JP3796913B2 - 多層成形体の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、リブやボスなどの突起物をその裏面に有する熱可塑性樹脂成形体を射出成形や射出圧縮成形などの方法により製造することはよく知られているが、このような方法で製造された熱可塑性樹脂成形体は、基材表面の突起物に対応する位置にひけが発生し、平滑な表面が得られにくいという問題があった。
【0003】
かかる問題を解決するものとして、発泡剤を用いた成形法が知られているが、この方法は発泡状態をコントロールすることが困難であるのみならず、この方法においてもひけのない表面が平滑な成形品を得ることは困難であり、さらには発泡剤が高価であったり、成形時の熱安定性にも問題があった。
また、他の方法として、リブやボスなどの突起物の厚みをこれらと接する基材の厚みより薄くするという形状面からの対策でひけを防止するという方法も考えられるが、この方法では形状の融通性が乏しく、また、強度も低下するため、強度維持の点から相対的に基材表面の厚みが厚くなるため、近年の成形品の軽量化、薄肉化という観点からは問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明者らは材料や形状面からの制約を受けることなく、リブやボスなどの突起物の基材への取り付け部において、その反対側の基材表面にひけの生じることのない外観の良好な成形体を製造すべく検討の結果、その製造のための新規な金型を開発し、該金型を使用して基材部を多層構造にすることにより、上記問題の解決された成形体が容易に製造できることを見いだし、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、雌雄一対からなる金型であって、その一方の金型内に、金型キャビティ面に開口し、進退移動可能な通路開閉ピンによる通路開閉機構を設けた溶融樹脂通路を有するとともに、該ピンの先端位置がキャビティ内に突出可能に、かつ該ピンにより溶融樹脂通路が閉塞する状態においてピンの先端位置が複数の異なる位置に停止可能に制御しうる移動制御手段にピンが接続されてなる多層成形体製造用金型を用いる多層成形体の製造方法であって、
(1)通路開閉ピンにより溶融樹脂通路を開放状態とし、溶融樹脂通路から雌雄両金型間に所定量の溶融状熱可塑性樹脂の供給を開始する工程、
(2)溶融状熱可塑性樹脂の供給完了後に溶融樹脂通路を閉鎖状態にするとともに、ピンの先端位置がキャビティ面より上方でかつ賦形後の成形品厚み以下の範囲になるように通路開閉ピンを前進移動させる工程、
(3)溶融状熱可塑性樹脂の供給完了後又は供給しながら雌雄両金型を型締し、型締後冷却して賦形する工程、
(4)成形品を金型間から離型することなく、両金型間を機械的に開放状態にしたのち、または開放状態にしながら通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開口状態とする工程、
(5)成形品表面とそれと相対する金型面との間に、溶融状熱可塑性樹脂を前記樹脂通路を通じて再度供給する工程、
(6)溶融状熱可塑性樹脂の再供給完了後に、通路閉鎖ピンの先端位置が金型キャビティ面の上方にならないように前進移動させて溶融樹脂通路を閉鎖する工程、
(7)溶融状熱可塑性樹脂の再供給完了後又は供給しながら雌雄両金型を型締し、型締後冷却して賦形する工程
からなることを特徴とする多層成形体の製造方法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の多層成形体製造用金型を図1、図2に示すが、図1はその概念を略断面図で示し、図2は図1における金型の溶融樹脂通路部分を拡大した略断面図で示したものである。
本発明の多層成形体製造用金型は、雌雄一対(1、2)からなり、その一方の金型内(図1においては雄金型(2))に、金型キャビティ面(3)に開口(4)し、進退移動可能な通路開閉ピン(5)による通路開閉機構を設けた溶融樹脂通路(6)を有するとともに、該ピンの先端(7)位置がキャビティ内(8)に突出可能に、かつ該ピンにより溶融樹脂通路が閉塞する状態において、ピンの先端位置が複数の異なる位置に停止可能に制御しうる移動制御手段(9)にピンが接続されている。
【0007】
本発明の金型において、溶融樹脂通路(6)は該通路よりもその断面の小さいスプルー(10)と呼ばれる細管を介して金型キャビティ面に開口しており、通路開閉ピン(5)は溶融樹脂通路内およびスプルー内を直線的にその長さ方向に進退自在に移動可能であるとともに、スプルー内を移動する場合にはその外周面がスプルーの内周面と緊密に摺動する大きさとなっている。
このため、通路開閉ピンの先端部が溶融樹脂通路内にあって、溶融樹脂通路とスプルーが連通状態にある場合には溶融樹脂はスプルーを経由して金型内に供給可能となるが、通路開閉ピンがスプルー内にあってスプルー内が該ピンにより閉鎖状態となった場合には、溶融樹脂通路はスプルー部で遮断されて溶融樹脂を金型内に供給することができず、かかるスプルー部における通路開閉ピンの移動状況によって溶融樹脂通路の開閉を行うことができる。
本発明における通路開閉機構とは、このようなスプルー部において、通路開閉ピンの移動によってスプルー内を閉鎖したり開放することによって、溶融樹脂通路の開閉操作を行う機構を意味するものである。
【0008】
このような機構それ自体は従来より公知の通路開閉ピンによる溶融樹脂通路の開閉機構と同様であり、従って、通路開閉ピンの形状、スプルーの構造や形状、その長さなどは従来のものと特に変わるものではなく、たとえば通路開閉ピンの断面形状としては円形、楕円形、正方形、長方形、六角形など任意であり、その先端形状も平面状、円錐状、角錐状、球面状など任意であるが、通常はその断面が円形であって先端が平面または円錐状の棒状タイプのピンが使用されることが多く、スプルーの断面形状や断面の大きさは使用される通路開閉ピンの形状やその大きさに対応してスプルー内を通路開閉ピンが緊密に摺動可能となるように決定される。
尚、スプルーは溶融樹脂通路との接続部から金型キャビティ面への開口部まで同一形状であって、その全長にわたって通路開閉ピンが緊密に摺動可能であってもよいが、図2に示すように金型キャビティ面への開口側においてテーパー(11)を設けた漏斗状であってもよく、後者の場合には最終賦形後の成形体の金型からの離型が容易になる利点がある。
【0009】
通路開閉ピン(5)は溶融樹脂通路内およびスプルー内を直線的にその長さ方向に進退自在に移動可能であり、そのために該ピンの後端部は移動制御手段に接続されている。
かかる移動制御手段も従来より公知の、たとえば油圧式、空気圧式やモーター等による電気式などの各種の手段が適用され、特に制限されない。
【0010】
しかし、従来の移動制御手段においては、通路開閉ピンの先端部が金型キャビティ内に突出しないように、また、通路開閉ピンは溶融樹脂通路の単なる開閉のみを目的としていたために、溶融樹脂通路の閉塞にあたっては、単にピンがスプルー内に存在するようにのみ制御されていたのに対し、本発明においては、通路開閉ピンの先端部が金型キャビティ内に突出可能に、かつ、ピンにより溶融樹脂通路を閉塞する状態において、ピンの先端位置が2以上の複数の異なる位置に停止可能に制御されることが必要である。
かかる制御における代表的な例は、たとえば通路開閉ピンが溶融樹脂通路内からスプルー内に移動してピン先端部が金型キャビティ面より下方のスプルー内の任意の位置に停止するようにする制御と、さらに通路開閉ピンがスプルー内を前進してピンの先端位置が金型キャビティ内に突出してキャビティ面から所定の距離になったところで停止するようにする2段階での制御である。
もちろん、通路開閉ピンの先端位置の制御は目的とする成形体や成形条件に応じて上記の2段階での停止制御のみならず、3段階以上で制御しえるようにしておく場合もある。
【0011】
このような通路開閉ピンの先端位置の制御は、通路開閉ピンの前進または後退を所定の複数の位置で停止させるものであるから、その手段は特別のものである必要はなく、一般的な電気的あるいは機械的な手段であればよく、前記した通路開閉ピンの前進または後退のための移動手段と組み合わせることによって、容易に通路開閉ピンを移動させ、かつその先端位置を制御することができる。
【0012】
本発明の金型において、溶融樹脂通路の金型キャビティ面への開口部(スプルー部での開口部)が溶融樹脂のキャビティ内の樹脂供給口となり、該樹脂供給口の数やその配置は目的とする成形体の大きさや形状等に応じて任意に設けられ、特に制限されない。
【0013】
次に、このような金型を用いて熱可塑性樹脂からなる多層成形体を製造する方法の例について述べる。
図3〜図7はこの製造法を金型の断面概略図で示したものである。
尚、各図においてAは金型の断面概略を、Bはそのときの通路開閉ピンによる溶融樹脂通路の開閉状態を拡大した断面略図で示すものである。
【0014】
この方法において、溶融樹脂の供給に先立って、雌雄両金型(1、2)間が所定のキャビティクリアランスになるように開放するとともに、通路開閉ピン(5)の先端(7)位置が溶融樹脂通路(6)内にあって、該ピンによりスプルー(10)内が閉塞されないようにピンの移動を制御して溶融樹脂通路を開放状態とし、かかる状態において、所定量の溶融樹脂(13)を両金型間に供給する。(図3)
この際、通路開閉ピンの先端位置とスプルーの後端部との距離(間隙)を調整することによって、溶融樹脂の通路面積を調整することができる。
溶融樹脂の供給後、通路開閉ピン(5)の先端(7)位置がキャビティ面より上方でかつ賦形後の成形品厚み以下の範囲になるところまで通路開閉ピンを前進移動させ、該ピンによりスプルー内を閉塞して溶融樹脂通路を閉鎖状態にする。
雌雄両金型は、溶融樹脂を供給完了後又は供給しながら型締し、型締後冷却して賦形する。(図4)
ここで、通路開閉ピンの先端位置は、それがキャビティ面より上方でかつ賦形後の成形品厚み以下の範囲であれば任意であるが、通常は賦形後の成形品厚みに相当する位置ないしはそれより若干下位の位置であることが好ましい。
【0015】
賦形が完了すれば、成形品を金型間から離型することなく、両金型間を機械的に開放状態にしたのち、または開放状態にしながら通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路(14)を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開放状態とする。(図5)
ここで、金型は、通常、雌雄両金型のうちのいずれかまたは両方が油圧等を利用するプレス機に接続されていて、型締はこのプレス機によって金型を型締方向に前進移動(型締方向)させて機械的に加圧することによって行われており、両金型間を機械的に開放状態にする方法としては、かかるプレス機によって金型を後退方向(型開方向)に移動させることにより行われる。
この例においては、雄金型(2)は固定されており、雌金型(1)がプレス機に接続されていて型の開閉方向に移動可能となっている。
【0016】
成形品を金型間から離型することなく、両金型間を所定のキャビティクリアランスになるように機械的に開放状態にすることにより、該成形品の表面とそれと相対する金型面との間にクリアランスが生じ、また、通路開閉ピンを後退移動させることにより、成形品中の後退したピン跡に樹脂通路(14)が形成せしめられる。
このとき、後退したピン跡の成形品中の樹脂通路は、必ずしもその壁面が完全に固化された完全な通路である必要はなく、場合によっては未固化状態の溶融樹脂が該通路中に存在することもあるが、その後の樹脂供給において、該通路中を溶融樹脂がその供給圧によって通過し得る状態であればよく、同様に、最初に設定した通路開閉ピンの先端位置によっては該樹脂通路が成形品を貫通していないこともあるが、その後の樹脂供給における溶融樹脂の供給圧によって未貫通部分が破られ、該通路中を溶融樹脂が通過し得る状態であればよい。
このような状態において、溶融樹脂通路から溶融樹脂(13’)を再度供給すると、溶融樹脂はスプルー内および先に形成された成形品中の樹脂通路(14)を経由して、先に形成された成形品の表面とそれと相対する金型面との間に供給される。(図6)
【0017】
溶融樹脂を再度供給したのち、通路開閉ピンをスプル−内に前進移動させて溶融樹脂通路を閉鎖し、雌雄両金型は溶融樹脂の再供給後又は供給しながら型締し、型締後に冷却して賦形する。(図7)
このとき、溶融樹脂通路の閉鎖にあたっては、通路開閉ピンの先端位置が金型キャビティ面の上方にならないように、すなわち成形品中にその先端位置が達しないようにすることが好ましい。
【0018】
尚、前記の方法においては、第1段階で賦形(図4)したのち、成形された成形品を金型間から離型することなく、両金型間を機械的に開放状態にしたのち、または開放状態にしながら通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開放状態として溶融樹脂を再度供給する例について述べたが、成形された成形品を金型間から離型することなく両金型間の型締のための加圧力を解除して無負荷状態にするとともに、通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開放状態として溶融樹脂通路から溶融樹脂を再度供給することもできる。
この場合には、溶融樹脂の供給圧によって先に形成された成形品の表面と相対する金型(図においては雌型(1))が後退し、後退した金型の金型面と成形品の表面との間に溶融樹脂が供給される。
溶融樹脂供給後は、先と同様に通路開閉ピンをスプルー内に前進移動させて溶融樹脂通路を閉鎖し、雌雄両金型は溶融樹脂の供給後または供給しながら型締し、型締後冷却して賦形すればよい。
【0019】
このような方法において、必要ある場合には最初の溶融樹脂の供給、型締、賦形後、先に述べた方法に準じて溶融樹脂の供給、型締、賦形を適宜繰り返すことにより、基材が三層以上の複数層からなる多層成形体を得ることができ、この場合には、通路開閉ピンの先端位置の制御は目的とする多層成形体の樹脂層の数に応じて多段階に行われる。
【0020】
図8に、このような方法における最初の樹脂供給で得られた成形体(図5に対応)の突起物部分の拡大断面を、図9に再度の樹脂供給によって得られた多層成形体(図7に対応)の突起物部分の拡大断面を示すが、最初の成形過程で得られた成形体において、リブやボスなどの突起物(12)が取り付けられた面と反対面の、これら突起物に対応する位置にひけ(15)が生じることがあっても、該基材表面上に再度樹脂供給を行ってその表面上に樹脂層を形成することにより、下層部に形成されていたひけ(15)の部分が上層の樹脂層により被覆され、表面が平滑な外観の良好な成形品を製造することができる。
【0021】
またかかる方法において、複数の熱可塑性樹脂がそれぞれ独立して雌雄両金型間に供給可能となるように独立した溶融樹脂通路を複数有するか、あるいはそれぞれの熱可塑性樹脂に対応した樹脂通路が分岐していて最終的には1つのスプルーに接続する溶融樹脂通路に合流するような溶融樹脂通路を有するような金型を使用し、上記方法に準じて成形することにより、2種以上の異なる樹脂層からなる多層熱可塑性樹脂成形体を得ることができ、表層部となる熱可塑性樹脂を選択することにより、衣装性を容易に変更することができたり、成形体に防振性能を付与したり、成形体表面にソフト感を付与することが容易に可能となる。
【0022】
かかる本発明の方法に適用される熱可塑性樹脂としては、従来より射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形などの成形法で適用されている各種の樹脂がそのまま適用され、かかる樹脂としてポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの各種の熱可塑性樹脂が例示される。また、各種の熱可塑性エラストマーや各種の熱可塑性樹脂混合物、ポリマーアロイなども同様に使用され、本発明における熱可塑性樹脂とはこれらを総称する意味で使用される。
もちろん、このような熱可塑性樹脂には通常使用される各種安定剤、顔料などが任意に配合されていてもよく、また、タルク、クレーなどの各種の充填材やガラス繊維などの強化繊維が含有されていても何ら差し支えない。
【0023】
【発明の効果】
本発明の金型を使用して多層熱可塑性樹脂成形体を製造することにより、材料や形状面からの制約を受けることなく、リブやボスなどの突起物の基材への取り付け部において、その反対側の基材表面にひけの生じることのない外観の良好な成形体を容易に製造することができ、また、この際に異種の複数の熱可塑性樹脂を使用することによって、基材樹脂層と表面樹脂層、場合によっては中間樹脂層も異なるような樹脂層の異なる多層成形体も容易に製造することはでき、これによって衣装性を容易に変更することができたり、成形体に防振性能を付与したり、成形体表面にソフト感を付与することが容易に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層成形体製造用金型の概略断面図である。
【図2】本発明の多層成形体製造用金型における溶融樹脂通路部分の概略断面図である。
【図3】本発明の多層成形体製造用金型を使用して多層成形体を製造するための製造工程を示す金型の略断面図であって、Aは金型の全体を、Bはそのときの溶融樹脂通路部分を拡大して示したものである。
【図4】本発明の多層成形体製造用金型を使用して多層成形体を製造するための製造工程を示す金型の略断面図であって、Aは金型の全体を、Bはそのときの溶融樹脂通路部分を拡大して示したものである。
【図5】本発明の多層成形体製造用金型を使用して多層成形体を製造するための製造工程を示す金型の略断面図であって、Aは金型の全体を、Bはそのときの溶融樹脂通路部分を拡大して示したものである。
【図6】本発明の多層成形体製造用金型を使用して多層成形体を製造するための製造工程を示す金型の略断面図であって、Aは金型の全体を、Bはそのときの溶融樹脂通路部分を拡大して示したものである。
【図7】本発明の多層成形体製造用金型を使用して多層成形体を製造するための製造工程を示す金型の略断面図であって、Aは金型の全体を、Bはそのときの溶融樹脂通路部分を拡大して示したものである。
【図8】従来法で製造された突起物を有する成形体の部分断面図である。
【図9】本発明の方法で得た突起物を有する多層成形体の部分断面図である。
【符号の説明】
1:雌金型 2:雄金型
3:雄金型キャビティ面 4:開口部
5:通路開閉ピン 6:溶融樹脂通路
7:通路開閉ピン先端 8:キャビティ内
9:移動制御手段 10:スプルー
11:テーパー 12:突起物
13、13’:溶融樹脂 14:樹脂通路
15:ひけ

Claims (4)

  1. 雌雄一対からなる金型であって、その一方の金型内に、金型キャビティ面に開口し、進退移動可能な通路開閉ピンによる通路開閉機構を設けた溶融樹脂通路を有するとともに、該ピンの先端位置がキャビティ内に突出可能に、かつ該ピンにより溶融樹脂通路が閉塞する状態においてピンの先端位置が複数の異なる位置に停止可能に制御しうる移動制御手段にピンが接続されてなる多層成形体製造用金型を用いる多層成形体の製造方法であって、
    (1)通路開閉ピンにより溶融樹脂通路を開放状態とし、溶融樹脂通路から雌雄両金型間に所定量の溶融状熱可塑性樹脂の供給を開始する工程、
    (2)溶融状熱可塑性樹脂の供給完了後に溶融樹脂通路を閉鎖状態にするとともに、ピンの先端位置がキャビティ面より上方でかつ賦形後の成形品厚み以下の範囲になるように通路開閉ピンを前進移動させる工程、
    (3)溶融状熱可塑性樹脂の供給完了後又は供給しながら雌雄両金型を型締し、型締後冷却して賦形する工程、
    (4)成形品を金型間から離型することなく、両金型間を機械的に開放状態にしたのち、または開放状態にしながら通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開口状態とする工程、
    (5)成形品表面とそれと相対する金型面との間に、溶融状熱可塑性樹脂を前記樹脂通路を通じて再度供給する工程、
    (6)溶融状熱可塑性樹脂の再供給完了後に、通路閉鎖ピンの先端位置が金型キャビティ面の上方にならないように前進移動させて溶融樹脂通路を閉鎖する工程、
    (7)溶融状熱可塑性樹脂の再供給完了後又は供給しながら雌雄両金型を型締し、型締後冷却して賦形する工程
    からなることを特徴とする多層成形体の製造方法。
  2. 請求項に記載の方法において、(4)〜(7)の工程を2回以上繰り返す多層成形体の製造方法。
  3. 請求項1に記載の多層成形体の製造方法において、工程(4)に代えて以下の工程(4’)を含むことを特徴とする多層成形体の製造方法。
    (4’)型締圧を開放して加圧力を無負荷状態にしながら又は無負荷状態にした後、通路開閉ピンを後退移動させて、成形品中に樹脂通路を形成せしめるとともに溶融樹脂通路を開口状態とする工程
  4. 請求項に記載の方法において、(4’)〜(7)の工程を2回以上繰り返す多層成形体の製造方法。
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