JP2662108B2 - 自動車用ダイナミックダンパー - Google Patents
自動車用ダイナミックダンパーInfo
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- JP2662108B2 JP2662108B2 JP3157952A JP15795291A JP2662108B2 JP 2662108 B2 JP2662108 B2 JP 2662108B2 JP 3157952 A JP3157952 A JP 3157952A JP 15795291 A JP15795291 A JP 15795291A JP 2662108 B2 JP2662108 B2 JP 2662108B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車載部品に装
着されるダイナミックダンパーに関し、特に一つの質量
部材と複数の弾性体とを組み合わせることで上下方向と
水平方向の振動を減衰させるようにしたダイナミックダ
ンパーに関する。
着されるダイナミックダンパーに関し、特に一つの質量
部材と複数の弾性体とを組み合わせることで上下方向と
水平方向の振動を減衰させるようにしたダイナミックダ
ンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のパワープラントの振動減衰を目
的としたダイナミックダンパーとして例えば実公昭63
−22354号公報に示されているものがある。このダ
イナミックダンパーは、図10および図11に示すよう
に一個の質量部材51のうち互いに直交する面に弾性材
52,53の先端部を個別に結合固定し、一方の弾性材
52が左右方向(車幅方向)を向き、かつ他方の弾性材
53が上下方向を向くように各弾性材52,53の基端
部を基板54およびブラケット55を介してパワープラ
ント56に結合固定したものである。
的としたダイナミックダンパーとして例えば実公昭63
−22354号公報に示されているものがある。このダ
イナミックダンパーは、図10および図11に示すよう
に一個の質量部材51のうち互いに直交する面に弾性材
52,53の先端部を個別に結合固定し、一方の弾性材
52が左右方向(車幅方向)を向き、かつ他方の弾性材
53が上下方向を向くように各弾性材52,53の基端
部を基板54およびブラケット55を介してパワープラ
ント56に結合固定したものである。
【0003】したがって、パワープラント56の左右方
向(b方向)の振動に対しては主として横向きの弾性材
52がダンパーとして機能し、同様にパワープラント5
6の上下方向(a方向)の振動に対しては主として縦向
きの弾性材53がダンパーとして機能することになり、
それぞれの弾性材52,53の圧縮方向のばね定数と質
量部材51の質量とで決まる固有振動数を、パワープラ
ント56の上下および左右方向のピークの共振振動数と
等しくなるように予め設定しておくことにより、一つの
質量部材51でありながらパワープラント56の上下お
よび左右方向の双方の振動を減衰させることができる。
向(b方向)の振動に対しては主として横向きの弾性材
52がダンパーとして機能し、同様にパワープラント5
6の上下方向(a方向)の振動に対しては主として縦向
きの弾性材53がダンパーとして機能することになり、
それぞれの弾性材52,53の圧縮方向のばね定数と質
量部材51の質量とで決まる固有振動数を、パワープラ
ント56の上下および左右方向のピークの共振振動数と
等しくなるように予め設定しておくことにより、一つの
質量部材51でありながらパワープラント56の上下お
よび左右方向の双方の振動を減衰させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の構
造においては、ダイナミックダンパーとして質量部材5
1の形状や質量ならびに弾性材52,53の形状やばね
定数が決まると上下および左右方向での共振振動数(固
有振動数)が一義的に決まってしまうことから、以降は
上下および左右方向での固有振動数ひいてはその固有振
動数の比を変更することができない。
造においては、ダイナミックダンパーとして質量部材5
1の形状や質量ならびに弾性材52,53の形状やばね
定数が決まると上下および左右方向での共振振動数(固
有振動数)が一義的に決まってしまうことから、以降は
上下および左右方向での固有振動数ひいてはその固有振
動数の比を変更することができない。
【0005】したがって、要求される振動減衰性能が少
しでも変わるとそれに対応することができず、ダイナミ
ックダンパーとしての汎用性の面で問題を残している。
しでも変わるとそれに対応することができず、ダイナミ
ックダンパーとしての汎用性の面で問題を残している。
【0006】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、ダイナミックダンパーとしての形状が決ま
ってしまっていても、質量部材を移動させることで上下
方向もしくは水平方向での固有振動数、さらには上下方
向と水平方向での固有振動数の比を変えることができる
ようにした構造を提供することを目的としている。
れたもので、ダイナミックダンパーとしての形状が決ま
ってしまっていても、質量部材を移動させることで上下
方向もしくは水平方向での固有振動数、さらには上下方
向と水平方向での固有振動数の比を変えることができる
ようにした構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、柱状の質量部
材と、この質量部材の外周に少なくとも該質量部材をは
さんで対向するように配置されるとともに車載部品に固
定されるブラケットと、前記質量部材とブラケットとの
間に配置されて質量部材をブラケットに弾性的に支持さ
せる複数の弾性体とを備え、車載部品の上下方向の振動
と車両前後方向もしくは車幅方向の水平方向の振動とを
減衰させるようにした自動車用ダイナミックダンパーに
おいて、前記質量部材と複数の弾性体との間にホルダプ
レートを配置して該ホルダプレートを複数の弾性体に固
定支持させるとともに、前記ホルダプレートに対して質
量部材を振動減衰方向である上下方向および水平方向の
うちのいずれか一方の方向にスライド可能に抱持させ
て、そのスライド方向と直交する他方の振動減衰方向の
固有振動数を調整可能に構成してある。そして、前記各
弾性体は、質量部材のスライド方向と直交する方向で該
質量部材をはさんで対向していて、かつ双方の振動減衰
方向を含む平面を対称面として左右対称に配置されてい
るとともに、各弾性体の弾性中心と質量部材の重心とが
質量部材のスライド方向と同方向に延びる同一軸線上に
位置していて、かつ質量部材のスライド方向においては
前記他方の振動減衰方向で要求される振動減衰性能に応
じて各弾性体の弾性中心と質量部材の重心とが相互にオ
フセットして該質量部材が固定されていることを特徴と
している。
材と、この質量部材の外周に少なくとも該質量部材をは
さんで対向するように配置されるとともに車載部品に固
定されるブラケットと、前記質量部材とブラケットとの
間に配置されて質量部材をブラケットに弾性的に支持さ
せる複数の弾性体とを備え、車載部品の上下方向の振動
と車両前後方向もしくは車幅方向の水平方向の振動とを
減衰させるようにした自動車用ダイナミックダンパーに
おいて、前記質量部材と複数の弾性体との間にホルダプ
レートを配置して該ホルダプレートを複数の弾性体に固
定支持させるとともに、前記ホルダプレートに対して質
量部材を振動減衰方向である上下方向および水平方向の
うちのいずれか一方の方向にスライド可能に抱持させ
て、そのスライド方向と直交する他方の振動減衰方向の
固有振動数を調整可能に構成してある。そして、前記各
弾性体は、質量部材のスライド方向と直交する方向で該
質量部材をはさんで対向していて、かつ双方の振動減衰
方向を含む平面を対称面として左右対称に配置されてい
るとともに、各弾性体の弾性中心と質量部材の重心とが
質量部材のスライド方向と同方向に延びる同一軸線上に
位置していて、かつ質量部材のスライド方向においては
前記他方の振動減衰方向で要求される振動減衰性能に応
じて各弾性体の弾性中心と質量部材の重心とが相互にオ
フセットして該質量部材が固定されていることを特徴と
している。
【0008】
【作用】この構造によると、例えば車両の上下方向と前
後方向での振動減衰を主眼として質量部材のスライド方
向を車両の前後方向に設定した場合、質量部材を車両の
前後方向にスライドさせて弾性体の弾性中心と質量部材
の重心との間の距離を変化させると、前後方向での振動
モードは他の振動モードと連成しないために前後方向で
の固有振動数は何ら変化しない。
後方向での振動減衰を主眼として質量部材のスライド方
向を車両の前後方向に設定した場合、質量部材を車両の
前後方向にスライドさせて弾性体の弾性中心と質量部材
の重心との間の距離を変化させると、前後方向での振動
モードは他の振動モードと連成しないために前後方向で
の固有振動数は何ら変化しない。
【0009】これに対して、上下方向(バウンシング方
向)での振動モードは、質量部材の両端が互いに逆相で
運動するピッチング方向での振動モードと連成するため
に、その上下方向での固有振動数は上記の弾性中心と重
心との間の距離に応じて変化する。したがって、上下方
向での固有振動数と前後方向での固有振動数との比を変
えることができる。
向)での振動モードは、質量部材の両端が互いに逆相で
運動するピッチング方向での振動モードと連成するため
に、その上下方向での固有振動数は上記の弾性中心と重
心との間の距離に応じて変化する。したがって、上下方
向での固有振動数と前後方向での固有振動数との比を変
えることができる。
【0010】ここで、質量部材をスライドさせることに
よって所定の振動減衰特性が得られるようになった以降
は、質量部材が移動しないように溶接あるいはボルト締
め等の手段により質量部材をホルダプレートに固定す
る。
よって所定の振動減衰特性が得られるようになった以降
は、質量部材が移動しないように溶接あるいはボルト締
め等の手段により質量部材をホルダプレートに固定す
る。
【0011】
【実施例】図1および図2は本発明の第1の実施例を示
す図で、自動車のサスペンションメンバーに左右一組と
して装着されるダイナミックダンパーの例を示してい
る。
す図で、自動車のサスペンションメンバーに左右一組と
して装着されるダイナミックダンパーの例を示してい
る。
【0012】図1および図2に示すように、略U字状に
曲折形成されたブラケット1はその開口部が車両の前方
を指向するように2本のボルト2にてサスペンションメ
ンバー3に固定されている。
曲折形成されたブラケット1はその開口部が車両の前方
を指向するように2本のボルト2にてサスペンションメ
ンバー3に固定されている。
【0013】ブラケット1のうち車幅方向において相互
に対向する内側面には、ゴム等の偏平状の弾性体4,5
が加硫接着等の手段によりそれぞれに接着固定されてい
る。そして、各弾性体4,5にはコ字状に曲折形成され
たホルダープレート6が加硫接着等の手段により接着固
定されており、これら一対のホルダープレート6によっ
て角柱状の質量部材7が車両の前後方向にスライド可能
に支持され、弾性体4,5の弾性中心P1と質量部材7
の重心P2とは質量部材7のスライド方向と直角な平面
で相互に一致している。すなわち、各弾性体4,5は、
質量部材7のスライド方向と直交する方向で該質量部材
7をはさんで対向していて、かつ双方の振動減衰方向で
ある上下方向と車両前後方向(質量部材7のスライド方
向)とを含む平面を対称面として左右対称に配置されて
いるとともに、各弾性体4,5の弾性中心P1と質量部
材7の重心P2とは、質量部材7のスライド方向と同方
向に延びる同一軸線上に位置している。
に対向する内側面には、ゴム等の偏平状の弾性体4,5
が加硫接着等の手段によりそれぞれに接着固定されてい
る。そして、各弾性体4,5にはコ字状に曲折形成され
たホルダープレート6が加硫接着等の手段により接着固
定されており、これら一対のホルダープレート6によっ
て角柱状の質量部材7が車両の前後方向にスライド可能
に支持され、弾性体4,5の弾性中心P1と質量部材7
の重心P2とは質量部材7のスライド方向と直角な平面
で相互に一致している。すなわち、各弾性体4,5は、
質量部材7のスライド方向と直交する方向で該質量部材
7をはさんで対向していて、かつ双方の振動減衰方向で
ある上下方向と車両前後方向(質量部材7のスライド方
向)とを含む平面を対称面として左右対称に配置されて
いるとともに、各弾性体4,5の弾性中心P1と質量部
材7の重心P2とは、質量部材7のスライド方向と同方
向に延びる同一軸線上に位置している。
【0014】このように構成されたダイナミックダンパ
ーにおいては、図1および図2に示すように、質量部材
7のスライド方向と直角な平面においてだけでなく車両
前後方向においても弾性体4,5の弾性中心P1と質量
部材7の重心P2とを一致させた上で、各ホルダプレー
ト6と質量部材7とを溶接位置8にて溶接固定した場
合、上下方向(P方向)の固有振動数FPおよび前後方
向(Q方向)での固有振動数FQすなわちサスペンショ
ンメンバー3との間のP方向およびQ方向での共振振動
数は、弾性体4,5のばね定数と質量部材7の質量とに
よって一義的に決定される。
ーにおいては、図1および図2に示すように、質量部材
7のスライド方向と直角な平面においてだけでなく車両
前後方向においても弾性体4,5の弾性中心P1と質量
部材7の重心P2とを一致させた上で、各ホルダプレー
ト6と質量部材7とを溶接位置8にて溶接固定した場
合、上下方向(P方向)の固有振動数FPおよび前後方
向(Q方向)での固有振動数FQすなわちサスペンショ
ンメンバー3との間のP方向およびQ方向での共振振動
数は、弾性体4,5のばね定数と質量部材7の質量とに
よって一義的に決定される。
【0015】したがって、サスペンションメンバー3の
上下方向(P方向)の振動に対しては主として弾性体
4,5の上下のせん断方向での撓みがダンパーとして機
能し、同様にサスペンションメンバー3の前後方向(Q
方向)の振動に対しては主として弾性体4,5の前後の
せん断方向での撓みがダンパーとして機能して、それぞ
れの方向の振動を減衰させる。
上下方向(P方向)の振動に対しては主として弾性体
4,5の上下のせん断方向での撓みがダンパーとして機
能し、同様にサスペンションメンバー3の前後方向(Q
方向)の振動に対しては主として弾性体4,5の前後の
せん断方向での撓みがダンパーとして機能して、それぞ
れの方向の振動を減衰させる。
【0016】一方、上記の構造のダイナミックダンパー
において、前後方向(Q方向)での固有振動数FQを変
化させることなく上下方向(P方向)での固有振動数F
Pのみを変化させて、双方の固有振動数FQ,FPの比FP
/FQを変化させたいことがある。
において、前後方向(Q方向)での固有振動数FQを変
化させることなく上下方向(P方向)での固有振動数F
Pのみを変化させて、双方の固有振動数FQ,FPの比FP
/FQを変化させたいことがある。
【0017】このような場合には、図3および図4に示
すように質量部材7を前後方向(Q方向)にスライドさ
せて、前後方向での質量部材7の重心位置P2を弾性体
4,5の弾性中心P1に対し所定量eだけオフセットさ
せた上で質量部材7とホルダプレート6とを溶接固定す
る。
すように質量部材7を前後方向(Q方向)にスライドさ
せて、前後方向での質量部材7の重心位置P2を弾性体
4,5の弾性中心P1に対し所定量eだけオフセットさ
せた上で質量部材7とホルダプレート6とを溶接固定す
る。
【0018】その結果、前後方向(Q方向)での振動モ
ードは他の振動モードと連成しないために、前後方向で
の固有振動数FQすなわち共振振動数は何ら変化しな
い。
ードは他の振動モードと連成しないために、前後方向で
の固有振動数FQすなわち共振振動数は何ら変化しな
い。
【0019】これに対して、上下方向(P方向=バウン
シング方向)での振動モードは質量部材7の前後の両端
が互いに逆相で運動するピッチング方向(R方向)での
振動モードと連成するために、その上下方向での固有振
動数FPすなわち共振振動数は上記のオフセット量eに
応じて変化する。
シング方向)での振動モードは質量部材7の前後の両端
が互いに逆相で運動するピッチング方向(R方向)での
振動モードと連成するために、その上下方向での固有振
動数FPすなわち共振振動数は上記のオフセット量eに
応じて変化する。
【0020】これにより、前後方向での固有振動数FQ
を一定としたままで上下方向での固有振動数FPを変化
させて両者の比FP/FQを変化させることができる。
を一定としたままで上下方向での固有振動数FPを変化
させて両者の比FP/FQを変化させることができる。
【0021】図5は質量部材7の移動量すなわち上記の
オフセット量eと共振振動数との関係を示す図で、前後
方向(Q方向)での共振振動数(固有振動数)FQはオ
フセット量eが変化しても一定のままであるのに対し、
上下方向(P方向)での共振振動数(固有振動数)FP
はオフセット量eの変化に応じて変動するのがよくわか
る。
オフセット量eと共振振動数との関係を示す図で、前後
方向(Q方向)での共振振動数(固有振動数)FQはオ
フセット量eが変化しても一定のままであるのに対し、
上下方向(P方向)での共振振動数(固有振動数)FP
はオフセット量eの変化に応じて変動するのがよくわか
る。
【0022】また、図6はQ方向とP方向の共振振動数
(固有振動数)の比(FP/FQ)と、オフセット量eと
の関係を示す図で、FP/FQの値は上下方向の共振振動
数FPの変化に応じて変動する。
(固有振動数)の比(FP/FQ)と、オフセット量eと
の関係を示す図で、FP/FQの値は上下方向の共振振動
数FPの変化に応じて変動する。
【0023】図7は本発明の第2の実施例を示す図で、
この実施例では弾性体4,5を片側につき二つずつ設け
るとともに、ホルダプレート6と質量部材7とをボルト
9によって固定するようにし、ホルダプレート6側に形
成された長穴10の長さの範囲内で質量部材7を移動で
きるようにしたものである。
この実施例では弾性体4,5を片側につき二つずつ設け
るとともに、ホルダプレート6と質量部材7とをボルト
9によって固定するようにし、ホルダプレート6側に形
成された長穴10の長さの範囲内で質量部材7を移動で
きるようにしたものである。
【0024】また、図8および図9は本発明は第3の実
施例を示す図で、円筒状のブラケット11の内側に等ピ
ッチで三つの弾性体13,14,15を設け、各弾性体
13,14,15に固定したホルダプレート16に円柱
状の質量部材17をスライド可能に支持させたものであ
る。なお、本実施例における質量部材17とホルダプレ
ート16との最終的な固定は第1実施例と同様に溶接に
よる。
施例を示す図で、円筒状のブラケット11の内側に等ピ
ッチで三つの弾性体13,14,15を設け、各弾性体
13,14,15に固定したホルダプレート16に円柱
状の質量部材17をスライド可能に支持させたものであ
る。なお、本実施例における質量部材17とホルダプレ
ート16との最終的な固定は第1実施例と同様に溶接に
よる。
【0025】これら第2,第3の実施例の場合にも第1
の実施例と同様の作用効果が得られる。
の実施例と同様の作用効果が得られる。
【0026】また、本発明のダイナミックダンパーが装
着される車載部品は必ずしも各実施例に例示したサスペ
ンションメンバーに限られるものではない。さらに、質
量部材7,17のスライド方向は減衰しようとする振動
の方向に応じて車幅方向あるいは上下方向に設定しても
よい。
着される車載部品は必ずしも各実施例に例示したサスペ
ンションメンバーに限られるものではない。さらに、質
量部材7,17のスライド方向は減衰しようとする振動
の方向に応じて車幅方向あるいは上下方向に設定しても
よい。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、前記質量
部材と複数の弾性体との間にホルダプレートを配置して
該ホルダプレートを複数の弾性体に固定支持させるとと
もに、このホルダプレートに対して質量部材を振動減衰
方向である上下方向および水平方向のうちのいずれか一
方の方向にスライド可能に抱持させて、そのスライド方
向と直交する他方の振動減衰方向の固有振動数を調整可
能に構成してなり、前記各弾性体は、質量部材のスライ
ド方向と直交する方向で該質量部材をはさんで対向して
いて、かつ双方の振動減衰方向を含む平面を対称面とし
て左右対称に配置されているとともに、各弾性体の弾性
中心と質量部材の重心とが質量部材のスライド方向と同
方向に延びる同一軸線上に位置していて、かつ質量部材
のスライド方向においては前記他方の振動減衰方向で要
求される振動減衰性能に応じて各弾性体の弾性中心と質
量部材の重心とが相互にオフセットして固定されている
ことにより、弾性体のばね定数および質量部材の質量が
決まっていたとしても、質量部材を上下方向もしくは水
平方向にスライドさせてそのスライド方向での弾性体の
弾性中心と質量部材の重心との間の距離を変化させるこ
とで、スライド方向と直交方向での固有振動数、ひいて
は上下方向と水平方向での固有振動数の比を変化させる
ことができる。したがって、異なる振動減衰性能が要求
された場合でもダイナミックダンパーとして共通のもの
を使用することができ、ダイナミックダンパーとしての
汎用性が高くなる。
部材と複数の弾性体との間にホルダプレートを配置して
該ホルダプレートを複数の弾性体に固定支持させるとと
もに、このホルダプレートに対して質量部材を振動減衰
方向である上下方向および水平方向のうちのいずれか一
方の方向にスライド可能に抱持させて、そのスライド方
向と直交する他方の振動減衰方向の固有振動数を調整可
能に構成してなり、前記各弾性体は、質量部材のスライ
ド方向と直交する方向で該質量部材をはさんで対向して
いて、かつ双方の振動減衰方向を含む平面を対称面とし
て左右対称に配置されているとともに、各弾性体の弾性
中心と質量部材の重心とが質量部材のスライド方向と同
方向に延びる同一軸線上に位置していて、かつ質量部材
のスライド方向においては前記他方の振動減衰方向で要
求される振動減衰性能に応じて各弾性体の弾性中心と質
量部材の重心とが相互にオフセットして固定されている
ことにより、弾性体のばね定数および質量部材の質量が
決まっていたとしても、質量部材を上下方向もしくは水
平方向にスライドさせてそのスライド方向での弾性体の
弾性中心と質量部材の重心との間の距離を変化させるこ
とで、スライド方向と直交方向での固有振動数、ひいて
は上下方向と水平方向での固有振動数の比を変化させる
ことができる。したがって、異なる振動減衰性能が要求
された場合でもダイナミックダンパーとして共通のもの
を使用することができ、ダイナミックダンパーとしての
汎用性が高くなる。
【図1】本発明の第1の実施例を示す図で、(A)はそ
の取付状態を示す構成説明図、(B)は同図(A)の平
面図。
の取付状態を示す構成説明図、(B)は同図(A)の平
面図。
【図2】図1の(A)の左側面図。
【図3】図1の(B)の状態から質量部材を移動させた
ときの説明図。
ときの説明図。
【図4】図3の左側面図。
【図5】質量部材の移動量(オフセット量)と共振振動
数との関係を示す図。
数との関係を示す図。
【図6】質量部材の移動量と、上下方向と前後方向での
共振振動数の比との関係を示す図。
共振振動数の比との関係を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例を示す構成説明図。
【図8】本発明の第3の実施例を示す構成説明図。
【図9】図8の右側面図。
【図10】従来のダイナミックダンパーの一例を示す説
明図。
明図。
【図11】図10のA−A線に沿う断面図。
1…ブラケット 3…サスペンションメンバー(車載部品) 4,5…弾性体 6…ホルダプレート 7…質量部材 11…ブラケット 13,14,15…弾性体 16…ホルダプレート 17…質量部材 e…オフセット量 P1…弾性中心 P2…重心
Claims (1)
- 【請求項1】 柱状の質量部材と、この質量部材の外周
に少なくとも該質量部材をはさんで対向するように配置
されるとともに車載部品に固定されるブラケットと、前
記質量部材とブラケットとの間に配置されて質量部材を
ブラケットに弾性的に支持させる複数の弾性体とを備
え、車載部品の上下方向の振動と車両前後方向もしくは
車幅方向の水平方向の振動とを減衰させるようにした自
動車用ダイナミックダンパーにおいて、前記質量部材と複数の弾性体との間にホルダプレートを
配置して該ホルダプレートを複数の弾性体に固定支持さ
せるとともに、前記 ホルダプレートに対して質量部材を
振動減衰方向である上下方向および水平方向のうちのい
ずれか一方の方向にスライド可能に抱持させて、そのス
ライド方向と直交する他方の振動減衰方向の固有振動数
を調整可能に構成してなり、 前記各弾性体は、質量部材のスライド方向と直交する方
向で該質量部材をはさんで対向していて、かつ双方の振
動減衰方向を含む平面を対称面として左右対称に配置さ
れているとともに、 各弾性体の弾性中心と質量部材の重心とが質量部材のス
ライド方向と同方向に延びる同一軸線上に位置してい
て、かつ質量部材のスライド方向においては前記他方の
振動減衰方向で要求される振動減衰性能に応じて各弾性
体の弾性中心と質量部材の重心とが相互にオフセットし
て該質量部材が固定されていることを特徴とする自動車
用ダイナミックダンパー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157952A JP2662108B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 自動車用ダイナミックダンパー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157952A JP2662108B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 自動車用ダイナミックダンパー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0510385A JPH0510385A (ja) | 1993-01-19 |
JP2662108B2 true JP2662108B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=15661051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3157952A Expired - Lifetime JP2662108B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 自動車用ダイナミックダンパー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2662108B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11118647B2 (en) | 2018-09-24 | 2021-09-14 | Sumitomo Riko Company Limited | Vibration damper |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4233744B2 (ja) * | 2000-11-07 | 2009-03-04 | 三菱重工業株式会社 | 動吸振器の製造方法 |
KR101410649B1 (ko) * | 2012-12-05 | 2014-06-24 | 현대자동차주식회사 | 차량용 동흡진기 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01150245U (ja) * | 1988-04-11 | 1989-10-17 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3157952A patent/JP2662108B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11118647B2 (en) | 2018-09-24 | 2021-09-14 | Sumitomo Riko Company Limited | Vibration damper |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0510385A (ja) | 1993-01-19 |
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