JP2658574B2 - 含フッ素ビタミンd▲下3▼類縁体 - Google Patents

含フッ素ビタミンd▲下3▼類縁体

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は腫瘍細胞の分化誘導作用などの優れた薬理効
果を有し、医薬品としての利用が期待される新規な含フ
ッ素ビタミンD3類縁体に関する。
発明の背景 ビタミンD3の生体内代謝産物であり活性型ビタミンD3
として知られている1α,25−ジヒドロキシビタミンD3
が、腸からのカルシウム吸収促進作用等を有し、骨病変
等の治療薬として有効であることが知られている。ま
た、最近、この活性型ビタミンDおよびその類縁化合物
に、癌化した細胞を正常細胞に戻す分化誘導作用(田中
弘文ら:生化学55巻、、第1323頁、1983年)が見い出さ
れ、実際にこれらのうちの一部のものは癌の進行を著し
く阻止する作用(K.W.Colt on et al.,Lancet,Jan.28.1
88頁、1989年)が認められている。しかし、これら活性
型ビタミンD類はカルシウム代謝に対して強力な作用を
示すことがよく知られており、高カルシウム血症を起こ
すので、高用量で使用することはできない。従って、こ
のような化合物は、例えば、白血病の治療のような薬物
を比較的高用量で連続投与することが必要である治療に
おいて薬物として使用するには、完全に満足できるもの
ではない。
発明の詳細な記載 本発明者らは、優れた細胞分化誘導作用を示すと共
に、副作用の少ない、すなわち高カルシウム血症を抑
え、カルシウム代謝における高い選択性を示す新規含フ
ッ素ビタミンD3類縁化合物の創製を目的として研究を行
い、所望の特性を有するビタミンD3を見いだし、本発明
を完成した。
本発明の目的は、薬理作用、特に細胞分化誘導作用に
基づく抗腫瘍作用を有する新規ビタミンD3類縁体を提供
することである。本発明のさらに他の目的は、該活性型
含フッ素ビタミンD3類縁体の製造に適した新規中間体を
提供することである。これらの本発明の目的および利点
は、下記の記載から当業者にとって明白である。
本発明で提供される含フッ素ビタミンD3類縁体は、一
般式: (式中R1、R2およびR3はそれぞれ独立して水素原子また
は水酸基の保護基である) で表される。
本明細書および請求の範囲において、水酸基の保護基
としては、メトキシメチル、エトキシエチル、メトキシ
エトキシメチル、テトラヒドロピラニル等のアセタール
系保護基を形成しうる基、トリメチルシリル、t−ブチ
ルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル等のシ
リルエーテル系の保護基、アセチルなどのアシル基など
が挙げられる。
前記一般式[I]で表わされる化合物の具体例として
は、下記のものが挙げられる。
1)化合物A:26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24
−ホモ−24−イン−1α,22S,25−トリヒドロキシビタ
ミンD3 2)化合物B:26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24
−ホモ−24−イン−1α,22R,25−トリヒドロキシビタ
ミンD3 3)化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)エーテル22−アセテート 4)化合物Bの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリ
ル)エーテル22−アセテート 本発明の化合物[I]は種々の方法で製造しうるが、
その最良の形態の一例を以下に示す。
即ち、一般式[II]: (式中R4は水酸基の保護基である) で表わされる「C,D環」フラグメントと、一般式[II
I]: (式中R2およびR3はそれぞれ水酸基の保護基であり、Ph
はフェニルを意味する) で表わされる保護「A環」フラグメントから誘導される
陰イオンとをカップリング反応させて本発明縮合体
[I]を得る。
化合物[II]と化合物[III]の上記カップリング反
応は、低温、例えば−100℃〜−50℃、好ましくは−78
℃〜−20℃で、エーテル系溶融(例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン(THF)など)中で行う。[A
環]フラグメントから対応カルバニオンへの転化は該フ
ラグメントをアルキルリチウム(例えばn−ブチルリチ
ウム)などの塩基で処理して行なう。反応時間は10分〜
24時間、好ましくは30分〜2時間である。得られる生成
物[I]をシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどの
公知の方法によって精製することができる。化合物
[I]からの水酸基の保護基の除去は公知の方法で行う
ことができる。
出発物質[II]は下記の反応工程で示される方法で製
造することができる。
(式中R4およびR5はそれぞれ水酸基の保護基であり、MO
Mはメトキシメチルを意味する。) 上記反応工程に従って、出発物質[II]([II−1]
および[II−2])を製造することができる。まず、ア
ルデヒド化合物(1)をブロミド化合物(2)と反応さ
せて化合物(3)および(4)を得、該化合物(3)お
よび(4)の水酸基を通常の方法を用いて水酸基の保護
基で保護する。得られる化合物(5)および(6)から
水酸基の保護基R5を除去し、得られる化合物(7)およ
び(8)を最後に酸化する。
発明の実施の最良の形態 以下、実施例、参考例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1 1−1)R4がアセチルである化合物[II−1]とR2およ
びR3がt−ブチルジメチルシリルである化合物[III]
のヴィティッヒ反応による化合物Aの1α,3−ビス(t
−ブチルジメチルシリル)エーテルの合成 R2およびR3がt−ブチルジメチルシリルである化合物
[III](1.0g)の無水テトラヒドロフラン溶液(10m
l)にn−ブチルリチウム(2.5M,0.68ml)を−78℃で加
え、混合液を5分間攪拌する。この溶液にR4がアセチル
である化合物[II−1](80mg)の無水テトラヒドロフ
ラン溶液(5ml)を加え、混合液を室温まで暖めた後、1
0分間攪拌する。反応混合液に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を水
洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、
残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の化合
物(106.9mg、収率78%)を無色固体で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.05(s,6H),0.06(s,6H),0.54
(s,3H),0.866(s,9H),0.875(s,9H),0.94(d,J=7.
1Hz,3H),4.86(d,J=2.8Hz,1H),5.18(d,J=2.8Hz,1
H),6.03(d,J=12.2Hz,1H),6.24(d,J=12.2Hz,1
H)。
IR(KBr):3431、2954、1221、834cm-1
1−2)脱シリル化による化合物Aの合成 実施例1−1で得たシリル化合物(99mg)に、イオン
交換樹脂(50W×4,3g)のメタノール懸濁液(30ml)を
加え、室温で24時間撹拌する。溶液濾過および溶媒留去
後、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、所望の
化合物A(66mg)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.58(s,3H),0.91(d,J=5.6Hz,3
H),3.85〜4.40(m,3H),4.91(brs,1H),5.29(brs,1
H),6.11(d,J=12Hz,1H),6.34(d,J=12Hz,1H)。
IR(KBr):3383、2948、1221、858cm-1
実施例2 R4がアセチルである化合物[II−2]からの化合物Bの
合成 化合物[II−1]の代わりに化合物[II−2]を用い
る以外は実施例1と同様の方法により、所望の化合物B
を無色固体で得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.56(s,3H),0.95(d,J=6Hz,3
H),2.59(dd,J=11Hz,3Hz),2.85(dd,J=11Hz,3Hz),
3.94(m,1H),4.23(m,1H),4.43(m,1H),5.00(brs,1
H),5.33(brs,1H),6.02(d,J=11Hz,1H),6.37(d,J
=11Hz,1H)。
参考例1 R5がt−ブチルジメチルシリルである化合物(1)を化
合物(2)と反応させることによるR5がt−ブチルジメ
チルシリルである化合物(3)および(4)の合成 R5がt−ブチルジメチルシリル基であるアルデヒド化
合物(1)(1.14g)とブロミド化合物(2)(2.30g)
のDMF溶液(8ml)に25℃にて亜鉛粉末(0.59g)を加
え、混合物を30分間撹拌する。飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えた後、エーテルで抽出する。エーテル層を水
洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、
残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、R5がt−ブ
チルジメチルシリルである化合物(3)(1.36g)およ
び化合物(4)(0.54g)を得る。
化合物(3)に関して:1H−NMR(CDCl3)δ:0.00(s,3
H),0.01(s,3H),0.01(s,3H),0.90(s,9H),0.91
(d,J=5Hz,3H),0.91(s,3H),2.32(dd,J=17Hz,5Hz,
1H),2.60(dd,J=17Hz,9Hz,1H),3.47(s,3H),3.95
(m,1H),4.00(brs,1H),5.07(d,J=25Hz,1H),5.09
(d,25Hz,1H)。
IR(KBr):3470、2250、1230cm-1
化合物(4)に関して:1H−NMR(CDCl3)δ:0.00(s,3
H),0.01(s,3H),0.89(s,9H),0.93(d,J=5Hz,3H),
0.95(s,3H),3.48(s,3H),3.89(m,1H),4.00(brs,1
H),5.08(d,J=25Hz,1H),5.10(d,J=25Hz,1H)。
IR(CHCl3):3520、2260、1230cm-1
参考例2 参考例1で得た化合物(3)の保護によるR4がアセチル
であり、R5がt−ブチルジメチルシリルである化合物
(5)の合成 参考例1で得た化合物(3)(149mg)、無水酢酸
(0.7ml)、ピリジン(1.2ml)および4−ジメチルアミ
ノピリジン(35mg)のジクロロメタン溶液(2.5ml)を
室温で18時間撹拌する。反応完了後、混合液をエーテル
で抽出し、エーテル抽出物を2%塩酸、5%重炭酸ナト
リウム水溶液および食塩水で洗浄する。溶媒留去後、残
渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、R4がアセチル
であり、R5がt−ブチルジメチルシリルである所望化合
物(5)(140mg)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.00(s,6H),0.88(s,9H),0.90
(s,3H),0.96(d,J=6.8Hz,3H),2.05(s,3H),3.43
(s,3H),3.98(brs,1H),5.03(s,2H),5.08(m,1
H)。
IR(ニート):2956,2256,1747,1472,1376cm-1
参考例3 参考例1で得た化合物(4)の保護によるR4がアセチル
であり、R5がt−ブチルジメチルシリルである化合物
(6)の合成 化合物(3)の代わりに参考例1で得た化合物(4)
を用いる以外は参考例2の方法と同様にして、R4がアセ
チルであり、R5がt−ブチルジメチルシリルである所望
化合物(6)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.00(s,3H),0.01(s,3H),0.88
(s,9H),0.92(s,3H),0.93(d,J=7Hz,3H),2.03(s,
3H),2.53(m,2H),3.43(s,3H),4.01(brs,1H),5.02
(d,J=25Hz,1H),5.04(d,J=25Hz,1H),5.11(m,1
H)。
融点:74.3℃〜75.5℃(エタノール)。
参考例4 参考例2で得た化合物(5)の脱保護によるR4がアセチ
ルである化合物(7)の合成 参考例2で得たアセテート化合物(5)(200ml)、
ジクロロメタン(2.4ml)、酢酸(2.4ml)および5%HC
l(0.4ml)の混合液を5時間還流する。反応完了後、混
合液を酢酸エチルで抽出し、抽出物を5%重炭酸ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、
R4がアセチルである所望化合物(7)(65mg、44%)を
得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.94(s,3H),0.98(d,J=6.8Hz,3
H),2.09(s,3H),4.09(brs,1H),4.77(s,1H),5.23
(m,1H)。
IR(KBr):3545,3219,2937,1719,1250,1200,958cm-1
参考例5 参考例3で得た化合物(6)の脱保護によるR4がアセチ
ルである化合物(8)の合成 化合物(5)の代わりに参考例3で得た化合物(6)
を用いる以外は参考例4の方法と同様にして、R4がアセ
チルである所望化合物(8)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.96(s,3H),0.97(d,J=7Hz,3
H),2.07(s,3H),2.46(m,2H),4.09(brs,1H),5.20
(m,1H)。
融点:156℃〜157.5℃(エーテル/ヘキサン)。
参考例6 参考例4で得た化合物(7)の酸化によるR4がアセチル
である化合物[II−1]の合成 クロロクロム酸ピリジニウム(PCC,50mg)のジクロロ
メタン溶液(2ml)に、参考例4で得たアルコール化合
物(7)(21mg)のジクロロメタン溶液(2ml)を加
え、混合液を室温で4時間撹拌する。エーテルを加えた
後、混合液を濾過する。溶媒留去後、残渣をカラムクロ
マトグラフィーで精製し、R4がアセチルである所望化合
物[II−1](18.9mg、収率91%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.64(s,3H),1.04(d,J=6.6Hz,3
H),2.10(s,3H),4.53(brs,1H),5.22(m,1H)。
IR(ニート):3262,2964,2252,1738,1713,1698,1240,95
7cm-1
参考例7 参考例5で得た化合物(8)の酸化によるR4がアセチル
である化合物[II−2]の合成 化合物(7)の代わりに参考例5で得た化合物(8)
を用いる以外は参考例6の方法と同様にして、所望の化
合物[II−2]を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.65(s,3H),1.05(d,J=7Hz,3
H),3.26(brs,1H),5.35(dt,J=15Hz,1H),5.45(dd,
J=15Hz,5Hz,1H)。
試験例1 細胞分化誘導作用 試験方法 ヒト結腸癌由来の継代細胞(HT−29)を組織培養用24
穴プレートに接種し、コウシ血清を10%添加したRPMI/1
640で培養した。約24時間後培養上清を取り去り、2×1
0-3Mの酪酸ナトリウムおよび下記試験化合物を含む培養
液を添加し(培養液交換)、炭酸ガス培養器内(37℃、
5%炭酸ガス−95%空気)にて静置培養した。2日毎に
同じ組成の培養液交換を行い、7日目に粘液産生細胞の
数および細胞の形態をAugeronらの方法(Cancer Res.,4
4、3961(1984))によって観察した。粘液産生は正常
の大腸(結腸)細胞で見られるが、癌化したこのHT−29
細胞では認められない。従って、癌細胞HT−29が分化誘
導された正常細胞の形質を発現するようになったことの
定量的マーカーとして粘液産生細胞数を計測した。
試験化合物 1.1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 2.化合物A:26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24−
ホモ−24−イン−1α,22S,25−トリヒドロキシビタミ
ンD3 3.化合物B:26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24−
ホモ−24−イン−1α,22R,25−トリヒドロキシビタミ
ンD3 試験結果 上記方法で得たデータを、全細胞数(200細胞)に対
する百分率として計算し、結果を表1に示した。
上記の結果から明らかなように、HT−29細胞を2×10
-3Mの酪酸ナトリウムおよび本発明化合物で処理する
と、HT−29細胞は粘液産生細胞への分化誘導されてい
る。
試験例2 血清中カルシウム濃度に対する本発明化合物の作用 試験方法 森内の方法(ビタミン学実験法[I]脂溶性ビタミ
ン、日本ビタミン学会編、東京化学同人、120〜135頁)
に従って、ビタミンD欠乏ラットの作成および血清中の
カルシウム濃度の測定を行った。
すなわち、ウイスターラット(1群5匹)を低カルシ
ウム(0.02%)、ビタミンDフリー食で約3時間飼育し
た。血清中のカルシウム濃度が6mg/dl以下に低下してい
ることを確認後、溶媒(95%プロピレングリコール+5
%エタノール)に試験化合物650ピコモルを溶解した溶
液0.1ml/日を背部皮下に投与した。対照グループにおい
ては、溶媒のみを同様に投与した。最初の投与から3〜
4日後に採血し、血清中のカルシウム量を定量した。得
られたデータを平均値で示した。
試験化合物 上記試験例1と同じ化合物を用いた。
試験結果 試験結果を下記表2に示す。試験化合物 血清中カルシウム濃度の増加*(mg/dl) 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 3.1±0.6 化合物A 0.7±0.3 化合物B 0.6±0.3 *)データは対照グループにおける値(4.5mg/dl)を超
過した値である。
上記の結果から明らかなように、本発明化合物は、1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3と比較して、血清中カ
ルシウム濃度上昇の抑制を示す。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: (式中R1、R2およびR3はそれぞれ独立して水素原子また
    は水酸基の保護基である) で表わされる含フッ素ビタミンD3類縁体。
  2. 【請求項2】水酸基の保護基がメトキシメチル、エトキ
    シエチル、メトキシエトキシメチル、テトラヒドロピラ
    ニル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、
    t−ブチルジフェニルシリル、アセチルである請求項1
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24
    −ホモ−24−イン−1α,22S,25−トリヒドロキシビタ
    ミンD3、またはその1α,3−ビス(t−ブチルジメチル
    シリル)エーテル22S−アセテート。
  4. 【請求項4】26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−24
    −ホモ−24−イン−1α,22R,25−トリヒドロキシビタ
    ミンD3、またはその1α,3−ビス(t−ブチルジメチル
    シリル)エーテル22R−アセテート。
JP5513939A 1992-02-10 1993-01-26 含フッ素ビタミンd▲下3▼類縁体 Expired - Fee Related JP2658574B2 (ja)

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