JPH0559078A - 抗生物質nba−2006 - Google Patents

抗生物質nba−2006

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JPH0559078A
JPH0559078A JP3250260A JP25026091A JPH0559078A JP H0559078 A JPH0559078 A JP H0559078A JP 3250260 A JP3250260 A JP 3250260A JP 25026091 A JP25026091 A JP 25026091A JP H0559078 A JPH0559078 A JP H0559078A
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JP
Japan
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nba
antibiotic
culture
formula
compound
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JP3250260A
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English (en)
Inventor
Kozo Nagayama
山 孝 三 永
Kenji Yamashita
下 賢 次 山
Shinichiro Maeno
野 真 一 郎 前
Mitsuyoshi Sakai
潤 悦 境
Naoki Oishi
石 直 紀 大
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOYAKU BIO TECHNOL KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
RES ASS BIOTECH AGRICULT CHEM
Original Assignee
NOYAKU BIO TECHNOL KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
RES ASS BIOTECH AGRICULT CHEM
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 ストレプトバーチシリウム属に属する抗生物
質NBA−2006生産菌株を培養し、培養物から抗生
物質NBA−2006を採取することを特徴とする式
(I)の新規抗生物質NBA−2006の製造。 (式中、Rはプロピル基又はイソプロピル基、nは8〜
14の整数を示し、RはCH(OH)CH(OH)
−を示す。) 【効果】 本抗生物質は農園芸用殺菌剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗生物質NBA−20
06、その製造法及び用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微生物由来のアデニル−アミノヘプトー
ス誘導体としては、スピカマイシンが存在すること、ス
ピカマイシンがストレプトミセス・アラノシニクス(S
treptomyces alanosinicus)
から製造され、そして抗腫瘍活性を有すること、及び、
スピカマイシンが各種成分の混合物であることは既知で
ある(特開昭59−161396)。
【0003】上記のようにスピカマイシンについて、各
成分に分離し農園芸用殺菌活性を確認するのに成功した
例は未知であるところ、本発明のようにアデニル−アミ
ノヘプトース系抗生物質について、特定の成分に分離し
ただけでなく、抗腫瘍活性ではなく農園芸用殺菌活性を
確認し更に実際の作物に適用して殺菌活性の持続性、耐
光性、耐雨流亡性、作物や人畜魚類に対する安全性を確
認し、そして更に、該特定成分をストレプトミセス属と
は全く異なる微生物であるストレプトバーチシリウム属
菌によって直接製造する点については、いずれも全く知
られておらず新規であるし、その示唆すら見当らないの
が技術の現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】農園芸用作物の栽培に
当たり作物の病害に対して多数の防除薬剤が使用されて
いる。しかし、その防除効果が不十分であったり、薬剤
耐性菌の出現によりその薬剤の使用が制限されたり、作
物に薬害や汚染を生じたり、あるいは人畜魚類に対する
毒性が強かったりすることから更に改良された薬剤の出
現が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであって、特に安全性の面か
ら微生物の発酵生産物に着目し、数多くの微生物の中か
らスクリーニングした結果、ストレプトバーチシリウム
(Streptoverticillium)属に属す
る微生物が、植物病害菌に対して卓越した抑制作用を示
す抗生物質を生産するという新知見を得た。
【0006】そして更に検討の結果、該抗生物質は、植
物病害菌の内、とりわけ不完全菌綱に属する菌に起因す
る植物病害、特にイネいもち病、イネ紋枯病、キュウリ
灰色かび病、リンゴ斑点落葉病、ナシ黒斑病及びコマツ
ナ黒すす病等に対して優れた防除効果を示すことを見出
し、そしてこの点を実際の作物において確認し、この新
規作用に着目して該抗生物質をNBA−2006と命名
した。このように抗生物質NBA−2006は、抗腫瘍
活性を示すスピカマイシンとは効果の面において相違す
るだけでなく、後記するところからも明らかなように物
理化学的性質もスピカマイシンとは相違しており、その
由来もスピカマイシンがストレプトミセス属菌であるの
に対しNBA−2006はストレプトバーチシリウム属
菌であって両者は相違しており、結局、抗生物質NBA
−2006は、スピカマイシンとは別異の新規物質と認
められる。
【0007】そのうえ、スピカマイシンは各種成分の混
合物であってそれらの各成分は単離されていないが、こ
れに対して本発明においては各成分を単離しただけでな
く、その効果を確認し、そのうえ更にその化学構造をつ
きとめるのにも成功した。また、これら各成分を発酵法
によって直接製造する知見は全く知られていないし、ま
してやストレプトバーチシリウム属という特定の微生物
によることなく示唆すらない。
【0008】本発明は、これらの新知見に基づいてなさ
れたものであって、新規抗生物質NBA−2006、そ
の構成成分化合物、直接発酵によるその製造法、及び農
園芸用殺菌剤への用途に関するものであり、以下にその
詳細を述べる。
【0009】本発明は、新規抗生物質NBA−2006
に関するものであるが、その理化学的性質は、下記の表
2に示すとおりである。
【0010】
【表2】
【0011】また、後記する構造解析の結果、本発明に
係る抗生物質NBA−2006の化学構造式は、下記の
化4に示す一般式(I)と同定される。
【0012】
【化4】
【0013】本発明の抗生物質NBA−2006は以下
に示す形態的特徴を有するストレプトバーチシリウム属
放線菌によって生産される。
【0014】(1)菌の寄託 本菌は平成2年2月14日に工業技術院微生物工業技術
研究所に寄託されており、微工研菌寄第12010号の
番号を得ている。
【0015】(2)菌学的性状及び生理学的性質 菌株NBA−2006は石川県珠洲市の土壌より分離さ
れた株である。本菌株の特徴づけは、国際ストレプトミ
セス計画(International Strept
omyces Project;ISP)の方法とワッ
クスマン氏の方法に、またその記載はISPの例に準じ
た。
【0016】〈1〉形態 菌株NBA−2006はシュークロース・硝酸塩寒天培
地、栄養寒天培地上では生育が中程度であるが、その他
の培地では良好に生育した。気菌糸はシュークロース・
硝酸塩寒天培地では普通に着生するが、その他の培地で
は良好に着生した。基生菌糸は分岐しながら伸長し、菌
糸の分断は観察されない。基生菌糸から気菌糸を形成
し、気菌糸にはほぼ一定間隔で輪生枝が形成されてい
る。その先端に10〜15個前後の胞子からなる胞子鎖
を複数着生する。胞子鎖は通常直状又は曲状を呈する。
胞子のう、菌核の形成は認められない。電子顕微鏡で観
察すると胞子の表面構造は平滑(smooth)で個々
の胞子の形状は0.95〜1.10×0.40〜0.5
5μmの長円形ないし円筒形である。
【0017】〈2〉各種培地における生育状態 培養3週間目の生育状態は下記の表3に示す通りであ
る。
【0018】
【表3】
【0019】〈3〉生理的性質 生育温度範囲 :15〜40℃(至適生育温度:
25〜35℃) ゼラチンの液化 :陽性 スターチの加水分解 :陽性 脱脂牛乳の凝固 :陽性 脱脂牛乳のペプトン化:陽性 メラニン様色素の生成:陽性
【0020】〈4〉各炭素源の同化性(ブリドハム・ゴ
ドリーブ寒天培地上) L−アラビノース:− D−キシロース :− D−グルコース :++ D−フルクトース:+ シュークロース :− イノシトール :+ L−ラムノース :− ラフィノース :− D−マンニトール:±
【0021】〈5〉ジアミノピメリン酸の分析 細胞壁構成アミノ酸の一つであるジアミノピメリン酸を
分析した結果、LL−ジアミノピメリン酸が検出され
た。(Type−1)
【0022】以上の菌学的性状からNBA−2006株
はストレプトバーチシリウム属の一菌株と同定した。
【0023】得られたNBA−2006の化学構造の決
定、確認には通常の構造解析手段を用いた。すなわち、
紫外線吸収スペクトル、検外線吸収スペクトル、プロト
ン及びカーボン核磁気共鳴スペクトルの解析から構造解
析を行ない、既述したように一般式(I)で示される構
造式を得た。
【0024】(3)製造法 培養に用いる栄養源としては、従来放線菌の培養に利用
されている公知のものが使用できる。例えば、炭素源と
してはグルコース、グリセリン、マルトース、ラクトー
ス、水飴、デキストリン、澱粉、糖蜜、動植物油等が使
用できる。窒素源としてはビースト、大豆粉、小麦胚
芽、コーンスティープリカー、落花生粉、綿実粉、ペプ
トン、肉エキス、酵母エキス、硫酸アンモニウム、硝酸
ソーダ、尿素等が使用できる。その他、必要に応じてナ
トリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、コバ
ルト、塩素、燐酸、硫酸及びその他のイオンを生成する
ことができる無機塩類を添加することも有効である。ま
た、菌の発育を助け、NBA−2006の生産を促進す
るような有機及び無機物を適当に添加することができ
る。培養法としては、好気的条件下での培養法、特に深
部タンク培養法が最も適している。培養に適当な温度は
15〜37℃であるが、多くの場合26〜30℃付近で
培養する。NBA−2006の生産量は、培地や培養条
件により異なるが、振とう培養、タンク培養とも5〜1
0日の間でその培養が最高に達する。
【0025】このように生産されるNBA−2006は
培養物から抽出、精製することにより採取されるが、特
に以下の方法により効率的に抽出、精製できる。すなわ
ち、NBA−2006は大部分が培養菌体中に生産され
るので、培養物はろ過又は遠心分離によって菌体を分離
し、アセトン又はアルコールで抽出し、抽出液を減圧濃
縮して脱溶剤の後、濃縮乾燥されると粉末又は油状の粗
製品として回収することができる。粗精製物質は多くの
目的外物質も含むが、脂溶性物質の精製に通常用いられ
る公知の方法、例えばシリカゲル、アルミナ等の担体を
用いたカラムクロマトグラフィーにより分画精製でき
る。このクロマトグラフィーの条件の選抜により目的と
するNBA−2006を高収率かつ高純度に回収するこ
とができるが、更に純化品の採取を期待する場合には精
製品を順層又は逆層カラムを用いた高速液体クロマトグ
ラフィーによる分画が有効である。この他にゲル濾過
法、吸着剤を用いた分画法、結晶化等の方法も採用可能
である。
【0026】本発明のNBA−2006の分析、検出に
は、ODS逆層カラムを用い、毎分1mlの90%メタ
ノールを溶出溶媒に用い、260nmの紫外線吸収値を
検出するHPLC定量法の他、薄層クロマトによる分
離、定性の手段が一般的な方法としてあげられる。
【0027】次に製造実施例を挙げて説明する。
【0028】(1)種母の調製 使用した培地は下記の組成の成分を1リットルの水に溶
解してpH6.8に調製したものである。
【0029】 グルコース 0.4% 麦芽エキス 1.0% 酵母エキス 0.4%
【0030】上記培地5mlに直径2.1cm、長さ2
0cmの試験管に分注し、殺菌後、ストレプトバーチシ
リウム sp.2006株(FERM P−1201
0)をスラントより1白金耳接種し28℃にて48時間
振とう培養したものを種母とした。
【0031】(2)培養 使用した培地は下記の組成の成分を1リットル水に溶解
して、pH7.0に調製したものである。
【0032】 可溶性でん粉 3.0% ビースト 1.0% 脱脂大豆 1.0% ペプトン 0.5% 燐酸一カリウム 0.2% 塩化ナトリウム 0.2% 炭酸カルシウム 0.3%
【0033】上記培地を1リットル調製し、100ml
ずつ500mlの三角フラスコに分注殺菌したものへ、
上記種母1mlを添加し、ロータリーシェカーを用いて
30℃にて回転培養を行なった。6日後に培養を終了
し、ろ別した菌体を500mlのメタノールで2回抽出
した。抽出液に水を加えてメタノール含量が60%にな
るように調製し、あらかじめ60%メタノールで平衡化
したダイヤイオンHP20カラムに吸着させた後、活性
画分を100%メタノールで溶出した。溶出液を濃縮乾
固後、シリカゲルカラム吸着させ、メタノール/クロロ
ホルム(1:1)で活性画分を溶出した。得られた活性
画分を濃縮乾固後、メタノールに溶解し、コスモシル5
C18(直径2cm×長さ25cm)を用いた高速液体
クロマトグラフを行ない、溶出溶液90%メタノール、
流速10ml/分、検出260nmで活性画分を各ピー
クごと分取した。活性画分をそれぞれ濃縮し、白色粉末
を得た。その組成は次の通りである。
【0034】C11(n=8):11mg、C12(n
=9):31mg、C13(n=10):42mg、C
14(n=11):37mg、C15(n=12):1
1mg、C16(n=13):1mg、C17(n=1
4):1mg、
【0035】C14(n=11)の化合物のスペクトル
は、次の通りである。 プロトン核磁気共鳴スペクトル(600メガヘルツ重DMSO中) 図1 赤外吸収スペクトル(KBrディスク法) 図2 紫外吸収スペクトル(メタノール中) 図3 FABマススペクトル(m/z)608(M+1) 図4
【0036】このように、本発明によれば、各成分をそ
れぞれ分取することができる。換言すれば、各成分を発
酵法によって直接製造することができるのである。これ
らの成分の内、例えば一般式(I)においてR(C
2)n−の炭素数、C14(n=11)の場合の化合
物は、図示したような物理性を示し、その化学構造は下
記の化5に示すとおりである。またC15(n=12)
の化合物の化学構造は、下記の化6に示すとおりであ
る。
【0037】
【化5】
【0038】
【化6】
【0039】本発明に係るNBA−2006及びその各
構成成分化合物は、それのみであるいは2種以上を併用
することによって、広範な植物病害菌抑制作用を示し、
例えば、不完全菌綱(Deuteromycetes)
に属する菌な起因する植物病を防除できる。次に具体的
な菌名を非限定例としてあげる。
【0040】ピリキュラリア(Pyriculari
a)属、例えばいもち病属(Pyricularia
oryzae)、リゾクトニア(Rhizoctoni
a)属、例えば紋枯病菌(Rhizoctonia s
olani)、アルタナリア(Alternaria)
属、例えば黒すす病菌(Alternaria bra
ssici−cola)。
【0041】本発明の農園芸用殺菌剤は、その目的に応
じて有効成分を適当な剤形で用いることができる。通常
は有効成分を不活性な液体又は固体の担体で希釈し、必
要に応じて界面活性剤、その他をこれに加え、粉剤、水
和剤、乳剤、粒剤等の製剤形態で使用できる。好適な担
体としては、例えばタルク、ベントナイト、クレー、カ
オリン、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライ
ト、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の固体担体、イソプロ
ピルアルコール、キシレン、シクロヘキサノン、メチル
ナフタレン等の液体担体等が挙げられる。界面活性剤及
び分散剤としては、例えばジナフチルメタンスルホン酸
塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルアリールスル
ホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレン
グリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアル
キレート等が挙げられる。補助剤としてはカルボキシメ
チルセルロース等が挙げられる。これらの製剤を適宜な
濃度に希釈して散布するか、又は直接施用する。
【0042】有効成分の配合割合は、必要に応じ適宜選
ばれるが、粉剤及び粒剤とする場合は、0.1〜20%
(重量)、また乳剤及び水和剤とする場合は、5〜80
%(重量)が適当である。また農園芸用殺菌剤の施用量
は、使用される化合物の種類、対象病害、発生傾向、被
害の程度、環境条件、使用する剤型などによって変わる
が、粉剤及び粒剤のようにそのまま使用する場合は、有
効成分で10アール当り0.1g〜5kg、好ましはく
1g〜1kgの範囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤
及び水和剤のように液状で使用する場合は、0.1pp
m〜10,000ppm、好ましくは、10〜3,00
0ppmの範囲から適宜選ぶのがよい。
【0043】更に本発明の農園芸用殺菌剤は必要に応じ
て殺虫剤、殺菌剤、他の除草剤、植物生長調節剤、肥料
等と混用してもよい。次に本発明の農園芸用殺菌剤の代
表的な製剤例をあげて製剤方法を具体的に説明する。以
下の説明において「%」は重量百分率を示し、NBA−
2006(*)は、一般式(I)において置換基(CH
2)n−が炭素数14のアルキル基を有する化合物(I
I)と炭素数15のアルキル基を有する化合物(III)と
を1対1の割合で混合した混合物であることを示す。
【0044】〔製剤例1 粉剤〕 NBA−2006(*) 2% 珪藻土 5% クレー 93%
【0045】以上を均一に混合粉砕し粉剤を得る。
【0046】〔製剤例2 水和剤〕 NBA−2006(*) 10% 珪藻土 85% ジナフチルメタンジスルホン酸ナトリウム 2% リグニンスルホン酸ナトリウム 3%
【0047】以上を均一に混合粉砕し水和剤を得る。
【0048】〔製剤例3 乳剤〕 NBA−2006(*) 30% シクロヘキサノン 20% ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 11% アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム 4% メチルナフタリン 35%
【0049】以上をよく攪拌混合し乳剤を得る。
【0050】〔製剤例4 粉剤〕 NBA−2006(*) 5% ラウリルアルコール硫酸エステルのナトリウム塩 2% リグニンスルホン酸ナトリウム 5% カルボキシメチルセルロース 2% クレー 86%
【0051】以上を均一に混合粉砕する。この混合物に
水20%を加えて練合し、押出式造粒機を用いて14〜
32メッシュの粒状に加工したのち乾燥して粒剤を得
る。
【0052】
【発明の効果】本発明の抗生物質NBA−2006はイ
ネいもち病防除剤として卓効を示し、その他不完全菌綱
に属する菌に起因する植物病害、イネ紋枯病、キュウリ
灰色かび病、リンゴ斑点落葉病、ナシ黒斑病及びコマツ
ナ黒すす病等に対して優れた防除効果を示す。特にイネ
いもち病に対しては散布のみならず水面施用によっても
高い活性を示し、しかも作物に薬害を示すことなく残効
性、耐雨性に優れると言う特徴をも併せ持っている。
【0053】これらの効果は、NBA−2006、各構
成成分、その混合物のいずれもが奏することができる。
またこれらは、精製品でも粗製品でもよく、例えばNB
A−2006の場合は、培養物をそのまま用いてもよい
し、分離した菌体やウェットケーキ、その抽出液等各種
処理物も自由に使用できる。培養物や抽出液は、必要あ
れば更に濃縮したり、乾燥させたりすることも可能であ
り、本発明においては、このような処理を行っても有効
性はいささかも損われることがない。
【0054】次に本発明の農園芸用殺菌剤の奏する効果
を試験例を挙げて具体的に説明する。
【0055】〔試験例1 イネいもち病予防効果試験〕
直径9cmの白磁製鉢に籾(品種:愛知旭)を20粒づ
つ播種し、温室内で3〜4週間育成した。第4葉が展開
したイネ幼苗に、製剤例2に準じて調製した水和剤を有
効成分濃度が100ppmになるように水で希釈し、1
鉢当たり10ml散布した。風乾後、いもち病菌(Py
ricularia oryzae)の胞子懸濁液を噴
霧接種し、25℃の湿室内に入れた。接種5日後に病斑
を数え、下記の数式1に従い防除価を算出した。結果を
下記の表4に示した。
【0056】
【数1】
【0057】
【表4】
【0058】〔試験例2 イネ紋枯病予防効果試験〕直
径7cmの素焼鉢に水稲種子(品種:金南風)を15粒
ずつ播種し、温室内で4〜5週間育成した。第5葉が展
開したイネ幼苗に製剤例2に準じて調製した水和剤を有
効成分濃度が100ppmになるように水で希釈し、1
鉢当り10ml散布した。風乾後、モミガラフスマ培地
で7日間培養した紋枯病菌(Rhizoctonia
solani)を株元に接種し、湿室内(28℃)に置
き、5日後にイネ葉鞘部分に形成された病斑の高さを測
定し、下記の数式2に従い防除価を算出した。結果を下
記の表5に示した。
【0059】
【数2】
【0060】
【表5】
【0061】〔試験例3 キュウリ灰色かび病予防効果
試験〕9cm×9cmの塩ビ製鉢各々にキュウリ種子
(品種:相模半白)を12粒づつ播種し、温室内で7日
間育成させた。子葉が展開したキュウリ幼苗に製剤例2
に準じて調製した水和剤を有効成分で100ppmにな
るよう水で希釈し、1鉢当たり10mlを散布した。風
乾後、キュウリ灰色かび病菌(Botrytiscin
erea)の菌糸磨砕液を噴霧接種し、20〜23℃の
湿室内に入れた。接種3日後に下記基準により鉢全体の
発病程度を調査した。結果を下記の表6に示した。
【0062】
【0063】
【表6】
【0064】〔試験例4 リンゴ斑点落葉病予防効果試
験〕直径21cmの素焼鉢に植えたリンゴ苗木(品種:
スターキング)を強剪定し、温室内で新葉を出させた。
製剤例2に準じて調製した水和剤を有効成分で30pp
mになるよう水で希釈し、1鉢当たり50mlを散布し
た。風乾後、リンゴ斑点落葉病菌(Alternari
a alternata)の胞子懸濁液を噴霧接種し、
28℃の湿室内に入れた。接種4日後に下記基準により
新葉の発病程度を指数で調査し、下記の数式3により被
害度を算出し、さらに下記の数式4により防除価を算出
した。結果を下記の表7に示した。
【0065】
【0066】
【数3】
【0067】
【数4】
【0068】
【表7】
【0069】〔試験例5 ナシ斑落病予防効果試験〕直
径21cmの素焼鉢に植えたナシ苗木(品種:二十世
紀)を強剪定し、温室内で新葉を出させた。製剤例2に
準じて調製した水和剤を有効成分で100ppmになる
よう水で希釈し、1鉢当たり50mlを散布した。風乾
後、ナシ黒斑病菌(Alternaria alter
nata)の胞子懸濁液を噴霧接種し、28℃の湿室内
に入れた。接種3日後に下記基準により新葉の発病程度
を指数で調査し、上記試験例の場合と同様に被害度を算
出し、さらに防除価を算出した。結果を下記の表8に示
した。
【0070】
【0071】
【表8】
【0072】〔試験例6 コマツナ黒すす病予防効果試
験〕9cm×9cmの塩化ビニル製鉢にコマツナ種子を
9粒ずつ播種し、温室内で5日間育成させた。子葉が展
開したコマツナ幼苗に製剤例2に準じて調製した水和剤
を有効成分として100ppmに水で希釈し、1鉢当た
り100mlを散布した。風乾後、アブラナ科黒すす病
菌(Alternaria brassicicol
a)の胞子懸濁液を噴霧接種し、30℃の湿室内に放置
した。接種2日後に病斑を数え、一葉当りの平均病斑数
を算出し、さらに下記の数式4により防除価を算出し
た。結果を下記の表9に示した。
【0073】
【数4】
【0074】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【図1】式(II)の化合物のプロトンNMRスペクト
ル。
【図2】式(II)の化合物のIRスペクトル。
【図3】式(II)の化合物のUVスペクトル。
【図4】式(II)の化合物のFABマススペクトル。
【数4】
【数4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 19/28 7432−4B //(C12P 19/28 C12R 1:625) (72)発明者 大 石 直 紀 静岡県小笠郡菊川町加茂1809番地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の表1に示される物理化学的性質を
    有する抗生物質NBA−2006。 【表1】
  2. 【請求項2】 下記の化1で示される化合物。 【化1】
  3. 【請求項3】 下記の化2で示される化合物。 【化2】
  4. 【請求項4】 下記の化3で示される化合物。 【化3】
  5. 【請求項5】 ストレプトバーチシリウム(Strep
    toverticillium)属に属する抗生物質N
    BA−2006生産菌の培養物に由来する請求項1〜請
    求項4のいずれか1項に記載の抗生物質NBA−200
    6。
  6. 【請求項6】 ストレプトバーチシリウム属に属する抗
    生物質NBA−2006生産菌を培養し、培養物から抗
    生物質NBA−2006を採取することを特徴とする請
    求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の抗生物質NB
    A−2006の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記
    載の抗生物質NBA−2006を有効成分とすることを
    特徴とする農園芸用殺菌剤。
JP3250260A 1991-09-04 1991-09-04 抗生物質nba−2006 Pending JPH0559078A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103755755A (zh) * 2013-12-20 2014-04-30 宁波大学 一种N-乙酰-3,4,6-三乙酰-β-D-氨基葡萄糖苷化合物及水解产物及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103755755A (zh) * 2013-12-20 2014-04-30 宁波大学 一种N-乙酰-3,4,6-三乙酰-β-D-氨基葡萄糖苷化合物及水解产物及其制备方法

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