JP2632350B2 - 長尺物の連続プレス成形法 - Google Patents

長尺物の連続プレス成形法

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JP2632350B2
JP2632350B2 JP63071466A JP7146688A JP2632350B2 JP 2632350 B2 JP2632350 B2 JP 2632350B2 JP 63071466 A JP63071466 A JP 63071466A JP 7146688 A JP7146688 A JP 7146688A JP 2632350 B2 JP2632350 B2 JP 2632350B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成樹脂製の雨樋やU字溝のような長尺の
合成樹脂成形品を得る場合に好適に採用される連続プレ
ス成形法に関する。
〔従来の技術〕
連続プレス成形によって長尺の成形品を得る場合は、
第12図に示すように、材料の長尺合成樹脂シートaを加
熱装置100に通し、加熱により軟化溶融させた該シート
aを所定の移動ピッチで上下のプレス金型101,102の間
に間歇的に送り込み、該プレス金型101,102でプレスを
繰り返す方法を採用するのが一般的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の連続プレス成形法によれば、得
られる長尺成形品が後端に近い部分ほど厚みを増し、全
長にわたって均一な厚みの成形品を製造し難いという問
題があった。
即ち、上記の方法では、プレス時に長尺合成樹脂シー
トaが切断されないよう、前後両端にシート送込口と成
形体引出口を備えたプレス金型を用いる必要があるの
で、第13図(イ)に示すように軟化溶融状態の合成樹脂
シートaをプレス金型101,102でプレスすると、その圧
力によって溶融樹脂の一部がプレス金型後端のシート送
込口103から押し出され、合成樹脂シートaの後続部分
に隆起部bを生じる。このとき、溶融樹脂の一部はプレ
ス金型前端の成形体引出口104からも押し出されようと
するが、該引出口104は先にプレス成形されて固化した
成形体Aにより閉塞されているため、該引出口104から
は押し出されず、もっぱらシート送込口103から押し出
される。このように隆起部bが生じた合成樹脂シートa
の後続部分を第13図(ロ)に示すようにプレス金型101,
102に送り込んで再びプレスすると、隆起部bの存在す
る分だけプレス金型101,102の間隔が広がり、成形体の
厚みが若干増加すると共に、余剰の溶融樹脂が上記と同
様にシート送込口103から押し出されて再び隆起部を生
じる。そのため、プレスを繰り返す毎に成形体Aの厚み
が徐々に増加し、全長にわたって厚みの均一な長尺成形
品が得られなくなるのである。
このような問題は、特に合成樹脂シートaの軟化溶融
粘度が低い場合に顕著に表れ、到底無視することはでき
ない。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明は、加熱した長尺合
成樹脂シートを所定の移動ピッチでプレス金型に間歇的
に送り込み、プレス金型でプレスを繰り返す従来の連続
プレス成形法において、プレス金型に送り込まれた長尺
合成樹脂シートをプレスする前に、該樹脂シートのプレ
ス金型後端に位置する部分を固化ないし半固化させるこ
とを特徴とするものである。
〔作 用〕
本発明のように、プレス金型に送り込まれた長尺合成
樹脂シートの該プレス金型後端に位置する部分を予め固
化ないし半固化させると、その後プレス金型で本プレス
する際、プレス金型後端のシート送込口が上記樹脂シー
トの固化ないし半固化部分によって閉塞されるので、プ
レス金型内の溶融樹脂がシート送込口から押し出されな
くなる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳述す
る。
第1図は本発明連続プレス成形法の一実施例のフロー
チャートである。図において、xは材料の長尺合成樹脂
シート(以下、シートと記す)であり、該シートxは搬
送ベルト1に載って加熱炉2を通過する間に加熱され、
プレス成形機3のプレス金型4へ所定ピッチで間歇的に
送り込まれる。このシートxは、加熱によってある程度
の流動性をもつものであればよく、従って種々の成形用
プラスチック材料シートを使用することができるが、強
度の大きい成形品を得る場合は、ガラス繊維入りシート
を使用するのが望ましい。好適なガラス繊維入りシート
としては、軟化溶融粘度が10万ポアズ以下となるポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、アクリ
ル、ポリブチレンテレフタレート、もしくはこれらのア
ロイ等よりなる熱可塑性樹脂層と、平均繊維長が10mm以
上のガラス長繊維のマット(好ましくは連続した渦巻き
状のガラス長繊維を積み重ねたマット、例えば旭ファイ
バーグラス(株)製の「グラスロン・コンティニュアス
ストランドマット」)とを交互に三層以上積層した構造
のシートや、7〜50mmのガラス繊維と粒状プラスチック
材料とを結合して通気性構造としたシート等が挙げられ
る。特に後者のシートは成形性や取扱い性が良好であ
り、本発明を実施する上で極めて好ましいものである。
加熱炉2によるシートxの加熱温度は、シートの樹脂
の種類を考慮して、その樹脂が充分に軟化溶融する温度
とすればよいが、あまり高温に加熱すると樹脂の劣化に
より成形品の強度が低下するので、例えばシートxの樹
脂がポリプロピレンである場合には250℃以下、好まし
くは210〜230℃の範囲に設定するのがよい。
加熱されたシートxを送り込むプレス成形機3のプレ
ス金型4は、第2図に示すように、後側の上金型本体5
と前側の押え金型6に二分割された昇降自在な上金型7
と、その直下に設置された下金型8とから成るもので、
上金型本体5の後端部5aは下方に、下金型8の後端部8a
は上方にそれぞれ突出して形成されており、また押え金
型6はコイルスプリング9を介して上部取付板10に取付
けられている。しかして、このプレス金型4は以下のよ
うに動作してシートxの連続プレス成形を行う。
先ず、第2図(イ)に示すように上金型7と下金型8
が全開した状態から、第2図(ロ)に示すように上金型
7が途中まで下降して押え金型6が閉じると、加熱され
たシートxが上金型本体5と下金型8の間に送り込まれ
る。すると、上金型本体5が第2図(ハ)に示すように
少し下降し、シートxのプレス金型後端に位置する部分
x9が上金型本体5の後端部5aと下金型8の後端部8aで挟
圧されて部分的に予備プレスされ、この予備プレス部分
が冷却されて半固化状態の薄肉部x1となる。
予備プレスが終わると、第2図(ニ)に示すように上
金型本体5が更に僅か下降し、シートxが本プレスされ
て所定形状に成形される。このとき金型内部の溶融樹脂
はプレス圧で外部へ流出しようとするが、シートx前方
の成形体引出口(押え金型6と下金型8の間の開口部)
は押え金型6で閉塞されており、金型後端のシート送込
口(上金型本体の後端部5aと下金型の後端部8aの間の開
口部)は半固化状態の薄肉部x1で閉塞されているので、
溶融樹脂が金型外部へ流出することはない。尚、この薄
肉部x1は本プレスによって完全に固化することは言うま
でもない。
本プレスが終わると、第2図(ホ)に示すように、上
金型7全体(上金型本体5と押え金型6)が上昇し、シ
ートxのプレス成形部分Xが金型前方へ引き出されると
共に、その後続部分が金型内へ送り込まれる。この移動
ピッチは、上金型本体5の前後方向の寸法Lから後端部
5aの前後方向の寸法lを差し引いた寸法であり、従っ
て、プレス成形部分Xの薄肉部x1は上金型本体5の前端
部直下に位置するようになる。
シートxが送り込まれると、第2図(ヘ)に示すよう
に上金型7全体が下降し、押え金型6によってプレス成
形部分Xが先に押圧固定され、続いてシートxのプレス
金型後端に位置する部分x9が上金型本体5の後端部5aと
下金型8の後端部8aにより予備プレスされて半固化状態
の第二の薄肉部x1が形成される。
予備プレスが終わると、第2図(ト)に示すように上
金型本体5が更に僅か下降し、金型内のシートxが本プ
レスされて所定形状に成形される。このとき、金型内の
シートxの溶融樹脂は、第3図に示すように、先のプレ
ス成形部分Xの薄肉部x1と上金型本体5との隙間11a、
及び該薄肉部x1の下金型8との隙間11bに流れ込むの
で、先の薄肉部x1は被覆されて先のプレス成形部分Xと
同じ厚さとなる。また、この本プレス時には、金型の成
形体引出口(押え金型6と下金型8の間の開口部)が先
のプレス成形部分Xによって閉塞され、シート送込口
(上金型本体の後端部5aと下金型の後端部8aの間の開口
部)が予備プレスで半固化状態となった第二の薄肉部x1
で閉塞されているので、金型内の溶融樹脂が外部へ流出
することはない。
本プレスが終わると、第2図(チ)に示すように上金
型全体7が上昇し、第二のプレス成形部分Xが前記の移
動ピッチで金型前方へ引き出されると共に、シートxが
金型内へ送り込まれる。以後、第2図(ヘ)に示す予備
プレス、第2図(ト)に示す本プレス、第2図(チ)に
示すシートの送り込みを繰り返し、長尺の成形品が連続
プレス成形される。そして、この長尺成形品Pは、第1
図に示すように引き取りロール12で間歇的に引き取ら
れ、最終的に切断機13で所定長さに切断されて製品とな
る。
上記のように、本実施例の連続プレス成形方法では、
シートxを本プレスする前に、上金型本体の後端部5aと
下金型の後端部8aでシートxを部分的に予備プレスして
半固化状態の薄肉部x1を形成し、本プレスの際に、この
半固化状態の薄肉部x1によってシート送込口(上金型本
体の後端部5aと下金型の後端部8との間の開口部)を閉
塞し、金型内の溶融樹脂がシート送込口から流出するの
を防止するので、従来の連続プレス成形法の問題点、即
ち金型内の溶融樹脂がシート送込口から流出して隆起部
をつくることにより成形品の厚みが徐々に増大するとい
った問題を満足に解決することができる。
第4図は本発明連続プレス成形法の他の実施例を示
す。この実施例に用いる上金型7は、前端の押え金型6
と、中央の上金型本体5と、後端の予備プレス金型14と
に三分割されたもので、押え金型6と予備プレス金型14
がコイルスプリング9,9で上部取付板10に取付けられて
いる。しかして、この実施例によれば、第4図(イ)に
示すように上金型7全体を上昇させた状態で先のプレス
成形部分Xを前方に引き出しながらシートxを金型内に
送り込む工程と、第4図(ロ)に示すように上金型7全
体を途中まで下降させて前端の押え金型6で先のプレス
成形部分Xを押圧固定すると共に、シートxのプレス金
型後端に位置する部分を予備プレス金型14と下金型後端
部8aで予備プレスして半固化ないし固化させる工程と、
第4図(ハ)に示すように上金型7を更に下降させて金
型内のシートxを上金型本体5で本プレスする工程を繰
り返すことによって、シートxが連続プレス成形され
る。この場合も、本プレスの際には、金型のシート送込
口(予備プレス金型14と下金型の後端部8aの間の開口
部)が予備プレスで半固化ないし固化した薄肉部x1で閉
塞され、成形体引出口(押え金型6と下金型8の間の開
口部)が先のプレス成形部分Xで閉塞されるので、金型
内の溶融樹脂が外部に流出することはなく、従って厚み
の均一な長尺成形品を得ることができる。また、この実
施例のように予備プレス金型14を上金型本体5と分割し
てコイルスプリング9で取付けてあると、本プレスを行
う際、薄肉部x1には予備プレス金型14の自重とコイルス
プリング9のバネ力が作用するだけとなるので、薄肉部
x1に過剰のプレス圧をかけることなくシートxを上金型
本体5で本プレスできる利点がある。
第5図は本発明連続プレス成形法の更に他の実施例を
示す。この実施例に用いるプレス金型はいわゆる二段プ
レス金型であって、上部取付板10と下部取付板15の間に
中間取付板16を配置し、上部取付板10から垂下する複数
の吊り杆17によって、この中間取付板16を昇降自在に吊
持している。そして、予備プレス用の後端部8aを備えた
下金型8,8′を下部取付板15及び中間取付板16の上面に
それぞれ設置し、予備プレス用の後端部5aを備えた上金
型本体5,5′を中間取付板16及び上部取付板10の裏面に
それぞれ固着すると共に、押え金型6,6′をコイルスプ
リング9,9′を介して中間取付板16及び上部取付板10に
それぞれ取付けることにより、中間取付板16を挟んで上
下二段にプレス金型を設けてある。かかる構造の二段プ
レス金型は、上部取付板10を上昇させると、先に上段の
プレス金型が開き、次いで中間取付板16が吊り杆17によ
り引き上がられて下段のプレス金型が開くようになって
おり、逆に上部取付板10を下降させると、先に下段のプ
レス金型が閉じ、次いで上段のプレス金型が閉じるよう
になっている。
しかして、この二段プレス金型で連続プレス成形する
場合は、第5図(イ)に示すように上部取付板10を上昇
させ、上段及び下段のプレス金型をいずれも開いた状態
にして、それぞれのプレス金型から先のプレス成形部分
X,X′を前方へ引き出しながら、上下二枚のシートx,x′
をそれぞれのプレス金型へ送り込む。そして、第5図
(ロ)に示すように上部取付板10を下降させて、上段及
び下段のプレス金型をいずれも閉じ、それぞれのシート
x,x′の各プレス金型後端に位置する部分x9,x9を上金型
本体5,5′の後端部5a,5aで予備プレスして半固化させ、
その後、大きなプレス圧をかけて双方のシートx,x′を
上金型本体5,5′で本プレスする。以後同様にシートx,
x′の送り込み、予備プレス、本プレスを繰り返すこと
によって、双方のシートx,x′を同時に平行して連続プ
レス成形する。この実施例のように二段プレス金型を用
いて連続プレス成形すれば、成形効率が倍増し、量産性
が高くなるので頗る好ましい。尚、この場合も、予備プ
レスによって半固化状態の薄肉部x1,x1′が上段及び下
段のプレス金型のシート送込口をそれぞれ閉塞するの
で、本プレスを行う際に金型内部の溶融樹脂が外部に流
出することはなく、従って、全長にわたって厚みの一定
した長尺成形品が得られることは言うまでもない。
ところで、上記の各実施例によって得られる長尺成形
品は、第11図(イ)に示すように、先のプレス成形部分
Xと後続するプレス成形部分Xが薄肉部x1を介して連結
した構造を有するので、この連結部分の強度が低下する
恐れが多分にある。この連結強度低下の恐れは、使用す
るシートxの樹脂が既述したような軟化溶融粘度の低い
樹脂である場合、本プレスの際に薄肉部x1を覆う上下の
被覆部x2,x2が該薄肉部x1と溶着するので、それほど問
題にならないが、シートxの樹脂が軟化溶融粘度の高い
溶着性に劣る樹脂である場合には問題となる。そこで、
連結強度の低下防止を図った幾つかの実施例を次に説明
する。
一つの実施例は、第6図に示すように、プレス金型に
送り込まれたシートxの該プレス金型後端に位置する部
分を予備プレスしないで単に冷却して固化ないし半固化
させる方法である。即ち、この実施例に用いるプレス金
型7は、前端の押え金型6と、中央の上金型本体5と、
後端の冷却用金型28とに三分割されたもので、第6図
(ロ)に示すように押え金型6で先のプレス成形部分X
を押圧固定したときに、冷却用金型28がシートxのプレ
ス金型後端に位置する部分x9に無圧状態で当接して単に
冷却のみ行うように調節されており、また、下金型8の
後端部8aも上方へ突出することなく平坦に形成されてい
る。その他の構成は、第4図に示す実施例のプレス金型
と同様であるので説明を省略する。
しかして、この実施例によれば、第6図(イ)に示す
ように上金型7全体を上昇させた状態で先のプレス成形
部分Xを前方に引き出しながらシートxを金型内に送り
込む工程と、第6図(ロ)に示すように上金型7全体を
途中まで下降させて前端の押え金型6で先のプレス成形
部分Xを押圧固定すると共に、シートxのプレス金型後
端に位置する部分x9を冷却用金型28で冷却して半固化な
いし固化させる工程と、第6図(ハ)に示すように上金
型7を更に下降させて金型内のシートxを上金型本体5
で本プレスする工程を繰り返すことによって、シートx
が連続プレス成形される。このようにすれば、シートx
の半固化ないし固化した部分x9が薄肉化することなく先
のプレス成形部分Xと同一の厚さとなるので、前述した
連結強度低下の問題は一掃され、また、本プレスの際に
は、金型のシート送込口(冷却用金型14と下金型後端部
8aの間の開口部)が半固化ないし固化した部分x9で閉塞
されるので、前述の各実施例と同様に厚みの均一な長尺
成形品を得ることができる。
尚、シートxのプレス金型後端に位置する部分x9を冷
却により半固化ないし固化させる手段は、上記のような
冷却用金型28のみに限定されるものではなく、それ以外
の手段、例えばプレス金型の駆動機構とは別個の駆動機
構で動作する冷却用金型或いは冷却用ベルト等を用い
て、本プレス前にシートのプレス金型後端に位置する部
分x9を冷却し、固化ないし半固化させるようにしてもよ
いことは言うまでもない。
もう一つの実施例は、第7図(イ)(ロ)に示すよう
に、複数の突起18a(図では一つだけ表れている)を有
する入子式の予備プレス金型18を上金型本体5の後端部
に脱着自在に取付け、第2図に示す実施例と同様にプレ
ス金型を動作させてシートxを連続プレス成形する方法
である。このようにすれば、予備プレス金型18の突起18
aによって薄肉部x1に孔x3が形成されるので、本プレス
を行う際、金型内の溶融樹脂が先のプレス成形部分Xの
薄肉部x1を覆うと共に、該薄肉部x1の孔x3にも流れ込む
ことになる。従って、得られる長尺成形品の先のプレス
成形部分Xと後続のプレス成形部分Xとの連続部分は、
第11図(ロ)に示すように、上下の被覆部x2,x2から薄
肉部x1の孔x3へ流入した流入部x4と該孔x3とが機械的に
係合した構造となるので、連結強度の大幅な低下を来す
ことはなくなる。尚、この実施例の変形として、第11図
(ニ)に示すような奥広がりの凹部x5と先広がりの凸部
x6を交互に薄肉部x1の上面に形成できる入子式の予備プ
レス金型を上金型本体5の後端部に取付けると共に、同
様の凹部x5と凸部x6を交互に薄肉部x1の下面に形成でき
る入子式の予備プレス金型を下金型8の後端部に取付
け、シートxを連続プレス成形してもよい。このように
すると、本プレスの際、金型内の溶融樹脂が先の薄肉部
x1の上下面を覆いながら凹部x5へ流入するので、得られ
る長尺成形品の連結部分は、第11図(ニ)に示すよう
に、被覆部x2の先端が薄肉部x1の凹部x5及び凸部x6と噛
合した凹凸状となり、充分な連結強度を得ることができ
る。
更にもう一つの実施例は、第8図に示すようなプレス
金型を用いて連続プレス成形するものである。即ち、こ
の実施例のプレス金型は、下金型8の予備プレス用の後
端部8aと中央部と前端寄り部分に、それぞれ小リブ成形
溝19と、大リブ成形溝20と、この大リブ成形溝20と同一
の位置決め溝21が等間隔で凹設されており、上金型本体
5の予備プレス用の後端部5aには、上記の小リブ成形溝
19と対応する小リブ成形溝22が、また押え金型6の前端
寄り部分には、上記の位置決め溝21と対応する位置決め
溝23が凹設されている。そして、上金型本体5の前端と
押え金型6の後端には四半円状の切欠溝24a,24bが設け
られ、本プレス時に状金型本体5と押え金型6の下面が
面一になると、双方の切欠溝24a,24bによって上記の大
リブ成形溝20と対応する大リブ成形溝24が形成されるよ
うになっている。その他の構成は既述した第2図のプレ
ス金型と実質的に同様である。
かかるプレス金型を、第2図に示す実施例と同様に動
作させて、シートxの予備プレス及び本プレスを行う
と、第8図(ロ)に示すように、上金型本体後端部5aの
小リブ成形溝22と下金型後端部8aの小リブ成形溝19によ
って、シートxの薄肉部x1に小リブx7が成形されると共
に、金型内の溶融樹脂が大リブ成形溝20,24に流れ込ん
で、先のプレス成形部分Xの薄肉部の小リブx7を上下か
ら抱持する大リブx8,x8が成形され、小リブx7と大リブx
8,x8が互いに係合状態となる。その場合、先のプレス成
形部分Xの薄肉部の小リブx7が大リブ成形溝20,40の中
心からずれた位置にあると、満足な係合状態は得られな
いが、このプレス金型では位置決め溝21,23を設けてい
るため、先のプレス成形部分Xの大リブx8,x8を位置決
め溝21,23に嵌まり込むように前方へ引き出すだけで、
先のプレス成形部分Xの小リブx7を正確に大リブ成形溝
20,24の中心に位置させることができる。従って、この
実施例で得られる長尺成形品の連結部分は、第11図
(ハ)に示すように、先のプレス成形部分Xの薄肉部x1
の小リブx7と、これを上下から抱持する後のプレス成形
部分Xの大リブx8,x8とが確実に係合した構造となり、
優れた連結強度が得られる。
以上は、いずれも連結部分を機械的に係合させる構造
とすることによって連結強度を得るようにした実施例で
あるが、第9図に示すように、シートxと共に補強用線
材25をプレス金型に複数本供給して連続プレス成形によ
り埋込一体としてもよい。このような補強用線材25を埋
込一体とすれば、特に引張り強度が向上する利点があ
る。補強用線材25としては、合成樹脂系、ガラス繊維の
糸、金属線など、有機又は無機質の種々の補強用線材を
使用することができる。また、場合によっては補強用線
材に代えて、補強用ネット等を埋込一体として連結強度
を得るようにしてもよい。尚、補強用線材25を供給する
場合は、シートxの上側に載置して供給してもよいが、
図示のように供給ガイド26の上金型本体5に設け、補強
用線材25の供給位置がずれないようにすることが望まし
い。
第10図は本発明連続プレス成形法の更に他の実施例を
示すもので、上金型本体5の後端部5aの付根のところか
ら被覆用フィルム27を供給し、本プレス時に該フィルム
27をシートx表面に一体にラミネートするものである。
このように被覆用フィルム27をラミネートすると、例え
ばシートxが既述のようなガラス入りシートで成形品の
表面にガラス繊維が露出するような場合、これを覆い隠
して成形品の外観を良くし、特に美麗な模様や色彩のフ
ィルムを使用すれば商品価値を大幅に高めることができ
る。また、シートxが耐候性に劣る場合には、耐候性の
よいフィルムをラミネートすることによって、成形品の
耐候性を高めることもできる。尚、この実施例ではシー
トxの上面にのみフィルム27をラミネートしているが、
下金型8の後端部8aの付根のところからフィルムを供給
して、シートx両面にフィルム27をラミネートするよう
にしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明の連続プレス
成形法は、プレス金型に送り込まれた長尺合成樹脂シー
トを本プレスする前に、該樹脂シートのプレス金型後端
に位置する部分を固化ないし半固化させることによっ
て、その後の本プレスを行う際に、この固化ないし半固
化させた部分でプレス金型のシート送込口を閉塞するよ
うにしたので、プレス金型内の溶融樹脂がシート送込口
から押し出されることがなくなり、全長にわたってほぼ
均一な厚さの長尺成形品を得ることができるといった効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明連続プレス成形法の一実施例のフローチ
ャート、第2図は(イ)〜(チ)はプレス成形の動作を
順次説明する概略断面図、第3図は本プレス時における
金型内の溶融樹脂の流動を説明する図、第4図(イ)〜
(ハ)は本発明の他の実施例のプレス金型の動作を説明
する概略断面図、第5図(イ)(ロ)は本発明の更に他
の実施例のプレス金型の動作を説明する概略断面図、第
6図(イ)〜(ハ)は本発明の更に他の実施例のプレス
金型の動作を説明する概略断面図、第7図(イ)(ロ)
は本発明の更に他の実施例のプレス金型の動作を説明す
る概略断面図、第8図(イ)(ロ)は本発明更に他の実
施例のプレス金型の動作を説明する概略断面図、第9図
は本発明の更に他の実施例の本プレス時におけるプレス
金型の概略断面図、第10図は本発明の更に他の実施例の
本プレス時におけるプレス金型の概略断面図、第11図
(イ)〜(ハ)はそれぞれ本発明の連続プレス成形法で
得られる長尺成形品の部分断面図、第11図(ニ)は本発
明の連続プレス成形法で得られる長尺成形品の部分斜視
図、第12図は従来の連続プレス成形法の説明図、第13図
(イ)(ロ)は従来の連続プレス成形法の問題点を説明
するための断面図である。 x……長尺合成樹脂シート、 x9……プレス金型後端に位置する部分、 4……プレス金型、 5……上金型本体、 8……下金型、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱した長尺合成樹脂シートを所定の移動
    ピッチでプレス金型に間歇的に送り込み、プレス金型で
    プレスを繰り返す連続プレス成形法において、プレス金
    型に送り込まれた長尺合成樹脂シートをプレスする前
    に、該樹脂シートのプレス金型後端に位置する部分を固
    化ないし半固化させることを特徴とする長尺物の連続プ
    レス成形法。
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