JP2665110B2 - 気腹装置 - Google Patents

気腹装置

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JP2665110B2
JP2665110B2 JP4139434A JP13943492A JP2665110B2 JP 2665110 B2 JP2665110 B2 JP 2665110B2 JP 4139434 A JP4139434 A JP 4139434A JP 13943492 A JP13943492 A JP 13943492A JP 2665110 B2 JP2665110 B2 JP 2665110B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腹腔内における医療処
置に必要な観察視野を確保するために、処置する腹腔内
に気体を注入してこの腹腔内部位を拡張させる気腹装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、腹腔内において例えば内視鏡観察
下で医療処置を行なう場合には、処置する腹腔内に炭酸
ガス等の気体を注入してこの腹腔内部位を拡張させ、腹
腔内処置に必要な観察視野を確保して、処置過程を十分
に把握できるようにしている。腹腔内への気体の注入に
は、ガスボンベ等の気体供給源からの気体を減圧器や弁
などによって圧力制御して腹腔内を設定圧力に保つ気腹
装置が使用される。
【0003】このような気腹装置は、例えばドイツ特許
公開公報3000218号、ドイツ特許公開公報361
1018号に開示されている。
【0004】前者は、送気流量の同一な送気管路を選択
使用して送気流量を調整しつつ、気体の送気と腹腔内の
圧力測定とを交互に行うようにしたものであり、また、
後者は、電気的制御回路によって送気管路の作動圧を調
整する減圧器を備えており、この減圧器における減圧動
作を変化させることによって電磁弁を使用せずに腹腔内
に送気する気体の量を制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ド
イツ特許3000218号公報及びドイツ特許3611
018号公報に示される装置は、送気圧力が50mmHg程度
と低いために最大で6リットル/min程度の流量しか得る
ことができず、高速送気が難しいという問題がある。
【0006】また、こうした従来の構成のままで送気圧
を例えば100mmHg 以上と高くしてしまうと、特に設定圧
力が低い場合には、腹腔内の圧力が設定圧力をオーバー
しやすく危険である。
【0007】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、設定圧力にかかわら
ず高速送気が可能で、かつ、腹腔内の圧力が設定圧力を
オーバーする危険性のない正確な圧力制御を行なうこと
ができる気腹装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、気体供給源からの気体を気腹管を介して
腹腔内に注入する気腹装置において、前記気体供給源か
ら前記気腹管に至る気体供給管路の開閉を行なう開閉バ
ルブと、前記気体供給管路に設けられ腹腔内の圧力を計
測する腹腔内圧計測手段と、腹腔内の目標圧を設定する
圧力設定手段と、前記腹腔内圧計測手段によって計測さ
れた計測値と前記圧力設定手段によって設定された設定
値との差を算出する演算手段と、前記演算手段により算
出する前記計測値と設定値の差が小さくなるにつれて前
記開閉バルブの開時間を短くするように制御する制御手
段とを具備したものである。
【0009】
【作用】前記開閉バルブによって、設定圧力にかかわら
ず、送気流量を任意に変化させることができる。
【0010】
【実施例】以下図面を参照しつつ本発明の実施例を説明
する。図1ないし図3は本発明の第1の実施例を示すも
のである。本実施例の気腹装置1は気体供給源としての
例えばCO2 ガスが充填されたボンベ3と接続してお
り、ボンベ3からのCO2 ガスを図示しない気腹管を介
して腹腔内に注入するものである。前記気腹管と気腹装
置1との接続は送気用コネクタに接続されたチューブを
介して行なわれる。
【0011】ボンベ3は2つのガスボンベ3a,3bか
らなり、これらガスボンベ3a,3bは気腹装置1の内
部に設けられた第1の減圧器6に接続チューブ10を介
して接続されている。ガスボンベ3a,3bと接続チュ
ーブ10との間には逆止弁4,4が配設されている。こ
の逆止弁4,4は、2つのガスボンベ3a,3bのいず
れかが空になった場合に、その空になったガスボンベを
外してもガスが外部に漏れてしまうことがないように備
えられているものである。
【0012】また、逆止弁4,4より下流側の接続チュ
ーブ10にはボンベ圧センサ5が設けられている。この
ボンベ圧センサ5は、ガスボンベ3の圧力を検出して、
その内容量を表すことができる。
【0013】第1の減圧器6は内部管路12を介して第
2の減圧器7に接続されている。これによって、ボンベ
3に封入される最大約50bar のCO2 ガスを第1の減圧
器6において3bar程度に減圧するとともに、第2の減圧
器7において50〜200mmHg 程度に減圧できるようになっ
ている。
【0014】また、ボンベ圧センサ5より下流側に配置
された第1の減圧器6と第2の減圧器7との間にはリリ
ーフ弁8が備えられている。このリリーフ弁8は、第1
の減圧器6が故障して、第1の減圧器6からの減圧ガス
の圧力が3bar を越えてしまった場合に、余分なガスを
大気に放出して、過大な圧力が第2の減圧器7に掛かる
のを防止する安全弁として働くようになっている。
【0015】第2の減圧器7からのCO2 ガスを下流側
に導く内部管路12は3方向電磁弁20を介して2つの
管路14a,14bに分岐しており、分岐された一方の
管路14aはさらに3方向電磁弁21を介して2つの管
路16a,16bに分岐している。このうち、管路16
bは、第1の流量計としての差圧センサ33が設けられ
ており、第2の減圧器7から送られてくるCO2 ガスを
約16リットル/minの流量に調整できるようになって
いる。
【0016】また、管路16aには第1のオリフィス3
0と第2の流量計としての差圧センサ31とが設けられ
ており、これによって管路16aは第2の減圧器7から
送られてくるCO2 ガスを約8リットル/min の流量に
調整できるようになっている。
【0017】また、管路16aは、3方向電磁弁22を
介して、管路18aと、管路18bとに分岐されてい
る。管路18aは、第2のオリフィス32によって、3
方向電磁弁22を介して送られてくるCO2 ガスを約1
リットル/min の流量に調整できるようになっている。
【0018】つまり、管路16aと管路18aとを3方
向電磁弁22を介して直列に接続することによって、こ
れら2つの管路16a,18aを流れるCO2 ガスは、
第1のオリフィス30によって8リットル/min に一旦
絞られた後、第2のオリフィス32によって1リットル
/min に調整されるとともに、管路16aから3方向電
磁弁22を介して管路18bに流れるCO2 ガスは管路
16aにおける送気流量(約8リットル/min )を維持
されたまま送気されることとなる。
【0019】なお、管路16b,18a,18bは、下
流側で再び合流し、開閉バルブとしての3方向電磁弁2
5を介して送気用コネクタにつながる送気用管路19に
接続している。
【0020】一方、初めに分岐された管路14bは3方
向電磁弁25の下流側の送気用管路19につながってい
る。管路14bは2つの2方向電磁弁23,24を有し
ており、これら2方向電磁弁23,24の間には中間タ
ンク34が設けられている。また、この中間タンク34
には圧力センサ35が接続されている。
【0021】また、3方向電磁弁25の通電時には管路
16b,18a,18bのいずれかが送気用管路19に
接続されるとともに、3方向電磁弁25の非通電時には
送気用管路19が圧力スイッチ40につながるようにな
っている。
【0022】また、圧力センサ35と2方向電磁弁2
3,24は、これらを介して腹腔内の圧力を計測する腹
腔圧力計測手段42に電気的に接続されている。腹腔圧
力計測手段42は演算手段46を介して腹腔内の目標圧
を設定する圧力設定手段48に電気的に接続されてい
る。また、演算手段46は、開閉バルブ25と電気的に
接続する制御手段44に接続されており、腹腔圧力計測
手段42によって計測された計測値と圧力設定手段48
により設定された設定値との差を算出できるようになて
いる。そして、後述するように、制御手段44は演算手
段46によって算出された値に基づいて開閉バルブ25
の開状態と閉状態のタイミングを切換えることができる
ようになっている。
【0023】なお、制御手段44には図1の点線で示す
ように各種電磁弁やセンサ類が電気的に接続している。
【0024】次に、上記構成の気腹装置1の動作を説明
する。まず気腹当初は、気腹管が正確に腹腔内まで穿刺
されているかどうかが確認されるまで、安全のため低流
量、例えば1リットル/min で送気する。この送気動作
は、術者が圧力設定手段48において、例えば流量設定
を1リットル/min に設定したり、予め設けておいた最
低速モード等を選択することによって行われる。これに
よって、制御手段44は、内部管路12と、第1のオリ
フィス30を有する管路16aと、第2のオリフィス3
2を有する管路18aとが連通する方向に3方向電磁弁
20,21,22を切り換えるとともに、3方向電磁弁
25に通電して、管路18aと送気用管路19とを接続
する。
【0025】1リットル/min で一定時間送気したら、
今度は、送気用管路19と管路14bとが連通する方向
に3方向電磁弁25を切換え、圧力センサ35によって
腹腔内の圧力を測定する。この時、送気用管路19は3
方向電磁弁25を介して圧力スイッチ40ともつなが
る。この圧力測定は、電磁弁23を開くとともに電磁弁
24を閉じて、タンク34内の圧力が約50mmHgになる
までCO2 ガスをタンク34内に充填した後、電磁弁2
3を閉じ、電磁弁24を開いて、その際に減衰するタン
ク34内の圧力の変化を測定して腹腔内の圧力を算出す
る。こうした1リットル/min での低速送気と腹腔内の
圧力測定とは、3方向電磁弁25の開閉を断続的に行な
うことによって、交互になされる。
【0026】続いて、腹腔内の内視鏡による観察及び治
療を行なう場合は、ガスの漏洩に対する補充や図示しな
いレーザや電気メスによって発生した煙の除去を行なう
必要があるが、この場合には、腹腔内にCO2 ガスを高
速で送気する。
【0027】こうした高速の送気動作は、術者が圧力設
定部48において、例えば流量設定を16リットル/mi
n に設定したり、予め設けておいた最高速モード等を選
択することによって行われる。これによって、制御手段
44は、内部管路12と管路16bとが連通する方向に
3方向電磁弁21を切り換えるとともに、3方向電磁弁
25に通電して管路16bと送気用管路19とを接続す
る。
【0028】このとき、管路14a,16bを経由して
CO2 ガスを流す送気時間、すなわち3方向電磁弁25
の通電時間をTi(i=1,2,3,…)とし、管路14a,1
6bによるCO2 ガスの送気を停止して管路14b経由
で圧力測定を行なう時間をt=500 〜1000msec( 一定)と
すると、CO2 ガスの送気と圧力測定時間のタイムチャ
ートは図2に示す制御パターンとなる。
【0029】ここで、Tiの時間変化について説明す
る。まず、術者が圧力設定手段48で腹腔内に送気し維
持する目標圧力を入力すると、演算手段46は、その目
標圧力と腹腔圧力計測手段42による腹腔内の実際の圧
力との差圧δPを演算し、差圧δPが大きい場合には送
気時間Tiを長くし、差圧δPが小さい場合はTiを比
較的短くする。具体的には、例えば図3に示すような関
係となる。つまり、送気時間Tiと差圧δPが送気を繰
り返すに従い徐々に小さくなると、送気時間Tiは次第
に短くされる。例えば、実際の圧力が初めの設定圧力の
2,4,6,8割であれば、送気時間Tiは8,6,
4,2割に自動的に減少される。そして、制御手段44
は、前記送気時間Tiに合わせて、3方向電磁弁25の
開閉時間を制御する。このように、前述した差圧δPと
送気時間Ti(i=1,2,3,…)との関係を維持しながら送
気と腹腔内の圧力測定とを交互に行ない、腹腔内の圧力
を徐々に設定圧力に近付ければ、高速送気を行なっても
腹腔内の圧力が設定圧力をオーバーすることはない。
【0030】なお、3方向電磁弁25の切り換えは、前
述したように、送気時間Tiと圧力測定時間tとのタイ
ミングで制御するが、2次減圧器7による減圧値は必ず
しも正確に一定となるわけではないため、送気量を正確
に制御するために、送気時間Tiを流量計31,33に
よって計測した計測値に基づいて補正することができる
ようになっている。
【0031】また、術者が低速モード(約1リットル/
min )や高速モード(約16リットル/min )以外の流
量で送気したい場合、例えば2〜8リットル/min の流
量で送気したい場合には、内部管路12と、最大で8リ
ットル/min を送気することができる管路16aと、管
路18bとが連通する方向に3方向電磁弁20,21,
22が切り換えられる。そして、例えば4リットル/mi
n の流量で送気する場合は、3方向電磁弁25の開放時
間を8リットル/min の場合の1/2の時間に短縮す
る。また、9〜16リットル/min の流量で送気したい
場合には、内部管路12と、最大で16リットル/min
を送気することができる管路16bとが連通する方向に
3方向電磁弁20,21が切り換えられる。そして、例
えば12リットル/min の流量で送気する場合は、3方
向電磁弁25の開放時間を16リットル/min の場合の
3/4の時間に短縮する。
【0032】以上説明したように、本実施例の気腹装置
1は、設定圧力と実際の圧力との差圧を算出し、送気時
間のタイミングを制御することにより簡単な構成と動作
で、高速送気による迅速な治療とオーバーシュートのな
い安全な圧力下での送気を同時に達成することができ
る。
【0033】ところで、腹腔内に注入されるCO2 ガス
の流量は、気腹装置1に接続される気腹管の管路抵抗に
より大きく変化してしまう。すなわち、送気量の設定値
が同一(送気管路が同一)の場合、管路抵抗の大きい気
腹管を接続した場合の注入量は管路抵抗の小さい気腹管
を接続した場合の注入量に比べて小さくなってしまう。
そこで、このような場合には、以下に述べるように、流
量計31,33の計測値と腹腔圧力計測手段42の計測
値とを比較することにより3方向電磁弁25の開閉のタ
イミングを制御すればよい。
【0034】図4は、送気する流量の設定値を3リット
ル/min にした場合における3方向電磁弁25の開閉時
間と腹腔内に実際に注入される流量との関係を示すタイ
ムチャートである。
【0035】図4の(a)は管路抵抗の小さい気腹管を
接続した場合、図4の(b)は管路抵抗の大きな気腹管
を接続した場合を示す。なお、設定値を3リットル/mi
n にしたこの場合には、送気管路として14a,18b
が選択される。
【0036】気腹管の管路抵抗が小さく、図4の(a)
に示すように、3方向電磁弁25を開状態としたときの
注入量が5リットル/min であったとすると、3方向電
磁弁25のON/OFFの1サイクルの時間を5秒間と
設定した場合、3方向電磁弁25のON時間を3秒、O
FF時間を2秒とすれば、平均流量は設定された3リッ
トル/min となる。このような3方向電磁弁25のON
/OFFのデューティー比の決定は、実際の注入量を流
量計31によって計測し、その計測値を腹腔圧力計測手
段42を介して演算手段46に取り込むことにより行な
う。演算手段46によって演算された値を基に制御手段
44は3方向電磁弁25の開閉駆動を制御する。
【0037】また、気腹管の管路抵抗が大きい場合(図
4の(b))は、管路抵抗の小さい図4の(a)の場合
に比べてその注入量が5リットル/min から例えば3.
75リットル/min に落ちているので、3方向電磁弁2
5のON時間を4秒、OFF時間を1秒とすれば、平均
流量は3リットル/min となる。
【0038】ところで、さらに大きな管路抵抗の気腹管
が接続され、例えば実際の注入量が約3.3リットル/
min 以下となると、3方向電磁弁25のOFF時間が
0.5秒以下になり、先に述べた腹腔圧力の測定が行え
なくなってしまう。この場合の制御方法を以下に2通り
述べる。
【0039】一つは、送気管路として16bを選択し、
気腹装置の内部管路抵抗を小さくすることにより、注入
量を約3.3リットル/min 以上とする方法である。
【0040】もう一つは、2次減圧器7として可変減圧
器を用いて、送気圧を変化させる方法である。前述した
ように、減圧値は、通常50mmHgに設定されるが、注入
量が下がって約3.3リットル/min を下回る場合には
制御手段44を介して、減圧値を200mmHgまでの範囲
で変化させて、注入量を約3.3リットル/min 以上と
する。この場合の可変減圧器には、電空比例弁が用いら
れる。また、減圧値を変える方法としては、図5に示す
ように2個の固定減圧器7a,7bを用いて、3方向電
磁弁20aで7a,7bを選択する方法も考えられる。
このように、制御方法は以上の2通りがあるが、この2
通りの方法を組み合わせることにより更に広範囲な管路
抵抗の変化に対する対応が可能となる。
【0041】図6の気腹装置50は、ガスボンベ3から
の高圧のCO2 ガスを第1の減圧器6によって減圧し、
ガスボンベ3の残量を確認するため、第1の減圧器6の
上流のガス供給管路(接続チューブ)12にボンベ圧計
5を接続してある(以下、図1と同一の構成のものは同
一符号を付してその説明を省略する)。
【0042】第1の減圧器6と第2の減圧器7との間に
はリリーフ弁8が設けられ、第1の減圧器6の故障によ
り管路が高圧になった場合、リリーフ弁8がガスを逃が
し、安全を確保するようになっている。
【0043】第2の減圧器7の下流側では三方向電磁弁
68によって送気管路12は2つに分岐されている。こ
の送気管路12の各分岐管路にはそれぞれ流量制御手段
62,64と流量検出手段63,65とが設けられてい
る。流量制御手段62は高流量(例えば16l/min)、
流量制御手段64は低流量(1l/min)に設定されてお
り、三方向電磁弁68の開閉によって高流量または低流
量の管路を選択できる。 流量制御手段62,64によ
ってその流量を調節されたCO2 ガスは三方向電磁弁6
7の通常閉状態の入口へと送気される。三方向電磁弁6
7の他方の通常開状態の入口には管路72を介して圧力
スイッチ66が接続され、送気管路12と切り換え可能
にしてある。この圧力スイッチ66は圧力が50mmHgに
達すると制御手段58に対して過圧であることを示す信
号を出力する。三方向電磁弁67の出口は送気口56に
接続され、送気口56は送気チューブ57を介して患者
52に穿刺されたトラカール54に接続されている。
【0044】また、送気管路12には圧力検出手段60
が設けられており、腹腔圧をモニタしている。このモニ
タ結果を制御手段58が判断し、腹腔圧を設定値に保つ
ように三方向電磁弁67のON/OFFを制御する。
【0045】腹腔圧を測定し腹腔圧が設定値より低いと
きには三方向電磁弁67をONさせ一定時間送気を行
う。送気時間終了後には三方向電磁弁67をOFFにし
圧力スイッチ66と腹腔内とを導通させる。このとき圧
力検出手段60が腹腔圧を検出するが、圧力検出手段6
0が故障のため正しい腹腔圧を測定できず、腹腔圧が設
定値を大幅に上回った場合(例えば50mmHg以上)に
は、圧力スイッチ66がONとなり、腹腔が過圧になっ
たことを制御手段58に知らせ、送気は停止される。圧
力検出手段60が正常に動作している場合は、腹腔圧が
設定値を超えた際、三方向電磁弁67をOFFに保持し
て、設定値を下回るまで待機する。
【0046】高流量で送気を行う場合は、送気管路12
を高圧にするため、第2の減圧器7の減圧値を高圧に設
定する(例えば100mmHg)。このとき、送気口56に
気腹針のように管路抵抗の高い気腹管を接続した場合、
送気終了後に三方向電磁弁67を閉じ、圧力スイッチ6
6と腹腔とを導通させたときに、前記気腹管の管路内の
残圧の影響で圧力スイッチ66が短時間動作する。この
送気直後の短時間の動作は、制御手段58において、送
気残圧による影響によるものと判断し、送気停止を行わ
ず通常の動作を続ける。
【0047】以上のようにして、送気時には圧力検出手
段60により腹腔内圧力を検出し、かつ送気停止時に
は、圧力スイッチ66によって腹腔内圧の過圧を検知す
ることで、圧力検出手段60の故障による腹腔過圧の危
険を回避し、安全で高速な気腹を行うことができる。
【0048】次に、第2の減圧器7での減圧値を可変と
し、圧力スイッチ40における管路圧を圧力スイッチ4
0の動作圧力値以下にした場合について以下説明する。
【0049】この場合の構成は、図1で示す管路のリリ
ーフ弁8から電磁弁21および電磁弁23の区間を図5
に示す構成と同一にする。管路12はリリーフ弁8の下
流において2方向に分岐して、管路12の一方は減圧値
200mmHgに設定された第2の減圧器7aに接続され、
さらにその下流で3方向電磁弁20aに接続される。ま
た、管路12の他方は、減圧値50mmHgに設定された第
2の減圧器7bに接続されている。第2の減圧器7bの
下流は2方に分岐し、一方は3方向電磁弁20aに接続
され、他方は電磁弁23を経由してタンク34に接続さ
れる。また、3方向電磁弁20aは管路14aに対して
第2の減圧器7aと7bを選択的に接続する。
【0050】次に、以上に述べた構成の作用について説
明する。まず、送気開始時に腹腔圧を測定する。これは
第1の実施例で述べた通りの動作であるがこの構成の場
合には腹腔圧測定動作中に管路抵抗の測定を行う。
【0051】図7は、タンク34内の圧力と時間との関
係を表すグラフである。グラフ中のa区間は2方向電磁
弁23を開、2方向電磁弁24を閉として、タンク34
内にCO2 ガスを充填したときの様子を示している。こ
の場合、タンク34内の圧力は減圧値50mmHgまで上昇
する。ここで、2方向電磁弁23を閉、2方向電磁弁2
4を開とすると、タンク34内の圧力は腹腔圧まで降下
する。
【0052】タンク34内の圧力の降下特性は、気腹装
置に接続された気腹管の管路抵抗の違いによって異な
る。管路抵抗の小さい気腹管が接続された場合(図中の
)、タンク34内の圧力が腹腔圧に降下するまでの時
間は短く(b区間)、逆に、管路抵抗が大きい気腹管の
場合(図中のイ)、前記降下時間は長くなる(c区
間)。この特性を腹腔圧力計測手段42を介して演算手
段46で認識する。
【0053】次に、腹腔圧力測定動作中に管路抵抗を測
定した後、送気動作に入るがこの際、演算手段46で認
識した管路抵抗値に基づき制御手段48により第2の減
圧器7aまたは7bを選択する。この選択について以下
詳細に説明する。
【0054】まず、大口径の気腹管が接続され管路抵抗
が小さい場合には、第2の減圧器7aを選択し、送気圧
を200mmHgに設定する。設定後、3方向電磁弁25に
通電すると腹腔に送気される。接続された前記気腹管の
管路抵抗は小さいため、送気中の3方向電磁弁25での
圧力は40mmHg程度に降下する。このため、送気後に3
方向電磁弁25の通電を切り、圧力スイッチ40を管路
と接続しても、圧力スイッチ40の設定値が50mmHgに
設定されているため、圧力スイッチ40は作動しない。
【0055】次に気腹針等のような管路抵抗の大きな気
腹管が接続された場合であるが、送気圧が200mmHgに
設定されている場合、接続された前記気腹管の抵抗値は
大きいため、送気中の3方向電磁弁25での圧力は15
0mmHg程度となる。この状態で、3方向電磁弁25の通
電を切り、圧力スイッチ40を管路19と接続すると圧
力スイッチ40が作動して気腹は停止してしまう。この
ため、予め測定した管路抵抗値をもとに、管路抵抗が大
きい気腹管が接続されている場合には、第2の減圧器7
bを選択して、送気圧を50mmHgとし、圧力スイッチ4
0の誤動作を防ぐ。
【0056】気腹針等の管路抵抗の大きい気腹管を接続
した場合は、初期気腹等の慎重な気腹を要求される場合
が多いので、高速送気は必要とされず、50mmHgの送気
圧により低速送気を行う。
【0057】なお、この場合の変形例として第2の減圧
器7a、7bを1個の電空比例弁等の可変減圧器に置き
換え、制御手段44によりこの電空比例弁の減圧値(=
送気圧)を制御する方法も考えられる。
【0058】このように、上述した手段によれば、圧力
スイッチ40に働く管路の残圧の影響をなくすことがで
き、より信頼性の高い圧力スイッチ40の動作を確保す
ることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明の気腹装置
は、設定圧力にかかわらず高速送気が可能となり、か
つ、腹腔内の圧力が設定圧力をオーバーする危険性のな
い正確な圧力制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す気腹装置の回路構
成図である。
【図2】CO2 ガスの送気と圧力測定時間のタイムチャ
ートである。
【図3】目標圧力と腹腔圧力計測手段による腹腔内の実
際の圧力との差圧δPと、送気時間Tiとの関係を示す
グラフ図である。
【図4】送気する流量の設定値を3リットル/min にし
た場合における3方向電磁弁25の開閉時間と腹腔内に
実際に注入される流量との関係を示すタイムチャートで
あり、(a)は管路抵抗の小さい気腹管を接続した場
合、(b)は管路抵抗の大きな気腹管を接続した場合で
ある。
【図5】第2の減圧器付近の構成の変形例を示す回路図
である。
【図6】第1の実施例と異なる構成の気腹装置の回路構
成図である。
【図7】タンク34内の圧力と時間との関係を表すグラ
フ図である。
【符号の説明】
1…気腹装置、12…内部管路(気体供給管路)、25
…三方向電磁弁(開閉バルブ)、42…腹腔圧力計測手
段(腹腔内圧計測手段)、44…制御手段、46…演算
手段、48…圧力設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳川 裕 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オ リンパス光学工業株式会社内 審査官 小田倉 直人 (56)参考文献 特開 平1−104239(JP,A) 特開 昭62−197029(JP,A) 実公 昭51−21570(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体供給源からの気体を気腹管を介して腹
    腔内に注入する気腹装置において、 前記気体供給源から前記気腹管に至る気体供給管路の開
    閉を行なう開閉バルブと、 前記気体供給管路に設けられ腹腔内の圧力を計測する腹
    腔内圧計測手段と、 腹腔内の目標圧を設定する圧力設定手段と、 前記腹腔内圧計測手段によって計測された計測値と前記
    圧力設定手段によって設定された設定値との差を算出す
    る演算手段と、 前記演算手段により算出する前記計測値と設定値の差が
    小さくなるにつれて前記開閉バルブの開時間を短くする
    ように制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする気腹装置。
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