JP2639726B2 - 水溶性食物繊維およびその製造法 - Google Patents

水溶性食物繊維およびその製造法

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    • A23L33/20Reducing nutritive value; Dietetic products with reduced nutritive value
    • A23L33/21Addition of substantially indigestible substances, e.g. dietary fibres

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水に易溶性であって、人が摂取したとき
に、カルシウムなどの有用ミネラルの吸収を阻害せず、
また過量の摂取により下痢を誘発することがない水溶性
食物繊維およびその製造法に関する。
本発明の水溶性食物繊維は、食品および飲料の添加物
として利用することができ、食品の一般的な製造および
加工、ならびに飲料の一般的な製造および加工に利用す
ることができる。
〔従来技術〕
近年高度に精製された食品の摂取増加による繊維成分
の摂取の低下と、排便回数の減少、糞便の消化管通過速
度の変化、腸内菌叢の変化、便秘、大腸癌、高血圧、糖
尿病等疾病の増加との関係が示唆されており、食物繊維
の摂取量の増加が望まれている。コンニャク粉は日本お
よび中国等において栽培されているサトイモ科植物であ
るコンニャクイモの塊茎を粉砕、乾燥して得られるもの
であり、伝統的食品であるコンニャクの製造原料として
市販されている。このコンニャク粉は難消化性〔左右田
徳郎監修、江上不二夫編集、「多糖類化学」第280頁、1
955年、共立出版(株)〕であると共に水溶性多糖類で
あるグルコマンナンを約80%(重量。以下同じ)濃度で
含有するため水溶性食物繊維又は天然低カロリーの食品
原料として使用されている。すなわち、このコンニャク
粉を人が摂取した場合には食物繊維は小腸においては消
化されずに大腸に到達し、食餌または胆汁に由来するコ
レステロールを吸着して排泄されることによる血中コレ
ステロールの低下作用を示すほか整腸およびビフィズス
菌生育促進活性を発現すること〔桐山ら、ジャーナル・
オブ・ニュートリション(J.Nutr.)、第97巻、第382
頁、(1968年)、水谷ら、「腸内フローラと栄養」第89
頁(1983年)学会出版センター〕、食物繊維は水溶液中
では膨潤して数百倍の水を保水するために、これを摂取
した場合に満腹感を与え、更には胃内滞留時間が長い反
面、腸管を迅速に通過する事実から肥満防止のための天
然低カロリー食品原料として有用であること(印南ら、
「食物繊維」第73頁および第76頁、1982年、第一出版)
が報告され、またコンニャク粉末を酵素または酸によっ
て加水分解して得られた2糖類ないし6糖類を主体とす
るオリゴ糖がビフィズス菌の生育を促進することが報告
されている(特開昭58−212780号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
コンニャク粉を食品原料として人が摂取した場合には
食物繊維として上記の有益な効果を発現する半面、
(1)加工工程において水溶液が高粘度化してゲル化す
る、(2)異臭を伴う好ましくない風味のために用途お
よび利用形態が制限される、(3)人の栄養上必要なミ
ネラルを吸着する性質があるため他の食品と同時に、ま
たはコンニャク粉を添加した食品を摂取した場合に食品
中のカルシウムを吸着し、このためカルシウムの吸収が
阻害され、生体のカルシウム出納が負になって骨の灰分
の減少をもたらし骨軟化症の原因となる〔奥ら、ジャー
ナル・オブ・ニュートリション(J.Nutr.)、第112巻、
第410頁、1982年〕等の好ましくない特性を有してい
る。また本発明者らの研究によれば上記のコンニャク粉
末の加水分解によって得られた2〜3糖類(平均分子
量:400)を主要成分とするオリゴ糖の20%水溶液におけ
る浸透圧は500mOsm/Kg H2Oに達し、人の体液の浸透圧で
ある285mOsm/Kg H2O(加藤ら、「体液バランスの基礎と
臨床」第19頁、1964年)を超え、かつ消化されずに大量
の水分を保持したまま大腸に到達して下痢の発生の原因
となるために、このようなオリゴ糖の形態では、その投
与量が制限される、ということを避けることができな
い。
本発明者らは、食物繊維について種々研究を続け、そ
の研究においてコンニャク粉を部分的に分解すると、そ
の分解産物の水溶液の浸透圧が低下すること、その分解
産物を摂取しても下痢を発生しないこと、およびその分
解産物を節種しても骨のカルシウム分が減少しないこと
を見出し、これらの知見に基づいて本発明に到達した。
本発明の目的は、コンニャク粉の食物繊維としての機
能を維持したまま、上記の難点を克服し、食品産業に広
く利用することができる食物繊維を提供することにあ
り、詳しくは、人の体液の浸透圧に影響を与えることが
なく、食品加工に広く利用することができる食物繊維を
提供することにある。
本発明の他の目的は、これらの水溶性食物繊維を製造
する方法を提供することにある。
〔問題点を解決する手段〕
本発明は、コンニャク粉に含まれる多糖類の部分分解
物であって、平均分子量が2,000〜15,000のものである
ことを特徴とする水溶性食物繊維である。
本発明のもう一つ発明は、コンニャク粉を水に分散
し、セルラーゼにより分解して、平均分子量が2,000〜1
5,000の水溶性食物繊維を得ることを特徴とする水溶性
食物繊維の製造法である。
まず本発明の水溶性食物繊維の製造法について記述す
る。
本発明の方法に用いるコンニャク粉は市販の精粉、中
粉、荒粉、コンニャク粉から分離したグルコマンナンま
たはアルコールで脱色、脱臭したコンニャク粉等であ
る。本発明の方法に使用する酵素はグルコマンナンを加
水分解するものであり、例えばアスペルギルス・ニガー
(Aspergillus niger)、トリコデルマ・ビリデ(Trich
oderma viride)、ペニシリウム・ノターツム(Penicil
lium notatum)のセルラーゼ(Cellulase)、ストレプ
トマイセス属(Streptomycessp.)、リゾプス・ニベウ
ス(Rhizopus niveus)、バシラス・サーキュランス(B
acillus circulans)、コンニャク塊茎のマンナナーゼ
(Mannanase)等があるが、グルコマンナンの分子内β
−グルコシド結合を加水分解(エンド型)する酵素の中
で、特にアスペルギルス属に属する微生物由来のセルラ
ーゼを用いるのが好ましい。酵素反応のpHおよび反応時
間は、反応生成物の収量および分子量に大きな影響を及
ぼす。即ち市販酵素製剤はエンド型および末端のβ−グ
ルコシド結合を加水分解するエキソ型酵素のエキソ−1,
4−β−D−グルカナーゼ、β−グルコシダーゼ等の混
合物であるため酵素中に含まれるエキソ型の酵素の活性
を低下させる条件下で酵素反応を行なわせ、単糖および
オリゴ糖の遊離を最小にする反応液のpHおよび反応時間
を実験により決定する必要がある。一例を示せば実施例
1〜5のように、40℃で4〜16時間または55℃で4時間
保持する。次いで加熱して酵素を失活させ、上澄液を集
め、そのままもしくはイオン交換樹脂あるいは活性炭に
より、脱塩、脱色、脱臭を行なった後、濃縮し、更に乾
燥し、粉末化することができる。以上の方法により、水
溶性食物繊維を製造することができる。
本発明の水溶性食物繊維は、そのまま直接経口的に摂
取することができる他、種々の食品の特性を変化させる
ことなく添加することができる。例えば冷菓、パン、ゼ
リー等の固形状の食品ばかりでなく牛乳、果汁等の液状
食品にも安定に添加することが可能である。
次に試験例を示して本発明を更に詳述する。
試験例1(浸透圧の試験) (1)試験の試料 実施例1、2および4と同様にして得た水溶性食物繊
維(試験試料)、ならびに平均分子量400のコンニャク
粉酸加水分解物(対照試料)の20%水溶液。
(2)試験の方法 試験試料および対照試料の浸透圧を常法により測定し
た。
(3)試験の結果 第1表に示すとおりであった。
(4)考 察 試験試料(本発明の水溶性食物繊維)の浸透圧は対照
試料および人の体液の浸透圧(285mOsm/Kg H2O)より低
い値であり、本発明の水溶性食物繊維を人が摂取して
も、下痢の原因にならないことがわかる。
試験例2(骨のカルシウムの量に対する影響の試験) (1)試験の試料 第1表に示す実施例1の試料である。
基礎飼料は、常法における標準的な飼料であるが、試
験飼料は、基礎飼料におけるコーンスターチのうちの20
%分を実施例1の本発明の水溶性食物繊維(平均分子
量:15,000)20%分で置換した飼料であり、また対照飼
料は基礎飼料におけるコーンスターチのうちの20%分を
実施例1の原料の市販のコンニャク粉(未処理コンニャ
ク粉)20%分で置換した飼料である。
(2)試験の方法 ウイスター系ラット6匹を1群とする3群の試験動物
群に、第1表に示す成分の試験飼料、基礎飼料および対
照飼料を、8週間給飼した後、各試験動物群のウイスタ
ー系ラットの骨の灰分重量を常法により計測し、各試験
動物群のウイスター系ラットにおける骨の灰分の量
(%)の平均値および標準誤差を常法により算出した。
(3)試験の結果 第2表に示すとおりであった。
第2表によると、試験飼料を給飼した試験動物群のウ
イスター系ラットの骨の灰分の量は、基礎飼料(注、食
物繊維を含まない飼料)を給飼した試験動物群のウイス
ター系ラットの骨の灰分の量とほとんど差がなく、対照
飼料(注、食物繊維を含むが、その食物繊維は本発明の
水溶性食物繊維ではない)を給飼した試験動物群のウイ
スター系ラットの骨の灰分の量は基礎飼料(注、食物繊
維を含まない飼料)を給飼した試験動物群および試験飼
料を給飼した試験動物群のウイスター系ラットの骨の灰
分の量よりも低下している。
骨の灰分の量は、骨のカルシウムの量である。
これらのことから、飼料に対する食物繊維の添加は、
骨のカルシウムの量を低下するが、飼料に対する本発明
の水溶性食物繊維の添加は、骨のカルシウム含量を低下
しないこと、すなわち骨のカルシウムの量に影響を及ぼ
さないことがわかる。
試験例3(下痢の発生に対する影響の試験) (1)試験の試料 実施例4と同様にして得た水溶性食物繊維(平均分子
量:2,000)の15%水溶液。
(2)試験の方法 健康な成人(22〜50才)12名(男子:6名、女子:6名)
に、昼食後に試験の試料100g(水溶性食物繊維:15g)を
7日間飲用させ、その最終日の翌日の各被験者の糞便の
状態を調べた。
(3)試験の結果 第3表に示すとおりであった。
(4)考 察 第3表によると、本発明の水溶性食物繊維を7日間服
用しても、下痢の症状は全く発生せず、その90%に正常
な便通のあることがわかる。
試験例4(食物繊維含量) (1)試験の試料 実施例1、2および4と同様にして得た水溶性食物繊
維(試験試料)、および実施例1の原料の市販のコンニ
ャク粉(対照試料)。
(2)試験の方法 各試験の試料における食物繊維成分含量(%)をプロ
スキー法〔プロスキー等:ジャーナル・オブ・ザ・アソ
シエーション・オブ・オフィシャル・アナリティカル・
ケミストリ(J.Assoc.Off.Anal.Chem.),第67巻、第10
44頁、(1984年)〕により計測した。
(3)試験の結果 第4表に示すとおりであった。
(4)考 察 第4表によると、本発明の水溶性食物繊維は、その水
溶性化の処理によっても、食物繊維としての特性を失な
わないことがわかる。
試験例5(冷菓への利用における官能試験) (1)試験の試料 上記の配合において、常法により冷菓を調製した。
試験試料は、実施例1と同様にして得られた水溶性食
物繊維(平均分子量:15,000)を使用した冷菓であり、
対照試験は、その水溶性食物繊維の代りに異性化糖を使
用した冷菓である。
(2)試験の方法 試験試料および対照試料のいずれか一方を2点および
他方を1点の計3点(例えば試験試料を2点および対照
試料を1点の計3点)を1組とし、これに1〜3の番号
を付し、これを男女各20名計40名のパネラーに喫食さ
せ、その1組における1点だけの試料(例えば上記の対
照試料)をパネラーの官能により識別させた。(3点識
別試験法) この識別と同時に、1組の試料においてパネラーの好
む試料を指摘させた。(嗜好試験法) 1組における1点だけの試料を正しく識別したパネラ
ーを正解者とした。(増山元三郎ら「推計学の化学及び
生物学への応用 第3集」昭和36年6月 南江堂発行
第145頁) (3)試験の結果 第5表に示すとおりであった。
(4)考 察 第5表によると、水溶性食物繊維を使用した冷菓とこ
れを使用しない冷菓とは、官能的に識別することができ
るが、その嗜好には差異がないことがわかる。
試験例6(クッキーへの利用者における官能試験) (1)試験の試料 上記の配合において常法によりクッキーを調製した。
試験試料は、実施例2と同様にして得られた水溶性食
物繊維(平均分子量:7,000)を使用したクッキーであ
り、対照試料はその水溶性食物繊維を使用しないクッキ
ーである。
(2)試験の方法 試験例5と同様にして、3点識別試験法および嗜好試
験法を行なった。
(3)試験の結果 第6表に示すとおりであった。
(4)考 察 第6表によると、水溶性食物繊維を使用したクッキー
とこれを使用しないクッキーとは、官能的に識別するこ
とができるが、その嗜好に差異がないことがわかる。
試験例7 (1)試験の試料 上記の配合において常法によりパンを製造した。
試験試料は、実施例4と同様にして得た水溶性食物繊
維(平均分子量:2,000)を使用したパンであり、対照試
料は、これを使用しないパンである。
(2)試験の方法 試験例5と同様にして、3点識別試験法および嗜好試
験法を行なった。
(3)試験の結果 第7表に示すとおりであった。
(4)考 察 第7表によると、水溶性食物繊維を使用したパンとこ
れを使用しないパンとは、官能的に識別することができ
るが、その嗜好に差異がないことがわかる。
試験例8(果汁ジュースおよび牛乳への利用における官
能試験) (1)試験の試料 上記の配合において、牛乳および果汁ジュースの試料
を調製した。
果汁ジュースおよび牛乳において試験試料は、実施例
1と同様にして得た水溶性食物繊維(平均分子量:15,00
0)を使用したものであり、また対照試料は、これを使
用しないものである。
(2)試験の方法 試験例5と同様にして、3点識別試験法および嗜好試
験法を行なった。
(3)試験の結果 果汁ジュースおよび牛乳の総べての試料に、沈澱の生
成は生じなかった。
官能試験の結果は、果汁ジュースについては第8表に
示すとおりであり、牛乳については第9表に示すとおり
であった。
(4)考 察 第8表および第9表によると、水溶性食物繊維を使用
した果汁ジュースおよび牛乳とこれを使用しない果汁ジ
ュースおよび牛乳とは、官能的に識別することができる
が、その嗜好に差異がないことがわかる。
実施例1 リン酸緩衝液(pH:6.5)80にアスペルギルス属に属
する微生物に由来するセルラーゼ(商品名:セルラーゼ
A「アマノ」、天野製薬社製品、繊維素糖化力:15,000U
/g)67gを加え、40℃に加温し、これに市販のコンニャ
ク粉4.0Kgを加え、攪拌して溶解した。この混合液を40
℃に4時間保持して、酵素反応を行なった後、その反応
混合液を100℃に加熱し、10分間100℃に保持して、酵素
反応を停止した。その反応混合液を、6,000Gにおいて遠
心分離し、その上澄液を陽イオン交換樹脂(Dowex 50W
×8)(H+型)1,000mlのカラムおよび陰イオン交換樹
脂(Dowex 1×8)(OH-型)4,000mlのカラムに、順次
通液して脱塩し、濃縮した後、噴霧乾燥して食物繊維1,
250gを得た。この食物繊維の平均分子量は15,000であっ
た。
実施例2 セルラーゼによる酵素反応の時間を8時間としたこと
以外は、実施例1と同様にして、食物繊維2,250gを得
た。この食物繊維の平均分子量は7,000であった。
実施例3 セルラーゼによる酵素反応の時間を12時間としたこと
以外は、実施例1と同様にして、食物繊維2,650gを得
た。この食物繊維の平均分子量は3,000であった。
実施例4 セルラーゼによる酵素反応の時間を16時間としたこと
以外は、実施例1と同様にして、食物繊維2,800gを得
た。この食物繊維の平均分子量は2,000であった。
実施例5 酢酸緩衝液(pH:5.3)30にアスペルギルス属に属す
る微生物に由来するセルラーゼ(商品名:セルレース、
ナガセ、ナガセ生化学工業社製、繊維素糖化力:1,000U/
g)13gを加え、55℃に加温し、これに市販のコンニャク
粉1.13Kgを加え、攪拌して溶解した。この混合液を55℃
に4時間保持したこと以外は、実施例1と同様にして、
食物繊維740gを得た。この食物繊維の平均分子量は5,00
0であった。
〔発明の効果〕 本発明の水溶性食物繊維は、水溶性であるにもかかわ
らず、食物繊維と同等の効果を有する。
本発明の水溶性食物繊維は、カルシウム等の有用なミ
ネラルの吸収を阻害しない。
本発明の水溶性食物繊維は、浸透圧が低い値であり、
人が過剰量の本発明の水溶性食物繊維を摂取しても、下
痢を誘発することがない。
本発明の水溶性食物繊維は、これを食品に加えても、
食品の官能的特性に影響を与えない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 和美 神奈川県川崎市多摩区登戸599 シャル ム登戸101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンニャク粉に含まれる多糖類の部分分解
    物であって、その平均分子量が2,000〜15,000であるこ
    とを特徴とする水溶性食物繊維。
  2. 【請求項2】コンニャク粉を水に分散し、アスペルギル
    ス属に属する微生物に由来するセルラーゼにより分解し
    て、平均分子量が2,000〜15,000の水溶性食物繊維を得
    ることを特徴とする水溶性食物繊維の製造法。
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