JPH06135720A - 針状チタン酸バリウム粉末の製造方法 - Google Patents

針状チタン酸バリウム粉末の製造方法

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JPH06135720A
JPH06135720A JP28727992A JP28727992A JPH06135720A JP H06135720 A JPH06135720 A JP H06135720A JP 28727992 A JP28727992 A JP 28727992A JP 28727992 A JP28727992 A JP 28727992A JP H06135720 A JPH06135720 A JP H06135720A
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JP
Japan
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barium titanate
titanate powder
potassium
powder
barium
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JP28727992A
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English (en)
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Kazumi Okabe
参省 岡部
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G23/00Compounds of titanium
    • C01G23/003Titanates
    • C01G23/006Alkaline earth titanates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01PINDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
    • C01P2004/00Particle morphology
    • C01P2004/10Particle morphology extending in one dimension, e.g. needle-like

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  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組成が均一で活性の高い針状チタン酸バリウ
ム粉末を容易に製造することができるようにする。 【構成】 一般式:K2O・nTiO2(n=2及び/又は4)
で示される組成を有するチタン酸カリウム繊維を水又は
酸で脱カリウム処理した後、得られた生成物を水酸化バ
リウムと80〜95℃の温度で液相反応させることによ
り針状チタン酸バリウム粉末を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチタン酸バリウム粉末、
特に、電子部品用セラミックス原料粉末として有用な針
状チタン酸バリウム粉末の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりチタン酸バリウム粉末の製造方
法としては、炭酸バリウムと酸化チタンを原料とし、こ
れらの混合粉末を1300℃前後の高温で仮焼した後、
粉砕する乾式法が一般に採用されている。しかしなが
ら、この方法では、原料粉末を機械的手段により混合粉
砕しているため、分子レベルで均一に分散させることが
不可能であり、従って、ミクロ的に均一な粉末が得られ
ないばかりでなく、製造過程での凝集や粒成長のため微
細な粉末を得ることが不可能であった。
【0003】これらの問題を解決する手段として、液相
反応を利用した湿式法が種々提案されている。例えば、
(イ)ジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサ
イエテイ、46、p359〜365(1963)にて、チ
タン化合物及びバリウム化合物を蓚酸塩と反応させてバ
リウムチタニルオキサレートを生成させ、これを700
℃以上の高温で焙焼してチタン酸バリウムを製造する方
法が、(ロ)ジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック
・ソサイエテイ、52、p523〜526(1966)に
は、チタンおよびバリウムのアルコキシドを加水分解し
てチタン酸バリウムを製造する方法が、さらに(ハ)高知
大学水熱化学実験所報告、第2巻、15号(1978)に
は、TiO2・nH2OとBa(OH)2・8H2Oを原料とし
て用い、これらを混合してBaとTiのモル比1.2で含
むスラリーを調製し、オートクレーブ中110〜130
℃で水熱処理することによりチタン酸バリウムを製造す
る方法がそれぞれ提案されている他、(ニ)チタンとバリ
ウムのイオンを含有する溶液に沈澱剤を加えて反応さ
せ、生成した沈澱物若しくは共沈体を濾別した後、洗浄
脱水を反復して不要なイオンを除去し、これを乾燥後、
焙焼する方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の湿式法では、微細なチタン酸バリウム粉末を製造する
ことは可能であるが、乾式法と同じく、針状のチタン酸
バリウム粉末を製造することは不可能であった。しか
も、(イ)や(ニ)の方法では、高温で焙焼しなければなら
ないため、生成したチタン酸バリウムの表面活性が失わ
れ、これを原料粉末として用いて電子部品、例えば、セ
ラミックコンデンサを製造する場合、焙焼温度よりも高
い温度で焼成しなければならないという問題もある。ま
た、蓚酸塩やアルコキシドを用いる(イ)や(ロ)の方法
は、原料の蓚酸塩やアルコキシドが高価であるため、工
業的には不適当であった。
【0005】従って、本発明は、組成が均一で活性の高
く、かつ、誘電特性を向上させるため結晶軸の一方向に
配向させ得る針状のチタン酸バリウム粉末を容易に製造
することができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、一般式:K2O・nTiO2(n=
2及び/又は4)で示される組成を有するチタン酸カリ
ウム繊維を水又は酸で脱カリウム処理した後、得られた
生成物を水酸化バリウムと80〜95℃の温度で液相反
応させることにより針状チタン酸バリウム粉末を得るよ
うにしたものである。
【0007】
【作用】チタン酸カリウムは、一般式:K2O・nTiO
2(n=1〜8)で示される組成を有するが、これらのうち
n=2及び4のチタン酸カリウムはイオン交換機能を有
するため、これらを水又は酸で処理すると、分子中のカ
リウムと水素との置換反応が簡単に生じ、カリウムイオ
ンが除去される。カリウムイオンが除去されたものは、
アモルファス状水和型酸化チタンであって、もとのチタ
ン酸カリウムのアスペクト比を維持した繊維状の形態を
維持しており、これを水酸化バリウム水溶液に添加して
80〜95℃の温度で反応させると、水素イオンとバリ
ウムイオンとのイオン交換反応により、針状チタン酸バ
リウム粉末が生じる。
【0008】なお、前記一般式中n=3のものは、n=4
のチタン酸カリウムと構造的に類似しているが繊維状の
形態を取りがたく、他方、n=6及び8のチタン酸カリ
ウムは構造的には繊維状の形態を示すが、構造内のカリ
ウムが安定で酸処理しても溶出させて除去することが不
可能であるため、出発原料として使用できない。また、
水酸化バリウムとの液相反応は、80〜95℃の温度で
行うのが好適である。その理由は、液相反応温度が80
℃未満では、結晶性の針状のチタン酸バリウムが得られ
なくなり、80℃以上になると結晶性の生成物を生じ、
反応温度が高くなる程、結晶性が向上する傾向を示す。
しかし、反応温度が95℃を越えると、その反応に圧力
容器が必要となり、コストが高くなるからである。
【0009】
【実施例1】40〜50℃に加温した3N−HNO3
液中にK2O・2TiO2を添加し、1時間撹拌しながら
+とH+の交換を行い、そのイオン交換操作後、処理液
を除去し、純粋で洗浄する。次いで、新たに3N−HN
3溶液を加えて更にイオン交換操作を2回繰り返し、
+とH+の交換を完全に行ない、生成した繊維状水和型
酸化チタンを純水で洗浄してカリウムイオンを完全に除
去する。これとは別に、水酸化バリウム8水和物63.
092gを沸騰純水1000mlに溶解した溶液に、脱カ
リウム処理した繊維状水和型酸化チタンを添加し、大気
中の炭酸ガスの影響を防止するため窒素ガス雰囲気中、
液温を85℃に保持しながら3時間反応させる。反応終
了後、濾過、脱水、洗浄し、熱風乾燥器を用いて120
℃で乾燥して針状チタン酸バリウム粉末を得た。
【0010】得られた針状チタン酸バリウム粉末のX線
回折分析を行ったところ、チタン酸バリウムであること
が確認された。その結果を図1に示す。また、この粉末
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、本発明方法によ
り製造されたチタン酸バリウム粉末は針状の形態を有し
ていた。得られた針状のチタン酸バリウム粉末のアスペ
クト比を測定したところ、出発物質であるK2O・2Ti
2のアスペクト比とほぼ一致した値を示した。
【0011】
【実施例2】原料としてK2O・4TiO2の組成を有す
るチタン酸カリウム繊維20.685gを3N硝酸500
mlで3時間脱カリウム処理した後、純水で洗浄してカリ
ウムイオンを完全に除去し繊維状水和型酸化チタンを得
る。この繊維状水和型酸化チタンを実施例1と同様に処
理して粉末を得る。得られた粉末はX線回折分析により
チタン酸バリウムであることが確認された。また、走査
型電子顕微鏡でマクロ組織を観察したところ、実施例1
のものと同様、針状の形態であった。更に、実施例1と
同様に、得られた針状のチタン酸バリウム粉末のアスペ
クト比を測定したところ、出発物質であるK2O・4Ti
2のアスペクト比とほぼ一致した値を示した。
【0012】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、イオン交換機能のあるチタン酸カリウム繊維
を水又は酸で処理し、そのカリウムイオンを水素イオン
とのイオン交換により完全に除去した後、水酸化バリウ
ムと反応させるようにしたので、簡単な操作で容易に針
状チタン酸バリウム粉末を製造することができる。しか
も、反応温度が80〜95℃と極めて低く、乾燥温度も
水分を除去するに十分なだけの温度で良いので、表面活
性の高いチタン酸バリウム粉末を得ることができるとい
う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法により製造された針状チタン酸バ
リウム粉末のX線回折パターンを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式:K2O・nTiO2(n=2及び/又
    は4)で示される組成を有するチタン酸カリウム繊維を
    水又は酸で脱カリウム処理した後、得られた生成物を水
    酸化バリウムと液相反応させることを特徴とする針状チ
    タン酸バリウム粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 水酸化バリウムとの液相反応を80〜9
    5℃で行う請求項1に記載の方法。
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