JP2850687B2 - 新規なビタミンd2類縁体 - Google Patents
新規なビタミンd2類縁体Info
- Publication number
- JP2850687B2 JP2850687B2 JP5016193A JP1619393A JP2850687B2 JP 2850687 B2 JP2850687 B2 JP 2850687B2 JP 5016193 A JP5016193 A JP 5016193A JP 1619393 A JP1619393 A JP 1619393A JP 2850687 B2 JP2850687 B2 JP 2850687B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- ether
- solution
- cdcl
- nmr
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生体内カルシウムの調節
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用などの優れた薬理作
用を有する新規な含フッ素ビタミンD2類縁体に関す
る。
作用および腫瘍細胞の分化誘導作用などの優れた薬理作
用を有する新規な含フッ素ビタミンD2類縁体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ビタミンD3の生体内代謝産物であり、
活性型ビタミンD3として知られている1α,25−ジヒ
ドロキシビタミンD3が、腸からのカルシウム吸収促進
作用を有し、骨病変等の治療薬として有効であることが
知られている。また、最近、この活性型ビタミンD3お
よびその類縁体に、癌化した細胞を正常細胞に戻す分化
誘導作用(田中弘文ら:生化学55巻,1323ページ,1
983年)が見出され、実際にこれらのうちの一部のも
のに癌の進行を阻止する作用(K.W.Colton,et.al.,L
ancet,Jan. 28,188頁,1989年)が認められて
いる。しかし、活性型ビタミンD類はカルシウム代謝に
対して強力な作用を有することがよく知られており、高
カルシウム血症を起こすので、高用量で使用することは
できない。従って、このような化合物は、例えば、白血
病の治療のような、薬物を比較的高用量で連続投与する
ことが必要である治療において薬物として使用するには
完全に満足できるものではない。一方、腸内カルシウム
吸収を促進し、かつ、骨カルシウム流出作用を抑えた1
α−ヒドロキシ−24−エピビタミンD2誘導体(特表平
3−504508号)が合成され、これらは腸内カルシ
ウム移送の特定の刺激が所望される場合、例えば骨の質
量の損失により特徴づけられる骨粗鬆症のような病気の
治療薬として有用である。
活性型ビタミンD3として知られている1α,25−ジヒ
ドロキシビタミンD3が、腸からのカルシウム吸収促進
作用を有し、骨病変等の治療薬として有効であることが
知られている。また、最近、この活性型ビタミンD3お
よびその類縁体に、癌化した細胞を正常細胞に戻す分化
誘導作用(田中弘文ら:生化学55巻,1323ページ,1
983年)が見出され、実際にこれらのうちの一部のも
のに癌の進行を阻止する作用(K.W.Colton,et.al.,L
ancet,Jan. 28,188頁,1989年)が認められて
いる。しかし、活性型ビタミンD類はカルシウム代謝に
対して強力な作用を有することがよく知られており、高
カルシウム血症を起こすので、高用量で使用することは
できない。従って、このような化合物は、例えば、白血
病の治療のような、薬物を比較的高用量で連続投与する
ことが必要である治療において薬物として使用するには
完全に満足できるものではない。一方、腸内カルシウム
吸収を促進し、かつ、骨カルシウム流出作用を抑えた1
α−ヒドロキシ−24−エピビタミンD2誘導体(特表平
3−504508号)が合成され、これらは腸内カルシ
ウム移送の特定の刺激が所望される場合、例えば骨の質
量の損失により特徴づけられる骨粗鬆症のような病気の
治療薬として有用である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】優れた生体内カルシウ
ム調節作用および腫瘍細胞の分化誘導作用を有すると共
に、生体内のカルシウム代謝における優れた作用選択
性、すなわち高い腸内カルシウム吸収の促進作用を示す
一方骨からの望ましくないカルシウム流出などの副作用
の低いビタミンD化合物の開発が望まれる。
ム調節作用および腫瘍細胞の分化誘導作用を有すると共
に、生体内のカルシウム代謝における優れた作用選択
性、すなわち高い腸内カルシウム吸収の促進作用を示す
一方骨からの望ましくないカルシウム流出などの副作用
の低いビタミンD化合物の開発が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高い薬理
作用を示す一方副作用の低い新規ビタミンD化合物を見
い出すべく研究を重ねた結果、下記一般式で示される含
フッ素ビタミンD2類縁体が所望の特性を有することを
知り、本発明を完成した。本発明で提供される新規ビタ
ミンD2類縁体は、一般式:
作用を示す一方副作用の低い新規ビタミンD化合物を見
い出すべく研究を重ねた結果、下記一般式で示される含
フッ素ビタミンD2類縁体が所望の特性を有することを
知り、本発明を完成した。本発明で提供される新規ビタ
ミンD2類縁体は、一般式:
【化2】 (ただし、式中R1およびR2はそれぞれ水素原子または
水酸基の保護基である)で表される。ここで、水酸基の
保護基としては、メトキシメチル、エトキシエチル、メ
トキシエトキシメチル、テトラヒドロピラニル等のアセ
タール系の保護基、トリメチルシリル基、t−ブチルジ
メチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等のシ
リルエーテル系の保護基、およびアセチル等のアシル基
が挙げられる。
水酸基の保護基である)で表される。ここで、水酸基の
保護基としては、メトキシメチル、エトキシエチル、メ
トキシエトキシメチル、テトラヒドロピラニル等のアセ
タール系の保護基、トリメチルシリル基、t−ブチルジ
メチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基等のシ
リルエーテル系の保護基、およびアセチル等のアシル基
が挙げられる。
【0005】前記一般式[I]で表される化合物の具体例
としては、26,26,26,27,27,27−ヘキサフ
ルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタ
ミンD2(化合物A) 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1
α,25−ジヒドロキシビタミンD2(化合物B) 化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテル(化合物C) 化合物Bの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテル(化合物D) 化合物Aの1α,3−ビス(トリメチルシリル)エーテル 化合物Bの1α,3−ビス(トリメチルシリル)エーテル 化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジフェニルシリ
ル)エーテル 化合物Bの1α,3−ビス(t−ブチルジフェニルシリ
ル)エーテル を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
としては、26,26,26,27,27,27−ヘキサフ
ルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタ
ミンD2(化合物A) 26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1
α,25−ジヒドロキシビタミンD2(化合物B) 化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテル(化合物C) 化合物Bの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテル(化合物D) 化合物Aの1α,3−ビス(トリメチルシリル)エーテル 化合物Bの1α,3−ビス(トリメチルシリル)エーテル 化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジフェニルシリ
ル)エーテル 化合物Bの1α,3−ビス(t−ブチルジフェニルシリ
ル)エーテル を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0006】本発明化合物[I]は種々の方法で製造しう
るが、その最良の方法の一例を以下に示す。 即ち、一般式[II]:
るが、その最良の方法の一例を以下に示す。 即ち、一般式[II]:
【化3】 で表されるケトン体と、 一般式[III]:
【化4】 (ただし、式中、R3およびR4は水酸基の保護基であ
り、Phはフェニルを意味する)で表されるホスフィン
オキシドから誘導されるアニオンとをカップリング反応
に供し、必要に応じて脱保護することによって得られ
る。ホスフィンオキシドのアニオンへの誘導は塩基の存
在で達せられ、用いられる塩基としてはn−ブチルリチ
ウム等のアルキルリチウムが好ましい。
り、Phはフェニルを意味する)で表されるホスフィン
オキシドから誘導されるアニオンとをカップリング反応
に供し、必要に応じて脱保護することによって得られ
る。ホスフィンオキシドのアニオンへの誘導は塩基の存
在で達せられ、用いられる塩基としてはn−ブチルリチ
ウム等のアルキルリチウムが好ましい。
【0007】化合物[II]と化合物[III]の上記カッ
プリング反応は、低温、例えば−100℃〜−50℃、
好ましくは−80℃〜−20℃で、不活性雰囲気下(例
えばアルゴン雰囲気下)にて、エーテル系溶媒(例えばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)など)中
で10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間行う。
得られる生成物[I]をシリカゲルクロマトグラフィーな
どの公知の方法によって精製することができる。化合物
[I]からの水酸基の脱保護は公知の方法で行うことがで
きる。
プリング反応は、低温、例えば−100℃〜−50℃、
好ましくは−80℃〜−20℃で、不活性雰囲気下(例
えばアルゴン雰囲気下)にて、エーテル系溶媒(例えばジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)など)中
で10分〜24時間、好ましくは30分〜2時間行う。
得られる生成物[I]をシリカゲルクロマトグラフィーな
どの公知の方法によって精製することができる。化合物
[I]からの水酸基の脱保護は公知の方法で行うことがで
きる。
【0008】一般式[III]における水酸基の保護基R
3およびR4はt−ブチルジメチルシリル基等のシリル系
保護基が好ましい。上記カップリング反応に使用される
出発化合物[III]の製造法は、バギオリニら(E.G.
Baggiolini et al.), J.Am.Chem.Soc., 104
巻、2945頁、1982年および特開平2−2508
44号等に開示されている。一方、もう一つの出発物質
[II]は下記の反応工程で製造することができる。
3およびR4はt−ブチルジメチルシリル基等のシリル系
保護基が好ましい。上記カップリング反応に使用される
出発化合物[III]の製造法は、バギオリニら(E.G.
Baggiolini et al.), J.Am.Chem.Soc., 104
巻、2945頁、1982年および特開平2−2508
44号等に開示されている。一方、もう一つの出発物質
[II]は下記の反応工程で製造することができる。
【化5】 (ただし、式中R5、R6およびR7はそれぞれ水酸基の保
護基である)
護基である)
【0009】上記反応工程に従って、出発物質[II]
を製造することができる。まず、ケトン化合物(1)をヘ
キサフルオロアセトンと反応させて化合物(2)を得、該
化合物(2)を還元して得られる化合物(3)の水酸基を通
常の方法を用いて水酸基の保護基で保護する。得られる
化合物(4)から水酸基の保護基R5を除去し、次いでア
ルコール化合物(5)を対応アリールスルホニル化合物
(6)に変換し、該化合物(6)を化合物(7)と反応させ
る。得られる化合物(8)をナトリウムアマルガムで処理
し、化合物(9)を得る。化合物(9)から水酸基の保護基
R6を除去して化合物(10)を得、最後に化合物(10)
を酸化する。上記反応工程の詳細な反応条件は後記参考
例1〜11に記載する。
を製造することができる。まず、ケトン化合物(1)をヘ
キサフルオロアセトンと反応させて化合物(2)を得、該
化合物(2)を還元して得られる化合物(3)の水酸基を通
常の方法を用いて水酸基の保護基で保護する。得られる
化合物(4)から水酸基の保護基R5を除去し、次いでア
ルコール化合物(5)を対応アリールスルホニル化合物
(6)に変換し、該化合物(6)を化合物(7)と反応させ
る。得られる化合物(8)をナトリウムアマルガムで処理
し、化合物(9)を得る。化合物(9)から水酸基の保護基
R6を除去して化合物(10)を得、最後に化合物(10)
を酸化する。上記反応工程の詳細な反応条件は後記参考
例1〜11に記載する。
【0010】
【実施例】以下、実施例、参考例、試験例により本発明
を具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるも
のではない。また、実施例、参考例、試験例に挙げる各
化合物には番号が付けられるが、この番号は前記反応工
程において各化合物に付した化合物番号がそのまま対応
している。実施例1 化合物[II]と化合物[III]のヴィッティッヒ反応に
よる26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ
−1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD2
(化合物A)の1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテルの製造: R3およびR4がt−ブチルジメチルシリルである化合物
[III](26.3mg)の無水テトラヒドロフラン溶液
(0.5ml)にn−ブチルリチウム(18μl,2.39M,ヘ
キサン溶液)を−78℃で滴下し、反応混合液を10分
間撹拌する。この溶液に化合物[II](1.73mg)の無
水テトラヒドロフラン溶液(0.5ml)を一度に加え、3
0分間撹拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、該溶液を室温に昇温し、エーテルで抽出す
る。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル
=40:1)で精製し、標記化合物(1.20mg、収率36
%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.07(6
H,s),0.56(3H,s),0.87(9H,s),0.88(9
H,s),1.06(3H,d,J=6.7Hz),1.22−2.2
2(18H,m),2.42−2.43(1H,m),2.75−2.
80(2H,m),3.02(1H,s),4.18−4.38(1
H,m),4.36−4.38(1H,m),4.85(1H,d,J=
2.6Hz),5.18(1H,d,J=2.6Hz),5.28−
5.34(1H,m),5.57(1H,dd,J=15.3,9.0
Hz),6.01(1H,d,J=11.3Hz),6.22(1H,
d,J=11.3Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.79(3F,q,J=
9.3Hz),−72.01(3F,q,J=9.3Hz)。
を具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるも
のではない。また、実施例、参考例、試験例に挙げる各
化合物には番号が付けられるが、この番号は前記反応工
程において各化合物に付した化合物番号がそのまま対応
している。実施例1 化合物[II]と化合物[III]のヴィッティッヒ反応に
よる26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ
−1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD2
(化合物A)の1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)
エーテルの製造: R3およびR4がt−ブチルジメチルシリルである化合物
[III](26.3mg)の無水テトラヒドロフラン溶液
(0.5ml)にn−ブチルリチウム(18μl,2.39M,ヘ
キサン溶液)を−78℃で滴下し、反応混合液を10分
間撹拌する。この溶液に化合物[II](1.73mg)の無
水テトラヒドロフラン溶液(0.5ml)を一度に加え、3
0分間撹拌する。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、該溶液を室温に昇温し、エーテルで抽出す
る。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル
=40:1)で精製し、標記化合物(1.20mg、収率36
%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.07(6
H,s),0.56(3H,s),0.87(9H,s),0.88(9
H,s),1.06(3H,d,J=6.7Hz),1.22−2.2
2(18H,m),2.42−2.43(1H,m),2.75−2.
80(2H,m),3.02(1H,s),4.18−4.38(1
H,m),4.36−4.38(1H,m),4.85(1H,d,J=
2.6Hz),5.18(1H,d,J=2.6Hz),5.28−
5.34(1H,m),5.57(1H,dd,J=15.3,9.0
Hz),6.01(1H,d,J=11.3Hz),6.22(1H,
d,J=11.3Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.79(3F,q,J=
9.3Hz),−72.01(3F,q,J=9.3Hz)。
【0011】実施例2 脱シリル保護基による化合物Aの製造:実施例1で得た
化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エ
ーテル(1.11mg)の無水テトラヒドロフラン(0.5ml)
溶液に、テトラ(n−ブチル)アンモニウムフルオリドの
テトラヒドロフラン溶液(1.0M、30μl)を室温で加
え、混合物を室温で12時間撹拌し、次いで再びテトラ
(n−ブチル)アンモニウムフルオリドのテトラヒドロフ
ラン溶液(30μl)を加え、7時間撹拌する。反応混合
液を塩化メチレンで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:
酢酸エチル=1:2)で分離し、標記化合物A(0.9mg、
収率100%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.58(3H,s),0.88−
0.91(3H,m),1.19(3H,d,J=6.9Hz),1.2
0−1.80(10H,m),1.89(2H,t,J=5.6H
z),1.98−2.10(4H,m),2.26(1H,dd,J=1
3.5,6.8Hz),2.51(1H,dd,J=13.5,3.5
Hz),2.74(1H,m),2.86(1H,dd,J=12.5,
4.0Hz),2.68−2.90(1H,brds),3.00−3.
10(1H,brds),4.10−4.15(1H,m),4.35
(1H,t,J=5.5Hz),4.35(1H,t,J=5.5H
z),4.90(1H,s),5.29(1H,s),5.40−5.4
1(2H,m),6.08(1H,d,J=11.0Hz),6.32
(1H,d,J=11.0Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−72.60(3F,q,J=
9.0Hz),−71.15(3F,q,J=9.0Hz)。
化合物Aの1α,3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エ
ーテル(1.11mg)の無水テトラヒドロフラン(0.5ml)
溶液に、テトラ(n−ブチル)アンモニウムフルオリドの
テトラヒドロフラン溶液(1.0M、30μl)を室温で加
え、混合物を室温で12時間撹拌し、次いで再びテトラ
(n−ブチル)アンモニウムフルオリドのテトラヒドロフ
ラン溶液(30μl)を加え、7時間撹拌する。反応混合
液を塩化メチレンで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2、溶離液;n−ヘキサン:
酢酸エチル=1:2)で分離し、標記化合物A(0.9mg、
収率100%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.58(3H,s),0.88−
0.91(3H,m),1.19(3H,d,J=6.9Hz),1.2
0−1.80(10H,m),1.89(2H,t,J=5.6H
z),1.98−2.10(4H,m),2.26(1H,dd,J=1
3.5,6.8Hz),2.51(1H,dd,J=13.5,3.5
Hz),2.74(1H,m),2.86(1H,dd,J=12.5,
4.0Hz),2.68−2.90(1H,brds),3.00−3.
10(1H,brds),4.10−4.15(1H,m),4.35
(1H,t,J=5.5Hz),4.35(1H,t,J=5.5H
z),4.90(1H,s),5.29(1H,s),5.40−5.4
1(2H,m),6.08(1H,d,J=11.0Hz),6.32
(1H,d,J=11.0Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−72.60(3F,q,J=
9.0Hz),−71.15(3F,q,J=9.0Hz)。
【0012】参考例1 化合物(1)のヘキサフルオロアセトン処理による化合物
(2)の製造:化合物(1)(776mg)の無水塩化メチレン
溶液(5ml)にジブチルボリルトリフルオロメタンスルホ
ネート(1.32g)を−78℃にて1分間かけて滴下す
る。10分間撹拌後、トリエチルアミン(760μl)を
5分間で滴下し、反応混合液を−78℃で30分間、0
℃に昇温して1時間撹拌する。反応液を−78℃に再冷
却し、ヘキサフルオロアセトン(1.5ml)で処理し、次
いで−78℃で45分間、0℃に昇温して1時間撹拌す
る。反応混合液にリン酸緩衝液(5.0ml、pH7.0)、
メタノール(10ml)を加え0℃に冷却し、30%過酸化
水素水(5ml)とメタノール(25ml)の混合液で処理し、
1晩撹拌する。有機溶媒を減圧留去後、塩化メチレンで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:エーテル=1:
1)で精製し、所望の化合物(2)(1.18g、収率80
%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,d,J=7.0H
z),0.94(3H,d,J=7.0Hz),1.44(3H,dq,J
=2.0,7.0Hz),2.25−2.45(2H,m),2.90
−3.00(1H,m),4.20−4.33(2H,m),4.34
−4.48(1H,m),4.74(1H,q,J=7.0Hz),6.
56(1H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.16(3F,q,J=1
1.6Hz),−73.29(3F,q,J=11.6Hz)。
(2)の製造:化合物(1)(776mg)の無水塩化メチレン
溶液(5ml)にジブチルボリルトリフルオロメタンスルホ
ネート(1.32g)を−78℃にて1分間かけて滴下す
る。10分間撹拌後、トリエチルアミン(760μl)を
5分間で滴下し、反応混合液を−78℃で30分間、0
℃に昇温して1時間撹拌する。反応液を−78℃に再冷
却し、ヘキサフルオロアセトン(1.5ml)で処理し、次
いで−78℃で45分間、0℃に昇温して1時間撹拌す
る。反応混合液にリン酸緩衝液(5.0ml、pH7.0)、
メタノール(10ml)を加え0℃に冷却し、30%過酸化
水素水(5ml)とメタノール(25ml)の混合液で処理し、
1晩撹拌する。有機溶媒を減圧留去後、塩化メチレンで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:エーテル=1:
1)で精製し、所望の化合物(2)(1.18g、収率80
%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.88(3H,d,J=7.0H
z),0.94(3H,d,J=7.0Hz),1.44(3H,dq,J
=2.0,7.0Hz),2.25−2.45(2H,m),2.90
−3.00(1H,m),4.20−4.33(2H,m),4.34
−4.48(1H,m),4.74(1H,q,J=7.0Hz),6.
56(1H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.16(3F,q,J=1
1.6Hz),−73.29(3F,q,J=11.6Hz)。
【0013】参考例2 化合物(2)の還元による化合物(3)の製造: 化合物(2)(1.12g)の無水テトラヒドロフラン溶液
(10ml)に水素化ホウ素リチウム(350mg)を5回に分
けて加え、混合液を3.5時間撹拌する。過剰な水素化
ホウ素リチウムをリン酸緩衝液で分解した後、反応混合
液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、次いで塩化メ
チレンで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:エ
ーテル=1:1)で精製し、所望の化合物(3)(464m
g、収率64%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.12(3H,d,J=7.3H
z),2.27(1H,s),2.48−2.70(1H,m),3.8
7(1H,dd,J=11.0,4.1Hz),4.10(1H,dd,
J=11.0,11.0Hz),6.21(1H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.59(3F,q,J=1
0.0Hz),−72.34(3F,q,J=10.0Hz)。
(10ml)に水素化ホウ素リチウム(350mg)を5回に分
けて加え、混合液を3.5時間撹拌する。過剰な水素化
ホウ素リチウムをリン酸緩衝液で分解した後、反応混合
液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、次いで塩化メ
チレンで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:エ
ーテル=1:1)で精製し、所望の化合物(3)(464m
g、収率64%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.12(3H,d,J=7.3H
z),2.27(1H,s),2.48−2.70(1H,m),3.8
7(1H,dd,J=11.0,4.1Hz),4.10(1H,dd,
J=11.0,11.0Hz),6.21(1H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.59(3F,q,J=1
0.0Hz),−72.34(3F,q,J=10.0Hz)。
【0014】参考例3 化合物(3)の水酸基をt−ブチルジメチルシリルおよび
メトキシメチルでそれぞれ保護することによる、R5が
t−ブチルジメチルシリルであり、R6がメトキシメチ
ルである化合物(4)の製造:化合物(3)(444mg)の無
水塩化メチレン溶液(5ml)にイミダゾール(441mg)、
t−ブチルジメチルシリルクロリド(370mg)を順に加
え、混合液を室温で1時間撹拌する。塩化メチレンで希
釈した後、反応混合液を飽和塩化アンモニウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
O2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製
し、シリル体(すなわち、R5がt−ブチルジメチルシ
リルであり、R6がメトキシメチルである化合物(4))
(564mg、収率85%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.12(6H,s),0.91(9
H,s),1.08(3H,d,J=7.1Hz),2.43−2.6
2(1H,m),3.75(1H,dd,J=10.4,4.4Hz),
3.97(1H,dd,J=10.4,10.7Hz),6.74(1
H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.62(3F,q,J=1
0.0Hz),−72.24(3F,q,J=10.0Hz)。
メトキシメチルでそれぞれ保護することによる、R5が
t−ブチルジメチルシリルであり、R6がメトキシメチ
ルである化合物(4)の製造:化合物(3)(444mg)の無
水塩化メチレン溶液(5ml)にイミダゾール(441mg)、
t−ブチルジメチルシリルクロリド(370mg)を順に加
え、混合液を室温で1時間撹拌する。塩化メチレンで希
釈した後、反応混合液を飽和塩化アンモニウム水溶液、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(Si
O2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製
し、シリル体(すなわち、R5がt−ブチルジメチルシ
リルであり、R6がメトキシメチルである化合物(4))
(564mg、収率85%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.12(6H,s),0.91(9
H,s),1.08(3H,d,J=7.1Hz),2.43−2.6
2(1H,m),3.75(1H,dd,J=10.4,4.4Hz),
3.97(1H,dd,J=10.4,10.7Hz),6.74(1
H,s)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−76.62(3F,q,J=1
0.0Hz),−72.24(3F,q,J=10.0Hz)。
【0015】上記で得たシリル体(414mg)の無水塩化
メチレン溶液(0.4ml)にクロロメチルメチルエーテル
(0.5ml)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2ml)
を加え、混合液を室温で30時間撹拌する。該混合液に
メタノール(0.5ml)を加え、過剰のクロロメチルメチ
ルエーテルを分解した後に、飽和塩化アンモニウム水溶
液を加え、エーテルで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢
酸エチル=40:1)で精製し、所望の化合物(4)(34
6mg、収率74%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.89(9
H,s),1.23(3H,d,J=7.0Hz),2.36−2.5
4(1H,m),3.40−3.51(1H,m),3.48(3H,
s),3.93(1H,dd,J=10.0,4.5Hz),4.93
(1H,d,J=11.0Hz),4.96(1H,d,J=11.0
Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.4(6F,s)。
メチレン溶液(0.4ml)にクロロメチルメチルエーテル
(0.5ml)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2ml)
を加え、混合液を室温で30時間撹拌する。該混合液に
メタノール(0.5ml)を加え、過剰のクロロメチルメチ
ルエーテルを分解した後に、飽和塩化アンモニウム水溶
液を加え、エーテルで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢
酸エチル=40:1)で精製し、所望の化合物(4)(34
6mg、収率74%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.06(6H,s),0.89(9
H,s),1.23(3H,d,J=7.0Hz),2.36−2.5
4(1H,m),3.40−3.51(1H,m),3.48(3H,
s),3.93(1H,dd,J=10.0,4.5Hz),4.93
(1H,d,J=11.0Hz),4.96(1H,d,J=11.0
Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.4(6F,s)。
【0016】参考例4 化合物(4)の脱シリル保護基によるR6がメトキシメチ
ルである化合物(5)の製造:前記参考例3で得た化合物
(4)(340g)の無水テトラヒドロフラン溶液(2.5ml)
にテトラ(n−ブチル)アンモニウムフルオリドのテトラ
ヒドロフラン溶液(1.5ml、1.0M)を加え、反応混合
液を室温で1時間撹拌する。反応混合液を塩化メチレン
で希釈した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、所望の化合物(5)(260mg、収率1
00%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7.1H
z),1.50−1.80(2H,m),2.32−2.60(1H,
m),3.50(3H,s),3.48−3.59(1H,m),3.9
5−4.07(1H,m),4.93(1H,d,J=6.6Hz),
5.03(1H,d,J=6.6Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.44(6F,s)。
ルである化合物(5)の製造:前記参考例3で得た化合物
(4)(340g)の無水テトラヒドロフラン溶液(2.5ml)
にテトラ(n−ブチル)アンモニウムフルオリドのテトラ
ヒドロフラン溶液(1.5ml、1.0M)を加え、反応混合
液を室温で1時間撹拌する。反応混合液を塩化メチレン
で希釈した後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=1
0:1)で精製し、所望の化合物(5)(260mg、収率1
00%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.27(3H,d,J=7.1H
z),1.50−1.80(2H,m),2.32−2.60(1H,
m),3.50(3H,s),3.48−3.59(1H,m),3.9
5−4.07(1H,m),4.93(1H,d,J=6.6Hz),
5.03(1H,d,J=6.6Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.44(6F,s)。
【0017】参考例5 化合物(5)のトシル化:参考例4で得た化合物(5)(2
60mg)のピリジン溶液(0.4ml)に塩化p−トルエンス
ルホン酸(286mg)と触媒量のN,N−ジメチルアミノ
ピリジンを加え、混合液を室温で12時間撹拌する。さ
らに塩化p−トルエンスルホン酸(72mg)を加えて1時
間撹拌する。混合液に水(1ml)を加え、30分間撹拌す
る。反応混合液を塩化メチレンで希釈した後、飽和塩化
アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラム
クロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸
エチル=10:1)で精製し、所望トシル化合物(325m
g、収率80%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J=6.5H
z),2.46(3H,s),2.55−2.78(1H,m),3.3
9(3H,s),3.83−3.93(1H,m),4.38(1H,d
d,J=10.0,2.8Hz),4.86(1H,d,J=6.4H
z),4.94(1H,d,J=6.4Hz),7.30−7.40
(2H,m),7.75−7.83(2H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.51(3F,q,J=
9.8Hz),−69.24(3F,d,J=9.8Hz)。
60mg)のピリジン溶液(0.4ml)に塩化p−トルエンス
ルホン酸(286mg)と触媒量のN,N−ジメチルアミノ
ピリジンを加え、混合液を室温で12時間撹拌する。さ
らに塩化p−トルエンスルホン酸(72mg)を加えて1時
間撹拌する。混合液に水(1ml)を加え、30分間撹拌す
る。反応混合液を塩化メチレンで希釈した後、飽和塩化
アンモニウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラム
クロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸
エチル=10:1)で精製し、所望トシル化合物(325m
g、収率80%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.22(3H,d,J=6.5H
z),2.46(3H,s),2.55−2.78(1H,m),3.3
9(3H,s),3.83−3.93(1H,m),4.38(1H,d
d,J=10.0,2.8Hz),4.86(1H,d,J=6.4H
z),4.94(1H,d,J=6.4Hz),7.30−7.40
(2H,m),7.75−7.83(2H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.51(3F,q,J=
9.8Hz),−69.24(3F,d,J=9.8Hz)。
【0018】参考例6 参考例(5)の化合物からのスルフィド化合物の製造:6
0%水素化ナトリウム(44mg)をn−ペンタンで数回洗
浄し、無水テトラヒドロフラン(1ml)に懸濁し、チオフ
ェノール(120μl)のN,N−ジメチルホルムアミド溶
液(1ml)を0℃にて滴下する。10分撹拌後、トシル化
合物(322mg)の無水テトラヒドロフラン(1ml)および
N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)混合溶液を滴下
し、混合液を10時間撹拌する。反応混合液に飽和塩化
アンモニウム水溶液を加え、混合液をエーテルで抽出す
る。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=
50:1)で精製し、所望スルフィド化合物(229mg、
収率83%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.34(3H,d,J=6.6H
z),2.35−2.55(1H,m),2.67(1H,t,J=1
2.2Hz),3.42(3H,s),3.48(1H,d,J=12.
2Hz),4.79(2H,s),7.27−7.39(5H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.00(3F,q,J=
9.8Hz),−68.27(3F,d,J=9.8Hz)。
0%水素化ナトリウム(44mg)をn−ペンタンで数回洗
浄し、無水テトラヒドロフラン(1ml)に懸濁し、チオフ
ェノール(120μl)のN,N−ジメチルホルムアミド溶
液(1ml)を0℃にて滴下する。10分撹拌後、トシル化
合物(322mg)の無水テトラヒドロフラン(1ml)および
N,N−ジメチルホルムアミド(1ml)混合溶液を滴下
し、混合液を10時間撹拌する。反応混合液に飽和塩化
アンモニウム水溶液を加え、混合液をエーテルで抽出す
る。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。溶媒留去後、残渣をカラムクロマト
グラフィー(SiO2,溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=
50:1)で精製し、所望スルフィド化合物(229mg、
収率83%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.34(3H,d,J=6.6H
z),2.35−2.55(1H,m),2.67(1H,t,J=1
2.2Hz),3.42(3H,s),3.48(1H,d,J=12.
2Hz),4.79(2H,s),7.27−7.39(5H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−69.00(3F,q,J=
9.8Hz),−68.27(3F,d,J=9.8Hz)。
【0019】参考例7 参考例6で得た化合物をm−クロロ過安息香酸で処理す
ることによるR6がメトキシメチルである化合物(6)の
製造:参考例6で得たスルフィド化合物(224mg)の無
水塩化メチレン溶液(3.5ml)を0℃に冷却し、m−ク
ロロ過安息香酸(500mg)を加える。6℃で6時間撹拌
後、反応混合液をエーテルで希釈し、飽和亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液、5%水酸化ナトリウム水溶液、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,
溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、所
望の化合物(6)(53.7mg、収率22%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,d,J=6.0H
z),2.96−3.20(2H,m),3.42(3H,s),3.6
2(1H,d,J=11.0Hz),4.89(1H,d,J=12.
0Hz),4.94(1H,d,J=12.0Hz),7.55−7.
74(3H,m),7.91−7.98(2H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−68.92(6F,s)。
ることによるR6がメトキシメチルである化合物(6)の
製造:参考例6で得たスルフィド化合物(224mg)の無
水塩化メチレン溶液(3.5ml)を0℃に冷却し、m−ク
ロロ過安息香酸(500mg)を加える。6℃で6時間撹拌
後、反応混合液をエーテルで希釈し、飽和亜硫酸水素ナ
トリウム水溶液、5%水酸化ナトリウム水溶液、飽和食
塩水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,
溶離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=6:1)で精製し、所
望の化合物(6)(53.7mg、収率22%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:1.44(3H,d,J=6.0H
z),2.96−3.20(2H,m),3.42(3H,s),3.6
2(1H,d,J=11.0Hz),4.89(1H,d,J=12.
0Hz),4.94(1H,d,J=12.0Hz),7.55−7.
74(3H,m),7.91−7.98(2H,m)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−68.92(6F,s)。
【0020】参考例8 化合物(6)と化合物(7)を反応させることによるR6が
メトキシメチルであり、R7がt−ブチルジメチルシリ
ルである化合物(8)の製造:ジイソプロピルアミン(7
0μl)の無水テトラヒドロフラン溶液(1.5ml)にn−ブ
チルリチウム(180μl、2.5Mヘキサン溶液)を0℃
にて滴下し、その混合液を30分間撹拌する。反応混合
液を−78℃に冷却し、参考例7で得た化合物(6)(7
9.6mg)の無水テトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下
し、20分間撹拌する。混合液に別途調製した臭化マグ
ネシウム[マグネシウム(50.8mg)を無水エーテル(1.
5ml)に浸し、1,2−ジブロモエタン(180μl)をゆ
っくり滴下し、室温で1時間撹拌したもの]を加える。
混合液を30分間撹拌した後、R7がt−ブチルジメチ
ルシリルである化合物(7)(200mg)の無水テトラヒド
ロフラン溶液(2ml)を滴下し、2時間撹拌しながら0℃
に昇温する。反応混合液を水−エーテル混合液にあけ、
エーテル層を分離する。エーテル層を0.5N塩酸水溶
液、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、
残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−
ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、所望の化合物
(8)(20.3mg、収率14%)を得る。 主要生成物:19F−NMR(CDCl3)δ:−69.48
(3F,q,J=9.5Hz),−65.32(3F,q,J=9.5
Hz)。
メトキシメチルであり、R7がt−ブチルジメチルシリ
ルである化合物(8)の製造:ジイソプロピルアミン(7
0μl)の無水テトラヒドロフラン溶液(1.5ml)にn−ブ
チルリチウム(180μl、2.5Mヘキサン溶液)を0℃
にて滴下し、その混合液を30分間撹拌する。反応混合
液を−78℃に冷却し、参考例7で得た化合物(6)(7
9.6mg)の無水テトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下
し、20分間撹拌する。混合液に別途調製した臭化マグ
ネシウム[マグネシウム(50.8mg)を無水エーテル(1.
5ml)に浸し、1,2−ジブロモエタン(180μl)をゆ
っくり滴下し、室温で1時間撹拌したもの]を加える。
混合液を30分間撹拌した後、R7がt−ブチルジメチ
ルシリルである化合物(7)(200mg)の無水テトラヒド
ロフラン溶液(2ml)を滴下し、2時間撹拌しながら0℃
に昇温する。反応混合液を水−エーテル混合液にあけ、
エーテル層を分離する。エーテル層を0.5N塩酸水溶
液、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒留去後、
残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;n−
ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、所望の化合物
(8)(20.3mg、収率14%)を得る。 主要生成物:19F−NMR(CDCl3)δ:−69.48
(3F,q,J=9.5Hz),−65.32(3F,q,J=9.5
Hz)。
【0021】参考例9 化合物(8)をナトリウムアマルガムで処理することによ
るR6がメトキシメチルであり、R7がt−ブチルジメチ
ルシリルである化合物(9)の製造:参考例8で得た化合
物(8)(19.7mg)の無水テトラヒドロフラン(1ml)と
メタノール(0.3ml)の混合溶液にリン酸水素二ナトリ
ウム(150mg)を懸濁させ、5%ナトリウムアマルガム
(総量750mg)を0℃にて3回に分けて加え、混合物を
3時間撹拌する。反応混合液をエーテルで希釈した後、
不溶物をセライトパッドで濾過する。濾液を減圧濃縮
後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;
n−ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、所望の化
合物(9)(5.0mg、収率32%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.005(3H,s),0.01
(3H,s),0.81−0.86(3H,m),0.88(9H,s),
0.94(3H,d,J=6.8Hz),1.05−2.10(16
H,m),1.20−1.25(3H,m),2.86−3.09(3
H,m),3.48(3H,s),3.95−4.05(1H,m),4.
91(1H,d,J=6.4Hz),5.02(1H,d,J=6.4
Hz),5.35−5.46(2H,m)。
るR6がメトキシメチルであり、R7がt−ブチルジメチ
ルシリルである化合物(9)の製造:参考例8で得た化合
物(8)(19.7mg)の無水テトラヒドロフラン(1ml)と
メタノール(0.3ml)の混合溶液にリン酸水素二ナトリ
ウム(150mg)を懸濁させ、5%ナトリウムアマルガム
(総量750mg)を0℃にて3回に分けて加え、混合物を
3時間撹拌する。反応混合液をエーテルで希釈した後、
不溶物をセライトパッドで濾過する。濾液を減圧濃縮
後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶離液;
n−ヘキサン:酢酸エチル=40:1)で精製し、所望の化
合物(9)(5.0mg、収率32%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.005(3H,s),0.01
(3H,s),0.81−0.86(3H,m),0.88(9H,s),
0.94(3H,d,J=6.8Hz),1.05−2.10(16
H,m),1.20−1.25(3H,m),2.86−3.09(3
H,m),3.48(3H,s),3.95−4.05(1H,m),4.
91(1H,d,J=6.4Hz),5.02(1H,d,J=6.4
Hz),5.35−5.46(2H,m)。
【0022】参考例10 化合物(9)の脱保護による化合物(10)の製造:参考例
9で得た化合物(9)(4.4mg)の1,4−ジオキサン溶液
(0.6ml)に0.5N塩酸水溶液(0.6ml)を加え、混合
液を60℃で12時間撹拌する。反応混合液を塩化メチ
レンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩
水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶
離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、所
望の化合物(10)(1.22mg、収率39%)及び低極性
物質(1.83mg)を得る。低極性物質を同様の処理を繰
り返し、合計1.73mg(収率56%)の所望の化合物を
得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,s),1.03(3
H,d,J=6.6Hz),1.27(3H,d,J=7.0Hz),
1.18−2.21(14H,m),2.70−2.89(1H,
m),3.04(1H,s),4.04−4.12(1H,m),5.2
4−5.37(1H,m),5.56(1H,dd,J=15.2,
8.8Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.75(3F,q,J=
9.7Hz),−72.01(3F,q,J=9.7Hz)。
9で得た化合物(9)(4.4mg)の1,4−ジオキサン溶液
(0.6ml)に0.5N塩酸水溶液(0.6ml)を加え、混合
液を60℃で12時間撹拌する。反応混合液を塩化メチ
レンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩
水の順に洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。溶
媒留去後、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2,溶
離液;n−ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、所
望の化合物(10)(1.22mg、収率39%)及び低極性
物質(1.83mg)を得る。低極性物質を同様の処理を繰
り返し、合計1.73mg(収率56%)の所望の化合物を
得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.96(3H,s),1.03(3
H,d,J=6.6Hz),1.27(3H,d,J=7.0Hz),
1.18−2.21(14H,m),2.70−2.89(1H,
m),3.04(1H,s),4.04−4.12(1H,m),5.2
4−5.37(1H,m),5.56(1H,dd,J=15.2,
8.8Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.75(3F,q,J=
9.7Hz),−72.01(3F,q,J=9.7Hz)。
【0023】参考例11 化合物(10)の酸化による化合物[II]の製造:参考例
10で得た化合物(10)(1.62mg)の無水塩化メチレ
ン溶液(0.5ml)を0℃に冷却し、ピリジニウムクロロ
クロメート(5.0mg)の無水塩化メチレン懸濁液(0.5m
l)を滴下する。反応混合液を室温に昇温し、2時間撹拌
する。反応混合液をセライトパッドで濾過し、濾液を減
圧濃縮する。残渣をフロリジル(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)で精製し、化合物[II](1.73mg、収率1
00%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.66(3H,s),1.09(3
H,d,J=6.7Hz),1.20−1.34(3H,m),1.2
0−2.30(12H,m),2.43(1H,dd,J=11.0,
8.0Hz),2.72−2.86(1H,m),2.95(1H,
s),5.25−5.44(1H,m),5.58(1H,dd,J=1
4.6,8.6Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.53(3F,q,J=
9.8Hz),−72.23(3F,q,J=9.8Hz)。
10で得た化合物(10)(1.62mg)の無水塩化メチレ
ン溶液(0.5ml)を0℃に冷却し、ピリジニウムクロロ
クロメート(5.0mg)の無水塩化メチレン懸濁液(0.5m
l)を滴下する。反応混合液を室温に昇温し、2時間撹拌
する。反応混合液をセライトパッドで濾過し、濾液を減
圧濃縮する。残渣をフロリジル(n−ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:1)で精製し、化合物[II](1.73mg、収率1
00%)を得る。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.66(3H,s),1.09(3
H,d,J=6.7Hz),1.20−1.34(3H,m),1.2
0−2.30(12H,m),2.43(1H,dd,J=11.0,
8.0Hz),2.72−2.86(1H,m),2.95(1H,
s),5.25−5.44(1H,m),5.58(1H,dd,J=1
4.6,8.6Hz)。19 F−NMR(CDCl3)δ:−74.53(3F,q,J=
9.8Hz),−72.23(3F,q,J=9.8Hz)。
【0024】試験例 細胞分化誘導作用 試験方法 10%コウシ血清を添加したRPMI1640培地中の
ヒト骨髄白血病細胞(U937細胞、1×105細胞/m
l)の懸濁液(180μl)を組織培養用96穴プレートに
接種し、1×10-7M〜1×10-10Mの試験化合物(対
照化合物が1α,25−ジヒドロキシビタミンD3、およ
び下記の本発明ビタミンD2類縁体)を添加し(20μl/
穴、n=3)、炭酸ガス培養器内(37℃、5%炭酸ガス
−95%空気)にて3日間培養する。培養後、ピペット
を用いて各穴から上清(100μl)を廃棄し、次いでN
BT(ニトロブルー・テトラゾリウム)溶液(100μl/
穴)を添加し、培養プレートを上記と同条件で培養す
る。40分間培養後、試験化合物中の黒色細粒を含有す
る分化細胞(NBT陽性細胞)の数を計数し、全細胞数に
対するNBT陽性細胞数の百分率を求める。各穴におい
て200以上の細胞を調査する。
ヒト骨髄白血病細胞(U937細胞、1×105細胞/m
l)の懸濁液(180μl)を組織培養用96穴プレートに
接種し、1×10-7M〜1×10-10Mの試験化合物(対
照化合物が1α,25−ジヒドロキシビタミンD3、およ
び下記の本発明ビタミンD2類縁体)を添加し(20μl/
穴、n=3)、炭酸ガス培養器内(37℃、5%炭酸ガス
−95%空気)にて3日間培養する。培養後、ピペット
を用いて各穴から上清(100μl)を廃棄し、次いでN
BT(ニトロブルー・テトラゾリウム)溶液(100μl/
穴)を添加し、培養プレートを上記と同条件で培養す
る。40分間培養後、試験化合物中の黒色細粒を含有す
る分化細胞(NBT陽性細胞)の数を計数し、全細胞数に
対するNBT陽性細胞数の百分率を求める。各穴におい
て200以上の細胞を調査する。
【0025】試験化合物 1.1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(対照化合物) 2.26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−
1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD
2(本発明化合物A) 3.26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−
1α,25−ジヒドロキシビタミンD2(本発明化合物B)
1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD
2(本発明化合物A) 3.26,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−
1α,25−ジヒドロキシビタミンD2(本発明化合物B)
【0026】試験結果
【表1】 試験化合物 濃度(M) NBT陽性細胞(%) 1α,25−ジヒドロキシビタミンD3 10-7 94±4 10-8 77±10 10-9 17±3 10-10 1±0 化合物A 10-7 93±4 10-8 74±8 10-9 13±2 10-10 1±0 化合物B 10-7 96±5 10-8 92±5 10-9 61±15 10-10 3±0
【0027】上記表1のデータから、NBT陽性細胞数
が50%を示す(細胞分化誘導作用)ための試験化合物の
濃度を計算する。その結果、対照化合物(1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3)では3.4×10-9、本発明化
合物AおよびBではそれぞれ4.0×10-9および6.8
×10-10となる。これらの結果から明らかなように、
本発明化合物は公知の1α,25−ジヒドロキシビタミ
ンD3と同程度かあるいはそれ以上の細胞分化誘導作用
を示す。特に、化合物Bの場合、公知の1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3の1/5の濃度で50%細胞分
化誘導作用を示している。
が50%を示す(細胞分化誘導作用)ための試験化合物の
濃度を計算する。その結果、対照化合物(1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3)では3.4×10-9、本発明化
合物AおよびBではそれぞれ4.0×10-9および6.8
×10-10となる。これらの結果から明らかなように、
本発明化合物は公知の1α,25−ジヒドロキシビタミ
ンD3と同程度かあるいはそれ以上の細胞分化誘導作用
を示す。特に、化合物Bの場合、公知の1α,25−ジ
ヒドロキシビタミンD3の1/5の濃度で50%細胞分
化誘導作用を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 武夫 東京都八王子市南大沢3−14−8−103 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 401/00 A61K 31/59 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式[I]: 【化1】 (ただし、式中R1およびR2はそれぞれ水素原子または
水酸基の保護基である)で表されるビタミンD2類縁体。 - 【請求項2】 水酸基の保護基がメトキシメチル、エト
キシエチル、メトキシエトキシメチル、テトラヒドロピ
ラニル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリ
ル、t−ブチルジフェニルシリルおよびアセチルからな
る群から選ばれる請求項1記載の化合物。 - 【請求項3】 26,26,26,27,27,27−ヘキ
サフルオロ−1α,25−ジヒドロキシ−24−エピ−
ビタミンD2;26,26,26,27,27,27−ヘキサ
フルオロ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2;2
6,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1α,
25−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD2の1α,
3−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エーテル;26,
26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1α,2
5−ジヒドロキシビタミンD2の1α,3−ビス(t−ブ
チルジメチルシリル)エーテル;26,26,26,27,
27,27−ヘキサフルオロ−1α,25−ジヒドロキシ
−24−エピ−ビタミンD2の1α,3−ビス(トリメチ
ルシリル)エーテル;26,26,26,27,27,27−
ヘキサフルオロ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD2
の1α,3−ビス(トリメチルシリル)エーテル;26,2
6,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1α,25
−ジヒドロキシ−24−エピ−ビタミンD2の1α,3−
ビス(t−ブチルジフェニルシリル)エーテル;および2
6,26,26,27,27,27−ヘキサフルオロ−1α,
25−ジヒドロキシビタミンD2の1α,3−ビス(t−
ブチルジフェニルシリル)エーテルから選ばれる請求項
1記載の化合物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US83288792A | 1992-02-10 | 1992-02-10 | |
US832887 | 1992-02-10 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05345757A JPH05345757A (ja) | 1993-12-27 |
JP2850687B2 true JP2850687B2 (ja) | 1999-01-27 |
Family
ID=25262857
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5016193A Expired - Fee Related JP2850687B2 (ja) | 1992-02-10 | 1993-02-03 | 新規なビタミンd2類縁体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2850687B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111960938B (zh) * | 2020-08-20 | 2022-06-17 | 甘肃皓天医药科技有限责任公司 | 用于制备氟骨化醇的中间体的制备方法及其应用 |
-
1993
- 1993-02-03 JP JP5016193A patent/JP2850687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05345757A (ja) | 1993-12-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2505713B2 (ja) | ビタミンd−22−フェニルスルホン誘導体 | |
JP3207423B2 (ja) | ビタミンd系列の23−オキサ誘導体、その製造法、該誘導体を含有する製薬学的調剤ならびに医薬品としての該誘導体の使用 | |
FR2634200A1 (fr) | Nouveaux composes derives de la vitamine d, leur procede de preparation et compositions pharmaceutiques contenant ces composes | |
JPH0667899B2 (ja) | 19―ノル―ビタミンd化合物 | |
US5939406A (en) | 18-substituted-19-nor-vitamin D compounds | |
JPH05178820A (ja) | 含フッ素ビタミンd3類縁体およびこれらを有効成分とする医薬組成物 | |
JP3589664B2 (ja) | ビタミンd系列の22−エン−25−オキサ−誘導体,該化合物の製造法,該誘導体を含有する薬学的調剤ならびに薬剤としての該調剤の使用 | |
US5750517A (en) | Method of treating sebaceous gland diseases with vitamin D3 fluorinated analogs | |
JP2807084B2 (ja) | 新規ビタミンd類似体 | |
JP2658574B2 (ja) | 含フッ素ビタミンd▲下3▼類縁体 | |
US6359152B2 (en) | 18-substituted-19-nor-vitamin D compounds | |
JP2850687B2 (ja) | 新規なビタミンd2類縁体 | |
JP2003176250A (ja) | (D)−グルコースからの19−ノル−1α,25−ジヒドロキシビタミンD3のA−環合成単位(synthon)の合成 | |
JP2616351B2 (ja) | 新規なビタミンd3類縁体 | |
JP2002516306A (ja) | ヒドロキシ−25−エン−ビタミンd化合物の製造方法 | |
US8455466B2 (en) | Vitamin d analogues, compositions comprising said analogues and their use | |
EP1240137B1 (en) | Method for making 24(s)-hydroxyvitamin d 2 | |
JP2850716B2 (ja) | 新規なビタミンd3類縁体 | |
JP2850751B2 (ja) | 含フッ素ビタミンd3類縁体 | |
CA1038378A (en) | 13-cis prostaglandin derivatives and methods of making | |
JPS6296438A (ja) | 4―ヒドロキシ―2―シクロペンテノン類及び薬剤組成物 | |
JP2850628B2 (ja) | 含フッ素ビタミンd類縁体 | |
JPH07304733A (ja) | 新規な含フッ素ビタミンd3類縁体 | |
JP3316050B2 (ja) | プロスタグランジンe1類縁体 | |
EP1026155A1 (en) | Vitamin d derivatives and process for producing the same |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |