JP2661107B2 - サージノイズ吸収器 - Google Patents

サージノイズ吸収器

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JP2661107B2
JP2661107B2 JP4802488A JP4802488A JP2661107B2 JP 2661107 B2 JP2661107 B2 JP 2661107B2 JP 4802488 A JP4802488 A JP 4802488A JP 4802488 A JP4802488 A JP 4802488A JP 2661107 B2 JP2661107 B2 JP 2661107B2
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一英 海老根
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電源線および信号線から侵入するサージ
(誘電雷、誘電性負荷の開閉によるサージなど)や、電
圧レベルは低いが機器の誤動作やテレビジョン受像機、
ラジオ受信機などの雑音の原因になるノイズを抑制する
ためのサージノイズ吸収器に関するもので、特に、電源
線や信号線の入出力端子部に使用するタイプで大きな電
流のサージを対象とするサージノイズ吸収器に関するも
のである。
従来の技術 従来から、この種のサージノイズ吸収器としては、第
5図に示すような円板状の電圧依存性非直線抵抗体素子
または電圧依存性非直線抵抗特性を有するセラミック誘
電体素子(以下電圧依存性非直線素子という)が用いら
れている。これは第5図に示すように、素子体本部1の
相対向する電極(図示せず)面にリード線2a,2bを接続
し、素子本体部1の全体を外装樹脂3で覆ってなる構造
で、リード線2a,2bを利用して、電源線入出力部や信号
線入出力部の端子や回路部に挿入接続されて使用されて
いるものであった。
また、第6図に示すように同じく円板状の電圧依存性
非直線素子を用い、素子本体部4の一方の電極面にリー
ド線5a,5bを接続し、他方の電極面にリード線5cを接続
し、かつリード線5a,5bに各々ビーズ形フェライト磁性
体6a,6bを通した構造とし、素子本体部4の全体を外装
樹脂(第6図では図示せず)で覆ってなる構造のサージ
ノイズ吸収器も使用されている。
発明が解決しようとする課題 このような従来の構成では、端子部に1個以上の部品
を新たに装着する形でしか使用できず、装着性およびコ
スト(組付けコストなど)の点で問題があり、回路基板
の高集積化を阻害するという問題があった。また、リー
ド線に起因するインダクタンス成分が、サージノイズ抑
制効果に悪影響を与えるという問題があった。さらに、
素子の故障による事故に備えるために、電流ヒューズな
どの安全機構を外付けによって接続する必要があるもの
であった。
本発明はこのような問題点を解決するもので、サージ
ノイズの抑制効果に優れた小型で高性能なサージノイズ
吸収器を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明のサージノイズ吸収
器は、環状かつ両端面のみに電極を備えた電圧依存性非
直線抵抗特性を有する素子と、前記素子との一方の電極
と電気的に接続するように設けた環状の第1の金属製部
品と、前記第1の金属製部品の前記素子とは反対に設け
た環状の第1の磁性体と、この第1の磁性体と前記第1
の金属製部品と前記素子とを貫通するようにかつ前記第
1の金属製部品を介して前記素子と電気的に接続される
ように設けた第1の金属端子と、一端が前記素子の他方
の端面側の前記第1の金属端子の外周部を覆うように設
けた筒状の樹脂製部品と、前記素子の他方の電極と電気
的に接続するとともに前記樹脂製部品の前記第1の金属
端子側の外周部に前記第1の金属端子とは絶縁状態とな
るように設けた第2の金属製部品と、前記樹脂製部品の
他端に設けた第2の金属端子と、この第2の金属端子を
貫通するように設けた環状の第2の磁性体とを備え、前
記樹脂製部品の内部には電流ヒューズが内蔵されている
とともに、前記樹脂製部品内部において、前記第1の金
属端子と前記電流ヒューズと前記第2の金属端子とが電
気的に直列接続されており、前記第1及び第2の金属端
子の前記電流ヒューズとは反対側の端部は、リード線を
接続するための接続部を有し、前記第1の磁性体は前記
第1の金属端子に直列接続し、前記第2の磁性体は前記
第2の金属端子に直列接続したものである。
作用 この構成によると、電圧依存性非直線抵抗特性を有す
る素子にはリード線を接続しない構造となるため、従来
のようにリード線に起因するインンダクタンス成分がサ
ージノイズ抑制効果に悪影響を与えることがなく、サー
ジノイズに対して優れた抑制効果を有する。
また、第1の磁性体及び第2の磁性体によるインダク
タンス成分が線路に直列に挿入されることとなりサージ
ノイズ抑制効果をより一層向上させることができる。
さらに、第1及び第2の金属端子を電子機器の入、出
力端子として使用できるので、装着性及び組立コストな
どの面で優れ、高集積化が可能となり、小型化が図れ
る。
また、電流ヒューズを設けることにより、仮に故障が
発生したとしても周囲に悪影響を及ぼすのを防ぐことが
できる。
さらに、金属製部品の一方を電子機器のGND部に接続
すれば、線−GND間に電圧依存性非直線抵抗特性を有す
る素子が挿入されていることになり、また他の線に接続
すれば線間に挿入されていることとなる。
実施例 以下、本発明の一実施例について図面を参照しながら
説明する。
第1図a,bは本発明の一実施例によるサージノイズ吸
収器を示す半断面正面図と上面図である。第1図におい
て、7は例えば酸化亜鉛型の電圧依存性非直線抵抗体素
子または電圧依存性非直線抵抗特性を有するセラミック
誘電体素子(電圧依存性非直線素子)で、環状をしてい
る。8は上記素子7の一方の端面に設けられた電極、9
は素子7の他方の端面に設けられた電極である。10は上
記素子の中央部を貫通し、上記端面電極9と金属製部品
11を介して電気的に接続されている第1の金属端子で、
この第1の金属端子10と金属製部品11はねじ嵌合できる
ようになっている。12は上記第1の金属端子10の一方の
端部で、外周面側にねじ山が切られており、この端部12
にリード線(図示せず)を接続し、金属製ナット13でね
じ止めできる構造となっている。上記素子7を貫通した
第1の金属端子10の他方の端部の外周面側にねじ山が切
られており、内周面側にねじ山が切られた筒状の樹脂製
部品14の一端部がねじ嵌合されている。15はガラス管ヒ
ューズで、上記筒状の樹脂製部品14の内側に納められ、
その一端部が上記第1の金属端子10の他方の端部と電気
的に接続されている。また、上記ヒューズ15の他端部は
上記筒状の樹脂製部品14の他端部にねじ嵌合されてる第
2の金属端子16の一端部と電気的に接続されており、2
つの金属端子10,16とヒューズ15は直列接続された形と
なっている。上記第2の金属端子16はその一端部の外周
面側にねじ山が切られており、上記筒状の樹脂製部品14
の他端部内周面側に切られたねじ山とねじ嵌合されてい
る。そして、上記第2の金属端子16の他方の端部17は断
面部に示されているようにバナナチップ端子が挿入でき
るように内部を空洞化し、かつ外周面側にねじが切って
ある。18は内周面側にねじ山が切ってある樹脂製部品
で、上記第2の金属端子16の他方の端部17とねじ嵌合で
きるようになっており、その他方の端部17にリード線
(図示せず)を巻き、樹脂製部品18でねじ止めして使用
する形になっている。19は上記素子の7の一方の端面電
極8と電気的に接続されている環状をした第2の金属製
部品で、第1の金属端子10とは上記筒状の樹脂製部品14
によって電気的に絶縁されており、この第2の金属製部
品19は筒状の樹脂製部品14にねじ込みなどで取付けられ
ている。20および21は例えば環状のフェライト磁性体
で、それぞれ第2,第1の金属端子16,10に上記素子7を
はさみ込む形で通されている。
第2図a,bは本発明のサージノイズ吸収器を構成する
電圧依存性非直線素子を示す上面図と正面図、第3図a,
bは本発明の一実施例に使用したガラス管ヒューズの正
面図と上面図であり、22は金属製キャップ、23はガラス
管、24は上記ガラス管23に内蔵されている線ヒューズを
示している。
また、第4図は本発明のサージノイズ吸収器を用いた
際の電気的等価回路図を示している。
以上のように本実施例によれば、第2の金属製部品19
を電子機器の筐体などのGNDに接続し、第1の金属端子1
0の端部12に電子機器内部の入出リード線部を金属製ナ
ット13で接続し、かつ第2の金属端子16の端部17に外部
からの入出力リード線をバナナチップ端子などで接続す
れば、第4図に示すような電気的等価回路となり、線−
GND間に電圧依存性非直線抵抗素子7が挿入されること
になり、サージノイズの抑制ができる。また、電流ヒュ
ーズ15は図に示されているような形で挿入されることに
なり、素子7の故障などにより過電流が流れた場合、電
流を遮断する作用をする。さらに、素子7にはリード線
を使用しない構造となり、かつ端子構造となるため、直
列インダクタンスによる抑制効果の悪影響がないものと
なる。そして、フェライト磁性体20,21によるインダク
タンスは入出力線に直列に接続されることになるので、
サージノイズ抑制効果をさらに向上させることとなる。
また、別の部品を用いることなく電子機器の入出力端子
部として使用できる構造を有しているので、装着性およ
びコスト(組付けコストなど)の面で優れ、高集積化が
可能である。
発明の効果 以上本発明によると、電圧依存性非直線抵抗特性を有
する素子にはリード線を接続しない構造となるため、従
来のようにリード線に起因するインダクタンス成分がサ
ージノイズ抑制効果に悪影響を与えることなく、サージ
ノイズに対して優れた抑制効果を有する。
また第1の磁性体及び第2の磁性体によるインダクタ
ンス成分が線路に直列に挿入されることとなりサージノ
イズ抑制効果をより一層向上させることができる。
さらに、第1及び第2の金属端子を電子機器の入、出
力端子として使用できるので、装着性及び組立コストな
どの面で優れ、高集積化が可能となり、小型化が図れ
る。
また、電流ヒューズを設けることにより、仮に故障が
発生したとしても周囲に悪影響を及ぼすのを防ぐことが
できる。
さらに、金属製部品の一方を電子機器のGNDに接続す
れば、線−GND間に電圧依存性非直線抵抗特性を有する
素子が挿入されていることになり、また他の線に接続す
れば線間に挿入されていることとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは本発明の一実施例によるサージノイズ吸収
器を示す半断面正面図と上面図、第2図a,bは本発明の
サージノイズ吸収器を構成する電圧依存性非直線素子を
示す上面図と正面図、第3図a,bは本発明の一実施例に
用いるガラス管ヒューズの正面図と上面図、第4図は本
発明のサージノイズ吸収器を用いた際の電気的等価回路
を示す図、第5図および第6図はそれぞれ従来のサージ
ノイズ吸収器を示す図である。 7……電圧依存性非直線素子(電圧依存性非直線抵抗体
素子または電圧依存性非直線抵抗特性を有するセラミッ
ク誘電体素子)、8,9……端面の電極、10……第1の金
属端子、11……第1の金属製部品、12……端部、13……
金属製ナット、14……筒状の樹脂製部品、15……電流ヒ
ューズ、16……第2の金属端子、17……端部、18……樹
脂製部品、19……第2の金属製部品、20,21……磁性
体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状かつ両端面のみに電極を備えた電圧依
    存性非直線抵抗特性を有する素子と、前記素子との一方
    の電極と電気的に接続するように設けた環状の第1の金
    属製部品と、前記第1の金属製部品の前記素子とは反対
    側に設けた環状の第1の磁性体と、この第1の磁性体と
    前記第1の金属製部品と前記素子とを貫通するとともに
    前記第1の金属製部品を介して前記素子と電気的に接続
    されるように設けた第1の金属端子と、一端が前記素子
    の他方の端面側の前記第1の金属端子の外周部を覆うよ
    うに設けた筒状の樹脂製部品と、前記素子の他方の電極
    と電気的に接続するとともに前記樹脂製部品の前記第1
    の金属端子側の外周部に前記第1の金属端子とは絶縁状
    態となるように設けた第2の金属製部品と、前記樹脂製
    部品の他端に設けた第2の金属端子と、この第2の金属
    端子を貫通するように設けた環状の第2の磁性体とを備
    え、前記樹脂製部品の内部には電流ヒューズが内蔵され
    ているとともに、前記樹脂製部品内部において、前記第
    1の金属端子と前記電流ヒューズと前記第2の金属端子
    とが電気的に直列接続されており、前記第1及び第2の
    金属端子の前記電流ヒューズとは反対側の端部には、リ
    ード線を接続するための接続部を有し、前記第1の磁性
    体は前記第1の金属端子に直列接続し、前記第2の磁性
    体は前記第2の金属端子に直列接続したサージノイズ吸
    収器。
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