JP2652350B2 - 靴甲被と下周縁ゴム製テープとの接着法 - Google Patents

靴甲被と下周縁ゴム製テープとの接着法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリテトラフルオロエ
チレンで表面処理された靴甲被と下周縁ゴム製テープの
接着法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、靴の甲被、例えば布靴の甲被にお
いては、通気性,風合い,感触等の履き心地を向上させ
ようとして色々の工夫が施された甲被が利用されてい
る。又、服飾のフアッション化に合わせたデザイン、い
わゆるトータルルック化の傾向が見られる。
【0003】前記のような甲被を用いた靴は、確かに消
費者の要望を満たし、靴市場の活性化にも役立っている
が、撥水性,防汚性という面では不十分であった。この
ような事情に鑑みて、シリコーン等の合成樹脂で表面処
理された靴甲被が提案され、又、一部実用化されていた
が、未だ十分とは言えなかった。然るに、極く最近、ポ
リテトラフルオロエチレン表面処理された甲被が提案さ
れている。
【0004】極く最近開発された前記甲被は、撥水性,
防汚性の両面で十分な成果を上げているが、一方、靴製
造工程中に於いて、未加硫ゴム製テープと接着しにくい
という欠点を有していた。従来、前記甲被と未加硫ゴム
製テープとの接着を向上させようとして、二.三の方法
が提案されている。
【0005】例えば、重合温度20℃以下で結晶化が大
きいポリクロロプレンゴムにホワイトカーボンを主成分
とするゴム配合剤を添加しながら混練し、その混練物を
溶剤に溶解して一つの溶液とし、又、前記一つの溶液と
は別に天然ゴムに加硫剤,炭酸カルシウムを主成分とす
るゴム配合剤を添加しながら混練し、その混練物を溶剤
に溶解し他の溶液としていた。
【0006】これら二つの溶液は、接着性を考慮して、
固形分が20〜30%に調整されており、ブルックフィ
ールド粘度計によって温度20℃でNo.5ローターを
使用し、回転数20RPMで測定した粘度が8000〜
12000センチポイズになるように調整されていた。
【0007】この一溶液、即ち前者の溶液100重量部
に固形分20%のチオフオスフオリックアシッドトリス
(P−イソシアネートフェニルエステル)の有機溶剤溶
液を5重量部添加し、ラストに吊込んだ前記甲被下周縁
部に1〜2回塗布した後、前記塗布面上に更に塗布し、
温度40℃の熱空気中に3分間静置し、他の溶液即ち後
者の溶液100重量部に固形分20%のチオフオスフオ
リックアシッドトリス(P−イソシアネートフェニルエ
ステル)の有機溶剤溶液を5重量部添加し、溶剤で活性
化した未加硫ゴム製テープ面を重ねて、温度130℃の
熱空気中に60分間静置し加硫していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の接着法は、
ポリテトラフルオロニエチレンで表面処理された甲被に
対しては、その表面に対しての投錨効果を向上させよう
として前者の溶液で形成された接着層が、そして未加硫
ゴム製下周縁テープに対しては後者の溶液で形成された
接着層が、それぞれ前記各面と接して接着しようとする
が、両溶液はゴムが異なるため、接着後の履歴によって
層間剥離を起す等の心配があった。本発明は、前記課題
を克服することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明は、下記(a)〜
(e)工程よりなるポリテトラフルオロエチレンで表面
処理された靴甲被と下周縁ゴム製テープとの接着法。 (a)重合温度が20℃以下で結晶化の大きいポリクロ
ロプレンゴム80〜20重量部と天然ゴム20〜80重
量部とを素練し、この素練ゴムにゴム配合剤を混合し、
ゴム混練物を得る。
【0010】(b)(a)工程で得たゴム混練物を溶剤
に溶解し、ブルックフィールド粘度計によって温度20
℃でNo.5ローターを使用し、回転数20RPMで測
定した粘度が1000〜5000センチポイズになるよ
うに調整した溶液を得る。 (c)前記(b)工程で得た溶液に、チオフオスフオリ
ックアシッドトリス(P−イソシアネートフェニルエス
テル)の有機溶剤溶液を添加する。 (d)ポリテトラフルオロエチレンで表面処理された靴
甲被の下周縁部に、(d)工程で得た溶液を塗布し、加
熱する。
【0011】(e)(d)工程で処理された溶液塗布面
に溶剤で活性化された未加硫ゴム製テープを圧接し、熱
空気加硫を行うことを第一の特徴とするものである。
又、本発明は、前記(a)工程で素練ゴムに混合するゴ
ム配合剤に、補強剤が素練ゴム100重量部に対し20
〜40重量部含まれていることを第二の特徴とするもの
である。さらに又、本発明は、前記(a)工程での加熱
条件が、温度40〜70℃,時間3〜10分であること
を第三の特徴とするものである。
【0012】前記本発明の靴甲被と下周縁ゴム製テープ
の接着法に於ける(a)工程において、天然ゴムを用い
たのは、接着性,作業性,平均した物性等を考慮して下
周縁テープには殆どの場合、天然ゴムがブレンド又は単
独で使用されているからであり、前記クロロプレンゴム
に対する混合範囲を20〜80重量部としたのは、20
重量部未満であれば、前記ゴム製テープとの接着力が不
足し、又、80重量部以上であれば、前記甲被との接着
力が不足するようになるからである。この場合、炭酸カ
ルシウム等の充填剤をゴム100重量部に対して20〜
40重量部添加すると更に接着力を向上させることが出
来る。
【0013】ここで、20重量部未満であれば若干接着
力が低下し、40重量部を超えると前記甲被に対する、
いわゆる投錨効果が低下する。前記(b)工程におい
て、前記測定法によって粘度を1000〜5000セン
チポイズにしたのは1000センチポイズ未満では、前
記甲被下周縁への溶液塗布時に小滴が落下したり、所定
の個所以外の個所に塗布されたりする恐れがあるからで
あり、又、5000センチポイズを超えると前記甲被に
対する投錨効果が低下するからである。
【0014】尚、前記粘度の範囲での固形分はゴム配合
剤の量によって若干相異はするが、普通30〜40%で
ある。前記(c)工程において、チオフオスフオリック
アシッドトリス(P−イソシアネートフェニルエステ
ル)の有機溶剤溶液を(b)工程で得た溶液に添加した
のは、少量の添加により化学的活性を高め、接着力向上
と工程アップのためであり、通常前記溶液に対して30
〜100センチポイズのものを前記溶液100重量部に
対して3〜10重量部添加する。このとき3重量部未満
であれば、接着力はそれほど向上させることができず、
10重量部を超えると接着剤としての可使時間が短くな
る。即ちゲル化が速まる。
【0015】前記(d)工程での前記甲被下周縁への
(d)工程で得た溶液の塗布は、1〜2回であり、1回
の塗布でやや接着力が不足するようであれば2回塗布す
るとよい。この工程での加熱は、通常、温度40〜11
0℃の熱空気により3〜10分間行われる。40℃未満
又は3分未満であれば、前記甲被に対する投錨効果が不
足し、100℃又は10分を超えれば甲被等に変形が生
じたり、寸法が変化したり、又、生産性が低下する。こ
の加熱処理工程はいわば焼付け工程とほぼ同じ意味を持
つ。
【0016】前記(e)工程での熱空気加硫は、本発明
とは直接関係はしないが、その後の外底との接着後に温
度125〜135℃の装置内で55〜65分間行われ
る。下周縁ゴム製テープは、天然ゴムを主体とし、ポリ
ブタジエンゴム,ポリイソプレンゴム,スチレン・ブタ
ジエン共重合ゴム等を混練したものが使用される。
【0017】
【作用及び効果】本発明に使用される溶液即ち接着剤
は、使用されるゴムが先ず最初の工程でゴム同士のみで
ロール機等の上で素練りされるので前記(a)工程より
はじまって(c)工程で得られた溶液は同一固形分であ
るので、従来の方法の場合に比べ粘度が約1/8から1
/2であり、その分固形分を増すことができ、甲被下周
縁に塗布した場合の投錨効果も大きく、塗膜自体も接着
性が大きい。又、溶液も一つであり、均一に混合されて
いるので層間剥離も起こさない。
【0018】又、前記(a)工程において、天然ゴムと
クロロプレンゴムとの混合割合を各々20〜80%とし
たので、下周縁ゴム製テープの性質に合わせ、自在に接
着性の点で対応できる。さらに又、前記(a)工程にお
いて、溶液の粘度を1000〜5000センチポイズに
調製したので、前記甲被の下周縁に対して投錨効果が十
分に発揮でき、甲被と未加硫下周縁ゴム製テープとの接
着を確実に行うことができる。さらに又、前記(d)工
程においての加熱処理により、いわば焼付作用が働き前
記両者間の接着をより一層確実なものにすることができ
る。
【0019】
【実施例】
【0020】前記配合比に従い、ロール機により先ず天
然ゴムとポリクロロプレンゴムを十分に素練りし、以
後、ゴム配合剤を添加していき、ゴム混練物を得た。こ
のゴム混練物をチップ状にし、トルオールに溶解し、前
記粘度の測定法による粘度が約3000センチポイズに
なるように調整した。この溶液100重量部に粘度50
センチポイズのチオフオスフオリックアシッドトリス
(P−イソシアネートフェニルエステル)の有機溶剤溶
液を3重量部添加し、足を挿入しうるような立体形状に
縫製され、ポリテトラフルオロエチレンで表面処理され
た甲被の下周縁に1回塗布した。この塗布部分を70℃
の熱空気中で7分間熱処理した。
【0021】
【0022】前記配合比に従いロール機にて混練した。
この混練物をカレンダー機にて圧延し、切断等の工程を
得て、未加硫ゴム製テープを得た。このテープの一面を
トルオールにて拭き、溶剤をほぼ蒸散させて活性とな
し、前記甲被下周縁に当接し、押圧処理をし、温度13
0℃の装置中に入れ60分間静置し、加硫工程を完了し
た。
【0023】一方、前記の接着剤の働きをする溶液をう
るための配合表の割合は最終的には全く同じではある
が、天然ゴムとポリクロロプレンゴムとを別々に素練り
工程,混練り工程,溶剤への溶解工程等を行い、前記と
同じ量のチオフオスフオリックアシッドトリス(P−イ
ソシアネートフェニルエステル)の有機溶剤溶液を添加
し、後者の溶液を甲被下周縁部に塗布し、その塗布面に
前者の溶液を更に塗布し、その塗布面に溶剤で活性化し
た未加硫ゴム製テープを押圧し加硫した。これを比較例
とした。
【0024】この両者の接着体の剥離試験をJIS K
6256の剥離試験法によってその接着性を比較した。 本発明 比較例 乾時接着力(kgf/cm) 2.8 1.4 湿時接着力(kgf/cm) 3.0 1.2

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)〜(e)工程よりなるポリテ
    トラフルオロエチレンで表面処理された靴甲被と下周縁
    ゴム製テープとの接着法。 (a)重合温度が20℃以下で結晶化が大きいポリクロ
    ロプレンゴム80〜20重量部と天然ゴム20〜80重
    量部とを素練し、この素練ゴムにゴム配合剤を混合し、
    ゴム混練物を得る。 (b)(a)工程で得たゴム混練物を溶剤に溶解し、ブ
    ルックフィールド型粘度計によって温度20℃でNo.
    5ローターを使用し、回転数20RPMで測定した粘度
    が1000〜5000センチポイズになるように調整し
    た溶液を得る。 (c)前記(b)工程で得た溶液に、チオフオスフオリ
    ックアシッドトリス(P−イソシアネートフェニルエス
    テル)の有機溶剤溶液を添加する。 (d)ポリテトラフルオロエチレンで表面処理された靴
    甲被の下周縁部に、(d)工程で得た溶液を塗布し、加
    熱する。 (e)(d)工程で処理された溶液塗布面に溶剤で活性
    化された未加硫ゴム製テープを圧接し、熱空気加硫を行
    う。
  2. 【請求項2】 前記(a)工程で素練ゴムに混合するゴ
    ム配合剤に、補強剤が素練ゴム100重量部に対し20
    〜40重量部含まれていることを特徴とする請求項1記
    載の靴甲被と下周縁ゴム製テープの接着法。
  3. 【請求項3】 前記(d)工程での加熱条件が、温度4
    0〜70℃,時間3〜10分である請求項1又は請求項
    2記載の靴甲被と下周縁ゴム製テープとの接着法。
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