JP2633383B2 - トナーの製法 - Google Patents

トナーの製法

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JP2633383B2
JP2633383B2 JP2277401A JP27740190A JP2633383B2 JP 2633383 B2 JP2633383 B2 JP 2633383B2 JP 2277401 A JP2277401 A JP 2277401A JP 27740190 A JP27740190 A JP 27740190A JP 2633383 B2 JP2633383 B2 JP 2633383B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真法、静電記録法等における静電荷像
を現像するためのトナーの製法に関する。特に、樹脂粒
子に顔料が複合されたトナーの製法に関する。
[従来の技術] 電気的、磁気的潜像等を顕在化するトナーは、画像を
形成し、記録する種々のプロセスに用いられている。
従来、これらの目的に用いるトナーは、一般に熱可塑
性樹脂中に染料、顔料からなる着色剤を溶融、混合し、
着色剤を均一に分散して、樹脂着色剤分散体としたの
ち、粉砕、分級することにより、所望の粒径を有するト
ナーとして製造されてきた。
しかし、この製造方法(粉砕法)によれば、かなり優
れたトナーを製造し得るが、トナー用材料の選択範囲に
制限がある。即ち、樹脂着色剤分散体が充分に脆く粉砕
し得るものでなくてはならない。ところが、樹脂着色剤
分散体が充分に脆いものを使った場合、この分散体を実
際に高速で微粉砕する際に広い粒径範囲の粒子群が形成
されやすく、特に比較的大きな割合の過度に微粉砕され
た粒子がこの粒子群に含まれるという新たな問題が生ず
る。更に、このように高度に脆性の材料は、複写機等に
おいて実際に使用する際、更に微粉砕化を受けやすいの
で好ましくない。
一方、これらの粉砕法によるトナーの問題点を克服す
るために、例えば特開昭36−10231号公報等にみられる
ような懸濁重合法が提案されている。この懸濁重合法に
おいては重合性単量体、着色剤、重合開始剤、荷電制御
剤などを溶解又は分散せしめて単量体組成物としたの
ち、これを分散安定剤を含有する水中に分散し同時に重
合を行うことにより、所望の粒径を有するトナーを得る
ことができる。
しかしこの方法で得られるトナーは極めて粒度分布が
広く、分級工程を必要とするため収率の低下が甚だし
く、特に近年求められている3〜7μmの小粒径トナー
を得るにあたっては更にこの欠点が著しい。
この問題を改善するために、特開昭61−273552号公報
及び62−73276号公報にみられるようなビニル単量体が
可溶で且つその重合化粒子が不溶の分散媒中で顔料存在
下に重合する非水系分散重合による方法が提案されてい
る。
しかしこの方法では、顔料を微細に分散してこれを重
合化粒子内に複合化するための工夫が全く見られず、顔
料が重合系中で凝集したり、重合化粒子とは別に遊離し
た顔料が存在するなど顔料を重合化粒子内に複合化する
ことは極めて困難であり現実性に乏しい。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、極めて粒度分布が狭く、顔料が樹脂
粒子に複合されたトナーを低コストにて提供することに
あり、又、従来の粉砕法では得難い小粒径トナーを容易
に製造し提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明のトナーは、ビニル単量体が可溶で且つその重
合化粒子が不溶の分散媒中で分散重合することによって
得られるが、重合工程に入る前に特定の顔料分散剤を用
いて顔料を微細に分散する工程を加えることによって所
望の顔料複合樹脂粒子、即ちトナーを得ることができる
ことを見出し、本発明を成すに至った。
即ち本発明は、 (I)(A)塩基性基及び/又は酸性基の1種以上を含
有する顔料分散剤、(B)顔料および(C)ビニル単量
体から調製される顔料分散ペースト、 (II)重合開始剤及び (III)分散重合安定化剤 を、ビニル単量体(C)及び分散重合安定化剤(III)
が可溶で、かつ得られた重合化樹脂粒子が不溶の分散媒
中で分散重合することを特徴とするトナーの製法を提供
する。
本発明に用いられる顔料分散剤(A)は酸性基及び/
又は塩基性基を1種以上含有し、基本的には顔料と顔料
分散剤との酸/塩基相互作用によって顔料を吸着し、こ
れを分散させる。従って一般的には酸性の顔料に対して
は、塩基性基を有する顔料分散剤を用い、塩基性の顔料
に対しては酸性基を有する顔料分散剤を用いるのが好ま
しいが、特殊な場合酸及び塩基両性基を有する顔料分散
剤を用いることができる。
上記酸性基としては、カルボキシル基、リン酸基、ス
ルホン酸基及びこれらの混合基等が挙げられ、又塩基性
基としてはアミノ基、4級アンモニウム塩、びこれらの
混合基等が挙げられる。酸性基及び/又は塩基性基の顔
料分散剤中の含有率は5×10-5〜2×10-3mol/grが適当
である。5×10-5以下では顔料の分散能力に乏しく、21
0-3以上ではビニル単量体への溶解性が低く顔料を樹脂
粒子に複合することは困難である。
上記顔料分散剤(A)は、更にラジカル反応性基を有
してもよい。ラジカル反応性基の存在は顔料の分散性を
向上する。ラジカル反応性基としては、例えばメタクリ
ロイル基、スチリル基、ビニル基及びアリル基等のラジ
カル重合性基、チオール基、及びこれらの混合基等が挙
げられる。ラジカル反応性基の含有率は5×10-6〜5×
10-3mol/gが適当である。5×10-6mol/gより小さいと分
散性の向上が小さく、又5×10-3mol/gより多いと分散
重合においてゲル化が著しく、安定な重合が困難となる
ので好ましくない。
本発明のトナーは、上記のように顔料を吸着した顔料
分散剤を重合樹脂粒子に複合させることにより顔料を内
包化するものであり、従って顔料分散剤(A)はビニル
重合樹脂に対して親和性の高いものが好ましい。しかし
樹脂に対し親和性が強過ぎると、今度は逆に重合開始
時、樹脂に対し親和性のない分散媒に顔料分散剤が不溶
化を起こし顔料凝集を引き起こすので、分散媒に対して
も適度の親和性、即ち溶解性をもつものでなければなら
ない。本発明者らの検討では、顔料分散剤の溶解性は重
合安定剤(III)と同時に規定され、顔料分散剤の水ト
レランスが0.5以下であることと、分散重合安定化剤の
水トレランスが7.0以上であることを同時に満足するも
のの中から選ばれるか、または顔料分散剤のヘキサント
レランスが20以下であることと分散重合安定剤のヘキサ
ントレランスが30以上であることを同時に満足する条件
下で選ばれる。ここで水(ヘキサン)トレランスとは10
0mlビーカー中に顔料分散剤または重合安定化剤5.0grを
10mlのアセトンに溶解し、ここに水(ヘキサン)を逐次
滴下するとき、写真植字級数の44級明朝体文字が判読で
きなくなる時点での水(ヘキサン)の重量(gr)をさ
す。顔料分散の水(ヘキサン)トレランスが0.5(20)
以上であると顔料が粒子から遊離し、重合安定化剤の水
(ヘキサン)トレランスが0.7(30)以下であると重合
安定化能力に乏しい。
更に、本発明に使用する顔料分散剤(A)のその他の
特性としては、数平均分子量は1000〜40,000、好ましく
は2000〜12000である。1000より小さいと顔料の再凝集
を防ぎ得ず、又40,000より大きいと顔料分散ペースト
(I)の粘度が高すぎて充分に顔料分散を遂行し得ない
ので好ましくない。又、ガラス転位温度は20〜100、好
ましくは40〜80℃である。20℃より小さいとトナーのブ
ロッキングを引き起こす原因となり、又100℃より高い
とトナーの定着性が低下するので好ましくない。
上記塩基性基及び/又は酸性基の1種以上を含有する
重合体としては、例えばジメチルアミノエチルメタクリ
レート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチ
ルアミノエチルメタクリルアミド等のアミノ基を有する
ビニル単量体、メタクリル酸、無水マレイン酸等のカル
ボキシ基を有するビニル単量体、p−スチレンスルホン
酸ソーダ等のスルホン酸基を有するビニル単量体、又は
エチレンオキシド変性リン酸アクリレート、エチレンオ
キシド変性リン酸メタクリレート等のリン酸基を有する
ビニル単量体を他のビニル単量体、例えばスチレン、n
−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、エチルヘキシルメタク
リレート、メチルメタクリレート等と共重合して得られ
るもの、或るいは予め調製された官能基を有する線状重
合体に塩基性基又は酸性基を含有する化合物を付加して
得られるもの、例えばエポキシ樹脂、ポリ(メタ)アク
リル酸グリシジル等のエポキシ基を含有する重合体に二
級アミン、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン等を
付加したり、水酸基を含有する線状重合体(例えば、ポ
リエーテルポリオール、ヒドロキシエチルメタクリレー
トを含有するビニル重合体、ポリエステル樹脂の末端水
酸基、ε−カプロラクトン開環重合体の末端水酸基等)
に酸無水物、例えば無水マイレン酸、無水コハク酸、無
水トリメリット酸等を付加して得られるもの等が挙げら
れる。
本発明に使用する顔料分散剤(A)は、ラジカル反応
性を有していてもよい。このようなラジカル反応性基の
導入は当業者に公知の方法でなされる。顔料分散剤は上
記のものにかぎらず、公知の種々の変性(グラフト化)
等を行ってもよい(特開平1−80434号)。
本発明の顔料分散ペースト(I)に使用する顔料
(B)としては、公知のものがすべて使用でき、例え
ば、カーボンブラック、鉄黒、ニグロシン、ベンジジン
イエロー、キナクリドン、ローダミンB、フタロシアニ
ンブルーなどが挙げられる。
さらに顔料分散ペースト中で顔料粒度を微細化するた
めに、顔料表面にポリマーが結合しているいわゆるグラ
フト顔料や顔料表面をすでにポリマーで処理、被覆した
いわゆるコーティング顔料が用いられる。これらは従来
より公知の方法により得られる。
本発明の顔料分散ペースト(I)に使用するビニル単
量体(C)としては、例えばスチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−
メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン化
合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニ
ル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類;アクリ
ロニトリル;メタクリロニトリル;アクリルアミドなど
が挙げられる。
本発明の顔料分散ペースト(I)は、少なくとも上記
成分(A)、(B)及び(C)の混合物をガラスビー
ズ、鉄球等の存在下サイドグラインダー、ペイントシュ
ーカー等で顔料を粉砕し均一に混合した後、ガラスビー
ズ、鉄球等を除去して調製される。
上記顔料ペースト(I)の組成に於いて、成分(A)
l重量部に対し成分(B)は0.2〜10重量部、好ましく
は1.0〜5.0重量部、成分(C)は5.0〜75重量部、好ま
しくは10〜40重量部である。組成が上記範囲外だと顔料
の凝集、沈降あるいは増粘等の点で好ましくない。
本発明では顔料分散ペースト中に、ビニル単量体100
重量部に対して1.0〜50重量部の離型剤を配合してもよ
い。離型剤としてはポリプロピレンワックス、ポリエチ
レンワックス、ポリジメチルシロキサン、更にこれらと
他のビニル系重合体とのグラフト、ブロック重合体等が
挙げられる。
本発明に使用する重合開始剤(II)は特に限定されず
通常用いられるもので良い。具体的には例えば、アゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)、2,2′−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、ベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプ
ロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロパー
オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。
本発明に使用する分散重合安定剤(III)は、分散媒
に可溶でビニル単量体(C)に不溶のものであり、且つ
重合開始時のビニル単量体(C)及び分散媒の混合状態
に可溶のものである。分散媒として極性の高い溶媒(例
えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、エチ
ルセロソルブ、メチルセロソルブ等のセロソルブ類ある
いはこれらと水との混合溶媒等)を用いる場合にはセル
ロース類、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ス
チレン/マレイン酸コポリマー、ポリ酢酸ビニル、酢酸
ビニル/ビニルリロピドンコポリマー、部分ケン化ポリ
酢酸ビニル等が好適である。分散媒として極性の低い溶
媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、ミネラルスピリット
等の脂肪族炭化水素やアイソパーE、アイソパーG、シ
ェルゾール等のパラフィン系溶媒)を用いる場合には、
アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、ブタジエンゴム等の各種ゴム、ブチル化メラミン
樹脂等のミノプラスト樹脂、ゴムグラフト樹脂、アルキ
ド樹脂、ポリブタジエン、長鎖の炭素鎖をもつアクリル
酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルを必須成分
とする重合体等が用いられる。又、分散重合の安定性を
向上すること、粒子径分布を狭くすること等の目的で、
分散重合安定剤(III)は特開昭63−304002号公報に開
示されていうようなラジカル重合性基、連鎖移動性基等
を有するものであっても良い。
本発明の分散重合に使用する分散媒は、上記成分
(C)及び(III)が可溶で、本発明の重合樹脂粒子、
即ちトナー粒子が不溶のものであれば特に制限されな
い。具体的には、水トレランスで規定される場合はアル
コール類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、ノルマルプロパノール、イソブタノール等、セ
ロソルブ類、例えばメチルセロソルブ、エチルセロソブ
ル、ブチルセロソルバ等が挙げられ、これらと水との混
合も挙げられる。また、ヘキサントレランスで規定され
る場合は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、キシレン、
ミネラルスピリット、アイソパーE、アイソパーG、シ
ェルゾール等の炭化水素系溶媒が挙げられる。
更に本発明の分散重合に際し、出てきたトナーの溶融
粘度を制御するために次のような架橋剤を添加して分散
重合し、架橋重合体を生成させてもよい。このような架
橋剤としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフ
タレン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリ
コールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメ
タクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプ
ロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールジメタクリレート、2,2′−ビス(4−メタ
クリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビ
ス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラアクリレート、ジブロムネオペンチルグリコ
ールジメタクリレート、フタル酸ジアリルなど、一般架
橋剤を適宣用いることができる。
また、トナーを磁性トナーとして用いるために、添加
剤として磁性粉を含有せしめてもよい。このような磁性
粉としては、磁場の中に置かれて磁化される物質が用い
られ、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金属の粉末
もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェイライトなど
の化合物が挙げられる。
上記成分(I)、(II)及び(III)の組成に於い
て、重合開始剤(II)はビニル単量体(C)の0.5〜10
重量%である。又、分散重合安定化剤(III)は、顔料
分散ペースト(I)l重量部に対し0.001〜0.4重量部で
ある。更に分散媒は顔料分散ペースト(I)l重量部に
対し1.5〜15重量部である。
本発明の分散重合は、上記各成分(I)〜(III)を
分散媒中に分散し50〜100℃で5〜25時間撹拌して行な
われる。本発明によれば顔料がトナー粒子内で凝集した
り粒子外殻に集中することなく一様に分散され、優れた
体積抵抗値と着色力を有するトナーを製造することがで
きる。
上記分散重合の後、分離・乾燥工程を経て本発明のト
ナーが得られる。上記分離工程は通常と方法、例えば遠
心分離法、濾過法等でよく、又乾燥工程も真空乾燥等で
良い。
上記のようにして得られる本発明のトナーは、重量平
均粒子径1.5〜15μm、粒度分布の指標である変動係数
5〜30%、ガラス転位点45〜75℃、数平均分子量4,000
〜60,000、体積抵抗値1014〜1016Ωcm、溶融粘度の活性
化エネルギー3.5〜8.0kcal/molを有する。
[発明の効果] 本発明により、粒度分布が狭く、顔料が樹脂粒子に複
合された小粒径トナーを容易に製造することが出来る。
[実施例] 以下本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
顔料分散剤の合成 参考例1(カルボン酸/スルホン酸型分散剤) 温度調節器、窒素導入管、適下漏斗、イカリ型撹拌羽
及び還流冷却管を備えた2lスパラブルフラスコに、セロ
ソルブアセテート200g及びキシレン400gを仕込み120℃
に昇温した。ここに、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート62gエチルヘキシルメタクリレート414g、t−ブチ
ルメタクリレート414g及びアゾビスイソブチロニトリル
10gの混合液を3時間かけて適下ロートから適下した。
適下終了後2時間この温度で重合を継続した。冷却後ス
ルホ無水フタル酸37gを仕込み、130℃まで昇温し、樹脂
酸価20になった時点でε−カプロラクトン182g及びジブ
チル錫ラウレート1.2gを仕込み、更に140℃まで昇温し
た。反応はε−カプロラクトンの反応率が98%を越えた
時点で終了し冷却した。
参考例2(塩基性顔料分剤) 参考例1と同様の反応器にセロゾルブアセテート600g
を仕込み110℃に昇温した。ここにジエチルアミノエチ
ルメタクリレート105g、エチルヘキシルメタクリレート
280g、スチレン302g及びV−601(和光純薬(株)製)5
5gの混合液を3時間かけて適下した。適下終了後110℃
で1時間、更に130℃で1時間反応をした。分散剤の
wは4630、nは2070であった。
参考例3(グラフト鎖を含有する塩基型顔料分散剤) (重合体Iの合成) 参考例1と同様の反応装置にメチルイソブチルケトン
169.5g及びエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート340.5gを入れ、撹拌しながら130℃に昇温した
後、グリシジルメタクリレート750g及びt−ブチルパー
オキシ−2−エチルヘキサネート150gの混合液を3時間
かけて適下した。ついで30分間撹拌を続けた後、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサネート15gとエチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート75gの混合
液を30分かけて適下し、さらに1時間この温度で撹拌を
続けた後、反応を終了して重合体Iを合成した。得られ
た重合体Iの加熱残分(105℃×3時間)は50%、エポ
キシ当量は284、w/n=1,800/1,000であり、理論通
りの7量体のグリシジメタクリレートホモポリマーであ
ることが確認できた。
(重合体IIの合成) 参考例1と同様の反応操置にメチルイソブチルケトン
159.1g及びエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート572.1gを入れ、撹拌しながら120℃に昇温した。
ついで、(a)n−ブチルメタクリレート550.0g、
(b)チオグリコール酸55.0g及びエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート55.0の混合液、(c)4,
4′−アゾビス(4−シアノバレリック酸)11.1g、トリ
エチルアミン3.0g及びエチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート30.0gの混合物を(a)、(b)、
(c)それぞれ別々に3時間かけて適下した。その後1
時間この温度で撹拌を続けて反応を終了した。得られた
重合体IIのポリマー末端に位置するカルボン酸に相当す
る酸価は29.0であった。
(グラフト型塩基性顔料分散剤の合成) 参考例1と同様の反応装置に、参考例3の重合体I 34
0.8g、参考例3の重合体II 517.0gを撹拌しながら90℃
でエポキシ基/カルボン酸基の反応を行い、カルボン酸
消失を示す酸価0となる時点で反応を終了した。
次いで50℃以下に冷却した上記反応系にジエチルアミ
ン47.0gを加えた後、100℃に昇温してエポキシ基/二級
アミンの反応を3時間行なった。この反応物のエポキシ
当量は1,610,000であり、仕込の全エポキシ基に対し、
未反応エポキシ基が0.1%未満であることが確認でき
た。
さらに、過剰のアミンを反応系から除去するために70
℃に維持した系内を減圧にしてメチルイソブチルケトン
と共に過剰アミンを除去した。
得られた顔料分散剤のアミン当量は0.50meq/g、ヨウ
素価は4.3で理論通りの塩基性グラフト重合体であるこ
とが確認できた。
参考例4(酸性顔料分散剤) 参考例1と同様の反応器に1,4−ジオキサン600gを仕
込み100℃に昇温した。メタクリル酸100g、スチレン320
g、n−ブチルメタクリレート120g、n−ヘキシルメタ
クリレート160g、アゾビスイソブチロニトリル46gを適
下、終了後1時間反応を継続した。次いでアゾビスイソ
ブチロニトリル10.5g及びキシレン100gを1時間かけて
適下し、更に2時間重合を行った。wは3550、nは
1520であった。
参考例5(酸型顔料分散剤) (重合体Iの合成) 参考例1と同様の反応装置にエチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート476.0gを入れ、撹拌しながら
130℃に昇温した後、グリシジメタクリレート315.3g、
1,2−ヒドロキシエチルメタクリレート384.7g及びt−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート70gの混合
液を3時間かけて適下した。ついで30分間撹拌を続けた
後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート7g
とエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート70
gの混合液を30分かけて適下し、さらに1時間この温度
で撹拌を続けた後、反応を修了して重合体Iを合成し
た。得られた重合体Iの加熱残分(105℃×3時間)は5
5%、エポキシ当量は596、w/n=3,400/1,800であ
った。
(グラフト型酸性顔料分散剤の合成) 参考例1と同様の反応装置に、参考例5の重合体I 47
2.5g、参考例3の重合体II 4790.4g、トリエチルアミン
8.8gを入れ、撹拌しながら120℃でエポキシ基/カルボ
ン酸基の反応を行い、エポキシ当量が250,000となり、
エポキシ基が十分消失したと考えられる時点で反応を終
了した。
次いで上記反応系に無水トリメリット酸152.2gを加え
た後、120℃に保ち水酸基/無水酸の反応を2時間行な
った。
得られた顔料分散剤の酸価は48mgKOH/g、で理論通り
の酸グラフト重合体であることが確認できた。
顔料分散ペーストの調製 参考例に示す顔料分散剤と以降の実施例に使用する分
散重合安定化剤のトレランスは以下の通りである。
参考例6 顔料として銅フタロシアニン100g、参考例1の顔料分
散剤50g(固形分)、スチレンモノマー350g、n−ブチ
ルメタクリレート350gおよびガラスビーズ1700gをサン
ドグラインダーにて2時間混和し、ろ過によりガラスビ
ーズを除去して、顔料ペーストを調製した。
参考例7〜11 表−2に示す顔料分散剤50g、顔料100gおよびビニル
単量体700gを使った以外は、参考例と同様の方法で行っ
て顔料分散ペーストを調製した。
実施例1〜7 表−3に示す分散重合安定化剤所定量と溶媒1200gを
参考例1と同様の2lセパラブルフラスコに仕込み、表−
3に示す所定温度まで上昇した。ここに表−3に示す顔
料分散ペースト255gを仕込み、次いで、スチレンモノマ
ー90gに表2に示す所定量の重合開始剤、および架橋剤
を加えてこれらを溶解したものを添加し、不揮発分から
計算される重合転化率が98%をこえるまで重合を継続し
た。その後、遠心分離・メタノール洗浄を3回繰り返
し、真空乾燥した。次いで、サンプルミルで解砕して、
トナーを得た。得られたトナーの粒子径、粒子径分布
(変動係数)をコールターカウンターにより測定した。
また、電場1KV/cmにおける体積抵抗値を測定した。これ
らの結果を表2に示す。尚、実施例4のトナーについて
は、透過型電子顕微鏡写真を撮り、トナー粒子内に顔料
がうまく内包していることが判った。この顕微鏡写真を
第1図に示す。
実施例8 (1)重合安定化剤の合成 撹拌羽根、窒素導入管、滴下ロート、温度計及びデカ
ンター、コンデンサを装着した4つ口フラスコに12にヒ
ドロキシステアリン酸1000gとキシレン30gを仕込み220
℃まで徐々に昇温して固定分酸価が45になるまで脱水還
流をつづけた。反応終了後冷却し、アイソパーG(エク
ソン Co.商品名イソパラフィン)640gおよびヒドロキノ
ンモノエチルエーテル0.5gを加え、酸素を送気しながら
130℃に保った。これにメタクリル酸グリシジル470gを
滴下し、固形分酸価が3以下になるまで反応させた。
同じ反応装置にアイソパーG 870gを仕込み、窒素気流
下で120℃に保温撹拌した。別に調製した上記のマクロ
モノマー液430gとメタクリル酸メチル500g、メタクリル
酸2−エチルヘキシル200gの混合液にt−ブチルパーオ
キシ2−エチルヘキサノエート15gを溶解し、3時間か
けて滴下した。滴下終了後同温度にて2時間保ち反応を
終了したとこお固形分50%の長鎖炭化水素鎖をもつメタ
クリル酸エステルの重合安定化剤が得られた。
(2)顔料分散ペーストの調製 参考例1の顔料分散剤50g(固形分)、銅フタロシア
ニン100g、メタクリル酸メチル420g,メタクリル酸n−
ブチル280g及びガラスビーズ1700gをサンドグラインダ
ーにて2時間混和し、濾過によりガラスビーズを除去し
て顔料ペーストを調製した。
(3)トナーの製造 固形分50%の重合安定化剤60gとアイソパーG2160g、
キシレン300gを同じ反応装置に仕込み90℃に昇温した。
これに上記顔料ペースト440gとメタクリル酸メチル100g
に溶解したt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエ
ート6gを加え、8時間同温度に保って反応させた。得ら
れた重合液を遠心分離し、ヘシサンで洗浄した後、乾燥
機で40℃に乾燥し、サンプルミルで解砕してトナーを得
た。得られたトナーの粒子径、粒子径分布をコールター
カウンターにより測定した結果、平均粒子径5.3ミクロ
ン、変動係数19.6%であり、体積抵抗値は1.3×1015Ω
・cmであった。
実施例9 実施例8と同様の方法で重合安定化剤としてブチル化
メラミン樹脂(ミネラルスピリットトレランス50以上)
35gと脂肪族ナフサ2100g、キシレン400gに代えた以外は
全く同じにしてトナーを得た。平均粒子径は6.2ミクロ
ン、変動係数18.4%であり、体積抵抗値は2.0×1015Ωc
mであった。
実施例10 (1)ポリプロピレンワックス含有ペーストの作成 ラーベン14 125gr n−ブチルメタクリレート 300gr スチレン 300gr アクリルグラフトワックス(三洋化成製) 200gr 参考例3の分散剤 110gr を参考例6と同様の方法で微細に分散した。
(2)トナーの合成 実施例1と同様の反応器に イソプロパノール 960gr 蒸留水 240gr ポリ酢酸ビニル 18gr HPC−L(日本曹達) 18gr を70℃に加熱した。ここに(1)の顔料分散ペースト31
0.5grを加えて30分間撹拌した後 V−59 10gr スチレン 120gr を加えて16時間重合した。重合転化率は97.5%、得られ
た粒子の粒子径は6.6μm、変動係数は22.3%であっ
た。
実施例11 実施例10においてラーベン14のかわりにモーガルLを
用いた以外は同様に行った。得られた粒子の粒子径は7.
4μm、変動係数は21.4%であった。実施例10、11とも
に体積固有抵抗値は5×1015Ωcmであった。
参考例12(ラジカル重合性基含有カルボン酸/スルホン
酸型分散剤) 温度調節器、窒素導入管、滴下漏斗、イカリ型撹拌羽及
び還流冷却管を備えた2lセパラブルフラスコに、セロソ
ルブアセテート200g及びキシレン400gを仕込み120℃に
昇温した。ここに、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト62g、エチルエキシルメタクリレート414g、t−ブチ
ルメタクリレート414g及びアゾビスイソブチロニトリル
10gの混合液を3時間かけて滴下ロートから滴下した。
滴下終了後2時間この温度で重合を継続した。冷却後ス
ルホ無水フタル酸37gを仕込み、130℃まで昇温し、樹脂
酸価20になった時点でε−カプロラクトン182g及びジブ
チル錫ラウレート1.2gを仕込み、更に140℃まで昇温し
た。反応はε−カプロラクトンの反応率が98%を越えた
時点で終了し冷却した。次いで再び120℃まで昇温し、
2−イソシアニルエチルメタクリレート50gを加えて、I
Rのイソシアネートピークが消滅するまで反応して顔料
分散剤を得た。
参考例13(ラジカル重合性基含有塩基性顔料分剤) 参考例12と同様の反応器にセロゾルブアセテート600g
を仕込み110℃に昇温した。ここにジエチルアミノエチ
ルメタクリレート105g、エチルヘキシルメタクリレート
280g、スチレン280g、ヒドロキシエチルメタクリレート
35g及びU−601(和光純薬(株)製56gの混合液を3時
間かけて滴下した。滴下終了後110℃で1時間、更に130
℃で1時間反応をした。これを室温にまで冷却しメタク
リル酸クロライド30.8g及びセロゾルブアセテート130.8
gを1時間かけて滴下し、更に2時間反応を続けて、顔
料分散剤を得た。分散剤wは4630、は2070であった 参考例14(グラフト鎖を含有する塩基型顔料分散剤) (重合体Iの合成) 参考例12と同様の反応装置にメチルイソブチルケトン
169.5g及びエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート340.5gを入れ、撹拌しながら130℃に昇温した
後、グリシジメタクリレート750g及びt−ブチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサネート150gの混合液を3時間か
けて滴下した。ついで30分間撹拌を続けた後、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサネート15gとエチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート75gの混合液
を30分かけて滴下し、さらに1時間この温度で撹拌を続
けた後、反応を終了して重合体Iを合成した。得られた
重合体I の加熱残分(105℃×3時間)は50%、エポキシ当量は2
84、w/n=1,800/1,000であり、理論通りの7量体
のグリシジルメタクリレートホモポリマーであることが
確認できた。
(重合体IIの合成) 参考例12と同様の反応操置にメチルイソブチルケトン
159.,1g及びエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート572.5を入れ、撹拌しながら120℃に昇温した。
ついで、(a)n−ブチルメタクリレート550.0g、
(b)チオグリコール酸55.0g及びエチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート55.0gの混合液、(c)
4.4′−アゾビス(4−シアノバレリック酸)11.1g、ト
リエチルアミン3.0g及びエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート30.0gの混合物を(a),(b)、
(c)それぞれ別々に3時間かけて滴下した。その後1
時間この温度で撹拌を続けて反応を修了した。得られた
重合体IIのポリマー末端に位置するカルボン酸に相当す
る酸価は29.0であった。
(二重結合ラジカル重合性基含有グラフト型塩基性顔料
分散剤の合成) 参考例12と同様の反応装置に、参考例15の重合体I 34
0.8g、参考例15の重合体II 258.5g及び2−ヒドロキシ
エチルメタクリレートと無水フタル酸の等モル付加体
(アクリルエステルPA:三菱レイヨン)142gを入れ、撹
拌しながら90℃でエポキシ基/カルボン酸基の反応を行
い、カルボン酸消失を示す酸価0となる時点で反応を終
了した。
次いで50℃以下に冷却した上記反応系にジエチルアミ
ン47.0gを加えた後、100℃に昇温してエポキシ基/二級
アミンの反応を3時間行なった。この反応物のエポキシ
当量は1,610,000であり、仕込の全エポキシ基に対し、
未反応エポキシ基が0.1%未満であることが確認でき
た。
さらに、過剰のアミンを反応系から除去するために70
℃に維持した系内を減圧にしてメチルイソブチルケトン
と共に過剰アミンを除去した。
得られた顔料分散剤のアミン当量は0.50meq/g、ヨウ
素価は4.3で理論通りの塩基性グラフト重合体であるこ
とが確認できた。
参考例15(連鎖移動ラジカル重合性基を有する酸性顔料
分散剤) 参考例12と同様の反応器に1,4−ジオキサン600gを仕
込み100℃に昇温した。メタクリル酸100g、スチレン320
g、n−ブチルメタクリレート120g、n−ヘキシルメタ
クリレート160g、アゾビスイソブチロニトリル46g及び
チオール酢酸10.4gの混合液を2時間かけて滴下した。
滴下終了後1時間反応を継続した。次いでアゾビスイソ
ブチロニトリル10.5g及びキシレン100gを1時間かけて
滴下し、更に2時間重合を行った。次いで0.1N水酸化ナ
トリウムのエタノール溶液500mlを加えて約30分間撹拌
し、冷却後蒸留水を加え2回分液して、顔料分散剤を得
た。この顔料分散剤のSH基濃度は1.66×10-4mol/g、
wは3550、nは1520であった。
参考例16(グラフト鎖を含有する酸型顔料分散剤) (重合体Iの合成) 参考例12と同様の反応装置にエチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート476.0gを入れ、撹拌しながら
130℃に昇温した後、グリシジルメタクリレート315.3
g、1,2−ヒドロキシエチルメタクリレート384.7g及びt
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート70gの混
合液を3時間かけて滴下した。ついで30分間撹拌を続け
た後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート
7gとエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
70gの混合液を30分かけて滴下し、さらに1時間この温
度で撹拌を続けた後、反応を終了して重合体Iを合成し
た。得られた重合体Iの加熱残分(105℃×3時間)は5
5%、エポキシ当量は596、w/n=3,400/1,800であ
った。
(二重結合ラジカル重合性基含有グラフト型酸性顔料分
散剤の合成) 参考例12と同様の反応装置に、参考例16の重合体I 47
2.5g、参考例14の重合体II 2395.2g及び2−ヒドロキシ
エチルメタクリレートと無水フタル酸の等モル付加体
(アクリルエステルPA:三菱レイヨン)77.2g、トリエチ
ルアミン8.8gを入れ、撹拌しながら120℃でエポキシ基
/カルボン酸基の反応を行い、エポキシ当量が250,000
となり、エポキシ基が十分消失したと考えられる時点で
反応を終了した。
次いで上記反応系に無水トリメリット酸152.2gを加え
た後、120℃に保ち水酸基/無水酸の反応を2時間行な
った。
得られた顔料分散剤の酸価は48mgKOH/g、ヨウ素価は
2.1で理論通りの酸性グラフト重合体であることが確認
できた。
顔料分散ペーストの調製 参考例17 参考例に示す顔料分散剤と以降の実施例に使用する分
散重合安定剤のトレランスは以下の通りである。
顔料として銅フタロシアニン100g、参考例12の顔料分
散剤50g(固形分)、スチレンモノマー350g、n−ブチ
ルメタクリレート350gおよびガラスビーズ1700gをサン
ドグラインダーにて2時間混和し、ろ過によりガラスビ
ーズを除去して、顔料ペーストを調製した。
参考例18〜20 表−5に示す顔料分散剤50g、顔料100gおよびビニル
単量体700gを使った以外は、参考例17と同様の方法で行
って顔料分散ペーストを調製した。
実施例12〜18 表−6に示す分散重合安定化剤所定量と溶媒1200gを
参考例12と同様の2lセパラブルフラスコに仕込み、表−
6に示す所定温度まで上昇した。ここに表−6に示す顔
料分散ペースト255gを仕込み、次いで、スチレンモノマ
ー90gに表−6に示す所定量の重合開始剤、および架橋
剤を加えてこれらを溶解したものを添加し、不揮発分か
ら計算される重合転化率が98%をこえるまで重合を継続
した。その後、遠心分離・メタノール洗浄を3回繰り返
し、真空乾燥した。次いで、サンプルミルで解砕して、
トナーを得た。得られたトナーの粒子径、粒子径分布
(変動係数)をコールターカウンターにより測定した。
また、電場1KV/cmにおける体積抵抗値を測定した。これ
らの結果を表−6に示す。尚、実施例15のトナーについ
ては、透過型電子顕微鏡写真を撮り、トナー粒子内が顔
料がうまく内包していることが判った。この顕微鏡写真
を第2図に示す。
実施例19 (1)重合安定化剤の合成 撹拌羽根、窒素導入管、滴下ロート、温度計及びデカ
ンター、コンデンサを装着した4つ口フラスコに12ヒド
ロキシステアリン酸1000gとキシレン30gを仕込み220℃
まで徐々に昇温して固形分酸価が45になるまで脱水還流
をつづけた。反応終了後冷却し、アイソパーG(エクソ
ン Co.商品名イソパラフィン)640gおよびヒドロキノン
モノメチルエーテル0.5gを加え、酸素を送気しながら13
0℃に保った。これにメタクリル酸グリシジル470gを滴
下し、固形分酸価が3以下になるまで反応させた。
同じ反応装置にアイソパーG 870gを仕込み、窒素気流
下で120℃に保温撹拌した。別に調製した上記のマクロ
モノマー液430gとメタクリル酸メチル500g、メタクリル
酸2−エチルヘキシル200gの混合液にt−ブチルパーオ
キシ2−エチルヘキサノエート15gを溶解し、3時間か
けて滴下した。滴下終了後同温度にて2時間保ち反応を
終了したところ固形分50%の長鎖炭化水素鎖をもつメタ
クリル酸エステルの重合安定化剤が得られた。
(2)顔料分散ペーストの調製 参考例12の顔料分散剤50g(固形分)、銅フタロシア
ニン100g、メタクリル酸メチル420g、メタクリル酸n−
ブチル280g及びガラスビーズ1700gをサンドグラインダ
ーにて2時間混和し、濾過によりガラスビーズを除去し
て顔料ペーストを調製した。
(3)トナーの製造 固形分50%の重合安定化剤60gとアイソパーG2160g、
キシレン300gを同じ反応装置に仕込み90℃に昇温した。
これに上記顔料ペースト440gとメタクリル酸メチル100g
に溶解したt−ブチルパーオキシ2反応エチルヘキサノ
エート6gを加え、8時間同温度に保って反応させた。得
られた重合液を遠心分離し、ヘキサンで洗浄した後、乾
燥機で40℃にて乾燥し、サンプルミルで解砕してトナー
を得た。得られたトナーの粒子径、粒子径分布をコール
ターカウンターにより測定した結果、平均粒子径4.7ミ
クロン、変動係数19.2%であり、体積抵抗値は1.3×10
15Ω・cmであった。
実施例20 実施例19と同様の方法で重合安定化剤としてブチル化
メラミン樹脂(ミネラルスピリットトレランス50以上)
35gと脂肪族ナフサ2100g、キシレン400gに代えた以外は
全く同じにしてトナーを得た。平均粒子径は5.3ミクロ
ン、変動係数21.4%であり、体積抵抗値は2.0×1015Ωc
mであった。
実施例21 (1)ポリプロピレンワックス含有ペーストの作成 ラーベン14 125gr n−ブチルメタクリレート 300gr スチレン 300gr アクリルグラフトワックス(三洋化成製) 200gr 参考例14の分散剤 110gr を参考例17と同様の方法で微細に分散した。
(2)トナーの合成 実施例12と同様の反応器に イソプロパノール 960gr 蒸留水 240gr ポリ酢酸ビニル 18gr HPC−L(日本曹達) 18gr を70℃に過熱した。ここに(1)の顔料分散ペースト31
0.5grを加えて30分間撹拌した後 V−59 10gr スチレン 120gr を加えて16時間重合した。重合転化率は97.5%、得られ
た粒子の粒子径は6.8μm、変動係数は21.0%であっ
た。
実施例22 実施例21においてラーベン14のかわりにモーガルLを
用いた以外は同様に行った。得られた粒子の粒子径は7.
3μm、変動係数は19.5%であった。実施例21、22とも
に体積固有抵抗値は5×1015Ωcmであった。
比較例1 実施例15において顔料分散剤を用いなかった以外は実
施例15と同様にしてトナーを製造した。このトナーの透
過型電子顕微鏡写真を撮ったところ、顔料は粒子外壁に
集中し、トナーとして使用できるレベルではなかった。
この顕微鏡写真を第3図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、それぞれ実施例4および比較例
1のトナーの粒子構造を示す透過型電子顕微鏡写真を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金倉 顕博 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (72)発明者 柏原 章雄 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−113462(JP,A) 特開 昭63−23167(JP,A) 特開 昭64−35457(JP,A) 特開 昭63−304002(JP,A) 特開 昭63−100466(JP,A) 特開 昭63−191864(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)(A)塩基性基及び/又は酸性基の
    1種以上を含有する顔料分散剤、(B)顔料および
    (C)ビニル単量体から調製される顔料分散ペースト、 (II)重合開始剤及び (III)分散重合安定化剤 を、ビニル単量体(C)及び分散重合安定化剤(III)
    が可溶で、かつ得られた重合化樹脂粒子が不溶の分散媒
    中で分散重合することを特徴とするトナーの製法。
  2. 【請求項2】顔料分散剤(A)がラジカル反応性基を有
    する請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】顔料分散ペーストが更に(D)離型剤を含
    む請求項1または2記載の製法。
  4. 【請求項4】顔料分散剤(A)の水トレランスが5.0以
    下であり、且つ分散重合安定化剤(III)の水トレラン
    スが7.0以上である請求項1〜3いずれかに記載の製
    法。
  5. 【請求項5】顔料分散剤のヘキサントレランスが20以下
    であり、且つ分散重合安定化剤のヘキサントレランスが
    30以上である請求項1〜3いずれかに記載の製法。
  6. 【請求項6】離型剤(D)がポリエチレンワックス、ポ
    リプロピレンワックス、ポリジメチルシロキサンおよび
    それらのビニル系重合体とのグラフトまたはブロック化
    物から成る群から選ばれる請求項3記載の製法。
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