JPH0885131A - 複合型熱可塑性樹脂成形品及び複合型熱可塑性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

複合型熱可塑性樹脂成形品及び複合型熱可塑性樹脂成形品の製造方法

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JPH0885131A
JPH0885131A JP24882194A JP24882194A JPH0885131A JP H0885131 A JPH0885131 A JP H0885131A JP 24882194 A JP24882194 A JP 24882194A JP 24882194 A JP24882194 A JP 24882194A JP H0885131 A JPH0885131 A JP H0885131A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観に優れ、簡易、能率的に製造できる複合
型樹脂成形品及びその製造方法を提供する。 【構成】 成形空間Kが1以上の絞り空間により射出圧
縮成形用空間と射出成形用空間とに区画される金型を型
開きし、射出圧縮成形用空間側に発泡層付き表皮材11
を配置し同空間側に熱可塑性樹脂を注入配置した後、金
型の型締めを行い、同樹脂を該同空間に略充填して形成
される有表皮部1と、その後、射出成形用空間内に向っ
て熱可塑性樹脂を射出注入し、これを空間Kの残りの部
分を充填して形成される無表皮部2及び各連結部3を備
え、有表皮部1及び無表皮部2が各連結部3を介して一
体である。各連結部3のいずれの部分においても、薄手
側の肉厚が0.5〜3mmであるのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合型熱可塑性樹脂成
形品(以下、「複合型樹脂成形品」という。)及びその
製造方法に関する。更に、詳しく言えば、外観に優れ、
簡易に、且つ能率的に製造できる複合型樹脂成形品及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の内装品用等として、発泡
層(ポリウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム
等)付きの表皮材を、部分的に配置した樹脂成形品が用
いられることが多くなった。この様な複合型の樹脂成形
品では、図16及び17に例示する様に、表皮材911
及び基材912を備えた部分(以下、「有表皮部」とい
う。)91と、表皮材の配置されない部分(以下、「無
表皮部」という。)92と、を別体で作製しておき、後
工程で、スクリュー螺子止め等の係止用部品を用いて両
者を組付けるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、上記従来の
複合型樹脂成形品では、有表皮部91及び無表皮部92
を別々に作製することが必要となるため、製造工程が長
くなるという問題を有している。また、両者の組付け作
業にある程度の手間が掛かるため、製造効率が低く、且
つ、製造コストも高くなるという問題を抱えていた。従
って、簡易に、能率的に、且つ低コストで製造できる複
合型樹脂成形品及びその製造方法の出現が従来より望ま
れていた。
【0004】本発明は、上記観点に鑑みなされたもので
あり、簡易に、且つ能率的に製造できると共に、外観の
良い複合型樹脂成形品及びその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、上記表皮
材911を所定の金型の成形空間内に予めセットした後
に、上記基材912及び無表皮部92を、「射出成形
法」若しくは「射出圧縮成形法」により、一体成形す
れば、上記課題を解決できるのではないかと考えた。
【0006】しかしながら、上記の射出成形法は、型
締めした金型内に、加熱溶融して高温となった樹脂原料
(例えば、ポリプロピレンの場合に、200〜240℃
程度)を、所定の射出圧(500〜1500kgf/c
2 程度)の下で、勢い良く供給して行われる。従っ
て、この樹脂原料の熱や上記射出圧により、上記表皮材
911の発泡層911aが溶けて潰れる恐れがある。こ
のため、上記一体成形を射出成形法のみを用いて行え
ば、満足できる品質の成形品を得ることが困難である。
【0007】一方、上記の射出圧縮成形法では、例え
ば、図18(a)に示す様に、金型96を所定量(例え
ば、同図の符号Xで示されるクリアランスが10〜50
ミリ)型開きした所で、溶融状態にある樹脂原料99の
注入配置が行われる。更に、同図(b)に示す様に、型
締め、加圧して、同原料99を金型の成形空間内で、一
様に流動(充填)させながら、賦形して成形品が得られ
る。そして、この方法では、金型96が所定量型開きし
た所で、原料樹脂99を注入配置するので、同樹脂99
は注入時の射出圧、熱が緩和された状態で発泡層911
aに当たることになる。従って、上記射出成形法で問題
となる様な発泡層911aの不具合が生じ難い。
【0008】その反面、この方法では、樹脂原料99
(特に、その表面側)を、ある程度、冷えた状態で賦形
するため、成形品の上記無表皮部92に相当する部分に
外観上の不具合を生じさせ易い。即ち、この方法で作製
した成形品では、図19に示す様に、成形空間内におい
て、樹脂原料99の注入ゲート付近に位置していた箇所
に、略リング状の模様(フローマーク)971〜974
を生じ易い。また、同成形空間内に、複数の注入ゲート
より、樹脂原料99を供給する場合には、異なるゲート
より供給された樹脂原料が衝突する箇所で、継ぎ目(ウ
ェルドライン)981、982が生じ易い。そして、こ
れらの模様971〜974、継ぎ目981、982のう
ちで、無表皮部92に生ずるもの(971、981等)
は、成形品の外観を著しく損なうものとなり易い。この
ため、上記一体成形を射出圧縮成形法のみにて行えば、
満足できる品質の成形品を得ることが困難である。
【0009】この様な事情より、本発明者は、更に、研
究を重ねた結果、上記各成形法の個々の欠点を是正し、
外観が良く、簡易に、且つ能率的に製造できる複合型樹
脂成形品及びその製造方法に関する発明を完成するに至
ったのである。
【0010】即ち、本第1発明の複合型樹脂成形品(以
下、「成形品」という。)は、型締め状態にあるとき
に、キャビティ型及びコア型の間に形成される成形空間
が、少なくとも1の絞り空間により射出圧縮成形用空間
と、射出成形用空間と、に互いに連通した状態で区画さ
れる金型を型開きし、上記キャビティ型若しくは上記コ
ア型の上記射出圧縮成形用空間側に、所定の発泡層付き
表皮材を配置した後、該射出圧縮成形用空間側に、所定
の熱可塑性樹脂を注入配置しつつ、若しくは注入配置し
た後に、該金型の型締めを行い、該熱可塑性樹脂を該射
出圧縮成形用空間に略充填して形成される有表皮部と、
該有表皮部の形成後に、上記射出成形用空間内に向っ
て、所定の熱可塑性樹脂を射出注入し、該熱可塑性樹脂
を該射出成形用空間及び上記各絞り空間に充填し、該射
出成形用空間内に形成される無表皮部と、該各絞り空間
内に形成される各連結部と、を備え、上記有表皮部及び
上記無表皮部が、上記各連結部を介して一体であること
を特徴とする。
【0011】上記「射出圧縮成形用空間側に注入配置さ
れる熱可塑性樹脂」及び上記「射出成形用空間内に向っ
て射出注入される熱可塑性樹脂」としては、通常、同
一、若しくは同種の樹脂が用いられる。この同種の樹脂
が用いられる場合としては、一方を重合度の高いポリプ
ロピレン(ポリエチレン)とし、他方を重合度の低いポ
リプロピレン(ポリエチレン)とする場合を例示でき
る。また、一方を変成のあるポリプロピレン(ポリエチ
レン)とし、他方を未変成のポリプロピレン(ポリエチ
レン)とする場合等も例示できる。更に、これら以外の
場合、即ち、異種の樹脂を用いる場合には、成形品の一
体性を十分に確保するために、互いに相溶性のある樹脂
を選択することが好ましい。例えば、一方をABS、他
方をポリスチレンとする場合、一方をポリエチレン、他
方をポリプロピレンとする場合、一方をポリエチレン、
他方をポリイソブチレンとする場合等を例示できる。ま
た、これらの樹脂としては、ポリプロピレン(タルク入
りを含む)、ABS等の流動性の高いものを選択するの
が特に好ましい。
【0012】上記「絞り空間」は、上記「射出圧縮成形
用空間側に注入配置された熱可塑性樹脂」の通り抜けを
阻止するものである。この絞り空間の形態は、この作用
を備える限り特に問わない。例えば、図5に示す様に、
金型の開閉方向(以下、「縦方向」という。)に浅く、
その方向に絞られた断面形状を備えた空間K3 を例示で
きる。そして、この空間K3 で形成される連結部3は、
図2に示す様に、縦方向に肉厚の薄いものになる。ま
た、図13(a)に示す様に、この縦方向に略直交する
方向(以下、「横方向」という。)に狭く、その方向に
絞られた断面形状を備えた空間K33、K34であってもよ
い。更に、14(a)に示す様に、縦方向に絞られた部
分K361 と横方向に絞られた部分K362 、K361 とが混
在する空間K36であってもよい。この空間K36で形成さ
れる連結部36sは、同図(b)の様に、縦方向に肉厚
の薄い部分361s及び横方向に肉厚の薄い部分362
s〜364sを備えることになる。
【0013】尚、この空間の絞られる方向(以下、「絞
り方向」という。)は、ここで例示した縦方向及び横方
向に限られるのものでなく、本発明の目的が達成できる
範囲で任意の方向を種々選択できる。また、この連結部
は、図1に示す様に、通常、有表皮部1及び無表皮部2
の各端部寄りの部分で囲まれた溝状の箇所Bに納まった
状態になり易い。従って、連結部3及び有表皮部1の境
界が見え難くなり、成形品の外観の一層の向上を図るこ
とができる。更に、図13(b)に示す様な連結部31
r〜33rや図14(b)に示す様な連結部36sの部
分362s〜364sは、連結部31r〜33r、36
sの剛性を高める補強用リブとしての機能も発揮でき
る。
【0014】また、本第2発明に示す様に、この連結部
のいずれの部分においても、薄手側(即ち、上記絞り方
向側)の肉厚を0.5〜3.0mmとすることが好まし
い。薄手側の肉厚が0.5mm未満となる部分があれ
ば、その部分で強度不足となるおそれがある。一方、こ
の肉厚が3.0mmを越える部分があれば、上記「絞り
空間」もこれに対応する形態となる。この場合には、絞
り空間に3.0mmを越える空間幅の箇所が存在するこ
とになり、上記「通り抜け阻止」を確実に達成できない
おそれがあるからである。
【0015】また、上記絞り空間は、必ずしも単一であ
る必要はなく、一の「射出圧縮成形用空間」及び一の
「射出成形用空間」の間に複数配置する(短冊状に配置
する。)こともできる。例えば、図12(a)に示す様
に、縦方向に狭い矩形状の断面を備えた複数の絞り空間
31、K32が、両成形用空間に掛け渡されてもよい。こ
の場合の成形品は、例えば、同図(b)、(c)に示す
様に、上記有表皮部1q及び上記無表皮部2qの間に、
複数の連結部31q、32qが掛け渡されると共に、各
連結部の間(31q及び32qの間等)に所定の連通孔
36qが形成されたものとなる。また、図13(a)に
示される様に、横方向に絞られた複数の絞り空間K33
34が掛け渡されてもよい。更に、異なる方向(例え
ば、縦方向及び横方向)に絞られた空間が混在していて
もよい。
【0016】更に、一の成形空間内に形成される射出圧
縮成形用空間及び射出成形用空間は、それぞれ単一であ
る必要はない。例えば、後者の両脇側に、それぞれ絞り
空間を挟み、前者が配置されて、図9に示す様な成形品
を得る成形空間とすることもできる。また、逆に、前者
の両脇側に、後者が配置されて、図10に示す様な成形
品を得る成形空間とすることもできる。また、上記「発
泡層付き表皮材」は、キャビティ型及びコア型のどちら
に配置してもよい。更に、この表皮材が、射出圧縮成形
用空間の全域に及ぶものである必要はない。例えば、図
11に示す様に、成形品の一方の端部側等に、表皮材の
配置されない「はみ出し部分」15pが存在してもよ
い。尚、この「はみ出し部分」15pでは、外観がやや
劣ることが多いため、機能面(取り付け時に、意匠面の
様に外観として現れず、専ら他部材との接合等に関与す
る面)として用いることが好ましい。
【0017】尚、この表皮材の意匠面を構成する「表皮
層」としては、織布、不織布やPVC、ABS、TPO
等の熱可塑性樹脂若しくは熱可塑性エラストマーのシー
ト又はフィルム等を例示できる。また、上記「発泡層」
の材質としては、PP、PU、PVC等を例示できる。
尚、上記「射出圧縮成形用空間側に注入配置される熱可
塑性樹脂」は、上記発泡層と同系材料で構成されたり、
同発泡層に対し、アンカー効果により、確実に接着可能
なものであることが望ましい。
【0018】更に、本第3発明の成形品は、上記第1発
明の成形品と同様のものである。但し、本成形品は、同
第1発明の構成に示される金型を用いて作製されるもの
に限らない。本第5発明は、上記第1発明に示す成形品
の製造方法を示すものである。また、本発明では、本第
6発明に示す様に、上記金型として、上記射出圧縮成形
用空間、上記射出成形用空間及び上記絞り空間の他に、
該絞り空間寄りで、該射出圧縮成形用空間と絞り状態と
ならずに連続する補助空間を配置したものを用い、上記
射出圧縮成形用空間側に注入配置される熱可塑性樹脂の
量を、上記金型の型締めの際に、該射出圧縮成形用空間
のみを充填する量から、該射出圧縮成形用空間及び上記
補助空間を充填する量までの範囲とすることもできる。
本発明は、上記第5発明の目的を、より簡易に、且つ確
実に達成するものである。
【0019】更に、本第7発明に示す様に、上記射出圧
縮成形用空間側への上記熱可塑性樹脂の注入配置の際
に、上記キャビティ型のパーティング面と上記コア型の
パーティング面との間隔が、10〜50mmであること
が好ましい。この間隔が、10mm未満であれば、有表
皮部を射出成形法で作製した様な状態となり、上記「発
泡層の不具合」を生じ易くなる。一方、この間隔が50
mmを越えると、上記樹脂の注入配置から、金型の型締
め・加圧迄に時間を要することになる。そして、上記空
間内に初期に注入配置され、金型面に接している樹脂の
部分が、十分に加圧されない状態で熱を奪われるので、
ショートショットになり易くなるからである。
【0020】また、本第8発明は、本第2発明に示す成
形品の製造方法を示すものである。尚、上記各発明に用
いられる成形機は、縦型、横型のいずれでも良い。ま
た、上記各発明において、射出圧縮成形用空間側に、上
記熱可塑性樹脂を注入配置するためのゲートの位置、数
は特に問わない。同様に、上記射出成形用空間内に向っ
て、上記樹脂を射出注入するためのゲートの位置、数も
特に問わない。
【0021】
【作用】本第1発明に示す成形品は、互いに連通した状
態の射出圧縮成形用空間(以下、「第1空間」とい
う。)及び射出成形用空間(以下、「第2空間」とい
う。)を備えた金型を用いて作製される。このため、本
成形品では、第1空間で形成される有表皮部と、第2空
間で形成される無表皮部とが、つながった状態になる。
従って、有表皮部及び無表皮部を別々に作製する必要は
なく、また、後工程で両者を組付ける必要もない。この
結果、製造効率の向上と製造コストの低廉を図ることが
できる。
【0022】更に、本発明では、上記金型を型開きし
て、その第1空間側の箇所に表皮材を配置する。次い
で、この型開き状態をある程度、保持しながら、同空間
側に所定の熱可塑性樹脂(以下、「第1原料」とい
う。)を注入配置する。そして、この注入配置と共に、
若しくは注入配置の後に金型の型締めを行い、上記第1
原料を第1空間内で一様に流動させる。その際、第1空
間と直接、連通しているのが絞り空間である。従って、
第1空間側に注入配置された第1原料の量が適切であれ
ば、同原料は絞り空間内に侵入することなく、第1空間
のみを略充填して有表皮部の基材を構成する。また、こ
の原料が絞り空間内に僅かに侵入しても、この侵入した
原料はこの空間内(特に、入口付近)で硬化して、停留
し易い。そして、この第1原料は、この硬化・停留した
箇所よりも先方へは進みに難い。
【0023】この様な射出圧縮成形法により、形成され
る有表皮部の基材には、上記の如く、フローマーク、ウ
ェルドラインが生ずることが多いが、これらは全て表皮
材に隠蔽されるため、意匠面に現れることはない。更
に、本発明では、この有表皮部の形成後に、第2空間内
に向い、同様の樹脂(以下、「第2原料」という。)を
射出注入する。この第2原料は、第2空間内を勢い良く
流動して、同空間を略充填すると共に、上記絞り空間を
も充填する。そして、第2空間内に充填された第2原料
が無表皮部となり、絞り空間内に充填された第2原料が
連結部となる。この様に無表皮部が、射出成形法により
形成されるため、同無表皮部に、その外観を著しく損な
う様なフローマーク、ウェルドラインが生ずることはな
い。
【0024】また、上記有表皮部及び上記無表皮部の端
部寄りの部分と、上記連結部で囲まれた箇所は、通常、
略溝状の空間となる。従って、この空間内に連結部を収
め、成品の意匠面に現れない様にすることもできる。ま
た、有表皮部及び連結部の境界に、外観を著しく損なう
ウェルドラインが生じても、この空間内に隠蔽すること
ができる。
【0025】本第5発明は、上記第1発明に示す成形品
の製造方法を示すものである。そして、本第6発明で
は、同第5発明に示される金型として、上記第1空間、
上記第2空間及び上記絞り空間の他に、該絞り空間寄り
で、該第1空間と絞り状態とならずに連続する補助空間
を配置したものを用いる。この結果、上記第1原料の注
入配置量が多めで、第1空間よりはみ出ても、このはみ
出た原料は、流れこみの容易な補助空間に向かって流動
することができる。これに加え、上記第1原料の量を、
上記金型の型締め際に、第1空間のみを充填する量か
ら、該第1空間及び上記補助空間を充填する量までの範
囲とする。従って、上記第1原料の絞り空間への侵入は
一層、困難になる。
【0026】また、補助空間に第1原料の未充填部分が
存在すれば、そこに、上記第2原料が充填される。この
場合には、第2原料及び第1原料との境界が、この補助
空間に存在するため、この境界が外観を著しく損なう程
度のウェルドラインとなっても、隠蔽することができ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。 (1)成形品の概要 本実施例に係わる成形品Aは、自動車のインストルメン
トパネルとして用いられるものである。そして、この成
形品Aは、図1に示す様に、有表皮部1と無表皮部2と
連結部3と樹脂溜まり部4とからなり、略ブーメラン形
状の縦断面を有する。
【0028】上記有表皮部1は、発泡層付き表皮材11
と、ポリプロピレン製の基材12とからなる。また、こ
の表皮材11は、ポリ塩化ビニル製の表皮層11aと、
ポリプロピレンフォームからなる発泡層11bと、を備
えている。更に、上記無表皮部2及び連結部3はポリプ
ロピレン製である。そして、同図及び図2に示す様に、
上記有表皮部1及び上記無表皮部2は、肉厚の薄い連結
部(肉厚;0.5〜3mm)3を介して一体になってい
る。また、上記樹脂溜まり部4もポリプロピレン製であ
り、上記有表皮部1の連結部3側の端部と略連続した状
態となっている。
【0029】(2)成形品の製造 上記成形品Aは、図3〜8に示す金型5を用い、各図に
示す工程に従って製造した。この金型5は、各図に示す
様に、所定の間隔をおいて相対向し合う可動取付板51
1及び固定取付板512と、該可動取付板511に取着
されたキャビティ型521と、該固定取付板512に取
着されたコア型522と、を備えている。尚、この金型
5は、縦型、横型のいずれでも良く、また、コア型52
2が可動取付板511に取着され、キャビティ型521
が固定取付板512に取着されてもよい。
【0030】また、上記キャビティ型521の成形品と
の接触面521aの略中央に、突起部521bが設けら
れている。一方、上記コア型522は、その右方側の領
域で、上記キャビティ型521方向に開口する摺動溝M
が設けられた本体部522aと、該摺動溝M内を摺動す
るスライド部522bと、を備えている。このうち、本
体部522aの上記摺動溝Mよりの部分には、段差Dが
設けられている。
【0031】また、スライド部522bの左端側には、
上記キャビティ型521に向かって突出したリンターン
ピン522cが配置されている。更に、スライド部52
2bは、その下面側に配置されたスプリングS1 、S2
より、上記キャビティ型521方向に付勢されている。
但し、図5等に示す様に、コア型522の右方側に配置
されたインターロック機構Iの係止軸I1 を上記スライ
ド部522bの右方側の側面に設けられた係止溝522
dに、嵌め込むことにより、同スライド部522bの下
面を上記摺動溝Mの底面に接触した状態にできる。
【0032】そして、図5に示す様に、上記キャビティ
型521を上記コア型522に近接させて、金型5を型
締め状態にすれば、同金型5の内部に成形空間Kが形成
される。この場合に、上記突起部521bと、上記スラ
イド部522bの左端側と、で挟まれた部分が絞り空間
3 である。また、該空間K3 の左方側に形成されるの
が第1空間K1 であり、左方側に形成されるのが第2空
間K2 である。更に、上記段差Dに囲まれた部分が補助
空間K4 である。
【0033】更に、上記コア型522の内部には、上記
成形空間K内に第1及び2原料(本実施例では、同一の
樹脂原料である。)を供給するための所定のホットラン
ナーユニットUが内蔵されている。このユニットUは、
図4に示す様に、上記本体部522aの略中央寄りに設
けられた第1バルブゲートG1 から、上記第1空間K1
内に第1原料を供給するための第1ホットランナーノズ
ル61を備えている。同様に、上記スライド部522b
の略中央寄りに設けられた第2バルブゲートゲートG2
から、上記第2空間K2 内に第2原料を供給するための
第2ホットランナーノズル62を備えている。
【0034】また、上記各ホットランナーノズル61、
62の内部には、樹脂原料の射出量、射出時間を任意の
タイミングで調節するためのピストンP1 、P2 が、所
定の油圧、若しくは空圧装置により、前後退可能な状態
で配置されている。尚、上記各バルブゲートG1 、G2
及びホットランナーノズル61、62の配置数、配置場
所等は本実施例に示すものに限らず、製品形状等に応じ
て種々選択できる。更に、各ホットランナーノズル6
1、62の後方側は、所定の分枝状樹脂経路631、6
32に接続されている。この分枝状樹脂経路631、6
32は、上記本体部522a内の所定の位置で合流し、
コア型522の外部で、射出成形機本体の射出シリンダ
ー先端のノズル(図示しない。)に接続されている。
【0035】本実施例の成形品Aは、この様な金型5を
用い、以下の各工程を経て製造されるものである。 表皮材のセット工程 本工程では、図3に示す様に、金型5を開放状態にした
後に、上記キャビティ型521の第1空間K1 寄りの箇
所に上記表皮材11を、キャビティ型521の内面に接
触させる様にして配置する。このときの型開き量(同図
の間隔Y1 )は、表皮材11の配置が行える限り特に問
わない。尚、上記表皮材11としては、真空成形等で予
備賦形した後にトリミング加工がなされたものを用い
た。その際、表皮材11を確実に固定するために、その
配置箇所に、通気性金属(図示せず)を埋め込む等し
て、真空吸引することが望ましい。また、本工程では、
上記係止軸I1 は、上記係止溝522dに嵌め込まれて
おらず、同スライド部522bは、キャビティ型521
方向に浮き上がった状態になっている。
【0036】第1原料の注入配置工程 本工程では、図4に示す様に、上記キャビティ型521
を上記コア型522に近接させ、上記型開き量Y2 が所
定量となった所で、同キャビティ型521を停止させ
る。次に、上記第1バルブゲートG1 を開放した直後
に、上記射出シリンダーを作動させ、第1空間K1
に、所定量の第1原料(加熱溶融されたポリプロピレ
ン)を注入配置する。そして、必要量の第1原料を注入
配置した後、上記射出シリンダーの射出動作を一旦停止
し、その直後に、上記第1バルブゲートG1 を閉鎖状態
にして、同第1原料の注入配置を停止する。
【0037】本工程では、上記注入配置される第1原料
の熱及び圧力(射出圧力)により、金型5内に配置され
た上記表皮材11の発泡層11aに、上記の様な不具合
を生じさせないことが重要である。このためには、上記
型開き量Y2 が、10mm以上であるのが望ましい。ま
た、この第1原料を圧縮して構成される上記基材12
に、ショートシット等の不具合を生じさせないために
は、上記型開き量Y2 が、50mm以下であることが望
ましい。
【0038】尚、本工程において、突起部521bと、
上記スライド部522bの左端側と、の間隔(以下、
「絞り間隔」という。)、即ち、絞り方向に沿った空間
幅が、0.5〜3mm程度となる。また、上記スライド
部522bは、前工程と同様に、上記キャビティ型52
1方向に浮き上がっている。但し、本工程では、上記リ
ンターンピン522cの先端側が、上記キャビティ型5
21の下面に衝合することにより、上記絞り間隔が広く
なるのを防止している。
【0039】有表皮部の成形工程 本工程では、図5に示す様に、上記キャビティ型521
及びコア型522の各パーティング面を衝合させる。こ
の時、キャビティ型521の下面により、上記リンター
ンピン522cを上記コア型522方向へと押す。そし
て、上記スライド部522bの下面が上記摺動溝Mの底
面に接触した状態となり、金型5の型締めを完了する。
この型締め状態にあるときも、上記リンターンピン52
2cの作用により、上記絞り間隔は一定に保たれる。即
ち、本実施例において、スライド部522bをスプリン
グS1 及びS2 により、上記溝M内にて摺動可能な状態
で付勢し、且つ、該スライド部522bに上記の様なリ
ンターンピン522cを配置することにより、第1原料
の注入後の上記絞り間隔を略一定に保っている。
【0040】そして、上記第1原料は、型締め圧力によ
り流動し、第1空間K1 を略完全に充填する。その際、
この原料の注入量が適切であれば、この原料が絞り空間
3、ひいては第2空間K2 内に侵入することが困難で
ある。これに加え、本実施例の金型5では、この絞り空
間K3 の近傍に、補助空間K4 が配置されている。そし
て、この補助空間K4 は、上記第1空間K1 と絞り状態
とならずに連続している。このため、図6(b)(c)
に示す様に、上記第1空間K1 より原料がはみ出して
も、これは補助空間K4 内に溜まることとなる。従っ
て、この第1原料の量を、図6(a)の「第1空間K1
を略充填する量」〜同図(c)の「補助空間K4 をも略
充填する量」の間に制御すれば、この原料は絞り空間K
3 内に侵入し難い。
【0041】尚、上記原料が絞り空間K3 内に僅かに侵
入しても、同空間K3 の粘性流体を通過させ難い絞り形
態のため、この原料は、この空間K3 の入口付近で硬化
し、停留し易い。そして、第1原料は、この硬化・停留
した箇所よりも先方へは進み難い。このため、第2空間
2 迄は到達しない。この点に関しては、金型5に、上
記の様な補助空間K4 を配置しない場合でも同様であ
る。
【0042】更に、上記配置量の調節により、第1原料
及び次工程で供給される第2原料の境界を、この補助空
間K4 内にもってくることができる(例えば、図6
(b)に示すL1 がこの境界となる。)。従って、この
境界が、外観を著しく損なう様なウェルドラインとなる
様な場合でも、これを隠蔽することができる。以上の様
に、本工程までの間に、この第1空間K1 内に品質の優
れた有表皮部1を形成することができる。尚、図5に示
す様に、本実施例では、樹脂溜まり部4も形成される
が、上記図6(b)及び(c)に示す様な場合には、こ
の部分4の形成を次工程で完了することになる。
【0043】尚、最終製品の形態上の要請等を受けて、
図6(d)に示す様に、第1空間K1 の絞り空間K3
近接する箇所の傾斜を緩やかにすることが必要となるこ
ともある。この場合には、同図(a)〜(c)に示す場
合に比べ、第1原料が絞り空間K3 側にやや流れ易い状
態になる。従って、この様な場合には、同図(d)に示
す様に絞り空間K3 の絞り間隔をやや狭めたり、断面積
のやや大きめの補助空間を設けることが、本発明の目的
をより確実に達成する上で好ましい。
【0044】無表皮部の成形工程 上記有表皮部1の形成後に、図7に示す様に、上記第2
バルブゲートG2 を開放し、その直後に、上記射出シリ
ンダーを作動させ、第2空間K2 内に、所定量の第2原
料(上記射出シリンダー内に残っていた第1原料であ
る。)を射出注入する。そして、この原料は勢い良く、
上記第2空間K2 及び上記絞り空間K3 内に充填され
る。
【0045】そして、第2空間K2 内に品質に優れた無
表皮部1が形成され、絞り空間K3内に連結部3が形成
される。この様に形成される成形品Aは、図7に示す様
に、有表皮部1及び無表皮部1が、連結部3を介して一
体となる。また、無表皮部1が射出成形法で製造される
ため、同無表皮部1に外観上の不具合を生じ難い。
【0046】成形品の離型工程 上記成形品Aは、冷却の完了した時点で、上記金型5を
開放させて取り出される。このとき、上記係止軸I
1 が、上記係止溝522dに嵌め込まれ、上記スライド
部522bがしっかりと固定される。この様にして、ス
ライド部522bを固定しなければ、上記スプリングS
1 、S2 の付勢力により、上記キャビティ型521方向
に浮き上がり易くなる。そして、この様な状態で金型5
を開放すれば、上記無表皮部2のみが、上記キャビティ
型521に付着し易いからである。
【0047】そして、図8(同図ではキャビティ型52
1を省略している。)に示す様に、型開きを完了した後
に、コア型522に配置された所定の突き出し機構によ
り、成形品Aを突き出す。この突き出し機構としては、
所定の突き出し板8に突き出しピン(図示せず。)が取
り付けられたものを油圧若しくは空圧シリンダ(図示せ
ず)等で可動させるものを例示できる。
【0048】更に、この成形品Aの突き出しを完了した
ら、上記係止軸I1 を、上記係止溝522dから外し、
図3に示す様に、上記スライド部522bを浮き上がっ
た状態にする。そして、上記〜に示す工程を繰り返
せば、上記成形品Aを連続して製造することができる。
【0049】(3)実施例の効果 以上の様に、本実施例の成形品Aは、有表皮部1及び無
表部2が一体となり、且つ、外観が優れている。また、
その製造工程も簡便であり、製造効率が高く、製造コス
トを低く抑えることができる。
【0050】また、本実施例の変形例として、図9〜1
1に示す様な成形品を例示できる。図9は、無表皮部2
mの両側に有表皮部1m1 、1m2 を配置したものであ
り、図10は、有表皮部1nの両側に無表皮部2n1
2n2 を配置したものである。この様に、有表皮部1m
1 1n等、無表皮部2m、2n1 等の数、配置方法等は
特に問わない。更に、有表皮部及び無表皮部を交互に多
数並べたものや、有表皮部(無表皮部)の周りを、無表
皮部(有表皮部)により取り囲むものであってもよい。
また、図11に示す様に、有表皮部1pの一方の端部寄
りに、表皮材を配置しない、所謂「はみ出し部分」15
pが存在してもよい。
【0051】更に、図12(b)、(c)及び13
(b)に示す様に、有表皮部1q等及び無表皮部2q、
2rを、複数の連結部31q、32q、31r〜33r
で一体化することもできる。この場合には、連結部間
(31q及び32qの間等)に、所定の連通孔36q、
36r、37rが形成される。また、図14(b)に示
す様に、連結部36sが異なる方向に絞られた各部分3
61s及び362s〜364sにより構成されてもよ
い。この場合には、一方に絞られた部分361sが比較
的薄手で強度がやや劣っても、他方に絞られた各部分3
62s〜364sが補強用のリブとして作用し、連結部
36s全体では十分な強度を備えることができる。更
に、この様な補強用リブとして作用する部分の形状、大
きさ、配置数等は種々選択することができる。
【0052】また、絞り空間の形態、特に、縦断面形状
は、上記実施例及び変形例に示すものに限らない。例え
ば、略円弧状、波形、U字状、ドーナツ状の縦断面を備
えた絞り空間であってもよい。更に、本実施例及び変形
例に係わる成形品では、図1に示す様に、有表皮部1及
び無表皮部2の端部寄りの部分と連結部3とにより囲ま
れた箇所が略溝状の空間Bとなっている。そして、成形
品としての強度を損なわない範囲で、この空間の深さ、
幅等を適宜、選択することができる。例えば、この幅を
狭くすれば、連結部が意匠面側に、特に現れ難くなり、
成形品の外観がより一層向上する。
【0053】また、上記実施例では、上記スライド部5
22bをコア型522に配置したが、図15に示す様に
キャビティ型521に配置することもできる。また、こ
のスライド部522bを、同図に示す様に、所定の油圧
若しく空圧若シリダーS3 、S4 で可動させることもで
きる。特に、この場合には、同シリンダS3 、S4 及び
スライド部522bの可動を、金型5の開閉動作と同調
させながら行うこともできる。
【0054】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
本実施例では、成形品を自動車用の内装部品として用い
る場合について述べたが、これ以外の用途の部品(例え
ば、建材)等としても用いることができる。
【0055】
【発明の効果】以上の様に、本成形品は、有表皮部及び
無表皮部が一体となっているため、簡易に、且つ能率的
に製造することができる。また、有表皮部を射出圧縮成
形で製造し、無表皮部を射出成形で製造するため、外観
が優れている。また、本製造方法によれば、外観の優れ
た成形品を、簡易に、且つ能率的に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係わる成形品の縦断面図である。
【図2】本実施例に係わる成形品の一部斜視図である。
【図3】表皮材のセット工程を説明するための縦断面図
である。
【図4】第1原料の注入配置工程を説明するための縦断
面図である。
【図5】有表皮部の成形工程を説明するための縦断面図
である。
【図6】成形空間内における第1原料の状態を説明する
ための縦断面図である。
【図7】無表皮部の成形工程を説明するための縦断面図
である。
【図8】成形品の離型工程を説明するための縦断面図で
ある。
【図9】本実施例の変形例に係わる成形品の縦断面図で
ある。
【図10】本実施例の変形例に係わる成形品の縦断面図
である。
【図11】本実施例の変形例に係わる成形品の縦断面図
である。
【図12】(a)本実施例の変形例に係わる成形品を作
製するための金型の一部斜視図、(b)は同成形品の一
部縦断面図、(c)は同成形品の一部斜視図である。
【図13】(a)本実施例の変形例に係わる成形品を作
製するための金型の一部斜視図、(b)は同成形品の一
部斜視図である。
【図14】(a)本実施例の変形例に係わる成形品を作
製するための金型の一部斜視図、(b)は同成形品の一
部斜視図である。
【図15】本実施例で用いた金型の変形例を示す縦断面
図である。
【図16】従来例に係わる成形品を説明するための斜視
図である。
【図17】従来例に係わる成形品の縦断面図である。
【図18】射出圧縮用金型の縦断面図である。
【図19】従来例に係わる成形品の斜視図である。
【符号の説明】
A;成形品、1;有表皮部、11;表皮材、11a;表
皮層、11b;発泡層、12;基材、2;無表皮部、
3;連結部、4;樹脂溜まり部、5;金型、521;キ
ャビティ型、521b;突起部、522;コア型、52
2a本体部、522b;スライド部、522c;リター
ンピン、I;インターロック機構、K1 ;第1空間(射
出圧縮成形用空間)、K2 ;第2空間(射出成形用空
間)、K3 ;絞り空間、K4 ;補助空間、D;段差、
U;ホットランナーユニット。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型締め状態にあるときに、キャビティ型
    及びコア型の間に形成される成形空間が、少なくとも1
    の絞り空間により射出圧縮成形用空間と、射出成形用空
    間と、に互いに連通した状態で区画される金型を型開き
    し、上記キャビティ型若しくは上記コア型の上記射出圧
    縮成形用空間側に、所定の発泡層付き表皮材を配置した
    後、該射出圧縮成形用空間側に、所定の熱可塑性樹脂を
    注入配置しつつ、若しくは注入配置した後に、該金型の
    型締めを行い、該熱可塑性樹脂を該射出圧縮成形用空間
    に略充填して形成される有表皮部と、 該有表皮部の形成後に、上記射出成形用空間内に向っ
    て、所定の熱可塑性樹脂を射出注入し、該熱可塑性樹脂
    を該射出成形用空間及び上記各絞り空間に充填し、該射
    出成形用空間内に形成される無表皮部と、該各絞り空間
    内に形成される各連結部と、を備え、 上記有表皮部及び上記無表皮部が、上記各連結部を介し
    て一体であることを特徴とする複合型熱可塑性樹脂成形
    品。
  2. 【請求項2】 上記各連結部のいずれの部分において
    も、薄手側の肉厚が0.5〜3.0mmである請求項1
    記載の複合型熱可塑性樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 所定の発泡層付き表皮材及び所定の熱可
    塑性樹脂からなる基材を有する有表皮部と、所定の熱可
    塑性樹脂からなり、且つ、表皮材を有さない無表皮部
    と、該無表皮部と同一の熱可塑性樹脂からなり、該無表
    皮部及び上記有表皮部を連結する少なくとも1の連結部
    と、から構成され、 上記有表皮部は射出圧縮成形により形成され、上記無表
    皮部及び上記各連結部は射出成形により形成されること
    を特徴とする複合型熱可塑性樹脂成形品。
  4. 【請求項4】 上記各連結部のいずれの部分において
    も、薄手側の肉厚が0.5〜3.0である請求項3記載
    の複合型熱可塑性樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 締め状態にあるときに、キャビティ型及
    びコア型の間に形成される成形空間が、少なくとも1の
    絞り空間により射出圧縮成形用空間と、射出成形用空間
    と、に互いに連通した状態で区画される金型を型開きし
    た後に、 上記キャビティ型若しくは上記コア型の上記射出圧縮成
    形用空間側に、所定の発泡層付き表皮材を配置した後、
    該射出圧縮成形用空間側に、所定の熱可塑性樹脂を注入
    配置しつつ、若しくは注入配置した後に、該金型の型締
    めを行い、該熱可塑性樹脂を該射出圧縮成形用空間に略
    充填して同射出圧縮成形用空間内に有表皮部を射出圧縮
    成形し、 次いで、上記射出成形用空間内に向って、所定の熱可塑
    性樹脂を射出注入し、該熱可塑性樹脂で該射出成形用空
    間及び上記各絞り空間を充填することにより、該射出成
    形用空間内に無表皮部を射出成形すると共に、該各絞り
    空間内に、該無表皮部及び上記有表皮部間に掛け渡され
    る各連結部を射出成形することを特徴とする複合型熱可
    塑性樹脂成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記金型として、上記射出圧縮成形用空
    間、上記射出成形用空間及び上記各絞り空間の他に、該
    各絞り空間寄りで、該射出圧縮成形用空間と絞り状態と
    ならずに連続する補助空間を配置したものを用い、 上記射出圧縮成形用空間側に注入配置される熱可塑性樹
    脂の量を、上記金型の型締めの際に、該射出圧縮成形用
    空間のみを充填する量から、該射出圧縮成形用空間及び
    上記補助空間を充填する量までの範囲とした請求項5記
    載の複合型熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記射出圧縮成形用空間側への上記熱可
    塑性樹脂の注入配置の際において、上記キャビティ型の
    パーティング面と上記コア型のパーティング面との間隔
    は、10〜50mmである請求項5又は6記載の複合熱
    可塑性樹脂成形品の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記各絞り空間の各絞り方向に沿った空
    間幅は、いずれも0.5〜3.0mmである請求項5乃
    至7のいずれかに記載の複合熱可塑性樹脂成形品の製造
    方法。
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