JP7164102B2 - 食物繊維補給食品 - Google Patents
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Description
水溶性食物繊維とは、ヒトの消化酵素により消化されない又は消化され難い食品中の多糖類を主体とした高分子成分のうち水溶性のものをいう。
水溶性食物繊維は、水分を含むとゲル状になり、食物中の有害ミネラル、食品添加物などの化学物質、糖質、脂質をくるみ込んで体外に排出する作用(デトックス作用)があるので、食後の血糖値の上昇を抑えたり、コレステロールを排出して糖尿病、高脂血症、動脈硬化、心疾患の予防に役立つ。また、粘着性により胃腸内をゆっくり移動するので、おなかがすきにくく、食べ過ぎを防ぐ効果がある。さらには、大腸内で発酵・分解されるとビフィズス菌などが増え、腸内環境が良くなるという効果もある。
水溶性食物繊維としては、例えば、菊芋に含まれるイヌリン、納豆、山芋、オクラなどに含まれるコンドロイチン、コンニャクに含まれるグルコマンナン、リンゴ、バナナ、人参、イチゴなどに含まれる水溶性ペクチン、海藻類に含まれるアガロース、カラギーナン、フコイダン、アルギン酸ナトリウムがある。また、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、グアーガム、βグルカンなどもある。
不溶性食物繊維とは、ヒトの消化酵素により消化されない又は消化され難い食品中の多糖類を主体とした高分子成分のうち水に不溶のものをいう。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、ぜん動運動を活発にして便通を促すと共に、便の量を増やして便秘解消に役立ち、ぜん動運動により副交感神経が刺激されリラックスに繋がる。また、有害物質や発がん性物質の腸内滞留時間を短くし発がん物質の生成を抑制する効果がある。さらには、よく噛んで食べるので食べ過ぎを防ぐと共に、顎の発育を促すという効果もある。
不溶性食物繊維としては、例えば、小麦ふすま、リンゴ、穀類、大豆などの豆類、ナッツ類に含まれるセルロース、ヘミセルロース、リグニン、蟹などの甲殻類に含まれるキチンやキトサン、リンゴ、ココア、ピーナッツに含まれる不溶性ペクチン、キノコ類に含まれるグルカンがある。
水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維の総配合量は25g~50gであることが好ましく、35g~50gであることがより好ましい。総配合量が25g~50gとすることで、1日に必要とされる食物繊維を簡単に摂取することができるからである。
日本食物標準成分表によると、いずれの食材にも食物繊維として水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維が含まれている。しかしながら、水溶性食物繊維の含有量が不溶性食物繊維の含有量に比べて多い食材は限られている。
具体的には、日本食物標準成分表の100g当たりの食物繊維含有量において、水溶性食物繊維が不溶性食物繊維に比べて多い食材としては、コンニャク(73.3対6.6)、ラッキョウ(18.6対2.4)が開示されているのみである。一方で、水溶性食物繊維が不溶性食物繊維に比べて少ない食材は、オカラ(1.5対42.1)、小麦(0.7対10.1)、大豆(1.8対15.3)、切り干し大根(5.2対16.1)、ココア(5.6対18.3)、玉露(5.0対38.9)など多くの食材が開示されている。
このため、特別に食材を選択して摂取しない限り、通常の食事において食材を摂取するだけでは、水溶性食物繊維が不足することになる。本発明の食物繊維補給食品は、かかる課題を解決するために提案したものである。
食品加工廃棄物を利用することでコストを抑えることができ、食品廃棄物を低減できて環境負荷の低減に資するからである。また、オゴノリ、ホンダワラ等の海藻類は食品加工用途が限られており、天然資源の有効活用に資するからである。
本発明に用いる食材の食物繊維(水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維)含有量は、体内での消化を模したプロスキー法により食物繊維の総含有量を求め、その後、酵素-高速液体クロマトグラフ法により水溶性食物繊維含有量を求めた。
具体的には以下のように行った。
この溶液をロータリー・エバポレーターで濃縮し、全量を水で10mlとする。孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過し、検液とする。
検出器:示差屈折計
カラム:ULTRON PS-80N(φ8.0×300mm、島津ジーエルシー)を二本連結
カラム温度:80℃
移動相:純水
流速:0.5ml/分
水溶性食物繊維成分含量(%)=[食物繊維成分のピーク面積/グリセリンのピーク面積]×f1×[内部標準グリセリン添加量(mg)/秤取試料重量(mg)]×100
(上記式中、f1は使用高速液体クロマトグラフィー条件におけるグリセリンとブドウ糖のピーク面積の感度比(0.82)である。)
本発明の紛体処理は、水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維を含む食材(以下、「食材」という。)を、水洗、裁断、乾燥、粉砕することにより行う。
水洗は、食材に含まれる異物などの夾雑物を取り除くために行う。水溶性食物繊維を含む食材であるため、水溶性食物繊維の流出を抑えるため低温水で短時間に行う。
裁断は、食材を乾燥、粉砕処理するために必要な大きさに揃えるために行う。
乾燥は、食材を粉砕処理するために行う。食材によっては、凍結乾燥を行うことができる。また、食材の脱臭、脱色のために焙煎処理を行うことができる。
粉砕は、石臼、ボールミルなどを用いた公知の乾式粉砕装置を用いて行う。食材の熱による分解を避けるため低速、低温で行うことが望ましい。
紛体処理を終えた食材を、事前に行った食物繊維含有量に応じて、2以上組み合わせて配合し、防湿性の包装袋に分包する。シート状又は袋状の乾燥剤、酸化防止剤を同封することもできる。
ラッキョウの葉鞘部及び根盤部を洗浄、裁断、乾燥、粉砕して紛体とした。同様にオカラを洗浄、乾燥、粉砕して紛体とした。ラッキョウ紛体物40gとオカラ紛体物30gを混合した。混合物100g当たりの食物繊維含有量は、水溶性食物繊維7.9g、不溶性食物繊維13.1gであった。
コンニャクを洗浄、裁断、凍結乾燥、粉砕して紛体とした。同様にオカラを洗浄、乾燥、粉砕して紛体とした。コンニャク紛体物10gとオカラ紛体物40gを混合した。混合物100g当たりの食物繊維含有量は、水溶性食物繊維7.9g、不溶性食物繊維17.4gであった。
オゴノリを洗浄、裁断、乾燥、粉砕して紛体とした。同様にオカラを洗浄、乾燥、粉砕して紛体とした。オゴノリ紛体物120gとオカラ紛体物40gを混合した。混合物100g当たりの食物繊維含有量は、水溶性食物繊維7.3g、不溶性食物繊維17.4gであった。
ホンダワラを洗浄、裁断、乾燥、粉砕して紛体とした。同様にサツマイモの蔓部を洗浄、乾燥、粉砕して紛体とした。ホンダワラ紛体物140gとサツマイモ紛体物40gを混合した。混合物100g当たりの食物繊維含有量は、水溶性食物繊維6.9g、不溶性食物繊維17.3gであった。
Claims (1)
- 水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維を含む食材を2以上配合した食物繊維補給食品であって、前記水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維を含む食材が、食品加工廃棄物であるラッキョウ葉鞘部、ラッキョウ根盤部及びおからの粉体処理物と、海藻類であるオゴノリから選択された粉体処理物であり、ラッキョウ葉鞘部、ラッキョウ根盤部の粉体処理物の配合量のおからの粉体処理物の配合量に対する比が1.3、またはオゴノリの粉体処理物の配合量のおからの粉体処理物の配合量に対する比が3.0、のいずれかであり、粉体処理物前記水溶性食物繊維の含有量に対する前記不溶性食物繊維の含有量の比を、1.5~2.5であり、かつ水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維の総配合量が25g~50gとなるように配合されている粉体食物繊維補給食品。
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ウェブサイト「ドリームニュース」に掲載された株式会社デカルトの2017年 4月21日付けプレスリリース「海のスーパーフード「毎日手軽に アカモク習慣」 花粉症やアレルギー、ダイエットで注目のアカモク。 もっと手軽に食卓で毎日摂取できるようパウダーで発売開始。」,2017年,[オンライン],[検索日:2021年11月30日],URL,https://www.dreamnews.jp/press/0000151471/ |
世界のウェブアーカイブ|公益財団法人長寿科学振興財団ウェブサイト上の長寿ネットに掲載された記事「食物繊維:水溶性と不溶性」のアーカイブ,2016年,[オンライン],[検索日:2021年11月30日],URL,https://web.archive.org/web/20160130011246/http://www.tyojyu.or.jp/hp/page000000400/hpg000000400.htm |
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