JP2652380B2 - コンクリート打継方法 - Google Patents

コンクリート打継方法

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康訓 松岡
竹文 新藤
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はコンクリートを打継ぐ技術に関するものであ
る。
<従来の技術> 一般にコンクリート構造物の表面の処理の仕方には、
打ち放しにする場合は平滑に仕上げ、また打継目となる
面やタイルの下地となる構造物の外壁の場合は粗面に形
成している。
本発明は後者のコンクリート構造物の表面を粗面に形
成するための処理技術に関するものである。
例えばコンクリート構造物の鉛直方向の打継目を施工
する場合、打継面の表面に余分なブリージング水(余剰
水)や空気などが混入して水セメント比の高い低品質層
が形成されることが知られている。
打継面の表層部に低品質層を残したままコンクリート
を打設すると、剪断耐力や付着耐力あるいは止水性の点
で弱点を残すことになる。
そのため、打継面の低品質の表層部分を除去して付着
強度を増大させる必要がある。
現在、打継目の付着強度を増大させる方法としてつぎ
の二つの方法が知られている。
a.打継面をハツリして除去するとともに、打継面をハツ
リ作業によって目荒らして粗面に形成する方法。
b.型枠面に凝結遅延剤を塗布し、脱型後に高圧水を吹き
付けて打継面を洗い出す方法。
<本発明が解決しようとする問題点> 前述した従来の打継面の表層処理技術にはつぎのよう
な問題点が存在する。
(イ)ハツリによる方法の場合にあつては、ハツリ作業
に多大の作業時間と労力を要する。
(ロ)打継面をハツリして低品質の組織層を除去できて
も、ハツリ作業中の振動を受けて骨材に緩みを生じる場
合もある。
そのため、ハツリしたからといって必ずしも打継面に
所要の強度が得られるとは限らない。
(ハ)凝結剤を用いる方法の場合、型枠に均一に塗布す
ることが非常に困難である。
また、凝結剤が一定の層厚を得るためには、型枠面に
凝結剤を繰り返し何度も塗布しなければならず、その塗
布作業に手数がかかる。
(ニ)また、凝結剤を用いる方法にあっては、打継面の
表層の処理効果がコンクリートの洗い出しの時期や外気
温の影響を非常に受け易い。
(ホ)さらにまた、凝結剤を用いる方法の場合、高圧水
の吹き付けと同時に打継面を硬いブラシなどで擦る作業
が必要となり、手間がかかる。
<本発明の目的> 本発明は以上の点に鑑みなされたもので、次のコンク
リート構造物の表層処理方法で得られたコンクリートの
打継方法を提供することを目的とする。
(イ)コンクリート構造物の表層を良質の組織に改善で
きる、コンクリート構造物の表層処理方法。
(ロ)他のコンクリート構造物またはタイルなどの被接
着物との付着強度が向上する、コンクリート構造物の表
層処理方法。
(ハ)表層の処理作業が手数がかからず簡単で、しかも
短時間に行える、コンクリート構造物の表層処理方法。
<本発明の構成> 以下、図面を参照しながら本発明の一実施例について
説明するが、まず本発明の処理方法に使用する型枠につ
いて説明する。
<イ>型枠 本実施例に使用する型枠1の一例を第1図に示す。
この型枠1は、型枠本体2とこの型枠本体2の型枠面
に貼付した異形吸水シート3とよりなる。
型枠本体2としては、合板または鋼板の一面に補強枠
を設けた公知の型枠を使用できる。
<ロ>異形吸水シート 異形吸水シート3は、多孔質性の布体に自重の約2〜
1000倍程度の吸水性能を有する高分子ゲルを付着させて
形成する。
特に本発明に使用する異形吸水シート3は、その両面
の全面にわたって凹凸状に形成したのもを使用する。
そして、異形吸水シート3の凹部には、微孔31を有す
る。
この微孔31群は、コンクリート中の余分な空気を排出
する通気路としての他に、過高分子ゲルが吸水によって
膨脹する自由膨脹を許容する空間域となる。
また、異形吸水シート3の表面形状としては、峰状の
凸部を格子状や菱形状に形成することが考えられるが、
要は凹凸模様に形成してあれば良い。
[布体の素材例] a.有機繊維 レーヨン、ポリプロピレン、ナイロン、ビニロン、
綿、ウール、アクリルなど。
b.無機繊維 ガラス、石綿、金属など c.前記有機繊維と無機繊維を混合した混紡繊維 [高分子ゲルの素材例] a.酢酸ビニル−アクリル酸共重合体系。
b.デンプン−アクリル酸グラフト共重合体系。
c.デンプン−アクリルニトリルグラフト共重合体系。
d.ポリビニルアルコール無水マレイン酸系。
e.イソビチレン−無水マレイン酸系。
f.ポリアクリル酸系。
g.ポリビニルアルコール、アクリル酸共重合体系。
[高分子ゲルの付着手段] 前記布体に前記吸水性の高分子ゲルを直接処理しても
良く、あるいはポリビニルアルコール系の水溶性高分子
で接着したり、各種の熱融着繊維やホットメルト糊剤で
接着処理を行っても良い。
特に、イソビチレン−無水マレイン酸系の高分子ゲル
は、コンクリートに程良い遅延効果を与え、耐久性、耐
候性に優れているので望ましい。
<本発明の作用> つぎにコンクリート構造物の表層の処理方法について
説明するが、コンクリート打ち継ぎしてコンクリート構
造物を構築する場合を一例に説明する。(第1、2図参
照) <イ>型枠の設置 型枠本体2の型枠面に異形吸水シート3をテープや定
着用針や釘類を用いて取り付けて型枠1を製作する。
そして、打継面予定面となる該当箇所に前記型枠1を
縦方向に向けて設置する。
型枠1の固定方法などは従来の枠組み作業と同様であ
る。
継手面以外の面は、通常の鋼製または合板製の型枠を
用いることになる。
<ロ>コンクリートの打設 型枠1内にコンクリート4を打設する。
そして、コンクリート4に震動を与えたり、突棒など
で突いて締め固める。
するとコンクリート4の継手予定面は、型枠1の異形
吸水シート3の凹凸に追随して凹凸状に成形される。
<ハ>余剰水などの回収 硬化するまでの間にコンクリート4は、震動を与えら
れるとその表面にコンクリート4中の余分な水や気泡な
どが浮きでてくる。
コンクリート4の継手予定面の表面に浮き出た余分な
水は異形吸水シート3に吸水されて回収される。
また、コンクリート4の継手予定面に浮き出た気泡
は、異形吸水シート3の微孔31群を経て型枠1の外部に
排出される。
したがって、コンクリート4の継手予定面の表層部
は、水セメント比の高い良好な組織に改善される。
<ニ>脱型 所定の養生期間経過後、脱型する。
脱型に際し、コンクリート4と異形吸水シート3が密
着していることが予想されるので、最初型枠本体2のみ
を離脱した後に、異形吸水シート3を部分的に剥離する
と、小さな剥離力で脱型できる。
脱型後のコンクリート4の打継面には、異形吸水シー
ト3の凹凸跡が形成される。
<ホ>水洗い 脱型跡のコンクリート4の打継予定面には、粉体が付
いていることがあるので、簡単に水洗いして除去する。
打継予定面に粉体が付いていな場合は、水洗いの工程
は不要となる。
<ヘ>打継ぎ コンクリートを打継ぎするには、別途の型枠を用いて
枠組みを行い、コンクリート5を打設する。
既成のコンクリート4の打継面が凹凸状に成形されて
いるから、後から打設したコンクリート5が既成の硬化
した凹凸面に入り込んで、良好な打継が行われる。
以上の要領で、コンクリートを順次打継ぎして所望の
コンクリート構造物を構築する。
なお、第2図に示す打継目は拡大したものであり、実
際の打継面は1mm〜5mm程度の肉眼では見えない程度の微
小の凹凸状を呈することになる。
<ヘ>従来技術との対比試験 本実施例によるコンクリート構造物と、従来のコンク
リート構造物との打継部の付着力の剪断力について対比
試験を行った。
[対比対象] 対比の対象は、打継予定面を平滑に仕上げて打ち継ぎ
した無処理タイプと、打継予定面の表面をハツリ作業や
硬球をぶつけて凹凸状に仕上げたチッピングタイプと、
本実施例による型枠1を用いて打継ぎした本願タイプ
と、打継目のまったくない連続組織タイプである。
なお、いずれのタイプの供試体も、コンクリートの配
合は同一とする。
[試験結果] 第3図に付着強度についての試験結果を示す。
また、第4図に剪断強度の試験結果を示す。
付着強度および剪断強度の両方について見ると、本願
タイプの供試体は従来のチッピングを施した供試体と同
等の強度が確保されることが確認できた。
<その他の実施例> 前記実施例は、コンクリート構造物の打継面の表層部
を処理する場合について説明したが、タイルなどを貼り
付ける外壁面の処理に採用できることは勿論である。
<本発明の効果> 本発明は以上説明したようになるからつぎの効果が得
られる。
(イ)単に脱型後の成形面を凹凸状に仕上げるだけであ
れば、凹凸状の型枠面を有する公知の型枠を用いて成形
できる。
本発明は、コンクリート構造部の表面を単に凹凸状に
成形するのではなく、表層部の組織を密実に改善しつ
つ、凹凸状に仕上げる処理技術である。
そのため、従来のチッピングを施したものと比べて同
等の付着強度および剪断強度が得られる。
しかも、良好な止水性を維持できる。
(ロ)成形面に異形吸水シートを取り付けた型枠を使用
するだけで、成形面を凹凸状に成形できる。
そのため、従来のチッピングを施す処理技術と比較し
て、大幅に作業者の労力を軽減でき、しかも専用の技術
者や作業機械を必要としないで処理作業が容易に行え
る。
(ハ)従来のコンクリート構造物の表層部の処理技術
は、コンクリートの硬化を待って行われていた。
これに対して、本発明では、コンクリートの硬化を待
たずに脱型後直ちにコンクリートの打継ぎを行えるか
ら、工期を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
第1図:本発明のコンクリート表層部の処理方法の一実
施例の説明図 第2図:打継目の断面図 第3図:本発明と従来の処理技術についての付着強度の
試験結果の説明図 第4図:本発明と従来の処理技術についての剪断強度の
試験結果の説明図
フロントページの続き (72)発明者 金子 誠二 神奈川県鎌倉市鎌倉山1−9−24 (72)発明者 松岡 康訓 神奈川県横浜市旭区若葉台1−12−605 (72)発明者 新藤 竹文 東京都大田区大森北6−2−14 (72)発明者 横田 和直 神奈川県横浜市旭区白根町47−1 (56)参考文献 特開 昭61−211002(JP,A) 特開 昭60−101007(JP,A) 特開 昭56−111613(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートを打継いでコンクリート構造
    物を構築するコンクリート打継方法において、 コンクリートの打継面を形成する型枠に、表面が凹凸状
    を有し、かつ、吸水性を有するシートで裏打ちして、型
    枠の枠組みを形成し、 前記型枠内にコンクリートを打設し、 前記シートの凹凸状の跡が形成されたコンクリートの打
    継面にコンクリートを打継ぐことを特徴とする、 コンクリート打継方法。
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JPS6420102A JPS6420102A (en) 1989-01-24
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