JP2632358B2 - 長尺物の連続プレス成形法 - Google Patents

長尺物の連続プレス成形法

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JP2632358B2
JP2632358B2 JP63101942A JP10194288A JP2632358B2 JP 2632358 B2 JP2632358 B2 JP 2632358B2 JP 63101942 A JP63101942 A JP 63101942A JP 10194288 A JP10194288 A JP 10194288A JP 2632358 B2 JP2632358 B2 JP 2632358B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、合成樹脂製の雨樋やU字溝のような長尺の
合成樹脂成形品を得る場合には好適に採用される連続プ
レス成形法に関する。
〔従来の技術〕
連続プレス成形によって長尺の成形品を得る場合は、
第11図に示すように、材料の長尺合成樹脂シートaを加
熱装置100に通し、加熱により軟化溶融させた該シート
aを所定の移動ピッチで上下のプレス金型101,102の間
に間歇的に送り込み、該プレス金型101,102でプレスを
繰り返す方法を採用するのが一般的である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の連続プレス成形法によれば、得
られる長尺成形品が後端に近い部分ほど厚みを増し、全
長にわたって均一な厚みの成形品を製造し難いという問
題があった。
即ち、上記方法では、プレス時に長尺合成樹脂シート
aを切断していないので、プレス金型101,102として、
後端に軟化溶融樹脂の流出を止める喰切部を備えたもの
を使用することができない。そのため、第12図(イ)に
示すように軟化溶融状態の合成樹脂シートaをプレス金
型101,102でプレスすると、その圧力によって軟化溶融
樹脂の一部がプレス金型後端のシート送込口から押し出
され、合成樹脂シートaの後続部分に固化した隆起部b
を生じる。このとき、溶融樹脂の一部はプレス金型前端
の成形体引出口からも押し出されようとするが、該引出
口は先にプレス成形されて固化した成形体Aにより閉塞
されているため、該引出口からは押し出されず、もっぱ
らプレス金型後端のシート送込口から押し出される。こ
のように隆起部bを生じた合成樹脂シートaの後続部分
を第12図(ロ)に示すようにプレス金型101,102に送り
込んで再びプレスすると、隆起部bの存在する分だけプ
レス金型101,102の間隔が広がり、成形体の厚みが若干
増加すると共に、溶融樹脂が上記と同様にプレス金型後
端から押し出されて再び隆起部を生じる。そのため、プ
レスを繰り返す毎に成形体Aの厚みが徐々に増加し、全
長にわたって厚みの均一な長尺成形品が得られなくなる
のである。
このような問題は、特に合成樹脂シートaの軟化溶融
粘度が低い場合に顕著に表れ、到底無視することはでき
ない。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明の第一の連続プレス
成形法は、加熱した長尺合成樹脂シートを所定の送りピ
ッチでプレス金型に間歇的に送り込み、プレス金型でプ
レスを繰り返す従来の連続プレス成形法において、プレ
ス金型の後端に軟化溶融樹脂の流出を止める喰切部を部
分的に設け、この喰切部で長尺合成樹脂シートを幅方向
に部分的に切断しながらプレスを行うことを特徴とする
ものである。また、本発明の第二の連続プレス成形法
は、従来の連続プレス成形法において、プレス金型の後
端に軟化溶融樹脂の流出を止める喰切部を部分的に設け
ると共に、長尺合成樹脂シートに幅方向の部分的な切り
溝を送りピッチ間隔をあけて形成し、この切り溝に喰切
部を挿入しながらプレスを行うことを特徴とするもので
ある。
〔作用〕
本発明にかかる第一の連続プレス成形法のように、プ
レス金型後端に部分的に設けた喰切部によって長尺合成
樹脂シートを幅方向に部分的に切断しながらプレスを行
い、或いは第二の連続プレス成形法のように、長尺合成
樹脂シートに部分的に形成した切り溝へ喰切部を挿入し
ながらプレスを行うと、プレス金型後端の喰切部が在る
箇所は溶融樹脂の後方への流出が阻止され、プレス金型
後端の喰切部のない箇所(即ち、長尺合成樹脂シートの
切断されない連結部、又は切り溝の形成されない連結部
が存在する箇所)から溶融樹脂が僅かに流出することに
なる。そのため、プレス金型後端からの溶融樹脂の流出
量は大幅に減少し、無視できる程度の隆起が長尺合成樹
脂シートの連結部に生じるのみとなる。そして、長尺合
成樹脂シートの切断部分や切り溝は、長尺合成樹脂シー
トのプレス成形された部分を前方へ引出してその後続部
分を次にプレスするときに軟化溶融樹脂で埋められて消
失するため、前方へ引出した先のプレス成形部分と後続
のプレス成形部分が接合一体となる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳述す
る。
第1図は本発明にかかる第一の連続プレス成形法の一
実施例を示すフローチャートで、平板状の長尺成形品を
得る場合を例示している。図において、xは材料の長尺
合成樹脂シート(以下、シートと記す)であり、該シー
トxは搬送ベルト1に載って加熱炉2を通過する間に加
熱され、プレス成形機3のプレス金型4へ所定ピッチで
間歇的に送り込まれる。このシートxは、プレスによっ
てある程度の流動性をもつものであればよく、従ってPV
Cシートなどの各種のプラスチック材料シートを使用す
ることができるが、望ましくは軟化溶融粘度が10万ポア
ズ以下と低く融着性が良いシート、例えばポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、アクリル、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、若しくはこれらのアロイ等よりなる熱可塑性樹脂シ
ートが使用される。特に、強靱な長尺成形品を得る場合
は、上記の熱可塑性樹脂の層と、平均繊維長が10mm以上
のガラス長繊維のマット(好ましくは連続した渦巻き状
のガラス長繊維を積み重ねたマット、例えば旭ファイバ
ーグラス(株)製の「グラスロン・コンティニュアスス
トランドマット」)とを交互に三層以上積層した構造の
シートや、7〜50mmのガラス繊維と粒状又は粉状プラス
チック材料、特に上記熱可塑性樹脂の粒状又は粉状材料
とよりなる通気性構造としたシート等が好ましく使用さ
れる。
加熱炉2によるシートxの加熱温度は、シートの樹脂
の種類を考慮して、その樹脂が充分に軟化溶融する温度
とすればよいが、あまり高温に加熱すると樹脂の劣化に
より成形品の強度が低下するので、例えばシートxの樹
脂がポリプロピレンである場合には250℃以下、好まし
くは210〜230℃の範囲に設定するのがよい。
加熱されたシートxを送り込むプレス成形機3のプレ
ス金型4は、第2〜4図に示すように、後側の上金型本
体8と前側の押え金型9に二分割された昇降自在な上金
型10と、その直下に設置された下金型11とから成るもの
で、上金型本体8は上部取付板12に直接固定されてお
り、押え金型9はコイルスプリング13を介して上部取付
板12に取付けられている。尚、上記コイルスプリング13
に代えて油圧や空気圧等を利用してもよい。そして、こ
の上金型本体8と下金型11の後端中央部分には、切断刃
を形成した喰切部14と喰切受部15が設けられ、第4図に
示すように、シートxをプレス成形するとき、この喰切
部14によってシートxの両側端の連結部28,28を除く中
央部分が幅方向に部分的に切断されるようになってい
る。この喰切部14は、プレス成形時に金型内部の軟化溶
融樹脂が後方へ流出するのを止めるものであるから、樹
脂の流出を最小限に抑えるためには、この実施例のよう
にプレス成形時の樹脂の流動性が最小となるシートxの
両側端を連結部28,28として残し、樹脂流動性が大きい
シートxの中央部分を切断して喰切るように設けること
が必要である。尚、形状により樹脂流動性の最小の位置
が異なるので、それに応じて連結部分を変えなければな
らないのは当然である。
更に、下金型11の後端縁沿い、中央部、前端縁寄りに
は、小リブ成形溝16,大リブ成形溝17,該大リブ成形溝と
同一形状の位置決め溝18が等間隔で凹設され、上金型本
体8の後端縁沿いと押え金型9の前端寄りには、上記の
小リブ成形溝16に対応する小リブ成形溝19と、上記位置
決め溝18に対応する位置決め溝20がそれぞれ凹設されて
いる。また、上金型本体8の前端縁と押え金型9の後端
縁には、四半円状の切欠溝21a,21bがそれぞれ設けら
れ、プレス時に双方の切欠溝21a,21bによって上記の大
リブ成形溝17と対応する大リブ成形溝21(第2図(ニ)
を参照)が形成されるようになっている。なお、第3〜
4図において、29は上金型本体8の両側端に設けられた
喰切部、30は下金型11の両側端に設けられた喰切受部で
ある。
この実施例では、上記構成のプレス金型を使用し、こ
れを次のように動作させてシートxを連続プレス成形す
る。
先ず、第2図(イ)に示すように、上部取付板12を油
圧シリンダ等の駆動装置(図示せず)で引上げることに
より、上金型全体10(上金型本体8及び押え金型9)を
上昇させ、プレス金型4の後方から加熱した長尺シート
xを上金型本体8と下金型11の間に送り込む。
次いで、第2図(ロ)に示すように上金型全体10を下
降させ、押え金型9を閉じてから上金型本体8でシート
xをプレスし、第4図のように上金型本体8後端の喰切
部14でシートxを両側端の連結部28,28を除いて幅方向
に切断しながら平板状に成形する。このようにプレスす
ると、その圧力で金型内部の軟化溶融樹脂が小リブ成形
溝16,19、大リブ成形溝17、切欠溝21a,21bに流れ込むた
め、プレス成形部分x1の後端には上下に突出する小リブ
22,23が成形され、前端には下方に突出する大リブ24と
上方に突出する半欠け状の大リブ25′が成形される。こ
のとき、金型内部の軟化溶融樹脂は更に金型外部へ流出
しようとするが、前方と両側方は押え金型9と側端喰切
部29,29によって閉塞され、後方は後端喰切部14によっ
てシートxの上記連結部28,28を除いて閉塞されている
ので、軟化溶融樹脂は該連結部28,28のところから僅か
に流出し、該連結部に無視できる程度の隆起が生じるの
みとなる。
最初のプレスが終わると、第2図(ハ)に示すように
上金型10全体を上昇させて、シートxの最初のプレス成
形部分X1を金型前方へ引き出し、その前端の大リブ24を
位置決め溝18に嵌合する。このように嵌合すると、プレ
ス成形部分X1後端の小リブ22,23が大リブ成形溝17の中
心線上にくるようにプレス成形部分X1を正確に位置決め
することができる。また、シートxのプレス成形部分X1
とその後続部分はシート両側端の連結部28,28で連結さ
れているので、上記のようにプレス成形部分X1を前方へ
引き出すと、その後続部分が上金型本体8と下金型11の
間に引き込まれる。なお、後端喰切部14によって切断さ
れたシートxの切断部31は、この段階ではまだ消失しな
い。
最初のプレス成形部分X1の前方への引出し及びその位
置決めと、シートの後続部分の送り込みが終わると、第
2図(ニ)に示すように上金型10全体を再び下降させ、
押え金型9でプレス成形部分X1を先に押圧固定してから
その後続部分を上金型本体8でプレスし、上金型本体8
の後端喰切部14でシートxを両側端の連結部28,28を除
いて幅方向に切断しながら平板状に成形する。このよう
にプレスすると、その圧力で金型内部の軟化溶融樹脂が
小リブ成形溝16,19に流入し、このプレス成形部分X2
後端に小リブ22,23が形成される。と同時に、金型内部
の溶融樹脂がシートxの上記切断部31を埋めつくし、更
に、先のプレス成形部分X1後端の小リブ22,23と大リブ
成形溝21,22との隙間に流れ込むので、該切断部31が消
失すると共に、該小リブ22,23を上下から抱持する大リ
ブ25,24がプレス成形部分X2の前端に成形され、互いに
係合状態で融着して切れ目なく接合される。このとき、
先のプレス成形部分X1は軟化溶融樹脂の圧力で前方へ押
圧されるが、上記したように先のプレス成形部分X1は、
前端の大リブ24を位置決め溝18に嵌合することによっ
て、後端の小リブ22,23が大リブ成形溝21,22の中心線上
にくるように移動不能に位置決めされているので、小リ
ブ22,23と大リブ25,24の係合不良を生じることはない。
また、このプレス成形時には、金型内部の軟化溶融樹脂
が金型外部へ流出しようとするが、前方と両側方は固化
した先のプレス成形部分X1と側端喰切部29,29によって
閉塞され、後方は後端喰切部14によってシートxの連結
部28,28を除いて閉塞されているので、軟化溶融樹脂は
該連結部28,28のところから僅かに流出するのみとな
り、従って、このプレス成形部分X2の厚みは先のプレス
成形部分X1の厚みと実質的に同一となる。尚、小リブ2
2,23と大リブ25,24の融着性を向上させて接合強度を一
層高めるためには、上金型本体後端の喰切部14にヒータ
等を内蔵しておき、先のプレス成形部分X1を前方へ移動
させる直前までシート切断部31の周辺をヒータで保温し
て、温度低下を最小限に抑えるようにすることが望まし
い。
以後同様にして、プレス成形部分の前方への移動及び
その後続部分のプレス成形用金型への送り込みと、後端
喰切部によるシートの部分切断を伴ったプレス成形を繰
り返して長尺の平板状成形品P1を製造し、これを第1図
に示すように引き取りロール5で間歇的に引き取り、最
終的に切断機6で所定長さに切断して製品とする。
上記実施例によって得られる長尺平板状成形品P1は、
連結部28,28が連続している上に、第5図(イ)に示す
ように、切断部が消失し、各プレス成形部分X1,X2,X3
…の接合構造が、先のプレス成形部分の後端の小リブ2
2,23と後のプレス成形部分の前端の大リブ24,25を係合
状態で融着した構造となっているため、一旦シートxを
部分的に切断したにもかかわらず、切断しない場合と同
等の大きい接合強度を有する。特にガラス長繊維を含む
シートxであれば、連結部28,28によりガラス長繊維が
連続している部分が残存しているので接合強度を維持で
きる。しかも、シートxを上金型本体8後端の喰切部14
で部分的に切断し、該喰切部14によって軟化溶融樹脂の
後方への流出量を大幅に減少させ、切断されないシート
xの連結部28,28に僅かな隆起を生じる程度としてプレ
ス成形してあるため、各プレス成形部分X1,X2,X3…の
厚みは全てほぼ一定している。従って、この長尺成形品
P1は全長にわたってほぼ均一な厚みを有しており、従来
の連続プレス成形法で得られる長尺成形品のように後端
に近づくほど厚みが漸増することはない。尚、この長尺
成形品P1先端の大リブ24,25′は、他の大リブと形状が
異なるので切除される。
長尺成形品の各プレス成形部分X1,X2,X3…の接合構
造は、前記実施例の長尺成形品P1のような係合融着構造
に限定されるものでなく、他の種々の接合構造とするこ
とができる。第5図(ロ)〜(ニ)はそのような他の接
合構造を有する長尺成形品を例示したもので、同図
(ロ)の長尺成形品P2は、各プレス成形部分X1,X2,X3
…を互いに端面融着して接合してある。このような長尺
成形品P2は、前記実施例のプレス金型4において小リブ
成形溝16,19、大リブ成形溝17、切欠溝21a,21b、位置決
め溝18,20を省略した構造のプレス金型を使用し、この
プレス金型を前記実施例と同様に動作させてシートxを
連続プレス成形することにより、容易に得ることができ
る。また、同図(ハ)に示す長尺成形品P3は、下方へ突
出する小リブ22と、該小リブ22を下方から抱持する大リ
ブ24とを係合融着させて、各プレス成形部分X1,X2,X3
…を接合したものであり、かかる長尺成形品P3は、前記
実施例のプレス金型4において上金型本体8の小リブ成
形溝19、切欠溝21a,21b、押え金型9の位置決め溝20を
省略した構造のプレス金型を使用し、このプレス金型を
前記実施例と同様に動作させてシートxを連続プレス成
形することにより容易に得ることができる。また、同図
(ニ)に示す長尺成形品P4は、先のプレス成形部分の後
端に奥広がりの凹部32と先広がりの凸部33を交互に成形
し、後のプレス成形部分の前端を噛合状態で融着させる
ことにより、各プレス成形部分X1,X2,X3…を接合した
ものである。このような長尺成形品P4は、同図(ロ)の
長尺成形品P2を連続プレス成形するプレス金型におい
て、その上金型本体の成形面後端と下金型の成形面後端
に、上記の凹部32と凸部33を成形するための凹凸成形面
を形成するか、又は入子式の凹凸成形型を取付けた構造
のプレス金型を使用し、これを同様に動作させてシート
xを連続プレス成形することにより容易に得ることがで
きる。
第6図は本発明にかかる第二の連続プレス成形法の一
実施例を示すフローチャートで、角樋やU字溝のごとき
断面U字形の長尺成形品を得る場合を例示している。
この実施例によれば、シートxを加熱炉2へ通す前に
溝切り装置34に通し、第7図に示すように、シートxの
両側端の連結部28,28を残して幅方向の切り溝35を形成
する。この切り溝35は、後述するようにプレス成形時に
プレス金型後端の喰切部を挿入するためのものであるか
ら、シートxをプレス金型へ間歇的に送り込む都度、該
切り溝35が喰切部の直下に位置するように、送りピッチ
間隔sをあけて形成する必要がある。
切り溝35を形成したシートxは、搬送ベルト1に乗っ
て加熱炉2を通過する間に加熱され、プレス成形機3の
プレス金型36へ所定の送りピッチで間歇的に送り込まれ
る。このプレス金型36は、第8図に示すように、上金型
本体8と押え金型9が上方に凹入した成形面と押え面を
有する点、これに対応して下金型11が上方に凸出した成
形面を有する点、プレスの際シートxの切り溝35に挿入
される喰切部37を上金型本体8の後端に設けてある点、
下金型11とほぼ同じ凸形の喰切受部38を下金型11の後端
に設けてある点を除いて、前記第2〜4図に示すプレス
金型4と同様に構成されている。その他の構成は前述の
プレス金型4と同様であるので、同一部材に同一符号を
付し、説明を省略する。しかして、この実施例では、上
記のプレス金型36を前述のプレス金型4と全く同様に動
作させ、間歇的に送り込んだシートxの切り溝35に喰切
部37を挿入して、金型内部の軟化溶融樹脂の流出を該喰
切部37で最小限に食い止めながら、次々とプレス成形を
繰り返し、その都度、軟化溶融樹脂で金型内部の切り溝
35を埋めると共に、プレス成形部分の前後両端に大リブ
と小リブを成形することによって、第9図に示すよう
に、各プレス成形部分X1,X2,X3…を小リブ22,23と大
リブ24,25の係合融着構造で一体に接合した断面U字形
の長尺成形品P5を得る。そして、この長尺成形品P5を引
き取りロール5で間歇的に引き取り、最終的に切断機6
で所定長さに切断して製品とする。
このように、シートxに切り溝35を予め形成し、プレ
ス成形の際に上金型後端の喰切部37を該切り溝35に挿入
すると、シートxとして喰切部37によって部分切断しに
くいガラス長繊維入りのシート等を使用する場合や、シ
ートxを喰切部37で切断しにくいU字状その他の形状に
折り曲げてプレス金型に送り込む場合でも、確実に連続
プレス成形することが可能となる。しかも、プレス成形
時には、第一の連続プレス成形法と同様に、喰切部37に
よって軟化溶融樹脂の後方への流出がシートxの連結部
28,28を除いて阻止されるので、長尺成形品P5の各プレ
ス成形部分X1,X2,X3…の厚みは全てほぼ一定してお
り、従って、従来の連続プレス成形法で得られる長尺成
形品のように後端に近づくほど厚みが漸増することはな
い。
尚、この実施例ではシートxを加熱炉2に通す前に切
り溝35を形成しているが、加熱炉2を通過した後、プレ
ス金型4へ送り込む前に切り溝を形成するようにしても
よい。また、この実施例のようにシートx中央部に単一
の長い切り溝35を形成してシートx両側端の連結部28,2
8のみを残すようにもよいが、シートxの巾方向の複数
箇所に切り溝を形成してシートx中央部にも連結部28も
残すようにすれば、先の成形体X1をプレス金型前方へ引
き出すときにシートxの後続部分を下金型に引っ掛けな
いで容易に送り込める利点がある。しかし、この場合で
も連結部28はプレス圧により軟化溶融樹脂が流出しにく
い部分を選定する必要がある。
ところで、上述した第一及び第二の連続プレス成形法
の各実施例は、いずれも単段式のプレス金型4,36を使用
しているが、多段式のプレス金型を使用して同時に複数
の長尺成形品を得ることも勿論可能である。その例とし
て、二段式のプレス金型を使用した第二の連続プレス成
形法の実施例を第10図に示す。
この実施例に用いる二段式のプレス金型38は、上部取
付板12と下部取付板39の間に中間取付板40を配置し、上
部取付板12から垂下する複数の吊り杆41によって、この
中間取付板40を昇降自在に吊持している。そして、後端
に喰切受け部15,15′を備えた下金型11,11′を下部取付
板39及び中間取付板40の上面にそれぞれ設置し、後端に
喰切部14,14′を備えた上金型本体8,8′を中間取付板40
及び上部取付板12の裏面にそれぞれ固着すると共に、押
え金型9,9′をコイルスプリング13,13′を介して中間取
付板40及び上部取付板12にそれぞれ取付けることによ
り、中間取付板40を挟んで上下二段にプレス金型を設け
てある。かかる構造の二段プレス金型は、上部取付板12
を上昇させると、先に上段のプレス金型が開き、次いで
中間取付板40が吊り杆41により引き上げられて下段のプ
レス金型が開くようになっており、逆に上部取付板12を
下降させると、先に下段のプレス金型が閉じ、次いで上
段のプレス金型が閉じるようになっている。尚、16,1
6′,19,19′は小リブ成形溝、17,17′は大リブ成形溝、
21a,21a′,21b,21b′はプレス時に大リブ成形溝となる
切欠溝、18,18′,20,20′は位置決め溝である。
しかして、この二段式プレス金型38で連続プレス成形
する場合は、第10図(イ)に示すように上部取付板12を
上昇させ、上段及び下段のプレス金型をいずれも開いた
状態にして、それぞれのプレス金型から先のプレス成形
部分X1,X1を前方へ引き出すと共に、送りピッチ間隔で
切り溝35が形成された上下二枚のシートx,xをそれぞれ
のプレス金型へ送り込む。そして、第10図(ロ)に示す
ように上部取付板12を下降させて上段及び下段のプレス
金型をいずれも閉じ、押え金型9,9′で先のプレス成形
部分X1,X1を押圧固定すると共に、喰切部14,14′をそ
の直下の切り溝35,35に挿入して、金型内部の軟化溶融
樹脂の流出を該喰切部37,37で最小限に食い止めなが
ら、上金型本体8,8′でプレスする。このようにプレス
すると、軟化溶融樹脂が小リブ成形溝16,19,16′,19′
に流入し、プレス成形部分X2,X2の後端に小リブ22,23,
22,23が成形されると共に、軟化溶融樹脂がプレス成形
部分X2,X2の前端の切り溝35,35に流入し、該切り溝35,
35を埋めつくして更に大リブ成形溝17,21,17′,21′に
流入し、先のプレス成形部分X1,X1後端の小リブ22,23,
22,23を上下から抱持する大リブ25,24,25,24がプレス成
形部分X1の前端に成形され、互いに係合融着して接合さ
れる。以後、上記動作を繰り返し、上下のシートx,xを
次々とプレス成形して複数の長尺成形品を同時に得る。
この実施例のように二段式のプレス金型38を用いて連
続プレス成形すれば、生産量が倍増するので頗る好まし
い。また、この場合も、上金型本体8,8′の後端喰切部1
4,14′によって上段及び下段のプレス金型後端からの樹
脂流出が大幅に抑制されるので、全長にわたって厚みの
均一な長尺成形品が得られることは言うまでもない。
尚、上記のような多段式のプレス金型を使用する方法
は、第一の連続プレス成形法にも勿論適用可能である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる第一
及び第二の連続プレス成形法は、いずれもプレス金型後
端に部分的に設けた喰切部によってプレス金型後端から
の軟化溶融樹脂の流出を大幅に抑制するようにしたた
め、シートの各プレス成形部分の厚みがほぼ一定とな
り、全長にわたってほぼ均一な厚さの長尺成形品を得る
ことができるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる第一の連続プレス成形法の一実
施例を示すフローチャート、第2図(イ)〜(ニ)は同
実施例に用いるプレス金型の動作を順次説明する概略断
面図、第3図(イ)は同プレス金型の開いた状態の背面
図、第3図(ロ)は同プレス金型の閉じた状態の背面
図、第4図はプレス成形と同時にシートをプレス金型後
端の喰切部で切断したところを示す部分斜視図、第5図
(イ)〜(ハ)はそれぞれ本発明にかかる第一の連続プ
レス成形法によって得られる長尺成形品を例示する部分
断面図、第5図(ニ)は本発明にかかる第一の連続プレ
ス成形法によって得られる長尺成形品の他の例を示す部
分斜視図、第6図は本発明にかかる第二の連続プレス成
形法の一実施例を示すフローチャート、第7図は同実施
例に用いる切り溝を形成したシートの部分斜視図、第8
図はプレス金型後端の喰切部をシートの切り溝に挿入す
る前の状態を示す部分斜視図、第9図は同実施例で得ら
れる長尺成形品を一部切欠して示す部分斜視図、第10図
(イ)(ロ)は本発明にかかる第二の連続プレス成形法
の他の実施例で使用する二段式プレス金型の動作を説明
する概略断面図、第11図は従来の連続プレス成形法の説
明図、第12図(イ)(ロ)は従来の連続プレス成形法の
問題点を説明するための断面図である。 x…長尺合成樹脂シート、4,36,38…プレス金型、14,1
4′,37…喰切部、28…連結部、31…切断部、35…切り
溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−91180(JP,A) 特開 昭62−183317(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱した長尺合成樹脂シートを所定の送り
    ピッチでプレス金型に間歇的に送り込み、プレス金型で
    プレスを繰り返す連続プレス成形法において、プレス金
    型の後端に軟化溶融樹脂の流出を止める喰切部を部分的
    に設け、この喰切部で長尺合成樹脂シートを幅方向に部
    分的に切断しながらプレスを行うことを特徴とする長尺
    物の連続プレス成形法。
  2. 【請求項2】加熱した長尺合成樹脂シートを所定の送り
    ピッチでプレス金型に間歇的に送り込み、プレス金型で
    プレスを繰り返す連続プレス成形法において、プレス金
    型の後端に軟化溶融樹脂の流出を止める喰切部を部分的
    に設けると共に、長尺合成樹脂シートに幅方向の部分的
    な切り溝を送りピッチ間隔をあけて形成し、この切り溝
    に喰切部を挿入しながらプレスを行うことを特徴とする
    長尺物の連続プレス成形法。
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