JP2661460B2 - 発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

発光ダイオードの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エピタキシャル層を成
長させる際にメサ部の溶解を確実に防止し得る発光ダイ
オードの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、発光ダイオードとして、GaA
s基板上にAlGaAsのエピタキシャル層を複数層成
長させたエピタキシャルウェーハによって製作されたも
のが知られている。この発光ダイオードには、活性層の
AlAs混晶比により可視光用と赤外線用がある。特に
ヘテロ構造を用いた、シングルヘテロ構造(SH構造)
発光ダイオードとダブルヘテロ構造(DH構造)発光ダ
イオード(LED)は有名である。しかしこれらのLE
Dの場合、使用用途によっては発光出力及び応答速度が
不足することがあり、さらに発光出力が高く、応答速度
の速い発光ダイオードの開発が望まれている。
【0003】このような発光出力が高く応答速度の速い
発光ダイオードとしては、メサを形成した基板上にエピ
タキシャル層を成長させて製作したものがある。具体的
には図1に示すように、p型GaAs基板1に、n型A
lGaAs電流阻止層2、p型AlGaAsクラッド層
3、p型AlGaAs活性層4及びn型AlGaAsウ
ィンドウ層5を成長させて構成されている。p型GaA
s基板1の下側にはp型全面電極6が形成されており、
n型AlGaAsウィンドウ層5の上側にはn側円形電
極7が形成されている。そして、p型GaAs基板1の
上側には、複数のメサ部8が形成されている。このメサ
部8はマトリックス状に形成されている。また、図2に
示すように、メサ部9の数を少なくした構成(図2にお
いては一重のリング状)の発光ダイオードもある。これ
らの発光ダイオードは、発光出力が高く応答速度が速い
ことが確認されている。
【0004】これらの例としては、特開平3−1747
79号公報、特願平3−43235号明細書に記載のも
のがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記構成の発光ダイオ
ード用エピウェーハを成長させるためには、p型GaA
s基板1上でエピタキシャル成長させる際に、メサ部8
が溶けずに残ってその先端部をn型AlGaAs電流阻
止層2からわずかに出るように成形しなければならな
い。
【0006】しかし、実際にはエピタキシャル成長させ
るときにメサ部8が溶け、図3に示すように、メサ部8
の先端部がn型AlGaAs電流阻止層2に完全に埋没
してしまうことがある。これは図2に示すリング状のメ
サ部9においても同様である。そして、このような発光
ダイオードでは、n型AlGaAs電流阻止層2によっ
て電流を通電することができず、設定どおりの特性を有
する発光ダイオードを製造することができない。このた
めメサ部8,9を溶かさずにエピタキシャル成長できる
ようなエピタキシャル成長条件を見出す必要がある。
【0007】本発明は前記問題点に鑑みなされたもの
で、その目的はメサ部を形成したGaAs基板上でエピ
タキシャル成長させる際にメサ部が溶け出すのを確実に
防止し得る発光ダイオードの製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、一または複数のメサ部を形成したGaAs
基板上にGaAsまたはAlGaAsのエピタキシャル
層を形成したエピタキシャルウェーハを液相エピタキシ
ャル法により成長させる際に、前記エピタキシャル層
を、AlAs混晶比(X)と[1.25X−1 ≦log R≦1.
16X+0.3 ]の関係にある冷却速度(R)で冷却するこ
とを特徴とする。
【0009】
【作用】メサ部が溶け出さない液相エピタキシャル成長
条件は、AlAs混晶比(X)とエピ炉の冷却速度
(R)に依存している。本発明者は実験により、冷却速
度(R)とAlAs混晶比(X)とが前記の関係にある
場合に、メサ部の溶け出しのないエピタキシャル層の成
長が可能であることを見出した。これにより、エピタキ
シャル成長の際にメサ部が溶け出すことがなくなり、高
出力・高速の発光ダイオードを容易に製造することがで
きる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら説明する。なお、本実施例の製造方法に係る発光ダ
イオードは、前述した従来の発光ダイオードと同様であ
るため、本実施例でも図1及び図2を基に説明する。
【0011】図1に示す発光ダイオードの全体構造は、
前述したように、p型GaAs基板1、n型AlGaA
s電流阻止層2、p型AlGaAsクラッド層3、p型
AlGaAs活性層4及びn型AlGaAsウィンドウ
層5からなり、p型GaAs基板1の下側にp型全面電
極6、n型AlGaAsウィンドウ層5の上側にn側円
形電極7が形成されている。p型GaAs基板1の上側
には複数のメサ部8が形成されている。なお、メサ部8
と、このメサ部8の周囲に形成される電流阻止層2とで
電流狭窄層が形成され、電流阻止層2で電流を阻止して
メサ部分8だけに電流を流し狭窄している。
【0012】次に前記構成の発光ダイオードの製造方法
を、この方法を見出した経緯と共に説明する。
【0013】まずキャリア濃度が1×1019から2×1
19cm-3のZnをドープしたGaAs基板1に、円形
のメサ部8をホトリソグラフ法とドライエッチングとウ
エットエッチングによって形成する。このメサ部8の直
径は10μm、高さは15μmであり、このメサ部8を
40μm間隔でマトリックス状に形成する。このメサ部
8を形成したp型GaAs基板1上に、液相エピタキシ
ャル法でエピタキシャル層(2,3,4,5)を4層成
長させる。
【0014】n型AlGaAs電流阻止層2は、AlA
s混晶比を0.65とし、キャリア濃度を約5×1017cm
-3とし、膜厚を約15μmとした。p型AlGaAsク
ラッド層3は、AlAs混晶比を約0.65とし、キャリア
濃度を約5×1017cm-3とし、膜厚を約5μmとし
た。p型AlGaAs活性層4は、AlAs混晶比を約
0.35とし、キャリア濃度を約1×1018cm-3とし、膜
厚を1μmとした。更にn型AlGaAsウィンドウ層
5はAlAs混晶比を約0.55とし、キャリア濃度を約1
×1018cm-3とし、膜厚を40μmとした。
【0015】以上の寸法に設定したエピタキシャル層
を、まず冷却速度(R)を 0.2℃/min にして成長させ
たところ、メサ部8は溶けてしまい、前述した図3のよ
うになった。
【0016】次に、電流阻止層2全体とクラッド層3の
一部であるメサ部8を含む部分のエピタキシャル層を成
長させる際に、冷却速度を20℃/min まで速くしてみ
たところ、メサ部8を溶かすことなくエピタキシャル層
2,3を成長させることができた。さらに、冷却速度を
10℃/min にして成長させたところ、メサ部8が溶け
出すことはなかったが、発光ダイオードの輝度が大幅に
低下してしまった。
【0017】赤外発光ダイオードに関して前記同様の実
験をしてみたところ、同じ様な傾向のあることが分かっ
た。また、冷却速度の値は赤色発光ダイオードと異なっ
ていることが分かった。
【0018】そこで、メサ部8をエピタキシャル成長で
埋める際に、メサ部8の溶解限度におけるエピタキシャ
ル層の冷却速度(R)とAlAs混晶比(X)との関係
について調べた。この結果を図4のグラフに示す。図4
のグラフにおいて縦線は冷却速度R(℃/min )、横線
はAlAs混晶比Xである。図中の○はメサ部8が溶け
ることなく元の形状を維持している状態、△はメサ部8
が溶け始めた状態、×は完全に溶けた状態を示す。
【0019】このグラフから分るように、全体的に見て
冷却速度Rが遅いとメサ部8は溶けやすく、混晶比Xが
高いほど冷却速度Rを速めなければならない。また、冷
却速度Rをある値以上に速くすると、発光出力が低下す
る。図4は発光出力が最高値の2分の1になったときの
値を示している。
【0020】以上の結果から、発光ダイオードを製造す
る際には、メサ部8を溶かさずに、かつ発光出力を高く
維持するため、冷却速度Rがある範囲内になければなら
ないことが分かった。
【0021】具体的には、グラフにおいて、溶けること
なく元の形状を維持している部分と完全に溶けた部分の
境界にある2つの直線(ほぼ、メサ部8が溶け始めた△
の部分をつなぐ線)から冷却速度Rの範囲を決定でき
る。即ち、グラフ中の下方の直線11はlog R=1.25X
−1となり、上方の直線12はlog R=[(1 −log2)
/0.6 ]X+log2=1.16X+0.3 となった。このため、
冷却速度(R)は、AlAs混晶比(X)と1.25X−1
≦log R≦1.16X+0.3 の関係になるように設定する。
【0022】この設定範囲内の冷却速度(R)で、エピ
タキシャル層を成長させたところ、メサ部8を溶かすこ
となく、確実にエピタキシャル層を形成することができ
た。
【0023】この結果、メサ部8を備えた高出力・高速
の発光ダイオードを設定通りの機能を維持して確実に製
造することができるようになる。
【0024】なお、前記実施例では、電流阻止層2全体
とクラッド層3の一部であるメサ部8を含む部分の両方
のエピタキシャル成長の際に、冷却速度(R)を前記設
定範囲にしたが、電流阻止層2とクラッド層3の一方に
ついてのみ前記冷却速度(R)で冷却するようにしても
よい。また、クラッド層3については、その一部だけを
前記冷却速度(R)で冷却するだけでなく、全部を冷却
するようにしてもよい。
【0025】電流狭窄層の冷却速度(R)のみを前記設
定範囲にする場合は、電流狭窄層がメサ部8を覆うほど
厚いときに効果的である。活性層4のみを前記設定範囲
にする場合は、電流狭窄層を薄く(例えば1μm程度)
して活性層4を厚く成長させたときに効果的である。こ
れ以外に、電流狭窄層全部と活性層4の一部を前記設定
範囲にする場合、電流狭窄層の一部と活性層4の全部を
前記設定範囲にする場合、電流狭窄層一部と活性層4の
一部を前記設定範囲にする場合等、各層の厚さ違いを考
慮して、メサ部8を埋めるために結晶成長させている時
間帯における冷却速度(R)のみを前記設定範囲にすれ
ば、前記実施例の作用、効果を奏することができる。
【0026】さらに、前記実施例ではメサ部をマトリッ
クス状に形成した基板上にエピタキシャル層を成長させ
て製作した発光ダイオードの場合について述べたが、図
2に示すリング状メサ部9を形成した基板上にエピタキ
シャル層を成長させて製造した発光ダイオードの場合に
ついても、前記実施例同様の作用、効果を奏することが
できる。
【0027】また、エピタキシャル成長させる層として
は、前記実施例の場合以外に、電流阻止層2とクラッド
層3の間に光反射層を設けたり、発光輝度をより高くす
るためにコンタクト層または電流拡散層等を設けること
もある。この場合も前記実施例同様の作用、効果を奏す
ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明の発光ダイ
オードの製造方法によれば次のような効果を奏すること
ができる。
【0029】冷却速度(R)をAlAs混晶比(X)と
[1.25X−1 ≦log R≦1.16X+0.3 ]の関係内に設定
してエピタキシャル層を成長させるようにしたので、メ
サ部を溶かすことなく設計通りのエピタキシャル層を成
長させることができるようになる。この結果、特性の安
定した発光ダイオードを製造することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】マトリックス状のメサ部を形成した基板を持つ
DH構造の発光ダイオードを示す断面図である。
【図2】リング状のメサ部を形成した基板を持つDH構
造の発光ダイオードを示す断面図である。
【図3】従来の製造方法によって発光ダイオードを製造
した例を示す断面図である。
【図4】メサ部の溶解限度におけるエピタキシャル成長
時の冷却速度RとAlAs混晶比Xとの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 p型GaAs基板 2 n型AlGaAs電流阻止層 3 p型AlGaAsクラッド層 4 p型AlGaAs活性層 5 n型AlGaAsウィンドウ層 6 p型電極 7 n側電極 8 メサ部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一または複数のメサ部を形成したGaAs
    基板上にGaAsまたはAlGaAsのエピタキシャル
    層を形成したエピタキシャルウェーハを液相エピタキシ
    ャル法により成長させる際に、前記エピタキシャル層
    を、AlAs混晶比(X)と[1.25X−1 ≦log R≦1.
    16X+0.3 ]の関係にある冷却速度(R)で冷却するこ
    とを特徴とする発光ダイオードの製造方法。
JP12617292A 1992-05-19 1992-05-19 発光ダイオードの製造方法 Expired - Lifetime JP2661460B2 (ja)

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JP2002261388A (ja) * 2001-02-27 2002-09-13 Ricoh Co Ltd 面発光型半導体レーザ素子チップおよび光通信システム

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