JP2661132B2 - 試料中の過酸化水素の測定試薬、その測定方法及び測定装置 - Google Patents

試料中の過酸化水素の測定試薬、その測定方法及び測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、試料中の過酸化水素の測定試薬、その測定
方法及び測定装置に関する。
B.発明の概要 本発明は、触媒の存在下で発光試薬と過酸化水素との
反応による発光を検知して測定試料中の過酸化水素を測
定する方法において、発光試薬にカタラーゼ又は固定化
カタラーゼを作用させて、発光試薬中に含まれる過酸化
水素を分解除去することにより過酸化水素の測定に適し
た発光試薬を生成し、この発光試薬を用いることによっ
て測定対象である試料中の過酸化水素の濃度が比較的低
い場合でも高精度に定量することができるようにした測
定方法、測定装置及び装置試薬を提供するものである。
C.従来の技術 過酸化水素の定量は、特に臨床検査の分野において
は、重要な役割を果たしている。生体中のグルコース、
コレステロール、アミノ酸、ポリアミン等の成分の分析
には、これらの成分を酸化酵素等と酵素反応させ、その
際に生成した過酸化水素を定量することにより、上記生
体中の成分を分析する方法が採用されている。
近年、臨床検査における免疫分析法の1つとして注目
されている酵素免疫分析法(Enzyme Immunoassay Metho
d、EIA法)においては、ホルモンや蛋白質等の抗原又は
抗体にグルコースオキシデーゼ等の酸化酵素を標識し、
それを基質(酵素がグルコースオキシデーゼの場合はグ
ルコース)と酵素反応させ、発生する過酸化水素濃度を
4−アミノアンチピリン等の色素を用いて吸光度により
定量することにより、抗原又は抗体の分析が行われる。
また、色素の変わりに過酸化水素と反応して酸化触媒
存在下で発光するルミノールやルシゲニン等の化学発光
物質を用いるEIV法の改良法場合、高感度に過酸化水素
を測定できるので、生体中の成分の分析には特に有効な
方法である。
このような方法により生体中の成分の分析を行う場合
には、試料中の過酸化水素を正確に定量することが極め
て重要である。
上記の分析方法では、一般に、測定対象物質を加えな
いで、発光試薬、触媒及び過酸化水素を混合して発光試
薬を発光させ、過酸化水素と発光量の関係を示す検量線
を予め作成し、それに基づいて、測定対象物質の酵素反
応によって発生した過酸化水素の定量が行われる。
D.発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のように発光物質を触媒存在下で
発光させて過酸化水素を定量する場合、発光物質及び触
媒の水溶液中に微量の過酸化水素が存在しているため、
過酸化水素濃度が10-6mol/以下の領域では、発光物質
に含まれる過酸化水素が発光に関与する割合が大きく、
実際に酵素反応によって生成された過酸化水素の定量を
正確に行うことが困難である。
従って、本発明には、測定対象である過酸化水素が低
濃度であっても精度よく測定できる過酸化水素の測定試
薬及び測定方法を提供することを目的とする。
E.課題を解決するための手段及び作用 上記目的を達成するため、第1の発明によれば、触媒
の存在下で発光試薬を測定試料に添加して測定試料中の
過酸化水素を測定する方法は、発光試薬水溶液にカタラ
ーゼを添加して発光試薬水溶液中に含まれる過酸化水素
を分解除去し、カタラーゼの過酸化水素分解能を抑制す
るカタラーゼ阻害剤を添加する操作を行うことにより、
過酸化水素の測定に適した試薬を生成し、その試薬を測
定試料に添加して測定試料中の過酸化水素を測定するこ
とにより構成される。
また、第2の発明によれば、触媒の存在下で発光試薬
を測定試料に添加して測定試料中の過酸化水素を測定す
る方法は、予めカタラーゼを10乃至200U/mlの濃度にな
るように発光試薬水溶液に添加して、発光試薬水溶液中
の過酸化水素を分解除去することにより、過酸化水素の
測定に適した試薬を生成し、その試薬を測定試料に添加
して測定試料中の過酸化水素を測定することにより構成
される。
また、第3及び第4の発明によれば、触媒の存在下で
発光試薬を測定試料に添加して測定試料中の過酸化水素
を測定する方法は、固定化カタラーゼを充填したカラム
に発光試薬水溶液を通すことにより、又は固定化カタラ
ーゼを発光試薬水溶液に添加することにより、発光試薬
水溶液中の過酸化水素を分解除去して、過酸化水素の測
定に適した試薬を生成し、その試薬を測定試料に添加し
て測定試料中の過酸化水素を測定することにより構成さ
れる。
また、第5の発明によれば、触媒の存在下で測定試料
に添加されて測定試料中の過酸化水素の測定に使用され
る過酸化水素の測定試薬は、発光試薬と全量に対して10
乃至200U/mlの濃度のカタラーゼから成る。
また、第6の発明によれば、触媒の存在下で測定試料
に添加されて測定試料中の過酸化水素の測定に使用され
る過酸化水素の測定試薬は、固定化カタラーゼが添加さ
れた発光試薬水溶液から成る。
また、第7の発明によれば、触媒存在下における発光
試薬と測定試料中の過酸化水素との反応による発光を検
知して測定試料中の過酸化水素を測定する装置は、発光
試薬水溶液を貯蔵する第1のタンクと、触媒水溶液を貯
蔵する第2のタンクと、外光の入射を遮断可能な密閉構
造から成りセルを収納する測定室と、固定化カタラーゼ
を充填したカラムと、発光試薬水溶液及び触媒水溶液を
第1及び第2のタンクからカラムを介して測定室内のセ
ルに導入する第1の手段と、測定室内のセル内で生じた
光の発光量を測定する第2の手段により構成される。
さらに、第8の発明によれば、触媒存在下における発
光試薬と測定試料中の過酸化水素との反応による発光を
検知して測定試料中の過酸化水素を測定する装置は、発
光試薬水溶液と固定化カタラーゼを貯蔵する第1のタン
クと、触媒水溶液と固定化カタラーゼを貯蔵する第2の
タンクと、外光の入射を遮断可能な密閉構造から成りセ
ルを収納する測定室と、発光試薬水溶液及び触媒水溶液
を第1及び第2のタンクからカラムを介して測定室内の
セルに導入する第1の手段と、測定室内のセル内で生じ
た光の発光量を測定する第2の手段により構成される。
上記のように、本発明は触媒の存在下で発光試薬と過
酸化水素との反応による発光を検知して測定試料中の過
酸化水素を測定する方法において、予め発光試薬水溶液
をカタラーゼ又は固定化カタラーゼと作用させ、発光試
薬中に含まれる過酸化水素を分解除去しておき、この試
薬を用いて測定対象である過酸化水素の定量を行うこと
により、低濃度の過酸化水素の場合であっても、精度よ
く測定できるようになる。
カタラーゼを使用する場合には、発光試薬水溶液中に
存在する過酸化水素を十分に分解除去できるとともに、
測定対象となる過酸化水素を分解除去しないように必要
がある。そのため、本発明によれば、発光試薬水溶液に
カタラーゼを添加した後に、カタラーゼの過酸化水素分
解能を抑制するカタラーゼ阻害剤を添加するか、又は予
めカタラーゼを全量に対して10乃至200U/mlの濃度にな
るように発光試薬水溶液に添加することにより、測定対
象となる過酸化水素の分解除去を防止することができ
る。カタラーゼ阻害剤としては、アジ化ナトリウム等を
使用することができる。
また、固定化カタラーゼを使用する場合には、上記操
作を行う必要はない。この場合、固定化カタラーゼは、
水不溶性担体を多官能性試薬と反応させて担体を官能化
させ、これにカタラーゼを固定化させることにより生成
することができる。水不溶性担体として、アミノプロピ
ル−CPG等の多孔性ガラス、セラミックボール等を使用
することができ、多官能性試薬としてグルタルアルデヒ
ドを使用することができる。
本発明による過酸化水素の測定試薬は、例えば、ルミ
ノール、イソルミノール、ルシゲニン、ロフィン、ピロ
ガロール、ガーリック酸、アリルシュウ酸エステル、ア
クリジニウム塩などのような、触媒存在下で過酸化水素
と反応して発光する発光試薬から生成することができ
る。
また、上記のような発光試薬を使用した場合には、触
媒として、フェリシアン化カリウム、マイクロペルオキ
シダーゼ、ペルオキシダーゼなどのF2+を含むヘム構造
を有するもの、あるいはCu2+イオン、Co2+イオン等を含
むものを使用することができる。
本発明の過酸化水素の測定試薬は、生体中のグルコー
ス、コレステロール、アミノ酸、ポリアミン等の成分の
ように、酸化酵素等と反応して過酸化水素を生成する成
分の分析に使用することができる。また、ホルモンや蛋
白質等の抗原又は抗体にグルコースオキシダーゼ等の酸
化酵素を標識し、それを基質と酵素反応させることによ
り生成した過酸化水素を定量する場合にも用いることが
できる。
尚、本発明による発光試薬は、測定対象となる過酸化
水素に直接添加して使用することができ、長期間の保存
が可能である。
F.実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1] 2×10-7mol/のルミノール(発光試薬)(0.2M 炭
酸緩衝液 pH9.8)に、カタラーゼをその濃度が100U/ml
になるように添加し、室温で1時間反応させた。その
後、この反応液にアジ化ナトリウム(NaN3)をその濃度
が0.01mol/になるように添加した。この溶液を以下に
おいて溶液Aという。この溶液A0.5mlと5×10-6mol/
のマイクロペルオキシダーゼ(触媒)0.5mlを、10-3〜1
0-9mol/の過酸化水素水溶液(測定試薬)0.1mlに添加
し、反応により生ずる発光の1〜15秒間の発光量を、ル
ミノメータUPD−8000(明電舎製)により測定した。
比較例として、10-3〜10-9mol/の過酸化水素溶液0.
1mlに、カタラーゼによる処理を行わない2×10-7mol/
のルミノール0.5mlと5×10-6mol/のマイクロペル
オキシダーゼ0.5mlを加え、同様の方法により、発光量
を測定した(比較例1)。
これらの測定結果を第1図に示す。第1図に示すよう
に、比較例1の場合、過酸化水素濃度が10-7mol/以下
の低濃度領域においては、ルミノール中の過酸化水素が
発光に関与する割合が大きいため、実際に加えた過酸化
水素による発光よりも発光量が増大し、バックグラウン
ドの影響が大きく現れて、測定が困難であることがわか
る。一方、本実施例の場合は、過酸化水素濃度が10-8mo
l/程度までバックグラウンドの影響が比較的小さいも
のとなっており、このような低濃度の領域まで測定可能
であることがわかる。
[実施例2] 10-4〜10-9mol/の過酸化水素水溶液0.1mlに、実施
例1の溶液A0.5mlと6×10-3mol/のフェリシアン化カ
リウム0.5mlを添加し、添加後15秒後からの発光量を16
〜45秒間の積分値としてルミノメータUPD−8000で測定
し、添加後一定時間(添加してからセルを測定位置にセ
ットする時間に対応)経過後においても上記実施例1と
同様の効果が得られるかどうかを調べた。
比較例として、10-4〜10-9mol/の過酸化水素溶液0.
1mlの各々に、カタラーゼによる処理を行わないルミノ
ール0.5mlとフェリシアン化カリウム0.5mlを加え、同様
の方法により、発光量を測定した(比較例2)。
これらの測定結果を第2図に示す。第2図に示すよう
に、過酸化水素水溶液に溶液Aを添加した後一定時間を
経過しても上記実施例1の場合と同様の効果が得られる
ことがわかる。従って、本発明による過酸化水素測定用
試薬が、自動分注装置を使用した場合(実施例1)のみ
ならず、手動により分注した場合にも適用できることが
わかった。
[実施例3] 2×10-7mol/のルミノールと5×10-6mol/のマイ
クロペルオキシダーゼを混合し、この混合物にカタラー
ゼをその濃度が500U/ml、100U/ml、1U/mlとなるように
添加し、1時間放置した。これらの溶液各0.5mlを10-3
〜10-9mol/の過酸化水素水溶液0.1mlに添加し、その
発光量をルミノメータUPD−8000で測定して、最適なカ
タラーゼ濃度を決定した。
比較例として、2×10-7mol/のルミノールと5×10
-6mol/のマイクロペルオキシダーゼ各0.5mlを10-3〜1
0-9mol/の過酸化水素水溶液に添加し、同様の方法に
より、発光量を測定した(比較例3)。
これらの結果を第3図に示す。第3図に示すように、
カタラーゼ濃度500U/mlの場合、ブランク値は低下する
が、溶液中のカタラーゼが過剰となり、測定試料である
過酸化水素まで分解して、測定値を全体的に低下させ
た。一方、カタラーゼ濃度1U/mlの場合、カタラーゼ濃
度が低すぎて、ルミノール中の過酸化水素を充分に分解
させることができず、ブランク値を低下させることがで
きなかった。この場合、最適な濃度は100U/mlであるこ
とがわかる。
[実施例4] 試薬に添加するカタラーゼの最適濃度をさらに具体的
に決定するために、2×10-7mol/のルミノールと5×
10-6mol/のマイクロペルオキシダーゼの混合液に、カ
タラーゼをその濃度が200U/ml、100U/ml、10U/mlとなる
ように添加し、1時間放置した。これらの溶液各0.5ml
を10-3〜10-9mol/の過酸化水素水溶液0.1mlに添加
し、その発光量をルミノメータUPD−8000で測定した。
比較例として、2×10-7mol/のルミノールと5×10
-6mol/のマイクロペルオキシダーゼの混合液に、カタ
ラーゼのその濃度が250U/ml(比較例4−1)及び5U/ml
(比較例4−2)となるように添加し、1時間放置し
た。これらの試薬各0.5mlを10-3〜10-9mol/の過酸化
水素水溶液0.1mlに添加し、同様の方法により、発光量
を測定した。
これらの結果を第4図に示す。第4図に示されるよう
に、カタラーゼ濃度が200U/ml、100U/ml、10U/mlの場合
は、ブランク値を低下させて、測定感度を向上させるこ
とができるとともに、試薬中のカタラーゼが測定試料で
ある過酸化水素を分解することもなかった。しかし、そ
れ以上の濃度(250U/ml)では、ブランク値は低下する
が、溶液中のカタラーゼが過剰となり、測定試料である
過酸化水素まで分解して、測定値を全体的に低下させ
た。一方、カタラーゼ濃度5U/mlの場合、カタラーゼ濃
度が低すぎて、ルミノール中の過酸化水素を充分に分解
させることができず、ブランク値を低下させることがで
きなかった。従って、カタラーゼの最適な濃度は10乃至
200U/mlであることがわかった。
[実施例5] 上記の条件を満たす試薬を自動分注システムに用いた
場合の測定時間について検討した。
2×10-7mol/のルミノールと5×10-6mol/のマイ
クロペルオキシダーゼの混合液にカタラーゼをその濃度
が100U/mlとなるように添加し、室温で1時間放置し
た。この試薬0.5mlと10-3〜10-9mol/の過酸化水素水
溶液0.1mlを自動分注システムにより測定セルに注いで
混合し、混合後1〜15秒の15秒間の発光量をルミノメー
タUPD−8000により積分値として測定した。
比較例として、上記と同様の方法により、混合後16〜
30秒の15秒間の発光量の積分値を求めた(比較例5)。
これらの結果を第5図に示す。参考のため、第7図に
は上記比較例3の結果も示している。第5図に示される
ように、比較例5の場合、ブランク値は低下するが、各
濃度の過酸化水素における測定値が全体的に低下してい
るのがわかる。これは、過酸化水素による発光を測定す
る場合、その発光のピーク値は試薬を試料に添加してか
ら2〜3秒後であるので(第6図)、実施例5の場合は
ピーク値を含めて測定しているのに対し、比較例5はピ
ーク値を過ぎて発光の減衰状態において測定しているた
めである。従って、本発明の過酸化水素測定試薬は、手
動により試薬を添加した後にセルをセットして測定する
場合よりも、自動分注装置を用いて1〜15秒間の積分値
として発光量を測定した方が、より効果的であることが
わかる。
[実施例6] カタラーゼを添加した2×10-7mol/のルミノールと
6×10-3mol/のフェリシアン化カリウムを混合し、混
合直後、30分後、1時間後、5時間後、10時間後、15時
間後、20時間後、及び24時間後の発光量(1〜15秒間の
積分値)をルミノメータUPD−8000で測定し、本発明の
試薬のブランク値の安定性を調べた。その結果を第7図
に示す。第7図に示すように、本発明による試薬は、混
合後30経過後では、時間の経過にかかわらず一定である
ことがわかった。
また、同様の混合物を、混合した日、1週間後、及び
1箇月後の発光量についても測定した。この結果を第8
図に示す。第8図に示すように、ブランク値は1箇月経
過後でも一定であることがわかった。
[実施例7] 水不溶性担体を多官能性試薬と反応させて担体を官能
化させ、これにカタラーゼを固定化させて、固定化カタ
ラーゼを生成した。水不溶性担体としてアミノプロピル
−CPG(多孔性ガラスの一種であり、修飾型)(孔径 1
56(ト)、120〜200mesh、ELECTRO−NUCLEONICS INC
製)を使用し、多官能性試薬としてグルタルアルデヒド
を使用した。本実施例では、アミノロピルCPG1gをグル
タルアルデヒドの2.5%溶液(0.01%リン酸緩衝液)25m
lを室温で3時間反応させて、アルデヒドCPGを生成し、
これにカタラーゼ100,000U/ml溶液(0.01%リン酸緩衝
液2ml)2mlを室温で3時間反応させて、固定化カタラー
ゼを生成した。
次に、固定化カタラーゼを充填したカラムに、発光試
薬であるルミノールを通した。この溶液0.5mlとマイク
ロペルオキシダーゼ0.5mlを、それぞれ10-3〜10-9mol/
の過酸化水素水0.1mlに添加し、添加後1〜15秒間の
積分値としてそれぞれの反応による発光量をルミノメー
タで測定。
比較例として、過酸化水素0.1mlに、固定化カタラー
ゼを作用させないルミノールを使用して、同様の方法に
より、発光量を測定した(比較例7)。
これらの測定結果を第9図に示す。第9図に示すよう
に、比較例7では、過酸化水素濃度が10-7mol/以下の
低濃度領域においては、ルミノール中の過酸化水素が発
光に関与する割合が大きく、実際に加えた過酸化水素の
定量を正確に行うことが出来ない。即ち、10-7mol/以
下では、バックグラウンドの影響が大きく現れ、測定が
困難である。一方、本実施例の場合は、過酸化水素濃度
が10-8mol/程度までバックグラウンドの影響が比較的
小さいものとなっており、このような低濃度の領域まで
測定可能であることがわかる。
また、本実施例による測定方法は、第10図に示す装置
によって行うことが出来る。第10図において、試薬タン
ク1はルミノール等の発光試薬を導入するタンクであ
り、試薬タンク2はマイクロペルオキシダーゼ等の触媒
を導入するタンクである。発光試薬及び触媒は、それぞ
れポンプ3及び固定化カタラーゼ充填カラム4を介し
て、暗箱5内に設けられたセル6内で混合され、反応に
よる試料7からの発光は、光電子増倍管8により検知さ
れる。
[実施例8] 実施例7において生成した固定化カタラーゼをナイロ
ン網の袋に入れ、それをルミノール100mlとマイクロペ
ルオキシダーゼ100mlのそれぞれに予め添加しておい
た。
このルミノール0.5mlとマイクロペルオキシダーゼ0.5
mlを、それぞれ10-4〜10-9mol/の過酸化水素0.1mlに
添加し、反応により生ずる発光の発光量をルミノメータ
UPD−8000で測定した。
比較例として、固定化カタラーゼを添加しないルミノ
ールとマイクロペルオキシダーゼを使用して、同様の方
法により、過酸化水素による発光の発光量を測定した。
これらの結果を第11図に示す。第11図に示すように、
本実施例も実施例7と同様の結果が得られた。
また、本実施例による測定方法は、第12図に示す装置
によって行うことが出来る。第12図において、試薬タン
ク11はルミノール等の発光試薬を導入するタンクであ
り、試薬タンク12はマイクロペルオキシダーゼ等の触媒
を導入するタンクである。試薬タンク11及び12には、ナ
イロン網に充填した固定化カタラーゼ13が入っている。
発光試薬及び触媒は、それぞれポンプ14を介して、暗箱
15内に設けられたセル16内で混合され、反応による試料
17からの発光は、光電子増倍管18により検知される。
G.発明の効果 本発明は、以上のように構成したので、以下のような
効果を奏する。
請求項1記載の方法によれば、触媒の存在下で発光試
薬と過酸化水素との反応による発光を検知して測定試料
中の過酸化水素を測定する方法における発光試薬にカタ
ラーゼを添加することにより、発光試薬中の過酸化水素
を予め分解除去しているので、測定対象である過酸化水
素の定量を正確に行うことができ、特に過酸化水素の低
濃度領域における測定精度を従来よりも向上させること
が出来る。また、発光試薬中の過酸化水素を分解除去し
た後にカタラーゼを除去する操作又はカタラーゼの過酸
化水素分解能を抑制するカタラーゼ阻害剤を添加する操
作を行っているので、発光試薬を測定試料に添加した後
に測定試料中の過酸化水素を分解してしまうことがな
い。
請求項2項記載の方法によれば、請求項1に記載した
測定試料中の過酸化水落を測定する方法において、予め
発光試薬中の過酸化水素の分解除去に適する量のカタラ
ーゼを発光試薬に添加するので、発光試薬中に残存する
カタラーゼを除去する操作及びカタラーゼの過酸化水素
分解能を抑制するカタラーゼ阻害剤を添加する操作を行
う必要がない。
請求項3項乃至4項記載の方法によれば、触媒の存在
下で発光試薬と過酸化水素との反応による発光を検知し
て測定試料中の過酸化水素を測定する方法における発光
試薬中の過酸化水素の分解除去に固定化カタラーゼを使
用しているので、請求項2項の場合と同様に発光試薬中
に残存するカタラーゼを除去する操作及びカタラーゼの
過酸化水素分解能を抑制するカタラーゼ阻害剤を添加す
る操作を行う必要がない。
請求項5項及び6項記載の測定試料によれば、請求項
2項乃至4項と同様な効果が得られる。
請求項7項及び8項の装置によれば、請求項3項乃至
4項と同様な効果を得るための装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例及びその比較例における過酸化水素
濃度と発光量との関係を示す検量線図、第2図は第2実
施例とその比較例における過酸化水素濃度と発光量との
関係を示す検量線図、第3図は第3実施例及びその比較
例における過酸化水素濃度と発光量との関係を示す検量
線図、第4図は本発明の第4実施例及びその比較例にお
ける過酸化水素濃度と発光量との関係を示す検量線図、
第5図は本発明の第5実施例及びその比較例における過
酸化水素濃度と発光量との関係を示す検量線図、第6図
は時間の経過に対する過酸化水素による発光の発光量を
示す図、第7図及び第8図は本発明の第6実施例におけ
る過酸化水素による発光の発光量と経過時間との関係を
示す図、第9図は第7実施例及びその比較例における過
酸化水素濃度と発光量との関係を示す図、第10図は第7
実施例による測定方法を行うための装置の概略図、第11
図は本発明の第8実施例及びその比較例における過酸化
水素濃度と発光量との関係を示す図、第12図は第8実施
例による測定方法を行うための装置の概略図である。 1、2、11、12……試料タンク 3、14……ポンプ 4……固定化カタラーゼ充填カラム 5、15……暗箱、6、16……セル 7、17……試料 8、18……光電子増倍管 13……ナイロン網に充填した固定化カタラーゼ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下で発光試薬と過酸化水素との
    反応による発光を検知して測定試料中の過酸化水素を測
    定する方法において、前記発光試薬水溶液にカタラーゼ
    を添加して発光試薬水溶液中に存在する過酸化水素を分
    解除去し、カタラーゼの過酸化水素分解能を抑制するカ
    タラーゼ阻害剤を添加する操作を行った後に、発光試薬
    を測定試料に添加することを特徴とする過酸化水素の測
    定方法。
  2. 【請求項2】触媒の存在下で発光試薬と過酸化水素との
    反応による発光を検知して測定試料中の過酸化水素を測
    定する方法において、予めカタラーゼを10乃至200U/ml
    の濃度になるように前記発光試薬水溶液に添加して、発
    光試薬水溶液中の過酸化水素を分解除去した後に、発光
    試薬を測定試料中に添加することを特徴とする過酸化水
    素の測定方法。
  3. 【請求項3】触媒の存在下で発光試薬と過酸化水素との
    反応による発光を検知して測定試料中の過酸化水素を測
    定する方法において、固定書カタラーゼを充填したカラ
    ムに前記発光試薬水溶液を通すことにより、発光試薬水
    溶液中に存在する過酸化水素を予め分解除去した後に、
    発光試薬を測定試料中に添加することを特徴とする過酸
    化水素の測定方法。
  4. 【請求項4】触媒の存在下で発光試薬と過酸化水素との
    反応による発光を検知して測定試料中の過酸化水素を測
    定する方法において、予め固定化カタラーゼを発光試薬
    水溶液に添加して発光試薬水溶液中の過酸化水素を分解
    除去した後に、発光試薬を測定試料に添加することを特
    徴とする過酸化水素の測定方法。
  5. 【請求項5】発光試薬と全量に対して10乃至200U/mlの
    濃度のカタラーゼの水溶液から成り、触媒存在下におい
    て測定試料中に添加され、過酸化水素と反応して発生す
    る発光量から測定試料中の過酸化水素を測定することを
    特徴とする測定試薬。
  6. 【請求項6】固定化カタラーゼが添加された発光試薬水
    溶液から成り、触媒存在下において測定試料中に添加さ
    れ、過酸化水素と反応して発生する発光量から測定試料
    中の過酸化水素を測定することを特徴とする測定試薬。
  7. 【請求項7】触媒存在下における発光試薬と測定試料中
    の過酸化水素との反応による発光を検知して測定試料中
    の過酸化水素を測定する装置において、前記発光試薬の
    水溶液を貯蔵する第1のタンクと、前記触媒の水溶液を
    貯蔵する第2のタンクと、外光の入射を遮断可能な密閉
    構造から成りセルを収納する測定室と、固定化カタラー
    ゼを充填したカラムと、前記発光試薬及び触媒の水溶液
    を前記第1及び第2のタンクから前記カラムを介して前
    記測定室内のセルに導入する第1の手段と、前記測定室
    内のセル内で生じた光の発光量を測定する第2の手段か
    ら成ることを特徴とする、過酸化水素の測定装置。
  8. 【請求項8】触媒存在下における発光試薬と測定試料中
    の過酸化水素との反応による発光を検知して測定試料中
    の過酸化水素を測定する装置において、前記発光試薬の
    水溶液と固定化カタラーゼを貯蔵する第1のタンクと、
    前記触媒の水溶液と固定化カタラーゼを貯蔵する第2の
    タンクと、外光の入射を遮断可能な密閉構造から成りセ
    ルを収納する測定室と、前記発光試薬及び触媒の水溶液
    を前記第1及び第2のタンクから前記測定室内のセルに
    導入する第1の手段と、前記測定室内のセル内で生じた
    光の発光量を測定する第2の手段から成ることを特徴と
    する、過酸化水素の測定装置。
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