JP2649065B2 - パン種の製造方法 - Google Patents

パン種の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、パン類の製造に際して使用するパン種の
製造方法に関するものであり、乾燥パン種から活性の強
い戻しパン種を得る方法を提供するものである。
(従来の技術) 従来、伝統的なパン製造法では、パン生地を作り、そ
の生地に微生物を自然発生させ、その微生物を日々植え
継いで得られた培養物を用いるパン種、サワードゥ、マ
ザースポンジなどと呼ばれる手法が知られている。
ところが、この手法で得られる種は、気候風土、植え
継ぎ法などに影響を受け易く、広範囲に安定して供給す
ることは困難である。そのため、従来、パン種の乾燥化
物や、ラクトバチラス・サンフランシスコなどの乳酸
菌、サッカロミセス・エグシギウス、サッカロミセス・
セレビシエなどの酵母からなる生地改良剤を直接パン製
造時に添加しており、パン種を用いた伝統的なパン製造
法により得られるパンと同等の風味を得る試みがなされ
ている。
ところで前記した乾燥パン種は、パン製造時に、直接
中種に添加する場合もあるが、乾燥化によりパン種の特
性が失われたり、活性が低下する現象が見られるので、
宵種等の戻しが行われている。すなわち、使用に先立
ち、乾燥パン種に小麦粉、食塩、水などを加え、数時間
〜1晩の時間をかけて培養したり、1晩培養した後に、
小麦粉、食塩、水などを加え、さらに数時間〜1晩培養
して戻しパン種を得る手段が採られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の乾燥パン種の戻し方法では、乾
燥化により失われた特性や低下した活性が充分には回復
せず、したがって、この戻しパン種を用いて製造したパ
ン類は風味が劣ったものになるという問題点がある。
この発明は上記問題点を解決することを基本的な目的
とし、乾燥パン種の失われた特性や低下した活性を充分
に回復させ、風味の優れたパン類の製造を可能とするパ
ン種の製造方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため本願発明のパン種の製造方法
は、乾燥パン種、穀粉および水からなる混合物を30〜60
時間培養した後、この培養物に、さらに穀粉および水を
加えて、10〜48時間培養して戻しパン種を得ることを特
徴とするものである。
上記における乾燥パン種は、穀粉と水を主原料とする
生地に天然または人為的に乳酸菌等を生育させ、これを
培養して得られる培養物を各種方法で乾燥させたもので
ある。
また、穀粉としては、小麦粉、大麦粉、ハト麦粉、ラ
イ麦粉などの麦粉や米粉、そば粉などを用いる。
なお、上記培養は、1段階では速成的なパン種の戻し
が可能となるが、酸味のまろやかさが得られないため、
2段階で行うものとした。
1段階目の培養では、2段階目の培養に備えて酸度を
充分に高めておく。なお、培養時間は、30時間未満では
酸度の上昇は不十分であり、一方、60時間を越えると、
醗酵過多となり、乳酸の酸味が強くなってしまう。この
ため、1段階目の培養時間は、上記範囲内に定める。
次に、2段階目の培養では、1段階目の培養で十分に
酸度が上昇した培養物を利用して、酸度の上昇、pHの低
下を円滑に行わせて、まろやかな酸味を生じさせる。
この2段階目の培養時間も、前記の1段階目の培養と
同様に、適度な酸度上昇を得るとともに、まろやかな酸
味を与えるため、上記範囲内に定める。
なお、各段階での培養は、良好な培養がなされるよう
に、その温度は20〜38℃程度とするのが望ましい。
次に、上記2段階の培養によるパン種の製造方法を具
体的に説明すると、以下の通りである。
すなわち、乾燥パン種を1として、重量比で穀粉を0.
5〜3.0、水を1.0〜4.0の範囲内で混合して、生地または
スラリーなどを得る。この混合物を20〜35℃で約30〜60
時間の範囲内で培養し、pHが4.0以下になった時点で終
了する。次に、この培養物を1として、重量比で穀粉を
0.3〜1.0、水を0.15〜1.0の範囲内で混合し、20〜35℃
で10〜48時間の第2段階の培養を行う。この培養は、第
1段階の培養と同様に、pHが4.0以下になった時点で終
了する。この培養物すなわち戻しパン種を製パンにおけ
る中種作成時や本捏時に、最終穀粉量として、食パンで
は5〜20重量%、他のパンでは5〜50重量%加えること
で、生地性が改良され、風味のあるサワーブレッド特有
のパンを得ることができる。なお、戻しパン種の添加量
を増すと、酸味の強い特徴のあるパンを得ることができ
るが、過多の添加は生地を強く締った状態にする。
なお、上記の具体例は一例であり、穀粉の混合量など
が上記に限定されるものではない。
また、本願発明により得た戻しパン種は、パン類の
他、菓子類に用いることも可能である。
(作用) すなわち、この発明によれば、第1段階の培養によ
り、十分かつ適度な酸度を有する培養物が得られ、さら
にこの培養物を用いて第2段階目の培養を行うことによ
り、酸度およびpHが適度に調整されるとともに、まろや
かな酸味が生じ、乾燥により失われたパン種の特性や低
下した活性が確実かつ十分に回復する。
(実施例1) 以下に、この発明の一実施例を説明する。
乳酸菌の入った乾燥種100gと、強力小麦粉100gと、水
200mlとを混合し、この混合物を28℃で48時間静置培養
した。この培養物に強力小麦粉200gと、水200mlとを加
えて攪拌し、28℃で24時間静置培養して、戻しパン種S1
を得た。(実施例2) 乳酸菌の入った乾燥種100gと、強力小麦粉100gと、水
200mlとを混合し、この混合物を28℃で48時間静置培養
した。この培養物に強力小麦粉400g、水400mlを加えて
攪拌し、28℃で24時間静置培養して、戻しパン種S2を得
た。
(実施例3) 乳酸菌の入った乾燥種160gと、ライ麦粉400gと、水44
0mlとを混合し、この混合物を28℃で48時間静置培養し
た。この培養物にライ麦粉400g、水200mlを加えて攪拌
し、28℃で24時間静置培養して、戻しパン種S3を得た。
次に、上記実施例1、2、3により得たパン種との比
較評価を行うため、下記の比較例1および比較例2によ
りパン種を用意した。
(比較例1) 乳酸菌の入った乾燥種100gと、強力小麦粉500gと、水
300mlの混合物を28℃で48時間培養して戻しパン種R1を
得た。
(比較例2) 乳酸菌の入った乾燥種160gと、ライ麦粉400gと、水44
0mlの混合物を28℃で17時間静置培養して戻しパン種R2
を得た。
上記により得た戻しパン種の特性を分析したところ、
第1表に示す結果が得られた。
前記表に明らかなように、実施例1〜3により得た戻
し種S1〜3は、比較例1、2で得た戻しパン種R1,2と比
較して、酸度が十分かつ適度に上昇しており、乳酸量、
乳酸菌数ともに十分な多さを得ていた。
また、pHにおいても実施例のパン種は、適度な酸味を
与える程度に低下しているのに対し、比較例のパン種
は、pHの低下が不十分であった。
次に、上記の戻しパン種を用いて製造されたパン類の
比較評価を行うため、以下に示す「食パン70%中種法」
と「ライブレッドの配合と工程」によりパン類の製造を
行った。なお、実施例1、2と比較例1のパン種を用い
て食パンを製造し、実施例3と比較例2のパン種を用い
てライブレッドを製造した。
これら製法により得た製品(パン類)の分析を行った
ところ第2表および第3表に示す結果が得られた。
前記第2表および第3表に示されるように、実施例の
パン種を用いた食パンまたはライブレッドは適度な酸味
を有し、比較例1、2のものより風味に優れていた。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明によれば、乾燥パン種、
穀粉および水からなる混合物を30〜60時間培養した後、
この培養物に、さらに、穀粉および水を加えて、10〜48
時間培養して戻しパン種を得るので、戻しパン種の酸度
等が適度に調整され、まろやかな風味を与えることがで
き、乾燥により失われた乾燥パン種の特性や低下した活
性を十分に回復させることができるという効果が得られ
る。したがって、このパン種を用いてパン類を製造する
ことにより、風味のあるパン類が得られるという効果が
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥パン種、穀粉および水からなる混合物
    を30〜60時間培養した後、この培養物に、さらに、穀粉
    および水を加えて、10〜48時間培養して戻しパン種を得
    ることを特徴とするパン種の製造方法
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