JP2637953B2 - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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- JP2637953B2 JP2637953B2 JP61125466A JP12546686A JP2637953B2 JP 2637953 B2 JP2637953 B2 JP 2637953B2 JP 61125466 A JP61125466 A JP 61125466A JP 12546686 A JP12546686 A JP 12546686A JP 2637953 B2 JP2637953 B2 JP 2637953B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高速応答が可能な半導体受光素子に関す
る。
る。
(従来の技術) 高速・高感度な半導体受光素子として光伝導形受光素
子(以下PCと記す)、特に2次元電子ガスの高い移動度
を利用したPCが注目されている(アプライド・フイジツ
クス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)Vol44,Nol,p99−10
11984)。従来知られているPC構造で、光吸収層をGaAs
とした素子の断面図を第4図に示す。半絶縁性GaAs基板
1上にn型で2.5×1015cm-3の不純物濃度をもつn-−GaA
s層10を2μm、n型で2×1015cm-3の不純物濃度をも
つn-−Al0.5Ga0.5As層3を80Å、n型で1×1018cm-3の
不純物濃度をもつn+−Al0.5Ga0.5As層4を500Å、n型
で2×1018cm-3の不純物濃度をもつn+−GaAs層5を200
Åのウエーハを用い、n型電極6としてAuGeNiのアロイ
電極を形成したものである。またこの素子の光吸収層近
傍のバンド模式図を第5図に示す。
子(以下PCと記す)、特に2次元電子ガスの高い移動度
を利用したPCが注目されている(アプライド・フイジツ
クス・レターズ(Appl.Phys.Lett.)Vol44,Nol,p99−10
11984)。従来知られているPC構造で、光吸収層をGaAs
とした素子の断面図を第4図に示す。半絶縁性GaAs基板
1上にn型で2.5×1015cm-3の不純物濃度をもつn-−GaA
s層10を2μm、n型で2×1015cm-3の不純物濃度をも
つn-−Al0.5Ga0.5As層3を80Å、n型で1×1018cm-3の
不純物濃度をもつn+−Al0.5Ga0.5As層4を500Å、n型
で2×1018cm-3の不純物濃度をもつn+−GaAs層5を200
Åのウエーハを用い、n型電極6としてAuGeNiのアロイ
電極を形成したものである。またこの素子の光吸収層近
傍のバンド模式図を第5図に示す。
(発明が解決しようとする問題点) この様な構造とすることによりn-−GaAs層10で光によ
り励起された電子7は矢印の方向に動き、電子は2次元
電子ガス9を形成し、電極6により取り出されることと
なり、2次元電子ガス9の効果により高速応答を示すこ
とになる。しかし、正孔8はバンドの曲りにより、より
深い方向へ動く。ここで、n型電極6に印加された電圧
により電界が生じるが、光吸収層であるn-−GaAs層10中
では2次元電子ガス9の生じているn型電極6に近い所
ほど高い電界となり深い(n型電極6より遠い)位置ほ
ど電界が弱くなる。したがつて、バンドの曲りにより深
い方向へ動いた正孔8は弱い電界のために遠く移動する
ことができずインパルス応答でテールが生じる問題があ
つた。
り励起された電子7は矢印の方向に動き、電子は2次元
電子ガス9を形成し、電極6により取り出されることと
なり、2次元電子ガス9の効果により高速応答を示すこ
とになる。しかし、正孔8はバンドの曲りにより、より
深い方向へ動く。ここで、n型電極6に印加された電圧
により電界が生じるが、光吸収層であるn-−GaAs層10中
では2次元電子ガス9の生じているn型電極6に近い所
ほど高い電界となり深い(n型電極6より遠い)位置ほ
ど電界が弱くなる。したがつて、バンドの曲りにより深
い方向へ動いた正孔8は弱い電界のために遠く移動する
ことができずインパルス応答でテールが生じる問題があ
つた。
本発明の目的は、この問題点を解決し、高速応答が可
能な半導体受光素子を提供することにある。
能な半導体受光素子を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決し上記目的を達成するために本発
明が提供する手段は、2次元ホールガス又は2次元電子
ガスが電極側の光吸収層境界面近傍に形成された半導体
受光素子であって、前記光吸収層の禁制帯幅が電極から
遠ざかるに従い連続的に又は階段的に広くなっているこ
とを特徴とする光伝導形の半導体受光素子である。
明が提供する手段は、2次元ホールガス又は2次元電子
ガスが電極側の光吸収層境界面近傍に形成された半導体
受光素子であって、前記光吸収層の禁制帯幅が電極から
遠ざかるに従い連続的に又は階段的に広くなっているこ
とを特徴とする光伝導形の半導体受光素子である。
(作用) 上記手段によれば光吸収層中で発生したキヤリアは光
吸収層のバンド幅の差異により正孔、電子ともに電極近
傍に集められ強い電界により電極に移動できることから
高速応答が可能となる。
吸収層のバンド幅の差異により正孔、電子ともに電極近
傍に集められ強い電界により電極に移動できることから
高速応答が可能となる。
(実施例) 以下本発明の実施例について図面を参照して詳細に説
明する。
明する。
第1図は本発明の一実施例を示す断面図である。本実
施例は、半絶縁性GaAs基板1上にn型で約2.5×1015cm
-3の不純物濃度をもち2μmの厚さ内でほぼ一様にAl
0.5Ga0.5AlからGaAsへ連続的に組成が変化しているn-−
AlXGa1-XAs(0x<0.5)層2を形成し、その上にn
型で2×1015cm-3の不純物濃度をもつn-−Al0.5Ga0.5As
層3を80Å、n型で1×1018cm-3の不純物濃度をもつn+
−Al0.5Ga0.5Al層4を500Å、n型で2×1018cm-3の不
純物濃度をもつn+−GaAs層5を200Åをそれぞれ積層し
てなるウエーハを用い、n型電極6としてAuGeNiのアロ
イ電極を形成したものである。また第1図実施例素子の
光吸収層近傍のバンド模式図を第2図に示す。光吸収層
n-−AlXGa1−XAs(0x<0.5)層2は、ほぼ一様にAl
0.5Ga0.5AsからGaAsまで連続的組成変化をもつ。そこ
で、n-−Al0.5Ga0.5Al層3とGaAsとがヘテロ構造をなす
から、2次元電子ガス9が生じ、n型電極6から遠ざか
るにつれゆるやかに禁制帯幅が広くなる。このような構
造の実施例は、n型電極6の間から入射した光により励
起され電子7と正孔8が発生する。電子7はバンドの曲
りと禁制帯幅の差により、また正孔は禁制帯幅の差によ
り矢印で示す様にn-−Al0.5Ga0.5Al層3とn-−AlXGa1−
XAs層2とのヘテロ界面近くに集まつてくる。このよう
に、本実施例では電子および正孔がともに光吸収層の最
も浅い位置に集まる。浅い位置の電子および正孔は、n
型電極6に印加された電圧による電界を距離による減少
なく受けることができるから、この実施例ではキヤリア
の高い移動速度が得られる。
施例は、半絶縁性GaAs基板1上にn型で約2.5×1015cm
-3の不純物濃度をもち2μmの厚さ内でほぼ一様にAl
0.5Ga0.5AlからGaAsへ連続的に組成が変化しているn-−
AlXGa1-XAs(0x<0.5)層2を形成し、その上にn
型で2×1015cm-3の不純物濃度をもつn-−Al0.5Ga0.5As
層3を80Å、n型で1×1018cm-3の不純物濃度をもつn+
−Al0.5Ga0.5Al層4を500Å、n型で2×1018cm-3の不
純物濃度をもつn+−GaAs層5を200Åをそれぞれ積層し
てなるウエーハを用い、n型電極6としてAuGeNiのアロ
イ電極を形成したものである。また第1図実施例素子の
光吸収層近傍のバンド模式図を第2図に示す。光吸収層
n-−AlXGa1−XAs(0x<0.5)層2は、ほぼ一様にAl
0.5Ga0.5AsからGaAsまで連続的組成変化をもつ。そこ
で、n-−Al0.5Ga0.5Al層3とGaAsとがヘテロ構造をなす
から、2次元電子ガス9が生じ、n型電極6から遠ざか
るにつれゆるやかに禁制帯幅が広くなる。このような構
造の実施例は、n型電極6の間から入射した光により励
起され電子7と正孔8が発生する。電子7はバンドの曲
りと禁制帯幅の差により、また正孔は禁制帯幅の差によ
り矢印で示す様にn-−Al0.5Ga0.5Al層3とn-−AlXGa1−
XAs層2とのヘテロ界面近くに集まつてくる。このよう
に、本実施例では電子および正孔がともに光吸収層の最
も浅い位置に集まる。浅い位置の電子および正孔は、n
型電極6に印加された電圧による電界を距離による減少
なく受けることができるから、この実施例ではキヤリア
の高い移動速度が得られる。
第4図の従来構造による素子と第1図の実施例とにお
けるインパルス応答を測定し、第3図に示す。この応答
特性の測定に用いた光源は、0.81μmの波長のレーザー
ダイオードを約80psの半値幅でドライブしたものであ
る。この測定では、両素子のn型電極6にはともに2Vの
電圧を印加した。第3図から明らかなように、本実施例
におけるパルスの立ち下り時間(90%〜10%)は300pse
c以下であり、従来の素子における立ち下り時間1nsecに
比べ、本実施例では大幅な高速化が実現できた。
けるインパルス応答を測定し、第3図に示す。この応答
特性の測定に用いた光源は、0.81μmの波長のレーザー
ダイオードを約80psの半値幅でドライブしたものであ
る。この測定では、両素子のn型電極6にはともに2Vの
電圧を印加した。第3図から明らかなように、本実施例
におけるパルスの立ち下り時間(90%〜10%)は300pse
c以下であり、従来の素子における立ち下り時間1nsecに
比べ、本実施例では大幅な高速化が実現できた。
尚、本実施例では光吸収層をAl0.5Ga0.5AsからGaAsま
で連続的に組成変化させたが、本発明では光吸収層は異
なる組成の半導体の多層構造でも有効であり、材料もGa
As,AlGaAsに限定するものではない。また2次元電子ガ
ス利用のPCを用いて説明を行つたが、本発明は2次元ホ
ールガス利用のPC等にも有効である。
で連続的に組成変化させたが、本発明では光吸収層は異
なる組成の半導体の多層構造でも有効であり、材料もGa
As,AlGaAsに限定するものではない。また2次元電子ガ
ス利用のPCを用いて説明を行つたが、本発明は2次元ホ
ールガス利用のPC等にも有効である。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、本発明によれば、光励起
により発生した正孔を高い電界のかかる電極に近い位置
に集めることができ、そのため正孔を高速で移動するこ
とができるようになり、高速な応答を可能とした半導体
受光素子が得られる。
により発生した正孔を高い電界のかかる電極に近い位置
に集めることができ、そのため正孔を高速で移動するこ
とができるようになり、高速な応答を可能とした半導体
受光素子が得られる。
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図は第1図の
半導体受光素子の光吸収層近傍のバンド模式図、第3図
は従来例および本実施例の半導体受光素子の光パルスに
対する応答波形図、第4図は従来の半導体受光素子の断
面図、第5図は第4図の半導体受光素子の光吸収層近傍
のバンド模式図である。 1……半絶縁性GaAs基板、2……n-−AlXGa1−XAs(0
x<0.5)層、3……n-−Al0.5Ga0.5As層、4……n+
−Al0.5Ga0.5Al層、5……n+−GaAs層、6……n型電
極、7……電子、8……正孔、9……2次元電子ガス、
10……n-−GaAs層。
半導体受光素子の光吸収層近傍のバンド模式図、第3図
は従来例および本実施例の半導体受光素子の光パルスに
対する応答波形図、第4図は従来の半導体受光素子の断
面図、第5図は第4図の半導体受光素子の光吸収層近傍
のバンド模式図である。 1……半絶縁性GaAs基板、2……n-−AlXGa1−XAs(0
x<0.5)層、3……n-−Al0.5Ga0.5As層、4……n+
−Al0.5Ga0.5Al層、5……n+−GaAs層、6……n型電
極、7……電子、8……正孔、9……2次元電子ガス、
10……n-−GaAs層。
Claims (1)
- 【請求項1】2次元ホールガス又は2次元電子ガスが電
極側の光吸収層境界面近傍に形成された半導体受光素子
であって、前記光吸収層の禁制帯幅が電極から遠ざかる
に従い連続的に又は階段的に広くなっていることを特徴
とする光伝導形の半導体受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125466A JP2637953B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61125466A JP2637953B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 半導体受光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62281479A JPS62281479A (ja) | 1987-12-07 |
JP2637953B2 true JP2637953B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=14910784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61125466A Expired - Fee Related JP2637953B2 (ja) | 1986-05-30 | 1986-05-30 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2637953B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010073814A (ja) * | 2008-09-17 | 2010-04-02 | Ngk Insulators Ltd | 受光素子および受光素子の作製方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5726482A (en) * | 1980-07-24 | 1982-02-12 | Fujitsu Ltd | Semiconductor photodetector |
JPS5974618A (ja) * | 1982-10-21 | 1984-04-27 | Agency Of Ind Science & Technol | 超格子結晶 |
JPH0656900B2 (ja) * | 1984-05-24 | 1994-07-27 | 国際電信電話株式会社 | 半導体光素子 |
JPS62179163A (ja) * | 1986-01-31 | 1987-08-06 | Fujitsu Ltd | 半導体受光素子 |
-
1986
- 1986-05-30 JP JP61125466A patent/JP2637953B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62281479A (ja) | 1987-12-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |