JPH0517846A - Fe−Al−Si系合金の製造方法 - Google Patents

Fe−Al−Si系合金の製造方法

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JPH0517846A
JPH0517846A JP15783991A JP15783991A JPH0517846A JP H0517846 A JPH0517846 A JP H0517846A JP 15783991 A JP15783991 A JP 15783991A JP 15783991 A JP15783991 A JP 15783991A JP H0517846 A JPH0517846 A JP H0517846A
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JP
Japan
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alloy
powder
based alloy
capsule
cut
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Pending
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JP15783991A
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English (en)
Inventor
Akihiko Yanagiya
彰彦 柳谷
Masahide Murakami
雅英 村上
Masaru Yanagimoto
勝 柳本
Yoshikazu Tanaka
義和 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Special Steel Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Special Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来、切削加工が極めて困難であったFe−
Al−Si系合金の切削を容易にする。 【構成】 Alが2〜15重量%、Siが5〜20重量
%、残部が主としてFeからなるFe−Al−Si系合
金を、ガスアトマイズ法によって粉末化し、これを可鍛
性カプセルに封入し、これを1000〜1250℃に加
熱して2000Kgf/cm2 以上のラム圧で押出加工
して棒状に成形することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ヘッドのコア材
や、薄膜磁気ヘッド製造用のスパッタリングターゲット
材などに使用するFe−Al−Si系合金材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】Fe−Al−Si系合金は、その磁気特
性が極めて優れているところから、磁気ヘッドのコア材
として、或はフエライト基盤上に薄く生成させて磁気特
性、特に飽和磁束密度を向上させた複合薄膜ヘッドの製
造用のスパッタリングターゲット材として、広く使用さ
れている。
【0003】これらのコア材やターゲット材の素材とな
る合金塊を得る方法としては、所望の成分に配合し溶
解、鋳造した後、成分偏析を少なくするために高温で均
質化の熱処理をするのが、一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鋳造法によって製造し
たFe−Al−Si系合金塊は、極めて脆く、欠けたり
割れたりし易い。そのために、切削加工をしようとする
と、材料に工具が接触した瞬間に材料が割れてしまい、
満足に切削加工を行なうことができない。そして、均質
化のために熱処理を行なうと、この欠点は改善されずに
逆に助長される。
【0005】従って、Fe−Al−Si系合金の鋳造塊
から磁気ヘッドのコア材やスパッタリングターゲット材
を得るための加工方法としては、穏やかな研削加工を行
なうしかなく、研削加工は切削加工に較べて格段と加工
能率が悪いために、生産コストが嵩んでいた。そのため
に、切削加工が可能なFe−Al−Si系合金の開発が
望まれていた。
【0006】また、鋳造法によれば、鋳造塊内にミクロ
的偏析とマクロ的偏析とが現われ、このうちミクロ的偏
析は均質化熱処理によって改善されるが、マクロ的偏析
は改善することができない。そのために、合金の組成を
高度に精密に規定できないばかりでなく、全体が高度に
均質な材料を得ることができなかった。従って、マクロ
的偏析のないFe−Al−Si系合金材料の開発が望ま
れていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋳造法に
よって製造したFe−Al−Si系合金素材を詳細に調
査した結果、鋳造のままの状態では、平均結晶粒径が
0.5mm乃至2〜3mmと非常に大きく、無数のミク
ロクラックやミクロポアが存在していることが判った。
そして、平均化熱処理を行なうと、結晶粒は更に巨大に
成長するが、ミクロクラック及びミクロポアの状況に改
善が認められなかった。
【0008】これらの結果により、Fe−Al−Si系
合金鋳造材が脆くて切削加工できない原因は、凝固時に
発生したミクロクラックやミクロポアが起点になって粗
大結晶粒内に破壊が起こるためと判断されるに至った。
そして、この判断に基いて研究を進めた結果、平均結晶
粒径が100μ以下、最大結晶粒径が300μ以下で、
ミクロクラックやミクロポアがが存在していない100
%密度の材料塊であれば、割れたり欠けたりせずに切削
加工を施しうることが判明した。
【0009】そして、このような材料塊は、Alを2〜
15重量%、Siを5〜20重量%、残部が主としてF
eになるように配合した合金を、ガスアトマイズ法によ
って粉末化し、この粉末を普通鋼或は不錆鋼のような可
鍛性のカプセルに封入し、このカプセルごと上記粉末を
1000〜1250℃に加熱した後、これを熱間押出機
に装填し、2000Kgf/cm2 以上のラム圧で押出
加工することにより、製造することができる。
【0010】なお、粉末の焼結手段としては、粉末を直
に加圧金型に収容し、金型ごと粉末を加熱した後にプレ
スするホットプレス法が知られているが、この方法では
実用上1000Kgf/cm2 程度の加圧しかできない
ために、成形塊にミクロポアが発生する。
【0011】上述のように2000Kgf/cm2 以上
の圧縮力を得るためには、熱間押出加工するのが有効で
ある。粉末を充填したカプセルは、必要に応じ、加熱に
先立って内部を脱気したり、冷間等方圧プレスにより予
備圧縮を加えたりしてもよい。
【0012】
【作用】粉末粒子内の結晶粒の寸法は、ガスアトマイズ
の際の急冷によって極めて微細である。この結晶粒は、
加熱によって成長するが、熱間押出加工を行なうまでの
間は、結晶の寸法は粉末粒子の寸法に制限され、押出加
工後は速やかに冷却されるので、結晶粒の成長は停止す
る。従って、製造された材料塊中の結晶粒の寸法は、原
料粉末の粒子寸法より小さい値になる。
【0013】押出加工は、熱間押出機を使用することに
より、極めて短時間内に、2000Kgf/cm2 以上
の圧力を加えることができ、このような高圧力のため
に、原料粉末は塑性変形し、隣接する粒子と密接して結
合し、全く空隙やクラックが無い100%密度の材料塊
を得ることができる。このようにして得た材料塊は、通
常の金属材料程切削が容易ではないが、割れたり欠けた
りすることなく旋盤で加工することができた。また上述
の材料塊は、鋳造では不可避の偏析が全く無いために、
各部の金属組成は高度に均一である。
【0014】
【実施例】Feを85重量%、Siを9.6重量%、A
lを5.4重量%の割合で調整し、真空中で溶解し、ア
ルゴンガスアトマイズにより平均粒径が150μの球状
粉末を得た。この粉末を、外径150mm、長さ400
mm、肉圧15mmのSUS304材製のカプセルに充
填し、脱気孔を有する同質材料の蓋を施してTIG溶接
を行ない、ロータリーポンプで脱気しながら脱気孔を封
止した。このビレットを1150℃に加熱して、内径1
55mmの熱間押出機のシリンダ内に装填し、ラム圧1
500tで直径60mmに熱間押出加工を施し、冷却し
た。この場合の単位圧力は約8000Kgf/cm
2 で、押出比は6.7であった。
【0015】上記製法によって得た押出材は、外周がカ
プセルから移行したSUS304材によって取巻かれた
100%密度のFe−Al−Si系合金であり、その平
均結晶粒径は100μm、最大結晶粒径は250μmで
あった。この押出材を切断し、外周のSUS304材を
旋削によって除去して得られた合金塊に、更に旋盤を用
いて外周面及び切断端面に切削加工を施し、直径40m
m、長さ50mmの円柱塊に仕上げた。
【0016】上述の旋盤加工の際の切削状況を表1に示
す。ここで、チップ寿命の○印は、途中でチップを交換
することなく、1箇の面を加工し得たことを示し、△印
は、1箇の面を一気に加工することができずに、途中で
チップを交換した状態を示す。また、切削状況の○印
は、材料が割れたり欠けたりせずに切削できたことを示
す。
【表1】
【0017】また、比較のために上記と同一組成の直径
50mm、長さ100mmのFe−Al−Si系合金材
を鋳造によって製造し、上記と同条件で切削を試みた
が、すべて材料が割れたりチップが欠損したりして、切
削加工を行なうことができなかった。
【0018】
【発明の効果】以上の実施例によって明らかなように、
この発明によるFe−Al−Si系合金材は、旋盤等に
よる切削加工が可能であるために、従来の穏やかな研削
加工に代えて、切削加工を採用することによって加工能
率を高めることができる。これに加え、各部の合金組成
が高度に均一で、磁気抵抗や磁気飽和の原因になるミク
ロクラックやミクロポアが存在しないために、極めて優
れた磁気特性を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義和 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 Alを2〜15重量%、Siを5〜20
    重量%、残部が主としてFeからなる合金を、ガスアト
    マイズ法によって粉末化し、この粉末を可鍛性カプセル
    に封入し、このカプセルごと上記粉末を1000〜12
    50℃に加熱した後、これを熱間押出機に装填し、20
    00Kgf/cm2 以上のラム圧力で熱間押出加工して
    棒状に成形することを特徴とするFe−Al−Si系合
    金の製造方法。
JP15783991A 1991-05-31 1991-05-31 Fe−Al−Si系合金の製造方法 Pending JPH0517846A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110295311A (zh) * 2019-07-02 2019-10-01 北京首钢股份有限公司 一种调铝用铝合金及其制备方法和调铝方法

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JPH02129345A (ja) * 1988-11-08 1990-05-17 Sanyo Special Steel Co Ltd Fe−Al−Si系合金及びその製造方法

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