JP2667143B2 - 埋設型融雪装置 - Google Patents

埋設型融雪装置

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JP2667143B2
JP2667143B2 JP8217195A JP21719596A JP2667143B2 JP 2667143 B2 JP2667143 B2 JP 2667143B2 JP 8217195 A JP8217195 A JP 8217195A JP 21719596 A JP21719596 A JP 21719596A JP 2667143 B2 JP2667143 B2 JP 2667143B2
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芳秋 加茂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は埋設型の融雪装置に
おいて、融雪室内で融雪後の融雪水の溜まりと排水に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、埋設型融雪装置に関する技術
は公知とされているのである。例えば、特開昭61−2
57515号公報や、実公昭46−35541号公報
や、実公昭46−35542号公報や、特開昭62−2
58009号公報や、実開昭62−129426号公報
や、特開昭49−129327号公報に記載の技術の如
くである。また、従来の技術として、バーナーで融雪す
る融雪機は、図12に示す技術が公知とされていたので
ある。即ち、走行輪55及びソリ56からなる走行装置
上に融雪槽57が設けられ、該融雪槽57内に融雪タン
ク58が内装され、該融雪タンク58側部にバーナー5
9が付設され、融雪槽57上にホッパー60が配設さ
れ、ホッパー60より投入した雪を、融雪タンク58に
て溶かして、排水パイプ61より排出していたのであ
る。62は燃料タンク、63はハンドル、64は操作ボ
ックス、65はスタンドである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の埋
設型融雪装置は、特開昭61−257515号公報の如
く、融雪室と熱風室が上下に完全に分離されており、フ
ライパンの上で融雪するような熱効率の悪いものであっ
たり、また融雪した融雪水を地下に垂れ流す構成であっ
た。故に、融雪水が地下に浸透するまで待つ必要があ
り、連続融雪ができ無かったり、下水溝の水面が埋設位
置よりも高い位置にある場合には、埋設型融雪装置を埋
設出来ないという不具合があったのである。また、実公
昭46−35541号公報や実公昭46−35542号
公報の技術は、地上に配置された融雪室の中で、複数の
パイプを融雪筒として、熱風の吹きつけのみで融雪し、
融雪水を地上に垂れ流す方式のものであり、雪の投入位
置が高いことと、設置場所を取り、冬季以外は格納する
必要がある等の理由で普及するには至らなかったのであ
る。
【0004】また、他の従来技術は、家庭排水により融
雪したり、住宅内暖房温度により融雪するものであり、
融雪力が弱く、短時間に十分な融雪を行うことが不可能
であった。本発明は、融雪装置を地中に埋設することに
より、融雪槽への雪の投入を容易にし、また、融雪水の
通路を融雪筒の下方で融雪室の底面との間に構成して、
融雪水の溜まりを構成し、該融雪水を融雪室の一隅に構
成したポンプ室に導入して、水中ポンプにより、揚水し
て下水溝等に排水を可能としたものである。また、該融
雪水通路を融雪筒の下方に設けることにより、バーナー
に融雪水が至り消火することの無いように構成したもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解消するために、次の如く構成したものである。融雪室
蓋5により開閉可能とした開口部を地面に開口して、直
方体状の箱体4を地中に埋設し、該箱体4の内部の長手
方向に融雪室1とバーナー室29を併置し、該融雪室1
内に基台27を配置し、該基台27の上に水平方向に長
い融雪筒26を浮かした状態で載置し、前記バーナー室
29内にバーナー12を配置し、該バーナー12の熱風
吐出口を、バーナー室29から融雪室1内に突出して、
バーナー12の熱風を融雪筒26内に吐出させ、前記融
雪室1内の融雪筒26の下面と箱体4の底面との間を融
雪水の通路とし、箱体4の長手方向の端部で、バーナー
室29とは逆の側の一隅にポンプ室2を設け、該ポンプ
室2の内部に水中ポンプ3を配置し、該ポンプ室2は箱
体4から下方に突出させたものである。
【0006】
【作用】次に作用を説明する。このように構成すること
によって、箱体4の内部に構成した融雪室1で溶けた融
雪水は、全て融雪筒26の下部からポンプ室2の部分に
溜まり、水中ポンプ3により、揚水されるので、該排水
を埋設型融雪装置の水面よりも上部を通過する下水であ
っても排水することが出来るのである。融雪室1の上部
は、融雪筒26との間で融雪の為の空間を構成し、融雪
室1の底部と融雪筒26との間は、融雪水の通路や溜ま
りとして構成することが出来たので、融雪水をポンプ室
2内の水中ポンプ3の方向へ導入し、融雪水の移動の邪
魔をしたり、バーナー室29内のバーナー12まで融雪
水が至り、消火作用をしたりすることが無くなったので
ある。また、融雪水は水中ポンプ3により揚水して、下
水溝に排水するので、地下に融雪水を垂れ流しにした
り、従来の地上据え置き形の融雪機の如く、地上に融雪
水が溢れて、これが凍結するということが無くなったの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の目的・構成は以上の如く
であり、次に添付の図面に示した実施例の構成を説明す
る。図1は本発明の融雪装置正面断面図、図2は同じく
側面断面図、図3は同じく平面図、図4〜図6は融雪室
蓋の他の実施例を示す側面断面図、図7,図8は融雪室
蓋係止部断面図、図9は従来の移動型融雪機を埋設した
正面断面図、図10は本発明の融雪装置を車庫前に設け
た状態の断面図、図11は同じく作業時の断面図であ
る。
【0008】本発明の融雪装置は大きく分けると、地中
に埋設する融雪室1と該融雪室1内に設置する融雪装置
Aからなり、融雪室1は図10に示すように、車庫Bの
前や庭に、数メートル四方の穴が掘られ、上部を開口さ
せた金属や耐熱樹脂或いはコンクリート等で構成した直
方体の箱体4をその穴に入れて、該箱体4の外側面に断
熱材7を貼設して保温効果を施し、外側を埋め戻して設
置される。このように構成した融雪室1の一隅には、更
に下方へ掘り下げられたポンプ室2が設けられ、該ポン
プ室2内に融雪水を排水する水中ポンプ3が入れられて
いる。
【0009】融雪室1の中央の台座30,30上には箱
状の仕切枠6が設けられ、該仕切枠6の下部一端に融雪
水の排水口6aが開口され、該仕切枠6上端と箱体4の
上部の間には漏斗状に傾斜板31が設けられ、該傾斜板
31の一側面に雪が投入されたことを検知するセンサー
32が設けられている。33は投雪センサー板である。
そして、融雪室1側部には空気ダクト室16が設けら
れ、箱体4の下部の連通口1aでバーナー部Hと連通さ
れている。該空気ダクト室16の上部は空気ダクト蓋1
7により閉鎖されている。該空気ダクト蓋17はヒンジ
18により枢支されており、融雪室蓋5とは別々に開閉
が可能である。
【0010】また、箱体4の上端の一辺にはヒンジ13
を介して融雪室蓋5が設けられ、上開口部を蓋できるよ
うにし、箱体4と融雪室蓋5側部の間にはステーダンパ
ー15を介装して開閉を容易にできるようにしている。
14は開閉のための把手である。該融雪室蓋5の裏面に
は操作ボックス20が設けられ、作業スイッチ34や湯
温調節ダイヤル35等が設けられている。該作業スイッ
チ34は電源をON−OFFするスイッチであり、作業
の開始・停止を指令するスイッチである。また、湯温調
節スイッチは、水中ポンプ3により吸引する融雪温水の
温度が低い場合には、融雪効果が低いので、その殆どを
下水溝10に流すように切り換えるスイッチである。
【0011】該融雪室蓋5は、その上に雪が積もっても
容易に開けられるように構成することができる。その構
成は図4に示すように、前後二つに分割し、両者をヒン
ジ36にて連結し、融雪室蓋5の前端両側にはピン3
7,37を突設し、箱体4の内側面には半円状のガイド
溝4a,4aを形成し、開閉時に前記ピン37,37を
ガイドして、折りたたんで開けるように構成している。
そして、融雪室蓋5の前部にはストッパー38が設けら
れ、ピン39を中心に該ストッパー38を回動すること
により融雪室蓋5の内側へ回動して開けることを可能と
している。40は把手である。図5は融雪室蓋5の中央
にシャフト41が横設され、箱体4の側面上部に該シャ
フト41両端が枢支され、前記同様に融雪室蓋5の前端
両側にピン37,37を突設し、箱体4の内側面には弧
状のガイド溝4b,4bを形成し、開閉時にピン37,
37をガイドし、融雪室蓋5はシャフト41を中心に回
動して開閉できるようにしている。そして、前端にスト
ッパー42を設け、該ストッパー42は前後に摺動させ
ることにより融雪室蓋5を開けることを可能としてい
る。
【0012】図6は融雪室蓋5を5’,5’と前後に二
分割して前端及び後端と箱体4の側面との間にヒンジ4
3,43を設け、融雪室蓋5’,5’の中央端両側にピ
ン44,44を突設し、他方箱体4の内側面には弧状の
ガイド溝4c,4cを形成し、該ガイド溝4c,4c上
端には図7に示すように係止ユニットCを設けて融雪室
蓋5’,5’を係止すべく構成している。即ち、該係止
ユニットCは係止ピン45がバネ46にて付勢され、該
係止ピン45の後端はアーム47に枢支され、該アーム
47はレバー48の回動により軸49を中心に回動さ
れ、係止ピン45を挿抜して前記ピン44,44の係止
を解除して融雪室蓋5’,5’を開けることを可能とし
ている。50は閉じるときに引っ張るワイヤーである。
【0013】また、係止ユニットCの代わりに図8に示
すように、融雪室蓋5’,5’に係止シャフト51,5
2を挿入して、該係止シャフト51,52端を箱体4の
切欠部4dに係止して、該係止シャフト51,52を摺
動することにより係止を解除して融雪室蓋5を開けるこ
とを可能とするものである。融雪装置Aの構成は融雪筒
26とバーナー部Hからなり、融雪筒26は前記仕切枠
6内に収納されて基台27,27上に載置され、融雪筒
26の上板は26a,26bと二重にしてそれぞれ適宜
間隔を開けて排風口26c・・・,26d・・・が開口
され、上側の上板26aは側面視で凹凸を設け、その溝
部により融雪水が仕切枠6に流れ落ちるようにしてい
る。
【0014】バーナー部Hは前記融雪筒26と側面で連
通したバーナー室29内にバーナー12及びファン22
を内装し、該バーナー12から発する熱をファン22に
て融雪筒26内に送り、前記排風口26c・・・,26
d・・・から排出する構成としている。該バーナー部H
に空気を送るために、バーナー室29の側面には吸入口
29a,29a・・・が開口され、前記空気ダクト室1
6より連通口1aを経て空気を吸入できるようにしてい
る。
【0015】そして、融雪装置Aにより更に効率よく雪
を溶かすために、前記水中ポンプ3に連結した排出パイ
プ53は傾斜板31の下部から空気ダクト室16に延設
され、該空気ダクト室16内で分岐パイプ(チーズ)5
4で分岐し、一方はバルブ8を介して下水溝10に排出
され、他方はバルブ9を介してシャワーパイプ11と連
通される。前記バルブ8,9は空気ダクト室16の上部
開口より手を突っ込んで調節することができ、その調節
により約半分が下水溝10より排出され、その残りがシ
ャワーパイプ11に送られ、融雪室1内に噴出されるの
である。該シャワーパイプ11は箱体4の上部内周囲に
配管され、適宜間隔を開けた噴出口11a,11a・・
・より温水を融雪室1内に噴出するように構成してい
る。
【0016】また、融雪装置Aは図9に示すように従来
の移動型の融雪装置A’の走行部を取り除いた融雪筒と
バーナー部を融雪室1内に設置することも可能である。
このように地中に埋設する融雪室1は図10に示すよう
に車庫B前に設けた場合には、車庫B内にバーナー12
に供給する燃料タンク24、電源ボックス19が設けら
れている。
【0017】このようして地中に埋設させた融雪室1は
融雪室蓋5を開ければ、図11に示すように側道や歩道
から直接雪を投げ込むことができ、その除雪した雪が融
雪筒26上に溜まり、傾斜板31上の投雪センサー板3
3が押されてセンサー32がONすると、または、手動
で操作ボックス20の作業スイッチ34をONすると、
バーナー12が点火され、空気が空気ダクト室16より
吸い込まれて、温風が融雪筒26の排風口26c・・
・,26d・・・から排出されて下側から雪を溶かす。
【0018】溶かされた後の融雪温水は排水口6aより
排出されてポンプ室2に集められ、該ポンプ室2内の水
中ポンプ3の作動により排出パイプ53から上方に吸い
上げられ、バルブ8,9の調整により一部は下水溝10
へ、残りはシャワーパイプ11から噴出されて融雪室1
内の雪をシャワーにより上から溶かし融雪を促進するの
である。
【0019】このように構成することによって、箱体4
の内部に構成した融雪室1で溶けた融雪水は、全て融雪
筒26の下部からポンプ室2の部分に溜まり、水中ポン
プ3により、揚水されるので、該排水を埋設型融雪装置
の水面よりも上部を通過する下水であっても排水するこ
とが出来るのである。融雪室1の上部は、融雪筒26と
の間で融雪の為の空間を構成し、融雪室1の底部と融雪
筒26との間は、融雪水の通路や溜まりとして構成する
ことが出来たので、融雪水をポンプ室2内の水中ポンプ
3の方向へ導入し、融雪水の移動の邪魔をしたり、バー
ナー室29内のバーナー12まで融雪水が至り、消火作
用をしたりすることが無くなったのである。また、融雪
水は水中ポンプ3により揚水して、下水溝に排水するの
で、地下に融雪水を垂れ流しにしたり、従来の地上据え
置き形の融雪機の如く、地上に融雪水が溢れて、これが
凍結するということが無くなったのである。
【0020】
【発明の効果】以上のような構成により、本発明は次の
ような効果が得られるのである。第1に、ポンプ室2は
箱体4の下面全体に設けるのではなくて、箱体4の一隅
に設けたので、埋設型融雪装置を敷設する場合に掘削す
る穴は、ポンプ室2の部分だけ僅かに深く掘れば良いの
であり、埋設穴の掘削に要する時間と労力を軽減するこ
とが出来るのである。第2に、ポンプ室2は融雪室1よ
りも下方に配置しているので、融雪水の水面が、融雪筒
26の上方まで到ることがない、該融雪筒26の高い位
置まで融雪水の水位がある場合の如く、融雪水にバーナ
ー12の熱が取られることが少なくなったのである。第
3に、融雪室1の上部は、融雪筒26との間で融雪の為
の空間を構成し、融雪室1の底部と融雪筒26との間
は、融雪水の通路として構成することが出来たので、融
雪水をポンプ室2内の水中ポンプ3の方向に移動させる
ことができるのである。第4に、地下に配置した融雪室
1内の融雪水を、融雪室1の下方から地下に垂れ流しに
することなく、水中ポンプ3により揚水するので、下水
等に排水することが出来て、融雪水の処理を容易にする
ことが出来、融雪水が地下に浸透する時間を待つことな
く、連続的に融雪作業をすることが出来るのである。第
5に、地下に埋設した融雪装置が、下水溝の水面よりも
高い位置に底面が存在する場合にも、水中ポンプ3によ
り揚水して排水するので、下水溝のレベルに関係なく、
埋設型融雪装置を設置することが出来るのである。第6
に、融雪室1と融雪筒26の上部に投入される雪が、融
雪水の移動の邪魔をしたり、融雪水がバーナー室29内
のバーナー12まで至り、消火作用をしたりすることが
無くなったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の融雪装置正面断面図。
【図2】同じく側面断面図。
【図3】同じく平面図。
【図4】融雪室蓋の他の実施例を示す側面断面図。
【図5】融雪室蓋の他の実施例を示す側面断面図。
【図6】融雪室蓋の他の実施例を示す側面断面図。
【図7】融雪室蓋係止部断面図。
【図8】融雪室蓋係止部断面図。
【図9】従来の移動型融雪機を埋設した正面断面図。
【図10】本発明の融雪装置を車庫前に設けた状態の断
面図。
【図11】同じく作業時の断面図。
【図12】従来の融雪機側面断面図。
【符号の説明】
A 融雪装置 H バーナー部 1 融雪室 3 水中ポンプ 4 箱体 5 融雪室蓋 12 バーナー 16 空気ダクト室 17 空気ダクト蓋 26 融雪筒 27 基台

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融雪室蓋5により開閉可能とした開口部
    を地面に開口して、直方体状の箱体4を地中に埋設し、
    該箱体4の内部の長手方向に融雪室1とバーナー室29
    を併置し、該融雪室1内に基台27を配置し、該基台2
    7の上に水平方向に長い融雪筒26を浮かした状態で載
    置し、前記バーナー室29内にバーナー12を配置し、
    該バーナー12の熱風吐出口を、バーナー室29から融
    雪室1内に突出して、バーナー12の熱風を融雪筒26
    内に吐出させ、前記融雪室1内の融雪筒26の下面と箱
    体4の底面との間を融雪水の通路とし、箱体4の長手方
    向の端部で、バーナー室29とは逆の側の一隅にポンプ
    室2を設け、該ポンプ室2の内部に水中ポンプ3を配置
    し、該ポンプ室2は箱体4から下方に突出させたことを
    特徴とする埋設型融雪装置。
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