JP2646104B2 - プロピレン共重合体組成物 - Google Patents

プロピレン共重合体組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はプロピレン共重合体組成物に関し、詳しくは
剛性,耐衝撃性,耐熱性にすぐれるとともに、透明性を
有する各種フィルムやシート等の成形材料に好適なプロ
ピレン共重合体組成物に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来から、フィルムやシートなどの成形材料として様
々なプロピレン系重合体が開発され使用されている。こ
のうちプロピレンの単独重合体を用いると透明性にすぐ
れたフィルム等が得られるが、耐衝撃性に劣るという欠
点がある。また、エチレンを共重合成分として含有する
プロピレンランダム共重合体も知られているが、これは
耐衝撃性については若干改善されているものの、耐熱性
に劣るという問題がある。さらに、プロピレンとエチレ
ンのブロック共重合体からもフィルム等が成形されてい
るが、不透明であるためその用途に制限があった。
最近、軟質プロピレンブロック共重合体として、50重
量%以下のプロピレン単独重合部と50重量%以上のプロ
ピレンランダム重合部からなるプロピレンブロック共重
合体が提案されている(特開昭55−161815号公報)。
このプロピレンブロック共重合体は、種々の物性にお
いて従来のものに比べて改善されているものの、軟質樹
脂であるため剛性が不充分であり、実用上問題があっ
た。
本発明者はこのような従来のプロピレン系重合体の欠
点を解消し、透明性にすぐれ、しかも耐衝撃性,耐熱
性,剛性ならびに成形性のすべてにすぐれた新たなプロ
ピレン系の重合体を開発すべく鋭意研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、一定範囲の極限粘度を有するプロピレン単
独重合体と、一定範囲のα−オレフィン(炭素数5以
上)単位含有率ならびに一定範囲の極限粘度を有するプ
ロピレン−α−オレフィン共重合体とからなる組成物
が、上記目的とする物性を有するものであることを見出
した。
本発明はかかる知見に基いて完成したものである。す
なわち本発明は、(A)極限粘度〔η〕が0.5〜6dl/g
であるプロピレン単独重合体65〜98重量%および(B)
極限粘度〔η〕COが0.8〜10dl/gでありかつ炭素数5以
上のα−オレフィン単位含有率が5重量%以上であるプ
ロピレン−α−オレフィン(炭素数5以上)共重合体35
〜2重量%からなることを特徴とするメルトインデック
スが0.05〜100g/10分であるプロピレン共重合体組成物
を提供するものである。
本発明の組成物は、上述の如く、基本的には(A)成
分であるプロピレン単独重合体と(B)成分であるプロ
ピレン−α−オレフィン共重合体からなるものである。
ここで(A)成分としてのプロピレン単独重合体は、極
限粘度〔η〕が0.5〜6dl/gであることが必要であり、
好ましくは0.8〜4dl/gである。極限粘度〔η〕が0.5d
l/g未満のものでは、得られる組成物の耐衝撃性が不充
分なものとなり、また6dl/gを超えるものでは、組成物
の流動性が悪く成形性が充分でない。
このプロピレン単独重合体については、上記極限粘度
〔η〕を有するものであればよく、様々なものが使用
可能であるが、立体規則性を有するもの、特にアイソタ
クチックペンタッド分率が92.0%以上のもの、さらに好
ましくは93.0%以上のものである。このアイソタクチッ
クペンタッド分率が92.0%未満のものでは、得られる組
成物の耐熱性や剛性が充分なものとならない場合があ
る。
ところで、このアイソタクチックペンタッド分率と
は、A.ZambelliらによってMacromolecules,,925(197
3)に発表された方法、即ち、同位体炭素による核磁気
共鳴(13C−NMR)スペクトルを使用する方法で測定され
るポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソ
タクチック分率である。換言すれば、アイソタクチック
ペンタッド分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続
してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー
単位の分率である。ただし、ピークの帰属に関しては、
Macromolecules,,687(1975)に記載の方法にしたが
って行った。具体的には、13C−NMRスペクトルのメチル
炭素領域の全吸収ピーク中のmmmmピークの強度分率とし
てアイソタクチックペンタッド単位を測定したものであ
る。
一方、本発明の組成物の(B)成分であるプロピレン
−α−オレフィン共重合体は、極限粘度〔η〕COが0.8
〜10dl/g、好ましくは1〜8dl/gである。ここで〔η〕
COが0.8dl/g未満では、得られる組成物の耐衝撃性が低
下し、また10dl/gを超えると成形性が悪化する。さら
に、このプロピレン−α−オレフィン共重合体は、炭素
数5以上のα−オレフィン単位含有率が5重量%以上、
好ましくは10重量%以上である。このα−オレフィン単
位含有率が5重量%未満では、耐衝撃性の改善効果が充
分に発現しない。
上記(B)成分であるプロピレン−α−オレフィン共
重合体を構成するα−オレフィンは、炭素数5以上のα
−オレフィンであるが、具体的にはペンテン−1,ヘキセ
ン−1,デセン−1等の直鎖オレフィンや4−メチルペン
テン−1;3−メチルブテン−1;ビニルシクロヘキサン等
の分岐オレフィンをあげることができ、そのうち特に炭
素数6以上の直鎖オレフィンが好ましい。また、これら
オレフィンは二種以上混合して用いてもよい。なお、こ
のα−オレフィンが炭素数4以下のものでは、得られる
組成物の透明性を維持することが難しくなったり、耐衝
撃性が不充分となったりする場合がある。
本発明のプロピレン共重合体組成物は、上記(A)プ
ロピレン単独重合体と(B)プロピレン−α−オレフィ
ン共重合体からなるものであり、その配合割合は(A)
成分であるプロピレン単独重合体65〜98重量%、好まし
くは70〜95重量%、(B)成分であるプロピレン−α−
オレフィン共重合体35〜2重量%、好ましくは30〜5重
量%である。ここで、(B)成分が2重量%未満では、
組成物の耐衝撃性が充分に改善されず、35重量%を超え
ると耐熱性や剛性が低下する。
本発明のプロピレン共重合体組成物は、上記(A),
(B)両成分を上述の如き割合で配合してなるものであ
るが、同時にメルトインデックス(MI)が0.05〜100g/1
0分でなければならず、好ましくは0.1〜50g/10分であ
る。このMIが0.05g/10分未満では、成形性が悪く、得ら
れる成形品の外観が不良となる。また、100g/10分を超
えると耐衝撃性が低いものとなる。
さらに、本発明のプロピレン共重合体組成物では、炭
素数5以上のα−オレフィン単位含有率が0.1〜30重量
%のものが好適である。α−オレフィン単位の含有率が
あまり小さすぎると、α−オレフィン単位を導入するこ
とによる効果が発現せず、また大きすぎると耐熱性や剛
性が低下するおそれがある。
本発明のプロピレン共重合体組成物を製造するにあた
っては、公知の方法を含む様々な方法にしたがえばよ
く、特に制限はない。
例えば、(A)成分のプロピレン単独重合体について
は、プロピレンを原料として立体規則性触媒の存在下で
重合を行えばよく、この際に、得られる組成物の耐熱性
を損なわない範囲で少量のエチレン,ブテン等の他のオ
レフィンを加えることもできる。また(B)成分のプロ
ピレン−α−オレフィン共重合体は、上記(A)成分
の重合に引き続いて、同じ重合槽にプロピレンと炭素数
5以上のα−オレフィンを導入して共重合を進行させる
ことによって製造し、同時に(A),(B)両成分から
なる本発明の組成物を得ることもできるし、第1重合
槽中で上記(A)成分を重合した後、触媒活性を失わな
い状態で第2重合槽に移送し、そこで(B)成分を重合
させて本発明の組成物を得ることもできるし、あるいは
(A)成分と(B)成分を別々の重合槽で製造し、し
かる後に両成分を混合して目的とする本発明の組成物を
得ることもできる。
ここで、(A)成分あるいは(B)成分を製造する際
の重合に用いられる立体規則性触媒は、エチレン,プロ
ピレンなどの立体規則性重合反応に一般に使用される触
媒であり、通常は遷移金属ハロゲン化合物成分と有機ア
ルミニウム化合物成分等からなる触媒である。ここで、
遷移金属ハロゲン化合物としては、チタンのハロゲン化
物等が好ましく、特に三塩化チタン等が好適である。こ
の三塩化チタンとしては、四塩化チタンを種々の方法で
還元したもの;これらをさらにボールミル処理および/
または溶媒洗浄(例えば不活性溶媒および/または極性
化合物含有不活性溶媒を用いる洗浄)して活性化したも
の;三塩化チタンまたは三塩化チタン共晶体(例えば、
TiCl3+1/3AlCl3)をさらにアミン,エーテル,エステ
ル,イオウ,ハロゲンの誘導体、有機もしくは無機の窒
素化合物またはリン化合物等と共粉砕処理したもの;エ
ーテル化合物の存在下に液状化した三塩化チタンから析
出されて得られるもの;特公昭53−3356号公報に記載さ
れる方法により得られたもの等を挙げることができる。
また、チタンのハロゲン化物をマグネシウム化合物の上
に担持せしめたものを用いることもできる。
立体規則性触媒の他成分である有機アルミニウム化合
物としては、式AlRnX3-n(式中、Rは炭素数1〜10のア
ルキル基,炭素数1〜10のアルコキシ基または炭素数6
〜10のアリール基を示し、Xはハロゲン原子を示し、n
は0<n≦3を満たす値である。)で表わされる化合物
等が好適である。具体的には、例えばトリエチルアルミ
ニウム,トリイソブチルアルミニウム,トリ−n−プロ
ピルアルミニウム,ジエチルアルミニウムモノクロライ
ド,ジエチルアルミニウムモノブロマイド,ジエチルア
ルミニウムモノアイオダイド,ジエチルアルミニムウム
モノエトキサイド,ジイソブチルアルミニウムモノイソ
ブトキサイド,ジエチルアルミニウムモノハイドライ
ド,ジイソブチルアルミニウムモノハイドライド,エチ
ルアルミニウムセスキクロライド,エチルアルミニウム
ジクロライドなどが挙げられ、これらの一種または二種
以上を用いることができる。
これら触媒成分においては、通常、遷移金属ハロゲン
化合物1モルに対して有機アルミニウム化合物1〜100
モルの割合で混合して用いる。また第三成分として、各
種の電子供与性化合物等を用いて触媒性能の向上を図る
こともできる。
このような立体規則性触媒は、通常用いられている量
および各成分の組合せなどにおいて、重合反応の各段階
で用いられる。
これらの立体規則性触媒を用い、(A)成分および/
または(B)成分を製造するにあたって行う重合の方法
としては、公知の方法を適用することができ、例えば、
スラリー重合,溶液重合,気相重合あるいはプロピレン
や他のα−オレフィン等のモノマーを媒体とした液相重
合などを挙げることができる。
(A)成分であるプロピレン単独重合体を製造する場
合、原料としてのプロピレンは、通常のチーグラー型触
媒,チーグラーナッタ型触媒による単独重合あるいは共
重合に使用するものを用いればよく、純粋なものあるい
は少量のブテン等の重合に支障のない成分を含有するも
の等も用いることができる。
プロピレンの重合をスラリー重合で行う場合には、溶
媒として、通常の立体規則性触媒による重合に使用され
る溶媒を用いればよく、例えば、ペンタン,ヘキサン,
ヘプタン,オクタン,ノナン,デカン,ドデカン,シク
ロヘキサン等の不活性炭化水素溶媒等を挙げることがで
き、なかでもヘキサン,ヘプタン,オクタン等が好適に
用いられる。
分子量の調節は、各種の手法が適用できるが、通常は
立体規則性重合等に用いる分子量調節剤、例えば水素ガ
ス等を適当量反応系に導入する等の手法によって行えば
よい。
ここで、前記(A)成分であるプロピレン単独重合体
を得るための重合反応は、通常、次の反応条件、すなわ
ち、反応温度を通常0〜100℃、好ましくは30〜90℃と
し、反応圧力を通常0.01〜45kg/cm2、好ましくは0.05〜
40kg/cm2の範囲に設定して行うのが好適である。反応時
間は、通常0.1〜10時間の範囲とすれば充分である。な
お、この重合にあたって、プロピレンを比較的低温,低
圧下で予備重合を行っておくことも有効である。
いずれにしても、このような公知の手法を駆使するこ
とによって、得られるプロピレン単独重合体の極限粘度
〔η〕を0.5〜6dl/gの範囲に調節し、また好ましくは
さらにアイソタクチックペンタッド分率を92.0%以上に
なるように調節すればよい。
一方、前記(B)成分であるプロピレン−α−オレフ
ィン共重合体は、前記(A)成分を製造(第一段重合)
した後に、その(A)成分を重合した重合槽に、さらに
α−オレフィンとプロピレンを導入して共重合(第二段
重合)することによって製造することもできる。また前
記(A)成分を製造(第一段重合)した後に、触媒活性
を失わない状態で別の重合槽に移送し、そこで共重合
(第二段重合)することによって製造することもできる
し、あるいはこの(A)成分の重合に用いた重合槽とは
別の重合槽で共重合して製造することもできる。
この二段階重合(またはそれ以上の多段階重合)によ
る場合もあるいは別途重合する場合も、その重合反応
は、前記(A)成分に関する場合と同様の反応温度,反
応圧力,反応時間の範囲にて行うことができる。なお、
二段階重合における第二段目の重合反応は、第一段目の
重合反応終了後、新たに立体規則性触媒を添加して行っ
てもよく、また添加せずに行ってもよい。この(B)成
分であるプロピレン−α−オレフィン共重合体の製造
も、前記(A)成分の場合と同様に、公知の重合法を採
用することによって、その極限粘度〔η〕COが0.8〜10d
l/gとなり、また炭素数5以上のα−オレフィン単位含
有率が5重量%以上となるように調節すればよい。
このようにして得られる重合生成物は、未反応モノマ
ー,溶媒等を分離後、必要に応じて洗浄工程,乾燥工程
後の後処理工程を経て、粉末状のプロピレン共重合体組
成物として回収することができる。なお、(A)成分と
(B)成分を別々の反応系で生成した場合には、両者を
所定割合で配合して、バンバリーミキサーや二軸混練機
等を用いて混練することによって、所望するプロピレン
共重合体組成物が得られる。
上述の如く、(A)成分と(B)成分を混合する場合
も、また二段階重合あるいは多段階重合によってプロピ
レン共重合体組成物を得る場合も、得られる組成物のMI
が0.05〜100g/10分の範囲になることを目安として混合
あるいは各段の重合を調節することとなる。さらにこの
調節の際に、組成物中のα−オレフィン(炭素数5以
上)単位の含有率が0.1〜30重量%となるように配慮す
れば、よりすぐれた物性のプロピレン共重合体組成物が
得られる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳し
く説明する。
実施例1〜4および比較例5 内容積10の撹拌機付オートクレーブに脱水n−ヘプ
タン5を投入し、ジエチルアルミニウムクロライド5m
lと三塩化チタン(丸紅ソルベー社製)0.6gを添加し、
プロピレン(圧力1kg/cm2)を供給し、25℃で30分間の
予備重合を行った。
次に、液相温度を65℃に維持し、生成するポリプロピ
レンが所定の極限粘度になるように計量された水素を供
給したのち、反応圧力が8kg/cm2Gになるようにプロピレ
ンを連続的に供給し、90分間撹拌しながら重合を行い、
(A)成分であるプロピレン単独重合を得た。しかる
後、未反応プロピレンを除去した。
次いで、上記のオートクレーブに、温度を57℃に維持
しながらトリエチルアルミニウム5ml,所定量の水素およ
びヘキセン−1を投入し、反応圧力が2kg/cm2Gとなるよ
うにプロピレンを連続的に供給し、120分間重合を行
い、(B)成分である共重合体を得た。反応終了後、未
反応モノマーを除去し重合生成物を分離し、洗浄工程、
乾燥工程を経て白色粉末状重合体((A)成分と(B)
成分の混合物、即ち共重合体組成物)を得た。
得られた(A)成分,(B)成分および共重合体組成
物の性状を測定するとともに、この共重合体組成物をプ
レス成形し、その物性を測定した。結果を第1表に示
す。
比較例1 実施例1と同様にして(A)成分であるプロピレン単
独重合体を製造し、その後の(B)成分である共重合体
の製造は行わなかった。
得られたプロピレン単独重合体について、実施例1と
同様にして各種物性を測定した。結果を第1表に示す。
比較例2 比較例1のプロピレン単独重合体の重合時に、所定量
のエチレンを連続的に供給し共重合を行って、プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体を製造した。
得られたプロピレン−エチレンランダム共重合体につ
いて、実施例1と同様にして各種物性を測定した。結果
を第1表に示す。
比較例3 実施例1と同様にして(A)成分であるプロピレン単
独重合体を製造し、その後、未反応プロピレンを除去
し、次いで温度を57℃に維持しながら所定量の水素を投
入し、プロピレンおよびエチレンを一定流量で供給して
30分間重合を行ない、プロピレン−エチレン共重合体を
得た。反応終了後、実施例1と同様にして白色粉末状重
合体(プロピレン−エチレンブロック共重合体)を得
た。この白色粉末状重合体について、実施例1と同様に
して各種物性を測定した。結果を第1表に示す。
比較例4 比較例1において、プロピレンとともに所定量のヘキ
センを投入し共重合を行って、プロピレン−ヘキセンラ
ンダム共重合体を製造した。
得られたプロピレン−ヘキセンランダム共重合体につ
いて、実施例1と同様にして各種物性を測定した。結果
を第1表に示す。
比較例6 実施例1と同様にしてプロピレンの予備処理を行った
後、トリエチルアルミニウムを1ml投入し、次に液相温
度を65℃に維持し、以下実施例1と同様にして(A)成
分ならびに(B)成分を得、共重合体組成物を製造し
た。
これらについて、実施例1と同様にして各種物性を測
定した。結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 叙上の如く、本発明のプロピレン共重合体組成物は、
充分な透明性を有するとともに、耐衝撃性,耐熱性,剛
性が著しく改善され、しかも成形性も良好なものであ
る。
したがって、本発明のプロピレン共重合体組成物は、
レトルト食品の容器や包装をはじめとする各種用途のフ
ィルム,シート等の成形素材として、有効な利用が期待
される。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)極限粘度〔η〕が0.5〜6dl/gであ
    るプロピレン単独重合体65〜98重量%および(B)極限
    粘度〔η〕COが0.8〜10dl/gでありかつ炭素数5以上の
    α−オレフィン単位含有率が5重量%以上であるプロピ
    レン−α−オレフィン(炭素数5以上)共重合体35〜2
    重量%からなることを特徴とするメルトインデックスが
    0.05〜100g/10分であるプロピレン共重合体組成物。
  2. 【請求項2】(A)極限粘度〔η〕が0.5〜6dl/gであ
    りかつアイソタクチックペンタッド分率が92.0%以上の
    プロピレン単独重合体65〜98重量%および(B)極限粘
    度〔η〕COが0.8〜10dl/gでありかつ炭素数5以上のα
    −オレフィン単位含有率が5重量%以上であるプロピレ
    ン−α−オレフィン(炭素数5以上)共重合体35〜2重
    量%からなることを特徴とするメルトインデックスが0.
    05〜100g/10分であってα−オレフィン(炭素数5以
    上)単位含有率が0.1〜30重量%であるプロピレン共重
    合体組成物。
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