JP2643756B2 - 樹脂含浸ブッシング及びそれに使用する金属箔の製造方法 - Google Patents
樹脂含浸ブッシング及びそれに使用する金属箔の製造方法Info
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Description
及びその電界調整電極に使用する金属箔の製造方法に関
するものである。
ングにおいては、中心導体の外周にシート状の絶縁基材
が、複数の電界調整電極を介装しながら同心状に巻回さ
れている。そして、この巻回状態の絶縁基材にエポキシ
樹脂等が含浸して硬化されている。
含浸ブッシングにおいては、電界調整電極として、アル
ミ箔等の平板状の金属箔が使用されている。そして、こ
の電界調整電極の金属箔が樹脂の含浸硬化によって、シ
ート状の絶縁基材に接着固定されている。
樹脂含浸ブッシングにおいては、電界調整電極として平
板状の金属箔が使用されているため、その電界調整電極
の絶縁基材に対する接着力を高めることができなかっ
た。そして、長年月運転され、劣化したブッシングに、
厳しい低温と高温のサイクルが繰り返し加わったり、過
大な振動が加わったりすると、発生する繰り返しストレ
スにより、電界調整電極が絶縁基材から剥離し、部分放
電が発生する場合があった。
する問題点に着目してなされたものである。その第1の
目的は、絶縁基材に対する電界調整電極の接着力を高め
ることができて、電界調整電極の剥離により、部分放電
が発生して絶縁破壊を招くおそれを防止することができ
る樹脂含浸ブッシングを提供することにある。
ブッシングの電界調整電極に好適に使用することができ
る金属箔を容易に製造することができる製造方法を提供
することにある。
するために、請求項1に記載の発明では、シート状の絶
縁基材を中心導体の外周に、複数の電界調整電極を介装
しながら同心状に巻回し、その巻回状態の絶縁基材に樹
脂を含浸硬化させてなる樹脂含浸ブッシングにおいて、
前記電界調整電極として、全体を多数の凹凸状に加工す
るとともに、多数の小孔を形成してなる金属箔を使用し
たことを特徴とするものである。
1に記載の樹脂含浸ブッシングにおいて、前記多数の小
孔をエンボス加工により形成したことを特徴とするもの
である。
に、請求項3に記載の発明では、請求項2記載の樹脂含
浸ブッシングの電界調整電極に使用する金属箔の製造方
法において、表面に多数の凹凸部を有する成形ローラ
と、その成形ローラに圧接した変形可能な押圧ローラと
の間に素材箔を通過させて、素材箔の全体に多数の凹凸
面を加工するとともに、これと同期して多数の小孔をエ
ンボス加工することを特徴としたものである。
は、電界調整電極の金属箔に凹凸面が設けられているの
で、この凹凸面に沿って含浸樹脂が接着硬化する。この
ため、硬化樹脂層に対する電界調整電極の接着面積が増
加するとともに、硬化樹脂層に対する電界調整電極の引
っ掛かり効果(アンカー効果)が生じて、絶縁基材に対
する電界調整電極の接着力を高めることができる。
グにおいては、電界調整電極の金属箔に多数の小孔が設
けられているので、この小孔を通して含浸樹脂が硬化す
る。このため、硬化樹脂の単なる化学的な接着のみでな
く、釘打ちと同様の物理的な固定となって、絶縁基材に
対する電界調整電極の接着力を飛躍的に向上させること
ができる。
用時に、低温と高温のサイクルが繰り返し加わったり、
振動が加わったりしたして、繰り返しストレスが発生し
ても、電界調整電極が絶縁基材から剥離するおそれはな
い。請求項2に記載の樹脂含浸ブッシングにおいては、
電界調整電極の金属箔の多数の小孔をエンボス加工によ
り形成したので、小孔の周縁に形成される先細状の周縁
が電圧印加方向と直交する方向にかつ中心部に指向し、
この結果、該周縁から部分放電が生じることはない。 さ
らに、請求項3に記載の金属箔の製造方法においては、
素材箔の全体に多数の凹凸面及び小孔を同期して容易に
加工することができる。
具体化したコンデンサ型樹脂含浸ブッシングの一実施例
を、図面に基づいて詳細に説明する。
縁基材1は電気絶縁紙等により帯状に形成され、中心導
体2の外周に同心状に巻回されている。複数の電界調整
電極3は絶縁基材1の巻回に際して、絶縁基材1間に所
定間隔おきで介装されている。そして、この巻回状態の
絶縁基材1にエポキシ樹脂等が含浸され、絶縁基材1と
電界調整電極3との巻回層間に硬化樹脂層4が形成され
ている。
整電極3としてエンボス加工を施したアルミ箔等の金属
箔が使用されている。そして、この電界調整電極3の金
属箔には、全体に亘って多数の凹凸面5が設けられると
ともに、多数の小孔6が形成されている。
数の凹凸面5が設けられていると、樹脂の含浸硬化に際
して、図2に示すように、この多数の凹凸面5に沿って
硬化樹脂層4が凹凸状に接着形成される。このため、硬
化樹脂層4に対する電界調整電極3の接着面積が増加す
るとともに、硬化樹脂層4に対する電界調整電極3の引
っ掛かり効果(アンカー効果)が生じて、絶縁基材1に
対する電界調整電極3の接着力を高めることができる。
加えて、多数の凹凸面5が金属箔の面に沿う方向の剪断
力に対する耐力を発揮して、耐剥離力を向上させる。
小孔6が設けられているので、この小孔6を通して硬化
樹脂層4が形成される。このため、硬化樹脂層4の単な
る化学的な接着のみでなく、釘打ちと同様の物理的な固
定となって、絶縁基材1に対する電界調整電極3の接着
力を飛躍的に向上させることができる。
に、低温と高温のサイクルが繰り返し加わったり、振動
が加わったりしたして、繰り返しストレスが発生して
も、電界調整電極3が絶縁基材1から剥離するおそれは
ない。そのため、電界調整電極3の剥離により、部分放
電が発生して絶縁破壊を招くおそれを確実に防止するこ
とができる。
金属箔の製造装置の一実施例を、図3に基づいて説明す
る。平板状のアルミ箔等よりなる素材箔11は繰出軸1
2の外周に巻装され、その繰出軸12上から所定量ずつ
繰り出される。巻取軸13は繰出軸12に対し所定間隔
をおいて配設され、図示しないモータ等の駆動源により
図3の時計方向に回転されて、繰出軸12から繰り出さ
れる素材箔11を巻き取る。
の移送経路の上方に回転可能に配設され、その外周には
多数の凹凸部15が設けられている。ゴムまたは紙等よ
りなる変形可能な押圧ローラ16は素材箔11の移送経
路の下方に回転可能に配設され、図示しないバネ等の付
勢手段により、所定の押圧力で成形ローラ14に圧接さ
れている。
いては、繰出軸12上から繰り出される素材箔11が、
成形ローラ14と押圧ローラ16との間を通過して、巻
取軸13に巻き取られる。そして、両ローラ14,16
間を通過する際に、成形ローラ14上の多数の凹凸部1
5によりエンボス加工が施され、素材箔11の全体に亘
って多数の凹凸面5が形成される。
1の加工部分に張力を付与することによって、図2に示
すように、素材箔11が延びきって多数のピンホール状
の小孔6がほぼ均等に形成される。
金属箔のエンボス加工は、主として装飾用や防湿用の目
的をもって行われるため、素材箔に必要以上の張力が加
えられることがなく、素材箔に凹凸面が形成されるだけ
である。このため、素材箔に小孔が形成されることはな
い。
ッシングの電界調整電極3に好適な金属箔を容易に製造
することができる。また、この実施例の金属箔の製造方
法では、エンボス加工により素材箔11上に多数の小孔
6を形成しているため、プレス加工や穿孔によって小孔
を形成する場合のように、小孔6の周縁に電気絶縁上有
害な先鋭状の金属加工屑が発生することはない。この小
孔6の周縁に形成される先細状の周縁は電圧印加(図2
の上下)方向と直交する方向に、かつ中心側に指向する
ため、該周縁から部分放電が生じることはない。しか
も、金属箔の多数の凹凸面及び小孔6の加工を凹凸部1
5を有する成形ローラ14と押圧ローラ16を使用して
同期して連続的に行うことができ、生産性が高い。
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、例えば以下のように各部の構成を任意に変更して
具体化してもよい。 (1)金属箔の凹凸部分の形状を円形状等に形成するこ
と。 (2)金属箔として、銅箔等を用いること。 (3)小孔6の形成を押圧ローラ16の押圧力を大きく
して行うこと。 (4)そのほか、金属箔上の凹凸面5及び小孔6の形状
や大きさを適宜に変更すること。
れているため、次のような優れた効果を奏する。
明によれば、絶縁基材に対する電界調整電極の接着力を
高めることができて、電界調整電極の剥離により、部分
放電が発生して絶縁破壊を招くおそれを防止することが
できる。請求項2に記載の樹脂含浸ブッシングの発明に
よれば、多数の小孔による部分放電が発生して絶縁破壊
を招くおそれを防止することができる。
の発明によれば、請求項2記載の樹脂含浸ブッシングの
電界調整電極に好適な金属箔を容易に製造することがで
きる。
ッシングの一実施例を示すもので、特にその製造途中の
状態を示す斜視図である。
電界調整電極との接合部を拡大して示す部分断面図であ
る。
実施例を示す斜視図である。
硬化樹脂層、5…凹凸面、6…小孔、11…素材箔、1
4…成形ローラ、15…凹凸部、16…押圧ローラ。
Claims (3)
- 【請求項1】 シート状の絶縁基材を中心導体の外周
に、複数の電界調整電極を介装しながら同心状に巻回
し、その巻回状態の絶縁基材に樹脂を含浸硬化させてな
る樹脂含浸ブッシングにおいて、 前記電界調整電極として、全体を多数の凹凸状に加工す
るとともに、多数の小孔を形成してなる金属箔を使用し
たことを特徴とする樹脂含浸ブッシング。 - 【請求項2】 前記多数の小孔はエンボス加工により形
成されている請求項1に記載の樹脂含浸ブッシング。 - 【請求項3】 請求項2記載の樹脂含浸ブッシングの電
界調整電極に使用する金属箔の製造方法において、 表面に多数の凹凸部を有する成形ローラと、その成形ロ
ーラに圧接した変形可能な押圧ローラとの間に素材箔を
通過させて、素材箔の全体に多数の凹凸面を加工すると
ともに、これと同期して多数の小孔をエンボス加工する
ことを特徴とした金属箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5052580A JP2643756B2 (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 樹脂含浸ブッシング及びそれに使用する金属箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5052580A JP2643756B2 (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 樹脂含浸ブッシング及びそれに使用する金属箔の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06267357A JPH06267357A (ja) | 1994-09-22 |
JP2643756B2 true JP2643756B2 (ja) | 1997-08-20 |
Family
ID=12918752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5052580A Expired - Lifetime JP2643756B2 (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 樹脂含浸ブッシング及びそれに使用する金属箔の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2643756B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2724105B2 (ja) * | 1994-02-18 | 1998-03-09 | 日本碍子株式会社 | 油浸紙コンデンサブッシング |
EP1622173A1 (en) * | 2004-07-28 | 2006-02-01 | Abb Research Ltd. | High-voltage bushing |
JP5042871B2 (ja) * | 2008-01-30 | 2012-10-03 | 日立電線株式会社 | 金属箔材の製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53120197A (en) * | 1977-03-29 | 1978-10-20 | Mitsubishi Electric Corp | Resin molding bushing |
JPS6362114A (ja) * | 1986-09-02 | 1988-03-18 | 三菱電機株式会社 | モ−ルドブツシング |
JP2737809B2 (ja) * | 1991-02-06 | 1998-04-08 | 日本碍子 株式会社 | 積層絶縁体 |
-
1993
- 1993-03-12 JP JP5052580A patent/JP2643756B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06267357A (ja) | 1994-09-22 |
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