JP2001032115A - ラテックスコーティング手袋およびその製造方法 - Google Patents

ラテックスコーティング手袋およびその製造方法

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JP2001032115A
JP2001032115A JP20474799A JP20474799A JP2001032115A JP 2001032115 A JP2001032115 A JP 2001032115A JP 20474799 A JP20474799 A JP 20474799A JP 20474799 A JP20474799 A JP 20474799A JP 2001032115 A JP2001032115 A JP 2001032115A
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glove
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urethane
coating
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Soichiro Taira
総一郎 平
Tamio Akiyoshi
民男 秋吉
Yasuhiro Izumi
康弘 和泉
Futoshi Harada
太 原田
Hiroshi Yamanaka
山中  浩
Hiroyuki Nakada
博之 中田
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Atom Corp
Atom Medical Corp
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Atom Corp
Atom Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着防止性を備え、かつ製造コストが低廉な
ラテックスコーティング手袋およびその製造方法を提供
する。 【解決手段】 手袋本体1の外表面にラテックス2をコ
ーティングし、その上にウレタン3をコーティングして
構成する。この手袋は、立体手型5に装着した手袋本体
1にラテックス2をコーティングし、一次加硫を行った
後、その上にウレタン3をコーティングした後、再び一
次加硫を行い、続いて、手袋を立体手型5から外して二
次加硫を行って製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業用として使用され
るラテックスコーティング手袋およびその製造方法に関
するものである。
【従来の技術】
【0002】従来から、例えば、綿メリヤス生地で縫製
した手袋の外表面にラテックスをコーティングしたいわ
ゆるラテックスコーティング手袋が作業用として多く使
用されている。その製造方法としては、ラテックス液に
浸漬した後に熱加硫を行う直接浸漬法や、ラテックス液
に浸漬した後に凝固剤に浸漬し化学反応によって凝固さ
せる凝固法が一般的である。このようにして製造された
ラテックスコーティング手袋は、高い防水性、滑り止め
効果を発揮するという点において、作業用として優れて
いる。
【0003】しかし、この従来のラテックスコーティン
グ手袋は、ラテックスの粘着性が経時変化によって過度
に増加し、保管時において、包装資材のインクが手袋に
移ったり、手袋同士がくっついたり、また他の手袋ある
いは他の品物に接着して離れ難くなったりして作業性が
悪くなるという問題が発生していた。また、ブルーム現
象等により手袋の表面が白くなり外観上見栄えが悪くな
ってしまうという問題も発生していた。
【0004】こうした問題を解決するために、特開平5
−186902号や特開平10−25358号に開示の
手段が創案されてきた。前者の解決手段は、手袋の外表
面を、高分子凝集剤を含有するラテックス層で構成する
ことによって、ゴムがゲル化した微細なゴム凝集体を生
じさせ、それによって微細な凹凸面を形成して粘着力の
低下を図るというものである。また、後者の解決手段
は、ゴムフィルムに、疎水性モノマーと水溶性モノマー
とからなる混合モノマーを塗布し、これに電子線を照射
して、その表面にハイドロゲル膜を形成するというもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−186902号に示す手段は、外表面に微細な凹凸
面を形成してはいるものの、その外表面を構成する層は
ラテックスに変わりがなく、よって、経時変化によって
粘着性が増し、手袋同士が接着してしまう等して作業性
が悪くなってしまう。また、特開平10−25358号
に示す手段では、電子線を照射する等の工程を必要とす
るので、新たな設備投資が必要であり、製造コストの面
で問題がある。
【0006】その他、上述した粘着やブルーム現象を防
止するために、凝固法においては、塩素化処理が行われ
るが、これは手袋を水洗いした後、塩素ガスにより手袋
表面に塩素の膜を形成するものなので、塩素により物性
が低下し老化(劣化)が早くなる、排水の処理方法、工
程が増えるなど環境,製造コスト,品質等に問題があ
る。さらにシリコンに溶剤(トルエン)を数パーセント
配合し、水溶性にした上で水と混ぜ手袋にスプレーする
シリコン処理もあるが、手袋に水分が残りやすい,粘着
性を充分に除去できない,ブルーム現象の発生が早い,
溶剤(トルエン)を使用するので環境に悪いといった問
題がある。またテラックス液の中にワックス剤を配合
し、浸漬を行うワックス処理もあるが、粘着除去が完全
でない,ラテックス液が不安定で一定の品質が維持でき
ないという問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的とするところは、粘
着防止性を備え、かつ製造コストが低廉なラテックスコ
ーティング手袋およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載のラテックスコーティン
グ手袋は、手袋本体(1)の外表面にラテックス(2)
がコーティングされ、その上にウレタン(3)がコーテ
ィングされてなることを特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載のラテックスコーテ
ィング手袋は、手袋本体(1)の外表面にラテックス
(2)がコーティングされるとともに滑り止め部材が付
着され、その上にウレタン(3)がコーティングされて
なることを特徴とする。
【0010】さらに、請求項3に記載のラテックスコー
ティング手袋の製造方法は、立体手型(5)に装着した
手袋本体(1)にラテックス(2)をコーティングし、
加硫を行った後、その上にウレタン(3)をコーティン
グして加硫を行い、手袋を立体手型(5)から外し更に
加硫を行うことを特徴とする。
【0011】なお、カッコ内の記号は、図面および後述
する発明の実施の形態に記載された対応要素または対応
事項を示す。
【0012】本発明の請求項1に記載のラテックスコー
ティング手袋によれば、粘着性の強いラテックスの上
に、円滑性の良いウレタンをコーティングしたので、ラ
テックスをウレタンで覆うことになり、ラテックスによ
る過度の粘着性を抑えることができる。また、この手袋
は、ラテックスの上にウレタンをコーティングして構成
するので、新規な設備投資をする必要がなく製造コスト
も低廉に抑えることができる。
【0013】また本発明の請求項2に記載のラテックス
コーティング手袋によれば、請求項1に記載の発明の作
用効果に加えて、手袋本体の外表面に付着された滑り止
め部材がラテックスとの接着性のよいウレタンによって
コーティングされるので、滑り止め部材の脱落防止が図
られる。
【0014】さらに本発明の請求項3に記載のラテック
スコーティング手袋の製造方法によれば、手袋本体にラ
テックスのみをコーティングする手袋の製造方法に加え
て、ウレタンをコーティングする工程およびウレタンコ
ーティング後に加硫する工程を加えるのみで良いので、
製造コストを抑えつつ、粘着防止性に優れたラテックス
コーティング手袋を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1乃至図5を参照して、本発明
の実施形態に係るラテックスコーティング手袋およびそ
の製造方法について説明する。
【0016】本発明の実施形態に係るラテックスコーテ
ィング手袋は、綿メリヤス生地を縫製して構成した手袋
本体1の外表面にラテックス2をコーティングし、その
上に重ねてウレタン3を更にコーティングしてなるもの
である。なお、手袋本体1は、メリヤス生地を縫製した
ものに限定されず、例えば、シームレス編みメリヤス手
袋で構成したものでも良い。ラテックス2としては、天
然ゴムやNBR(アクリロニトリル−ブタジエン−ラバ
ー)等に代表される高分子材料が適している。
【0017】このラテックスコーティング手袋は、次の
ようにして製造される。まず、メリヤス製の手袋本体1
を立体手型5に装着し、液状のラテックス2に浸漬して
その外表面にラテックス2をコーティングし(図1参
照)、加硫炉内で一次加硫を行う(図2参照)。次に、
一旦、加硫炉から取り出した後、液状のウレタン3に浸
漬して、手袋本体1にコーティングされたラテックス2
の上に重ねてウレタン3をコーティングする(図3参
照)。再び先の加硫炉内で一次加硫を行う(図4参
照)。そして、最後に、ラテックス2の加硫に加え、手
袋内部の水分を飛ばす(蒸発させる)ために、手袋を立
体手型5から外して二次加硫を行って製品とする(図5
参照)。
【0018】なお、本実施形態においては、ラテックス
2およびウレタン3をいわゆる浸漬方式によってコーテ
ィングしているが、シャワー滴下方式で行っても良い。
【0019】このようにして製造したラテックスコーテ
ィング手袋は、粘着性の強いラテックス2を、円滑性の
良いウレタン3によって被覆するので、粘着性が抑えら
れる。したがって、手袋に包装資材のインクが移った
り、また、手袋が他の手袋あるいは他の物品に接着する
といった問題が発生しない。
【0020】また、このラテックスコーティング手袋
は、通常のラテックスコーティング手袋の製造工程に、
ウレタン3をコーティングする工程、およびウレタン3
をコーティングした後に加硫を行う工程を加えるだけで
あり、これらの工程は既存の設備を使用して行うことが
できるので、新たな設備投資を行う必要がない。
【0021】さらに、このラテックスコーティング手袋
は、ウレタン3をコーティングしたことによって、以下
の作用効果も併せて発揮する。 (1)ラテックス2のブルーム現象等を抑え、その発生
を遅延化する。 (2)優れた透明感と光沢性によって、手袋に艶を持た
せることができるので外観の品質が向上する。 (3)優れた柔軟性により、手袋の柔らかさを損なわせ
ることなく強度を向上させることができると共に、防水
性も高めることができる。
【0022】なお、手袋本体1の外表面にラテックス2
をコーティングするときに、又はコーティングした後
に、天然ゴム粉末やNBR粉末等からなる滑り止め部材
を付着させ、その後その上に重ねてウレタン3をコーテ
ィングするようにしてもよい。
【0023】これによれば、手袋本体1の外表面に付着
された滑り止め部材がラテックスとの接着性のよいウレ
タン3によってコーティングされるので、滑り止め部材
の脱落防止が図られる。
【0024】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の請求項1に記載
のラテックスコーティング手袋によれば、粘着性の強い
ラテックスの上に、円滑性の良いウレタンをコーティン
グしたので、ラテックスによる過度の粘着性を抑えるこ
とができる。これにより、本発明に係る手袋を装着して
の作業性が向上する。
【0025】また、この手袋は、ラテックスの上にウレ
タンをコーティングして構成することとしているので、
新規な設備投資をする必要がなく、製造コストを低廉に
抑えることができる。これにより、本発明の手袋を安価
に提供することができる。
【0026】さらに、ブルーム現象等を抑えるので品
質が向上する、手袋の外観を向上させるので見栄えが
良くなる、手袋の柔らかさを損なわせることなくその
強度と防水性を高めるので作業用手袋としての品質が向
上する、といった効果も発揮する。
【0027】また本発明の請求項2に記載のラテックス
コーティング手袋によれば、請求項1に記載の発明の作
用効果に加えて、手袋本体の外表面に付着された滑り止
め部材がラテックスとの接着性のよいウレタンによって
コーティングされるので、滑り止め部材の脱落防止が図
られる。
【0028】さらに本発明の請求項3に記載のラテック
スコーティング手袋の製造方法によれば、手袋本体にラ
テックスのみをコーティングする手袋の製造方法に加え
て、ウレタンをコーティングする工程およびラテックス
コーティング後に加硫する工程を加えるのみで良いの
で、製造コストを抑えつつ、粘着防止性に優れたラテッ
クスコーティング手袋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るラテックスコーティン
グ手袋の製造工程を示すもので、立体手型に装着した手
袋本体にラテックスをコーティングした状態を示す斜視
図である。
【図2】同工程において、一次加硫を行っている状態を
示す斜視図である。
【図3】同工程において、ラテックスの上にウレタンを
コーティングしている状態を示す斜視図である。
【図4】同工程において、再び一次加硫を行っている状
態を示す斜視図である。
【図5】同工程において、手袋を立体手型から外して二
次加硫を行っている状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 手袋本体 2 ラテックス 3 ウレタン 5 立体手型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和泉 康弘 広島県竹原市忠海東町4丁目2番1号 ア トム株式会社内 (72)発明者 原田 太 広島県竹原市忠海東町4丁目2番1号 ア トム株式会社内 (72)発明者 山中 浩 広島県竹原市忠海東町4丁目2番1号 ア トム株式会社内 (72)発明者 中田 博之 広島県竹原市忠海東町4丁目2番1号 ア トム株式会社内 Fターム(参考) 3B033 AA27 AB19 AB20 AC04 BA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手袋本体の外表面にラテックスがコーテ
    ィングされ、その上にウレタンがコーティングされてな
    ることを特徴とするラテックスコーティング手袋。
  2. 【請求項2】 手袋本体の外表面にラテックスがコーテ
    ィングされるとともに滑り止め部材が付着され、その上
    にウレタンがコーティングされてなることを特徴とする
    ラテックスコーティング手袋。
  3. 【請求項3】 立体手型に装着した手袋本体にラテック
    スをコーティングし、加硫を行った後、その上にウレタ
    ンをコーティングして加硫を行い、手袋を立体手型から
    外して更に加硫を行うことを特徴とするラテックスコー
    ティング手袋の製造方法。
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