JP2639989B2 - チタン酸金属塩ウイスカー及びその製造法 - Google Patents
チタン酸金属塩ウイスカー及びその製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はチタン酸金属塩ウイスカーの製造法及び新規
チタン酸金属塩ウイスカーに関する。
チタン酸金属塩ウイスカーに関する。
従来技術及びその問題点 一般式xMO・TiO2(但しMは二価の金属元素を示し、
xは0<x≦1の実数を示す)で表わされるチタン酸金
属塩は、耐熱性、断熱性、高誘電性等の物理的乃至化学
的特性を有し、一般的にはファインセラミックスの原料
として知られている。チタン酸バリウム磁器に代表され
るようにチタン酸金属塩を焼結したファインセラミック
スは、誘電体、圧電体等のエレクトロニクス産業用素材
として多用されている。最近に至って、形状異方性を有
するチタン酸金属塩が上記ファインセラミックス用原料
としての用途のみならず、強化性及び誘電性をプラスチ
ックスに付与する材料として、そのニーズが急速に高ま
ってきている。
xは0<x≦1の実数を示す)で表わされるチタン酸金
属塩は、耐熱性、断熱性、高誘電性等の物理的乃至化学
的特性を有し、一般的にはファインセラミックスの原料
として知られている。チタン酸バリウム磁器に代表され
るようにチタン酸金属塩を焼結したファインセラミック
スは、誘電体、圧電体等のエレクトロニクス産業用素材
として多用されている。最近に至って、形状異方性を有
するチタン酸金属塩が上記ファインセラミックス用原料
としての用途のみならず、強化性及び誘電性をプラスチ
ックスに付与する材料として、そのニーズが急速に高ま
ってきている。
上記形状異方性を有するチタン酸金属塩の製法として
は、従来含水二酸化チタン針状粒子からなる粉体もしく
はこの粉体を熱処理して得られるひとつのa軸方向に伸
長した針形状のアナターゼ型二酸化チタン粒子からなる
粉体と、バリウム化合物とを混合し、焼成する方法(以
下これを「焼成法」という)が、特開昭57−88030号公
報に示された。また繊維長と繊維径との比が少なくとも
10である水和チタン酸カリウム(K2O・nTiO2・mH2O、但
しnは2乃至13、mは0乃至6で、n及びmは必ずしも
整数である必要はない)繊維、又は繊維長と繊維径との
比が少なくとも10である二酸化チタン酸水和物(TiO2・
nH2O、但しnは5以下で必ずしも整数である必要はな
い)繊維を、二価の金属イオンを含む溶液と、密閉容器
中或いは水熱条件下において反応させる水熱法による製
法、更に繊維長と繊維径との比が少なくとも10である水
和チタン酸カリウム(K2O・nTiO2・mH2O、但しnは2乃
至13、mは0乃至6で、n及びmは必ずしも整数である
必要はない)繊維又は繊維長と繊維径との比が少なくと
も10である二酸化チタン酸水和物(TiO2・nH2O、但しn
は5以下で必ずしも整数である必要はない)繊維を、二
価の金属イオンを含む溶液と、常圧下において室温より
沸点までの温度で反応させた後、400℃以上で溶融温度
以下、好ましくは500℃〜1100℃で熱処理する水溶液反
応と焼成法とを組合せた方法(以下「二段反応法」とい
う)が、特開昭55−113623号公報に示された。
は、従来含水二酸化チタン針状粒子からなる粉体もしく
はこの粉体を熱処理して得られるひとつのa軸方向に伸
長した針形状のアナターゼ型二酸化チタン粒子からなる
粉体と、バリウム化合物とを混合し、焼成する方法(以
下これを「焼成法」という)が、特開昭57−88030号公
報に示された。また繊維長と繊維径との比が少なくとも
10である水和チタン酸カリウム(K2O・nTiO2・mH2O、但
しnは2乃至13、mは0乃至6で、n及びmは必ずしも
整数である必要はない)繊維、又は繊維長と繊維径との
比が少なくとも10である二酸化チタン酸水和物(TiO2・
nH2O、但しnは5以下で必ずしも整数である必要はな
い)繊維を、二価の金属イオンを含む溶液と、密閉容器
中或いは水熱条件下において反応させる水熱法による製
法、更に繊維長と繊維径との比が少なくとも10である水
和チタン酸カリウム(K2O・nTiO2・mH2O、但しnは2乃
至13、mは0乃至6で、n及びmは必ずしも整数である
必要はない)繊維又は繊維長と繊維径との比が少なくと
も10である二酸化チタン酸水和物(TiO2・nH2O、但しn
は5以下で必ずしも整数である必要はない)繊維を、二
価の金属イオンを含む溶液と、常圧下において室温より
沸点までの温度で反応させた後、400℃以上で溶融温度
以下、好ましくは500℃〜1100℃で熱処理する水溶液反
応と焼成法とを組合せた方法(以下「二段反応法」とい
う)が、特開昭55−113623号公報に示された。
更に、一般式K2-lHlTi2O5・mH2O(但し lは0〜2)で表わされる2チタン酸カリウム又はその
水和誘導体の結晶性繊維状物と、Ba、St、Pb、Ca、Mg、
Zn、Ni等の二価金属の酸化物、水酸化物、無機酸塩、有
機酸塩よりなる金属化物の群から選ばれた一種又は二種
以上の水溶液とを接触下に反応させる製法も、上記水熱
法の他の例として報告されている(特開昭62−21799号
公報参照)。
水和誘導体の結晶性繊維状物と、Ba、St、Pb、Ca、Mg、
Zn、Ni等の二価金属の酸化物、水酸化物、無機酸塩、有
機酸塩よりなる金属化物の群から選ばれた一種又は二種
以上の水溶液とを接触下に反応させる製法も、上記水熱
法の他の例として報告されている(特開昭62−21799号
公報参照)。
しかしながら、上記報告された公知の各方法は次のよ
うな各種の欠点があり、工業的実施には満足できるもの
ではない。即ち、焼成法は、たとえ原料モル比を調整し
ても目的とする一般式xMO・TiO2で表わされるチタン酸
金属塩のxの制御はできず、x=1のチタン酸金属塩は
合成困難で、収率が低い欠点がある。また水熱法は密閉
容器等の特殊な装置等を要し、反応時間が長い等の製造
上の問題点を含んでおり、しかも得られる繊維状チタン
酸金属塩は結晶化度が低く脆いため、一般の粉末状チタ
ン酸金属塩と比べて形状異方性である特徴を生かし難い
難点がある。更に二段反応法は、置換反応が低温で長時
間を要すること、その置換率が低いこと、二番目の焼成
工程での繊維の破損が大きいこと等の問題点を抱えてお
り、やはり工業的実施には不利である。
うな各種の欠点があり、工業的実施には満足できるもの
ではない。即ち、焼成法は、たとえ原料モル比を調整し
ても目的とする一般式xMO・TiO2で表わされるチタン酸
金属塩のxの制御はできず、x=1のチタン酸金属塩は
合成困難で、収率が低い欠点がある。また水熱法は密閉
容器等の特殊な装置等を要し、反応時間が長い等の製造
上の問題点を含んでおり、しかも得られる繊維状チタン
酸金属塩は結晶化度が低く脆いため、一般の粉末状チタ
ン酸金属塩と比べて形状異方性である特徴を生かし難い
難点がある。更に二段反応法は、置換反応が低温で長時
間を要すること、その置換率が低いこと、二番目の焼成
工程での繊維の破損が大きいこと等の問題点を抱えてお
り、やはり工業的実施には不利である。
加えて、上記各種の方法は、いずれもチタン酸金属塩
のチタン源として繊維状チタン酸カリウムもしくは繊維
状二酸化チタンを用いてその繊維形状をそのまま利用し
ようとするものであるため、得られる繊維状チタン酸金
属塩の形状異方性もせいぜい原料が同程度に過ぎず、し
かも製造工程で上記繊維が破断されて短繊維化する傾向
は避け得ず、繊維長が不揃いとなり、得られる製品の利
用度を低下させる不利がある。之等の不利は原料混合時
に原料繊維の破断をできるだけ抑制するための特別の混
合法の採用を必要とし、そのため上記混合には高度の熟
練が必要となるが、これによっても尚、混合不充分によ
る性能ムラの発生は避けられない。
のチタン源として繊維状チタン酸カリウムもしくは繊維
状二酸化チタンを用いてその繊維形状をそのまま利用し
ようとするものであるため、得られる繊維状チタン酸金
属塩の形状異方性もせいぜい原料が同程度に過ぎず、し
かも製造工程で上記繊維が破断されて短繊維化する傾向
は避け得ず、繊維長が不揃いとなり、得られる製品の利
用度を低下させる不利がある。之等の不利は原料混合時
に原料繊維の破断をできるだけ抑制するための特別の混
合法の採用を必要とし、そのため上記混合には高度の熟
練が必要となるが、これによっても尚、混合不充分によ
る性能ムラの発生は避けられない。
問題点を解決するための手段 本発明の目的は上記従来法及びそれらの方法により得
られるチタン酸金属塩に代って、より形状異方性が高く
且つ結晶化度が高いチタン酸金属塩ウイスカーの製造技
術を確立することにある。
られるチタン酸金属塩に代って、より形状異方性が高く
且つ結晶化度が高いチタン酸金属塩ウイスカーの製造技
術を確立することにある。
上記目的は、チタン源化合物と加熱により二価イオン
の金属酸化物となる化合物及び/又は該金属のハロゲン
化物との混合物を、フラックスの存在下に常圧非水条件
下で加熱反応させることを特徴とする、形状異方性が高
く且つ結晶化度の高い一般式xMO・TiO2(但しMは二価
イオンの金属元素を示し、xは0<x≦1の実数を示
す)で表わされるチタン酸金属塩ウイスカーの製造法に
より達成される。上記製造法により得られるチタン酸金
属塩ウイスカーのうち、x=1/4である上記一般式で表
わされるチタン酸金属塩ウイスカーは、文献未記載の新
規ウイスカーである。
の金属酸化物となる化合物及び/又は該金属のハロゲン
化物との混合物を、フラックスの存在下に常圧非水条件
下で加熱反応させることを特徴とする、形状異方性が高
く且つ結晶化度の高い一般式xMO・TiO2(但しMは二価
イオンの金属元素を示し、xは0<x≦1の実数を示
す)で表わされるチタン酸金属塩ウイスカーの製造法に
より達成される。上記製造法により得られるチタン酸金
属塩ウイスカーのうち、x=1/4である上記一般式で表
わされるチタン酸金属塩ウイスカーは、文献未記載の新
規ウイスカーである。
本発明によれば、上記方法の採用に基づいて、原料と
するチタン源化合物の形状にとらわれることなく、これ
に加熱によりMOとなる化合物を反応させて、置換と同時
に形状異方性を発達させ且つ結晶化度の高い所望のウイ
スカーを成長、収得することができる。
するチタン源化合物の形状にとらわれることなく、これ
に加熱によりMOとなる化合物を反応させて、置換と同時
に形状異方性を発達させ且つ結晶化度の高い所望のウイ
スカーを成長、収得することができる。
本発明方法はこのように形状異方性が高く且つ結晶化
度の高いチタン酸金属塩ウイスカーを極めて有利に且つ
容易に製造可能とするものであり、工業的実施に適した
ものである。
度の高いチタン酸金属塩ウイスカーを極めて有利に且つ
容易に製造可能とするものであり、工業的実施に適した
ものである。
本発明においてチタン源化合物としては、従来公知の
ものを広く使用でき、代表的には一般式 aM2O・TiO2・bH2O (但し、式中aは0から1以下の正の実数を、bは0〜
8の実数を、またMはアルカリ金属を示す) で表わされる化合物を例示できる。斯かる一般式で表わ
される化合物は公知の各種方法、例えば焼結法、フラッ
クス法、メルト法、金属アルコキシド法等により容易に
製造され得る。上記一般式に包含される化合物の具体例
としては、例えばK2O・TiO2、K2O・2TiO2、K2O・4Ti
O2、K2O・6TiO2、K2O・8TiO2等のチタン酸カリウム金属
塩及びその水和物、Na2O・TiO2、Na2O・3TiO2、Na2O・5
TiO2等のチタン酸ナトリウム金属塩及びその水和物、Li
2O・TiO2、Li2O・5TiO2等のチタン酸リチウム金属塩及
びその水和物、之等各種チタン酸アルカリ金属塩や水和
物を酸処理して得られる、例えばK2Ti15O31、Na2Ti18O
37、Li2Ti18O17等や之等の水和物、更にはアルカリ金属
を完全に抽出除去した水和チタン酸及び無水チタン酸等
を挙げることができる。上記各種のチタン源化合物はそ
れぞれ1種単独で又は2種以上を混合して、本発明に使
用できる。
ものを広く使用でき、代表的には一般式 aM2O・TiO2・bH2O (但し、式中aは0から1以下の正の実数を、bは0〜
8の実数を、またMはアルカリ金属を示す) で表わされる化合物を例示できる。斯かる一般式で表わ
される化合物は公知の各種方法、例えば焼結法、フラッ
クス法、メルト法、金属アルコキシド法等により容易に
製造され得る。上記一般式に包含される化合物の具体例
としては、例えばK2O・TiO2、K2O・2TiO2、K2O・4Ti
O2、K2O・6TiO2、K2O・8TiO2等のチタン酸カリウム金属
塩及びその水和物、Na2O・TiO2、Na2O・3TiO2、Na2O・5
TiO2等のチタン酸ナトリウム金属塩及びその水和物、Li
2O・TiO2、Li2O・5TiO2等のチタン酸リチウム金属塩及
びその水和物、之等各種チタン酸アルカリ金属塩や水和
物を酸処理して得られる、例えばK2Ti15O31、Na2Ti18O
37、Li2Ti18O17等や之等の水和物、更にはアルカリ金属
を完全に抽出除去した水和チタン酸及び無水チタン酸等
を挙げることができる。上記各種のチタン源化合物はそ
れぞれ1種単独で又は2種以上を混合して、本発明に使
用できる。
上記チタン源化合物は、また任意の形状で、即ち繊維
形状は勿論のこと、粉末状、微細板状、微細繊維状等の
いずれの形態でも利用できるが、目的とするチタン酸金
属塩ウイスカーの形状異方性をより発達させるには、、
微細繊維状形態であるのが好ましい。また上記チタン源
化合物は、他方の原料とする加熱によりMOとなる化合物
及び(又は)二価イオンの金属ハロゲン化物と混合する
際の混合特性を考慮すれば、より微細な粉末の形状であ
るのが好ましい。
形状は勿論のこと、粉末状、微細板状、微細繊維状等の
いずれの形態でも利用できるが、目的とするチタン酸金
属塩ウイスカーの形状異方性をより発達させるには、、
微細繊維状形態であるのが好ましい。また上記チタン源
化合物は、他方の原料とする加熱によりMOとなる化合物
及び(又は)二価イオンの金属ハロゲン化物と混合する
際の混合特性を考慮すれば、より微細な粉末の形状であ
るのが好ましい。
上記他方の原料化合物とする加熱によりMOとなる化合
物としては、Ba、Ca、Sr、Mg、Zn、Pb、Co、Ni、Be、Cd
及びZrからなる群から選ばれる金属の酸化物、水酸化
物、無機酸塩、有機酸塩等を例示できる。斯かる化合物
の具体例としては、例えばBa、Ca、Sr、Mg、Zn、Pb、C
o、Ni、Be、Cd及びZrからなる群から選ばれる金属の酸
化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸
塩、酢酸塩、蓚酸塩、ステアリン酸塩等のカルボン酸
塩、金属アルコラート、金属アセチルアルコラート等の
有機化合物であって、900℃までの温度に加熱されるこ
とによって金属酸化物に変換されるものを例示できる。
また二価イオンの金属ハロゲン化物としては、Ba、Ca、
Sr、Mg、Zn、Pb、Co、Ni、Be、Cd及びZrからなる群から
選ばれる金属の塩化物、臭化物、沃化物等を例示でき
る。之等の内では入手容易性、安全性の観点からそれぞ
れの金属の塩化物が好適である。尚、上記二価イオンの
金属化合物の内には結晶水を有している化合物があり、
かかる化合物はそのままの形態で用いることができる
が、二価の金属イオンの水溶液の形態で加熱反応に供す
ることはできないので、いずれの原料も乾燥状態で使用
される。
物としては、Ba、Ca、Sr、Mg、Zn、Pb、Co、Ni、Be、Cd
及びZrからなる群から選ばれる金属の酸化物、水酸化
物、無機酸塩、有機酸塩等を例示できる。斯かる化合物
の具体例としては、例えばBa、Ca、Sr、Mg、Zn、Pb、C
o、Ni、Be、Cd及びZrからなる群から選ばれる金属の酸
化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸
塩、酢酸塩、蓚酸塩、ステアリン酸塩等のカルボン酸
塩、金属アルコラート、金属アセチルアルコラート等の
有機化合物であって、900℃までの温度に加熱されるこ
とによって金属酸化物に変換されるものを例示できる。
また二価イオンの金属ハロゲン化物としては、Ba、Ca、
Sr、Mg、Zn、Pb、Co、Ni、Be、Cd及びZrからなる群から
選ばれる金属の塩化物、臭化物、沃化物等を例示でき
る。之等の内では入手容易性、安全性の観点からそれぞ
れの金属の塩化物が好適である。尚、上記二価イオンの
金属化合物の内には結晶水を有している化合物があり、
かかる化合物はそのままの形態で用いることができる
が、二価の金属イオンの水溶液の形態で加熱反応に供す
ることはできないので、いずれの原料も乾燥状態で使用
される。
本発明方法においては、フラックスを使用することが
必須条件である。該フラックスは、その使用によって、
本発明方法に係わるごとく比較的低い温度、即ち600〜9
00℃の反応温度で、本発明所期の目的とする結晶化度が
高く、形状異方性の生長されたチタン酸金属塩ウイスカ
ーを高収率で製造可能とする。上記フラックスとして
は、代表的にはアルカリ金属のハロゲン化物、例えばア
ルカリ金属の塩化物、臭化物、弗化物等を例示できる。
之等の内では入手の容易性、安全性の観点から塩化物が
特に好ましい。また本発明においては、チタン源化合物
として用いられる化合物を構成するアルカリ金属原子と
は異なるアルカリ金属のハロゲン化物を用いる方が、形
状異方性の高い目的のチタン酸金属塩ウイスカーが高収
率で得られる傾向にある。
必須条件である。該フラックスは、その使用によって、
本発明方法に係わるごとく比較的低い温度、即ち600〜9
00℃の反応温度で、本発明所期の目的とする結晶化度が
高く、形状異方性の生長されたチタン酸金属塩ウイスカ
ーを高収率で製造可能とする。上記フラックスとして
は、代表的にはアルカリ金属のハロゲン化物、例えばア
ルカリ金属の塩化物、臭化物、弗化物等を例示できる。
之等の内では入手の容易性、安全性の観点から塩化物が
特に好ましい。また本発明においては、チタン源化合物
として用いられる化合物を構成するアルカリ金属原子と
は異なるアルカリ金属のハロゲン化物を用いる方が、形
状異方性の高い目的のチタン酸金属塩ウイスカーが高収
率で得られる傾向にある。
本発明において目的とする一般式xMO・TiO2で表わさ
れるチタン酸金属塩ウイスカーにおいて、xの値を例え
ば1、1/4のように制御するには、原料であるチタン源
化合物と加熱によりMOとなる化合物又は二価イオンの金
属ハロゲン化物の混合モル比を決定することが重要であ
る。この混合モル比は之等原料の種類や目的とする上記
チタン酸金属塩ウイスカーの種類等により異なるが、通
常チタン元素1原子当たり、二価イオンの金属元素が0.
3〜5原子となる範囲から選択されるのがよい。特にx
が1の本発明ウイスカーを得る場合、チタン元素1原子
当たり二価イオンの金属元素は0.5原子とするのがよ
く、xが1/4の場合はチタン元素1原子当たり二価イオ
ンの金属元素は1原子とするのがよい。また本発明方法
において、フラックスの混合割合は、特に制限されるも
のではないが、チタン酸金属塩ウイスカーの原料合計10
0重量部に対して約5〜100重量部、好ましくは約10〜30
重量部の範囲から選ぶのが適当である。
れるチタン酸金属塩ウイスカーにおいて、xの値を例え
ば1、1/4のように制御するには、原料であるチタン源
化合物と加熱によりMOとなる化合物又は二価イオンの金
属ハロゲン化物の混合モル比を決定することが重要であ
る。この混合モル比は之等原料の種類や目的とする上記
チタン酸金属塩ウイスカーの種類等により異なるが、通
常チタン元素1原子当たり、二価イオンの金属元素が0.
3〜5原子となる範囲から選択されるのがよい。特にx
が1の本発明ウイスカーを得る場合、チタン元素1原子
当たり二価イオンの金属元素は0.5原子とするのがよ
く、xが1/4の場合はチタン元素1原子当たり二価イオ
ンの金属元素は1原子とするのがよい。また本発明方法
において、フラックスの混合割合は、特に制限されるも
のではないが、チタン酸金属塩ウイスカーの原料合計10
0重量部に対して約5〜100重量部、好ましくは約10〜30
重量部の範囲から選ぶのが適当である。
上記チタン源化合物、加熱により二価イオンの金属酸
化物となる化合物及び(又は)二価イオン金属ハロゲン
化物及びフラックスを均一に混合するに際しては、特に
限定はなく通常の混合機を用いて混合する方法を適用で
きる。上記混合方法は乾式混合法に限らず、湿式混合
後、混合物を乾燥させる方法によってもよく、更に湿式
混合物をスプレードライ等で造粒する方法等によること
もできる。
化物となる化合物及び(又は)二価イオン金属ハロゲン
化物及びフラックスを均一に混合するに際しては、特に
限定はなく通常の混合機を用いて混合する方法を適用で
きる。上記混合方法は乾式混合法に限らず、湿式混合
後、混合物を乾燥させる方法によってもよく、更に湿式
混合物をスプレードライ等で造粒する方法等によること
もできる。
本発明においては、次いで上記混合により得られる均
質混合物を加熱反応させる。この際の反応温度は通常60
0〜900℃程度、好ましくは600〜900℃程度がよく、反応
時間は通常10分〜12時間程度、好ましくは30分〜2時間
程度がよい。また本発明では、上記反応の温度雰囲気を
非酸化性雰囲気とするのがよく、このような雰囲気下で
の反応によれば、電気特性の改善された所望のチタン酸
金属塩ウイスカーを得ることができる。上記非酸化性雰
囲気としては、例えばヘリウム、アルゴン、窒素ガス等
の不活性ガス置換系雰囲気、一酸化炭素、水素等の還元
ガス置換系雰囲気、炭素物質等の還元物質を共存させた
非酸化系雰囲気等を採用できる。
質混合物を加熱反応させる。この際の反応温度は通常60
0〜900℃程度、好ましくは600〜900℃程度がよく、反応
時間は通常10分〜12時間程度、好ましくは30分〜2時間
程度がよい。また本発明では、上記反応の温度雰囲気を
非酸化性雰囲気とするのがよく、このような雰囲気下で
の反応によれば、電気特性の改善された所望のチタン酸
金属塩ウイスカーを得ることができる。上記非酸化性雰
囲気としては、例えばヘリウム、アルゴン、窒素ガス等
の不活性ガス置換系雰囲気、一酸化炭素、水素等の還元
ガス置換系雰囲気、炭素物質等の還元物質を共存させた
非酸化系雰囲気等を採用できる。
本発明方法によれば、フラックスの採用に基づいて、
原料化合物の反応性を向上でき、形状異方性をより発達
させ得、更に比較的低温条件の採用でも目的とするチタ
ン酸金属塩ウイスカーの結晶化度を向上させ得る。かく
して、本発明によれば一般の繊維状チタン酸金属塩と比
べて著しく選れた特性を有し、工業上極めて適した材料
としての目的物を得ることができる。
原料化合物の反応性を向上でき、形状異方性をより発達
させ得、更に比較的低温条件の採用でも目的とするチタ
ン酸金属塩ウイスカーの結晶化度を向上させ得る。かく
して、本発明によれば一般の繊維状チタン酸金属塩と比
べて著しく選れた特性を有し、工業上極めて適した材料
としての目的物を得ることができる。
更に、本発明では反応前の均質混合物中に、約100〜5
00℃で燃焼又は気化する成分、例えば糖類、グリコール
類、各種高分子物質等の添加剤を共存させることがで
き、これによれば反応時之等添加剤が消滅して空洞化
し、該空洞化部分への結晶生長が起こり、より均質なチ
タン酸金属塩ウイスカーを得ることができる。
00℃で燃焼又は気化する成分、例えば糖類、グリコール
類、各種高分子物質等の添加剤を共存させることがで
き、これによれば反応時之等添加剤が消滅して空洞化
し、該空洞化部分への結晶生長が起こり、より均質なチ
タン酸金属塩ウイスカーを得ることができる。
本発明によれば、上記反応終了後、反応生成物を温水
又は冷水で処理してフラックス等の水溶性成分を除去
し、更に必要に応じて酸又はアルカリで洗浄後、解繊、
乾燥、分級処理を行なうことにより所望のチタン酸金属
塩ウイスカーを回収できる。上記解繊は一般的な解繊器
を用いて実施され、分級は公知の各種方法、例えば空気
分級によるのが好ましい。
又は冷水で処理してフラックス等の水溶性成分を除去
し、更に必要に応じて酸又はアルカリで洗浄後、解繊、
乾燥、分級処理を行なうことにより所望のチタン酸金属
塩ウイスカーを回収できる。上記解繊は一般的な解繊器
を用いて実施され、分級は公知の各種方法、例えば空気
分級によるのが好ましい。
発明の効果 本発明によれば、安価なチタン源化合物と、加熱によ
り二価イオンの金属酸化物となる化合物又は二価イオン
の金属ハロゲン化物及びフラックスの混合物を加熱反応
させることにより、形状異方性が高く且つ結晶化度の高
い一般式xMO・TiO2で表わされるチタン酸金属塩ウイス
カーを製造できる。この本発明方法は従来法に比べて製
造工程が簡略化されており、工程管理が容易である。従
って本発明方法はチタン酸金属塩ウイスカーの工業的に
有利な製造法といえる。
り二価イオンの金属酸化物となる化合物又は二価イオン
の金属ハロゲン化物及びフラックスの混合物を加熱反応
させることにより、形状異方性が高く且つ結晶化度の高
い一般式xMO・TiO2で表わされるチタン酸金属塩ウイス
カーを製造できる。この本発明方法は従来法に比べて製
造工程が簡略化されており、工程管理が容易である。従
って本発明方法はチタン酸金属塩ウイスカーの工業的に
有利な製造法といえる。
また上記方法により得られる本発明のチタン酸金属塩
ウイスカーは、形状異方性が高く且つ結晶化度が高いの
で、誘導電性を有した補強材料、耐熱材料等として極め
て有用である。
ウイスカーは、形状異方性が高く且つ結晶化度が高いの
で、誘導電性を有した補強材料、耐熱材料等として極め
て有用である。
実施例 以下、本発明を更に詳しく説明するため実施例を挙げ
る。
る。
実施例 1 チタン酸ナトリウム(ウイルバーエリス社製、Na2Ti5
O11、ルフラックスS)23g、塩化バリウム(半井化学薬
品社製、試薬一級、BaCl2・2H2O)61g及び塩化カリウム
(半井化学薬品社製、試薬一級、KCl)18.6gを乳鉢で均
質混合したもの10g(Ti/Ba=1/1モル比)を直径25mmの
円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)したものを白
金ルツボに移し、マッフル炉中、900℃に2時間加熱、
焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別し、110℃の
恒温乾燥器で5時間乾燥した。
O11、ルフラックスS)23g、塩化バリウム(半井化学薬
品社製、試薬一級、BaCl2・2H2O)61g及び塩化カリウム
(半井化学薬品社製、試薬一級、KCl)18.6gを乳鉢で均
質混合したもの10g(Ti/Ba=1/1モル比)を直径25mmの
円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)したものを白
金ルツボに移し、マッフル炉中、900℃に2時間加熱、
焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別し、110℃の
恒温乾燥器で5時間乾燥した。
得られた生成物は、3gであり、X線回折の結果は四チ
タン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡(SE
M)により観察した所、繊維長12μm、繊維径0.3μmの
均質なウイスカーであった。
タン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡(SE
M)により観察した所、繊維長12μm、繊維径0.3μmの
均質なウイスカーであった。
上記四チタン酸バリウムウイスカーのX線回折図を第
1図に示す。また同ウイスカーの電子顕微鏡(SEM)写
真を第2図に示す。
1図に示す。また同ウイスカーの電子顕微鏡(SEM)写
真を第2図に示す。
実施例 2 チタン酸ナトリウムの代りにチタン酸カリウム(大塚
化学社製、ティスモDの粉末、粒子径最長2μm)を用
いる以外は、実施例1と同様に処理して、繊維長13μ
m、繊維径0.4μmのウイスカーを得た。
化学社製、ティスモDの粉末、粒子径最長2μm)を用
いる以外は、実施例1と同様に処理して、繊維長13μ
m、繊維径0.4μmのウイスカーを得た。
このものはX線回折でも、チタン酸バリウムと一致す
る回折図であった。
る回折図であった。
実施例 3 チタン酸カリウム粉末(K2O・4TiO2)の1%水分酸液
に5規定の塩酸を投入し、pH3以下に調整して5時間撹
拌し、一夜放置後、別し、水洗、エタノール洗浄後、
乾燥して水和チタニアを得た。
に5規定の塩酸を投入し、pH3以下に調整して5時間撹
拌し、一夜放置後、別し、水洗、エタノール洗浄後、
乾燥して水和チタニアを得た。
このようにして得られた水和チタニア16g、塩化バリ
ウム(半井化学社製、試薬一級BaCl2・2H2O)49g及び塩
化ナトリウム(半井化学薬品社製、試薬一級NaCl)12g
を乳鉢で均質混合したもの10g(Ti/Ba=1/1モル比)を
直径25mmの円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)し
たものを白金ルツボに移し、マッフル炉中、800℃に3
時間加熱、焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別
し、110度の恒温乾燥器で5時間乾燥した。
ウム(半井化学社製、試薬一級BaCl2・2H2O)49g及び塩
化ナトリウム(半井化学薬品社製、試薬一級NaCl)12g
を乳鉢で均質混合したもの10g(Ti/Ba=1/1モル比)を
直径25mmの円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)し
たものを白金ルツボに移し、マッフル炉中、800℃に3
時間加熱、焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別
し、110度の恒温乾燥器で5時間乾燥した。
得られた生成物は、2.0gであり、X線回折の結果は四
チタン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡
(SEM)により観察した所、繊維長12μm、繊維径0.3μ
mの均質なウイスカーであった。
チタン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡
(SEM)により観察した所、繊維長12μm、繊維径0.3μ
mの均質なウイスカーであった。
実施例 4 三チタン酸ナトリウムウイスカー(大塚化学社製、繊
維長15μm、繊維径0.3μm)10g及び水酸化バリウム
(半井化学薬品社製、試薬一級Ba(OH)2・8H2O)10.5
g及び塩化ナトリウム(半井化学薬品社製、試薬一級NaC
l)2gを均質混合したもの10g(Ti/Ba/K=3/2/2モル比)
を直径25mmの円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)
したものを白金ルツボに移し、マッフル炉中、800℃に
2時間加熱、焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別
し、110℃の恒温乾燥器で5時間乾燥した。
維長15μm、繊維径0.3μm)10g及び水酸化バリウム
(半井化学薬品社製、試薬一級Ba(OH)2・8H2O)10.5
g及び塩化ナトリウム(半井化学薬品社製、試薬一級NaC
l)2gを均質混合したもの10g(Ti/Ba/K=3/2/2モル比)
を直径25mmの円柱金型に充填し、加圧成型(20kg/cm2)
したものを白金ルツボに移し、マッフル炉中、800℃に
2時間加熱、焼成後、沸水中で湿式解繊したものを別
し、110℃の恒温乾燥器で5時間乾燥した。
得られた生成物は、3.4gであり、X線回折の結果はチ
タン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡(SE
M)により観察した所、繊維長14.5μm、繊維径0.5μm
の均質なウイスカーであった。
タン酸バリウムのみであり、この試料を電子顕微鏡(SE
M)により観察した所、繊維長14.5μm、繊維径0.5μm
の均質なウイスカーであった。
実施例 5 三チタン酸ナトリウムウイスカー(大塚化学社製、繊
維長15μm、繊維径0.34μm)の1%水分散液に5規定
の塩酸を投入してpH1以下に調整して5時間撹拌し、一
夜放置後、別、水洗、エタノール洗浄後、乾燥して水
和チタニアウイスカーを得た。
維長15μm、繊維径0.34μm)の1%水分散液に5規定
の塩酸を投入してpH1以下に調整して5時間撹拌し、一
夜放置後、別、水洗、エタノール洗浄後、乾燥して水
和チタニアウイスカーを得た。
三チタン酸ナトリウムウイスカーの代りに上記で得ら
れた水和チタニアウイスカー8.6gを用いる以外は、実施
例4と同様にして、繊維長14.5μm、繊維径0.8μmの
チタン酸バリウムウイスカー0.6gを得た。
れた水和チタニアウイスカー8.6gを用いる以外は、実施
例4と同様にして、繊維長14.5μm、繊維径0.8μmの
チタン酸バリウムウイスカー0.6gを得た。
このものはX線回折でも、チタン酸バリウムウイスカ
ーと一致する回折図が得られた。
ーと一致する回折図が得られた。
実施例 6 三チタン酸ナトリウム43g、塩化マグネシウム(半井
化学薬品社製、試薬一級MgCl2)41g及び塩化カリウム26
gの均質混合物(Ti/Mg/K=1/1/0.8モル比)を、実施例
4と同様に処理して、繊維長16μm、繊維径0.4μmの
チタン酸マグネシウムウイスカーを得た。
化学薬品社製、試薬一級MgCl2)41g及び塩化カリウム26
gの均質混合物(Ti/Mg/K=1/1/0.8モル比)を、実施例
4と同様に処理して、繊維長16μm、繊維径0.4μmの
チタン酸マグネシウムウイスカーを得た。
このものはX線回折でもチタン酸マグネシウムと一致
する回折図が得られた。
する回折図が得られた。
実施例 7 水和チタニアウイスカー10.7g、塩化ストロンチウム
(半井化学薬品社製、試薬一級SrCl2・6H2O)21.3g及び
塩化ナトリウム4.7gの均質混合物(Ti/Sr/K=1/1/1モル
比)を、実施例4と同様に処理して、繊維長14μm、繊
維径0.6μmの均質なチタン酸ストロンチウムウイスカ
ーを得た。
(半井化学薬品社製、試薬一級SrCl2・6H2O)21.3g及び
塩化ナトリウム4.7gの均質混合物(Ti/Sr/K=1/1/1モル
比)を、実施例4と同様に処理して、繊維長14μm、繊
維径0.6μmの均質なチタン酸ストロンチウムウイスカ
ーを得た。
このものはX線回折でもチタン酸ストロンチウムと一
致する回折図が得られた。
致する回折図が得られた。
実施例 8 四チタン酸カリウム粉末(大塚化学社製、ティスモ−
Lの粉末、粒子径最長4μm)10.3g、塩化カルシウム
(半井化学薬品社製、試薬一級CaCl2・2H2O)14.7g及び
塩化ナトリウム11.7gの均質混合物(Ti/Ca/K=1/1/2モ
ル比)を、実施例4と同様に処理して、繊維長10μm、
繊維径0.5μmのチタン酸カルシウムウイスカーを得
た。
Lの粉末、粒子径最長4μm)10.3g、塩化カルシウム
(半井化学薬品社製、試薬一級CaCl2・2H2O)14.7g及び
塩化ナトリウム11.7gの均質混合物(Ti/Ca/K=1/1/2モ
ル比)を、実施例4と同様に処理して、繊維長10μm、
繊維径0.5μmのチタン酸カルシウムウイスカーを得
た。
このものはX線回折でもチタン酸カルシウムと一致す
る回折図が得られた。
る回折図が得られた。
実施例 9 五チタン酸ナトリウム(Na2O・5TiO2)10.3g、水酸化
バリウム(半井化学薬品社製、試薬一級Ba(OH)2・8H
2O)17.9g及び塩化カリウム4gの均質混合物(Ti/Ba/K=
2/1/1モル比)2gを用いて、実施例4と同様に処理し
て、繊維長7μm、繊維径0.3μmのチタン酸バリウム
ウイスカーを得た。
バリウム(半井化学薬品社製、試薬一級Ba(OH)2・8H
2O)17.9g及び塩化カリウム4gの均質混合物(Ti/Ba/K=
2/1/1モル比)2gを用いて、実施例4と同様に処理し
て、繊維長7μm、繊維径0.3μmのチタン酸バリウム
ウイスカーを得た。
このものはX線回折でもチタン酸バリウムと一致する
回折図が得られた。
回折図が得られた。
第1図は本発明実施例1で得られたチタン酸バリウムウ
イスカーのX線回折図であり、第2図は同ウイスカーの
繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
イスカーのX線回折図であり、第2図は同ウイスカーの
繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 稔 大阪府大阪市東区豊後町10番地 大塚化 学株式会社内 (72)発明者 森本 琢郎 京都府京都市伏見区桃山町養斎5―16 (56)参考文献 特開 昭55−113623(JP,A) 特開 昭62−21799(JP,A) 特開 昭57−183324(JP,A)
Claims (7)
- 【請求項1】チタン源化合物と加熱により二価イオンの
金属酸化物となる化合物及び/又は該金属のハロゲン化
物との混合物を、フラックスの存在下に常圧非水条件下
で加熱反応させることにより、形状異方性が高く且つ結
晶化度の高い一般式 xMO・TiO2 (但し、Mは二価イオンの金属元素を示し、xは0<x
≦1の実数を示す) で表わされるチタン酸金属塩ウイスカーを得ることを特
徴とするチタン酸金属塩ウイスカーの製造法。 - 【請求項2】チタン源化合物が、一般式 aM2O・TiO2・bH2O (但しaは0から1以下の正の実数、bは0〜8の実数
及びMはアルカリ金属を示す) で表わされる化合物である請求項記載の方法。 - 【請求項3】加熱により二価イオンの金属酸化物となる
化合物が、金属水酸化物である請求項記載の方法。 - 【請求項4】金属ハロゲン化物が、金属塩化物である請
求項記載の方法。 - 【請求項5】加熱反応条件が、600〜900℃程度である請
求項記載の方法。 - 【請求項6】MがBa、Ca、Sr、Mg、Zn、Pb、Co、Ni、B
e、Cd及びZrからなる群から選ばれる金属である請求項
記載の方法。 - 【請求項7】形状異方性が高く且つ結晶化度の高い一般
式 1/4MO・TiO2 (但し、Mは前記に同じ) で表わされるチタン酸金属塩ウイスカー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63321612A JP2639989B2 (ja) | 1988-12-19 | 1988-12-19 | チタン酸金属塩ウイスカー及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63321612A JP2639989B2 (ja) | 1988-12-19 | 1988-12-19 | チタン酸金属塩ウイスカー及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02164800A JPH02164800A (ja) | 1990-06-25 |
JP2639989B2 true JP2639989B2 (ja) | 1997-08-13 |
Family
ID=18134469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63321612A Expired - Fee Related JP2639989B2 (ja) | 1988-12-19 | 1988-12-19 | チタン酸金属塩ウイスカー及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2639989B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3393276B2 (ja) * | 1995-06-14 | 2003-04-07 | 株式会社クボタ | 複合チタン化合物粉末およびその製造方法 |
WO2022059367A1 (ja) | 2020-09-18 | 2022-03-24 | 三井金属鉱業株式会社 | チタン酸水溶液 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55113623A (en) * | 1979-02-26 | 1980-09-02 | Kyushu Refract Co Ltd | Fibrous titanic acid metal salt and manufacture thereof |
JPS57183324A (en) * | 1981-05-07 | 1982-11-11 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Preparation of calcium titanate |
JPS6221799A (ja) * | 1985-07-19 | 1987-01-30 | Tohoku Kaihatsu Kk | チタン酸金属繊維状物の製造法 |
-
1988
- 1988-12-19 JP JP63321612A patent/JP2639989B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02164800A (ja) | 1990-06-25 |
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