JP2651042B2 - 難燃性ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル樹脂組成物

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JP2651042B2 JP2180658A JP18065890A JP2651042B2 JP 2651042 B2 JP2651042 B2 JP 2651042B2 JP 2180658 A JP2180658 A JP 2180658A JP 18065890 A JP18065890 A JP 18065890A JP 2651042 B2 JP2651042 B2 JP 2651042B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の技術分野] 本発明はポリブチレンナフタレンジカルボキシレート
(以下PBNと略し、ポリブチレンナフタレートと称する
ことがある。)、臭素化ポリスチレン難燃剤,Sb2O3およ
びxNa2O・Sb2O5・yH2O(x=0〜1,y=0〜4)で表わ
される難燃助剤および無機充填剤より成る、耐湿熱性と
難燃性と流動性とが優れた難燃性ポリエステル樹脂組成
物に関するものである。
[従来技術とその問題点] 一般にポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略
す)に臭素化エポキシ難燃剤,Sb2O3等の難燃助剤要すれ
ば無機充填剤を含有させた組成物は、難燃性、機械的強
度、電機絶縁性、耐薬品性等が優れていることから、電
機電子部品、家電照明部品、自動車用部品、機構部品等
として多く使用されている。従来これらの部品の材料と
してはポリプロピレン等の汎用プラスチックやフェノー
ル樹脂等の熱硬化性樹脂が使用されていたが、高機能
化、高性能化あるいは成形性の向上等が求められる中
で、PBTに代替されるようになってきた。
しかしながら最近では高温高湿といったより厳しい環
境下で、PBT成形部品が使用される例が増加してきてお
り、これまでの難燃性PBT組成物では要求される品質を
満足できなくなりつつある。
そもそもPBTは主鎖のエステル結合のため一般に耐湿
熱性はポリアミド等に比較すると劣っており、これまで
耐湿熱性を向上させようとする試みがなされてきた。こ
の方策としてPBTポリマー末端のカルボキシル基濃度の
低減が有効であることが知られている。末端のカルボキ
シル基濃度を低減する手段としては一般に固相重合法が
提案されている。またエポキシ基やイソシアネート基の
ようにカルボキシル基と反応する官能基を有する化合物
をPBTに添加する方法も提案されている。
しかしながら、このように改良を行ったPBTを用いて
も、難熱剤、難燃助剤、及び無機充填剤を添加した組成
物では耐湿熱性の改良は十分でなく、熱水劣化試験後に
強度は著しく低下してしまう。そのため、部品としての
寿命や信頼性が低下する可能性が大きい。
また、PBTやPBT及び無機充填剤の組成物に難燃剤や難
燃助剤を添加すると、押出機や成形機のスクリューやバ
レルさらには金型などの腐食が激しくなるうえ、成形品
のガス焼けが多くなったり、強度,伸度などが低下した
りすることが多いため添加量はできるだけ少ない方がよ
い。
また最近では部品の機能向上にともない、成形品が小
型薄肉化しつつある。従って樹脂組成物としても流動性
の高いものが要求されている。
本発明者はかかる特性の改良について鋭意検討した結
果本発明に至った。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリブチレンナフタレート(PBN)および
臭素化ポリスチレン難燃剤,Sb2O3および/またはxNa2O
・Sb2O5・yH2O(x=0〜1,y=0〜4)で表わされる難
燃助剤、更に無機充填剤よりなる難燃性ポリエステル樹
脂組成物に関するものである。
本発明に於て、PBNとはナフタレンジカルボン酸、好
ましくはナフタレン−2.6−ジカルボン酸を主たる酸成
分とし、1,4−ブタンジオールを主たるグリコール成分
とするポリエステル、即ち繰り返し単位の全部または大
部分(通常90モル%以上、好ましくは95モル%以上)が
ブチレンナフタレートであるポリエステルである。
またこのポリエステルには物性を損なわない範囲で、
次の成分の共重合が可能である。即ち、酸成分として
は、ナフタレンジカルボン酸以外の芳香族ジカルボン
酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジ
フェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタ
ンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフ
ェニルスルフィドジカルボン酸、ジフェニルスルフォン
ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、例えばコハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、脂環族ジカルボン酸、例えば
シクロヘキサンジカルボン酸、テトラリンジカルボン
酸、デカリンジカルボン酸等が例示される。
グリコール成分としてはエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチレングリコール、ペンタメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、オクタメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、キシリレングリコール、ジエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノー
ルA、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、
ジヒドロキシジフェニル、ジヒドロキシジフェニルエー
テル、ジヒドロキシジフェニルメタン、ジヒドロキシジ
フェニルケトン、ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
ジヒドロキシジフェニルスルフォン等が例示される。
オキシカルボン酸成分としては、オキシ安息香酸、ヒ
ドロキシナフトエ酸、ヒドロキシジフェニルカルボン
酸、ω−ヒドロキシカプロン酸等が例示される。
また、ポリエステルが実質的に成形性能を失わない範
囲で三官能以上の化合物、例えばグリセリン、トリメチ
ルプロパン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、
ピロメリット酸等を共重合して良い。
かかるポリエステルは、ナフタレンジカルボン酸及び
/またはその機能的誘導体とブチレングリコール及び/
またはその機能的誘導体とを、従来公知の芳香族ポリエ
ステル製造法を用いて重縮合させて得られる。また本発
明において用いるPBNの末端カルボキシル基濃度には特
に制限はないが、少ない方が望ましい。
本発明に使用される臭素化ポリスチレン難燃剤は下記
の構造(I)である。また難燃剤の添加量は0.5〜25重
量%である。全組成物中の無機充填剤の添加量が多いほ
ど、またSb2O3などの難燃助剤を併用した場合には難燃
剤の添加量を少なくできるがそれでも最低0.5重量%は
必要で、それ以外の場合は得られる組成物の難燃性が不
十分である。逆に25重量%より多い場合には難燃剤の分
散が悪いため、押出性や形成性が低下し、得られる成形
品の強度も低くなり好ましくない。
次に本発明で使用されるSb2O3および/またはxNa2O・
Sb2O5・yH2O(x=0〜1,y=0〜4)より成る難燃助剤
は、難燃効果を向上するために配合することが好まし
い。粒径は特に限定されないが、0.02〜5μmが好まし
い。また、必要に応じてエポキシ化合物、シラン化合
物、イソシアネート化合物、シラン化合物、チタネート
化合物、等で表面処理されていても良い。難燃助剤の添
加量は0〜15重量%であるが難燃助剤を添加しない場合
は難燃剤を多く添加する必要があるので好ましくは難燃
剤に対して20〜70重量%の難燃助剤を添加した方がよ
い。また添加量が15重量%より多い場合には樹脂や配合
剤の分解を促進し成形品の強度が低下することがあり好
ましくない。
次に本発明で使用される無機充填剤は機械的強度、耐
熱性、寸法安定性(耐変形、反り)電気的性質などの性
能に優れた成形品を得るために配合することが好まし
く、これには目的に応じて繊維状、粉粒状、板状の充填
剤が用いられる。
繊維状充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維、
シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、
窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタンカリ繊
維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真
鍮等の金属の繊維状物などの無機質繊維状物質があげら
れる。特に代表的な繊維状充填剤はガラス繊維、または
カーボン繊維である。
一方、粉粒状充填剤としてはカーボンブラック、シリ
カ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウ
ム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナ
イトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、ア
ルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリ
ウムの如き金属の硫酸塩、その他炭化珪素、窒化珪素、
窒化硼素、各種金属粉末があげられる。
また、板状充填剤としてはマイカ、ガラスフレーク、
各種の金属箔などがあげられる。
これらの無機金属剤は、1種または2種以上使用する
ことができる。繊維状充填剤、特にガラス繊維と粒状及
び/または板状充填剤の併用は特に機械的強度と寸法精
度、電気的性質などを兼備する上で好ましい組合せであ
る。
これらの充填剤の使用に当たっては必要ならば集束剤
または表面処理剤を使用することが望ましい。この例を
示せば、エポキシ化合物、シラン化合物、イソシアネー
ト化合物、シラン化合物、チタネート化合物等の官能性
化合物である。これらの化合物はあらかじめ表面処理ま
たは集束処理を施して用いるか、または材料調整の際同
時に添加しても良い。
本発明において無機充填剤の添加量は全組成物当り0
〜50重量%である。その量が50重量%より多い場合は分
散が悪く、成形加工が困難であり好ましくない。
本発明のポリエステル樹脂組成物には更にその目的に
応じ所望の特性を付与するため、その物性を著しく損な
わない範囲で、他の添加剤、例えば安定剤、着色剤、紫
外線吸収剤、離型剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、結晶
核剤、充填剤、衝撃改良剤、等を添加することができ
る。
本発明の組成物の調製は、従来の樹脂組成物の調整法
として一般に用いられる公知の設備と方法により容易に
調整される。例えば、各成分を混合した後、押出機に
より溶融混練押出してペレットを調整し、しかる後成形
する方法、一旦組成の異なるペレットを調整し、その
ペレットを所定量混合して成形し供し成形後に目的組成
の成形品を得る方法、成形機に各成分の1または2以
上を直接仕込む方法、などいずれの手段も使用できる。
また、樹脂成分の一部をい細かい粉体としてこれ以外の
成分と混合し添加することは、これらの成分の均一配合
を行う上で好ましい方法である。
本発明のPBNにより成る難燃剤ポリエステル樹脂組成
物は、従来のPBTより成る難燃性ポリエステル樹脂組成
物に比べ、難燃性が高く耐湿熱性も著しく改善されてい
る。また成形に際しても、一般にPBTを成形する250〜30
0℃といった温度で容易に成形でき、しかも、驚くべこ
とに、PBTに比べバリが少ない上、連続して成形したと
きに金型に付着する白粉量も少なくなるということを見
いだした。このことにより、PBNより成る難燃剤ポリエ
ステル樹脂組成物は、単に成形品が耐湿熱性に優れるだ
けでなく、金型に付着する白粉の清掃頻度を少なくでき
るため、成形品の連続生産性においてもPBTより成る難
燃剤ポリエステル樹脂組成物に比べ優れている材料であ
ると言える。
また難燃剤として臭素化ポリカーボネートを使用した
場合に比較して流動性が優れており、肉薄成形品に適し
た材料であるといえる。
次に実施例を挙げて更に本発明を説明する。
尚、主な特性の測定方法は以下の通りである。
(1)末端カルボキシル基濃度(COOH) エイ・コニックス(A.Conix)の方法[Makromol.Chem,2
6,226(1958)]によって測定。単位は106g当り当量
数。
(2)極限粘度 35℃のオルトクロロフェノール溶液中で測定。
(3)燃焼テスト(UL−94) アンダーライターズ・ラボラトリーズのサブジェクト94
(UL−94)の方法に準じ、5本の試験片(厚み:1/32イ
ンチ)を用いて難燃性を試験。
(4)引張強度 ASTM D−638に準拠。
(5)熱水劣化試験 引張試験片を用い、100℃、200時間熱水処理した後、そ
の強度を測定。
(6)流動性 ASTM D1238に準拠しシリンダー温度270℃,荷重325gに
て試験。数値は大きいほど流動性が高いことを示す。
実施例1 極限粘度が0.79、末端カルボキシル基濃度が40当量/
トンのPBNに臭素化ポリスチレン難燃剤を全組成物に対
して12重量%添加し、ドライブレンドした後、単軸押出
機にて押出ペレット化した。押出性は良好であった。さ
らにこのペレットを射出成形して引張試験用のテストピ
ースを作製し、熱水劣化試験を行った。また同様にして
燃焼試験用のテストピースを作製し、燃焼試験を行っ
た。
その結果を表1に示した。
比較例1 実施例1と同じPBNを用い難燃剤は添加せずに単軸押
出機にて押出しペレット化した。それ以外は実施例1と
同様に試験を行った。押出性は良好であった。
比較例2 難燃剤を30重量%添加した以外は実施例1と同様に試
験を行った。
比較例3 難燃剤を20重量%、難燃助剤としてSb2O3を20重量%
添加した以外は実施例1と同様に試験を行った。
表1よりPBNは難燃剤の添加量が0.5重量%より少ない
場合には難燃性が低いことが判った。また難燃剤の添加
量が重量25%より多い場合、あるいは難燃剤が25重量%
以下でも難燃助剤が15重量%より多い場合は押出性が悪
いだけでなく成形品の強度も低いことが判った。
比較例4 極限粘度が1.07、末端カルボキシル基濃度が42当量/
トンのPBTを用いた以外は実施例1と同様に試験を行っ
た。その結果を表2に示す。
比較例5 比較例4では燃焼性がV−2であったため、V−0に
するために難燃剤を増加し、18重量%添加した。それ以
外は比較例4と同様に試験を行った。押出性は不良であ
った。
比較例6 極限粘度が0.88、末端カルボキシル基濃度が17当量/
トンのPBTを用いた以外は比較例5と同様に試験を行っ
た。押出性は不良であった。
表2より、本発明のPBNよりなる難燃性ポリエステル
樹脂組成物は、同様の組成のPBTよりなる樹脂組成物に
比べ難燃性、耐湿熱性が高い。また、難燃性を同じレベ
ルにするために難燃剤量を増加すると、押出性が悪化す
る。更に耐湿熱性の改良のため、PBTとして末端カルボ
キシル基濃度の低いポリマーを用いても十分な改良効果
が得られなかった。以上のことから、本発明の難燃性ポ
リエステル樹脂組成物は難燃性および耐湿熱性に優れて
いるのは明らかである。
実施例2 極限粘度が0.79、末端カルボキシル基濃度が40当量/
トンのPBNに臭素化ポリスチレン難燃剤を全組成物に対
して8重量%添加した。さらに難燃助剤としてSb2O3
4重量%添加した。これらをドライブレンド後、単軸押
出機にて押出しペレット化した。押出性は良好であっ
た。その他の試験は実施例1と同様に行った。その結果
を表3に示す。
比較例7 極限粘度が1.07、末端カルボキシル基濃度が42当量/
トンのPBTを用いた以外は実施例2と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
比較例8 比較例7で難燃性がV−2であったため、V−0にす
るために難燃剤を11重量%、難燃助剤を5.5重量%添加
した。それ以外は比較例7と同様に試験を行った。
比較例9 極限粘度が0.88、末端カルボキシル基濃度が17当量/
トンのPBTを用いた以外は比較例8と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
表3より難燃剤のみならず難燃助剤としてSb2O5を使
用した場合に於いても、本発明のPBNによりなる難燃性
ポリエステル樹脂組成物は、同様の組成のPBTよりなる
樹脂組成物に比べ難燃性、耐湿熱性が高い。また難燃
性、耐湿熱性を改良するために難燃剤の添加量を増加
し、末端カルボキシル基濃度の低いPBTを用いても十分
な改良効果が得られなかった。以上のことから本発明の
難燃性ポリエステル樹脂組成物は難燃性および耐湿熱性
に優れているのは明らかである。
実施例3 極限粘度が0.79、末端カルボキシル基濃度が40当量/
トンのPBNに臭素化ポリスチレン難燃剤を全組成物に対
して8重量%添加した。さらに難燃助剤としてSb2O5
5重量%添加した。これらをドライブレンド後、単軸押
出機にて押出しペレット化した。押出性は良好であっ
た。その他の試験は実施例1と同様に行った。その結果
を表4に示した。
比較例10 極限粘度が1.07、末端カルボキシル基濃度が42当量/
トンのPBTを用いた以外は実施例3と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
比較例11 比較例10で難燃性がV−2であったため、V−0にす
るために難燃剤を12重量%、難燃助剤を6重量%添加し
た。それ以外は比較例10と同様に試験を行った。押出性
は良好であった。
比較例12 極限粘度が0.88、末端カルボキシル基濃度が17当量/
トンのPBTを用いた以外は比較例11と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
表4より難燃助剤としてSb2O3を使用した場合のみな
らずSb2O5を使用した場合に於いても、本発明のPBNより
なる難燃性ポリエステル樹脂組成物は、同様の組成のPB
Tよりなる樹脂組成物に比べ難燃性、耐湿熱性が高い。
また難燃性、耐湿熱性を改良するために難燃剤の添加量
を増加し、末端カルボキシル基濃度の低いPBTを用いて
も十分な改良効果が得られなかった。以上のことから本
発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は難燃性および耐
湿熱性に優れているのは明らかである。
実施例4 難燃助剤としてSb2O5・2H2Oを5.5重量%用いた以外は
実施例3と同様に試験を行った。押出性は良好であっ
た。その結果を表5に示した。
実施例5 難燃助剤として0.5Na2O・Sb2O5を6重量%用いた以外
は実施例3と同様に試験を行った。押出性は良好であっ
た。
実施例6 難燃助剤として0.75Na2O・Sb2O5を6重量%用いた以
外は実施例3と同様に試験を行った。押出性は良好であ
った。
実施例7 難燃助剤としてNa2O・Sb2O5を6.5重量%用いた以外は
実施例3と同様に試験を行った。押出性は良好であっ
た。
表5より難燃助剤としてSb2O5のみならずxNa2O・Sb2O
5・yH2O(x=0〜1,y=0〜4)化合物を使用した場合
に於いても、本発明の難燃性ポリエステル樹脂組成物は
難燃性および耐湿熱性に優れていることが判った。
実施例8 極限粘度が0.79、末端カルボキシル基濃度が40当量/
トンのPBNに直径10μm、長さ3mmガラスチョップドスト
ランドを全組成物に対して30重量%添加した。臭素化ポ
リスチレン難燃剤を全組成物に対して6重量%添加し
た。さらに難燃助剤としてSb2O3を3重量%添加した。
これらをドライブレンド後、単軸押出機にて押出しペレ
ット化した。押出性は良好であった。その他の試験は実
施例1と同様に行った。その結果を表6に示す。
比較例13 極限粘度が1.07、末端カルボキシル基濃度が42当量/
トンのPBTを用いた以外は実施例8と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
比較例14 比較例13で難燃性がV−2であったため、V−0にす
るために難燃剤を9重量%、難燃助剤を4.5重量%添加
した。それ以外は比較例13と同様に試験を行った。押出
性は良好であった。
比較例15 極限粘度が0.88、末端カルボキシル基濃度が17当量/
トンのPBTを用いた以外は比較例14と同様に試験を行っ
た。押出性は良好であった。
比較例16 ガラス繊維を55重量%、難燃剤を3重量%、難燃助剤
を2重量%添加した以外は実施例8と同様に試験を行っ
た。押出性は不良であった。
表6より無機充填剤としてガラス繊維を使用した場合
でも本発明のPBNよりなる難燃性ポリエステル樹脂組成
物は、同様の組成のPBTよりなる樹脂組成物に比べ難燃
性、耐湿熱性が高いことがわかる。また難燃性、耐湿熱
性を改良するために難燃剤の添加量を増加し、末端カル
ボキシル基濃度の低いPBTを用いても十分な改良効果が
得られなかった。以上のことから本発明の難燃性ポリエ
ステル樹脂組成物は難燃性および耐湿熱性に優れている
のは明らかである。
また無機充填剤としてガラス繊維を50重量%より多く
添加した場合には押出性が悪くなるため添加量は50重量
%以下であることが必要である。
実施例9 極限粘度が0.79、末端カルボキシル基濃度が40当量/
トンのPBTに臭素化ポリスチレン難燃剤を全組成物に対
して9重量%添加した。さらに難燃助剤としてSb2O3
4.5重量%添加した。これらをドライブレンド後、単軸
押出機にて押出しペレット化した。押出性は良好であっ
た。ペレットを用いて270℃,荷重325gでメルトフロー
レートを測定した。その他の試験は実施例1と同様に行
った。その結果を表7に示す。
比較例17 難燃剤として臭素化ビスフェノールA型ポリカーボネ
ート難燃剤を全組成物に対して9重量%用いた以外は実
施例9と同様に試験を行った。押出性は良好であった。
表7より、難燃剤として臭素化ビスフェノールA型ポ
リカーボネートを使用した場合に比べ本発明のように臭
素化ポリスチレンを使用した方が流動性が高いことが判
った。このことから本発明の難燃性ポリエステル樹脂組
成物は、難燃性,耐湿熱性のみならず流動性にも優れて
おり、特に小型薄肉部品に適した組成物であることが明
らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 25:18) (56)参考文献 特開 昭57−55957(JP,A) 特開 昭63−215762(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリブチレンナフタレンジカルボキ
    シレート 30〜99.5重量%、 (B)臭素化ポリスチレン難燃剤 0.5〜25重量%、 (C)Sb2O3およびxNa2O・Sb2O5・yH2O(x=0〜1,y=
    0〜4)の群より選ばれる少くとも1種の難燃助剤 0〜15重量%、 および (D)無機充填剤 0〜50重量%、 よりなる難燃性ポリエステル樹脂組成物
  2. 【請求項2】ポリブチレンナフタレンジカルボキシレー
    トがポリブチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレー
    トである請求項1記載の難燃性ポリエステル樹脂組成
    物。
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JPS63215762A (ja) * 1987-03-03 1988-09-08 Mitsui Petrochem Ind Ltd 熱可塑性ポリエステル組成物

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