JP2627955B2 - 繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の製造法 - Google Patents

繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ファインセラミックス原料、プラスチック
スの強化材、電子・電子材料として有用でかつ新規な繊
維状チタン酸アルカリ土類金属塩の製造法に関する。
従来の技術 チタン酸アルカリ土類金属塩は、セラミックスの原
料、誘電体原料として広く利用されているが、これらの
もののほとんどが粉体であり、専ら焼結して使用されて
いることが多い。
しかしながら粉体ゆえ以下に示すような欠点があっ
た。
高性能の焼結体を得るには、粉体でも微粒子による
最密充填が有効な手段であるが、チタン酸アルカリ土類
金属塩の微粒子を得るためには高度の加工合成技術が必
要であるとともに、得られる焼結体は原料粉体が微細で
あればあるほど粒界(粒子同志の接触点)が増加し、粉
体同志の接触不良による欠陥が生じ、粒界の制御には高
度の技術が必要である。
チタン酸アルカリ土類金属塩は一般に硬く、その焼
結体を後加工(切削、表面研磨など)をするのが難し
く、焼結前に所望の形状に成形する必要があり、且つ得
られた焼結体は粉体を焼結することからくる特有の脆さ
があり、そのことが更に後加工性を困難にもしている。
近年に至り、ニーズ多様化に伴ない、これらのチタン
酸アルカリ土類金属塩について、形状異方性による新し
い性能、用途の探索がはじめられ、繊維形状を示すチタ
ン酸アルカリ土類金属塩の開発が望まれ、水熱合成等高
温特殊反応で繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の合成
が検討されているが、これら公知の方法は、反応条件の
選定に高度の熟練を要するとともに特殊な装置を必要と
するため、産業上の利用価値は認められなかった。
発明が解決しようとする問題点 チタン酸アルカリ土類金属塩は、一般式 MO・nTiO2(式中、Mはアルカリ土類金属、nは1〜10
の実数)で示されるM/Tiの元素比が1以上の異性体が知
られている。
産業上、最も良く知られ、かつ利用されているものは
n=1のチタン酸アルカリ土類金属塩であり、n=1の
元素比の繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩は公知の製
造法で得ることができない。
本発明者はチタン酸化合物について永年研究を行な
い、各種の新規チタン酸化合物、製造法およびその用途
について発表しており、チタン酸アルカリ土類化合物に
ついてもチタン酸物質とアルカリ土類金属塩酸塩の混合
物から直接繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩を得るの
に有効な製造法について特許出願中である。
しかしながら、上記の本発明者の製造法においてもn
>1の化合物が副生しやすく、n=1の純度の高い繊維
状チタン酸アルカリ土類金属を製造するためには、反応
条件を厳しく抑制する必要があった。
問題点を解決するための手段 本発明者は、チタン酸化合物の反応特性について鋭意
研究の結果本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、繊維状チタニア化合物の表面に、アルカリ土類金属
と炭酸イオンの反応によるアルカリ土類金属の炭酸塩を
析出沈着させ、500〜1300℃で加熱処理することを特徴
とする繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の製造法に関
する。
本発明の繊維状チタニア化合物とは、形状特性として
は、繊維長と繊維径の比が少なくとも10である繊維形状
を示し、一般式 TiO2・mH2O(式中mは、0m<1.0)で示されるもの
で、繊維状チタン酸アルカリ金属塩の脱アルカリ金属反
応により容易に得られる。本発明においては特にチタニ
ア水和物繊維が好ましい原料である。
本発明の炭酸塩とは、炭酸塩、重炭酸塩、炭酸水酸化
化合物も包含するが炭酸塩が最も好ましい。
また本発明でアルカリ土類金属とはBe、Mg、Ca、Sr、
Ba、Ra群から選ばれるが産業利用性の観点から、Mg、C
a、Si及びBaが特に重要である。これら炭酸塩即ちMgC
O3、CaCO3、SiCO3、BaCO3及びこれらの水和物などの一
種又は二種以上の混合物あるいは複塩として利用できる
が、均質な目的物を得るためには、単独の炭酸塩を用い
るのがよく、他方繊維状チタン酸土類金属塩の電子特性
の改善等ドープ金属が必要な場合は、異種のアルカリ土
類金属及び/又は他の金属の炭酸塩を通常利用される範
囲で併用できるが、その範囲は一般に主成分の炭酸塩の
0.001重量%〜30重量%(以下は単に%と記述する)程
度である。
本発明において、溶液反応により、アルカリ土類金属
の炭酸塩を繊維状チタニア化合物の表面に沈着させる方
法とは、繊維状チタニア化合物の分散溶液にアルカリ土
類金属化合物の溶液と炭酸イオン溶液を撹拌しながら、
添加することで行う。アルカリ土類金属塩の溶液として
は水系溶液、有機溶媒系溶液のいずれでも良いが、経済
性、安全性、環境汚染などの観点から水系溶液が好まし
い。アルカリ土類金属化合物としては、ハロゲン化水素
酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩及び水酸化物等を代表的
なものとして例示できる。これらアルカリ土類金属化合
物の一種又は二種以上の混合物として利用できる。尚、
入手しやすさ、反応の容易さなどの点から、ハロゲン化
水素酸塩、特に塩酸塩と硝酸塩が好ましく、MgCl2、CaC
l2、SrCl2、BaCl2、MgNO3、CaNO3、SrNO3、BaNO3及びこ
れらの水和物等が例示される。尚、有機溶媒系溶液中で
反応させる場合は、アルカリ土類金属のアルコキシドな
どがあるが水系溶液に比し、反応条件の設定が複雑であ
ること、原料価格が高いなど難点が多い。
本発明でいう炭酸イオンとは、炭酸アンモニウム、炭
酸ガス、炭酸カルバミン酸水素アンモニウム、重炭酸ア
ンモニウム等を代表するものとして例示でき、これらの
一種又は二種以上の混合物で利用でき、炭酸ガス以外は
一般に水溶液として供給される。尚、本発明において
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム
等のアルカリ金属の炭酸塩も使用できるが、これらアル
カリ金属の炭酸塩等は反応生成物中にアルカリ金属イオ
ンが残留混合しやすく、高純度の繊維状チタン酸アルカ
リ土類金属塩が得にくく、最も好ましいものとしては炭
酸アンモニウムをあげることができる。
本発明の溶液反応は種々の方法で行うことができる
が、最も工業的に有利な方法としてはアルカリ土類金属
化合物の水溶液に繊維状チタニア化合物を分散懸濁させ
たものに、撹拌下で炭酸イオンを含む溶液を滴下し、該
繊維状チタニア化合物の表面に、アルカリ土類金属の炭
酸塩を沈着させた後、別、水洗、乾燥することにより
簡単に行うことができ、特に有利な点は連続合成装置で
連続的に反応を進めることが可能な点で、従来の金属置
換反応等バッチシステムによる生産方式に比し、多量合
成が簡単に行える。尚、これらの反応の場合、アンモニ
ア水等によりpH調整や加温等を行っても良い。
本発明に係るその他の反応方法としては繊維状チタ
ニア化合物の分散溶液にアルカリ土類金属化合物の溶液
及び炭酸イオンを含む溶液又は炭酸ガスを同時に添加す
る方法炭酸イオンを含む溶液に繊維状チタニア化合物
を分散させたものに、アルカリ土類金属化合物の溶液を
添加する方法、及びこれらの組合せ等任意の方法が可能
である。
本発明において、繊維状チタニア化合物の表面に沈着
させる炭酸塩の割合は、前述の一般式MO・nTiO2(前と
同じ)で示される繊維状チタン酸アルカリ土類金属にお
いてn=1のものを得るためにはM/Ti1(元素比)と
なるよう繊維状チタニア化合物の表面にアルカリ土類金
属の炭酸塩を沈着させれば良い。
本発明では上述した方法で得られた繊維状チタニア化
合物の表面に溶液反応によりアルカリ土類金属の炭酸塩
を沈着させたものを500℃〜1300℃の温度範囲で電気
炉、ガス燃焼炉、高周波炉等の通常の加熱炉で加熱処理
することにより繊維状チタン酸アルカリ土類金属が得ら
れる。この時の反応機構は明らかではないが、非晶質の
繊維状チタニア化合物を原料として用いた場合、X線回
折及び赤外線吸収スペクトル分析から炭酸塩のピークの
消失につれ、チタン酸アルカリ土類金属塩の生成が確認
されることから、炭酸塩の分解に伴ない、非晶質の繊維
状チタニア化合物が結晶化し、この時、アルカリ土類金
属が繊維状チタニア化合物中に取りこまれ、拡散し、チ
タン酸アルカリ土類金属塩の結晶に変化するものと考え
られる。
更に本発明における上述の加熱処理温度条件は、アル
カリ土類金属の種類、目的物質により特定できないが、
一般に500℃以下では炭酸塩の分解が不充分であり、逆
に高すぎると繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の生成
反応が急激に進行するためか、繊維形状の切断、粉粒体
の生成、更には複合化合物の生成等の現象が認められる
ので、500℃〜1300℃の温度範囲、好ましくは700℃〜13
00℃の温度範囲である。また加熱処理時間は30分間〜4
時間、通常1〜2時間で反応は完結する。
このようにして得られた繊維状チタン酸アルカリ土類
金属塩は加熱処理品そのままでも利用できるが、用途に
より、水洗、酸洗、分級、解繊などを行う。更には各種
表面処理剤で表面処理して使用することもできる。特に
本発明の繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩と高分子材
料との複合化により、成形体、フィルム、塗料、接着
剤、繊維素材等に利用できるとともに、他のセラミック
ス材料との複合化により、繊維強化セラミックスとして
強度の優れた機能性複合材料等が得られる。
実 施 例 以下実施例をあげ、本発明の内容を具体的に詳述す
る。
実施例1 繊維状チタニア水和物(TiO2・1/2H2O、平均繊維長15
μ、平均繊維径0.2μ)10gを10wt%の塩化バリウム水溶
液233g中に均質分散させたものに、撹拌下、室温で20wt
%の炭酸アンモニウム70gを30分を要して滴下後更に30
分間撹拌を続けたのち別、水洗、乾燥することによ
り、白色の繊維状物質32gを得た。
このものの、X線及び赤外吸収スペクトル(IRと略
す)及び電子顕微鏡観察から、原料チタニア水和物の繊
維形状を保持し、その表面に炭酸バリウムが均質に沈
着、BaCO3/TiO2=1/1(モル比)の組成を示すものであ
った。
上述方法で得られたもの10gを磁性ルツボに移し、マ
ッフル炉で900℃、2時間熱処理することにより、8.1g
の白色の繊維状物質を得た。このもののIR分析で炭酸塩
の吸収は完全に消失、X線分析でも、BaO・TiO2以外の
回折は認められず、更に、SEMでも原料繊維形状が保持
されていることが確認され、99%以上の収率でBaO・TiO
2が合成できた。
第1図は得られた繊維状チタン酸バリウムのX線回折
チャートであり、第3図は同SEM写真である。
比較例1 炭酸バリウム25gを乳鉢で粉砕した粉末に実施例1で
用いた繊維状チタニア水和物10gを乾式で均質混合した
ものを実施例1と同法、磁性ルツボに10g移し、900℃、
2時間焼成することにより白色粉末8.2gを得た。
このもののIR分析では、炭酸塩は消失していたが、X
線分析ではBaO,TiO2(ルチル)、BaO・TiO2、BaO・3TiO
2等雑多な組成の集合体であり、SEM観察でも原料繊維形
状が一部破断、損傷したものや、微細粉末の混合が多数
認められた。
比較例2 実施例1において、炭酸アンモニウムを用いない以外
同法で行い、別、乾燥したところ白色の繊維状物質9.
9gを得た。このものの全量を実施例1と同法で900℃、
2時間焼成することにより白色の繊維物質8.8gを得た
が、X線分析により、TiO2(ルチル)であり、SEM観察
によると原料繊維の一部損傷が認められた。
比較例3 実施例1において炭酸アンモニウムを20%アンモニア
水22gに変えた以外同法で行ったところ、別、乾燥時
の収量は10.2gであり、このものを全量900℃、2時間焼
成したものの収量は8.9g、で生成物の性質は、比較例同
様X線により、TiO2(ルチル)の性質を示し、SEM結果
も原料繊維の一部損傷が認められた。
実施例2 実施例1において塩化バリウム水溶液を10%の塩化カ
ルシウム水溶液124gに変えた以外、同法で行い、別、
水洗乾燥することにより白色の繊維状物質22gを得た。
このものは、X線、IR、SEM観察から、水和チタニア
の表面にCaCO3が均質に沈着したもので、CaCO3/TiO2=1
/1の組成を示すものであった。
このものを実施例1と同様10g分取し900℃で2時間焼
成することにより、白色の繊維状物質7.2gを得た。この
ものはX線、IR、SEM観察により、原料水和チタニアの
形状が保持され、ほぼ100%の収率でCaO・TiO2が合成で
きた。第2図は得られた繊維状チタン酸カルシウムのX
線回折チャートであり、第3図は同SEM写真である。
実施例3 実施例1において塩化バリウム水溶液を10%の塩化マ
グネシウム水溶液107gに変えた以外、同法で行い、
別、水洗、乾燥することにより白色の繊維状物質17.5g
を得た。
このものは、X線、IR、SEM観察から、水和チタニア
の表面にMgCO3が均質に沈着したもので、MgCO3/TiO2=1
/1の組成を示すものであった。
このものを実施例1と同様10g分取し、900℃で2時間
焼成することにより、白色の繊維状物質7.6gを得た。
このものはX線、IR、SEM観察により、原料水和チタ
ニアの形状が保持され、ほぼ99%以上の収率でMgO・TiO
2が合成できた。
実施例4 実施例1において塩化バリウム水溶液を10%の塩化ス
トロンチウム水溶液177gに変えた以外、同法で行い、
別、水洗、乾燥することにより白色の繊維状物質26.5g
を得た。
このものは、X線、IR、SEM観察から、水和チタニア
の表面にSrCO3が均質に沈着したもので、SrCO3/TiO2=1
/1の組成を示すものであった。
このものを実施例1と同様10g分取し、900℃で2時間
焼成することにより、白色の繊維状物質8.1gを得た。
このものはX線、IR、SEM観察により、原料水和チタ
ニアの形状が保持され、ほぼ100%以上の収率でSrO・Ti
O2が合成できた。
実施例5〜11 実施例1において塩化バリウム水溶液を種々の水溶液
に変え、以下実施例1と同法で行った結果を第1表に示
した。
比較例5〜11 実施例5〜11において炭酸アンモニウムを用いない以
外同法で行ったそれぞれの比較例5〜11において、焼成
物の収量はいずれも原料チタニア水和物の使用量(10
g)とほとんどかわらず9.8〜9.9gの範囲であり、X線分
析でもTiO2(ルチル)以外の成分は検出されなかった。
実施例13 1)容量2の撹拌器付き混合器(I)に10%塩化バリ
ウム水溶液1165gと実施例1の繊維状チタニア水和物50g
を投入、均質分散させたものを少量のアンモニウ水でpH
8に調整後、撹拌器を付した内容50mlの反応槽(II)に1
2g/minの流量で定量ポンプで定量供給すると同時に該反
応槽(I)の20%炭酸アンモニウム水溶液を3.5g/minの
流量で定量ポンプで定量供給を行い均質混合させた。
2)主混合槽500ml、オーバーフロー槽容量200mlの主混
合槽に撹拌器を付し、浴温を50℃に維持できる加熱装置
を付した熟成槽(III)を設置し、反応槽(II)内の反
応液を15/16g/minの流量で定量ポンプで主混合槽に定量
供給後オーバーフロー槽に、過剰量の反応液を連続的
に、オーバーフローにより流出させ、オーバーフロー槽
にて反応液を回収、オーバーフロー槽内の反応液を適
時、連続遠心脱水、洗浄、乾燥させることにより、白色
の繊維状物質が1.6g/minの割合で合成された。このもの
は、分析の結果、実施例1で得られたものと同じ性質の
もので、BaCO3/TiO2=1/1の組成を示した。
上記生成物を実施例1と同法で900℃、2時間焼成し
たものは、実施例1と同じ、組成BaO・TiO2からなる繊
維状のチタン酸バリウムであった。
尚、本法では、適時混合器(I)に予備槽で調整した
水和チタニアの塩化バリウム水分散液を追加することに
より、効率よく連続生成でき、スケールアップも容易で
ある。
発明の効果 1)本発明の製造法によれば、従来の金属置換法、直接
合成法に比し簡便でかつ安価に繊維状チタン酸アルカリ
土類金属塩が製造でき、工程管理も容易であり、更には
連続合成法をも可能にした、極めて産業利用性の高いも
のである。
2)本発明の製造法で得られる繊維状チタン酸アルカリ
土類金属塩は、その繊維形状上の特徴から、一定の方向
へ配列することが可能であり、その結果異方性の優れた
機能が発揮できる。また、複合材料用強化剤として使用
することができる。
3)本発明の製造法では、繊維状チタニア化合物の繊維
形状の切損を伴うような加工工程が含まれていないの
で、原料として用いる繊維状チタニア化合物の繊維形状
を分級操作等を調整することにより、繊維形状の整った
所望の繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩を製造するこ
とができる。また品質管理もきわめて容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られた繊維状チタン酸バリウム
のX線回折チャートであり、第2図は実施例2で得られ
た繊維状チタン酸カルシウムのX線回折チャートであ
る。第3図は実施例1で得られた繊維状チタン酸バリウ
ムの繊維の形状を示すSEM写真であり、第4図は実施例
2で得られた繊維状チタン酸カルシウムの繊維の形状を
示すSEM写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西内 紀八郎 徳島県徳島市川内町加賀須野463番地 大塚化学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 晴山 幸哉 徳島県徳島市川内町加賀須野463番地 大塚化学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 安喜 稔 徳島県徳島市川内町加賀須野463番地 大塚化学株式会社徳島研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−260822(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維状チタニア化合物の表面に、アルカリ
    土類金属と炭酸イオンの反応によるアルカリ土類金属の
    炭酸塩を析出沈着させ、500〜1300℃で加熱処理するこ
    とを特徴とする繊維状チタン酸アルカリ土類金属塩の製
    造法。
  2. 【請求項2】アルカリ土類金属化合物が有機酸塩、硝酸
    塩、ハロゲン化水素酸塩又は水酸化物である請求項記
    載の方法。
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