JP2654982B2 - Fe−A▲l▼−Si系合金及びその製造方法 - Google Patents

Fe−A▲l▼−Si系合金及びその製造方法

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JP2654982B2 JP63282288A JP28228888A JP2654982B2 JP 2654982 B2 JP2654982 B2 JP 2654982B2 JP 63282288 A JP63282288 A JP 63282288A JP 28228888 A JP28228888 A JP 28228888A JP 2654982 B2 JP2654982 B2 JP 2654982B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、磁気ヘッドのコア材や、薄膜磁気ヘッド
製造用のスパッタリングターゲット材などに使用するFe
−Al−Si系合金材料に関する。
<従来の技術> Fe−Al−Si系合金は、その磁気特性が極めて優れてい
るところから、磁気ヘッドのコア材として、或はフエラ
イト基盤上に薄く生成させて磁気特性、特に飽和磁束密
度を向上させた複合薄膜ヘッドの製造用のスパッタリン
グターゲット材として、広く使用されている。
これらのコア材やターゲット材の素材となる合金塊を
得る方法としては、所望の成分に配合し溶解、鋳造した
後、成分偏析を少なくするために高温で均質化の熱処理
をするのが、一般的である。
<発明が解決しようとする課題> 鋳造法によって製造したFe−Al−Si系合金塊は、極め
て脆く、欠けたり割れたりし易い。そのために、切削加
工をしようとすると、材料に工具が接触した瞬間に材料
が割れてしまい、満足に切削加工を行なうことができな
い。そして、均質化のために熱処理を行なうと、この欠
点は改善されずに逆に助長される。
従って、Fe−Al−Si系合金の鋳造塊から磁気ヘッドの
コア材やスパッタリングターゲット材を得るための加工
方法としては、穏やかな研削加工を行なうしかなく、研
削加工は切削加工に較べて格段と加工能率が悪いため
に、生産コストが嵩んでいた。そのために、切削加工が
可能なFe−Al−Si系合金の開発が望まれていた。
また、鋳造法によれば、鋳造塊内にミクロ的偏析とマ
クロ的偏析とが現われ、このうちミクロ的偏析は均質化
熱処理によって改善されるが、マクロ的偏析は改善する
ことができない。そのために、合金の組成を高度に精密
に規定できないばかりでなく、全体が高度に均質な材料
を得ることができなかった。従って、マクロ的偏析のな
いFe−Al−Si系合金材料の開発が望まれていた。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、鋳造法によって製造したFe−Al−Si系
合金材料を詳細に調査した結果、鋳造のままの状態で
は、平均結晶粒径が500μ以上と非常に大きく、無数の
ミクロクラックやミクロポアが存在してることが判っ
た。そして、均質化熱処理を行なうと、結晶粒は更に巨
大に成長するが、ミクロクラック及びミクロポアの状況
に改善が認められなかった。
これらの結果により、Fe−Al−Si系合金鋳造材が脆く
て切削加工できない原因は、凝固時に発生したミクロク
ラックやミクロポアが起点になって粗大結晶粒内に破壊
が起こるためと判断されるに至った。そして、この判断
に基いて研究を進めた結果、平均結晶粒径が100μ以
下、最大結晶粒径が300μ以下で、ミクロクラックやミ
クロポアが存在していない100%密度の材料塊であれ
ば、割れたり欠けたりせずに切削加工を施しうることが
判明した。
そして、そのような材料塊は、Alを2〜15重量%、Si
を5〜20重量%、残部が主としてFeになるように配合し
た合金を、ガスアトマイズ法によって粉末化し、この粉
末を普通鋼或は不錆鋼のような可鍛性のカプセルに封入
し、このカプセルごと上記粉末を1000〜1250℃に加熱し
た後、これを加圧金型に装填し、2000Kgf/cm2以上のラ
ム圧で圧縮することにより、製造することができる。
なお、粉末の焼結手段としては、粉末を直に加圧金型
に収容し、金型ごと粉末を加熱した後にプレスするホッ
トプレス法が知られているが、この方法では実用上1000
Kgf/cm2程度の圧縮しかできないために、成形塊にミク
ロポアが発生する。
上述のように2000Kgf/cm2以上の圧縮力を得るために
は、熱間押出機の押出口を閉塞した上でこれに予め加熱
されたカプセルを装填し、ラムで押圧するのが有効であ
る。
粉末を充填したカプセルは、必要に応じ、加熱に先立
って内部を脱気したり、冷間等方圧プレスにより予備圧
縮を加えたりしてもよい。
<作用> 粉末粒子内の結晶粒の寸法は、ガスアトマイズの際の
急冷によって極めて微細である。この結晶粒は、加熱に
よって成長するが、加圧圧縮を行なうまでの間は、結晶
の寸法は粉末粒子の寸法に制限され、加圧圧縮後は速や
かに冷却されるので、結晶粒の成長は停止する。従っ
て、製造された材料塊中の結晶粒の寸法は、原料粉末の
粒子寸法より小さい値になる。
加圧圧縮は、例えば熱間押出機を使用することによ
り、極めて短時間内に、2000Kgf/cm2以上の圧力を加え
ることができ、このような高圧力のために、事実上空隙
やクラックが無い100%密度の材料塊を得ることができ
る。
このようにして得た材料塊は、通常の金属材料程切削
が容易ではないが、割れたり欠けたりすることなく旋盤
で加工することができた。
また、上述の材料塊は、製造では不可避の偏析が全く
無いために、各部の金属組成は高度に均一である。
<実施例> Feを85重量%、Siを9.6重量%、Alを5.4重量%の割合
で調整し、真空中で溶解し、アルゴンガスアトマイズに
より平均粒径が150μの球状粉末を得た。この粉末を、
外径150mm、長さ400mm、肉厚15mmのSUS304材製のカプセ
ルに充填し、脱気孔を有する同質材料の蓋を施してTIG
溶接を行ない、ロータリーポンプで脱気しながら脱気孔
を封止した。このビレットを1150℃に加熱して、内径15
5mmの熱間押出機のシリンダ内に、その押出口を閉塞し
た上で装填し、10.6t/cm2の圧力で圧縮した。押圧開始
から最高圧力に到達するまでの時間は2秒で、最高圧力
に10秒間保持した後、ビレットを取出して、大気中で放
冷した。ビレットの長さは360mmに圧縮されていた。
上記製法によって得たビレットを、放電切断加工によ
って、厚さ10mmに切断した。この切断材は、外周部がカ
プセルから移行したSUS304材によって取巻かれた100%
密度のFe−Al−Si系合金で、その平均結晶粒径は45μ、
最大結晶粒径は120μであった。
この切断材の外周面及び切断端面を旋盤を用いて切削
加工によって仕上げ、直径100mm、厚さ5mmの円盤に加工
した。その際の切削状況を下表に示す。ここで、チップ
寿命の○印は、途中でチップを交換することなく、1箇
の面を加工し得たことを示し、△印は、1箇の面を一気
に加工することができずに、途中でチップを交換した状
態を示す。また、切削状況の○印は、材料が割れたり欠
けたりせずに切削できたことを示す。
また、比較のために上記と同一組成の直径150mm、長
さ300mmのFe−Al−Si系合金材を鋳造によって製造し、
放電切断して厚さ100mmの切断材を作り、上記と同条件
で切削を試みたが、すべて材料が割れたりチップが欠損
したりして、切削加工を行なうことができなかった。
<発明の効果> 以上の実施例によって明らかなように、この発明によ
るFe−Al−Si系合金材は、旋盤等による切削加工が可能
であるために、従来の穏やかな研削加工に代えて、切削
加工を採用することによって加工能率を高めることがで
きる。
これに加え、各部の合金組成が高度に均一で、磁気抵
抗や磁気飽和の原因になるミクロクラックやミクロポア
が存在しないために、極めて優れた磁気特性を得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−89802(JP,A) 特公 昭42−4321(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Alを2〜15重量%、Siを5〜20重量%、残
    部が主としてFeからなり、事実上ミクロポア及びミクロ
    クラックが存在せず、各結晶粒は高度に均質で、その平
    均結晶粒径が100μ以下で、最大結晶粒径が300μ以下で
    あり、切削加工が可能であることを特徴とするFe−Al−
    Si系合金。
  2. 【請求項2】Alを2〜15重量%、Siを5〜20重量%、残
    部が主としてFeからなる合金を、ガスアトマイズ法によ
    って粉末化し、この粉末を可鍛性カプセルに封入し、こ
    のカプセルごと上記粉末を1000〜1250℃に加熱した後、
    これを加圧金型に装填し、2000Kgf/cm2以上のラム圧力
    で圧縮して塊状に成形することを特徴とするFe−Al−Si
    系合金の製造方法。
JP63282288A 1988-11-08 1988-11-08 Fe−A▲l▼−Si系合金及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2654982B2 (ja)

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