JPH10120842A - エチレン共重合体組成物およびその用途 - Google Patents

エチレン共重合体組成物およびその用途

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JPH10120842A
JPH10120842A JP28057396A JP28057396A JPH10120842A JP H10120842 A JPH10120842 A JP H10120842A JP 28057396 A JP28057396 A JP 28057396A JP 28057396 A JP28057396 A JP 28057396A JP H10120842 A JPH10120842 A JP H10120842A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 格別の接着剤を使用することなく、表皮や裏
地と低温で接着させることが可能であり、しかも耐屈曲
性、保型性に優れ、適度な剛性を有し、単層の形でカウ
ンター材料として使用しうるエチレン共重合体組成物を
提供することにある。 【解決手段】 不飽和カルボン酸含量が5〜30重量
%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)
が0.1〜100g/10分、曲げ剛性率が150MP
a以上であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイ
オノマー(A)、不飽和エステル含有量が20〜50重
量%、メルトフローレートが20〜1000g/10分
であるエチレン・不飽和エステル共重合体(B)、およ
び補強繊維(C)を配合してなるエチレン共重合体組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレン共重合体
組成物に関する。さらに詳しくは、履物、特に踵部に長
期保型性が要求されるスポーツシューズ、革靴、ケミカ
ルシューズ等のカウンター材料に好適なエチレン共重合
体組成物および該組成物からなるカウンター材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】履物の踵部を構成するカウンター部材
は、履き心地を良好にし、踵部を長期保型するために使
用されており、軽量で適度な硬度を有するとともに、保
型性、耐屈曲性の優れたものが望ましい。このような観
点から種々のタイプのカウンター材料が提案され、また
使用されてきた。
【0003】例えば、エチレン・(メタ)アクリル酸共
重合体を金属イオンで中和したアイオノマーがカウンタ
ー材料に使用できることは古くから知られており、米国
特許第3427733号明細書には、エチレン・(メ
タ)アクリル酸アイオノマーを織物に積層したカウンタ
ー材料が提案されている。ここで用いられているアイオ
ノマーは軟化点が160〜300°F(71〜153
℃)であり、この複合カウンター材料を皮革に固着する
に際し、アイオノマーでヒートシールする場合には45
0〜500゜F(232〜260℃)の熱盤を使用すべ
きことを開示している。ところが、製靴の過程で、ある
温度以上の高温に曝されると、ケミカルシューズの場合
はしぼ流れを生じ、また革靴の場合には焼けを生じるな
ど、何れの場合にも商品価格を損ねるので、上記のよう
な高温での接着は好ましいものではなかった。
【0004】そのため市場では、アイオノマー単味のカ
ウンター材料では表皮と裏地の一体化が困難であると認
識され、その欠点を補うためにアイオノマーのフィルム
もしくはシートの両面にホットメルト接着剤を塗布した
ものが広く使用されてきた(例えば実公昭59−138
56号公報など)。しかしながらこのような複合材料で
は、アイオノマーフィルム(もしくはシート)上にホッ
トメルト接着剤を塗布する工程が必要である。一般に
は、ホットメルト接着剤を塗布したアイオノマーシート
からシートを打ち抜いてカウンター材料とされるが、こ
の場合、シート周辺部を平たく削るスカイビングを行う
必要があり、スカイビング後に接着性能を付与するため
再びホットメルト接着剤の塗布が必要となる。
【0005】また、織布に酢酸ビニルを主成分とする共
重合体エマルジョンを含浸して硬化させた後、エチレン
−酢酸ビニル共重合体を溶融、塗布するタイプの保型用
心材も見出され、用いられている(例えば、特開平1−
118670号公報)。しかしながら、この複合材料も
上記と同様の理由のため好ましい組成物とは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らは、上記
事情に鑑み、ホットメルト接着剤の塗布を必要としない
カウンター材料を見出すべく検討を行った。すなわち、
表皮や裏地と低温で接着させることが可能であり、しか
も耐屈曲性、保型性に優れ、適度な剛性を有する単層材
料を見出すべく検討を行った。その結果、下記に示すエ
チレン共重合体組成物を用いたときに、優れた性能を有
する単層カウンター材料となることを見出す至り、本発
明に到達した。
【0007】即ち、本発明の目的は、格別の接着剤を使
用することなく、表皮や裏地と低温で接着させることが
可能であり、しかも耐屈曲性、保型性に優れ、適度な剛
性を有し、単層の形でカウンター材料として使用しうる
エチレン共重合体組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和カルボ
ン酸含量が5〜30重量%、メルトフローレート(19
0℃、2160g荷重)が0.1〜100g/10分、
曲げ剛性率が150MPa以上であるエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体アイオノマー(A)、不飽和エステ
ル含有量が20〜50重量%、メルトフローレートが2
0〜1000g/10分であるエチレン・不飽和エステ
ル共重合体(B)、および補強繊維(C)を配合してな
るエチレン共重合体組成物に関する。
【0009】上記不飽和エステル含量およびメルトフロ
ーレートのエチレン・不飽和エステル共重合体(B)
は、低温接着性に優れた材料であるが、剛性が低いのが
欠点である。その改良としてこのエチレン・不飽和エス
テル共重合体(B)にエチレン・不飽和カルボン酸共重
合体アイオノマー(A)を配合しても剛性があまり改良
されず、反対に低温接着性が低下してしまう(比較例1
参照)。これに対して、上記エチレン・不飽和エステル
共重合体(B)に、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体アイオノマー(A)と補強繊維(C)とを組み合わせ
て配合すると、低温接着性および耐屈曲性を優れたレベ
ルで維持しながら、剛性を向上させることができる(後
述する実施例1〜3と比較例2参照)。
【0010】本発明のエチレン共重合体組成物において
は、上記(A)、(B)及び(C)の3成分が有機的に
組み合わされて、低温接着性、耐屈曲性及び剛性に優れ
た構造を形成していると信じられる。即ち、エチレン・
不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー(A)と、エチ
レン・不飽和エステル共重合体(B)とは、同じエチレ
ン共重合体であるため、互いに相溶すると共に、エチレ
ン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー(A)がイ
オン架橋による硬い構造を与え、一方エチレン・不飽和
エステル共重合体(B)がエステル成分による柔らかい
構造を与え、相互貫入網目構造を形成していると思われ
る。更に、この網目構造中のエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体アイオノマー(A)は補強繊維(C)と結合
し、相互貫入網目構造と補強繊維(C)とが一体的に結
合した組織を形成していると思われる。この構造は、以
下の実施例に示す実験結果とよく符合している。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で(A)成分として用いら
れるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー
は、エチレンと不飽和カルボン酸からなる狭義の共重合
体のアイオノマーのみならず、任意にその他の共重合成
分が重合された多元共重合体のアイオノマーであっても
よい。また、異種、複数のエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体の混合物のアイオノマーを使用することもでき
る。
【0012】不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノメチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸
等を例示することができ、特にアクリル酸もしくはメタ
クリル酸の使用が好ましい。
【0013】また、任意の他の共重合成分としては、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボ
ン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様な
ビニルエステル、一酸化炭素などを例示することができ
る。
【0014】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイ
オノマーにおいて、不飽和カルボン酸含量は5〜30重
量%、好ましくは6〜24重量%であり、また上記他の
共重合体成分含量は一般に0〜30重合%、好ましくは
0〜20重量%の範囲にある。不飽和カルボン酸含量が
前記範囲よりも少ない共重合体を使用する場合には、剛
性および低温接着性の双方に優れた組成物を得ることが
難しく、また不飽和カルボン酸含量が前記範囲を超える
ものは、脆くなり耐屈曲性が低下するので好ましくな
い。
【0015】このような共重合体アイオノマー(A)
は、高圧法ポリエチレンと同様に、高温、高圧下、エチ
レンと不飽和カルボン酸とを、ラジカル共重合してでき
た共重合体を金属イオンで中和することで得ることがで
きる。
【0016】金属イオンとしては、リチウム、ナトリウ
ム、カリウムのような1価金属、カルシウム、マグネシ
ウム、亜鉛等の2価金属を例示できるが、これらの中で
は吸湿性の少ないナトリウム又は亜鉛が好ましい。
【0017】共重合体アイオノマー(A)としては、1
90℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが
0.1〜100g/10分のものを使用する。共重合体
アイオノマー(A)として、メルトフローレートが上記
範囲よりも小さいものを用いた場合には、低温接着性が
良好な組成物を得ることができない。また、メルトフロ
ーレートが上記範囲よりも大きい場合には、剛性のある
材料を得ることは難しい。
【0018】共重合体アイオノマー(A)としては、曲
げ剛性率が150MPa以上好ましくは200〜400
MPaのものを使用する。共重合体アイオノマー(A)
として、曲げ剛性率が上記範囲よりも小さいものを用い
た場合には、剛性のある組成物を得ることは難しい。
【0019】エチレン・不飽和エステル共重合体(B)
において、不飽和エステル含量は20〜50重量%、好
ましくは25〜40重量%である。不飽和エステル含量
が前期範囲よりも少ない共重合体を使用する場合には、
低温接着性に優れた組成物を得ることが難しく、また不
飽和エステル含量が前期範囲を超えるものは、組成物の
剛性が低下するので好ましくない。
【0020】不飽和エステルとしては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステ
ルや、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様なビニルエ
ステルを例示することができ、特に酢酸ビニルの使用が
望ましい。
【0021】エチレン・不飽和エステル共重合体(B)
としては、190℃、2160g荷重におけるメルトフ
ローレートが、20〜1000g/10分、好ましくは
20〜400g/10分のものを使用する。共重合体
(B)として、メルトフローレートが上記範囲よりも小
さいものを使用した場合には、低温接着性が良好な組成
物を得ることはできない。また、メルトフローレートが
上記範囲よりも大きい場合、エチレン・不飽和カルボン
酸共重合体アイオノマー(A)との粘度ギャップが大き
くなり、分散良好な組成物を得ることが難しい。
【0022】このようなエチレン・不飽和エステル共重
合体(B)は、高圧法ポリエチレンと同様に、高温、高
圧下、エチレンと不飽和エステルとを、ラジカル共重合
することで得ることができる。
【0023】本発明においては、エチレン共重合体アイ
オノマー(A)およびエチレン共重合体(B)と共に、
補強繊維が用いられる。この補強繊維としては、組成物
の低温接着性、耐屈曲性をそれ程犠牲にすることなく効
果的に剛性を改善し得るものであり、ガラス繊維、炭素
繊維、チタン酸カリ繊維、アルミナ繊維、金属繊維のよ
うな無機繊維、アラミド繊維、ポリイミド繊維、超高分
子量ポリオレフィン繊維のような高モジュラス有機繊維
などを例示することができる。これら補強繊維として
は、長さが0.01〜30mm、とくに0.1〜10m
m、アスペクト比(L/D)が10〜2000、好まし
くは20〜1000、一層好ましくは100〜500の
範囲のものである。このような補強繊維はまたシランカ
ップリング剤、チタネートカップリング剤等の処理剤で
表面処理したものを使用することができる。
【0024】本発明のエチレン共重合体組成物における
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー
(A)とエチレン・不飽和エステル共重合体(B)の配
合比率は、(A)100重量部当たり、(B)を25〜
400重量部、好ましくは30〜200重量部の割合で
使用することが好ましい。すなわち(B)の配合で低温
接着性は改良されるが、反面剛性が低下する傾向がある
ので、所望の剛性を維持しつつ、低温接着性を改善する
ためには上記の様な配合割合とすることが好ましい。
【0025】補強繊維(C)の使用割合は、エチレン共
重合体アイオノマー(A)およびエチレン共重合体
(B)両成分100重量部当たり、補強繊維(C)成分
を3〜40重量部、好ましくは5〜25重量部の割合で
使用するのが望ましい。補強繊維(C)の配合割合が上
記範囲より小さい場合には、剛性が低下する傾向があ
り、一方、上記範囲を超えると、耐屈曲性が低下する傾
向がある。
【0026】本発明のエチレン共重合組成物は、補強繊
維を通常の溶融混練装置において、成分(A)、(B)
および(C)を、成分(A)の融点以上の温度、好まし
くは100〜180℃程度の温度で溶融混練することに
よって製造することができる。本発明に関わるエチレン
共重合体組成物は、前記(A)〜(C)の各成分を均一
に配合することによって得られ、その配合方法は特に限
定されない。例えば、成分(A)と(B)をまず混練
し、次いで成分(C)を配合させる方法、(A)乃至
(C)成分を同時に配合する方法など任意にとることが
できる。
【0027】本発明のエチレン共重合体組成物は、フィ
ルム、シート、あるいはその他の成形体に成形し、使用
することができるが、とくに履物等の踵のカウンター部
材に好適に使用できる。成形には、プレス成形、押出成
形、射出成形等のそれ自体公知の成形手段を用いること
ができる。もちろん、本発明のエチレン共重合体組成物
は、カウンター部材以外の用途、即ち、剛性、耐屈曲
性、低温接着性が要求される用途に使用することができ
る。
【0028】
【実施例】次の実施例により、本発明を更に説明する。
【0029】以下の実施例および比較例に使用したエチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体アイオノマー(以下ア
イオノマーという)、エチレン・不飽和エステル共重合
体(以下エステル共重合体という)、および補強繊維を
表1,表2および表3に示す。また、各実施例、比較例
における各成分の添加量を表4に示す。
【0030】また、実施例および比較例における各種物
性の評価は、下記の方法によった。 (1)MFR:JIS K−6760に準拠、温度19
0℃、荷重2160g (2)曲げ剛性率:JIS K−7106に準拠 (3)合成皮革に対する180゜剥離強度 各試料について150℃で1mmプレスシートを作成し
た。以下の2通りのヒートシール条件で合成皮革とプレ
スシートとを接着させ、25mm幅の試験片を作成し
た。 100℃、60秒、0.5kg/cm2 (合成皮革
側からの片面加熱) 150℃、5秒、7kg/cm2 (合成皮革側から
の片面加熱) この試験片を引張試験機により引張速度200m/mi
nの条件で180゜剥離強度を測定した。 (4)耐屈曲試験 各試料について150℃で1mmプレスシートを作成し
た。25mm×150mmの試験片を作成し、デマッチ
ャ屈曲兼用型疲労試験機により60゜屈曲試験を行い3
000回時での試料の状態観察を行った。
【0031】実施例1 100ml小型溶融混練機(商品名:ラボプラストミ
ル)を用い、表1に示されるアイオノマー1とエステル
共重合体1を重量比で40:50の割合で混練し、更に
この混合物100重量部に対して10重量部のガラス繊
維1を添加して、溶融温度150℃、ローター回転数4
0〜80/minの条件下で溶融混練した。得られた樹
脂組成物を所定形状に熱プレス成形し、前記の方法によ
って各種物性を評価した。結果を表5に示す。
【0032】比較例1 ガラス繊維1を配合せずアイオノマー1とエステル共重
合体1を重量比で50:50の比で混練し、上記実施例
同様、樹脂組成物を所定形状に熱プレス成形し、前記方
法によって各種物性を評価した。結果を表5に示す。こ
の成形物は、実施例1の成形物に比較して低い曲げ剛性
率を示した。
【0033】比較例2 アイオノマー1を配合せずエステル共重合体1とガラス
繊維1を重量比で70:30の比で混練し、上記実施例
1と同様、樹脂組成物を所定形状に熱プレス成形し、前
記方法によって各種物性を評価した。結果を表5に示
す。この成形物は、実施例1の成形物に比較して耐屈曲
性が低下し、また曲げ剛性率も低い値を示した。
【0034】実施例2,3 実施例1において、アイオノマー1とエステル共重合体
1の比を表4に示す配合量に変更する以外は実施例1と
同様にして、樹脂組成物を所定形状に熱プレス成形し、
前記の方法によって各種物性を評価した。結果を表5に
示す。
【0035】実施例4,5 実施例1において、配合する補強繊維の種類を表4に示
すものに変更する以外は実施例1と同様にして、樹脂組
成物を所定形状に熱プレス成形し、前記の方法によって
各種物性を評価した。結果を表5に示す。
【0036】実施例6 実施例1において、配合するアイオノマーの種類を表4
に示すものに変更する以外は実施例1と同様にして、樹
脂組成物を所定形状に熱プレス成形し、前記の方法によ
って各種物性を評価した。結果を表5に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、エチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体アイオノマー(A)に、エチレン・不飽
和エステル共重合体(B)および補強繊維(C)を配合
することにより、剛性および耐屈曲性を維持しながら、
低温接着性を向上する事ができた。本発明による共重合
体組成物は、比較的高いメルトフローレートを有してい
るため、低温成形性に優れている。この組成物は、低温
接着性を有する高剛性靴カウンターとして有用である。
靴カウンター用途においては、23℃における、曲げ剛
性率が100〜600MPa、特に150〜500MP
aのものが、保型性の点から好ましい。また、本組成物
は、一体型であるため、ホットメルト接着剤を塗布する
必要がないので、工程の省略化が図られる。製靴時に高
温にする必要がないので、合皮のしぼながれや皮革のや
けを回避することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸含量が5〜30重量
    %、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)
    が0.1〜100g/10分、曲げ剛性率が150MP
    a以上であるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体アイ
    オノマー(A)、不飽和エステル含有量が20〜50重
    量%、メルトフローレートが20〜1000g/10分
    であるエチレン・不飽和エステル共重合体(B)、およ
    び補強繊維(C)を配合してなるエチレン共重合体組成
    物。
  2. 【請求項2】 (A)成分100重量部当たり25〜4
    00重量部の(B)成分を配合してなる請求項1記載の
    エチレン共重合体組成物。
  3. 【請求項3】 (A)、(B)両成分100重量部当た
    り3〜40重量部の(C)成分を配合してなる請求項1
    または2記載のエチレン共重合体組成物。
  4. 【請求項4】 曲げ剛性率が100〜600MPaであ
    る請求項1乃至3の何れかに記載のエチレン共重合体組
    成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載のエチレ
    ン共重合体組成物からなる靴カウンター材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007291211A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Tohpe Corp 皮革用非粘着性水系アンダーコート材
US7365116B2 (en) 2003-12-03 2008-04-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Articles of manufacture comprising stiff and resilient ethylene copolymer compositions
US7504448B2 (en) * 2003-05-21 2009-03-17 E. I. Du Pont De Nemours And Company Articles prepared from compositions modified with organic fiber micropulp

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