JP2617449B2 - 半導体受光素子 - Google Patents
半導体受光素子Info
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- JP2617449B2 JP2617449B2 JP61121572A JP12157286A JP2617449B2 JP 2617449 B2 JP2617449 B2 JP 2617449B2 JP 61121572 A JP61121572 A JP 61121572A JP 12157286 A JP12157286 A JP 12157286A JP 2617449 B2 JP2617449 B2 JP 2617449B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高速応答の可能な半導体受光素子に関する。
高速・高感度な半導体受光素子として光導電受光素子
があり、特に2次元電子ガスの高い移動度を利用したも
のが注目されている(アプライド・フィジックス・レタ
ーズ(Apply.phys.lett.vol.44,No.1,P99−101,198
4))。従来知られている素子構造の素子断面図を第3
図に示す。半絶縁性InP基板1上にバッファー層として
アンドープのIn0.52Al0.48As(以下InAlAsと記す)層2
を0.5μm,n型で2×1015cm-3の不純物濃度をもつIn0.53
Ga0.47As(以下InGaAsと記す)層3を1μm,アンドープ
のInAlAs層4を80Å,n型で1×1018cm-3の不純物濃度を
もつn+−InAlAs層5を1500Å成長したウェーハを用い、
くし形に陽極7と陰極8をAuGeNiアロイにより形成し、
アロイ層9・10は2次元電子ガス6まで達する様に形成
した。またこの素子の光吸収層近傍のバンド模式図を第
4図に示す。
があり、特に2次元電子ガスの高い移動度を利用したも
のが注目されている(アプライド・フィジックス・レタ
ーズ(Apply.phys.lett.vol.44,No.1,P99−101,198
4))。従来知られている素子構造の素子断面図を第3
図に示す。半絶縁性InP基板1上にバッファー層として
アンドープのIn0.52Al0.48As(以下InAlAsと記す)層2
を0.5μm,n型で2×1015cm-3の不純物濃度をもつIn0.53
Ga0.47As(以下InGaAsと記す)層3を1μm,アンドープ
のInAlAs層4を80Å,n型で1×1018cm-3の不純物濃度を
もつn+−InAlAs層5を1500Å成長したウェーハを用い、
くし形に陽極7と陰極8をAuGeNiアロイにより形成し、
アロイ層9・10は2次元電子ガス6まで達する様に形成
した。またこの素子の光吸収層近傍のバンド模式図を第
4図に示す。
この様な構造とすることによりInGaAs層3中で励起さ
れた電子11はバンドの曲りにより矢印の方向へ動き、2
次元電子ガス6を形成し陽極7に取り出される。このと
き2次元電子ガス6の高移動度の効果により高速応答を
示すことになる。しかし、正孔にはバンドの曲りによ
り、より深い方向へ動く。ここで陽極7と陰極8の間の
印加された電圧により電界が生じるがInGaAs層3中では
陽極7,陰極8に近い所ほど高い電界となり、逆に深い
(陽極7,陰極8より遠い)位置ほど電界が弱くなる。し
たがって、バンドの曲りによって深い方向へ動いた正孔
12や深い位置で光吸収により励起された正孔は弱い電界
のために速く移動することができず、光インパルス応答
でテールが生じる問題があった。
れた電子11はバンドの曲りにより矢印の方向へ動き、2
次元電子ガス6を形成し陽極7に取り出される。このと
き2次元電子ガス6の高移動度の効果により高速応答を
示すことになる。しかし、正孔にはバンドの曲りによ
り、より深い方向へ動く。ここで陽極7と陰極8の間の
印加された電圧により電界が生じるがInGaAs層3中では
陽極7,陰極8に近い所ほど高い電界となり、逆に深い
(陽極7,陰極8より遠い)位置ほど電界が弱くなる。し
たがって、バンドの曲りによって深い方向へ動いた正孔
12や深い位置で光吸収により励起された正孔は弱い電界
のために速く移動することができず、光インパルス応答
でテールが生じる問題があった。
本発明の目的は、この問題点を解決し、高速応答可能
な半導体受光素子を提供することにある。
な半導体受光素子を提供することにある。
この発明の要旨とするところは、変調ドープ構造を有
する半導体光導電受光素子において、光吸収層中の2次
元電子ガス形成界面近傍に陽極を形成し、この陽極より
も光吸収層中の深い位置に陰極を形成することを特徴と
する半導体受光素子である。
する半導体光導電受光素子において、光吸収層中の2次
元電子ガス形成界面近傍に陽極を形成し、この陽極より
も光吸収層中の深い位置に陰極を形成することを特徴と
する半導体受光素子である。
(作用) 上記手段によれば、光吸収層中で発生したキャリアの
うち正孔は光吸収層の深い位置に陰極を設けたことによ
り電界が光吸収層中の深い位置でも高くなるために速く
動くことが可能となる。また電子は2次元電子ガスとし
て集められ、陽極が2次元電子ガス形成界面近傍に形成
されているために、従来と同様、高い移動度の効果のた
めに速く動くことができるため高速応答が可能となる。
うち正孔は光吸収層の深い位置に陰極を設けたことによ
り電界が光吸収層中の深い位置でも高くなるために速く
動くことが可能となる。また電子は2次元電子ガスとし
て集められ、陽極が2次元電子ガス形成界面近傍に形成
されているために、従来と同様、高い移動度の効果のた
めに速く動くことができるため高速応答が可能となる。
以下本発明について図面を参照して詳細に説明する。
第1図は本発明の実施例を示す断面図である。本実施例
は前述した従来例と同様のウェーハを用い、陽極7は従
来例同様n+−InAlAs層5上に形成したのに対し陰極8は
電極形成部をInGaAs層中2000Å程度まで除去し、その後
陰極8を形成した。その後アロイを行うことにより陽極
7のアロイ層9は2次元電子ガス6に達するまで、また
陰極8のアロイ層10はInGaAs層3のほぼ中央付近まで達
する様に形成した。これにより、光励起によりInGaAs層
3中で発生した電子はバンドの曲りにより2次元電子ガ
ス6を形成し強い電界により陽極7に取り出される。正
孔について考えると、表面近傍で発生した正孔はバンド
の曲りにより層厚方向に対し深い位置に動くが陰極8が
InGaAs層中2000Å程度にあるために、電界の強い位置に
動くことになる。また深い位置で発生した正孔には、ア
ロイ層10がInGaAs層3の中央近傍に形成されているため
に従来の構造よりも倍近く強い電界が加わることにな
る。そのために従来構造と比べ電子の高移動度は変わら
ず正孔に加わる電界を強くすることができるためにイン
パルス応答のテールを減少することが可能となる。
第1図は本発明の実施例を示す断面図である。本実施例
は前述した従来例と同様のウェーハを用い、陽極7は従
来例同様n+−InAlAs層5上に形成したのに対し陰極8は
電極形成部をInGaAs層中2000Å程度まで除去し、その後
陰極8を形成した。その後アロイを行うことにより陽極
7のアロイ層9は2次元電子ガス6に達するまで、また
陰極8のアロイ層10はInGaAs層3のほぼ中央付近まで達
する様に形成した。これにより、光励起によりInGaAs層
3中で発生した電子はバンドの曲りにより2次元電子ガ
ス6を形成し強い電界により陽極7に取り出される。正
孔について考えると、表面近傍で発生した正孔はバンド
の曲りにより層厚方向に対し深い位置に動くが陰極8が
InGaAs層中2000Å程度にあるために、電界の強い位置に
動くことになる。また深い位置で発生した正孔には、ア
ロイ層10がInGaAs層3の中央近傍に形成されているため
に従来の構造よりも倍近く強い電界が加わることにな
る。そのために従来構造と比べ電子の高移動度は変わら
ず正孔に加わる電界を強くすることができるためにイン
パルス応答のテールを減少することが可能となる。
従来構造による素子と本発明の実施例による素子のイ
ンパルス応答を測定した結果を第2図に示す。用いた光
源は1.3μmの波長のレーザーダイオードを約80psの半
値幅でドライブしたものである。各素子ともに電極間隔
5μmの素子で2Vの電圧を印加した。この場合のインパ
ルス応答の立ち下り時間(振幅が90%〜10%となる時
間)は、従来素子が破線Bに示すように1.1nsecであっ
たものが、本発明素子の場合には曲線Aに示すように60
0ps程度に低減されていることがわかる。
ンパルス応答を測定した結果を第2図に示す。用いた光
源は1.3μmの波長のレーザーダイオードを約80psの半
値幅でドライブしたものである。各素子ともに電極間隔
5μmの素子で2Vの電圧を印加した。この場合のインパ
ルス応答の立ち下り時間(振幅が90%〜10%となる時
間)は、従来素子が破線Bに示すように1.1nsecであっ
たものが、本発明素子の場合には曲線Aに示すように60
0ps程度に低減されていることがわかる。
尚、本発明はIn0.52Al0.48As/In0.53Ga0.47Asの変調
ドープ構造を有する受光素子について説明を行ったが、
その他の材料により形成された変調ドープ構造を有する
ものでも有効である。
ドープ構造を有する受光素子について説明を行ったが、
その他の材料により形成された変調ドープ構造を有する
ものでも有効である。
以上詳細に説明したように、本発明によれば光励起に
より発生した正孔に強い電界を印加することができるた
めに速い速度で動かすことができる。すなわち、高速応
答を可能とする半導体受光素子が得られる。
より発生した正孔に強い電界を印加することができるた
めに速い速度で動かすことができる。すなわち、高速応
答を可能とする半導体受光素子が得られる。
第1図は本発明の1実施例の断面図、第2図は従来およ
び本発明実施例の半導体受光素子の光パルスに対する応
答波形図、第3図は従来の半導体受光素子の断面図、第
4図は第3図の半導体受光素子の光吸収層近傍のバンド
模式図である。 1……半絶縁性InP基板,2・4……InAlAs層,3……InGaA
s層,5……n+−InAlAs層,6……2次元電子ガス,7……陽
極,8……陰極,9・10……アロイ層,11……電子,12……正
孔。
び本発明実施例の半導体受光素子の光パルスに対する応
答波形図、第3図は従来の半導体受光素子の断面図、第
4図は第3図の半導体受光素子の光吸収層近傍のバンド
模式図である。 1……半絶縁性InP基板,2・4……InAlAs層,3……InGaA
s層,5……n+−InAlAs層,6……2次元電子ガス,7……陽
極,8……陰極,9・10……アロイ層,11……電子,12……正
孔。
Claims (1)
- 【請求項1】変調ドープ構造を有する半導体光導電受光
素子において、光吸収層中の2次元電子ガス形成界面近
傍に陽極を形成し、該陽極よりも光吸収層中の深い位置
に陰極を形成したことを特徴とする半導体受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61121572A JP2617449B2 (ja) | 1986-05-26 | 1986-05-26 | 半導体受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61121572A JP2617449B2 (ja) | 1986-05-26 | 1986-05-26 | 半導体受光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62277775A JPS62277775A (ja) | 1987-12-02 |
JP2617449B2 true JP2617449B2 (ja) | 1997-06-04 |
Family
ID=14814552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61121572A Expired - Lifetime JP2617449B2 (ja) | 1986-05-26 | 1986-05-26 | 半導体受光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2617449B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4944890A (en) | 1989-05-23 | 1990-07-31 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Compositions and process of using in refrigeration |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5726482A (en) * | 1980-07-24 | 1982-02-12 | Fujitsu Ltd | Semiconductor photodetector |
JPH0656900B2 (ja) * | 1984-05-24 | 1994-07-27 | 国際電信電話株式会社 | 半導体光素子 |
-
1986
- 1986-05-26 JP JP61121572A patent/JP2617449B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62277775A (ja) | 1987-12-02 |
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