JP2633135B2 - 天井走行車における物品把持装置 - Google Patents

天井走行車における物品把持装置

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JP2633135B2
JP2633135B2 JP4063748A JP6374892A JP2633135B2 JP 2633135 B2 JP2633135 B2 JP 2633135B2 JP 4063748 A JP4063748 A JP 4063748A JP 6374892 A JP6374892 A JP 6374892A JP 2633135 B2 JP2633135 B2 JP 2633135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、天井から配設されて
いるレール上を自走して所定のステーションからステー
ションへと物品を搬送する天井走行車に配設され、低レ
ベル放射性廃棄物等が充填されたドラム缶のような重量
の重い物品を把持する天井走行車における物品把持装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の天井走行車は、レールに沿って走
行する走行車本体に昇降装置を設け、昇降装置により昇
降する昇降台に物品把持装置が一体的に取付けられて
物品把持装置により物品を把持して、所定のステーショ
ンから他のステーションへ物品を搬送している。
【0003】そして従来の物品把持装置は、例えば特開
平1−303293号、特開平1−226693号公報
等に開示されているように、シリンダのピストンロッド
にリンクを連結して、シリンダの作動でリンク機構を介
して把持爪を開閉する把持装置が多く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、物品把持装置
の駆動をシリンダで行うと、流体を供給する駆動源と流
体給排用のホース等が必要となり、長距離の物品の搬送
ができないという問題がある。又リンク機構によって把
持爪を開閉する把持装置は、一対の把持爪で行っている
ので、一対の把持爪と直交する方向に物品が心外れした
ときには大重量の物品の把持ができなくなる。
【0005】この場合、実開昭62−2594号公報に
記載されているように、チャック用モータを利用して、
カム板を回転させ、把持爪を半径方向に移動させて物品
を把持する構成とすることで対処することができる。す
なわち、チャック本体に複数の把持爪を半径方向に摺動
自在に嵌装させ、チャック用モータの回動で正逆に所定
角度回動されるカム板をチャック本体に回動自在に支承
させ、各把持爪に取付けたカムフオロアをカム板のカム
溝にそれぞれ嵌入させ、カム板の正逆の回動によって物
品を把持解放するように構成するものである。
【0006】しかし、この構成では、停電で天井走行車
が停止した時、停止した際の物品の慣性力により、容易
把持爪が物品の把持を解放させる方向へ移動し
持していた物品を落下させてしまうおそれが生ずる。
なわち、上記構成では、カム板に形成されている各カム
溝が単に円弧状に形成されているだけである。そのた
め、所定の把持爪に物品の慣性力が加われば、その把持
爪は、把持力を低下させる側へ移動する力を受け、その
把持爪に対応したカムフォロアを嵌入させているカム溝
が単に円弧状であることから、容易に、そのカムフォロ
アがカム溝の壁面を押して、カム板を物品解放側へ回転
させてしまう。その結果、各把持爪が物品の把持を解放
させてしまうからである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、斯かる従来
の天井走行車における物品把持装置の問題点を解決する
ものであって、この発明の天井走行車における物品把持
装置は、物品の半径方向へ突出した上縁部の下方側で前
記物品の周面を半径方向へ押圧して把持する複数の把持
爪が前記物品の半径方向に摺動自在にチャック本体に対
して嵌装され、チャック用モータの作動で正逆に所定角
度回動されるカム板が前記チャック本体に回動自在に支
承され、前記各把持爪に取付けたカムフォロアが前記カ
ム板に設けられた略円弧状のカム溝にそれぞれ嵌入さ
れ、前記チャック用モータの作動に伴なう前記各把持爪
の移動によって物品を把持解放するように構成されてい
る天井走行車における物品把持装置であって、前記各カ
ム溝が、把持爪の品把持側の形状として、物品を最も
強く把持する位置を前記チャック用モータの作動による
前記カム板の通常の回動角度範囲の境界地点の直前と
し、前記カム板の通常の回動角度範囲の境界地点で、
持爪による物品の把持を可能な状態として僅かに物品の
把持を解放する形状とするとともに、さらに、前記カム
板の通常の回動角度範囲の境界地点を超えて延長され、
その延長部分を、把持爪による物品の前記上縁部におけ
る下面側の掛止を可能として、前記カム板の通常の回動
角度範囲の境界地点よりもさらに僅かに物品の把持を解
放する形状とするように、削設され 前記チャック用モ
ータの作動による前記物品の把持完了時点を、前記各カ
ム溝における前記カム板の通常の回動角度範囲の境界地
点に、前記各カムフォロアを配置させる時点としている
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明の物品把持装置は、チャック用モータ
を作動させ、カム板を所定角度回動させれば、チャック
本体に嵌装されている複数の把持爪がそれぞれのカム溝
に案内されて同時に半径方向に摺動して物品を把持す
る。
【0009】この時の各把持爪のカムフォロアは、各カ
ム溝内において、カム板の通常の回動角度範囲の境界地
点に配置されている。そのため、この時の各把持爪は、
それぞれのカムフォロアの嵌入しているカム溝の形状に
より、最も強く物品を把持する状態を過ぎ、物品を把持
可能として僅かに物品の把持を解放する状態としてい
る。
【0010】この状態で天井走行車が走行中に停電で停
止し、物品の慣性力が所定の把持爪に作用すれば、その
把持爪は物品の解放側へ移動する。しかし、その把持爪
に対応するカムフォロアがカム溝の壁面を押してカム板
を回転させても、そのカム板の回転は、チャック用モー
タの作動によるカム板の通常の回動角度範囲を超える方
向への回転となって、各カムフォロアを、カム溝におけ
るカム板の通常の回動角度範囲の境界地点を超えた延長
部分へ、侵入させる回転となる。 なぜなら、各把持爪の
カムフォロア自体は、停電前において、物品を最も強く
把持する位置を過ぎて、各カム溝におけるカム板の通常
の回動角度範囲の境界地点に配置されている。そして、
慣性力を受けた把持爪は、把持を解放する側に移動する
ため、その把持爪に対応したカムフォロアは、物品を強
く把持する側であるカム溝の境界地点の直前側へは抵抗
が大きくなるため移動できず、逆に、カム溝の壁面を押
してカム板を回転させつつ、物品の把持を解放する側、
すなわち、カム溝の境界地点を超えた延長部分に侵入す
ることとなる。 その結果、他のカムフォロアもカム板の
回転に伴ない、各カム溝の境界地点を超えた延長部分に
侵入することとなるからである。 そして、各カム溝にお
ける境界地点を超えた延長部分は、各把持爪が、物品の
上縁部における下面側の掛止を可能として、カム溝にお
けるカム板の通常の回動角度範囲の境界地点よりもさら
に僅かに物品の把持を解放する状態に、削設されている
ことから、各把持爪が物品の上縁部を掛止して、物品を
落下させることを防止することとなる。
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0012】この実施例は、図1、図2に示すように物
品が低レベル放射性廃棄物が充填されたドラム缶Wの例
であり、Iビーム2にレール板3を固着したレール1上
を天井走行車(以下走行車と云う)が既知のようにIビ
ーム2に取りつけたトロリー4から図示を省略した集電
装置に給電されて自走する。
【0013】左右の側板5、6の下方に箱体7を溶着し
た駆動輪軸受箱8と従動輪軸受箱9が、走行車本体10
のハンガー部11の両端に次のように連結されて一体に
なっている。即ちハンガー部11の両端に溶着したボス
12にビス止めされている縦軸13が、箱体7に嵌着し
た上、下のブッシュ14に遊嵌されて、駆動輪軸受箱8
軸受箱9がレール1のカーブに案内されて、縦
軸13を支点にして揺動するように連結されている(図
3、図4)。
【0014】駆動輪軸受箱8の側板5に走行用モータ1
5を取付け、モー15の出力軸に楔着した鎖車16と
左右の側板5、6に軸支されている中間軸17に固定し
た鎖車18にチェーンが懸回されている(図3)。左右
の側板5、6に取付けた車輪軸20に車輪21を回動自
在に支承し、車輪21にボルト締めした歯車22と中間
軸17に楔着した歯車23が噛合していて、走行用モー
15の回動によって車輪21がレール板3上を走行す
る。
【0015】中間軸の左右にローラ24が回動自在に支
承され、ローラ24の外径がレール板3の下面と僅かの
間隙をもって対向していて、駆動輪軸受箱8が上方へ浮
き上るのを防止している。左右の側板5、6の前後にレ
ール板3の側端面に接触して回動するガイドローラ2
が軸支されていて、駆動輪軸受箱8が横振れしないよう
になっている。
【0016】従動輪軸受箱9は駆動輪軸受箱8と略同様
の構成で、走行用のモータ15、鎖車16、18が無い
点が相違している。
【0017】走行車本体10は、軽量化のために図4、
図5のように溶接構造になっている。4個の軸受用ブッ
シュ31に断面口状の4個の連結部材32を溶着し、連
結部材の上面に左右の側板33、33と後側板34を溶
着し、左右の側板33、33と後側板34の上面に溶着
した天板35の上面に鋼板を口状に溶着した前記のハン
ガー部11が溶着されて走行車本体10になっている。
【0018】走行車本体10の後側板34に昇降用モー
タ36を取付け、左右の側板33、33の内側にウォー
ム減速機37が固着されている。昇降用モータ36とウ
ォーム減速機37の入力軸38に取着した鎖車40、4
1にチェーン42が懸回されている。ウォーム減速機3
7は、入力軸38にウォーム(図示せず)が出力軸39
の軸方向の中心にウォームホイール(図示せず)を取着
した通常の減速機であり、出力軸39が左右の側板3
3、33の外側に突出している。
【0019】出力軸39の両端部に巻取ドラム43を楔
着し、一端を巻取ドラム43に結着したワイヤーロープ
44を巻取ドラム43の外周に巻付け(図4参照)、そ
の他端が昇降台45の天板46に取付けた連結金具47
に結着されている。
【0020】連結金具47の軸部48が天板46に上下
動自在に嵌入され、軸部48に遊嵌した感知管49と天
板46との間に介装した圧縮ばね50で連結金具4
下方へ付勢されている。物品Wを吊上げたとき図9のよ
うに感知管49の上昇をセンサー51で検出するように
なっており、連結金具47は物品吊上検知部材を兼ねて
いる(図9は物品吊上状態の図である)。
【0021】昇降台45は正方形の箱状に形成されてい
て、4つの角の縁部に軸支持ブラケット52を溶着し、
その軸支持ブラケット52に立設したマスト53が走行
車本体10の軸受用ブッシュに嵌着した長いガイドブッ
シュ54に摺動自在に装着されている。
【0022】従って、昇降用モータ36を正逆に回動す
ると巻取ドラム43が正逆に回動し、昇降台45のマス
ト53が走行車本体のガイドブッシュ54に案内されて
昇降台45は図1の実線で図示した搬送位置から仮想線
で図示した物品把持位置まで垂直に昇降する。
【0023】次に図6、図7の物品把持装置60につい
て説明する。ボールエンド(軸部の先端のボールがシャ
ンク部の球面軸受に嵌っている自在接手)61の軸部6
2を昇降台45の天板46に螺着してナット63でロッ
クする。同様にボールエンド61Aをチャック本体67
に螺着し、ボールエンド61、61Aのシャンク部64
に連結杆65を螺合してナット66でロックした4個の
自在接手部材でチャック本体67が吊持されている。一
対のボールエンド61、61Aのシャンク部64は長さ
の調整が容易にできるように一方が右ねじ、他方が左ね
じに形成されて連結杆65と螺合している。
【0024】昇降台45に連結されたチャック本体67
は、チャック本体67が水平方向に自由にフローティン
グするように吊持すれば目的を達し、チャック本体67
をチェーンやワイヤーロープ等で昇降台45と連結して
も良い。
【0025】チャック本体67の下面に取付けたスライ
ド部材68にL字状の4個の把持爪69がドラム缶Wの
半径方向に摺動自在にチャック本体67に対して嵌合
ている。この摺動自在の嵌合は通常のアリ溝またはT
溝嵌合でも良いが、スライド部材68をリニアクロスロ
ーラベアリングにすると摺動が円滑に行われて好まし
い。把持爪69の爪70はドラム缶Wの半径方向外方
へ突出する上縁部85の下方側部位の外径に沿う円弧状
に形成されている。
【0026】チャック本体67の中心に軸部71をボル
ト締めし、その軸部71にカム板72に取着した歯車7
3がクロスローラベアリング80を介して回動自在に支
持されている。チャック本体67の上面に取付けたチャ
ック用モータ74の出力軸75に楔着した歯車76がカ
ム板72の歯車73と噛合している。
【0027】チャック用モータ74は、停電時に回らな
いように非励磁にブレーキが作用するブレーキ付の減速
機モータが好ましい。カム板72の外周に植設した感知
ピン77をチャック本体67に取付けた2個のセンサー
78,79で検知して把持爪69の開閉を検出するよう
になっている。
【0028】カム板72には、図7のようにカム板72
を貫通する4個のカム溝81が削設され、それらのカム
溝81には把持爪9に植設した支持ピン82に回動自
在に支持されているカムフロア3が嵌入されてい
る。
【0029】図8は各カムフォロア83を嵌入させる
ム溝81の一実施例であり、カム板72の回動角度に対
応した65゜(以下、角度゜は、カム板72の回動角度
を基準にいうものとする)で把持爪69が55mm開閉
する例であり、5゜の位置をセンサー78で検出し、6
0゜の位置をセンサー79で検出して、通常は、チャッ
ク用モータ74を作動させたカム板72の正逆の回動に
伴ない、5゜〜60゜の間で把持爪69を開閉させてい
る。閉じたときの半径を0mmとしたとき0゜〜5゜は
55mmの半径とし、58゜〜59゜を0mm、60゜
を0.1mm、65゜を0.5〜1mmの半径にカム溝
81が削設されている。
【0030】すなわち、カム溝81は、ドラム缶Wの把
持側の形状とし、ドラム缶Wを最も強く把持する位置
(58゜〜59゜)を、チャック用モータ74の作動に
よるカム板72の通常の回動角度範囲(5゜〜60゜)
の境界地点の直前とし、チャック用モータ74の作動に
よるカム板72の通常の回動角度範囲の境界地点(60
゜)で、ドラム缶Wの把持を可能な状態とし僅かにドラ
ム缶Wの把持を解放する形状とするとともに、さらに、
チャック用モータ74の作動によるカム板72の通常の
回動角度範囲の境界地点を超えて延長され、その延長部
分(60゜〜65゜)を、各把持爪69の爪70がドラ
ム缶Wにおける上縁部85の下面側の掛止を可能とし、
チャック用モータ74の作動によるカム板72の通常の
回動角度範囲の境界地点(60゜)よりもさらに僅かに
ドラム缶Wの把持を解放する形状とするように、削設さ
れている。
【0031】このように55mm開閉するカム溝81に
すると、ドラム缶Wの上縁部85の中心が昇降台45に
吊持されているチャック本体67の中心から50mm程
度心外れしていても確実に把持することができる。
【0032】上記のようなカム溝81とすれば、各把持
爪69は、カム板72の回動角度に応じたカム溝81の
60゜の位置にカムフォロア83の中心が配置されて
ドラム缶Wの外周面を把持し、その把持を完了させて、
天井走行車が走行可能となる。そして、停電により天井
走行車が停止して、把持爪69にドラム缶Wの慣性力が
作用し、把持爪69が動いても、後述するように、カム
フォロア83の中心がカム溝81の65゜の方向へ動く
ように、カム板72を回転させるため、把持爪69は、
把持を完全に解放させるように移動せずに、セルフロッ
され、ドラム缶Wの上縁部85の下面側を掛止して、
ドラム缶Wの落下を防止することとなる
【0033】チャック本体7の中心の上面に保持筒8
6を立設し、その保持筒86にカム板72より下方に突
出している検知棒87を上下動自在に挿着し、検知棒8
7に取着したカラー88と保持筒86のキャップ89の
間に圧縮ばね90を封装して、検知棒87が下方へ付勢
されている。保持筒86に取付けたブラケット91にセ
ンサー92を設けて、ドラム缶Wの上面に検知棒87が
当接したことを検出するようになっている。(図6、図
10は検出した状態の図である)。
【0034】走行車を停止させる各ステーションには、
レール1のIビーム2上に位置定めアーム95を固着し
(図2)、位置定めアーム95の一端には、下向きにY
字状のガイド溝96を形成した位置定めプレート97を
溶着し、他端には、発光器98が取付けてある。
【0035】この実施例の走行車は、図1、図2に仮想
線で図示したように走行車本体10に取付けたマッチ箱
のケースのような形のカバー99で覆われており、カバ
ー99の上端に取付けた受光器100が前記の位置定め
部材の発光器98と対向するとその位置に走行車が停止
するようになっている。
【0036】下面に位置定め用モータ102を取付けた
箱状のブラケット103を前記走行車本体のハンガー部
11の側面に固着して、図10の位置定め装置101が
走行車本体10に設置されている。
【0037】ブラケット103の上面に保持筒104を
固着し、その保持筒104に取付けたスプラインナット
105が中空軸106とスプライン嵌合され、中空の軸
106の下端部が位置定め用モータの親ねじ107と螺
合している。中空軸106の上縁部にはローラ108を
軸支109した位置定めピン110が取着されている。
中空軸106の下端に感知片111を取着し、ブラケッ
ト103の上下にセンサー112、113が取付けてあ
る。
【0038】従って、位置定め用モータ102を正逆に
回動すると、中空軸106が保持筒104に案内されて
上下動し、位置定めピン110のローラ108が位置定
めプレート97のガイド溝96に係脱し、その位置定め
部材110の係脱をセンサー112、113で検出す
る。
【0039】図1における115は電源盤、116は制
御盤で走行車本体10のカバー99内に収納されてい
る。上記実施例の天井走行車では、走行用モータ15を
作動させて所定のステーションに移動し、昇降用モータ
36の作動により、昇降台47を下降させ、さらに、物
品把持装置60のチャック用モータ74を作動させて、
各把持爪69によってドラム缶Wの上縁部85の下方側
を把持し、ついで、昇降用モータ36を作動せて、昇降
台47を上昇させ、つぎのステーションへ移動するため
に、走行することとなる。 そして、天井走行車が走行中
に停電で停止し、ドラム缶Wの慣性力が所定の把持爪6
9に作用すれば、その把持爪69はドラム缶Wの解放側
へ移動する。しかし、その把持爪69に対応するカムフ
ォロア83がカム溝81の壁面を押してカム板72を回
転させても、そのカム板72の回転は、チャック用モー
タ74の作動によるカム板72の通常の回動角度範囲
(5゜〜60°)を超える方向への回転となって、各カ
ムフォロア83を、カム溝81におけるカム板72の通
常の回動角度範囲の境界地点(60゜)を超えた延長部
分へ(65゜側へ)、侵入させる回転となる。 なぜな
ら、各把持爪69のカムフォロア83自体は、停電前に
おいて、ドラム缶Wを最も強く把持する位置(58゜〜
59゜)を過ぎて、各カム溝81におけるカム板72の
通常の回動角度範囲の境界地点(60゜)に配置されて
いる。 そして、慣性力を受けた把持爪69は、把持を解
放する側に移動するため、その把持爪69に対応したカ
ムフォロア83は、ドラム缶Wを強く把持する側である
カム溝81の境界地点の直前側(58゜〜59゜側)へ
は抵抗が大きくなるため移動できず、逆に、カム溝81
の壁面を押してカム板72を回転させつつ、ドラム缶W
の把持を解放する側、すなわち、カム溝81の境界地点
を超えた延長部分(65゜側)に侵入することとなる。
その結果、他のカムフォロア83も、カム板72の回転
に伴ない、各カム溝81の境界地点(60゜)を超えた
延長部分(65゜側)に侵入することとなるからであ
る。 そして、各カム溝81における境界地点を超えた延
長部分(65゜側)は、各把持爪69が、ドラム缶Wの
上縁部85における下面側の掛止を可能として、カム溝
81におけるカム板72の通常の回動角度範囲の境界地
点(60゜)よりもさらに僅かに物品の把持を解放する
状態に、削設されていることから、各把持爪69がドラ
ム缶Wの上縁部85の下面側を掛止した状態で移動を停
止されてセルフロックされ、ドラム缶Wの落下を防止す
ることとなる。 したがって、実施例の物品把持装置60
では、天井走行車が走行中に停電で停止しても、各把持
爪69がドラム缶Wの上縁部85の下面側を掛止するこ
とから、把持したドラム缶Wを落下させてしまうことが
無く、安全に搬送することができる。
【0040】上記実施例においては、上蓋のあるドラム
缶Wの外周側を把持する物品把持装置60について説明
したが、上蓋のない物品の内周側を把持する場合には、
その物品の内周側に突出する上縁部の下方側の内周面
に、各把持爪69の爪70を当てて、外向きに押圧する
ようにして、把持すれば良い。なお、この場合は検知棒
87で物品を検出することができないので、例えば走行
車本体10の上下にブラケットを介して2個のセンサー
を取付けてマスト53の上端を検知し、昇降台45の上
昇位置(走行位置)や下降位置(把持位置)を検出すれ
ば良い。
【0041】
【発明の効果】以上のようにこの発明の天井走行車の物
品把持装置は、複数の把持爪がカム板の所定形状の
ム溝にカムフォロアを嵌入させて、物品の把持解放を行
なうように構成されていることから、天井走行車が走行
中に停電で停止し、物品の慣性力が所定の杷持爪に作用
して、その把持爪が物品の解放側へ移動しても、各把持
爪は、物品の上縁部を掛止可能な状態で移動を停止され
るように、セルフロックされるため、物品の落下を防止
して、安全に物品を搬送させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の天井走行車の実施例を示す側面図で
ある。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】走行車本体の側面図である。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】物品把持装置の断面図である。
【図7】物品把持装置の底面図である。
【図8】カム溝の一実施例の拡大図である。
【図9】昇降台取着部の部分断面図である。
【図10】位置定め装置の断面図である。
【符号の説明】 60 物品把持装置 67 チャック本体 69 把持爪 72 カム板 74 チャック用モータ 81 カム溝 83 カムフオロア W ドラム缶(物品)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品の半径方向へ突出した上縁部の下方
    側で前記物品の周面を半径方向へ押圧して把持する複数
    の把持爪が前記物品の半径方向に摺動自在にチャック本
    体に対して嵌装され、チャック用モータの作動で正逆に
    所定角度回動されるカム板が前記チャック本体に回動自
    在に支承され、前記各把持爪に取付けたカムフォロアが
    前記カム板に設けられた略円弧状のカム溝にそれぞれ嵌
    入され、前記チャック用モータの作動に伴なう前記各把
    持爪の移動によって物品を把持解放するように構成され
    ている天井走行車における物品把持装置であって、 前記各カム溝が、把持爪の品把持側の形状として、物
    品を最も強く把持する位置を前記チャック用モータの作
    動による前記カム板の通常の回動角度範囲の境界地点の
    直前とし、前記カム板の通常の回動角度範囲の境界地点
    で、把持爪による物品の把持を可能な状態として僅かに
    物品の把持を解放する形状とするとともに、さらに、前
    記カム板の通常の回動角度範囲の境界地点を超えて延長
    され、その延長部分を、把持爪による物品の前記上縁部
    における下面側の掛止を可能として、前記カム板の通常
    回動角度範囲の境界地点よりもさらに僅かに物品の把
    持を解放する形状とするように、削設され 前記チャック用モータの作動による前記物品の把持完了
    時点を、前記各カム溝における前記カム板の通常の回動
    角度範囲の境界地点に、前記各カムフォロアを配置させ
    る時点として いることを特徴とする天井走行車における
    物品把持装置。
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