JP2644994B2 - ディスク状磁気記録媒体 - Google Patents

ディスク状磁気記録媒体

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JP2644994B2
JP2644994B2 JP61068675A JP6867586A JP2644994B2 JP 2644994 B2 JP2644994 B2 JP 2644994B2 JP 61068675 A JP61068675 A JP 61068675A JP 6867586 A JP6867586 A JP 6867586A JP 2644994 B2 JP2644994 B2 JP 2644994B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体に関するものである。
(従来の技術) 現在実用化されている磁気記録媒体は不連続媒体を有
するものが主流である。この不連続媒体の磁気記録層は
Fe,Fe−Co,Fe2O3,CrO2等の磁性体粒子を有機樹脂から成
るバインダーに混合分散して基板上に塗布、乾燥、焼成
したものである。しかし、近年の記録媒体の高密度化に
伴つて磁性体が媒体中で連続している連続薄膜媒体、即
ち、保磁力の大きくなるような磁気記録層の薄膜化が進
んでおり、従来の塗布型から、メッキ型、あるいはスパ
ッタリング型へと成膜方式が推移しつつある。
そのような状況の下で、磁気記録媒体に対してなされ
る要求は磁気記録層は薄く、しかも十分な再生出力が得
られることである。このような媒体としては、コバルト
系合金を磁気記録層とするものが一般的である。この種
の磁気記録媒体は通常第7図のように、非磁性の基体
(1)上に平滑層(2)を形成した上に更にCrを主とし
た配向層としての下地層(3)を形成し、その上に磁気
記録層(4)が形成され、最表面に保護、潤滑層(5)
を設けた構造を有している。
(発明が解決しようとする問題点) Co−Ni系合金を磁気記録層とする場合、十分な再生出
力を得るために磁気記録層の厚みは500Å乃至1000Åで
十分である。しかし、Co−Ni系合金のみでは耐食性に劣
り、それを補うために磁気記録層上に更にSiO2,Cr等の
耐食性に優れた非磁性層を数百Å近く設けることが知ら
れている(米国特許明細書第3,520,664号)。しかし再
生出力を考えた場合、一般に磁気ヘッドのデイスク(磁
気記録媒体)からの浮上量が2000Å前後でなければなら
ないと言われている。このため、数百Å近い非磁性層の
厚みは、磁気ヘッドから磁気記録層までの距離がこの分
遠ざかる結果、スペーシングロスによる再生出力低下に
つながっていた。
一方Co−Cr系合金を磁気記録層とする場合、耐食性に
関しては優れているものの、材料固有の問題として飽和
磁化量が小さいために、十分な再生出力を得るために磁
気記録層厚みを1000Å乃至2000Åとらなければならな
い。
今後の高密度化への流れを考慮すると、Co−Ni系合金
は耐食性の点で、またCo−Cn系合金は薄膜化に限度があ
る点で、大きな妨げとなっており新しい磁気記録層の開
発が望まれていた。
本発明は、以上の問題点に鑑みなされたもので、耐食
性に優れなおかつ再生出力を損なうことのない磁気記録
層を有する磁気記録媒体を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段と作用) 本発明は、スパッタリング法によって磁気記録層が形
成される磁気記録媒体に係り、ディスク状の非磁性支持
体と、非磁性支持体上に配置されたクロムを主体とする
下地層と、下地層上にスパッタリング法によって堆積さ
れた800Å以下の薄膜であるコバルトを主成分とする第
1の磁気記録層と、第1の磁気記録層上にスパッタリン
グ法によって堆積されたコバルト及びクロムを主成分と
する第2の磁気記録層とからなるものである。
第1の磁気記録層は、膜厚が大きくなるのを抑え、な
おかつ良好な再生出力を得る。第2の磁気記録層は、第
1の磁気記録層の耐食性を向上させるとともに、磁性を
持つことにより膜厚増加によるスペーシングロスを改善
する。
第1の磁気記録層は、Niを10乃至30at%含有する厚さ
400Å乃至800Åの範囲内のCo−Niを主成分とする層であ
る。
あるいは、第1の磁気記録層は、Coと、Pt、Y、La、
Ce、Pr、Sm、Nd、及びPmの内から選ばれた少なくとも1
つの元素Xを主成分とする。これらCo以外の元素Xは5
乃至40at%含有され、厚さ400Å乃至800Åの範囲内のCo
−Xを主成分とする層である。
あるいは、第1の磁気記録層は、Co及びNiに、更に、
Fe、P、W、Pt、及びCrの内から選ばれた少なくとも1
つの元素Xを添加してなる。Niを10乃至30at%、添加元
素Xを30at%以下含有した厚さ400Å乃至800Åの範囲内
のCo−Ni−Xを主成分とする層である。添加元素Xは、
Co−Ni系の電磁変換特性向上のために添加され、Co−Ni
のみの磁気記録層と同じ厚みの磁気記録層を形成した場
合、飽和磁化、あるいは保磁力において優れている。添
加元素XをFeとした場合、Co−Niのみの場合に比較し、
飽和磁化及び角型比に優れる。添加元素XをPt、W、P
とした場合、保磁力、角型比に優れる。添加元素XをCr
とした場合、保磁力を増強せしめるとともに、耐食性を
向上させる。
第2の磁気記録層は、Crを10乃至30at%含有する厚さ
300Å以上のCo−Crを主成分とする層である。第2の磁
気記録層は、耐食性を有する限り、薄い方が良い。
第1の磁気記録層がCo及びNiを主成分とし、また第2
の磁気記録層がCo及びCrを主成分とする場合、第1の磁
気記録層の厚さを400乃至800Å、第2の磁気記録層の厚
さを300乃至500Åとすることにより、極めて安定した高
密度記録媒体から得られる。
発明者等は、Niを10乃至30at%含有したCo及びNiを主
とする第1の磁気記録層上に、Crを10乃至30at%含有し
たCo及びCrを主とする第2の磁気記録層を有する磁気記
録媒体において、良好な再生出力と優れた耐食性を示す
第1及び第2の磁気記録層の膜厚を種々検討した。
まず、耐食性を調べる為に、Co−Crより成る第2の磁
気記録層の厚味を100Å乃至1000Åまで変化させて、加
速試験を行なった。試験は温度85℃、湿度85%の恒温槽
の中に媒体を放置し、欠陥の増加により腐食の比較を行
った。結果を第2図に示す。Co−Crの厚味が300Åより
薄いと著しい腐食の増大が生じた。このときCo−Niより
成る第1の磁気記録槽の厚味を100Å乃至1000Åまで変
化させたが腐食状況はこの厚味によらず第2の磁気記録
槽のみに依存した。また、実際の媒体では最表面に100
Å乃至300Åのカーボン潤滑層を形成するが、この有無
にも依存しなった。
次に信号出力、S/N値から各層の厚味を検討した。第
1の磁気記録層(Co−Ni)の厚味に対する信号出力は第
3図の曲線(18)のようになる。S/Nの低下しない範囲
で信号出力、さらに膜厚を選ぶと、500Å乃至1000Åの
範囲が良好となる。ここで第2の磁気記録層(Co−Cr)
を積層すると、第2の磁気記録層自信が信号に寄与する
ので最適範囲は第3図の曲線(20)(Co−Crが300Åの
とき)のように薄い方へシフトする。しかしながら第2
の磁気記録層が500Åをこえると磁気記録層全体の厚味
が増加し、記録密度特性が急速に低下する。
以上の検討結果から、第1の磁気記録層を400Å乃至8
00Å、第2の磁気記録層を300Å乃至500Åとすると極め
て安定した高密度記録媒体が作成されることが見出され
た。
また、第1の磁気記録層に酸素を5乃至15%の範囲で
添加すると、磁気特性、とりわけHc(保磁力)が向上し
たり、高密度な記録媒体の作成が可能であることが見出
された。
尚、Co−Cr磁気記録層の下地として低抗磁力材料層、
例えばパーマロイ層を形成したものが、特開昭54−5180
4号公報に記載されている。しかし、これはCo−Crを垂
直磁化媒体に用いたもので、下地の低抗磁力材料層は、
垂直記録用磁気ヘッドの補助磁極からの磁束を主磁極に
集中させるように働くものである。従って、下地の低抗
磁力材料層は磁気記録層として作用するものではなく、
本発明とは明確に異なるものである。
(実施例1) 第1図は本発明の磁気記録媒体の部分断面図である。
第1図において、非磁性基体(11)として3.5インチ
のアルミニウム合金製デイスクを使用し、表面にNi−P
鍍金及び鏡面研磨がなされた非磁性平滑層(12)を形成
した。これに二極式高周波スパッタリング装置により磁
気記録層、保護層・潤滑層等を形成した。成膜方法、並
びに成膜条件は以下の通りである。膜厚及び磁気特性を
均一にするために基板装着台は自公転可能で、台を6rpm
で回転させた。成膜は初期到達真空度8.0×10-7Torr
で、導入Arガス圧を4.0×10-2Torrとし、スパッタリン
グパワー300W、室温下に於いて行なった。まず、磁気記
録層の結晶性を良くするための下地層(13)としてCrを
3000Å形成した。その上に、第1の磁気記録層(15)と
して、Co−Niを約700Å、次に第2の磁気記録層(16)
としてCo−Crを同じく約700Å形成し、二層より成る磁
気記録層(14)を構成した。また、最表層に300Å乃至5
00Åのカーボン膜からなる保護・潤滑層(17)を設け
た。通常、スパッタリング法によるCo−Crの形成は、低
ガス圧力で行われ、また特開昭59−177726号公報等で知
られているように120℃以上の温度下で行われていた
が、ここではあえて3×10-2Torr以上の4×10-2Torrの
高ガス圧下で、しかも120℃よりも低い温度である室温
下において行っている。これにより、多層の磁気記録層
をスパッタリング法により旨く堆積している。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力700エルステッドを得、また飽和磁
化量、その他の磁気特性に関しても優れた結果を得た。
更に、電磁変換特性及びヘッドとの摩耗試験及び環境試
験を行なった結果、次の特性を得た。電磁変換特性につ
いては20kbpi乃至40kbpiの高密度記録が可能であった。
磁気ヘッドとの摩耗試験では通常行なわれている2万回
のコンタクト・スタート・ストップテストを行ない、デ
ィスク表面に傷のつかないことを確認した。
また、耐環境性についても、温度80℃、相対湿度80%
で700時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
(実施例2) 実施例1と同様に、アルミニウム合金非磁性基体(1
1)を用い、この表面を陽極酸化により、アルミナ(Al2
O3)の非金属層からなる非磁性平滑層(12)を形成し、
後は先の実施例と同様に非磁性金属下地層(13)、第1
及び第2の磁気記録層(15)、(16)及び保護・潤滑層
(17)を形成した。この実施例においても実施例1と同
様の効果を得た。
(実施例3) 非磁性基体(11)として3.5インチのアルミニウム合
金製デイスクを使用し、表面にNi−P鍍金及び鏡面研磨
がなされた非磁性平滑層(12)を形成した。下地層(1
3)としてCrを3000Å形成し、その上に第1の磁気記録
層(15)としてSm 16at%含有するCo−Smを約700Å、次
に第2の磁気記録層(16)としてCo−Crを同じく約500
Å形成し、二層より成る磁気記録層(14)を構成した。
また、最表面に300Å乃至500Åのカーボン膜からなる保
護・潤滑層(17)を設けた。
この磁気記録媒体の磁気特性を測定したところ、面内
保磁力800エルステッドを得、また飽和磁化量、その他
の磁気特性に関しても優れた結果を得た。更に、電磁変
換特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環境試験を行な
った結果、次の特性を得た。電磁変換特性について20kb
pi乃至40kbpiの高密度記録が可能であった。磁気ヘッド
との摩耗試験では2万回のコンタクト・スタート・スト
ップテストを行ない、デイスク表面に傷のつかないこと
を確認した。
また、耐環境性についても、温度80℃、相対湿度80%
で700時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
(実施例4) 第1の磁気記録層(15)として、Ce 20at%含有するC
o−Ceを約600Å形成した。その他の条件は実施例3と同
じとした。このようにして形成した媒体の磁気特性は、
保磁力750エルステッドを得、電磁変換特性は、低域出
力1.0mV、線記録密度(D50)26kbpiを得た。また耐食性
も実施例3と同様の結果を得た。
(実施例5) 非磁性基体(11)として3.5インチのアルミニウム合
金製デイスクを使用し、表面にNi−P鍍金及び鏡面研磨
がなされた非磁性平滑層(12)を形成した。次に、磁気
記録層の結晶性を良くするための下地層(13)としてCr
を3000Å形成した。その上に、第1の磁気記録層(15)
として、Ni 17at%、Fe 8at%他をCoとする組成でCo−N
i−Feを約700Å、次に第2の磁気記録層(16)としてCo
−Crを同じく約500Å形成し、二層より成る磁気記録層
(14)を構成した。また、最表面に300Å乃至500Åのカ
ーボン膜からなる保護・潤滑層(17)を設けた。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力700エルステッドを得、また飽和磁
化はCo−Ni系に比較し約15%増加した。更に、電磁変換
特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環境試験を行なっ
た結果、次の特性を得た。電磁変換特性については20kb
pi乃至40kbpiの高密度記録が可能であった。また、飽和
磁化の増加に伴って出力の増大が認められた。磁気ヘッ
ドとの摩耗試験では2万回のコンタクト・スタート・ス
トップテストを行ない、デイスク表面に傷のつかないこ
とを確認した。
また、耐環境性についても、温度80℃、相対湿度80%
で700時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
(実施例6) 第1の磁気記録層(15)として、Ni 15at%、Pt5%、
他をCoとする組成のCo−Ni−Ptを約700Å形成した。そ
の他の条件は実施例5と同じとした。このようにして形
成した媒体の磁気特性は、保磁力750エルステッドを
得、電磁変換特性は、低域出力1.0mVでCo−Ni系と同程
度、線記録密度(D50)26kbpiでCoNi系の22kbpiを上回
った。
(実施例7) 第1の磁気記録層(15)として、Ni25at%、Cr7%、
他をCoとする組成のCo−Ni−Crを約700Å形成した。他
の条件は、実施例5と同じとしたこのようにして作成し
た媒体の特性は保磁力720エルステッド、低域出力0.95m
V、D5024Kbpiであり、Co−Ni系媒体を凌ぐものであっ
た。
(実施例8) 第1図において、非磁性基体(11)として3.5インチ
のアルミニウム合金製デイスクを使用し、表面にNi−P
鍍金及び鏡面研磨がなされた非磁性平滑層(12)を形成
した。これにまず、磁気記録層の結晶性を良くするため
の下地層(13)としてCrを2000Å形成した。その上に、
第1の磁気記録層(15)としてCo−Niを500Å、次に第
2の磁気記録層(16)としてCo−Crを400Å形成し、二
層より成る磁気記録層(14)を構成した。また、最表層
に200Åのカーボン膜からなる保護・潤滑層(17)を設
けた。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力800エルステッドを得、また飽和磁
化量、その他の磁気特性に関しても優れた結果を得た。
更に、電磁変換特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環
境試験を行った結果、次の特性を得た。電磁変換特性に
ついては30kbpiの高密度記録が可能であった。磁気ヘッ
ドとの摩耗試験では2万回のコンタクト・スタート・ス
トップテストを行い、デイスク表面の傷のつかないこと
を確認した。
また、耐環境性についても、温度85℃、相対湿度85%
で1000時間放置したが、外観上の変化は全然認められ
ず、欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認
された。
(実施例9) アルミニウム合金非磁性基体(11)を用い、この表面
を陽極酸化により、アルミナ(Al2O3)の非金属層の非
磁性平滑層(12)を形成し、後は実施例8と同様に非磁
性金属下地層(13)、第1及び第2の磁気記録層(1
5)、(16)及び保護・潤滑層(17)を形成した。ただ
し、第1の磁気記録層(15)には導入Arガス中に30%の
酸素を混入し、酸素を10%含んだCo−Ni−O膜を堆積さ
せた。
この実施例においては、面内保磁力850エルステッド
を得、電磁変換特性は32kbpiと高密度化し、耐久性、耐
食性については先の実施例と同様の効果を得た。
(実施例10) 第4図に示すように、非磁性基体(22)として5.25イ
ンチの表面平滑なガラスを使用した。これにマグネトロ
ン式高周波スパッタリング装置により磁気記録層、保護
層・潤滑層等を形成した。成膜方法、並びに成膜条件は
以下の通りである。膜厚及び磁気特性を均一にするため
に基板装着台は自公転可能で、台を10rpmで回転させ
た。成膜は初期到達真空度5.0×10-7Torrで、導入Arガ
ス圧を3.0×10-2Torrとし、スパッタリングパワー1000
W、室温下に於いて行なった。まず、磁気記録層の結晶
性を良くするための下地層(23)としてCrを3500Å形成
した。その上に、第1の磁気記録層(24)として、Ni17
at%、Fe8at%、他をCoとする組成のCo−Ni−Feを約450
Å、次に第2の磁気記録層(25)としてCo−Crを同じく
約300Å形成し、二層より成る磁気記録層(26)を構成
した。また、最表層に200Åのカーボン膜からなる保護
・潤滑層(27)を設けた。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力900エルステッドを得、また飽和磁
化はCo−Ni系に比較し約15%増加した。更に、電磁変換
特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環境試験を行なっ
た結果、次の特性を得た。電磁変換特性については34kb
piの高密度記録が可能であった。また、飽和磁化の増加
に伴って出力の増大が認められた。磁気ヘッドとの摩耗
試験では2万回のコンタクト・スタート・ストップテス
トを行ない、デイスク表面に傷のつかないことを確認し
た。
また、耐環境性についても、温度85℃、相対湿度85%
で1000時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
(実施例11) 第5図において、非磁性基体(31)として3.5インチ
の表面平滑なガラスを使用した。これにマグネトロン式
高周波スパッタリング装置により磁気記録層、保護層・
潤滑層等を形成した。成膜方法、並びに成膜条件は以下
の通りである。膜厚及び磁気特性を均一にするために基
板装着台は自公転可能で、台を6rpmで回転させた。成膜
は初期到達真空度5.0×10-7Torrで、導入Arガス圧を4.0
×10-2Torrとし、スパッタリングパワー1000W、室温下
に於いて行なった。まず、第1の磁気記録層(32)とし
て、Sm16at%含有するCo−Smを700Å、次に第2の磁気
記録層(33)としてCo−Crを同じく300Å形成し、二層
より成る磁気記録層(34)を構成した。また、最表層に
300Åのカーボン膜からなる保護・潤滑層(35)を設け
た。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力900エルステッドを得、また飽和磁
化量、その他の磁気特性に関しても優れた結果を得た。
更に、電磁変換特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環
境試験を行なった結果、次の特性を得た。電磁変換特性
については34kbpiの高密度記録が可能であった。磁気ヘ
ッドとの摩耗試験で2万回のコンタクト・スタート・ス
トップテストを行ない、デイスク表面に傷のつかないこ
とを確認した。
また、耐環境性についても、温度85℃、相対湿度85%
で1000時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
(実施例12) 第6図に示すように、非磁性基体(41)として5.25イ
ンチのアルミニウム合金製デイスクを使用し、表面にNi
−P鍍金及び鏡面研磨がなされた非磁性平滑層(42)を
形成した。これにマグネトロン式高周波スパッタリング
装置により磁気記録層、保護層・潤滑層等を形成した。
成膜方法、並びに成膜条件は以下の通りである。膜厚及
び磁気特性を均一にするために基板装着台は自公転可能
で、台を10rpmで回転させた。成膜は初期到達真空度5.0
×10-7Torrで、導入Arガス圧を4.0×10-2Torrとし、ス
パッタリングパワー1000W、室温下に於いて行なった。
第1の磁気記録層(42)として、Sm16at%含有するCo−
Smを約700Å、次に第2の磁気記録層(43)としてCo−C
rを同じく約500Å形成し、二層より成る磁気記録層(4
5)を構成した。また、最表層に300Åのカーボン膜から
なる保護・潤滑層(46)を設けた。
こうして作成した磁気記録媒体の磁気特性を測定した
ところ、面内保磁力950エルステッドを得、また飽和磁
化量、その他の磁気特性に関しても優れた結果を得た。
更に、電磁変換特性及び磁気ヘッドとの摩耗試験及び環
境試験を行なった結果、次の特性を得た。電磁変換特性
については36kbpiの高密度記録が可能であった。磁気ヘ
ッドとの摩耗試験では2万回のコンタクト・スタート・
ストップテストを行ない、デイスク表面に傷のつかない
ことを確認した。
また、耐環境性についても、温度85℃、相対湿度85%
で1000時間放置したが、外観上の変化は全然認められず
欠陥箇所の増加も皆無であり、十分な耐食性が確認され
た。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば作用の異なる2つの磁
気記録層を設けることにより耐食性に優れ、なおかつ高
密度化へ向けての薄膜化可能な磁気記録媒体を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の磁気記録媒体の部分断面
図、第2図は第2の磁気記録層の膜厚と腐食試験による
欠陥の増加数との関係を示す図、第3図は第1の磁気記
録層の膜厚と信号出力との関係を示す図、第4図、第5
図及び第6図はそれぞれ本発明の他の実施例の磁気記録
媒体の部分断面図、第7図は従来技術の磁気記録媒体の
部分断面図である。 (11)……非磁性基体 (12)……非磁性平滑層 (13)……非磁性金属下地層 (14)……磁気記録層 (15)……第1の磁気記録層 (16)……第2の磁気記録層 (17)……保護・平滑層
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭61−4979 (32)優先日 昭61(1986)1月16日 (33)優先権主張国 日本(JP) 審判番号 平7−6286 (56)参考文献 特開 昭59−119531(JP,A) 特開 昭58−118033(JP,A) 特開 昭58−77024(JP,A) 特開 昭57−55532(JP,A) 特開 昭56−34138(JP,A) 特開 昭60−111323(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディスク状の非磁性支持体と、前記非磁性
    支持体上に配置されたクロムを主体とする下地層と、前
    記下地層上にスパッタリング法によって堆積された800
    Å以下の薄膜であるコバルトを主成分とする第1の磁気
    記録層と、前記第1の磁気記録層上に少なくとも3×10
    -2Torr以上のガス圧及び120℃よりも低温下でのスパッ
    タリング法によって堆積されたコバルト及びクロムを主
    成分とする第2の磁気記録層とを含むことを特徴とする
    ディスク状磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記第1の磁気記録層がコバルト及びニッ
    ケルを主成分とすることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載のディスク状磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記第1の磁気記録層がコバルト及びニッ
    ケルに、更に、鉄、リン、タングステン、白金、及びク
    ロムの内から選ばれた少なくとも1種の元素を主成分と
    して含むことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の
    ディスク状磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】前記第1の磁気記録層が、白金、イットリ
    ウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、サマレウ
    ム、ネオジウム、プロメチウムの内から選ばれた少なく
    とも1種の元素を主成分として含むことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載のディスク状磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】前記第2の磁気記録層の膜厚が300Å乃至5
    00Åの範囲内にあることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載のディスク状磁気上記録媒体。
  6. 【請求項6】前記第1の磁気記録層が酸素を含むことを
    特徴とする特許請求の範囲第2項記載のディスク状磁気
    記録媒体。
  7. 【請求項7】前記酸素の含有量が5at%乃至15at%の範
    囲にあることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の
    ディスク状磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】少なくとも前記第2の磁気記録層は室温下
    でのスパッタリング法により堆積されてなることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載のディスク状磁気記録
    媒体。
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