JPH11300774A - 熱可塑性樹脂浴槽の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂浴槽の製造方法

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JPH11300774A
JPH11300774A JP10106218A JP10621898A JPH11300774A JP H11300774 A JPH11300774 A JP H11300774A JP 10106218 A JP10106218 A JP 10106218A JP 10621898 A JP10621898 A JP 10621898A JP H11300774 A JPH11300774 A JP H11300774A
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bathtub
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resin
molten thermoplastic
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Satoru Funakoshi
覚 船越
Shigeyoshi Matsubara
重義 松原
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】浴槽の肉厚や突起物について何ら制限なく自由
に設計可能であり、また、製品中の樹脂供給口付近の樹
脂に大きな歪みや内部応力が生じることもなく、金型コ
ストも安価な浴槽の製造法を開発する。 【解決手段】底面と外周壁面から構成される所望の浴槽
形状のキャビティを有する雌雄両金型を使用し、浴槽を
形成せしめる容量の溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に
供給する工程と、両金型を型締し、供給された溶融熱可
塑性樹脂を金型キャビティ内に充填させる工程を有する
熱可塑性樹脂浴槽の製造方法において、浴槽の底面を形
成せしめる成形面間に溶融熱可塑性樹脂の少なくとも7
0容量%が位置するように供給し、かつ、外周壁面を形
成する成形面間を流動する溶融熱可塑性樹脂のせん断速
度が50〜5000sec-1となるように型締めを行な
って熱可塑性樹脂製浴槽を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱可塑性樹脂用浴槽
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂浴槽はよく知ら
れており、かかる熱可塑性樹脂浴槽は比較的大型の樹脂
製品であり、また外周壁面(縦壁)も高いところから、
その製造方法としては、例えば熱可塑性樹脂シ−トから
の真空成形や圧空成形等の熱成形やプレス成形による方
法が一般的であり、一部、密閉状態にある金型キャビテ
ィ内に溶融熱可塑性樹脂を高圧で射出充填する射出成形
による方法などが試みられている。
【0003】しかし、前者の熱成形やプレス成形による
方法の場合には、シ−ト材から絞り加工されるために底
面近くになるほど板厚が薄くなって強度が低下するとい
う問題や、浴槽としての深さが制限されたり、取付けの
ためのリブやボス等の突起物が一体的に設けられないと
いう問題があった。また、後者の方法による場合には、
浴槽としての板厚やリブ等の突起物は自由に設計可能で
あるが、閉鎖されたキャビティ内に高圧で溶融樹脂を射
出充填するため、溶融樹脂の樹脂供給口付近の樹脂に大
きな歪みや内部応力が生じ、使用する環境によってはク
ラックの原因になる等の問題があった。また、高圧の溶
融樹脂の供給圧力に耐えるために金型が非常に大型とな
り、金型コストの面で不利になるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
本発明者らは浴槽の肉厚や突起物について何ら制限なく
自由に設計可能であり、また、製品中の樹脂供給口付近
の樹脂に大きな歪みや内部応力が生じることもなく、金
型コストも安価な浴槽の製造法について検討した結果、
本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、底面と外周壁
面から構成される所望の浴槽形状のキャビティを有する
雌雄両金型を使用し、浴槽を形成せしめる容量の溶融熱
可塑性樹脂をキャビティ内に供給する工程と、両金型を
型締し、供給された溶融熱可塑性樹脂を金型キャビティ
内に充填させる工程を有する熱可塑性樹脂浴槽の製造方
法において、浴槽の底面を形成せしめる成形面間に溶融
熱可塑性樹脂の少なくとも70容量%が位置するように
供給し、かつ、外周壁面を形成する成形面間を流動する
溶融熱可塑性樹脂のせん断速度が50〜5000sec
-1となるように型締めを行なうことを特徴とする熱可塑
性樹脂製浴槽の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明する。本発明
の対象製品である熱可塑性樹脂浴槽は、図1a、bに示
されるように、底面とそれを取り囲むように形成した外
周壁面により構成されており、底面や外周壁面の形状、
寸法などは使用態様に応じて適宜決定される。例えば、
浴槽の底面は、一般には長方形等の四角形に近い形状で
ある場合が多いが、三角形や六角形等の多角形や円形、
半円形、更には三日月形等であってもよく、また、底面
には滑り止め用の適宜の凹凸形状が設けられていてもよ
い。
【0007】底面と外周壁面とが接続される角度は、一
般には90〜135°の範囲である(図1b)が、浴槽
のデザインにより適宜選択されるし、その角度が接続場
所によって連続的に変化していてもよい。外周壁面の形
状も、フラットであったり手を置くための段差が設けら
れている場合もあり、その形状は浴槽としてのデザイン
によって任意である。
【0008】浴槽の深さ(外周壁面の高さ)も要求され
るデザインにより任意であるが、一般的には500mm
程度である。浴槽には取っ手や補強用のリブ、支持足、
ボス等が一体的に形成されていてもよく、これらは浴槽
としての使用形態、設置状態に応じて適宜設けられる。
また、浴槽の厚みはその大きさ、形状、使われ方等によ
り適宜決定されるが、通常3〜15mm程度である。
【0009】浴槽に適用される熱可塑性樹脂としては高
い表面硬度、耐薬品性、透明性等に優れるアクリル系樹
脂が好適に用いられるが、使用環境や要求性能によって
はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフ
タレ−ト、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS樹
脂)、アクリロニトリルブタジエンスチレンタ−ポリマ
−(ABS樹脂)、ポリスチレン(PS樹脂)、ポリカ
−ボネ−ト樹脂(PC樹脂)あるいはこれらからなるポ
リマ−アロイ等が使用され、これらにはタルクやマイカ
等のフィラ−、ガラス繊維等の強化繊維等が充填されて
いてもよい。
【0010】本発明の製造方法で使用される金型は、図
2に示されるように雌雄一対(1、2)からなり、所望
の形状の浴槽を形成せしめるキャビティを有している。
本発明の方法においては、雌雄いずれか一方(図2にお
いては雌型(2))の金型内に溶融樹脂通路(8)を有
し、該通路に連通してキャビティ内に溶融樹脂を供給す
るための金型面に開口する樹脂供給口(3)を有してい
る金型が好ましく使用される。かかる金型においては、
樹脂供給口(3)は、通常、浴槽の底面部分に対応し、
反意匠面側となる金型面に設けられ、その数は1個であ
ってもよいし2個以上設けられていてもよく、浴槽の大
きさや形状等によって任意である。
【0011】金型面に設けられた樹脂供給口(3)は、
金型面より下方に自由に開閉可能な開閉装置を有してい
てもよく、樹脂供給口(3)と連通する溶融樹脂通路
(8)の他端は、一般的に用いられる溶融熱可塑性樹脂
を射出供給するための適宜の射出機(図示せず)に接続
されている。また、このような雌雄一対からなる金型の
いずれか一方は固定され、他方の金型はプレス装置等に
取り付けられて、金型の開閉方向に可動可能になってい
る。
【0012】熱可塑性樹脂浴槽を製造するにあたり、雌
雄両金型間を開放し、樹脂供給口(3)から溶融熱可塑
性樹脂(4)をキャビティ内に射出供給する。この時、
供給した溶融熱可塑性樹脂(4)の全容積の内の少なく
とも70容量%以上が、浴槽の底面を形成せしめる成形
面間に位置するように供給することが重要である。(図
3)
【0013】溶融熱可塑性樹脂の供給は、あらかじめ可
動型(この図では雄型(1))を開放状態から型締め方
向に移動させ、両成形型の浴槽底面部に対応する成形面
間(キャビティクリアランス)が浴槽底面部の厚み以上
の範囲で適当な距離になったときに、そのまま型締を続
行しながら、またはそこで型締めを一旦停止した状態で
溶融熱可塑性樹脂(4)をキャビティ内に供給する。ま
た、図6〜図8に示すように、一旦所定の位置まで型締
めを行った後、金型を開きながら溶融熱可塑性樹脂を供
給してもよい。
【0014】いずれの溶融熱可塑性樹脂の供給方法にお
いても、供給した溶融熱可塑性樹脂の70容量%以上、
好ましくは90容量%以上より好ましくはその全量が、
浴槽の底面を形成せしめる成形面間に位置するように供
給することが必要である。
【0015】尚、型締めを行いながら、あるいは型締め
を一旦停止した状態で溶融熱可塑性樹脂の供給を行う方
法においては、溶融熱可塑性樹脂の供給は浴槽底面を形
成する成形面(5)のいずれか一方に設けた樹脂供給口
(3)より行われる。この供給過程では、浴槽底面を形
成する成形面(5)間に供給される溶融熱可塑性樹脂量
が多くなるにつれて底面部のキャビティを満たし、やが
て壁面部に流動を開始する。このとき、壁面に流動した
溶融熱可塑性樹脂は急速に冷却されてその流動性が低下
し、次の型締め工程において壁面部のキャビティ内を完
全に充填することが不可能になったり、フロ−マ−クと
呼ばれる外観不良を生じる原因となり、特にアクリル系
樹脂をはじめとする非晶性の樹脂においては温度低下に
伴う溶融粘度の上昇が大きく、このような現象が顕著と
なるため、供給した溶融熱可塑性樹脂の70容量%以
上、好ましくは90容量%以上より好ましくはその全量
が、浴槽の底面を形成せしめる成形面間に位置するよう
に供給し、供給した溶融熱可塑性樹脂が型締め開始前に
壁面を形成するキャビティ部にできるだけ流入しないよ
うにすることが好ましい。
【0016】一方、一旦所定の位置まで両金型を閉じた
後、金型を開きながら溶融熱可塑性樹脂を供給する方法
では、通常、浴槽の底面を形成する成形面(5)間の距
離(キャビティクリアランス)が最終製品である浴槽の
底面厚みと同等もしくはそれ以下になるまで金型を閉
じ、その後、溶融熱可塑性樹脂の供給量に応じて金型を
開放しつつ、溶融熱可塑性樹脂供給の完了時点では、前
記したような供給した溶融熱可塑性樹脂の70容量%以
上、好ましくは90容量%以上より好ましくはその全量
が、浴槽の底面を形成せしめる成形面間に位置するよう
に金型を開く。このとき、両金型を完全な開放状態にす
ることなく、金型の開き量や溶融熱可塑性樹脂の供給量
などによって、供給した溶融熱可塑性樹脂には常に2〜
50MPaの圧力がかかるように調整することが好まし
い。供給される溶融熱可塑性樹脂量に対する金型の開き
量が多すぎて、キャビティ内に供給された溶融熱可塑性
樹脂にこの圧力より小さい圧力しかかからなかったり、
極端には無負荷状態になったり、あるいはこの反対に供
給された溶融熱可塑性樹脂量に対する金型の開き量が少
なすぎて供給された溶融熱可塑性樹脂にこれより高い圧
力がかかるような場合には、前記したと同様の問題が生
じやすい。
【0017】尚、この方法において、所定の位置まで型
締めを行う際の成形面間の距離(最低成形面間距離)は
前記したように最終製品である浴槽の底面厚みと同等も
しくはそれ以下であるが、具体的には製品浴槽の大きさ
や形状により適宜選択される。この際の両金型間の最低
成形面間距離が所定の距離になるようにするには、金型
に設けたストッパ−により所定の位置で型締めが停止す
るようにしてもよいし、金型を取り付けた型締め装置の
前進位置の制御により行ってもよい。その後の溶融熱可
塑性樹脂の供給とともに金型を開くときの金型の開き速
度は、供給された溶融熱可塑性樹脂に上記範囲の圧力が
かかる範囲内で一定でもよく、途中で変速を行ってもよ
く、溶融熱可塑性樹脂にかかるかかる圧力を検出しつつ
その圧力を一定に保つように金型の開き速度を制御する
ことも可能である。
【0018】この、所定の位置まで型締めを行った後、
金型を開きながら溶融熱可塑性樹脂を供給する方法は、
製品の外観不良や供給される樹脂の分解を防止するため
に有効な方法であり、温度低下による粘度変化の激しい
アクリル系樹脂などの非晶性の樹脂や分解しやすい樹脂
を用いる場合に有効である。
【0019】溶融熱可塑性樹脂の供給が完了すれば両金
型を型締めし(図4、図9)、浴槽底面を形成せしめる
成形面(5)間に供給された溶融熱可塑性樹脂に圧力を
かけつつ、溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に充填す
る。(図4、図9)この型締め動作により、供給された
溶融熱可塑性樹脂(4)はほぼ均一に外周壁面を形成す
るための成形面(6)間を流動し、やがてキャビティ内
に完全に充填されることになる。このとき、浴槽底面を
形成せしめる成形面間に供給されている溶融熱可塑性樹
脂にかかる圧力(型締め圧)はほぼ均一であり、この底
面の均一な圧力で外周壁面を形成するための成形面
(6)間を流動、充填させるため、充填に要する圧力は
比較的低く、しかも局所的に高圧となることもないの
で、ひずみや内部応力が発生したり、割れが発生するこ
とも非常に少なくなる。
【0020】この時の型締めは、外周壁面を形成するた
めの成形面(6)間を流動する溶融熱可塑性樹脂のせん
断速度が50〜5000sec-1となる範囲で型締めが
行われるようにその型締め速度を調整することが重要で
ある。せん断速度が50sec-1より低くなると、溶融
熱可塑性樹脂が冷却されて溶融粘度が上昇して十分な流
動性が失われて充填されにくくなり、一方、せん断速度
が5000sec-1を越えると、せん断発熱により溶融
熱可塑性樹脂の温度が上昇して樹脂の分解が生じたり、
得られた成形品中に歪みが生じ易くなる。
【0021】ここで、せん断速度とは、浴槽の外周壁面
を形成するための両金型の成形面(6)間に溶融熱可塑
性樹脂が流動移動して充填される際に用いられる指標で
あって、両金型の成形面(6)間間隔h(m)と成形面
(6)間を流動する溶融熱可塑性の流速u(m/秒)に
より、次式から求めることができる。せん断速度Γ(se
c -1)=樹脂の流速u(m/秒)/成形面間間隔h
(m)/2ここで、樹脂の流速は成形面(6)の長さ
(浴槽としての外周壁面の高さ方向の長さに相当する)
と、溶融熱可塑性樹脂が両金型の成形面(6)間で形成
するキャビティ内に充填される時間から簡易的に求める
ことができる。従って、型締め速度を速くすれば溶融熱
可塑性樹脂が上記キャビティ内に充填される時間は短く
なって樹脂の流速が速くなり、せん断速度も高くなる。
【0022】型締めにより溶融熱可塑性樹脂をキャビテ
ィ内に充填した後、この状態を維持するように両金型に
より加圧保持しながら樹脂を冷却、固化させる。この時
の加圧力は用いる熱可塑性樹脂の種類によっても異なる
が、通常、浴槽底面部に対応する金型成形面(5)の単
位面積当たり10〜500kgf/cm2程度である。
溶融熱可塑性樹脂が冷却、固化すれば両金型を開放し、
製品である浴槽を金型から取り出す。
【0023】尚、かかる方法において、浴槽に取っ手や
補強用のリブ、支持足、ボス等を設けたい場合には、こ
れらに対応させてリブ溝や凸部をあらかじめ金型に設け
ておくことにより、容易にリブやボスを浴槽に一体的に
設けることができ、同様に部分的に浴槽の厚みを変更し
たい場合には、当該部分について所望の製品厚みとなる
ようにキャビティクリアランスを変えればよい。かくし
て、リブやボス等の突起物を設けたり、浴槽の厚みを部
分的に変えることが容易に可能となる。
【0024】また、かかる本発明の方法によれば、浴槽
を成形すると同時に、所望の位置にフィルムやシ−ト状
材料を貼り合わせることも可能である。たとえば、図1
0に示すように浴槽底面の一部を覆うように切断した加
飾フィルム(7)を、浴槽底面部の表面側(浴槽内側)
に対応する位置の金型成形面に予め配置する以外は前記
と同様にして成形することにより、浴槽底面に加飾フィ
ルムを一体化することができる。このようなフィルムは
浴槽底面の一部であってもよいし、その全部であっても
よく、場合によっては浴槽の内側の全面であってもよ
く、どの部分に貼り合わせるかは任意である。もちろ
ん、このようなフィルムにはあらかじめ意匠性を付与す
るような印刷、滑り止めの印刷等を施しておくこともで
きる。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、浴槽の肉厚や突
起物について何ら制限なく自由に設計可能であり、ま
た、製品中の樹脂供給口付近の樹脂に大きな歪みや内部
応力が生じることもなく、コスト的にも有利に容易に浴
槽を製造することができる。に至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により製造される浴槽例をその断
面図で示したものである。
【図2】本発明の方法により浴槽を製造するために使用
する金型例を断面概略図で示したものである。
【図3】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図4】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図5】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図6】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図7】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図8】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図9】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の断
面概略図で示したものである。
【図10】本発明の方法による浴槽の製造工程を金型の
断面概略図で示したものである。
【符号の説明】
1:雄金型 2:雌金型 3:溶融樹脂供給口 4:溶融熱可塑性樹脂 5:浴槽底面対応成形面 6:浴槽外周壁面対応成形面 7:加飾フィルム 8:溶融樹脂通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 31:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】底面と外周壁面から構成される所望の浴槽
    形状のキャビティを有する雌雄両金型を使用し、浴槽を
    形成せしめる容量の溶融熱可塑性樹脂をキャビティ内に
    供給する工程と、両金型を型締し、供給された溶融熱可
    塑性樹脂を金型キャビティ内に充填させる工程を有する
    熱可塑性樹脂浴槽の製造方法において、浴槽の底面を形
    成せしめる成形面間に溶融熱可塑性樹脂の少なくとも7
    0容量%が位置するように供給し、かつ、外周壁面を形
    成する成形面間を流動する溶融熱可塑性樹脂のせん断速
    度が50〜5000sec-1となるように型締めを行な
    うことを特徴とする熱可塑性樹脂製浴槽の製造方法。
  2. 【請求項2】雌雄両金型のいずれか一方の浴槽の底面を
    形成せしめる成形面に開口する溶融樹脂供給口および溶
    融樹脂通路を有する金型を使用し、両金型を締めなが
    ら、あるいは型締を一旦停止した状態で溶融熱可塑性樹
    脂を供給する請求項1に記載の熱可塑性樹脂製浴槽の製
    造方法。
  3. 【請求項3】雌雄両金型のいずれか一方の浴槽の底面を
    形成せしめる成形面に開口する溶融樹脂供給口および溶
    融樹脂通路を有する金型を使用し、両金型を所定の位置
    まで型締した後、両金型を開きながら溶融熱可塑性樹脂
    を供給する請求項1に記載の熱可塑性樹脂製浴槽の製造
    方法。
  4. 【請求項4】雌雄両金型の浴槽の底面を形成する成形面
    間に位置する溶融熱可塑性樹脂にかかる圧力が2〜50
    MPaとなるように調整する請求項3に記載の熱可塑性
    樹脂製浴槽の製造方法。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂がアクリル系樹脂である請求
    項3に記載の熱可塑性樹脂製浴槽の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7309666B2 (en) 2001-02-01 2007-12-18 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Method for making a silicone coated fabric
EP4311461A1 (en) * 2022-07-29 2024-01-31 Cominotti S.r.l. Cover drain, shower tray and basin made of polyethylene terephthalate

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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