JP2652773B2 - パレット同時引出式立体駐車設備 - Google Patents

パレット同時引出式立体駐車設備

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JP2652773B2
JP2652773B2 JP27137394A JP27137394A JP2652773B2 JP 2652773 B2 JP2652773 B2 JP 2652773B2 JP 27137394 A JP27137394 A JP 27137394A JP 27137394 A JP27137394 A JP 27137394A JP 2652773 B2 JP2652773 B2 JP 2652773B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立体駐車設備に関し、
特に駐車と同時に空パレットを引出し得るように構成さ
れたパレット(pallet) 同時引出式立体駐車設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、立体駐車設備としては、例えばパ
レットを用いたパレット式立体駐車設備が知られてい
る。
【0003】この従来のパレット式立体駐車設備は、図
11及び図12に示すように、複階層に構成された建屋
mの中央にリフトnが昇降する昇降通路sを設け、この
昇降通路sの左右両側に対向する駐車室r1、r2を設
け、さらに建屋mの地上階層の前面に接続した、水平面
内で360°回転可能なターンテーブルtを備えてい
る。
【0004】そして、この従来のパレット式立体駐車設
備は、以下のようにして車両を入出庫させるようになっ
ている。まず、車両を入庫させる場合は、ターンテーブ
ルt上に進入された車両を、リフトnと一直線上に位置
するようにターンテーブルtを回転させると共に、又は
この回転の前後に、リフトnが昇降して駐車しようとす
る階層の駐車室r1、r2に面して停止し、その駐車室
r1、r2のうちの駐車しようとする駐車室r1、r2
にある空のパレットを、パレット引出装置によりリフト
n内に引出し、さらに、リフトnが昇降して地上階層に
停止する。
【0005】次いで、運転者が車両を操作して、車両を
リフトn上に載置された空のパレット上に進入させてか
ら下車すると、リフトnが昇降して上記の駐車室r1、
r2に面して停止し、車両を載せたパレットを上記のパ
レット引出装置により上記の駐車室r1、r2内に引入
れ車両を入庫させるようになっている。
【0006】一方、車両を出庫させる場合は、入庫させ
る場合と逆順により出庫できるようになっている。すな
わち、出庫しようとする車両が駐車している駐車室r
1、r2に面してリフトnが停止した後、パレット引出
装置により、車両を載せたパレットをリフトn内に引き
出して載置し、地上階層に停止する。
【0007】次いで、運転者が車両に乗車して、リフト
nと一直線上に位置するように回転させたターンテーブ
ルt上に車両を進入させた後、さらにターンテーブルt
を所定の角度回転させて車両を出庫させるようになって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の立体駐車設備にあっては、車両の入出庫時
に、車両を積載したパレットと空パレットを別個に引出
さなければならないので、入出庫行程が多くなり、車両
の入出庫に要する時間が長くなってしまうという問題点
がある。
【0009】さらに、立体駐車設備の設置面積が過多に
要求される反面、実際に駐車される車両の台数は設置面
積に比べて少なく充分ではないという問題点もある。
【0010】本発明は、このような従来の立体式駐車設
備の問題点を解消するために案出されたもので、入出庫
行程を少なくして入出庫に要する時間を短縮でき、しか
も従来の立体式駐車設備に比べてその設置面積を大幅に
減らすことができるパレット同時引出式立体駐車設備を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、中央にリフトの昇降通路を設け、該昇降
通路の左右両側に複階層から成り対向する駐車室を設
け、前記リフトにより車両を昇降させて前記駐車室に車
両を入出庫させるパレット同時引出式立体駐車設備であ
って、前記各駐車室の底面に前記昇降通路から前記駐車
室へ向かって下方に傾くように設置され、車両を積載し
た駐車パレットを載置するための上段レールと空パレッ
トを載置するための下段レールとからなる複層レール
と、前記リフトの直下方の前記昇降通路の底部に、水平
面内で回転可能に設置されたターンテーブルと、前記リ
フトの底部に着脱可能に取り付けられ、前記ターンテー
ブル上に着地可能な昇降カートと、上部に前記駐車パレ
ット又は前記空パレットを載置するためのレール部を有
し、前記昇降カート上に前記左右両側の駐車室へ向かっ
て上下に傾斜するように回動可能に軸支されたベースプ
レートと、一端を前記ベースプレートに、他端を前記昇
降カートにそれぞれ回動可能に軸支させ、前記ベースプ
レートをを前記左右両側の駐車室へ向かって上下に傾斜
させる複数の複動シリンダーより成るパレット傾動装置
と、前記ベースプレートのレール部及び前記複層レール
を走行し得るローラー、前記駐車及び空パレットを移送
するためのパレット移送突出部、並びに前記駐車及び空
パレットを前記ベースプレートの正位置に停止させるた
めの正位置停止突起がそれぞれ下面に形成され、対向す
る左右両側の駐車室のいずれか一方の駐車室側の一端に
は雄形連結部が、他方の駐車室側の他端には前記雄形連
結部と嵌合し得る雌形連結部がそれぞれ形成された前記
駐車及び空パレットと、前記駐車及び空パレットを前記
ベースプレートと前記左右両側の駐車室との間で移送す
るパレット水平移送装置と、前記駐車及び空パレットの
前記昇降カート上への移動時、前記駐車パレット又は前
記空パレットを前記ベースプレート上の正位置に停止さ
せるためのパレットストッパー装置と、を備えて成り、
車両を前記駐車室に入庫すると同時に、前記駐車室に対
向して配置された反対側の駐車室の下段レール上に載置
された空パレットを引き出し、又は車両を前記駐車室か
出庫すると同時に、前記駐車室に対向して配置された
反対側の駐車室の下段レール上に空パレットを押し入れ
得ることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】昇降カート上のベースプレートが、傾動装置に
より、そのベースプレートのレール部の一端が駐車室の
上段レールの高さに、その他端が反対側の駐車室の下段
レールの高さに位置するように傾くと、車両を積載した
ベースプレート上の駐車パレットの他端に形成された雌
形連結部が下段レール上に載置された空パレットの雄形
連結部に嵌入される。この傾斜状態を維持したまま駐車
パレットをパレット移送装置により駐車室に移送する
と、その移送と同時に前記空パレットが前記昇降カート
上に引き出される。
【0013】また、昇降カート上の空パレットが、傾動
装置により回動されて水平状態になると、雄形連結部と
雌形連結部との嵌合状態が解除されて、昇降カート上の
空パレットは、駐車室の駐車パレット及び空パレットに
接触することなく、昇降通路を昇降できる。
【0014】昇降カートが底階層のターンテーブル上に
置かれると、昇降カートはリフトと結合状態が解除さ
れ、ターンテーブルの回転により昇降カートをリフトの
干渉なしに任意角度に回転することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明によるパレット同時引出式立体駐
車設備の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】本実施例のパレット同時引出式立体駐車設
備は、その駐車過程を概略的に示す図1(イ)〜図1
(ハ)から分かるように、各駐車室11ごとに二段レー
ル、つまり空パレットP2を載置及び移動するための下
段レール21と車両を積載した駐車パレットP1を載置
及び移動するための上段レール22とを上下部に設置
し、リフト50により昇降される駐車パレットP1が後
述する所定の傾動装置 (tilting apparatus)により図1
において左右に少し傾くように構成し、車両を積載した
駐車パレットP1が昇降カート70から横方向に(例え
ば、図1(ロ)において右側から左側に)移動される
間、つまり左側の駐車室11の上段レール22上に車両
が入庫される間、同階層の右側の駐車室11の下段レー
ル21上に載置されている空パレットP2を昇降カート
70上に引出し、車両の出庫時は上記の入庫時と逆に動
作するように構成される。
【0017】図2は、本実施例のパレット同時引出式立
体駐車設備の一実施例を示す縦断面概略図である。この
図に示すように、本実施例のパレット同時引出式立体駐
車設備は、従来のリフト式立体駐車設備と同様に中央に
リフト50が昇降する垂直な昇降通路10が設けられ、
この昇降通路10の図2において左右両側に対向する駐
車室11が各階層ごとに形成されており、その基本構成
は従来のものと同様である。
【0018】しかし、本実施例のパレット同時引出式立
体駐車設備は、図2のA部分(すなわち、駐車パレット
P1と空パレットP2をそれぞれ上段レール22と下段
レール21上に収納するための複層レール20を構成し
ている部分)とB部分(すなわち、底階層の底面に内設
されたターンテーブル60及び昇降カート70)に、従
来の立体駐車設備とは異なる技術的特徴があり、その具
体的構成は図2のD−D線についての拡大断面図である
図3、E−E線についての横断面図である図4、その他
の主要部をそれぞれ分離又は拡大して示す図5〜図9に
詳細に図示されている。
【0019】図2に示すように、各階層の駐車室11の
底面に設置された複層レール20は、昇降通路10から
左右の駐車室11に向かってそれぞれ少し下方へ傾斜し
ており、水平面に対して所定傾斜角αを有している。
【0020】図3に示すように、本実施例のパレット同
時引出式立体駐車設備は、全階層にわたって伸びている
垂直ガイドフレーム40により案内されて昇降されるリ
フト50と、このリフト50の直下方の底階層に位置す
るターンテーブル60と、このターンテーブル60の上
面に着脱可能に載置され、パレット同時引出用のパレッ
ト傾動装置109及びパレット移送装置100を有する
昇降カート70と、各階層の駐車室11に固設され駐車
パレットP1及び空パレットP2をガイドする複層レー
ル20(図2参照)とを備えて構成される。
【0021】なお、以下の説明では、必要な場合を除
き、駐車パレットP1と空パレットP2を総称して単に
「パレットP」という。
【0022】リフト50は、従来の大部分の立体駐車設
備のリフトと同様に、垂直ガイドフレーム40に支持さ
れて昇降案内される構造のもので、図3において前後側
で左右方向に平行に伸びる一対の上部水平フレーム51
(図3では前側の一つだけ図示)と、この上部水平フレ
ーム51の左右両端からそれぞれ下方に延びる四つの垂
直フレーム52(図3では前側の二つだけ図示)と、こ
の垂直フレーム52の各下端から水平内方に短く延びる
係止フレーム53とを備えてなる下部開口形の六面体フ
レーム構造物である。
【0023】上部水平フレーム51の左右両端部の上面
には、昇降用ロープ54を掛けるための滑車55が設置
され、垂直フレーム52の上端部及び下端部の外側面に
はリフト50を垂直ガイドフレーム40に対してスライ
ド案内するためのローラ56が装着され、係止フレーム
53の上面には昇降カート70の左右両端の下面に形成
された凹溝71に嵌入される係合突起57が形成されて
いる。
【0024】垂直ガイドフレーム40の下部には、リフ
ト50の下降限界を規制するための下限ストッパー58
が設置されている。このため、リフト50が下限ストッ
パー58の位置まで下降すると、図3に示すように、先
ず昇降カート70がターンテーブル60の上面に置か
れ、次いで係合突起57が昇降カート70の側縁の下面
に形成された凹溝71から係合解除されるので、ターン
テーブル60の回転時にターンテーブル60上面の昇降
カート70がリフト50に邪魔されずに回転できるよう
になっている。
【0025】このような構成により、駐車パレットP1
を介在して昇降カート70上に積載される車両は、その
入出庫時に出入方向の角度を任意に変えることができ
る。
【0026】さらに、リフト50の直下方にリフト50
から隔たって設置されたターンテーブル60は、垂直方
向に立設された円筒形支柱61上にベアリングを介在し
て回転自在に、しかしリフト50により昇降不可能に設
置される。
【0027】符号62は、円筒形支柱61の外側に固設
された正逆回転可能なターンテーブル駆動用モーターを
示す。このターンテーブル駆動用モーター62の駆動軸
の外周面に装着された歯車63がターンテーブル60の
底面に環状に設けられた外歯車64と噛み合うことによ
り、ターンテーブル駆動用モーター62の駆動によりタ
ーンテーブル60が正逆回転できるようになっている。
【0028】昇降カート70は、パレット水平移動時に
昇降カート70上のパレットPの正位置を出すためのパ
レットストッパー装置80と、昇降カート70上のパレ
ットPを図1(ロ)において左右方向に移送するための
パレット移送装置100と、昇降カート70上のパレッ
トPを左右方向に移送する時に昇降カート70上のパレ
ットPを左側または右側へ所定の角度αに傾斜させるパ
レット傾動装置109とが備えられる。
【0029】上記のパレットストッパー装置80、パレ
ット移送装置100及びパレット傾動装置109を詳述
する前に、本実施例の駐車設備に採用されるパレットP
を説明すると、駐車パレットP1は、図6に示すよう
に、対向する左右両側の駐車室11のいずれか一方の駐
車室11(図6では左側の駐車室11)に面する駐車パ
レットP1の一端(図6では左端)に雄形連結部25を
突設し、また、他方の駐車室11(図6では右側の駐車
室11)に面する駐車パレットP1の他端(図6では右
端)に上記の雄形連結部25に嵌合し得る雌形連結部2
6を突設して形成されている。さらに、空パレットP2
も、駐車パレットP1と同一形状に形成されている。
【0030】このため、例えば昇降カート70が、駐車
しようとする階層の駐車室11に面して停止した後、昇
降カート70上の駐車パレットP1の一端が傾動装置に
より駐車室11の上段レール22の高さと同じ高さに傾
くと、駐車パレットP1の他端は、上記駐車室11の反
対側の駐車室11の下段レール21上に載置されている
空パレットP2と一直線上に配列されると共に、駐車パ
レットP1の雌形連結部26と空パレットP2の雄形連
結部25が互いに嵌合される。
【0031】従って、本実施例のパレット同時引出式立
体駐車設備は、パレットPを積載した昇降カート70が
垂直方向に昇降する時に、その昇降カート70上のパレ
ットPが駐車室11に載置されたパレットPとの干渉な
しに自在に垂直移動でき(垂直移動時に雄形連結部25
が雌形連結部26の内部を通過するためである)、ま
た、昇降カート70上のパレットPが、車両が出庫しよ
うとする階層の駐車室11に面して停止した後に、駐車
室11に向かって上下に所定角度αで傾き、昇降カート
70上のパレットPの雌形連結部26と駐車室11の雄
形連結部25(或いは昇降カート70上のパレットPの
雄形連結部25と駐車室11のパレットPの雌形連結部
26)とが嵌合され、昇降カート70上のパレットPが
駐車室11に引き入れられると同時に駐車室11のパレ
ットPが昇降カート70上に引き出されて、車両が入出
庫できるようなシステムにしてある。
【0032】このため、本実施例のパレット同時引出式
立体駐車設備では、従来例のパレット式立体駐車設備の
ような独立行程での空パレット引出し行程が省略される
ことになる。
【0033】なお、本実施例のパレットPの雄形連結部
25は、図8に示すように、中央部にピン25Aが挿入
されたローラー形状に構成することが望ましい。その理
由は、パレットPが相互に連結されて水平移動されると
きに、昇降カート70上のレール部91と駐車室11の
上段及び下段レール22、21との間の僅かの角度差又
は駐車及び空パレットP1、P2の水平移動量の程度に
従って嵌合された駐車及び空パレットP1、P2間の連
結角度が変化しても揺動量を滑らかにカバーし得るため
である。
【0034】車両を積載した駐車パレットP1を駐車室
11から昇降カート70上に引き出す時に駐車パレット
P1を昇降カート70上の正位置に載置するためのパレ
ットストッパ装置80は、図3及び図5に示すように、
駐車パレットP1及び空パレットP2の底面にそれぞれ
突設された正位置停止突起81、82と、後述するベー
スプレート90に立設されたエアシリンダー14の作動
により上下方向に動作して停止突起81、82と嵌合し
又は嵌合解除するストップピン14a、14bとからな
る。
【0035】すなわち、空パレットP2又は車両を積載
した駐車パレットP1が駐車室11から昇降カート70
上に引き出される時、パレットPの前部(つまり、パレ
ットPの進行方向を前方とした時のパレットPの前部)
の正位置停止突起82が後部のストップピン14bの位
置を通過すると光センサー等のような公知の感知手段
(図示せず)によりその通過を感知し、先ず後部のスト
ップピン14bが上昇して後部の停止突起81を制止す
ることによりパレットPがそれ以上、引き出されないよ
うにし、次いで前部の停止突起82が前部のストップピ
ン14aの位置を通過すると同時に感知手段(図示せ
ず)がこれを感知し、真っ直ぐに前部のストップピン1
4aを上昇させることによりパレットPの前部の正位置
停止突起82の内部に嵌合されるため、パレットPが左
右方向のいずれかにも動けないように固定される。
【0036】昇降カート70には、図3に示すように、
パレットPを載置するためのベースプレート90が備え
られている。このベースプレート90は、その前後両端
部から内方へ突出したレール部91が形成され、中央部
にパレットPを収容するための収容部92が設けられ、
両端部の中央部が、その中央部に突設した回転軸と昇降
カート70に固設され回転軸を軸支する軸受とから成る
支持機構(いわゆるピボット機構)88を介して昇降カ
ート70に回動可能に支持されている。
【0037】パレットP1の下面に設置されたローラー
93がベースプレート90のレール部91上の正位置に
移動されると、パレットP1は前述したパレットストッ
パー装置80の作動によりレール部91上の正位置に固
定される。
【0038】ベースプレート90の上方には、図3に示
すように、パレットPの底面に突設されたパレット移送
突出部95を押圧することによりパレットPを駐車室1
1の上段レール22又は下段レール21上に押し入れる
ための、チェーンアタッチメント103を有する無限軌
道型のパレット移送装置100が設置される。
【0039】すなわち、パレット移送装置100は、図
3、図6(イ)、図6(ロ)及び図7に示すように、パ
レット移送用モーター101の動力により循環する一対
の無限軌道チェーン102を備え、各無限軌道チェーン
102には所定数のチェーンアタッチメント103が装
着されている。
【0040】そして、このチェーンアタッチメント10
3がチェーン駆動により正方向又は逆方向に移動しなが
らパレットPの底面に形成されたパレット移送突出部9
5を押圧することにより、パレットPをベースプレート
90のレール部91及びこのレール部91に直線状に連
続する駐車室11の上下段レール22、21上で摺動さ
せて車両を駐車室11に入庫させるか又は駐車室11か
ら出庫させるようにしてある。
【0041】パレット移送突出部95とチェーンアタッ
チメント103の結合状態は、その原理がラックとピニ
オンの結合状態と同じものにしてある。さらに、図7に
示すように、チェーンスプロケット104の中心位置で
はパレット移送突出部95は直線運動する反面、チェー
ンアタッチメント103は回転運動するので、これらの
相互間の干渉を避けるためにパレット移送突出部95と
チェーンアタッチメント103の形状をギアのような形
状に形成することが望ましい。しかし、このようにする
と場合によっては、アンダーカット(undercut)現象が
発生し、傾斜角によりパレットPが引き上げられながら
位置を離脱する心配があるので、これを防止するため図
10に示すように、チェーンアタッチメント103をロ
ーラー形状に形成することもできる。
【0042】パレット移送用モーター101は、正逆回
転可能なモーターで、その回転方向が変わることにより
無限軌道チェーン102の駆動方向も変わるので、昇降
カート70に装着されたベースプレート90上のパレッ
トPは、パレット移送用モーター101の回転方向に応
じて任意に出入方向を決定することができる。
【0043】パレット傾動装置109は、図3、図6
(イ)及び図6(ロ)に示すように、一端が昇降カート
70に回動可能に軸支され他端がベースプレート90の
下面に回動可能に軸支されて相互に拮抗的に作用する前
後2対の複動シリンダー110より構成される。
【0044】ここで、符号104は無限軌道チェーン1
02の垂れ下がりを防止するためのレールである。
【0045】複動シリンダー110がベースプレート9
0を一定角度に傾けると、図6(ロ)に示すように、ベ
ースプレート90のレール部91上に載置された駐車パ
レットP1も一定傾斜角に傾くので、その駐車パレット
P1の一端は、例えば右側の駐車室11の下段レール2
1上に載置された空パレットP2と同じ高さに合わせら
れ、駐車パレットP1の他端は左側の駐車室11の上段
レール22の高さより少し高く合わせられる。すなわ
ち、駐車パレットP1の傾斜角が右側の駐車室11の下
段レール21の傾斜角と等しくなり、駐車パレットP1
又は空パレットP2が一直線上に合わせられる。
【0046】このとき、ベースプレート90のレール部
91の右端が右側の駐車室11の下段レール21の高さ
に位置し、ベースプレート90のレール部91の左端が
左側の駐車室11の上段レール22の高さに位置するよ
うに、ベースプレート90は傾斜する。
【0047】ここで、ベースプレート90及び駐車パレ
ットP1の傾斜方向は、車両の前後方向でなく車幅方向
であるので、前述したような傾斜状態の車両の入出庫
時、車両が下方に転がる虞れがない。
【0048】図9(イ)及び図9(ロ)は車両を積載し
た駐車パレットP1が駐車室11に移送された時、駐車
パレットP1を正位置に維持するためのプッシュ装置を
示すものである。
【0049】このプッシュ装置は、駐車室11に移送さ
れた駐車パレットP1の雄形連結部25と昇降カート7
0上に移送された空パレットP2の雌形連結部26との
間に適当な間隔があるため、もしも駐車室11に移送さ
れた駐車パレットP1がその正位置まで行かなくなる場
合に、駐車パレットP1を強制的に正位置まで押し入れ
るためのものである。
【0050】上記のプッシュ装置は、互いに直角に配設
された二つのエアシリンダー115、116より成り、
先ず垂直に立設されたエアシリンダー115が駐車パレ
ットP1と空パレットP2の間で上昇した後、水平状態
のエアシリンダー116が作動して垂直なエアシリンダ
ー115のピストンロッドを駐車室11の方へ押し入れ
ることにより駐車パレットP1を正位置に停止させるよ
うにしてある。
【0051】次に、このように構成された本実施例の同
時引出式立体駐車設備の作動を説明する。車両が入庫す
る場合には、昇降カート70が底階層のターンテーブル
60の上面に停止されており、一つの空パレットP1が
昇降カート70上のベースプレート90上に載せられて
おり、昇降カート70上のパレット傾動装置109は中
立状態(つまり水平状態)にあり、パレットストッパー
装置80は上昇状態になっている。
【0052】このような状態で、所定の車両進入信号に
より運転者が車両をターンテーブル60上に置かれた昇
降カート70上の空パレットP2上に移動してから下車
する。
【0053】このとき、必要ならば、昇降位置に停止す
るために、所定の信号に応じてターンテーブル60が一
定角度を回転してから停止する。次いで、リフト50が
上昇すると、その係止フレーム53の係合突起57が昇
降カート70の凹溝71と嵌合されて車両を積載し昇降
カート70を引き上げる。
【0054】そして、リフト50が駐車しようとする階
層の駐車室11に達すると、昇降カート70に設置され
た複動シリンダー110が作動して、車両を積載した駐
車パレットP1を、対向する両駐車室11のうちで入庫
しようとする一方の駐車室11の上段レール22の端と
他方の駐車室11の空パレットP2を積載した下段レー
ル21の端との間を連結する線と一致するように傾け
る。
【0055】パレットストッパー装置80が下降して空
パレットP2をロッキング解除した後、パレット水平移
送装置100が作動して車両を積載した駐車パレットP
1を駐車室11に入庫すると同時に空パレットP2を引
き出す。
【0056】空パレットP2が引き出されて昇降カート
70上の正位置に移動されると、パレットストッパー装
置80が作動して空パレットP2が正位置に固定され
る。昇降カート70上の空パレットP2は、ベースプレ
ート90と共に、複動シリンダー110の作動により再
び水平状態になり、昇降カート70が下降して次の車両
を駐車することができる。
【0057】なお、以下の表に、本実施例のパレット同
時引出式立体駐車設備と従来例のパレット式立体駐車設
備との入出庫行程を比較して示してある。
【0058】
【表1】
【0059】この表において、従来例のパレット式立体
駐車設備による車両の入庫時では、リフトn上のパレッ
トに積載された車両がリフトnにより入庫しようとする
駐車室r1、r2の階層に昇降して停止し(1行程)、
車両を積載したパレットが駐車室r1又はr2に移動し
て入庫し(2行程)、リフトが空駐車室の階層に移動し
て停止し(3行程)、空パレットをリフトn内に引出し
(4行程)、そしてリフトnが地上階層に下降して停止
し入庫完了するまでの5行程を要する。
【0060】従来例のパレット式立体駐車設備による車
両の出庫時では、リフトn上の空パレットがリフトnに
より空駐車室r1、r2の階層に昇降して停止し(1行
程)、リフトn上の空パレットを空駐車室r1又はr2
に引き入れ(2行程)、リフトnが出庫しようとする駐
車室r1、r2の階層に昇降して停止し(3行程)、駐
車パレットをリフトn内に引出し(4行程)、そしてリ
フトnが地上階層に下降して停止し入庫完了するまでの
5行程を要する。
【0061】従来例のパレット式立体駐車設備による車
両の入出庫交番時では、リフトn上のパレットに積載さ
れた車両がリフトnにより駐車しようとする駐車室r
1、r2の階層に昇降して停止し(1行程)、車両を積
載したパレットが駐車室r1又はr2に移動して入庫し
(2行程)、リフトnが出庫しようとする駐車室r1、
r2の階層に昇降して停止し(3行程)、駐車パレット
をリフトn内に引出し(4行程)、そしてリフトnが地
上階層に下降して停止し入庫完了するまでの5行程を要
する。
【0062】このような従来例のパレット式立体駐車設
備に対して、本実施例のパレット同時引出式立体駐車設
備による車両の入庫時では、リフト50上の駐車パレッ
トP1に積載された車両がリフト50により駐車しよう
とする駐車室11の階層に昇降して停止し(1行程)、
駐車パレットP1が駐車室11に引き入れられて入庫す
ると同時に、空パレットP2が駐車室11からリフト5
0上に引き出され(2行程)、そしてリフト50が地上
階層に下降して停止し入庫完了するまでの3行程を要す
る。
【0063】本実施例のパレット同時引出式立体駐車設
備による車両の出庫時では、空パレットP2を積載した
リフト50が出庫しようとする駐車室11の階層に昇降
して停止し(1行程)、駐車パレットP1が駐車室11
から引き出されて車両を出庫すると同時に、リフト50
上の空パレットP2を駐車室11に引き入れ(2行
程)、そしてリフト50が地上階層に下降して停止し出
庫完了するまでの3行程を要する。
【0064】本実施例のパレット同時引出式立体駐車設
備による車両の入出庫交番時では、リフト50上の駐車
パレットに積載された車両がリフト50により駐車しよ
うとする駐車室11の階層に昇降して停止し(1行
程)、リフト50上の車両を積載した駐車パレットP1
を駐車室11に引き入れて車両を入庫すると同時に、空
パレットP2を駐車室11からリフト50上に引出し
(2行程)、出庫しようとする駐車室11の階層に昇降
して停止し(3行程)、駐車パレットP1を駐車室11
からリフト50上に引き出して車両を出庫すると同時
に、リフト50上の空パレットP2を駐車室11に引き
入れ(4行程)、そしてリフト50が地上階層に下降し
て停止し出庫完了するまでの5行程を要する。
【0065】上記の表から明らかなように、本実施例の
パレット同時引出式立体駐車設備では、従来例のパレッ
ト式立体駐車設備よりも車両の入出庫行程を減らすこと
ができ、車両の入出庫に要する時間を著しく短縮するこ
とができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、車
両の入庫時に、車両を積載したリフト上の駐車パレット
を対向する左右両側の駐車室のいずれか一方の駐車室に
移動すると同時に、他方の駐車室の空パレットをリフト
上に移動できるようにし、また車両の出庫時に、リフト
上の空パレットを対向する左右両側の駐車室のいずれか
一方の駐車室に移動すると同時に、他方の駐車室の駐車
パレットをリフト上に移動できるようにしたので、車両
の入出庫行程が少なくなり、車両の入出庫に要する時間
を著しく短縮することができる。
【0067】車両の方向転換のためのターンテーブルを
リフトの直下方の昇降通路内に設置したので、リフトの
昇降通路の外方にターンテーブルを設置した従来例のよ
うなパレット式立体駐車設備に比べて、駐車設備の設置
面積を大幅に減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパレット同時引出式立体駐車設備
の作動過程を概略的に示す縦断面図である。
【図2】図1のパレット同時引出式立体駐車設備の一実
施例を示す概略縦断面図である。
【図3】図2のD−D線矢視図である。
【図4】図2のE−E線矢視図である。
【図5】図3のF−F線矢視図である。
【図6】(イ)は駐車しようとする階層におけるパレッ
トの連結状態を示す平面図であり、(ロ)はG−G線矢
視図である。
【図7】図1のパレット同時引出式立体駐車設備のパレ
ット移送装置のアタッチメントとパレット移送突出部の
可動関係を示す拡大図である。
【図8】図6(イ)のH−H線矢視図である。
【図9】パレットを駐車室に正位置させるためのプッシ
ュ機構の作動状態である。
【図10】図7のパレット移送装置のアタッチメントと
パレット移送突出部の可動関係を示す拡大図の他の実施
例を示す拡大図である。
【図11】従来のパレット式立体駐車設備の一例を示す
縦断面図である。
【図12】図11のJ−J線矢視図である。
【符号の説明】
10 昇降通路 11 駐車室 14 エアシリンダー 14a、14b ストップピン 20 複層レール 21 下段レール 22 上段レール 25 雄形連結部 26 雌形連結部 50 リフト 57 係合突起 58 下限ストッパー 60 ターンテーブル 62 ターンテーブル駆動用モーター 70 昇降カート 71 凹溝 80 パレットストッパ装置 81、82 正位置停止突起 88 支持機構(ピボット機構) 90 ベースプレート 91 レール部 92 収容部 93 ローラー 95 パレット移送突出部 100 パレット水平移送装置 101 パレット移送用モーター 102 無限軌道チェーン 103 チェーンアタッチメント 104 チェーンスプロケット 109 パレット傾動装置 110 複動シリンダー P パレット P1 駐車パレット P2 空パレット α 傾斜角

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央にリフトの昇降通路を設け、該昇降
    通路の左右両側に複階層から成り対向する駐車室を設
    け、前記リフトにより車両を昇降させて前記駐車室に車
    両を入出庫させるパレット同時引出式立体駐車設備であ
    って、 前記各駐車室の底面に前記昇降通路から前記駐車室へ向
    かって下方に傾くように設置され、車両を積載した駐車
    パレットを載置するための上段レールと空パレットを載
    置するための下段レールとから成る複層レールと、 前記リフトの直下方の前記昇降通路の底部に、水平面内
    で回転可能に設置されてターンテーブルと、 前記リフトの底部に着脱可能に取り付けられ、前記ター
    ンテーブル上に着地可能な昇降カートと、 上部に前記駐車パレット又は前記空パレットを載置する
    ためのレール部を有し、前記昇降カート上に前記左右両
    側の駐車室へ向かって上下に傾斜するように回動可能に
    軸支されたベースプレートと、 一端を前記ベースプレートに、他端を前記昇降カートに
    それぞれ回動可能に軸支させ、前記ベースプレートを前
    記左右両側の駐車室へ向かって上下に傾斜させる複数の
    複動シリンダーより成るパレット傾動装置と、 前記ベースプレートのレール部及び前記複層レールを走
    行し得るローラー、前記駐車及び空パレットを移送する
    ためのパレット移送突出部、並びに前記駐車及び空パレ
    ットを前記ベースプレートの正位置に停止させるための
    正位置停止突起がそれぞれ下面に形成され、対向する左
    右両側の駐車室のいずれか一方の駐車室側の一端には雄
    形連結部が、他方の駐車室側の他端には前記雄形連結部
    と嵌合し得る雌形連結部がそれぞれ形成された前記駐車
    及び空パレットと、 前記駐車及び空パレットを前記ベースプレートと前記左
    右両側の駐車室との間で移送するパレット水平移送装置
    と、 前記駐車及び空パレットの前記昇降カート上への移動時
    に、前記駐車パレット又は前記空パレットを前記ベース
    プレート上の正位置に停止させるためのパレットストッ
    パー装置と、 を備えて成り、車両を前記駐車室に入庫すると同時に、
    前記駐車室に対向して 配置された反対側の駐車室の下段
    レール上に載置された空パレットを引き出し、又は車両
    を前記駐車室から出庫すると同時に、前記駐車室に対向
    して配置された反対側の駐車室の下段レール上に空パレ
    ットを押し入れ得ることを特徴とするパレット同時引出
    式立体駐車設備。
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