JP2664464B2 - アイツリン―aを用いるアフラトキシン汚染の防除方法 - Google Patents

アイツリン―aを用いるアフラトキシン汚染の防除方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アイツリン−A(IturinA)あるいはこの
物質を産生するバチルス・ズブチルス菌株を用いること
によって、農産物特に穀類又はナッツ類が強い毒性物質
であるアフラトキシンにより汚染されることを防除する
方法に関するものである。
(従来の技術) アフラトキシンは、現在知られている物質の中で発癌
性の最も強い物質の一つと考えられている(日本臨牀39
巻1号 135頁1981年)。
このアフラトキシンは、アスペルギルス・フラバス
(Aspergillus flavus)、アスペルギルス・パラシティ
カス(Aspergillus parasiticus)、アスペルギルス・
ノミウス(Aspergillus nomius)などのアフラトキシン
産生菌により産生され、B1、G1など幾つかの誘導体が知
られている。
小麦、大麦、米、メイズ(コーン)などの穀類ハーゼ
ルナッツ、アーモンド、ブラジルナッツ、ピーナッツな
どのナッツ類などにアフラトキシンで汚染されたもの
(Am.Ass.Cereal Chemists Inc.,595,1974:603.1975:JA
OCS 980A,1981;J.Agric.Food Chem.,26,249,1978;Dtsch
Lebensm.Rudsch.76,47,1980 Lehensm.−wiss.u.−Tech
nol.,14,252,1981など)が見つかっており、これらの汚
染された作物が栽培、収穫された地域は、アフラトキシ
ン産生菌で汚染されている可能性が大きい。特に、熱帯
地方や亜熱帯地方では、アフラトキシン産生菌で汚染さ
れている所が多く見つかっている。
穀類やナッツ類がこれらのアフラトキシン産生菌で汚
染された畑で栽培された場合、その畑で収穫される穀類
やナッツ類はアフラトキシンで汚染される可能性が大き
くなる。このようなアフラトキシンに汚染された穀類や
ナッツ類は、健康上問題があるため、多くの国で輸入を
厳しく規制している。
この汚染を防除するために、従来、アンモニア(Tran
sactions of the ASAE誌1160頁1977年)、プロピオン酸
(Poult.Sci.誌56巻1630頁1977年)あるいは亜硫酸水素
ナトリウム(J.Food Prot.誌43巻571頁1980年)、安息
香酸の誘導体(Microbios誌31巻93頁1981年)、シンナ
モン(J.Food Sci.誌42巻1107頁1977年)、スパイス類
(Z.Lebensm.Unters.Fosch.誌171巻344頁1980年)、殺
虫剤等が試験されてきた。
その他、アフラトキシンが土壌中で減少すること(So
il Sci.Soc.Am.J.,44,1237,1980)が知られており、土
壌への吸着や微生物の関与が考えられる。また、多くの
微生物がアフラトキシンを溶解した溶液中のアフラトキ
シンを減少させることも報告されている(J.Bact.,93,4
64,1967;Jgen.Microbiol.,54185,1968;Naturwissenscha
ften,62,537,1975;Proc.Jpn.Assoc.Mycotoxicol.,1233,
1980)。
そのなかで、溶液中のアフラトキシンを特に減少させ
る微生物としてフラボバクテリウム・オウランティアカ
ム(Flavobacterium aurantiacum)、バチルス・メガテ
リウム(Bacillus megaterium)、コリネバクテリウム
・ルブラム(Corynebacterium rubrum)、ペニシリウム
・イスランディカム(Penicillium islandicum)、スタ
キボトリス・ロブラータ(Stachbotrys lobulata)、カ
ニングハメラ・エキヌラータ(Cunninghamella echinul
ata)、ストレプトコッカス・ラクチス(Streptococus
lactis)などが報告されている(Appl.Microbiol.誌14
巻934頁1966年;J.Gen.Mjcrobiol.誌54巻185頁1968
年)。
また、アスペルギルス・フラバスがコーンや米中で、
アスペルギルス・ニガーやトリコデルマ・ヴィリデと共
存すると、その成育とアフラトキシン産生が著しく阻害
されるとの報告がなされている(D.T.Wicklow C.W.Hess
eltime,D.L.,Shotwell and G.L.Adams,Phytopathology,
70,761(1980))。
なお、R.Mannらは、バチルス・ズブチルスのなかにア
フラトキシンを除去する菌株(ATCC6633株、ATCC9372
株)があることを報告している(Z.Lebensm.−Unters.
−Forsch.,163,39,1977)。
さらに本発明の発明者は、食品に用いても安全な微生
物を用いて穀類やナッツ類がアフラトキシンに汚染され
るのを防除する方法を開発すべく各地の土壌菌を検索
し、昔から食品と関係の深いバチルス・ズブチルス(Ba
cillus subtilis)に属する菌株で、溶液中のアフラト
キシンを減少させ、しかもアフラトキシン産生菌の成育
とアフラトキシンの産生を阻害する性質を有するバチル
ス・ズブチルスNK−330株(微工研条寄第1580号(FERM
BP−1580))及びNK−C−3株(微工研条寄第1581号
(FERM BP−1581))を見つけ、先に特開昭63−192380
号及び特開昭64−2570号として特許出願をしている。
また、下記一般式(I) (式中、Rはアルキル基である。) で表されるアイツリン−Aなる物質は、植物病原性菌に
対し抗菌性を有するペプチドの混合物であり、以下の文
献に記載されている(J.Antibiotics.誌X X IX巻1043頁
1976年;Tetrahedron Lett.誌23巻3065頁1982年;特開昭
59−212416号)。すなわち、RがCH3CH2−,CH3CH2CH
2−, (CH32CHCH2−, CH2CH2CH2CH2−, (CH32CHCH2CH2−, CH3CH2CH2CH2CH2−又は の8種のペプチド化合物の混合物として同定されてい
る。
また、バチルス・ズブチルスATCC10774株がバシロマ
イシン−B(アイツリン−Aと同じもの)を産生するこ
とが知られている(Proc.Soc.Exp.Biol.Med.誌67巻539
頁1948年)。
しかしながら、アイツリン−Aがアフラトキシン産生
菌の生育あるいはアフラトキシンの産生能を阻害するこ
とは知られておらず、アイツリン−Aをアフラトキシン
汚染の防除に用いることについては全く報告されていな
い。
(発明が解決しようとする課題) 前記の化学物質を用いる防除方法のうち、実用化に至
っているのは、アンモニアによる処理及びプロピオン酸
による処理である。
しかしアンモニア処理においては汚染の予防が必ずし
も十分ではなく、すでに汚染された穀類等を処理するた
め、穀類等の変色が甚だしく、辛うじて飼料用のものを
処理する場合に用いられているにすぎない。またプロピ
オン酸処理は貯蔵時に行われる方法であり、収穫前後に
は適用できない。
また、微生物によるアフラトキシンの減少の多くは、
菌体に吸着するためであると報告(J.gen.Microbiol.,5
4185,1968;J.Bacteriol.,93464,1967)されており、し
かも溶液中のアフラトキシンを減少させるのであって、
アフラトキシン産生菌の繁殖を阻害したり、収穫した穀
類やナッツ類又は畑で栽培されている穀類やナッツ類の
アフラトキシンを減少させるかどうかなどは調べられて
いない。したがって、これらの微生物を用いて畑で栽培
されている穀類やナッツ類からアフラトキシンを除去し
たり、アフラトキシンに汚染されるのを防ぐことは、行
われていない。また、収穫後の穀類ナッツ類からアフラ
トキシンを除去するにしても多量の菌体を用いなければ
ならず、食品に不向きな方法である。しかも、穀類なナ
ッツ類の内部に存在するアフラトキシンを完全に除去す
ることは困難である。その上、バチルス・ズブチルス菌
以外のこれらの菌は、食品に用いた場合、人体に無害で
あるかどうか不明であり、病原性などで衛生上問題があ
るものが多い。さらに、例えばストレプトコッカス・ラ
クチスなどのように菌の栄養要求性が高いため、穀類や
ナッツ類を処理するのに適さないものもある。
なお、R.Mannらのバチルス・ズブチルス菌株を用いる
報告においては、使用された菌株はアイツリン−Aとは
異なる他の抗生物質(マイコズブチリン)を産生するも
のであり(Eur.J.Biochem.,7761,1977)、また、アフラ
トキシン溶液を用いて20日間処理し40〜50%減少したと
しているが、この程度の減少では畑で栽培している穀類
やナッツ類に用いてもほとんど効果が期待できない。
本発明者はアフラトキシン産生菌の生育及びそのアフ
ラトキシン産生を阻害するバチルス・ズブチルスに属す
る菌株について鋭意研究を進めた結果、ある種のバチル
ス・ズブチルス菌株がアイツリン−Aを産生し、このア
イツリン−Aがアフラトキシン産生菌の生育及びそのア
フラトキシンの産生を著しく阻害することを見いだし本
発明を完成するに至った。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、上記一般式(I)で表されるア
イツリン−Aを用いることを特徴とする穀類及びナッツ
類から選ばれる農産物のアフラトキシン汚染の防除方法
を提供するものである。
本発明の方法において用いられるアイツリン−Aは、
化学的方法あるいは生物学的方法のいずれの手段を用い
て合成されたものであってもよいが、アイツリン−A産
生能を有するバチルス・ズブチルスに属する菌株を用い
て微生物学的方法により好適に製造することができる。
この際、用いることのできるバチルス・ズブチルス菌
株としてはアイツリン−Aを産生しうるものであればい
かなるものでもよいが、例えばバチルス・ズブチルスNK
−330株(FERM BP−1580)、NK−C−3株(FFRM BP
−1581)、ATCC10774株、IAM1145株等を挙げることがで
きる。
本微生物を用いてアイツリン−Aを生産する培養には
通常の液体培地が用いられるが、例えばポテト・デキス
トロース培地、ニュートリエント培地、等が用いられ
る。また必要に応じて燐酸水素二カリウム、硫酸マグネ
シウム等の無機塩が添加される。培養は、好ましくは20
〜30℃で2ないし7日間、通気下好気的条件で行う。培
養後、アイツリン−Aはそのほとんどが培養液中に存在
するので、本質的の培養液からの単離はまず遠心分離又
は濾過により菌体を除去したのち、その上清液を濃縮
し、酸による沈殿、エタノール等の有機溶剤による抽
出、シリカゲルによる分配・吸着クロマトグラフィー等
を適宜組合わせることにより達成される(下記製造例参
照)。
このようにして得られたアイツリン−Aを穀類及びナ
ッツ類から選ばれる農産物に適用することによりアフラ
トキシンの汚染から防除することができる。
なお、本発明の方法において、アイツリン−Aを用い
るということには、単離されたアイツリン−Aを用いる
以外に、アイツリン−Aを含有する溶液、組成物を用い
ることのみならず、アイツリン−Aを産生する菌株及び
この菌を培養した培養液を用いることも含むものであ
る。
対象となる農産物のうち穀類といてはメイズ(コー
ン)、米、麦、栗、稗などを挙げることができ、ナッツ
類としては、ピーナッツ、ピスタチオナッツ、アーモン
ド、ハーゼルナッツ、ブラジルナッツなどを例示するこ
とができ、特にメイズ(コーン)、ピーナッツ、ピスタ
チオナッツ、アーモンドが汚染の可能性の点で重要作物
である。
適用方法としては、例えば、貯蔵時にアイツリン−A
を添加するのみならず、収穫前後の穀類やナッツ類にア
イツリン−Aを散布することによりアフラトキシンによ
る汚染を防除することができる。また、栽培中の穀類や
ナッツ類にアイツリン−Aを散布することにより(栽培
中の畑地への散布を含む)収穫した穀類やナッツ類がア
フラトキシンにより汚染されるのを防ぐことができる。
さらに、穀類やナッツ類を栽培する畑にアイツリン−A
を散布、混入させ、あるいは種子をアイツリン−Aで処
理後播種することにより、アフラトキシン汚染を防止す
ることもできる。なお、本明細書中、収穫前とはいわゆ
るプレハーベスト(preharvest)のことであり、結実し
たあと収穫までの期間を指し、収穫後とはポストハーベ
スト(post−harvest)、すなわち収穫後貯蔵に至るま
での期間をいう。
用いるアイツリン−Aの量は、適用方法により異なる
が、穀類やナッツ類を栽培する畑を播種前に処理する場
合には、1ヘクタールあたりアイツリン−Aを1〜100
g、あるいは菌株を1011〜1013細胞用いることが好まし
い。栽培中あるいは収穫前の穀類やナッツ類に散布する
場合は、1ヘクタールあたりアイツリン−Aを1〜50
g、あるいは菌株を1011〜1012細胞用いることが好まし
い。また、種子を処理する場合は、アイツリン−Aの1
〜50mg/溶液あるいは菌株の106〜108細胞/の溶液
に浸漬して被覆することができる。さらに収穫後や貯蔵
中の穀類やナッツ類に対して用いる場合、0.005重量%
以上の添加で十分な防除効果をあげることができ、好ま
しい範囲は0.005〜0.1重量%であり、より好ましい範囲
は0.01〜0.05重量%である。
アイツリン−Aの作物への適用はアイツリン−Aをそ
のまま水その他の溶剤で希釈して用いるほか、通常農薬
製造において行われている製剤方法により製剤化して用
いることができる。製剤としては、水和剤、乳剤、粉
剤、粒剤等を、使用時期、使用形態にあわせて適宜選択
しうる。このうち例えば水和剤としては、アイツリン−
A5〜20重量%を、高級アルコール硫酸エステル塩、高級
アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、高級アルコールリン酸エステル塩、高級ア
ルコールエチレンオキシド付加物、ソルビタンの脂肪酸
エステル、高級脂肪酸塩のような補助剤及びジナフチル
メタンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、リグニ
ンスルホン酸塩、ガム類、メチルセルロースなどの展着
剤と共にクレー、ベントナイト、シリカ、ホワイトカー
ボン、アタパルガイトのような担体に担持させたものを
例示することができる。
また、乳剤としては、アイツリン−A5〜20重量%を、
エチレングリコール、グリセリンなどの液体担体及びア
ルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリドのような
補助剤と共に、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシドのような極性溶剤及びメタノール、エタノール、
イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン等の
溶剤を用いて乳化させたものを例示することができる。
このようにして得られる水和剤、乳剤は、作物への適
用にあたっては常法に従い水で希釈して用いる。
菌株を用いる場合には、例えば、分枝デキストリンの
ような希釈剤と共に乾燥した後、上記のような展着剤を
添加し、乾燥物を105〜107細胞/mlの濃度となるように
水に懸濁したものを用いることができる。
また、培養液を用いる場合には、培養液を上記希釈剤
と共に乾燥した後、展着剤を添加し、製剤を水に懸濁・
溶解したものを用いることができる。
(発明の効果) アイツリン−Aは、穀類やナッツ類に対して0.005な
いし0.1重量%というごく微量添加することにより、ア
フラトキシン産生菌の生育とそのアフラトキシン産生を
阻害する。したがってアイツリン−Aあるいはその産生
菌株及び培養物を少量適用することにより、極めて高い
アフラトキシンの防除を達成することが可能である。ま
た種々の適用形態が可能であるため、容易かつ簡便に防
除を行うことができる。
これにより、アフラトキシンによる発癌の心配のない
農産物を提供することが可能となり、またこれまで耕作
できなかったアフラトキシン産生菌で汚染された畑での
食用作物の栽培が可能となると考えられる。
以下、実施例、比較例、製造例により本発明をさらに
詳細に説明する。
製造例 第1表に示した培地50mlを分注した100ml容フラスコ
を120℃で、15分間殺菌して、これにバチルス・ズブチ
ルスNK−330株の菌体を一白金耳接種し、30℃で一晩培
養した。1方10容のジャーファーメンターの中に前記
の培地7を入れ殺菌したものに上記種母51mlを接種し
撹拌(300rpm)、通気(1/2vvm)し30℃で3日間培養を
続けた。7の培養液を遠心分離し菌体9.5gと除菌液6
を得た。除菌液をエバポレーターを用いて300mlに濃
縮した。濃縮液に99.5%エタノール1.2を加え撹拌
し、活性物質を抽出し、遠心分離により抽出液と沈殿液
とに分離した。沈殿物は80%エタノール1.5で更に抽
出を行い、遠心分離により抽出液を分離した。この抽出
液を初めの抽出液と合わせて減圧乾固し35gの褐色物質
を得た。次にこの褐色物質を水500mlに溶解し、得られ
た溶液を濃塩酸でpHを4.0に調節し沈殿物を得た。沈殿
物を凍結乾燥して4.18gの褐色粉末を得た。
この褐色粉末を希アンモニア水でpHを調節してアルカ
リ性にした水200mlに溶解し、活性炭4.2gを加え60℃に
加温、振とうし活性物質を活性炭に吸着せしめた。活性
炭を濾別し200mlの水で洗滌後80%プロパノール500mlを
用いて活性物質を溶出させた。溶出液を減圧乾固し770m
gの微褐色粉末を得た。この微褐色粉末約300mgをエタノ
ール5mlに溶解させた。次にカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル60カラム;47mm(内径)×350mm)に上記エ
タノール溶液を付し、エタノール/酢酸/水(17/1/2)
1.2を注いで活性物質の溶離を行い溶離液を15mlごと
に分取した。上記操作で活性画分は溶出開始後30ないし
60画分に溶出された。これらの画分を採取しエバポレー
ターで減圧乾固した。上記操作を3回繰り返して白色粉
末115mg(粗精製アイツリン−A)を得た。この活性物
質を含む乾固物5mgをメタノールに溶解し逆相系の液体
クロマトグラフィーを行った。すなわち、カラム;日本
ウォーターズ(株)製ミクロボンダスフェア(μBondas
phare)ODS:移動相;アセトニトリル/水(2/3):流
速;8ml/min:検出波長;210nm、の条件下で分取・分画し
活性画分を採取した。上記操作を20回繰り返して精製
し、白色粉末状の精製アイツリン−A79.1mgを得た。
上記の逆相液体クロマトグラフィーを行うことにより
得られた精製アイツリン−Aは主成分として6つの画分
に分離された。この画分を保持時間の小さい方からA,B,
C,D,E,FとするとA22.2mg、B15.7mg、C23.1mg、D10.7m
g、E4.9mg、F2.5mgが得られた。
得られた各物質を6N塩酸中、110℃で20時間加水分解
し、TLCでアミノ酸組成を調べると、各物質はアスパラ
ギン酸、グルタミン酸、プロリン、チロシン、セリン及
び、保持時間がいかなる通常のアミノ酸よりも大きな異
常アミノ酸と思われるニンヒドリン陽性のスポットを与
えた。アミノ酸自動分析計でアミノ酸分析を行った結
果、いずれの物質からも1分子あたりアスパラギン酸3
分子、グルタミン酸1分子、チロシン1分子、プロリン
1分子、セリン1分子、アンモニア4分子が検出され
た。このことからA〜Fの各々の物質がアスパラギン3
分子、グルタミン1分子、チロシン1分子、プロリン1
分子、セリン1分子から成ることが確認された。
またこれらの各物質についてのFAB−マススペクトル
(親ピーク(M+H)の値)、プロトン核磁気共鳴吸
収スペクトル(δ0.9付近のメチル基についてのみ記
載)、及び紫外吸収スペクトル(メタノール中、λmax
の値)を第2表に示す。なお、プロトン核磁気共鳴吸収
スペクトルにおいて、上記A〜Fの各物質は、メチル基
のパターン以外はほぼ完全に同じスペクトルパターンを
示した。また、物質Aのスペクトルパターンは対応する
標品のパターンと完全に一致した。
以上の結果からA〜Fの物質は、次の側鎖構造を持つ
化合物と同定される。
A)R=−CH2−CH2−CH3 C)R=−CH−CH(CH3 D)R=−CH2−CH2−CH2−CH3 E)R=−CH2−CH2−CH(CH3 F)R=−CH2−CH2−CH2−CH2−CH3 実施例1 培地中でのアスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株
の生育に対するアイツリン−Aの阻害作用 製造例で得た粗精製アイツリン−Aを0.01%添加した
ポテト・デキストロース寒天陪地を直径90mmの円形シャ
レーに入れた。このシャーレの中央にアスペルギルス・
パラシティカスNRRL2999株の濃胞子懸濁液(約103胞子/
ml)を1白金耳接種し、25℃で培養した。シャーレ中の
コロニーの直径を経時的に測定した結果をアイツリン−
Aを添加しない場合(コントロール)と合わせて第3表
に示す。
実施例2 アイツリン−Aのアスペルギルス・パラシティカスNRRL
2999株による培地中におけるアフラトキシン産生に対す
る阻害作用 製造例で得た粗精製アイツリン−Aを0.01%添加した
ポテト・デキストロース寒天培地に、アスペルギルス・
パラシティカスNRRL2999株をシャーレあたり約50胞子接
種し、25℃で培養した。アイツリン−Aを添加しない場
合(コントロール)と合わせて、培地中のアフラトキシ
ン濃度の経時変化を第4表に示す。
実施例3 アイツリン−Aのアスペルギルス・パラシティカスNRRL
2999株によるピーナッツ中におけるアフラトキシン産生
に対する阻害作用 1986年米国産の小粒ピーナッツ(USフロランナー、品
種名)をおよそ2時間水に浸漬し(吸水率約50%)、そ
の15gを三角フラスコに取り、各々のフラスコに重量比
で0.005,0.01及び0.1%のアイツリン−Aを添加し、そ
の各々にアスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株を
フラスコ当り約20胞子接種した。25℃で培養したときの
ピーナッツ中のアフラトキシンB1及びG1の量を経時的に
測定した結果、第5−1表及び第5−2表に示す通り、
アイツリン−Aを加えたものは、比較例1に比べアフラ
トキシンの産生量が著しく少なく、その産生阻害効果が
明らかである。
なお、比較例1は、アイツリン−Aを添加せずアスペ
ルギルス・パラシティカスNRRL2999株のみを接種したと
きのアフラトキシンの産生量である。
実施例4 アイツリン−Aのアスペルギルス・フラバスNRRL3357株
によるピーナッツ中におけるアフラトキシン産生に対す
る阻害作用 実施例3と同様に処理した小粒ピーナッツの15gを三
角フラスコに取り、各々のフラスコに重量比で0.005,0.
01及び0.1%のアイツリン−Aを添加し、その各々のフ
ラスコにアスペルギルス・フラバスNRRL3357株をフラス
コ当り約20胞子接種した。25℃で培養したときのピーナ
ッツ中のアフラトキシンB1の量を経時的に測定した結
果、第6表に示す通り、アイツリン−Aを加えたもの
は、比較例に比べアフラトキシンの産生量が著しく少な
く、その産生阻害効果が明らかである。
なお、比較例2は、アイツリン−Aを添加せずアスペ
ルギルス・フラバスNRRL3357株のみを接種したときのア
フラトキシンの産生量である。
実施例5 アイツリン−Aのアスペルギルス・パラシティカスNRRL
2999株によるコーン中におけるアフラトキシン産生に対
する阻害作用 市販の生色用コーンの約15gを三角フラスコに取り、
各々に重量比で0.005,0.01及び0.1%のアイツリン−A
を添加し、その各々にアスペルギルス・パラシティカス
ンNRRL2999株をフラスコ当り約20胞子接種した。25℃で
培養したときのコーン中のアフラトキシンB1及びG1の量
を経時的に測定した結果、第7−1表及び第7−2表に
示す通り、アイツリン−Aを加えたものは、比較例3に
比べアフラトキシンの産生量が著しく少なく、その産生
阻害効果が明らかである。
なお、比較例3は、アイツリン−Aを添加せずアスペ
ルギルス・パラシティカスNRRL2999株のみを接種したと
きのアフラトキシンの産生量である。
実施例6 アイツリン−Aのアスペルギルス・フラバスNRRL3357株
によるコーン中におけるアフラトキシン産生に対する阻
害作用 市販の生色用コーン15gを三角フラスコに取り、各々
に重量比で0.005,0.01及び0.1%のアイツリン−Aを添
加し、その各々にアスペルギルス・フラバスNRRL3357株
をフラスコ当り約20胞子接種した。25℃で培養したとき
のコーン中のアフラトキシンB1の量を経時的に測定した
結果、第8表に示す通り、アイツリン−Aを加えたもの
は、比較例4に比べアフラトキシンの産生量が著しく少
なく、その産生阻害効果が明らかである。
なお、比較例4は、アイツリン−Aを添加せずアスペ
ルギルス・フラバスNRRL3357株のみを接種したときのア
フラトキシンの産生量である。
実施例7 アスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株によるアフ
ラトキシン産生に対する阻害作用 1986年南アフリカ産の小粒ピーナッツ(ナタールコモ
ン種)をおよそ2時間水に浸漬し(吸水率約50%)、そ
の15gを三角フラスコにとり、オートクレーブで121℃、
15分間加熱殺菌した後、アスペルギルス・パラシティカ
スNRRL2999株(約20胞子/フラスコ)と共にバチルス・
ズブチルスNK−330株(実施例7−1)あるいは、バチ
ルス・ズブチルスATCC10774株(実施例7−2)を約200
細胞/フラスコ接種した。25℃で培養したときのピーナ
ッツ中のアフラトキシンB1及びG1の量を経時的に測定し
た結果、第9−1表及び第9−2表に示す通り、NK−33
0株あるいはATCC10774株を加えたものは、比較例5−
1、5−2、5−3に比べアフラトキシンの産生量が著
しく少なく、その産生阻害効果は明らかである。
なお、比較例5−1は、バチルス・ズブチルスを接種
せずアスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株のみを
接種したときのアフラトキシンの産生量である。また、
比較例5−2は、バチルス・ズブチルスIAM1026株を用
い、比較例5−3はシュードモナス・エルギノーザIAM1
514株を用いて実施例7−1、7−2と同様に処理した
ときのピーナッツ中のアフラトキシンの産生量である。
これらの対照菌株のアフラトキシン産生阻害効果は極め
て不十分であった。
実施例8 アスペルギルス・フラバスNRRL3357株によるアフラトキ
シン産生に対する阻害作用 実施例7と同様に処理したピーナッツに、アスペルギ
ルス・フラバスNRRL3357株(約20胞子/フラスコ)と共
にバチルス・ズブチルスNK−330株(実施例8−1)あ
るいは、バチルス・ズブチルスATCC10774株(実施例8
−2)を約200細胞/フラスコ接種した。25℃で培養し
たときのピーナッツ中のアフラトキシンB1の含量を経時
的に測定した結果、第10表に示す通り、NK−330株ある
いはATCC10774株を加えたものは、比較例6−1、6−
2、6−3に比べアフラトキシンの産生量が著しく少な
く、その産生阻害効果な明らかである。
なお、比較例6−1は、バチルス・ズブチルスを接種
せずアスペルギルス・フラバスNRRL3357株のみを接種し
たときのアフラトキシンの産生量である。また、比較例
6−2は、バチルス・ズブチルスIAM1026株を用いて、
比較例6−3はシュードモナス・エルギノーザIAM1514
株を用いて実施例8−1,8−2と同様に処理したときの
ピーナッツ中のアフラトキシンの産生量である。これら
の対照菌株のアフラトキシン産生阻害効果は極めて不十
分であった。
実施例9 アスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株によるアフ
ラトキシン産生に対する阻害作用 生色用のコーン15gを三角フラスコにとり、アスペル
ギルス・パラシティカスNRRL2999株(約20胞子/フラス
コ)と共にバチルス・ズブチルスNK−330株(実施例9
−1)あるいは、バチルス・ズブチルスATCC10774株
(実施例9−2)を約200細胞/フラスコ接種した。25
℃で培養したときのコーン中のアフラトキシンB1及びG1
の量を経時的に測定した結果、第11−1表及び第11−2
表に示す通り、NK−330株あるいはATCC10774株を加えた
ものは、比較例7−1、7−2、7−3に比べアフラト
キシンの産生量が著しく少なく、その産生阻害効果は明
らかである。
なお、比較例7−1は、バチルス・ズブチルスを接種
せずアスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株のみを
接種したときのアフラトキシンの産生量である。また、
比較例7−2は、バチルス・ズブチルスIAM1026株を用
い、比較例7−3はシュードモナス・エルギノーザIAM1
514株を用いて実施例9−1、9−2と同様に処理した
ときのコーン中のアフラトキシンの産生量である。これ
らの対照菌株のアフラトキシン産生阻害効果は極めて不
十分であった。
実施例10 アスペルギルス・フラバスNRRL3357株によるアフラトキ
シン産生に対する阻害作用 生色用のコーン15gを三角フラスコにとり、アスペル
ギルス・フラバスNRRL3357株(約20胞子/フラスコ)と
共にバチルス・ズブチルスNK−330株(実施例10−1)
あるいは、バチルス・ズブチルスATCC10774株(実施例1
0−2)を約200細胞/フラスコ接種した。25℃で培養し
たときのコーン中のアフラトキシンB1の量を経時的に測
定した結果、第12表に示す通り、NK−330株あるいはATC
C10774株を加えたものは、比較例8−1、8−2、8−
3に比べアフラトキシンの産生量が著しく少なく、その
産生阻害効果は明らかである。
なお、比較例8−1は、バチルス・ズブチルスを接種
せずアスペルギルス・フラバスNRRL3357株のみを接種し
たときのアフラトキシンの産生量である。また、比較例
8−2は、バチルス・ズブチルスIAM1026株を用い、比
較例8−3はシュードモナス・エルギノーザIAM1514株
を用いて実施例10−1、10−2と同様に処理したときの
コーン中のアフラトキシンの産生量である。これらの対
照菌株のアフラトキシン産生阻害効果は極めて不十分で
あった。
実施例11 アスペルギルス・パラシティカスNRRL2999株による土壌
中のピーナッツのアフラトキシン産生に対する阻害作用 市販の培養土を500mlの三角フラスコに約25g入れ、オ
ートレーブで121℃、1時間殺菌し、アスペルギルス・
パラシティカスNRRL2999株(約20胞子/フラスコ)と共
にバチルス・ズブチルスNK−330株(実施例11−1)あ
るいはバチルス・ズブチルスATCC10774株(実施例11−
2)を約200細胞/フラスコ接種した。この菌を接種し
た培養土に、実施例7に記載の殺菌処理した南アフリカ
産ピーナッツ15gを加え25℃で培養した。ピーナッツ中
のアフラトキシンB1及びG1含量を測定した結果、第13−
1表及び第13−2表に示す通り、NK−330株あるいはATC
C10774株を加えたものは、バチルス・ズブチルス株を接
種しないでその他の処理は実施例11−1又は11−2と同
様に行った比較例9と比べアフラトキシンの産生が著し
く阻害されている。
実施例12 アスペルギルス・フラバスNRRL3357株による土壌中のピ
ーナッツのアフラトキシン産生に対する阻害作用 市販の培養土を500mlの三角フラスコに約25g入れ、オ
ートクレーブで121℃、1時間殺菌し、アスペルギルス
・フラバスNRRL3357株(約20胞子/フラスコ)と共にバ
チルス・ズブチルスNK−330株(実施例12−1)あるい
はバチルス・ズブチルスATCC10774株(実施例12−2)
を約200細胞/フラスコ接種した。この菌を接種した培
養土に、実施例7に記載の殺菌処理した南アフリカ産ピ
ーナッツ15gを加え25℃で培養した。ピーナッツ中のア
フラトキシンB1含量を測定した結果第14表のようにな
り、NK−330株あるいはATCC10774株を加えたものは、バ
チルス・ズブチルス株を接種しないでその他の処理は実
施例12−1又は12−2と同様に行った比較例10と比べア
フラトキシンの産生が著しく少なく、その産生阻害効果
が明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:125)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で表されるアイツリン−
    Aを用いることを特徴とする穀類及びナッツ類から選ば
    れる農産物のアフラトキシン汚染の防除方法。 (式中、Rはアルキル基である。)
  2. 【請求項2】栽培する畑に前記一般式(I)で表される
    アイツリン−Aを散布、混入させ、穀類及びナッツ類か
    ら選ばれる農産物の種子をこの畑に播種することを特徴
    とする請求項1に記載のアフラトキシン汚染の防除方
    法。
  3. 【請求項3】収穫の前後に、穀類及びナッツ類から選ば
    れる農産物に前記一般式(I)で表されるアイツリン−
    Aを散布することを特徴とする請求項1に記載のアフラ
    トキシン汚染の防除方法。
  4. 【請求項4】栽培中に、穀類及びナッツ類から選ばれる
    農産物に前記一般式(I)で表されるアイツリン−Aを
    散布することを特徴とする請求項1に記載のアフラトキ
    シン汚染の防除方法。
  5. 【請求項5】穀類及びナッツ類から選ばれる農産物の種
    子に前記一般式(I)で表されるアイツリン−Aを被覆
    させ、この種子を播種することを特徴とする請求項1に
    記載のアフラトキシン汚染の防除方法。
  6. 【請求項6】穀類及びナッツ類から選ばれる農産物の貯
    蔵中に前記一般式(I)で表されるアイツリン−Aを作
    用させることを特徴とする請求項1に記載のアフラトキ
    シン汚染の防除方法。
  7. 【請求項7】穀類及びナッツ類から選ばれる農産物がメ
    イズ(コーン)、ピーナッツ、ピスタチオナッツ又はア
    ーモンドである請求項1から請求項6のいずれかに記載
    のアフラトキシン汚染の防除方法。
  8. 【請求項8】アイツリン−Aの使用量が穀類及びナッツ
    類から選ばれる農産物に対して0.005〜0.1重量%の範囲
    である請求項3から請求項6のいずれかに記載のアフラ
    トキシン汚染の防除方法。
  9. 【請求項9】バチルス・ズブチルスに属する菌株により
    産生されるアイツリン−Aを用いる請求項1から請求項
    6及び請求項8のいずれかに記載のアフラトキシン汚染
    の防除方法。
  10. 【請求項10】前記一般式(I)で表されるアイツリン
    −Aを産生するバチルス・ズブチルス菌株を用いる請求
    項1から請求項6のいずれかに記載のアフラトキシン汚
    染の防除方法。
  11. 【請求項11】前記一般式(I)で表されるアイツリン
    −Aを含有するバチルス・ズブチルス菌株の培養液を用
    いる請求項1から請求項6のいずれかに記載のアフラト
    キシン汚染の防除方法。
  12. 【請求項12】バチルス・ズブチルスに属する菌株がNK
    −330株(FERM BP−1580)又はNK−C−3(FERM BP
    −1581)である請求項9から請求項11のいずれかに記載
    のアフラトキシン汚染の防除方法。
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