製品の加工方法で用いる条件、すなわち予備乾燥後、更に予備乾燥温度よりも高い温度条件、好ましくは予備乾燥温度として80〜120℃にて乾燥後、130〜180℃の温度条件にて熱処理してなるものが好ましい。
本発明で用いる繊維製品としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、アクリル等の合成繊維、再生セルロース等の再生繊維、あるいはアセテート等の半合成繊維、あるいは絹、木綿、羊毛等の天然繊維を用いた糸、あるいはこれを用いた織物、編物、不織布などが挙げられ、これらの染色物を、本発明の濃色化剤で前述のような加工処理を行うことにより、本発明の繊維製品を得ることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により、一層具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
また、文中「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準であるものとする。
尚、諸物性は以下に記した方法により評価した。
[ガラス転移温度(Tg)の測定方法]
後記の合成例1〜4にて得たアクリル樹脂の水分散体(A−1)〜(A−3)及び(A−3′)を各々60℃で減圧乾燥し、得られた固形分を用いて、窒素雰囲気中でガラス転移温度(Tg)を示差走査熱量測定法(DSC法)〔測定装置;セイコーインストルメント株式会社製、DSC6200、解析ソフト;エクスター6000〕により各々測定した。
[屈折率の測定方法]
後記の合成例1〜4にて得たアクリル樹脂の水分散体(A−1)〜(A−3)及び(A−3′)を、水平に設定した表面が平滑なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製、ルミラー)上に乾燥後の厚さが約0.2mmになるように各々塗布し、常温で24時間乾燥後、熱風乾燥機中140℃で5分間乾燥させて、屈折率測定用試験片を作製し、得られた試験片の屈折率を、アッベ式屈折計(カルニュー光学工業株式会社製、KPR−30A)を用いて、JIS K7105に従い、各々測定した。
[濃色化効果の評価方法]
後記の合成例1又は2にて得たTgが120℃のアクリル樹脂の水分散体(A−1)又は(A−2)と、後記の合成例3又は4にて得たTgが0℃のアクリル樹脂の水分散体(A−3)又は(A−3′)を、表1及び表2に記載した固形分配合比で配合し、水で希釈して、固形分を合計で100部含む配合液(A)12,500部を得、この配合液に黒色ポリエステル原布を1回浸漬後1回絞り(以下、「1dip・1nip」という)により含浸加工し、得られた含浸加工布を100℃で3分間予備乾燥後、更に160℃で30秒間熱処理をし、得られた加工布と黒色ポリエステル原布の明度(以下、L値という)を分光式色差計(日本電色工業株式会社製、SE2000)で各々測定し、下記の評価基準で合否を評価した。尚、L値が小さいほど、濃色であることを意味する。
評価基準;
○(合格) ;原布と加工布とのL値の差が2以上。
×(不合格) ;原布と加工布とのL値の差が2未満。
[耐擦過性の評価方法]
学振型摩擦堅牢度試験機(スガ試験機株式会社製)を用いて、前記濃色化効果の評価方法と同様にして得られた加工布同士と黒色ポリエステル原布同士を各々荷重2Nで100回擦過した後、前記分光式色差計SE2000を用いてL値を各々測定し、下記の評価基準で合否を評価した。尚、擦過前後のL値の差が小さいほど、耐擦過性に優れることを意味する。
評価基準;
○(合格) ;擦過前後のL値の差が2未満。
×(不合格) ;擦過前後のL値の差が2以上。
[静電気防止性の評価方法]
前記濃色化効果の評価方法と同様にして得られた加工布を、20℃で相対湿度60%に設定した恒温恒湿槽中で48時間調湿した後、摩擦帯電圧(KV)を京大化研式ロータリースタチックテスター(株式会社興亜商会製、RST301)により各々測定し、下記の評価基準で合否を評価した。尚、摩擦帯電圧が低いほど、静電気による傷害が少なくより良好なことを意味する。
評価基準;
○(合格) ;摩擦帯電圧が1KV以下。
×(不合格) ;摩擦帯電圧が1KVを超える。
[配合液の安定性の評価方法]
配合液の安定性は、下記の方法で測定したエマルジョンの凝集物生成率(質量%)で評価した。即ち、前記濃色化効果の評価方法と同様にして得られた配合液(A)12,500部から1リットルを取り出し、各々直径12cm、高さ20cmの透明容器に入れ、6枚タービン羽(直径4cm、幅7mm)、800rpm(特殊機化工株式会社製、TKホモディスパーDHL型)で5分間撹拌後、320メッシュネットで濾過し、濾過できなかった凝集物を、各々60℃で減圧乾燥して得られた乾燥凝集物の質量(S)を秤量し、凝集物生成率(質量%)を次式で算出し、下記の評価基準で評価した。
凝集物生成率(質量%)=(S/S)×100
但し、式中のSは乾燥凝集物の質量部数、Sは繊維処理剤中に含まれるビニル重合体の質量部数を意味する。
評価基準;
○:凝集物生成率1質量%未満。
△:凝集物生成率1質量%以上、30質量%未満。
×:凝集物生成率30質量%以上。
〔合成例1〕
500mlフラスコにイオン交換水105部、エマルミン50(三洋化成工業株式会社製、ポリオキシエチレンセチルエーテル、HLB=9)1部、コータミン80W(花王株式会社製、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド)1部、t−ブチルメタクリレート184部、N−メチロールアクリルアミド10部、及びネオペンチルグリコールジアクリレート6部を混合し、モノマー乳化物(a1)307部を調製した。
次いで、窒素導入管、滴下ロート、還流冷却管、及び撹拌装置を備えた1000ml重合容器に脱イオン水450部、前記モノマー乳化物(a1)45部を加え、撹拌下系内を窒素置換しながら75℃に昇温し、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.2部を添加して重合を開始した。更に、75〜78℃に保ちながら残りの前記モノマー乳化物(a1)262部を所要時間120分間にて滴下した。モノマー乳化物の滴下終了と共に、2,2−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩酸塩0.2部を添加し2時間攪拌し、脱イオン水を加えてガラス転移温度(Tg)が120℃の固形分を20%含有する内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)1,000部を得た。得られたアクリル樹脂の水分散体(A−1)中のアクリル樹脂の屈折率は1.42であった。
〔合成例2〕
500mlフラスコにイオン交換水105部、エマルミン50(三洋化成工業株式会社製、ポリオキシエチレンセチルエーテル、HLB=9)1部、コータミン80W1部、t−ブチルメタクリレート184部、及びN−メチロールアクリルアミド16部を混合し、モノマー乳化物(a2)307部を調製し、このモノマー乳化物(a2)を用いた以外は合成例1と同様にしてガラス転移温度(Tg)が120℃の固形分を20%含有する内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)1,000部を得た。得られたアクリル樹脂の水分散体(A−2)中のアクリル樹脂の屈折率は1.42であった。
〔合成例3〕
500mlフラスコにイオン交換水105部、ノニオライトAL−6(共栄社化学株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB=11.7)1部、コータミン60W(花王株式会社製、セチルトリメチルアンモニウムクロライド)1部、ネオペンチルジアクリレート10部、2−ヒドロキエチルメタクリレート10部、イソブチルメタクリレート10部、イソブチルアクリレート160部、及びN−メチロールアクリルアミド10部を混合し、モノマー乳化物(a3)307部を調製し、このモノマー乳化物(a3)を用いた以外は合成例1と同様にしてガラス転移温度(Tg)が0℃の固形分を20%含有する内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)1,000部を得た。得られたアクリル樹脂の水分散体(A−3)中のアクリル樹脂の屈折率は1.43であった。
〔合成例4〕
500mlフラスコにイオン交換水105部、エマルゲン120(花王株式会社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB=15.3)1部、アーカード12−50(ライオン株式会社製、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド)1部、2−ヒドロキエチルメタクリレート10部、イソブチルメタクリレート20部、及びイソブチルアクリレート170部を混合し、モノマー乳化物(a3′)307部を調製し、このモノマー乳化物(a3′)を用いた以外は合成例1と同様にしてガラス転移温度(Tg)が0℃の固形分を20%含有する内部架橋していないアクリル樹脂の水分散体(A−3′)1,000部を得た。得られたアクリル樹脂の水分散体(A−3′)中のアクリル樹脂の屈折率は1.42であった。
〔実施例1〜5〕
合成例1〜3で得られたアクリル樹脂の水分散体(A−1)〜(A−3)を、表1及び表2に記載した固形分配合比で各々配合し、水で希釈して、固形分を合計で100部含む配合液(A)12,500部を得、得られた配合液(A)12,500部に対して、ベタイン型化合物(B)として前記一般式(I)においてn=12の化合物と、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)としてパーマスタットWF−18(大日本インキ化学工業株式会社製、酸性リン酸ブチルエステルナトリウム)を表1に記載した配合量で各々配合して、本発明の濃色化剤を得た。
これら本発明の濃色化剤の各々に、ポリエステルサテン黒色染色布(縦80cm、横50cm)を浸漬後、マングル(京都機械製作所製、CP75型、ゲージ圧;3.8kg/cm、ロール圧;3.5トン)で、ウェットピックアップ値(絞り直後の基布に対する質量増加率)が60%となるように絞り、100℃で3分間予備乾燥し、更に160℃で30秒間熱処理(キュアリング)した後、得られた加工布を前記の方法で各々評価し、その結果を表1及び表2にまとめた。
〔比較例1〜4〕
比較例1では合成例3で得られたアクリル樹脂の水分散体(A−3)を水で希釈して固形分を100部含む配合液12,500部を得、比較例2では合成例4で得られたアクリル樹脂の水分散体(A−3′)を水で希釈して固形分を100部含む配合液12,500部を得、さらに、比較例3及び4では合成例1及び3で得られたアクリル樹脂の水分散体(A−1)及び(A−3)を、表2に記載した固形分配合比で各々配合し、水で希釈して、固形分を合計100部含む配合液12,500部を得、得られた各々の配合液12,500部に対して、比較例1及び2では、前記一般式(I)においてn=12又はn=1の化合物と、酸性リン酸ブチルエステル(パーマスタットWF−18)を表2に記載した配合量で配合して、比較例3では、ベタイン型化合物(B)を配合せず、さらに、比較例4では、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を配合せず、比較用の濃色化剤を得た。得られた比較用の濃色化剤を各々用いた以外は実施例1〜5と同様にして加工布を得、得られた加工布を前記の方法で各々評価し、その結果を表2にまとめた。
Figure 0004727343
Figure 0004727343
以上の結果より、ベタイン型化合物(B)を用いなかった比較例3では配合液の安定性が劣り、酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を用いなかった比較例4では制電性が劣ることが確認された。また、ベタイン型化合物(B)及び酸性リン酸アルキルエステル塩(C)の両方を用いても、アクリル樹脂の水分散体として合成例3で得られた水分散液(A−3)のみを用いた比較例1では耐擦過性が劣り、合成例4で得られた水分散液(A−3′)のみを用いた比較例2では濃色化効果が劣ることが確認された。
よって、本発明の濃色化剤、該濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法、及び該濃色化剤を用いてなる繊維製品は、濃色化効果、制電性および配合液の安定性のいずれにおいても優れていることが確認された。
本発明の濃色化剤は、繊維製品、特にポリエステル繊維を用いた繊維製品に対して、優れた濃色化効果を付与し、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上させ、同時に制電効果(即ち、帯電防止効果)も付与することができ、繊維製品の質感の向上に極めて有効であり、また、配合後もエマルジョンの凝集も起こらず配合液の安定性に優れる。
更に、本発明の濃色化剤を用いた繊維製品の加工方法は、前記濃色化剤を繊維に付着せしめて、予備乾燥後、予備乾燥温度よりも高い温度条件にて熱処理することを特徴とする加工方法であって、本発明の濃色化剤を繊維に付着させ加工してなる繊維製品は、優れた濃色化効果を発揮し、色の濃さ、深み、及び鮮明性などの特性を向上し、質感の向上に極めて有効であり、且つ制電性(即ち、帯電防止効果)の付与にも優れた効果がある。

Claims (9)

  1. 繊維に付着せしめ熱処理して用いる濃色化剤であって、
    該濃色化剤が、t−ブチルメタクリレート、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)と、
    アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)と、
    下記一般式(I)
    Figure 0004727343
    〔但し、一般式(I)において、nは8〜18の整数を表わし、窒素原子に結合したアルキル基であるC2n+1は直鎖構造でもよく分岐構造でもよい。〕
    で表されるベタイン型化合物(B)と、
    酸性リン酸アルキルエステル塩(C)
    を配合してなることを特徴とする濃色化剤。
  2. 繊維に付着せしめ熱処理して用いる濃色化剤であって、
    該濃色化剤が、t−ブチルメタクリレート及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が100〜150℃の範囲の内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)と、
    アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)、及びN−メチロールアクリルアミドを必須成分として用い、カチオン界面活性剤の存在下で乳化重合させてなる、屈折率が1.50以下でガラス転移温度が−20〜20℃の範囲の内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)と、
    下記一般式(I)
    Figure 0004727343
    〔但し、一般式(I)において、nは8〜18の整数を表わし、窒素原子に結合したアルキル基であるC2n+1は直鎖構造でもよく分岐構造でもよい。〕
    で表されるベタイン型化合物(B)と、
    酸性リン酸アルキルエステル塩(C)
    を配合してなることを特徴とする濃色化剤。
  3. 前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)が、t−ブチルメタクリレートと主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)とN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、t−ブチルメタクリレートが87〜95質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が3〜7質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが2〜10質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体であり、かつ前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)が、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)と主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)と水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)とN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)が80〜91質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が3〜7質量%、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)が3〜7質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが3〜7質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体である請求項1に記載の濃色化剤。
  4. 前記内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)が、t−ブチルメタクリレートとN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、t−ブチルメタクリレートが90〜95質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが5〜10質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体であり、かつ前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)が、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)と主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)と水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)とN−メチロールアクリルアミドを、これらの合計100質量%に対して、アルキル基の水素原子がハロゲン原子で置換されていても良いアルキルモノ(メタ)アクリレート(a−1)が80〜91質量%、主鎖中に窒素原子を含んでいても良いアルキレンジ(メタ)アクリレート(a−2)が3〜7質量%、水酸基を有するアルキルモノメタクリレート(a−3)が3〜7質量%、及びN−メチロールアクリルアミドが3〜7質量%となる割合で用いてなるアクリル樹脂の水分散体である請求項2に記載の濃色化剤。
  5. 前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−1)と前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)を、固形分質量比で(A−1)/(A−3)=5/95〜15/85の範囲で配合し、かつ、前記(A−1)と(A−3)の固形分合計100質量部に対して、前記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)を1〜30質量部の範囲、前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を1〜100質量部の範囲で配合してなる請求項1または3に記載の濃色化剤。
  6. 前記内部架橋をしていないアクリル樹脂の水分散体(A−2)と前記内部架橋したアクリル樹脂の水分散体(A−3)を、固形分質量比で(A−2)/(A−3)=5/95〜15/85の範囲で配合し、かつ、前記(A−2)と(A−3)の固形分合計100質量部に対して、前記一般式(I)で表されるベタイン型化合物(B)を1〜30質量部の範囲、前記酸性リン酸アルキルエステル塩(C)を1〜100質量部の範囲で配合してなる請求項2または4に記載の濃色化剤。
  7. 請求項1〜6の何れか一項に記載の濃色化剤を繊維に付着させ、予備乾燥後、更に予備乾燥温度よりも高い温度条件にて熱処理することを特徴とする繊維製品の加工方法。
  8. 予備乾燥温度が80〜120℃の範囲であり、更に熱処理温度が130〜180℃の範囲である請求項7に記載の繊維製品の加工方法。
  9. 請求項1〜6の何れか一項に記載の濃色化剤を繊維に付着させ、熱処理してなることを特徴とする繊維製品。
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