JPS60162615A - 部分的に強度を必要とする合成樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は部分的に強度を必要とする合成樹脂成形品の成
形方法に関する。

例えば旅行鞄の様な合成樹脂成形品の場合、開口部周辺
の強度が要求される。

そこで、射出成形でこれを成形する場合には従来、その
部分、即ち開口部周辺の強度を得るためにその部分の肉
厚を増加する様な形状が採用されている。

然し乍ら、この程度では十分な強度が得られないのでア
ルミサツシュ等で更に補強することが必要となる。

一方、曲げ弾性率の高い材料、即ちガラス又はカーボン
繊維入り等の樹脂を使用すれば強度上の問題は解決する
が、射出成形をより高圧で行なわなければならないとい
う問題が有るうえ、材料費が高価になるので、製品の価
額が上昇するという結果となり好ましくない。

本発明は上記問題を解消し、アルミサツシュ等で補強し
なくても充分な強度を付与し、しかも安価に成形するこ
とを目的とするものである。

而して、上記目的を達成するための本発明の構成は、圧
縮成形用マツチドメタルダイを使用し、成形品の補強す
べき部分に相当する下型の所定箇所に必要量の補強材を
入れた熱可塑性樹脂を押出機により押出し配置すると共
に、上記部分以外の下型の所定箇所に押出機により押出
された補強材を含有していないか又は補強材の含有量が
少ない熱可塑性樹脂を配置した後、速やかに型締めして
加圧冷却するものである。

以下、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。

この実施例は旅行鞄の本体又は蓋体な構成する箱状のシ
ェル（Ｂ）の成形に関するもので、このシェル（Ｂ）は
開口周縁部に対応するシェル（Ｂ′）の開口周縁部と相
互に嵌合する嵌合部（４）を有しており、該嵌合部（４
）が強度を必要とする。

而して、上記シェル（Ｂ）の成形には加圧プレス（Ｅ）
に取付けた圧縮成形用のマツチドメタルダイ（Ａ）、即
ち成形品の周縁に沿って雌雄の型（１）（５）が噛合う
シアエツジ（６）（７）を持った金型と、この金型（Ａ
）に夫々異種の樹脂材料を供給する二台の熱可塑性樹脂
用押出１１（Ｃ）（Ｄ）を使用する。

金型（Ａ）は加圧プレス（Ｅ）の下側に設けた固定定盤
（８）に雄型（１）、上側に設けられシリンダー（９）
で上下に動く可動定盤（１０）に雌型（５）を装着する
。

また金型（Ａ）はシェル（Ｂ）の嵌合部（４）を除く大
部分を成形する主体成形部（１１）と、この主体成形部
（１１）周縁に連続して平面環状に設けられる嵌合部成
形部（１２）を有し、上記嵌合部成形部（１２）は雄型
（１）に設けられた凹溝（１３）と、型締時上記凹溝（
１３）に挿入される雌型（５）の突条（１４）とにより
構成する。

一方、二台の熱可塑性樹脂用押出機（Ｃ）（Ｄ）は、そ
の一方（Ｃ）が金型（Ａ）の嵌合部成形部（１２）に樹
脂を充填するためのもの（以下、嵌合部充填用押出機と
いう）、他方（Ｄ）が主体成形部（１１）に樹脂を充填
するためのもの（以下、主体充填用押出機という）であ
り、前者（Ｃ）には樹脂をひも状に押出すような構造に
形成したノズル（１５）を設け、後者（Ｄ）には樹脂を
シート状に押出すような構造に形成したダイス（１６）
を設ける。

また、上記二台の押出機（Ｃ）（Ｄ）は相互に直角又は
対向する方向に位置して加圧プレス（Ｅ）側方に配備し
、各々、コンピューター制御により移動する可動ベット
（１７）　（１８）上に固定する。

嵌合部充填用押出機（Ｃ）の可動ベット（１１）は水平
面Ｘ、Ｙ軸方向に移動し、主体部充填用押出１（Ｄ）の
可動ベラ１−（１８）は水平面を前後方向に移動するよ
うに構成する。

而して、上記嵌合部充填用押出ＩＩ　（Ｃ）は金型（Ａ
）の開放状態において、可動ベット（１７）を作動させ
てノズル（１５）を雄型（１）の凹溝（１３）に対応さ
せ、次いで押出１（Ｃ）’を稼動してノズル（１５）よ
り熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレンに必要量のガラ
ス繊維又はカーボン繊維を入れ込んで溶融状態でひも状
に押出し、これを凹溝（１３）内に落とし込みつつノズ
ル（１５）を凹溝（１３）に倣って一周させる。

そして、この嵌合部充填用押出機（Ｃ）はノズル（１５
）が凹溝（１３）上を一周した後、樹脂の押し出しを停
止して、樹脂のひも（２）を切断し、プレス（Ｅ）外に
退避する。

一方、本体充填用押出１１（Ｄ）は、嵌合部充填用押出
ＩＮ（Ｃ）による凹溝（１３）内への樹脂の充填が終了
するか、嵌合部充填用押出Ｉｌｌ　（Ｃ）の移動に干渉
しない位置に来た後、可動ベット（１８）を前進させて
ダイス（１Ｇ）から雄型（１）の主体成形部（１１）上
にガラス繊維又はカーボン繊維を混入していない溶融樹
脂（３）をシート状に押出し載置し、押出し終了後即座
に後退してプレス（Ｅ）外に待避する。このシート状溶
融樹脂には上記のようにガラス繊維、カーボンＩＩＮは
混入しなくてよいが、必要に応じて若干のガラス又はカ
ーボンＩ維を混入してもよい。

各々の樹脂の間は、金型（Ａ＞のキャビティを充満する
に適当な量を、ノズル（１５）及びダイス（１Ｇ）の吐
出量と押出機（Ｃ）＜Ｄ＞の移動速度をｍ節する事によ
り制御する。

上記、二台の押出１１（Ｃ）（Ｄ）の一連の作動及び樹
脂量の制御はいずれもコンピューターにより制御する。

本体充填用押出機（Ｄ）がプレス（Ｅ）外へ待避した後
プレス（Ｅ）を作動させて雌型（５）を下降し型締めす
る。

これにより樹脂は加圧され、型（Ａ）内を流動し、キ１
？ビテイ内に充満すると共に主体成形用押出１！（Ｄ）
により供給されたガラス又は万一ボン繊維を混入してな
いか、混入してあっても少量である樹脂と、嵌合部成形
用押出１ｌ（Ｃ）により供給されたガラス又はカーボン
繊維を入れ込んである樹脂が完全に一体化する。型（Ａ
）は樹脂硬化温度以下の適当な温度に温度調節しておく
。

従って、樹脂は冷却硬化し、成形は完了する。

その後型（Ａ）を開き、脱型すれば開口部に形成された
嵌合部（４）がガラス、又はカーボン繊維で補強された
箱状の鞄用シェル（Ｂ）が得られる。

尚、上記実施例においては、雄型に樹−脂を供給するた
めに押出１ｆｆ（Ｃ）（Ｄ）を移動させたが、押出機本
体とノズル又はダイスとを間接を有するパイプで結合し
てノズル又はダイスのみを移動させることも可能である
。

また、本体充填用押出機（Ｄ）で押出すシート状の溶融
樹脂（３）は雄型（１）上に直接押出す必要はなく、雄
型（１）の外部で押出し、切断してマジックハンド等、
適当な保持、移動手段により雄型（１）上に移動する事
も任意である。

更に、嵌合部充填用押出機（Ｃ）で押出すひも状溶融樹
脂（２）と、本体充填用押出１１１（Ｄ）で押出すシー
ト状溶融樹脂（３）のどちらを先にチャージするかも任
意である。

本発明は上記の構成であるから、以下の利点を有する。

（１）強度を必要とする部分だけに必要なだけ充分にガ
ラス、又はカーボン繊維を入れ込んだ溶融樹脂を供給し
、それ以外の部分には要求の強度の程度によりガラス、
又はカーボン繊維を含有しない安価な熱可塑性樹脂を使
用したり、必要量だけの任意のＩＩＩ含有率の樹脂を使
用することができ経済的である。

（２）ガラス又はカーボン繊維を入れ込んだ樹脂を押出
機で押出すことにより、上記繊維が長手方向に配向され
るので充分の強度を出すことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明部分的に強度を必要とする合成樹脂成形品
の成形方法の一実施例を示し、第１図は強度を必要とす
る部分のための樹脂を供給する状態を示す横断平面図、
第２図は第１図の■−■轢断面図、第３図はあまり強度
を必要としない部分のための樹脂を供給する状態を示す
横断平面図、第４図乃至第６図は型締めによる樹脂の流
動状態を示す要部の拡大断面図、第７図は成形品の一部
を示す断面図である。 Ａ・・・マツチドメタルダイ（金型） ８・・・成形品（鞄用シェル） Ｃ・・・押出機（嵌合部充填用押出機）Ｄ・・・押出機
（本体充填用押出機） １・・・雄型 ２・・・補強材を入れた溶融熱可塑性樹脂３・・・補強
材が入らない或いは補強材含有率の少ない溶融熱可塑性
樹脂 特許出願人　児玉化学工業株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 圧縮成形用マツチドメタルダイを使用し、成形品の補強
   すべき部分に相当する下型の所定箇所に必要量の補強材
   を入れた熱可塑性樹脂を押出機により押出し配置すると
   共に、上記部分以外の下型の所定箇所に押出機により押
   出さした補強材を含有していないか又は補強材の含有量
   が少ない熱可塑性樹脂を配置した後、速やかに型締めし
   て加圧冷却することを特徴とする部分的に強度を必要と
   する合成樹脂成形品の成形方法。