JPH09108007A - カウンター材料 - Google Patents
カウンター材料Info
- Publication number
- JPH09108007A JPH09108007A JP27523695A JP27523695A JPH09108007A JP H09108007 A JPH09108007 A JP H09108007A JP 27523695 A JP27523695 A JP 27523695A JP 27523695 A JP27523695 A JP 27523695A JP H09108007 A JPH09108007 A JP H09108007A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ionomer
- acrylic acid
- meth
- counter material
- weight
- Prior art date
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- Pending
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ホットメルト接着剤を塗布しなくても低温接
着性が優れ、従って工程が省力化され、しかも耐屈曲
性、保型性に優れ、適度な剛性を有する靴カウンター材
料の提供。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
量%、中和度が5〜40モル%、メルトフローレート
(190℃、2160g荷重)が5〜200g/10分
のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体アイオノマー
からなり、好ましくはVicat軟化点が30〜60
℃、曲げ剛性率(23℃)が50〜600MPa、DS
Cによる融点が70〜90℃であるカウンター材料。
着性が優れ、従って工程が省力化され、しかも耐屈曲
性、保型性に優れ、適度な剛性を有する靴カウンター材
料の提供。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
量%、中和度が5〜40モル%、メルトフローレート
(190℃、2160g荷重)が5〜200g/10分
のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体アイオノマー
からなり、好ましくはVicat軟化点が30〜60
℃、曲げ剛性率(23℃)が50〜600MPa、DS
Cによる融点が70〜90℃であるカウンター材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、履物、とくに踵部
に長期保型性が要求されるスポーツシューズ、革靴、ケ
ミカルシューズ等に好適なカウンター材料に関する。さ
らに詳しくは、耐屈曲性、保型性、低温接着性に優れ、
適度な剛性を有するカウンター材料に関する。
に長期保型性が要求されるスポーツシューズ、革靴、ケ
ミカルシューズ等に好適なカウンター材料に関する。さ
らに詳しくは、耐屈曲性、保型性、低温接着性に優れ、
適度な剛性を有するカウンター材料に関する。
【0002】
【従来の技術】履物の踵部を構成するカウンター部材
は、履き心地と踵部を長期保型するために使用されてお
り、軽量で適度な硬度を有するとともに、保型性、耐屈
曲性の優れたものが望ましい。このような観点から種々
のタイプのカウンター材料が提案され、また使用されて
きた。
は、履き心地と踵部を長期保型するために使用されてお
り、軽量で適度な硬度を有するとともに、保型性、耐屈
曲性の優れたものが望ましい。このような観点から種々
のタイプのカウンター材料が提案され、また使用されて
きた。
【0003】例えば、エチレン・(メタ)アクリル酸共
重合体のアイオノマーがカウンター材料に使用できるこ
とは古くから知られており、アメリカ特許第34277
33号公報明細書にはアイオノマーを織物に積層したカ
ウンター材料が提案されている。ここで用いられている
アイオノマーは軟化点が160〜300 F(71〜1
53℃)のものであり、この複合カウンター材料を皮革
に固着するに際し、アイオノマーでヒートシールする場
合には450〜500 F(232〜260℃)の熱盤
を使用すべきことを開示している。ところが製靴の過程
で必要以上に高温に保たれると、ケミカルシューズの場
合はしぼ流れを生じ、また革靴の場合には焼けを生じる
など、何れの場合にも商品価格を損ねるので、上記のよ
うな高温での接着は好ましいものではなかった。
重合体のアイオノマーがカウンター材料に使用できるこ
とは古くから知られており、アメリカ特許第34277
33号公報明細書にはアイオノマーを織物に積層したカ
ウンター材料が提案されている。ここで用いられている
アイオノマーは軟化点が160〜300 F(71〜1
53℃)のものであり、この複合カウンター材料を皮革
に固着するに際し、アイオノマーでヒートシールする場
合には450〜500 F(232〜260℃)の熱盤
を使用すべきことを開示している。ところが製靴の過程
で必要以上に高温に保たれると、ケミカルシューズの場
合はしぼ流れを生じ、また革靴の場合には焼けを生じる
など、何れの場合にも商品価格を損ねるので、上記のよ
うな高温での接着は好ましいものではなかった。
【0004】そのため市場では、アイオノマー単味のカ
ウンター材料では表皮と裏地の一体化が困難であると認
識され、その欠点を補うためにアイオノマーのフィルム
もしくはシートの両面にホットメルト接着剤を塗布した
ものが広く使用されてきた(例えば実公昭59−138
56号公報など)。しかしながらこのような複合材料で
は、アイオノマーフィルム(もしくはシート)上にホッ
トメルト接着剤を塗布する工程が必要である。一般に
は、ホットメルト接着剤を塗布したアイオノマーシート
からシートを打ち抜いてカウンター材料とされるが、こ
の場合、シート周辺部を平たく削るスカイビングを行う
必要があり、スカイビング部にも接着性能を付与するた
め再びホットメルト接着剤の塗布が必要となる。
ウンター材料では表皮と裏地の一体化が困難であると認
識され、その欠点を補うためにアイオノマーのフィルム
もしくはシートの両面にホットメルト接着剤を塗布した
ものが広く使用されてきた(例えば実公昭59−138
56号公報など)。しかしながらこのような複合材料で
は、アイオノマーフィルム(もしくはシート)上にホッ
トメルト接着剤を塗布する工程が必要である。一般に
は、ホットメルト接着剤を塗布したアイオノマーシート
からシートを打ち抜いてカウンター材料とされるが、こ
の場合、シート周辺部を平たく削るスカイビングを行う
必要があり、スカイビング部にも接着性能を付与するた
め再びホットメルト接着剤の塗布が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記事情
に鑑み、ホットメルト接着剤の塗布を必要としないカウ
ンター材料を見いだすべく検討を行った。すなわち表皮
や裏地と低温で接着させることが可能であり、しかも耐
屈曲性、保型性が優れ、適度な剛性を有する材料を見い
だすべく検討を行った。その結果、下記に示すアイオノ
マーを用いたときに、優れた性能を有するカウンター材
料となることを見いだすに至った。
に鑑み、ホットメルト接着剤の塗布を必要としないカウ
ンター材料を見いだすべく検討を行った。すなわち表皮
や裏地と低温で接着させることが可能であり、しかも耐
屈曲性、保型性が優れ、適度な剛性を有する材料を見い
だすべく検討を行った。その結果、下記に示すアイオノ
マーを用いたときに、優れた性能を有するカウンター材
料となることを見いだすに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(メタ)アク
リル酸含量が17〜30重量%、中和度が5〜40モル
%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)
が5〜200g/10分のエチレン・(メタ)アクリル
酸共重合体アイオノマーからなるカウンター材料に関す
る。
リル酸含量が17〜30重量%、中和度が5〜40モル
%、メルトフローレート(190℃、2160g荷重)
が5〜200g/10分のエチレン・(メタ)アクリル
酸共重合体アイオノマーからなるカウンター材料に関す
る。
【0007】本発明はまた、(メタ)アクリル酸含量が
17〜30重量%、メルトフローレートが0.5〜70
0g/10分のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体
又はそのアイオノマー(A1 )40重量%以上と、(メ
タ)アクリル酸含量が10重量%以上で17重量%未満
であり、メルトフローレートが0.5〜700g/10
分とからなるエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体又
はそのアイオノマー(A2 )60重量%未満とからなり
(但しA1 とA2 の少なくとも一方はアイオノマーであ
る)、平均(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量
%、平均中和度が5〜40モル%、メルトフローレート
が5〜200g/10分であるアイオノマー組成物
(A)からなるカウンター材料に関する。
17〜30重量%、メルトフローレートが0.5〜70
0g/10分のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体
又はそのアイオノマー(A1 )40重量%以上と、(メ
タ)アクリル酸含量が10重量%以上で17重量%未満
であり、メルトフローレートが0.5〜700g/10
分とからなるエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体又
はそのアイオノマー(A2 )60重量%未満とからなり
(但しA1 とA2 の少なくとも一方はアイオノマーであ
る)、平均(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量
%、平均中和度が5〜40モル%、メルトフローレート
が5〜200g/10分であるアイオノマー組成物
(A)からなるカウンター材料に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のカウンター材料に用いら
れるアイオノマーのベースポリマーは、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体である。ここに(メタ)アクリ
ル酸とはアクリル酸またはメタクリル酸であり、いずれ
も上記共重合体のコモノマーとして用いることができ
る。またエチレンアクリル酸共重合体とエチレン・メタ
クリル酸共重合体の混合物を使用することもできる。
れるアイオノマーのベースポリマーは、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体である。ここに(メタ)アクリ
ル酸とはアクリル酸またはメタクリル酸であり、いずれ
も上記共重合体のコモノマーとして用いることができ
る。またエチレンアクリル酸共重合体とエチレン・メタ
クリル酸共重合体の混合物を使用することもできる。
【0009】共重合体中の(メタ)アクリル酸含量は1
7〜30重量%、好ましくは18〜25重量%である。
従来カウンター材料として用いられていた市販のアイオ
ノマーは、(メタ)アクリル酸含量が15重量%以下の
ものであり、このようなアイオノマーは、低温接着性が
充分でないため、ホットメルト接着剤を塗布して使用す
る必要がある。これに対し、本発明では上記酸含量のも
のを用いることにより、100℃程度の低温度で表皮等
に充分な強度で接着させることができる。なお酸含量が
30重量%を越えるような共重合体を用いた場合には、
剛性が高くなりすぎ、また脆く、耐屈曲性が低下するた
め好ましくない。
7〜30重量%、好ましくは18〜25重量%である。
従来カウンター材料として用いられていた市販のアイオ
ノマーは、(メタ)アクリル酸含量が15重量%以下の
ものであり、このようなアイオノマーは、低温接着性が
充分でないため、ホットメルト接着剤を塗布して使用す
る必要がある。これに対し、本発明では上記酸含量のも
のを用いることにより、100℃程度の低温度で表皮等
に充分な強度で接着させることができる。なお酸含量が
30重量%を越えるような共重合体を用いた場合には、
剛性が高くなりすぎ、また脆く、耐屈曲性が低下するた
め好ましくない。
【0010】また、アイオノマーのメルトフローレート
が5〜200g/10分となるものであるため、そのベ
ースポリマーである上記エチレン・(メタ)アクリル酸
共重合体のメルトフローレートは通常30〜3000g
/10分、とくに50〜1000g/10分程度のもの
である。
が5〜200g/10分となるものであるため、そのベ
ースポリマーである上記エチレン・(メタ)アクリル酸
共重合体のメルトフローレートは通常30〜3000g
/10分、とくに50〜1000g/10分程度のもの
である。
【0011】このような共重合体は、高圧法ポリエチレ
ンと同様に、高温、高圧下、エチレンとアクリル酸もし
くはメタクリル酸とを、ラジカル共重合することによっ
て得ることができる。
ンと同様に、高温、高圧下、エチレンとアクリル酸もし
くはメタクリル酸とを、ラジカル共重合することによっ
て得ることができる。
【0012】本発明のカウンター材料となるアイオノマ
ーは、上記エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体のカ
ルボキシ基が金属陽イオンによって5〜40モル%、と
くに10〜35モル%中和されたものである。金属陽イ
オンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムのよう
な1価金属、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等の2価
金属を例示できるが、これらの中では吸湿性の少ないナ
トリウム又は亜鉛が好ましく、とくに剛性、低温接着性
及び屈曲性等のバランスを考慮すると、ナトリウムが最
も好ましい。アイオノマーにおける中和度が低すぎる
と、剛性が小さくなりすぎ、また耐屈曲性も不足する。
一方、中和度が上記範囲を越えると、剛性が高くなりす
ぎるので好ましくない。
ーは、上記エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体のカ
ルボキシ基が金属陽イオンによって5〜40モル%、と
くに10〜35モル%中和されたものである。金属陽イ
オンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウムのよう
な1価金属、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等の2価
金属を例示できるが、これらの中では吸湿性の少ないナ
トリウム又は亜鉛が好ましく、とくに剛性、低温接着性
及び屈曲性等のバランスを考慮すると、ナトリウムが最
も好ましい。アイオノマーにおける中和度が低すぎる
と、剛性が小さくなりすぎ、また耐屈曲性も不足する。
一方、中和度が上記範囲を越えると、剛性が高くなりす
ぎるので好ましくない。
【0013】本発明で用いられるアイオノマーは、(メ
タ)アクリル酸含量、中和度が上記の特定範囲内にある
ことに加え、そのメルトフローレートが5〜200g/
10分、好ましくは10〜150g/10分でなければ
ならない。すなわちメルトフローレートが5g/10分
未満のものを用いると、100℃近辺の接着温度では、
表皮や裏地に充分な強度で接着させることができない。
一方、メルトフローレートが200g/10分を越える
ようなものを用いると、引き裂き強度、耐屈曲性が不充
分となるので好ましくない。
タ)アクリル酸含量、中和度が上記の特定範囲内にある
ことに加え、そのメルトフローレートが5〜200g/
10分、好ましくは10〜150g/10分でなければ
ならない。すなわちメルトフローレートが5g/10分
未満のものを用いると、100℃近辺の接着温度では、
表皮や裏地に充分な強度で接着させることができない。
一方、メルトフローレートが200g/10分を越える
ようなものを用いると、引き裂き強度、耐屈曲性が不充
分となるので好ましくない。
【0014】本発明で用いられるアイオノマーとしては
更に、低温接着性の観点から、Vicat軟化点が30
〜60℃、好ましくは40〜55℃のものが好ましい。
同様の理由でDSC(示差走査熱量計)に基づく融点が
70〜90℃、とくに75〜85℃のものが好ましい。
また、23℃における曲げ弾性率(JIS K−710
6)が50〜600MPa、とくに100〜500MP
aのものが、保型性の点から好ましい。
更に、低温接着性の観点から、Vicat軟化点が30
〜60℃、好ましくは40〜55℃のものが好ましい。
同様の理由でDSC(示差走査熱量計)に基づく融点が
70〜90℃、とくに75〜85℃のものが好ましい。
また、23℃における曲げ弾性率(JIS K−710
6)が50〜600MPa、とくに100〜500MP
aのものが、保型性の点から好ましい。
【0015】本発明のカウンター材料としてはまた、
(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量%、メルトフ
ローレートが0.5〜700g/10分のエチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー(A
1 )40重量%以上と、(メタ)アクリル酸含量が17
重量%未満10重量%以上で、メルトフローレートが
0.5〜700g/10分のエチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体又はそのアイオノマー(A2 )60重量%
未満とからなるアイオノマー組成物(A)(ここにA1
とA2 の少なくとも一方はアイオノマーである)として
使用することもできるが、組成物における平均(メタ)
アクリル酸含量、平均中和度及びメルトフローレートは
単独のアイオノマーを使用する場合と同じく、それぞれ
17〜30重量%、5〜40モル%及び5〜200g/
10分であることが必要である。
(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量%、メルトフ
ローレートが0.5〜700g/10分のエチレン・
(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー(A
1 )40重量%以上と、(メタ)アクリル酸含量が17
重量%未満10重量%以上で、メルトフローレートが
0.5〜700g/10分のエチレン・(メタ)アクリ
ル酸共重合体又はそのアイオノマー(A2 )60重量%
未満とからなるアイオノマー組成物(A)(ここにA1
とA2 の少なくとも一方はアイオノマーである)として
使用することもできるが、組成物における平均(メタ)
アクリル酸含量、平均中和度及びメルトフローレートは
単独のアイオノマーを使用する場合と同じく、それぞれ
17〜30重量%、5〜40モル%及び5〜200g/
10分であることが必要である。
【0016】(A1 )と(A2 )の組成物を用いる場
合、前者40重量%以上、好ましくは50重量%以上に
対し、後者60重量%未満、好ましくは50重量%未満
の割合で配合するのがよい。このアイオノマー組成物は
(A1 )及び(A2 )をそれぞれアイオノマーとして、
両者を混合する方法でもよいが、(A1 )及び(A2 )
の一方がアイオノマーで、他方がイオン化されていない
エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体ベースポリマー
でも、両者を混合することにより、ベースポリマーがイ
オン化され、アイオノマー組成物とすることができる。
また、それぞれのアイオノマーのベースポリマーを混合
し、これを金属陽イオンで中和することによっても得ら
れる。
合、前者40重量%以上、好ましくは50重量%以上に
対し、後者60重量%未満、好ましくは50重量%未満
の割合で配合するのがよい。このアイオノマー組成物は
(A1 )及び(A2 )をそれぞれアイオノマーとして、
両者を混合する方法でもよいが、(A1 )及び(A2 )
の一方がアイオノマーで、他方がイオン化されていない
エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体ベースポリマー
でも、両者を混合することにより、ベースポリマーがイ
オン化され、アイオノマー組成物とすることができる。
また、それぞれのアイオノマーのベースポリマーを混合
し、これを金属陽イオンで中和することによっても得ら
れる。
【0017】この様なアイオノマー組成物としてはま
た、低温接着性の観点からVicat軟化点が30〜6
0℃、好ましくは40〜55℃のものが好ましい。同様
の理由でDSC(示差走査熱量計)に基づく融点が70
〜90℃、とくに75〜85℃のものが好ましい。ま
た、23℃における曲げ弾性率(JIS K−710
6)が50〜600MPa、とくに100〜500MP
aのものが、保型性の点から好ましい。
た、低温接着性の観点からVicat軟化点が30〜6
0℃、好ましくは40〜55℃のものが好ましい。同様
の理由でDSC(示差走査熱量計)に基づく融点が70
〜90℃、とくに75〜85℃のものが好ましい。ま
た、23℃における曲げ弾性率(JIS K−710
6)が50〜600MPa、とくに100〜500MP
aのものが、保型性の点から好ましい。
【0018】上記アイオノマー又はアイオノマー組成物
をカウンター材料として使用するには、例えば厚さ0.
5〜4mm、とくに2〜2mm程度のフィルムもしくは
シートを形成し、これを月形に打ち抜き、ついで周辺部
をスカイビングする。これを踵成型機によって表皮と裏
地をカウンター材料を介して熱接着させる。
をカウンター材料として使用するには、例えば厚さ0.
5〜4mm、とくに2〜2mm程度のフィルムもしくは
シートを形成し、これを月形に打ち抜き、ついで周辺部
をスカイビングする。これを踵成型機によって表皮と裏
地をカウンター材料を介して熱接着させる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、耐屈曲性、保型性、低
温接着性に優れたカウンター材料を提供することができ
る。このようなカウンター材料は、ホットメルト接着剤
を塗布する必要がないので工程の省力化が図られ、安価
に供給することができる。また製靴時に高温にする必要
がないので、合皮のしぼながれや皮革のやけを回避する
ことができる。
温接着性に優れたカウンター材料を提供することができ
る。このようなカウンター材料は、ホットメルト接着剤
を塗布する必要がないので工程の省力化が図られ、安価
に供給することができる。また製靴時に高温にする必要
がないので、合皮のしぼながれや皮革のやけを回避する
ことができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。なお実施例及び比較例で用いたアイオノマー樹脂
及びそのベースポリマーであるエチレン(メタ)アクリ
ル酸共重合体樹脂(以下、エチレン系酸共重合体とい
う)の組成と物性及びカウンター材料としての物性評価
方法は下記のとおりである。
する。なお実施例及び比較例で用いたアイオノマー樹脂
及びそのベースポリマーであるエチレン(メタ)アクリ
ル酸共重合体樹脂(以下、エチレン系酸共重合体とい
う)の組成と物性及びカウンター材料としての物性評価
方法は下記のとおりである。
【0021】1.試料 (1)エチレン系酸共重合体樹脂
【表1】
【0022】(2)アイオノマー樹脂
【表2】
【0023】2.評価項目および評価方法 1)MFR:JIS K−6760に準拠 2)融点:DSC法から求めた。 3)曲げ剛性率:JIS K−7106に準拠 4)ビカット軟化点:JIS K−6760に準拠 5)合成皮革に対する180°剥離強度 各試料について160℃で1mmプレスシートを作成し
た。以下の2通りのヒートシール条件で合成皮革とプレ
スシートとを接着させ、25mmの試料片を作成した。 100℃,60秒,3kg/cm2 (合成皮革側から
の片面加熱) 145℃,10秒,3kg/cm2 (合成皮革側から
の片面加熱) この試料片を引張試験機により引張り速度200mm/
minの条件で180°剥離強度を測定した。
た。以下の2通りのヒートシール条件で合成皮革とプレ
スシートとを接着させ、25mmの試料片を作成した。 100℃,60秒,3kg/cm2 (合成皮革側から
の片面加熱) 145℃,10秒,3kg/cm2 (合成皮革側から
の片面加熱) この試料片を引張試験機により引張り速度200mm/
minの条件で180°剥離強度を測定した。
【0024】[実施例1〜4]アイオノマー〜を用
いて、それぞれ各種物性および合成皮革に対する接着強
度を測定した。結果を表3に示す。
いて、それぞれ各種物性および合成皮革に対する接着強
度を測定した。結果を表3に示す。
【0025】[比較例1〜2]アイオノマー及びを
用いて、それぞれ各種物性および合成皮革に対する接着
強度を測定した。結果を表4に示す。
用いて、それぞれ各種物性および合成皮革に対する接着
強度を測定した。結果を表4に示す。
【0026】[比較例3]エチレン系酸共重合体を、
金属イオンによる中和を行わず、そのまま用いて各種物
性および合成皮革に対する接着強度を測定した。結果を
表4に示す。
金属イオンによる中和を行わず、そのまま用いて各種物
性および合成皮革に対する接着強度を測定した。結果を
表4に示す。
【0027】
【表3】 AA :アクリル酸 MAA:メタクリル酸
【0028】
【表4】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】上記アイオノマー又はアイオノマー組成物
をカウンター材料として使用するには、例えば厚さ0.
5〜4mm、とくに1〜2mm程度のフィルムもしくは
シートを形成し、これを月形に打ち抜き、ついで周辺部
をスカイビングする。これを踵成型機によって表皮と裏
地をカウンター材料を介して熱接着させる。
をカウンター材料として使用するには、例えば厚さ0.
5〜4mm、とくに1〜2mm程度のフィルムもしくは
シートを形成し、これを月形に打ち抜き、ついで周辺部
をスカイビングする。これを踵成型機によって表皮と裏
地をカウンター材料を介して熱接着させる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】1.試料 (1)エチレン系酸共重合体樹脂
【表1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】(2)アイオノマー樹脂
【表2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表3】
Claims (6)
- 【請求項1】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
量%、中和度が5〜40モル%、メルトフローレート
(190℃、2160g荷重)が5〜200g/10分
のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体アイオノマー
からなるカウンター材料。 - 【請求項2】 アイオノマーのVicat軟化点が、3
0〜60℃である請求項1記載のカウンター材料。 - 【請求項3】 アイオノマーの曲げ剛性率(23℃)が
50〜600MPa、DSCによる融点が70〜90℃
である請求項1又は2記載のカウンター材料。 - 【請求項4】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
量%、メルトフローレートが0.5〜700g/10分
のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイ
オノマー(A1 )40重量%以上と、(メタ)アクリル
酸含量が10重量%以上で17重量%未満であり、メル
トフローレートが0.5〜700g/10分とからなる
エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオ
ノマー(A2 )60重量%未満とからなり(但しA1 と
A2 の少なくとも一方はアイオノマーである)、平均
(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量%、平均中和
度が5〜40モル%、メルトフローレートが5〜200
g/10分であるアイオノマー組成物(A)からなるカ
ウンター材料。 - 【請求項5】 アイオノマー組成物のVicat軟化点
が、30〜60℃である請求項4記載のカウンター材
料。 - 【請求項6】 アイオノマー組成物の剛性率が50〜6
00MPa、DSCによる融点が70〜90℃である請
求項4又は5記載のカウンター材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27523695A JPH09108007A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | カウンター材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27523695A JPH09108007A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | カウンター材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09108007A true JPH09108007A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17552601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27523695A Pending JPH09108007A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | カウンター材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09108007A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007130473A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Acushnet Co | 水蒸気透過率が小さく高度に中和した酸ポリマー組成物およびそのゴルフボールへの使用 |
US7365116B2 (en) | 2003-12-03 | 2008-04-29 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Articles of manufacture comprising stiff and resilient ethylene copolymer compositions |
JP2011524918A (ja) * | 2008-05-30 | 2011-09-08 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | アイオノマー組成物を含む成形品 |
-
1995
- 1995-10-24 JP JP27523695A patent/JPH09108007A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7365116B2 (en) | 2003-12-03 | 2008-04-29 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Articles of manufacture comprising stiff and resilient ethylene copolymer compositions |
JP2007130473A (ja) * | 2005-11-09 | 2007-05-31 | Acushnet Co | 水蒸気透過率が小さく高度に中和した酸ポリマー組成物およびそのゴルフボールへの使用 |
JP2011524918A (ja) * | 2008-05-30 | 2011-09-08 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | アイオノマー組成物を含む成形品 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
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Effective date: 20061219 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |