JP2653587B2 - コイルボビン用フェノール樹脂組成物 - Google Patents

コイルボビン用フェノール樹脂組成物

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JP2653587B2
JP2653587B2 JP3252446A JP25244691A JP2653587B2 JP 2653587 B2 JP2653587 B2 JP 2653587B2 JP 3252446 A JP3252446 A JP 3252446A JP 25244691 A JP25244691 A JP 25244691A JP 2653587 B2 JP2653587 B2 JP 2653587B2
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phenol resin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電源用トランスボビンを
始めとするコイルボビンに使用される可撓性に優れたフ
ェノール樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電源用トランスボビンを始め
とするコイルボビンには耐熱性、強度並びに成形性等の
点からフェノール樹脂成形材料が使用されているが、近
年の電気・電子部品の小型軽量化により、コイルボビン
の薄肉化が進み、従来のフェノール樹脂成形材料による
ものでは、成形品のバリ取り、巻線などの後工程及び、
部品の輸送段階に於て、割れ、欠け等の問題を生ずるこ
とが多い。
【0003】このような問題に対処するため、補強充填
材としてガラス繊維を配合したフェノール樹脂成形材料
をコイルボビン用材料として用いることがあるが、成形
金型の摩耗、コストが高い等の問題より多くは採用され
ていない。
【0004】また、補強材として綿繊維等の有機繊維類
を多く配合したフェノール樹脂を用いることもあるが、
耐熱性、難燃性、電気絶縁性能の低下を招くという性能
上の問題があった。
【0005】更に、コイルボビン用としては成形物によ
る金属の腐食を防止するために、アンモニアフリーの成
形材料が望まれている。
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来のフェノール樹脂成形材料の欠点を解消するために検
討した結果、酢酸ビニル樹脂を添加することにより、硬
化物の伸びが向上するという知見を得、更にこの知見に
基づきアンモニアフリー化の検討を行なったところ、本
発明を完成するに至った。
【0006】その目的とするところは、電気特性および
他の諸特性を低下させることなく、可撓性が優れたトラ
ンスコイル等のコイルボビン用として最適なフェノール
樹脂組成物を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、酢酸ビニル樹
脂を含有し、かつフェノール樹脂がジメチレンエーテル
レゾールであることを特徴とするコイルボビン用フェノ
ール樹脂組成物である。
【0008】本発明の酢酸ビニル樹脂としては、特に限
定するものではないが、重合度100〜5000の粉末
状樹脂が好ましい。即ち、重合度100未満ではフェノ
ール樹脂に添加したとき充分な可撓性が得られない恐れ
があり、5000を越えると相溶性が低下し、十分な効
果を得られない恐れがあるからである。
【0009】酢酸ビニル樹脂の添加量はフェノール樹脂
100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。これ
より少量では可撓性付与の効果が十分認められない。こ
の範囲より多く添加しても効果の向上はほとんどなく、
コストアップに結びつくからである。
【0010】本発明では、フェノール樹脂はコイルボビ
ン用として、アンモニアの発生がないレゾール型フェノ
ール樹脂、特にジメチレンエーテルレゾールを用いる。
【0011】本発明のフェノール樹脂組成物は、コイル
ボビンの成形に使用するものであるが、コイルボビン成
形物は可撓性がよいこと、金属を腐食させないことが要
求される。本発明のフェノール樹脂組成物は酢酸ビニル
樹脂を含むことにより可撓性がすぐれている。
【0012】また、本発明のフェノール樹脂組成物に用
いられるフィラーは、一般の有機フィラー、無機フィラ
ーを用いることができるが、アンモニア性窒素を含まな
いものが好ましい。
【0013】更に、フェノール樹脂として、ジメチレン
エーテルレゾールを使用することにより、成形時アンモ
ニアガスの発生がなく、アンモニアによる酢酸ビニル樹
脂の分解が防止される。充填材として好ましくはアンモ
ニウム塩の含有率10ppm以下のものを使用すること
により、レゾールの使用と相まって金属に対する腐食作
用を防止できる。本発明において、ジメチメンエーテル
レゾールと酢酸ビニル樹脂は、相溶性がすぐれ、レゾー
ルの硬化後も安定した特性を示す。
【0014】上記充填材として好ましいものは、綿、パ
ルプ等の粉砕物、熱硬化性樹脂成形体又は積層物の粉砕
物等の有機物、クレー、水酸化アルミニウム、炭酸カル
シウム、ガラス粉、ガラス繊維等の無機物である。
【0015】本発明について、具体的配合を説明する
と、ジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂40
〜60重量部に対し、充填材60〜40重量部、顔料1
重量部程度、滑剤2重量部程度及び酢酸ビニル樹脂を
0.5〜10重量部を添加し、混合、混練、粉砕するこ
とにより、フェノール樹脂成形材料を得るものである。
【0016】このフェノール樹脂成形材料の成形につい
ては、射出成形を始めとして、トランスファー成形、圧
縮成形、いずれにも適用できるものである。本発明によ
る組成物について、テストピースにより、破壊試験を行
なったところ、伸び率の向上並びに衝撃強度の向上が認
められ、可撓性向上の効果が大きいことが認められた。
【0017】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する。 実施例1 ジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂100重
量部、フェノール樹脂積層板粉末50重量部、クレー4
0重量部、消石灰5重量部、滑剤4重量部、顔料2重量
部に重合度200の酢酸ビニル樹脂10重量部を添加
し、熱ロールにより混練し、組成物を得た。
【0018】実施例2 ジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂100重
量部、ガラス繊維50重量部、クレー40重量部、消石
灰5重量部、滑剤4重量部、顔料2重量部に重合度20
0の酢酸ビニル樹脂10重量部を添加し、熱ロールによ
り混練し、組成物を得た。
【0019】実施例3及び4 実施例1と同じフェノール樹脂、充填材及び添加剤の配
合割合に重合度5000の酢酸ビニル樹脂2重量部及び
10重量部をそれぞれ添加し、熱ロールにより混練し、
組成物を得た。
【0020】比較例1 ジメチレンエーテルレゾール型フェノール樹脂100重
量部、フェノール樹脂積層板粉末基材50重量部、クレ
ー40重量部、消石灰5重量部、滑剤4重量部、顔料2
重量部を熱ロールにより混練し、組成物を得た。
【0021】比較例2 実施例2と同じフェノール樹脂、充填材及び添加剤の配
合割合で酢酸ビニル樹脂を添加せず、熱ロールにより混
練し組成物を得た。
【0022】各実施例及び比較例についてその組成を表
1にまとめて記した。また、各例で得られた組成物(成
形材料)をトランスファー成形により、テストピースを
成形し、得られた成形物の性能を同時に表1に記した。
【0023】
【表1】
【0024】表1より明らかなように、本発明による成
形品は、曲げ伸び率が著しく向上しており、可撓性に優
れている。なお、テストピースの評価はすべてJIS
K 6911に準じて行った。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、酢酸ビニル樹脂の添加
という簡単な方法で可撓性付与の効果が得られ、薄肉ツ
バのあるコイルボビン等の巻線工程等における割れ、欠
けを防止でき、コイルボビン用として、好適なフェノー
ル樹脂組成物を得ることができる。更に、フェノール樹
脂としてジメチレンエーテルレゾールを使用しているの
でコイルボビンとして最適なフェノール樹脂組成物であ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸ビニル樹脂を含有し、かつフェノー
    ル樹脂がジメチレンエーテルレゾールであることを特徴
    とするコイルボビン用フェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフェノール樹脂組成物を
    使用したコイルボビン。
JP3252446A 1991-09-30 1991-09-30 コイルボビン用フェノール樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2653587B2 (ja)

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JPS62209159A (ja) * 1986-03-10 1987-09-14 Matsushita Electric Works Ltd フエノ−ル樹脂成形材料
EP0416526B1 (en) * 1989-09-08 1995-12-13 Takeda Chemical Industries, Ltd. Phenolic resin molding compounds and the articles thereof
JPH0463858A (ja) * 1990-07-02 1992-02-28 Toshiba Chem Corp フェノール樹脂成形材料

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JPH0586261A (ja) 1993-04-06

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